JP2008070356A - サーボ型加速度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】高いバイアス安定性を確保し、かつバイアス変化の非可逆性を引き起こす要因を少なくし、温度特性に優れたサーボ型加速度計を実現する。
【解決手段】サーボ型加速度計において、センシング機構を構成する一対の磁気ヨークのうちの一方の磁気ヨークと磁石との間に設けられたポールピースボトムに支持軸を一体形成する。この支持軸は前記一方の磁気ヨークの閉塞板部に設けられた貫通孔を貫通して外側に突出する。センシング機構は、その支持軸を介してハウジングのプレートに固定支持され、収納される。なお、支持軸は、ポールピースボトムではなく、磁気ヨークの閉塞板部に一体形成してもよい。
【選択図】図1

Description

この発明はトルカコイルが振子に取り付けられ、加速度入力による振子の変位(振れ量)に基づいた電流がトルカコイルに流されて電磁力の作用により振子が中立点で平衡する構成とされたサーボ型加速度計に関する。
図4はこの種のサーボ型加速度計の従来構成例(例えば、特許文献1参照。)を示したものであり、図5はそのサーボ型加速度計が具備する振子部11の構造を示したものである。
図5に示したように、円形状の振子部11は、略環状に形成された枠体11Aと、切欠11B、11Cと、この枠体11Aの内径よりも小さい径を有する略円板状及び/又は舌状板体の振子12と、この振子12を枠体11Aの枠内に位置してその板厚方向に揺動可能に、枠体11Aに支持させる一対のヒンジ13とによって形成される。これら枠体11A、振子12及びヒンジ13は例えばクオーツによって一体形成されて振動部11を構成する。ヒンジ13は肉薄とされて弾性変形可能とされている。
振動部11の枠体11Aの両板面には図4に示したように一対の磁気ヨーク14,15が対接され、これら磁気ヨーク14,15によって振動部11は挟み込まれている。磁気ヨーク14,15は共に一端側が開放され、他端側が閉塞された円筒状カップ形状をなすものとされ、その一端側の開放端面14c、15cが枠体11Aに対接されている。磁気ヨーク14,15と振動部11とは接着によって固定されている。磁気ヨーク14,15は例えばインバーなどの熱膨張係数が小さい金属材料によって形成されている。
磁気ヨーク14,15の内部にはそれぞれポールピースボトム16’,16、永久磁石17’,17及びポールピーストップ18’,18が収容されている。これらポールピースボトム16’,16、永久磁石17’,17及びポールピーストップ18’,18はそれぞれ円板状をなし、その中心軸が磁気ヨーク14,15の中心軸に一致されて、磁気ヨーク14,15の他端側を閉塞している閉塞板部14a,15aの内面上にそれぞれ順次積層されて配置されている。ポールピーストップ18’,18の周縁部は図4に示したように肉厚とされている。
永久磁石17’,17には例えばサマリウム系希土類コバルト磁石が用いられる。ポールピースボトム16’,16及びポールピーストップ18’,18は例えば電磁軟鉄材によって形成される。永久磁石17’,17とポールピースボトム16’,16及びポールピーストップ18’,18との固定はそれぞれ接着固定とされる。ポールピースボトム16’,16と磁気ヨーク14,15とはレーザ溶接によって接合固定される。図4中、14b,15bはレーザ溶接のために閉塞板部14a,15aにそれぞれ設けられた貫通孔を示す。
永久磁石17’,17はその板厚方向に着磁され、磁気ヨーク14,15の開放端部の内周面とポールピーストップ18’,18の外周面との間に環状磁気空隙19’,19がそれぞれ形成される。
磁気ヨーク14,15と、磁気ヨーク14,15に収容されたポールピースボトム16’,16、永久磁石17’,17及びポールピーストップ18’とがそれぞれヨーク部26’,26を構成する。
