本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、半導体装置1は以下のような構成をなす。すなわち、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13が形成されている。上記半導体領域11はバルクのシリコン基板であっても、SOI基板のシリコン層であってもよく、また化合物半導体基板であってもよい。ここでは、一例として、シリコン基板で説明する。上記ゲート電極13は、例えばゲート長Lmin=40nmに形成されている。
上記ゲート電極13両側の半導体領域11にはエクステンション領域14、15が形成されている。このエクステンション領域14、15は、例えばイオン注入法により、接合深さXj=30nm程度の不純物拡散層領域で形成されている。この不純物には、nMOSFETを形成する場合にはn型不純物を用い、pMOSFETを形成する場合にはp型不純物を用いる。
上記ゲート電極13の側壁および上記エクステンション領域14、15上を被覆するように絶縁膜24が形成されている。この絶縁膜24は、上記ゲート電極13側壁に形成された複数層からなるサイドウォール絶縁膜の一部を除去した少なくとも最下層からなり、例えば10nm〜15nmの厚さの酸化シリコン膜で形成されている。このように、均一な厚さの膜で形成されることによって、必要最小限の膜厚で形成することができ、従来のサイドウォールスペーサよりも膜厚を薄くすることができる。また、エクステンション領域14、15上の絶縁膜24の幅(ゲート長方向の長さ)は、例えば50nmとした。また、絶縁膜24が酸化シリコン膜で形成されていることから、ゲート電極13にかかる後に説明する応力膜31の応力が緩和される。
上記ゲート電極13の両側の半導体領域11には、上記エクステンション領域14、15を介して、ソース・ドレイン領域16、17が形成されている。このソース・ドレイン領域16、17は、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度に形成され、例えば接合深さXj=130nmに形成されている。
上記ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域には、上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19が形成されているとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域には、上記ゲート電極14よりも低抵抗な導体層20が形成されている。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。この導体層18、19、20は、例えばニッケルシリサイド層で形成されている。なお、上記導体層18、19、20を形成する金属には、上記ニッケル以外に、例えばハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等、シリサイド化によりゲート電極13およびソース・ドレイン領域16、17が低抵抗化される金属材料を用いることができる。また上記絶縁膜24は、自然酸化膜除去のエッチングを行っても残るような膜厚以上の厚さに形成することが好ましい。
上記半導体領域11上を被覆して上記ゲート電極13下方の上記半導体領域11に応力を印加する応力膜31が形成されている。この応力膜31は、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜で形成され、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜で形成され、例えば各々20nm〜100nm、好ましくは50nm〜70nmの膜厚で形成されている。
上記第1実施例では、ゲート電極13側壁およびエクステンション領域14、15上を被覆するように形成された絶縁膜24は、複数層からなるサイドウォール絶縁膜の一部を除去した少なくとも最下層からなることから、サイドウォール絶縁膜の一部を除去する前にソース・ドレイン領域16、17が形成されることでエクステンション領域14、15を確定することができ、サイドウォール絶縁膜の一部を除去した後に応力膜31が形成されることで、除去した分だけ、応力膜31の応力の伝達を阻害するサイドウォール絶縁膜が薄くなると共に、応力膜31がゲート電極13下方の半導体領域11に形成されるチャネル領域に近づくので、応力膜31の応力がチャネル領域に伝わり易くなる。よって、MOSFETの物理パラメータを変えずにチャネル領域に印加される応力を高めることができるため、移動度上昇による性能向上ができるので、オン電流(Ion)−オフ電流(Ioff)において効果が高めることができるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第2実施例)を、図2の概略構成断面図によって説明する。
