JP2016200467A - 複合センサデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】異物が侵入しても動作異常が発生しにくく、構造がシンプルで製作も容易な複合センサデバイスを提供する。【解決手段】一つの筐体16内に圧力センサ12及び機能デバイス14を備える。圧力センサ12は、基板kに設けられた第一の可撓部18と、第一の可撓部18に配置された圧力検出用素子20と、第一の可撓部18及びその周辺を支持する第一の台座部22とを備える。第一の台座部22の凹部22bと第一の可撓部18とで囲まれて、密閉室24を形成する。機能デバイス14は、基板kの他の位置に梁状に形成された第二の可撓部26と、第二の可撓部26に配置された加速度検出用素子34とを備える。第二の可撓部26の一端部に設けられた重錘部38と、第二の可撓部26の他端部を支持する第二の台座部40と、第二の可撓部26及びこの近傍を覆う蓋部42とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、圧力センサと各種の機能デバイスとを有する複合センサデバイスに関する。
従来、図10に示すように、圧力(気体の圧力)を検出する圧力検出部と加速度を検出する加速度検出部とが一体に設けられた複合センサデバイス100があった。複合センサデバイス100は、筒状の側壁部104と、撓み性を有する膜であって側壁部の上面を塞ぐように形成された感圧膜106と、側壁部104の下面を塞ぐように取り付けられた重錘体108とを備え、側壁部104、感圧膜106及び重錘体108により封止された密閉室110が構成されている。さらに、重錘体108の周囲に設けられた台座112と、台座112と側壁部104とを接続する両端固定梁状の構造体であって、検出対象の加速度の作用により撓みを生じる接続部114とを備えている。
感圧膜106及び接続部114は、矩形の可撓性基板116の内側に幅狭のスリット118を設けることにより形成されている。圧力検出部は、感圧膜106の撓みを電気信号として検出するブロックであり、感圧膜106に配置された複数のピエゾ抵抗素子120を用いて構成されている。加速度検出部は、接続部114の撓みを電気信号として検出するブロックであり、接続部114に配置された複数のピエゾ抵抗素子122を用いて構成されている。台座112は、枠状の下端部が筐体102の底部に取り付けられ、上端部で可撓性基板116を支持しており、感圧膜106が筐体102の天板に形成された気体導入孔100aに対向している。
複合センサデバイス100は、特許文献1に開示されているセンサ(圧力と加速度との双方を検出するセンサ)を筐体102内に設置したような構成であり、圧力及び加速度の測定原理及び動作は、特許文献1のセンサと同様である。
特開2004−245760号公報
従来の複合センサデバイス100は、圧力検出対象の気体(空気等)を気体導入孔100aから取り込んで感圧膜106に作用させる必要があるので、筐体102内にゴミやホコリ等の異物が侵入することは避けられない。しかも、異物が侵入すると、異物が感圧膜106の近傍にあるスリット118に挟まって接続部114が弾性変形できなくなったり、異物が重錘体108と台座22との隙間に挟まって重錘部18が変位できなくなったりする可能性がある。つまり、従来の複合センサデバイス100は、気体に混じって異物が侵入すると、動作異常が発生しやすい構造であった。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、異物が侵入しても動作異常が発生しにくく、構造がシンプルで製作も容易な複合センサデバイスを提供することを目的とする。
本発明は、圧力センサと機能デバイスとを有する複合センサデバイスであって、前記圧力センサは、基板の特定位置に設けられた第一の可撓部と、前記第一の可撓部に配置され、機械的歪みを受けて自己の電気的特性が変化する圧力検出用素子と、前記第一の可撓部及びその周辺を前記基板の裏面側から支持する支持面が設けられた第一の台座部と、前記支持面の内側に配置された凹部と前記基板の前記第一の可撓部とで囲まれて成る密閉室とを備え、前記機能デバイスは、前記基板の前記第一の可撓部と異なる位置に梁状に形成された前記第二の可撓部と、前記第二の可撓部に配置され、機械的歪みを受けて自己の電気的特性が変化する機能素子と、前記第二の可撓部の端部に設けられ、外力を受けて変位する重錘部と、前記第二の可撓部の前記重錘部から離れた端部を支持する第二の台座部と、前記第二の可撓部及びこの近傍を前記基板の表面側から覆う蓋部とを備えている複合センサデバイスである。