一方、振子12の両板面には、円筒状トルカコイル21’,21がそれぞれ取り付けられる。トルカコイル21’,21はボビン22’,22に巻回されている。ボビン22’,22はその振子12側の端面に端板22a’,22aを備え、その端板22a’,22aの中央には円筒状をなす取り付け部22b’,22bが形成されている。
トルカコイル21’,21が巻回されたボビン22’,22の振子12への取り付けは、振子12の両板面に円柱状をなすホルダ23’,23をそれぞれ接着固定し、それらホルダ23’,23にボビン22’,22の取り付け部22b’,22bを嵌合して取り付け部22b’,22bとホルダ23’,23とを接着固定することによって行われる。ボビン22’,22の端板22a’,22aと振子12の板面との間には図4に示したようにわずかな隙間G1’、G1が設けられている。ホルダ23’,23は振子12と同様、クオーツ製とされる。
一方、振子12の両板面には、図5に示したように電極24’,24が円弧状にそれぞれ、トルカコイル21’,21の外周側に位置するように形成されている。磁気ヨーク14,15には、これら振子12に設けられた電極24’,24と対向する電極面14e,15eが設けられる。磁気ヨーク14,15の開放端面には、図6に示すように外周側から順次、枠体当接面14c,15c、逃げ14d,15d、及び、振子12の電極24’,24が形成された領域と対応する部分において、電極面14e,15eが形成されている。
振動部11を間に挟むように、磁気ヨーク14、15の枠体当接面14c,15cが、振動部11の枠体11Aの両面に接着されることにより、センシング機構10が一体化される。すなわち、ヨーク部26’,26と振動部11とが一体化される。このとき、それぞれの磁気ヨーク14,15内に形成された環状磁気空隙19’,19内に円筒状トルカコイル21’,21がそれぞれ位置される。また、電極面14e,15eは振子12の電極24’,24と所定の間隙G2’、G2を介して対向される。
磁気ヨーク14,15の外周面には、それらにまたがってアウターリング25が取り付けられ、このアウターリング25を介して磁気ヨーク14と15とが互いに導通される。アウターリング25は磁気ヨーク14,15と同様、インバー製とされ、導電性接着剤によってそれら磁気ヨーク14,15に接着固定されて、これにより一体化構造とされたセンシング機構10が得られ、ハウジング30内に収納される。
ハウジング30は加速度の検出機能を果たすセンシング機構10を保護し、かつ加速度の被検出体(運動体)に取り付けるための取り付け機構として機能するものである。ハウジング30は、この例では一端が閉塞された円筒状カップ形状とされている。ハウジング30の開放端には取り付け用のフランジ31が形成されており、このフランジ31の側面(下面)が取り付け面31aとされる。ハウジング30は例えばステンレス材によって形成される。
磁気ヨーク15の回りにはCリング41が装着され、センシング機構10はこのCリング41を介してハウジング30に固定支持されている。Cリング41は磁気ヨーク15及びハウジング30とそれぞれ接着固定されている。
一方、磁気ヨーク14の回りにもCリング42が装着されており、このCリング42は磁気ヨーク14に接着固定されている。なお、Cリング42とハウジング30との間には例えばシリコーン樹脂などよりなる柔軟性のある接着剤43が充填されている。Cリング41,42はセンシング機構10の安定性のために設けられている。Cリング41,42は共にアルミニウム製とされる。なお、内部保護のためにこのハウジング30の開放端に蓋板を被せる事も適宜行われる。
このような構成を有するサーボ型加速度計においては、加速度入力による振子12の板厚方向の変位が電極24と電極面14e間の間隙G2’及び電極24’と電極面15e間の間隙G2の変化に伴う静電容量の変化として検出される(電気信号路は図示せず)。電極面14e,15eは共通GNDとされ、振子12の両板面の電極24’,24の検出信号が所要の電気回路(図示せず)により差動増幅され、一対のトルカコイル21’,21に静電容量差に基づいた電流が流される。このトルカコイル21’,21に流れる電流と永久磁石17’,17による磁界との相互作用により、振子12は元に戻り、中立点で平衡する。この時の電流は振子12に加わった加速度に比例するため、この電流から加速度が求められる。