図2に示すように、半導体装置2は、絶縁膜24の構成以外、前記半導体装置1と同様な構成をなす。すなわち、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13が形成されている。上記ゲート電極13両側の半導体領域11にはエクステンション領域14、15が形成されている。上記ゲート電極13の側壁および上記エクステンション領域14、15上を被覆するように絶縁膜46が形成されている。この絶縁膜46は、上記ゲート電極13側壁に形成された複数層からなるサイドウォール絶縁膜の一部を除去した少なくとも最下層からなり、ここでは2層の第1サイドウォール絶縁膜41、第2サイドウォール絶縁膜42からなる。上記第1サイドウォール絶縁膜41は、例えば10nmの厚さの酸化シリコン膜で形成され、第2サイドウォール絶縁膜42は、例えば40nmの窒化シリコン膜で形成されている。また、エクステンション領域14、15上の絶縁膜24の幅(ゲート長方向の長さ)は、例えば50nmとした。
上記ゲート電極13の両側の半導体領域11には、上記エクステンション領域14、15を介して、ソース・ドレイン領域16、17が形成されている。このソース・ドレイン領域16、17は、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度に形成されている。
上記ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域には、上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19が形成されているとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域には、上記ゲート電極14よりも低抵抗な導体層20が形成されている。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。この導体層18、19、20は、例えばニッケル、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等のシリサイド層を用いることができる。また上記絶縁膜24は、自然酸化膜除去のエッチングを行っても残るような膜厚以上の厚さに形成することが好ましい。
上記半導体領域11上を被覆して上記ゲート電極13下方の上記半導体領域11に応力を印加する応力膜31が形成されている。この応力膜31は、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜で形成され、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜で形成され、例えば各々20nm〜100nm、好ましくは50nm〜70nmの膜厚で形成されている。
上記第2実施例では、上記第1実施例と同様な効果が得られるともに、絶縁膜46を2層に形成したことで、導体層18、19、20を形成するサリサイドプロセスの際の前処理として行われる自然酸化膜の除去工程における絶縁膜46のエッチング耐性が高められるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を、図3〜図4の製造工程断面図によって説明する。
図3(1)に示すように、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13を形成する。上記半導体領域11はバルクのシリコン基板であっても、SOI基板のシリコン層であってもよく、また化合物半導体基板であってもよい。ここでは、一例として、シリコン基板で説明する。上記ゲート電極13は、例えばゲート長Lmin=40nmに形成される。
次に、上記ゲート電極13両側の半導体領域11にエクステンション領域14、15を形成する。このエクステンション領域14、15は、例えばイオン注入法により、接合深さXj=30nm程度の不純物拡散層領域で形成する。この不純物には、nMOSFETを形成する場合にはn型不純物を用い、pMOSFETを形成する場合にはp型不純物を用いる。
次いで、上記ゲート電極13等を被覆するように、上記半導体領域11上に、複数層(例えば2層)のサイドウォール絶縁膜として、第1サイドウォール絶縁膜21を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成し、第2サイドウォール絶縁膜22を例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成する。上記酸化シリコン膜は例えば15nmの厚さに形成され、上記窒化シリコン膜は例えば50nmの厚さに形成される。次いで、上記第2サイドウォール絶縁膜22と第1サイドウォール絶縁膜21とに全面エッチバックを行い、ゲート電極13の両側に、サイドウォール絶縁膜23を形成する。このとき、サイドウォール絶縁膜23は、幅(ゲート電極13の側壁における厚さ)が50nmとなった。
その後、ソース・ドレイン領域を形成するイオンインプランテーションを行い、さらに活性化の熱処理を行って、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度で、接合深さXj=130nmのソース・ドレイン領域16、17を形成する。