前記圧力センサと前記機能デバイスとが一つの筐体内に設けられ、前記第一及び第二の台座部が一体に形成され、共に前記筐体に固定されている。この場合、前記機能デバイスの前記第二の可撓部、前記機能素子、及び前記重錘部は、前記第二の台座部及び前記蓋部により囲まれた密閉空間内に設けられていることが好ましい。また、前記第一及び第二の台座部は、積層された複数の補助基板により一体に設けられている。
あるいは、前記圧力センサと前記機能デバイスとが一つの筐体内に設けられ、前記第一の台座部が前記筐体に固定され、前記第二の台座部が連結梁を介して前記第一の台座部に支持されている構成にしてもよい。この場合、前記機能デバイスの前記第二の可撓部、前記機能素子、前記重錘部、前記第二の台座部及び前記連結梁は、前記第一の台座部及び前記蓋部により囲まれた密閉空間内に設けられていることが好ましい。また、前記第一の台座部及び前記連結梁は、積層された複数の補助基板により一体に設けられている。
前記基板はシリコン基板で成り、前記第一の可撓部の前記圧力検出用素子は、前記シリコン基板の一部を変質させることにより形成されたピエゾ抵抗素子で成り、前記圧力センサは、このピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて気体の圧力を検出する。前記第一の可撓部は、3〜5μmの厚みに形成されていることが好ましい。
前記機能素子は、前記シリコン基板の一部を変質させることにより形成されたピエゾ抵抗素子で成り、前記機能デバイスは、このピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて加速度を検出するセンサであってもよい。あるいは、前記機能素子は前記シリコン基板上に付設された圧電素子で成り、前記機能デバイスは、この圧電素子を用いて機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電デバイスであってもよい。
本発明の複合センサデバイスは、圧力センサと機能デバイスとが異なる位置に区分けして設けられ、機能デバイスの部分だけが蓋部で覆われているので、圧力センサによる気体圧力の検出を適切かつ良好に行うことができ、しかも気体に含まれる異物が機能デバイスの内部に侵入しにいので、機能デバイスの動作異常が発生しにくいものである。
また、1つの基板中に第一及び第二の可撓部が設けられ、複合センサデバイスの中枢部分である圧力センサ及び機能デバイスが1つのユニットとして形成され、構造が非常にシンプルである。そのため、製造工程も簡単化することができ、例えば、規定サイズのシリコン基板上に複数の第一及び第二の可撓部とこれに対応する圧力検出素子及び機能素子等を形成し、このシリコン基板に複数の補助基板を積層してエッチング等により第一及び第二の台座部、蓋部、重錘部等を形成した後、ダイシング等により分割するという方法で、効率よく大量生産することができる。
本発明の複合センサデバイスの第一の実施形態を示す正面図(a)、B1−B1断面図(b)である。 図1(b)のB2−B2断面図である。 多面付けされたシリコン基板及び各補助基板を模式的に描いた図である。 圧力センサ及び加速度センサの部分の製造工程を示す図(a)〜(d)である。 圧力センサ及び加速度センサの部分の製造工程を示す図(a)〜(d)である。 本発明の複合センサデバイスの第二の実施形態を示す正面図(a)、C1−C1断面図(b)である。 図6(b)のC2−C2断面図である。 本発明の複合センサデバイスの第三の実施形態を示す正面図(a)、D1−D1断面図(b)である。 図8(b)のD2−D2断面図である。 従来の複合センサデバイスを示す正面図(a)、A1−A1断面図(b)、A2−A2断面図(c)である。
以下、本発明の複合センサデバイスの第一の実施形態について、図1〜図5に基づいて説明する。この実施形態の複合センサデバイス10は、圧力センサ12と3軸加速度センサ(機能デバイス)14とが1つの筐体16内に設けられたものである。