特開平11−281670号公報
ところで、上述したような構成を有する従来のサーボ型加速度計ではセンシング機構10は磁気ヨーク14,15を取り巻くように装着されて接着固定されたCリング41,24を介してハウジング30に固定支持されている。
従って、例えば環境温度の変化によりハウジング30の取り付け面31aに相手方構造体(加速度被検出体)から応力が加わると、この応力によって磁気ヨーク14,15が変形する。また、ハウジング30自体に熱応力が発生すると、その応力がCリング41,42を介して磁気ヨーク14,15に伝わり、磁気ヨーク14,15が変形するといった状況が発生する。
このような磁気ヨーク14,15の変形は、振子12をその本来の中立すべき位置からずらしてしまうことになり、よってバイアスが変動し、バイアス安定性の悪化を招くことになる。
一方、応力がハウジング30からCリング41,42に伝わり、さらに磁気ヨーク14,15に伝わる過程で、ハウジング30とCリング41,42間の接着層及びCリング41,42と磁気ヨーク14,15間の接着層に過大な応力が加わる。また、磁気ヨーク14,15の変形により磁気ヨーク14,15と振子12を支持する枠体11との間の接着層にも過大な応力が加わることになる。これにより、これら接着層にクラックや剥離が発生するといった状況が生じる。
これら接着層におけるクラックや剥離の発生はセンシング機構10内での応力分布状態の変化につながり、温度環境下におけるバイアス変化の非可逆性を引き起こす大きな要因となる。
この発明の目的はこのような状況に鑑み、高いバイアス安定性を実現すると共に、バイアス変化の非可逆性を引き起こす要因を少なくし、温度特性に優れたサーボ型加速度計を提供することにある。
本発明によるサーボ型加速度計は、一対のヨーク部と振子を備えた振子部とを備えるセンシング機構と、センシング機構を収納するハウジングとを備える。センシング機構は、一対のヨーク部間の中立点から、振子部の振子の揺動した位置により加速度を検出するとともに、その振子の揺動に基づいた電流の電磁的作用によりその振子を中立点に戻す。センシング機構は、それと一体にそこから延伸して形成された支持軸を有する。この支持軸の延伸端をハウジングに固定することによりこの支持軸を介してセンシング機構が、ハウジングに接続されている。
この発明によれば、センシング機構に一体形成した1本の支持軸のみによってセンシング機構がハウジングに固定支持されるため、環境温度等の変化に起因する応力が外部からセンシング機構に伝わるのを阻止することができる。よって、従来のように振子をその本来の中立すべき位置からずらしてしまうような磁気ヨークの変形は発生せず、高いバイアス安定性を実現することができる。
また、従来、センシング機構を固定支持するために使用していたCリングを不要とし、Cリングとセンシング機構及びハウジング間の接着層を排除することができるため、応力が加わることによりクラックや剥離が発生し、バイアス変化の非可逆性を引き起こす要因をその分少なくすることができる。
よって、これらの点でこの発明によれば温度特性に優れたサーボ型加速度計を得ることができる。