次に、図3(2)に示すように、上記サイドウォール絶縁膜23の上層の第2サイドウォール絶縁膜22〔前記図3(1)参照〕を、例えば等方性エッチングにより除去する。この等方性エッチングでは、例えばエッチング液に熱リン酸を用いる。これにより、上記ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上を被覆するように第1サイドウォール絶縁膜21からなる絶縁膜24が形成された。このように、等方性エッチングを行うことから、下地の少なくとも最下層の第1サイドウォール絶縁膜21にダメージを与えないようにそれ以外のサイドウォール絶縁膜を除去することが可能になる。この絶縁膜24は、第1サイドウォール絶縁膜21からなるため、ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上には15nmの厚さの薄膜で形成されることになる。このように、均一な厚さの膜で形成されることによって、必要最小限の膜厚で形成することができ、従来のサイドウォールスペーサよりも膜厚を薄くすることができる。
次に、図4(3)に示すように、サリサイドプロセスにより、ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域に上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19および20を形成するとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域に上記ゲート電極13よりも低抵抗な導体層20を形成する。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。このサリサイドプロセスの一例を説明する。まず、シリサイドを形成するための金属層を形成する。この金属層として、例えばニッケルを9nmの膜厚に形成する。その後、350℃でRTAを行い、金属シリサイド層を形成する。次いで、金属がニッケルの場合、硫酸(H2SO4)によるウエットエッチングにより未反応なニッケル層を除去する。さらに、500℃のRTAを行い、ニッケルシリサイド層を層転移させて、低抵抗なニッケルシリサイド層を形成する。なお、ニッケルを形成する前に、ウエットエッチングで成膜表面の自然酸化膜を除去してシリコン面を露出させることが好ましい。また、上記金属層には、ニッケル以外に、例えばハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等、シリサイド化によりゲート電極13およびソース・ドレイン領域16、17が低抵抗化される金属材料を用いることができる。
上記サリサイドプロセスでは、ゲート電極13の側壁に第1サイドウォール絶縁膜21からなる絶縁膜24が形成されているため、この絶縁膜24によってゲート電極13上に形成される導体層20とソース・ドレイン領域16、17上に形成される導体層18、19とが分離されるので、ゲート電極13とソース・ドレイン領域16、17とが導体層18〜20によってショートすることはない。また、上記金属層を堆積する前に金属層の成膜表面に生じている自然酸化膜を除去するウエットエッチングを行っても、酸化シリコンからなる絶縁膜24の膜厚が自然酸化膜の膜厚(例えば、通常は0.5nm以下)に対して十分に厚い膜厚(ここでは15nm)となっているため、絶縁膜24が除去されて、ゲート電極13やエクステンション領域14、15が露出されることはなく、ゲート電極13側壁やエクステンション領域14、15上にシリサイドが形成されない十分な膜厚が残される。したがって、上記絶縁膜24は、自然酸化膜除去のエッチングを行っても残るような膜厚以上の厚さに形成することが好ましい。
次に、図4(3)に示すように、応力膜31として、400℃の成膜温度によるプラズマCVD法によって、プラズマ−窒化シリコン膜を形成する。この成膜では、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜を50nm〜70nmの膜厚で形成し、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜を50nm〜70nmの膜厚で形成する。
上記第1実施例では、従来、サイドウォールスペーサとして残していた第2サイドウォール絶縁膜22を除去したので、その分、応力膜31をゲート電極13下の半導体領域11に形成されるチャネル領域に近づけることが可能になるため、チャネル部分に印加される応力を、従来構造より強くすることが可能になる。また、特殊なプロセスを必要としないため、従来プロセスとの整合性がよい。また、サイドウォール絶縁膜を複数層に形成すること、サイドウォール絶縁膜の一部を除去することの追加ですむので、プロセスの変更が少ない。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を、図5〜図6の製造工程断面図によって説明する。
図5(1)に示すように、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13を形成する。上記半導体領域11はバルクのシリコン基板であっても、SOI基板のシリコン層であってもよく、また化合物半導体基板であってもよい。ここでは、一例として、シリコン基板で説明する。上記ゲート電極13は、例えばゲート長Lmin=40nmに形成される。
次に、上記ゲート電極13両側の半導体領域11にエクステンション領域14、15を形成する。このエクステンション領域14、15は、例えばイオン注入法により、接合深さXj=30nm程度の不純物拡散層領域で形成する。この不純物には、nMOSFETを形成する場合にはn型不純物を用い、pMOSFETを形成する場合にはp型不純物を用いる。