筐体16は、図1、図2に示すように、圧力センサ12及び加速度センサ14が内側に収容される閉じた箱体であり、圧力センサ12の近傍に、圧力検出対象の気体を導入するための気体導入孔16aが設けられている。筐体16及び気体導入孔16aは、筐体16外の圧力と筐体16内の圧力(圧力センサ12に作用する気体の圧力)とが同じになるように設計されている。
圧力センサ12は、略長方形のシリコン基板kの特定位置に設けられたダイアフラムである第一の可撓部18を備えている。シリコン基板kは、全体として良好な撓み性を有しており、図1(b)における左側の破線で囲んだ部分を第一の可撓部18としている。
第一の可撓部18には、複数の圧力検出用素子20が配置されている。圧力検出用素子20は、機械的歪みを受けて自己の電気抵抗の値が変化するピエゾ抵抗素子であり、シリコン基板kに不純物イオンを注入し、変質させることにより形成されている。
第一の可撓部18及びその周辺は、筐体16の底部に固定された第一の台座部22の支持面22aにより支持されている。第一の台座部22は、板状の補助基板h1、h2により構成され、補助基板h1の、第一の可撓部18及びその周辺の裏面側に当接する部分が支持面22aになっている。さらに、支持面22aの内側に凹部22bが配置され、凹部22bをシリコン基板kの第一の可撓部18で封止することによって密閉室24(例えば、真空室)が設けられている。
圧力センサ12の測定原理及び動作は、特許文献1のセンサが有する圧力検出部と同様である。つまり、筐体16の気体導入孔16aから導入された気体が第一の可撓部18に作用し、気体の圧力と密閉室24内の圧力(真空室の場合0)との差に応じて第一の可撓部18が弾性変形し、第一の可撓部18が撓むことによって複数の圧力検出用素子20の各抵抗値が変化し、各抵抗値の変化に基づいて気体の圧力を検出する。
加速度センサ14は、シリコン基板kにおける第一の可撓部18から離れた位置、つまり、図1(b)における右側の例えば約3/4の広い領域に、梁状の第二の可撓部26を4つ備えている。各第二の可撓部26は、シリコン基板kに幅狭のスリット28を設けることにより形成され、略正方形の中央部32を、外側にある略正方形の枠体部30の各辺中央部に第二の可撓部26を介して連結するような構造になっている。各第二の可撓部26には、複数の加速度検出用素子(機能素子)34が配置されている。加速度検出用素子34は、機械的歪みを受けて自己の電気抵抗の値が変化するピエゾ抵抗素子であり、シリコン基板kに不純物イオンを注入し、変質させることにより形成されている。
シリコン基板kの中央部32の4つの角部には、スリット28により第二の可撓部26と区切られた4つの翼状部36が形成されている。中央部32及び4つの翼状部36(第二の可撓部26の端部)の各裏面側には、それぞれ角柱状の部分が設けられている。5つの角柱状部分は、互いの角部同士が繋がって一体になっており、外力を受けて変位する重錘部38となる。
枠体部30の裏面側は、筐体16の底部に固定された第二の台座部40により支持されている。第二の台座部40は、図2に示すように、補助基板h1,h2により第一の台座部22と一体に設けられ、補助基板h1の部分が角筒状に形成され、その下端開口を板状の補助基板h2の凹部46で塞いだ構造になっている。さらに、枠体部30の表面側には、第二の可撓部26、スリット28及びこの近傍を広く覆う蓋部42が設けられている。蓋部42は、補助基板h3により形成され、第二の可撓部26、中央部32及び翼状部36に対向する部分に広い凹部42aが形成されている。
以上の構成により、加速度センサ14の第二の可撓部26、加速度検出用素子34、及び重錘部38は、補助基板h1,h2により構成された第二の台座部40、及び蓋部42により囲まれた密閉空間内に設けられている。また、凹部42a,46の内側面は、重錘部38又は基板kと非接触で対面し、外部から過大な衝撃が加わって重錘部38や第二の可撓部26、または中央部32や翼状部36が大きく変位した時、保護用のストッパの働きをする。
加速度センサ14の測定原理及び動作は、特許文献1のセンサが有する加速度検出部と同様である。つまり、外力が重錘部38に作用し、重錘部38の変位が4つの第二の可撓部26に伝達され、第二の可撓部26が撓むことによって複数の加速度検出用素子34の抵抗値が変化し、各抵抗値の変化に基づいてXYZ軸方向の加速度成分を検出する。