従来不具合を生じさせていたのは、磁気ヨーク外周に設けたCリングを介してハウジングに固定していたことであるから、本発明では、センシング機構に形成された一本の支持軸を介して、センシング機構とハウジングとを固定させる。より具体的には、例えば、ポールピースボトム又は磁気ヨークに支持軸を一体に形成する。望ましくは同一材料で一体に形成する。この支持軸を介してセンシング機構をハウジングに接続することにより、外部からの応力がセンシング機構に伝わりにくくなる。これにより、サーボ型加速度計のバイアスが安定化する。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。図1はこの発明によるサーボ型加速度計の一実施例の構成を示したものであり、図4と対応する部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この例ではセンシング機構10は図4に示した従来例のようにCリング41を介してハウジングに固定支持されるのではなく、ポールピースボトム16’に形成された1本の支持軸16aを介してハウジングに固定支持される。
センシング機構10を収容保護し、かつ相手方構造体(加速度被検出体)に取り付けるための取り付け機構として機能するハウジング50はこの例ではプレート51とカバー52とによって構成されている。この例では、センシング機構10は、プレート51に取り付けられている。
カバー52は一端側が開放され、他端側が閉塞板部により閉塞された円筒カップ形状をなし、その一端側開放端に、開放端を蓋するようにプレート51が配置されて取り付けられている。
これらプレート51及びカバー52は例えばステンレス材によって形成される。プレート51にはリング状の溝51bが形成されており、この溝51bにカバー52の開放端を差し込み、溶接することによってプレート51とカバー52とが固定一体化されている。なお、プレート51の、カバー52の外周側にフランジ状に突出している部分の下面が図1中に示したように取り付け面51aとされる。したがって、本発明では、センシング機構10とプレート51が一体に構成され、それの保護のためカバー52が蔽っているだけであり、カバー52はセンシング機構となんらの機械的接合を持たない。
ハウジング50に対してセンシング機構10を固定支持するための支持軸16aは一方の磁気ヨーク14内に収容固定されているポールピースボトム16’に一体形成されている。円柱状をなす支持軸16aは磁気ヨーク14の閉塞板部14aに設けられた貫通孔14bを挿通して磁気ヨーク14の外側に突出されている。支持軸16aはその中心軸が円筒状をなす磁気ヨーク14の中心軸と一致されている。なお、ポールピースボトム16’と磁気ヨーク14との固定は従来と同様、レーザ溶接によって行われる。この例では支持軸16aの周面と磁気ヨーク14の貫通孔14bの外側C面取り部分とが溶接により接合されている。
プレート51にはこの例ではブッシュ53が取り付けられている。支持軸16aはこのブッシュ53を介してプレート51に取り付けられている。図1中、51cはブッシュ53取り付け用としてプレート51に形成されている貫通孔を示し、53aは支持軸16aが挿入されるブッシュ53の貫通孔を示す。
ブッシュ53はセンシング機構10とプレート51(ハウジング50)とを電気的に絶縁するために、絶縁材よりなるものとされ、例えばセラミック製とされる。なお、プレート51に対するブッシュ53の固定は接着により行われ、また支持軸16aとブッシュ53もこの例では互いに対接する周面が接着されて固定されている。
上記のような構成とされたサーボ型加速度計においては、センシング機構10はその中心軸上に位置して外部に突出する1本の支持軸16aを備え、その支持軸16aのみによってハウジング50に固定支持されているため、センシング機構、特に磁気ヨーク14、15は機械構造的にハウジング50から独立した構成となっている。
従って、例えば環境温度の変化により相手方構造体(加速度被検出体)からハウジング50のプレート51の取り付け面51aに応力が加わったり、ハウジング50自体に熱応力が発生したりしても、ハウジング50のみがそれらの応力の影響を受けて変形するだけで、それらの応力はセンシング機構10には伝わらない。このため、センシング機構10には外部からの応力の影響による変形が発生しない構造となっている。
よって、この例によれば、従来のように外部からの応力によって磁気ヨーク14,15が変形して振子12をその本来の中立すべき位置からずらし、バイアスが変化するといったことは発生しないため、高いバイアス安定性を実現することができる。