次いで、上記ゲート電極13等を被覆するように、上記半導体領域11上に、複数層(例えば2層)のサイドウォール絶縁膜として、第1サイドウォール絶縁膜21を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成し、第2サイドウォール絶縁膜22を例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成する。上記酸化シリコン膜は例えば10nmの厚さに形成され、上記窒化シリコン膜は例えば50nmの厚さに形成される。次いで、上記第2サイドウォール絶縁膜22と第1サイドウォール絶縁膜21とに全面エッチバックを行い、ゲート電極13の両側に、サイドウォール絶縁膜23を形成する。このとき、サイドウォール絶縁膜23は、幅(ゲート電極13の側壁における厚さ)が50nmとなった。
その後、ソース・ドレイン領域を形成するイオンインプランテーションを行い、さらに活性化の熱処理を行って、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度で、接合深さXj=130nmのソース・ドレイン領域16、17を形成する。
次に、図5(2)に示すように、サリサイドプロセスにより、ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域に上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19および20を形成するとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域に上記ゲート電極14よりも低抵抗な導体層20を形成する。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。このサリサイドプロセスの一例を説明する。まず、シリサイドを形成するための金属層を形成する。この金属層として、例えばニッケルを9nmの膜厚に形成する。その後、350℃でRTAを行い、金属シリサイド層を形成する。次いで、金属がニッケルの場合、硫酸(H2SO4)によるウエットエッチングにより未反応なニッケル層を除去する。さらに、500℃のRTAを行い、ニッケルシリサイド層を層転移させて、低抵抗なニッケルシリサイド層を形成する。なお、ニッケルを形成する前に、ウエットエッチングで成膜表面の自然酸化膜を除去してシリコン面を露出させることが好ましい。また、上記金属層には、ニッケル以外に、例えばハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等、シリサイド化によりゲート電極13およびソース・ドレイン領域16、17が低抵抗化される金属材料を用いることができる。
上記サリサイドプロセスでは、上記金属層を堆積する前に金属層の成膜表面に生じている自然酸化膜を除去するウエットエッチングを行うことが好ましい。
次に、図6(3)に示すように、上記サイドウォール絶縁膜23の上層の第2サイドウォール絶縁膜22〔前記図5(1)参照〕を、例えば等方性エッチングにより除去する。この等方性エッチングでは、例えばエッチング液に熱リン酸を用いる。これにより、上記ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上を被覆するように第1サイドウォール絶縁膜21からなる絶縁膜24が形成された。このように、等方性エッチングを行うことから、下地の少なくとも最下層の第1サイドウォール絶縁膜21にダメージを与えないようにそれ以外のサイドウォール絶縁膜を除去することが可能になる。この絶縁膜24は、第1サイドウォール絶縁膜21からなるため、ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上には10nmの厚さの薄膜で形成されることになる。このように、均一な厚さの膜で形成されることによって、必要最小限の膜厚で形成することができ、従来のサイドウォールスペーサよりも膜厚を薄くすることができる。
次に、図6(4)に示すように、応力膜31として、400℃の成膜温度によるプラズマCVD法によって、プラズマ−窒化シリコン膜を形成する。この成膜では、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜を、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜を、各々20nm〜100nmの膜厚に、好ましくは50nm〜70nmの膜厚に形成する。
上記第2実施例では、上記第1実施例のサリサイド形成工程と第2サイドウォール絶縁膜22の除去工程の順番を入れ替え、サリサイド形成工程を実施した後に第2サイドウォール絶縁膜22の除去工程を実施するようにした。これにより、サリサイド形成工程で行う自然酸化膜を除去するウエットエッチングによって、第1サイドウォール絶縁膜21が第2サイドウォール絶縁膜22に被覆されているため、膜厚が薄くなるようなことはない。すなわち、自然酸化膜除去のウエットエッチング耐性が高められる。よって、第1実施例よりも、第1サイドウォール絶縁膜21、すなわち絶縁膜24の膜厚を薄く形成することができる。言い換えれば、自然酸化膜の除去工程で生じる削れ量を見込んで第1サイドウォール絶縁膜21を厚く形成する必要がない。そこで、この第2実施例では、前第1実施例よりも5nm薄く形成した。これにより、応力膜31の応力がさらにチャネル領域にかかりやすくなる。また、電気的にゲート電極13の界面準位の発生に対しても強くなる。また、特殊なプロセスを必要としないため、従来プロセスとの整合性がよい。また、サイドウォール絶縁膜を複数層に形成すること、サイドウォール絶縁膜の一部を除去することの追加ですむので、プロセスの変更が少ない。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第3実施例)を、図7〜図8の製造工程断面図によって説明する。