また、この例では上記のような構成を採用したことにより、従来センシング機構10を固定支持するために使用していたCリング41,42を不要とすることができる。つまり、Cリング41,42とセンシング機構10間及びCリング41,42とハウジング30間の接着層を排除することができるため、応力が加わることによりクラックや剥離が発生してバイアス変化の非可逆性を引き起こす要因となっていた接着層をその分少なくすることができる。
加えて、振子12を支持する枠体11と磁気ヨーク14,15間の接着層には上記のようなセンシング機構10の支持構造により大きな応力は加わらないため、この部分の接着層にクラックや剥離が発生するといった状況は生じないこの点でも非可逆なバイアス変化の発生を抑制することができる。
以下にバイアス安定性とバイアス変化の非可逆性について、図4に示した従来例の構成と図1に示したこの発明の実施例の構成に対して解析を行った結果を示す。なお、バイアス安定性は加速度入力0で温度変化によって擬似的に生じる出力=バイアス温度係数によって評価し、バイアス変化の非可逆性については温度変化によって振子12を支持する枠体11の接着面にかかる(生じる)せん断応力を求めることによって、非可逆なバイアス変化が起きうる可能性を推定することとした。
<解析結果>
(1)バイアス温度係数
従来例:17μG/℃ → 実施例:3μG/℃
(2)接着面にかかるせん断応力…温度変化175℃(25℃→200℃)
・枠体11上面(磁気ヨーク14側)
従来例: 5Mpa → 実施例:1Mpa
・枠体11下面(磁気ヨーク15側)
従来例: 9Mpa → 実施例:0.5Mpa
上記のように実施例では従来例と比べて良好な結果が得られた。なお、(2)項において、特に従来例で枠体11上面と下面とでせん断応力に大きな差があるのは上下のリング(リング41,42)の固定具合の差によるものと考えられる。
また、(2)項で得られたせん断応力と接着剤の強度との関係について言えば、例えば高温対応のエポキシ系接着剤のせん断強度は200℃で7Mpa程度であり、実施例では接着剤のせん断強度に対し、接着剤(接着層)にかかるせん断応力が十分小さいのに対し、従来例では接着剤にかかるせん断応力がその強度を越えるような値となっている。よって、バイアス変化の非可逆性を引き起こす要因となるクラックや剥離が接着層に発生する可能性があった。
支持軸16aのブッシュ53に対する固定は接着固定に限らず、カシメ固定としてもよく、カシメ固定を採用すれば作業性の向上を図ることができる。なお、接着とカシメを併用するようにしてもよい。
図2はこの発明によるサーボ型加速度計の他の実施例の構成を示したものである。図1と同じ部分は同じ符号を付けて示し、詳細な説明は省略する。この例では支持軸16aはブッシュ53に対してカシメによって固定される構造となっている。なお、図2はカシメ前の状態を示している。支持軸16aの先端面にはカシメ用のポンチを挿入する穴16bが形成される。また、支持軸16aはブッシュ53より若干突出するような寸法(長さ)とされている。
図3はこの発明によるサーボ型加速度計の他の実施例の構成を示したものである。図1と同じ部分は同じ符号を付けて示し、詳細な説明は省略する。この例では、支持軸14fは、磁気ヨーク14と一体形成される。具体的には、支持軸14fの中心軸が磁気ヨーク14の中心軸と一致するように、磁気ヨーク14の閉塞板部14aに支持軸14fが一体形成される。この例では、支持軸14fは、円筒形状をしており、中空となっており、磁気ヨーク14と、ポールピースボトム16’とを溶接するためのビームを通す貫通孔14gを有する。
図3に示したサーボ型加速度計は、支持軸14fが磁気ヨーク14と一体形成されている点で、図1,2に示した第1,2の実施例のサーボ型加速度計と異なり、他の点については図1,2に示したサーボ型加速度計と同様である。例えば、支持軸14fとブッシュ53とは、上述したのと同様に、接着固定及び/又はカシメ固定される。
支持軸14fと磁気ヨーク14とを一体形成する場合、上記では支持軸14fを中空構造とする旨を述べたが必ずしもそうしなくてもよい。すなわち、図1に示した支持軸16aのように、支持軸14fの先端面を平らに形成してもよく、また、図2に示した支持軸16aのように、支持軸14fの先端面にカシメ用のポンチを挿入する穴16bを形成してもよい。この場合、溶接ビームを通す貫通孔14gがないため、磁気ヨーク14とポールピースボトム16’とを溶接することはできない。したがって、磁気ヨーク14とポールピースボトム16’は接着固定される。支持軸14fを中空構造としなかった場合にも、支持軸14fとブッシュ53とは、上述したのと同様に、接着固定及び/又はカシメ固定される。
上述した実施例では、支持軸16a,14fと、ポールピースボトム16’又は磁気ヨーク14とを同一の材料により一体形成したが、支持軸16a,14fを、ポールピースボトム16’又は磁気ヨーク14とを異なる材料から作り、ポールピースボトム16’又は磁気ヨーク14に、接着固定又は溶接固定して一体化してもよい。
このように、例えば、ポールピースボトム16’又は磁気ヨーク14に支持軸16a,14fを形成することにより、センシング機構10に支持軸16aを形成する。
上述した実施例では絶縁材よりなるブッシュ53をプレート51に取り付けてセンシング機構10とプレート51(ハウジング50)との絶縁を確保しているが、ブッシュ53を用いることなく、絶縁を確保することも可能である。この場合、例えば支持軸16a,14fの回りに絶縁層(絶縁膜)を形成するようにすればよい。
上述した実施例では、支持軸16a,14fの中心軸が、円筒カップ形状の磁気ヨーク14の中心軸と一致するように支持軸16a,14fが形成された。支持軸16a,14fを磁気ヨーク14の中心に形成することにより、磁気ヨーク14の熱応力により発生する可能性がある非可逆なバイアス変化を最も小さくすることができるためである。しかし、支持軸16a,14fの中心軸が、円筒カップ形状の磁気ヨーク14の中心軸と一致しなくてもよい。
本発明は、円柱状ではないサーボ型加速度計にも適用することができる。すなわち、例えば、ハウジング50、磁気ヨーク14,15がそれぞれ円筒カップ形状ではなく、振子部11、振子12が円形状ではなく、トルカコイル21が円筒状ではないサーボ型加速度計、例えば直方体状のサーボ型加速度計についても、センシング機構10を一本の支持軸16a,14fを介してハウジング50に固定支持することにより、上記と同様の効果を得ることができる。
支持軸16a,14fを介してセンシング機構10を固定支持する貫通孔53aは、ハウジング50の任意の箇所に設けることができる。例えば、ハウジング50のカバー52の底面、すなわち、ハウジング50のカバー52の面のうち、プレート51に対向する面に貫通孔53aを設けて、その貫通孔53aに支持軸16a,14fを取り付けてもよい。この際、上述と同様に、ブッシュ53や、支持軸16a,14fの周面に形成した絶縁層を介することにより、センシング機構10とハウジング50との間を絶縁する。
この発明によるサーボ型加速度計の一実施例の構成を示す断面図。 この発明によるサーボ型加速度計の他の実施例の構成を示す断面図。 この発明によるサーボ型加速度計の他の実施例の構成を示す断面図の部分図。 従来のサーボ型加速度計の構成を示す断面図。 図5Aは、図4における振子部の平面図、図5Bは図5AにおいてB−B’線で切断した断面図。 従来のサーボ型加速度計の構成を示す断面図の部分図。

Claims (8)

  1. 一対のヨーク部と、振子を備えた振子部と、を備えるセンシング機構と、
    前記センシング機構を収納するハウジングと、
    を備え、
    前記センシング機構は、前記一対のヨーク部間の中立点から、振子部の振子の揺動した位置により加速度を検出するとともに、その振子の揺動に基づいた電流の電磁的作用によりその振子を中立点に戻すサーボ型加速度計において、