図7(1)に示すように、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13を形成する。上記半導体領域11はバルクのシリコン基板であっても、SOI基板のシリコン層であってもよく、また化合物半導体基板であってもよい。ここでは、一例として、シリコン基板で説明する。上記ゲート電極13は、例えばゲート長Lmin=40nmに形成される。
次に、上記ゲート電極13両側の半導体領域11にエクステンション領域14、15を形成する。このエクステンション領域14、15は、例えばイオン注入法により、接合深さXj=30nm程度の不純物拡散層領域で形成する。この不純物には、nMOSFETを形成する場合にはn型不純物を用い、pMOSFETを形成する場合にはp型不純物を用いる。
次いで、上記ゲート電極13等を被覆するように、上記半導体領域11上に、複数層(例えば3層)のサイドウォール絶縁膜として、第1サイドウォール絶縁膜41を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成し、第2サイドウォール絶縁膜42を例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成し、第3サイドウォール絶縁膜43を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成する。上記各絶縁膜は下層より順に、例えば15nmの厚さの酸化シリコン膜で形成され、例えば40nmの厚さの窒化シリコン膜で形成され、例えば20nmの厚さの酸化シリコン膜で形成される。次いで、上記第3サイドウォール絶縁膜43から第1サイドウォール絶縁膜41まで全面エッチバックを行い、ゲート電極13の両側に、サイドウォール絶縁膜44を形成する。このとき、サイドウォール絶縁膜44は、幅(ゲート電極13の側壁における厚さ)が50nmとなった。
その後、ソース・ドレイン領域を形成するイオンインプランテーションを行い、さらに活性化の熱処理を行って、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度で、接合深さXj=130nmのソース・ドレイン領域16、17を形成する。
次に、図7(2)に示すように、上記サイドウォール絶縁膜44の上層の第3サイドウォール絶縁膜43〔前記図7(1)参照〕を、例えばウエットエッチングにより除去する。このウエットエッチングでは、例えばエッチング液にフッ酸を用いる。この結果、第1、第2サイドウォール絶縁膜41、42が残る。
続いて、図7(3)に示すように、上記サイドウォール絶縁膜44の上層の第2サイドウォール絶縁膜42〔前記図7(2)参照〕を、例えば等方性エッチングにより除去する。この等方性エッチングでは、例えばエッチング液に熱リン酸を用いる。これにより、上記ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上を被覆するように第1サイドウォール絶縁膜41からなる絶縁膜45が形成された。このように、等方性エッチングを行うことから、下地の少なくとも最下層の第1サイドウォール絶縁膜41にダメージを与えないようにそれ以外のサイドウォール絶縁膜を除去することが可能になる。この絶縁膜45は、第1サイドウォール絶縁膜41からなるため、ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上には15nmの厚さの薄膜で形成されることになる。このように、均一な厚さの膜で形成されることによって、必要最小限の膜厚で形成することができ、従来のサイドウォールスペーサよりも膜厚を薄くすることができる。
次に、図8(4)に示すように、サリサイドプロセスにより、ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域に上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19および20を形成するとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域に上記ゲート電極14よりも低抵抗な導体層20を形成する。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。このサリサイドプロセスの一例を説明する。まず、シリサイドを形成するための金属層を形成する。この金属層として、例えばニッケルを9nmの膜厚に形成する。その後、350℃でRTAを行い、金属シリサイド層を形成する。次いで、金属がニッケルの場合、硫酸(H2SO4)によるウエットエッチングにより未反応なニッケル層を除去する。さらに、500℃のRTAを行い、ニッケルシリサイド層を層転移させて、低抵抗なニッケルシリサイド層を形成する。なお、ニッケルを形成する前に、ウエットエッチングで成膜表面の自然酸化膜を除去してシリコン面を露出させることが好ましい。また、上記金属層には、ニッケル以外に、例えばハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等、シリサイド化によりゲート電極13およびソース・ドレイン領域16、17が低抵抗化される金属材料を用いることができる。