    前記センシング機構は、それと一体にそこから延伸して形成された支持軸を有し、この支持軸の延伸端をハウジングに固定することによりこの支持軸を介して前記センシング機構が、前記ハウジングに接続されていることを特徴とするサーボ型加速度計。
  2. 請求項1に記載のサーボ型加速度計において、
    前記各ヨーク部は
    一端側が開放され、他端側がその閉塞板部で閉塞されたカップ状の磁気ヨークと、
    磁気ヨークの閉塞板部の内側面上に順次積層されて固定されたポールピースボトムと、永久磁石と、ポールピーストップとを備え、
    前記ポールピーストップとヨークの開放端部とは、その間に磁気空隙を有して互いに対向して配置され、
    前記振子部は
    枠体と、
    対向する両板面に一対の電極を有し、ヒンジを介してその一端が枠体に揺動可能に支持された板形状を持つ前記振子と、
    前記振子の両板面にそれぞれ取り付けられている一対のトルカコイルと、を備え、
    前記センシング機構は、
    前記枠体が、前記一対のヨーク部の磁気ヨークの開放端間に挟まれて一体化されて構成され、前記一対のトルカコイルがそれぞれの磁気ヨークの磁気空隙内に位置し、前記一対の電極がそれぞれの磁気ヨークの開放端の電極面部と対向するように位置するものにおいて、
    前記支持軸は、前記一対のヨーク部の一方の、ポールピースボトムに一体形成されており、かつ、前記一方のヨーク部の磁気ヨークの前記他端側の閉塞板部に設けられた貫通孔を貫通して外側に突出していることを特徴とするサーボ型加速度計。
  3. 請求項1に記載のサーボ型加速度計において、
    前記各ヨーク部は
    一端側が開放され、他端側がその閉塞板部で閉塞されたカップ状の磁気ヨークと、
    磁気ヨークの閉塞板部の内側面上に順次積層されて固定されたポールピースボトムと、永久磁石と、ポールピーストップとを備え、
    前記ポールピーストップとヨークの開放端部とは、その間に磁気空隙を有して互いに対向して配置され、
    前記振子部は
    枠体と、
    対向する両板面に一対の電極を有し、ヒンジを介してその一端が枠体に揺動可能に支持された板形状を持つ前記振子と、
    前記振子の両板面にそれぞれ取り付けられている一対のトルカコイルと、を備え、
    前記センシング機構は、
    前記枠体が、前記一対のヨーク部の磁気ヨークの開放端間に挟まれて一体化されて構成され、前記一対のトルカコイルがそれぞれの磁気ヨークの磁気空隙内に位置し、前記一対の電極がそれぞれの磁気ヨークの開放端の電極面部と対向するように位置するものにおいて、
    前記支持軸は、前記一対のヨーク部の一方の、磁気ヨークの閉塞板部に一体形成されていることを特徴とするサーボ型加速度計。
  4. 請求項1から3の何れかに記載のサーボ型加速度計において、
    前記各磁気ヨークは、円筒カップ状であり、
    前記支持軸が前記磁気ヨークの中心軸上に位置していることを特徴とするサーボ型加速度計。
  5. 請求項1から3の何れかに記載のサーボ型加速度計において、
    前記ハウジングは貫通孔を有し、その貫通孔に前記支持軸が挿入されて接着固定されていることを特徴とするサーボ型加速度計。
  6. 請求項1から3の何れかに記載のサーボ型加速度計において、
    前記ハウジングは貫通孔を有し、その貫通孔に前記支持軸が挿入されてカシメ固定されていることを特徴とするサーボ型加速度計。
  7. 請求項5又は6に記載のサーボ型加速度計において、
    前記ハウジングと前記支持軸とが絶縁材よりなるブッシュで絶縁されていることを特徴とするサーボ型加速度計。
  8. 請求項7に記載のサーボ型加速度計において、
    上記ブッシュがセラミック製であることを特徴とするサーボ型加速度計。
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