上記サリサイドプロセスでは、ゲート電極13の側壁に第1サイドウォール絶縁膜41からなる絶縁膜45が形成されているため、この絶縁膜45によってゲート電極13上に形成される導体層20とソース・ドレイン領域16、17上に形成される導体層18、19とが分離されるので、ゲート電極13とソース・ドレイン領域16、17とが導体層18〜20によってショートすることはない。また、上記金属層を堆積する前に金属層の成膜表面に生じている自然酸化膜を除去するウエットエッチングを行っても、酸化シリコンからなる絶縁膜45の膜厚が自然酸化膜の膜厚(例えば、通常は0.5nm以下)に対して十分に厚い膜厚(ここでは15nm)となっているため、絶縁膜45が除去されて、ゲート電極13やエクステンション領域14、15が露出されることはなく、ゲート電極13側壁やエクステンション領域14、15上にシリサイドが形成されない十分な膜厚が残される。したがって、上記絶縁膜45は、自然酸化膜除去のエッチングを行っても残るような膜厚以上の厚さに形成することが好ましい。
次に、図8(5)に示すように、応力膜31として、400℃の成膜温度によるプラズマCVD法によって、プラズマ−窒化シリコン膜を形成する。この成膜では、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜を、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜を、各々20nm〜100nmの膜厚に、好ましくは50nm〜70nmの膜厚に形成する。
上記第3実施例では、従来、サイドウォールスペーサとして残していた第3サイドウォール絶縁膜43および第2サイドウォール絶縁膜42を除去したので、その分、応力膜31をゲート電極13下の半導体領域11に形成されるチャネル領域に近づけることが可能になるため、チャネル部分に印加される応力を、従来構造より強くすることが可能になる。また、特殊なプロセスを必要としないため、従来プロセスとの整合性がよい。また、サイドウォール絶縁膜を複数層に形成すること、サイドウォール絶縁膜の一部を除去することの追加ですむので、プロセスの変更が少ない。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第4実施例)を、図9〜図10の製造工程断面図によって説明する。
図9(1)に示すように、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13を形成する。上記半導体領域11はバルクのシリコン基板であっても、SOI基板のシリコン層であってもよく、また化合物半導体基板であってもよい。ここでは、一例として、シリコン基板で説明する。上記ゲート電極13は、例えばゲート長Lmin=40nmに形成される。
次に、上記ゲート電極13両側の半導体領域11にエクステンション領域14、15を形成する。このエクステンション領域14、15は、例えばイオン注入法により、接合深さXj=30nm程度の不純物拡散層領域で形成する。この不純物には、nMOSFETを形成する場合にはn型不純物を用い、pMOSFETを形成する場合にはp型不純物を用いる。
次いで、上記ゲート電極13等を被覆するように、上記半導体領域11上に、複数層(例えば3層)のサイドウォール絶縁膜として、第1サイドウォール絶縁膜41を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成し、第2サイドウォール絶縁膜42を例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成し、第3サイドウォール絶縁膜43を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成する。上記各絶縁膜は下層より順に、例えば15nmの厚さの酸化シリコン膜で形成され、例えば40nmの厚さの窒化シリコン膜で形成され、例えば20nmの厚さの酸化シリコン膜で形成される。次いで、上記第3サイドウォール絶縁膜43から第1サイドウォール絶縁膜41まで全面エッチバックを行い、ゲート電極13の両側に、サイドウォール絶縁膜44を形成する。このとき、サイドウォール絶縁膜44は、幅(ゲート電極13の側壁における厚さ)が50nmとなった。
その後、ソース・ドレイン領域を形成するイオンインプランテーションを行い、さらに活性化の熱処理を行って、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度で、接合深さXj=130nmのソース・ドレイン領域16、17を形成する。
次に、図9(2)に示すように、上記サイドウォール絶縁膜44の上層の第3サイドウォール絶縁膜43〔前記図9(1)参照〕を、例えば等方性エッチングにより除去する。このエッチングでは、例えばエッチング液にフッ酸を用いる。これにより、上記ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上を被覆するように第1サイドウォール絶縁膜41および第2サイドウォール絶縁膜42からなる絶縁膜46が形成された。このように、等方性エッチングを行うことから、下地の少なくとも最下層の第1サイドウォール絶縁膜41にダメージを与えないようにそれ以外のサイドウォール絶縁膜を除去することが可能になる。また、従来のサイドウォールスペーサよりも膜厚を薄くすることができる。
次に、図10(3)に示すように、サリサイドプロセスにより、ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域に上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19および20を形成するとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域に上記ゲート電極14よりも低抵抗な導体層20を形成する。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。このサリサイドプロセスの一例を説明する。まず、シリサイドを形成するための金属層を形成する。この金属層として、例えばニッケルを9nmの膜厚に形成する。その後、350℃でRTAを行い、金属シリサイド層を形成する。次いで、金属がニッケルの場合、硫酸(H2SO4)によるウエットエッチングにより未反応なニッケル層を除去する。さらに、500℃のRTAを行い、ニッケルシリサイド層を層転移させて、低抵抗なニッケルシリサイド層を形成する。なお、ニッケルを形成する前に、ウエットエッチングで成膜表面の自然酸化膜を除去してシリコン面を露出させることが好ましい。また、上記金属層には、ニッケル以外に、例えばハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等、シリサイド化によりゲート電極13およびソース・ドレイン領域16、17が低抵抗化される金属材料を用いることができる。
上記サリサイドプロセスでは、上記金属層を堆積する前に金属層の成膜表面に生じている自然酸化膜を除去するウエットエッチングを行うことが好ましい。その際、絶縁膜45の上層が窒化シリコンからなる第2サイドウォール絶縁膜42で形成されているため、絶縁膜がエッチングされることがないという利点がある。
次に、図10(4)に示すように、応力膜31として、400℃の成膜温度によるプラズマCVD法によって、プラズマ−窒化シリコン膜を形成する。この成膜では、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜を、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜を、各々20nm〜100nmの膜厚に、好ましくは50nm〜70nmの膜厚に形成する。
上記第4実施例では、上記第3実施例と比べて絶縁膜46のサリサイドプロセスに対する強度が強くなるという利点がある。その反面、応力膜31の応力が第3実施例の場合より弱くなる。そこで、応力膜31の応力が第3実施例の場合と同様にかかるようにするには、上記サリサイドプロセス後に、第2サイドウォール絶縁膜42を選択的に除去する。この除去は、ウエットエッチングにより行い、エッチング液には熱リン酸を用いる。その後、応力膜31を形成する工程を行うことで、上記した応力膜31の応力が第3実施例の場合より弱くなるという問題が回避される。また、サリサイド形成工程では、第1サイドウォール絶縁膜41が第2サイドウォール絶縁膜42に被覆されているため、サリサイド形成工程で行う自然酸化膜を除去するウエットエッチングによって、第1サイドウォール絶縁膜41の膜厚が薄くなるようなことはない。すなわち、自然酸化膜除去のウエットエッチング耐性が高められる。よって、第3実施例よりも、第1サイドウォール絶縁膜41、すなわち絶縁膜45の膜厚を薄く形成することができる。この第4実施例では、5nm薄く形成した。これにより、応力膜31の応力がさらにチャネル領域にかかりやすくなる。また、電気的にゲート電極13の界面準位の発生に対しても強くなる。また、特殊なプロセスを必要としないため、従来プロセスとの整合性がよい。また、サイドウォール絶縁膜を複数層に形成すること、サイドウォール絶縁膜の一部を除去することの追加ですむので、プロセスの変更が少ない。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第5実施例)を、図11〜図12の製造工程断面図によって説明する。
図11(1)に示すように、半導体領域11上にゲート絶縁膜12を介してゲート電極13を形成する。上記半導体領域11はバルクのシリコン基板であっても、SOI基板のシリコン層であってもよく、また化合物半導体基板であってもよい。ここでは、一例として、シリコン基板で説明する。上記ゲート電極13は、例えばゲート長Lmin=40nmに形成される。
次に、上記ゲート電極13両側の半導体領域11にエクステンション領域14、15を形成する。このエクステンション領域14、15は、例えばイオン注入法により、接合深さXj=30nm程度の不純物拡散層領域で形成する。この不純物には、nMOSFETを形成する場合にはn型不純物を用い、pMOSFETを形成する場合にはp型不純物を用いる。
次いで、上記ゲート電極13等を被覆するように、上記半導体領域11上に、複数層(例えば3層)のサイドウォール絶縁膜として、第1サイドウォール絶縁膜41を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成し、第2サイドウォール絶縁膜42を例えば窒化シリコン(SiN)膜で形成し、第3サイドウォール絶縁膜43を例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成する。上記各絶縁膜は下層より順に、例えば10nmの厚さの酸化シリコン膜で形成され、例えば40nmの厚さの窒化シリコン膜で形成され、例えば20nmの厚さの酸化シリコン膜で形成される。次いで、上記第3サイドウォール絶縁膜43から第1サイドウォール絶縁膜41まで全面エッチバックを行い、ゲート電極13の両側に、サイドウォール絶縁膜44を形成する。このとき、サイドウォール絶縁膜44は、幅(ゲート電極13の側壁における厚さ)が50nmとなった。
その後、ソース・ドレイン領域を形成するイオンインプランテーションを行い、さらに活性化の熱処理を行って、上記エクステンション領域14、15よりも高濃度で、接合深さXj=130nmのソース・ドレイン領域16、17を形成する。
次に、図11(2)に示すように、サリサイドプロセスにより、ソース・ドレイン領域16、17上のシリコンが露出している領域に上記ソース・ドレイン領域よりも低抵抗な導体層18、19および20を形成するとともに、ゲート電極13上のシリコンが露出している領域に上記ゲート電極14よりも低抵抗な導体層20を形成する。これにより、ソース・ドレイン領域16、17およびゲート電極13の低抵抗化が図れる。このサリサイドプロセスの一例を説明する。まず、シリサイドを形成するための金属層を形成する。この金属層として、例えばニッケルを9nmの膜厚に形成する。その後、350℃でRTAを行い、金属シリサイド層を形成する。次いで、金属がニッケルの場合、硫酸(H2SO4)によるウエットエッチングにより未反応なニッケル層を除去する。さらに、500℃のRTAを行い、ニッケルシリサイド層を層転移させて、低抵抗なニッケルシリサイド層を形成する。なお、ニッケルを形成する前に、ウエットエッチングで成膜表面の自然酸化膜を除去してシリコン面を露出させることが好ましい。また、上記金属層には、ニッケル以外に、例えばハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の高融点金属、およびパラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等、シリサイド化によりゲート電極13およびソース・ドレイン領域16、17が低抵抗化される金属材料を用いることができる。
上記サリサイドプロセスでは、上記金属層を堆積する前に金属層の成膜表面に生じている自然酸化膜を除去するウエットエッチングを行うことが好ましい。
次に、図12(3)に示すように、上記第2サイドウォール絶縁膜42上の第3サイドウォール絶縁膜43〔前記図11(1)参照〕を、例えばウエットエッチングにより除去する。このウエットエッチングでは、例えばエッチング液にフッ酸を用いる。
続いて、図12(4)に示すように、上記第1サイドウォール絶縁膜41上の第2サイドウォール絶縁膜42〔前記図11(1)参照〕を、例えばウエットエッチングにより除去する。このウエットエッチングでは、例えばエッチング液に熱リン酸を用いる。これにより、上記ゲート電極13の側壁およびエクステンション領域14、15上を被覆するように第1サイドウォール絶縁膜41からなる絶縁膜45が形成された。このように、等方性エッチングを行うことから、下地の少なくとも最下層の第1サイドウォール絶縁膜41にダメージを与えないようにそれ以外のサイドウォール絶縁膜を除去することが可能になる。また、均一な厚さの膜で形成されることによって、必要最小限の膜厚で形成することができ、従来のサイドウォールスペーサよりも膜厚を薄くすることができる。
次に、図12(5)に示すように、応力膜31として、400℃の成膜温度によるプラズマCVD法によって、プラズマ−窒化シリコン膜を形成する。この成膜では、nMOSに対しては1GPaの引張応力膜を、pMOSに対しては2GPaの圧縮応力膜を、各々20nm〜100nmの膜厚に、好ましくは50nm〜70nmの膜厚に形成する。
上記第5実施例では、上記第3実施例のサリサイド形成工程と第3、第2サイドウォール絶縁膜43,42の除去工程の順番を入れ替え、サリサイド形成工程を実施した後に第3、第2サイドウォール絶縁膜43,42の除去工程を実施するようにした。これにより、サリサイド形成工程で行う自然酸化膜を除去するウエットエッチングによって、第1サイドウォール絶縁膜21が第3、第2サイドウォール絶縁膜43、42に被覆されているため、膜厚が薄くなるようなことはない。すなわち、自然酸化膜除去のウエットエッチング耐性が高められる。よって、第1実施例よりも、第1サイドウォール絶縁膜41、すなわち絶縁膜46の膜厚を薄く形成することができる。この第5実施例では、5nm薄く形成した。これにより、応力膜31の応力がさらにチャネル領域にかかりやすくなる。また、電気的にゲート電極13の界面準位の発生に対しても強くなる。また、特殊なプロセスを必要としないため、従来プロセスとの整合性がよい。また、サイドウォール絶縁膜を複数層に形成すること、サイドウォール絶縁膜の一部を除去することの追加ですむので、プロセスの変更が少ない。
1…半導体装置、11…半導体領域、12…ゲート絶縁膜、13…ゲート電極、14,15…エクステンション領域、16,17…ソース・ドレイン領、24…絶縁膜、31…応力膜