さらに、シリコン基板kにおける圧力センサ12及び加速度センサ14の側方の位置(図1(b)における左下側の位置)に、ボンディングワイヤ等を用いて外部配線するためのパッド44が複数設けられている。パッド44と圧力検出用素子20及び加速度検出用素子34との間の電気的接続は、シリコン基板kの内部の拡散層によって行う。あるいは、シリコン基板kの表面にアルミニウム等の配線パターンを設けて接続してもよい。
次に、複合センサデバイス10の好ましい製造方法の一例を説明する。上記のシリコン基板k、補助基板h1,h2,h3は、図3に示すように、それぞれ規定のサイズに多面付けされた大型のシリコン基板K、補助基板H1,H2,H3として製造工程に投入される。1つの複合センサデバイス10に使用される単位領域は、ハッチングで示す1区画である(長手方向の長さが例えば約1mm)。
まず、図4(a)に示すように、平坦なシリコン基板Kと、凹部22bを形成した補助基板H1とを用意する。シリコン基板Kの厚みは、取り扱い性を考慮した適度な厚み、例えば約300μmである。補助基板H1は、例えば厚みが約400μm程度のシリコン板を用い、凹部22bの深さは例えば約3〜5μmである。また、シリコン基板K及び補助基板H1は、互いに対向する側の面に、接合性を向上させるための酸化膜を形成しておくとよい。そして、真空の環境下でシリコン基板Kと補助基板H1とを重ね、両者間に電圧を印加しながら所定の高温状態で加圧して接合し、密閉室24を設ける。その後、シリコン基板Kの表面を研磨し、シリコン基板Kの厚みを約3〜5μmまで薄くし、図4(b)に示すように、圧力センサ12のダイアフラム等として機能可能な厚さにする。
シリコン基板Kは、最初から薄いものを用いると補助基板H1に接合するまでの工程で破損させやすいので、取り扱い性の良い厚さのものを用意して補助基板H1に接合した後、研磨して薄くする。シリコン基板Kの厚みを3〜5μmとしたのは、以下の理由による。圧力センサの検出感度は、ダイアフラムの径を一定(ここでは、200〜300μm)とすると、ダイアフラム厚の2乗に反比例する。感度は、ダイアフラム厚を薄くすれば、飛躍的に高くなるが、シリコン基板Kを研磨するに加工限界がある。この加工限界が、歩留まりを考慮すると、3〜5μmである。なお、ダイアフラムの径が大きくなれば、同様の感度で厚みを厚くできるが、圧力センサ12の領域が広くなり、複合センサデバイス10のサイズが大きくなり、コストアップやセンサの小型化に反する。さらに、複合センサデバイス10の大きさに制約がない場合でも、より検出感度の高い方がセンサ出力のS/N比が良くなり、性能が向上する。従って、圧力センサのダイアフラムとしては、加工限界まで薄くすることが好ましく、この複合センサデバイス10の場合、3〜5μmが好適な厚みである。
その後、図4(c)に示すように、シリコン基板Kに圧力検出用素子20、加速度検出用素子34、パッド44を形成し、各素子20,34とパッド40との間を電気的に接続する処理を行う。さらに、図4(d)に示すように、シリコン基板Kのスリット28の部分と補助基板H1の特定領域とを深堀エッチングで除去し、第二の可撓部26、第一の台座部22の部分、重錘部38及び第二の台座部40の部分を形成する。
次に、図5(a)に示すように、重錘部38に対応する位置に凹部46を形成した補助基板H2と、凹部42a,42bを形成した補助基板H3とを用意する。補助基板H2,H3は、素材がシリコン、ガラス、セラミック、金属、樹脂等であり、それぞれの厚みは、例えば約100〜300μmである。そして、図5(b)に示すように、補助基板H2の凹部46側の面を補助基板H1に接合し、補助基板H3の凹部42a,42b側の面をシリコン基板Kに接合する。接合方法は、例えば、樹脂、ガラス、共晶合金、ハンダ等で接着するとよい。補助基板H2,H3がシリコン材の場合はシリコン拡散接合でもよいし、補助基板H3がガラス材の場合は直接接合する陽極接合でもよい。補助基板H2,H3が接合されると、第二の可撓部26、加速度検出用素子34、及び重錘部38が、第二の台座部40及び蓋部42で囲まれた密閉空間内に配置される。
そして、図5(c)に示すように、位置L1で第一の切断を行い、補助基板H3の凹部42bを除去する。この部分は、圧力センサ12の第一の可撓部18を覆ってしまう不要な部分だからである。補助基板H3に凹部42bを設けシリコン基板Kから離間させておくことによって、ダイシングソーで切断するときにシリコン基板Kを傷つけることなく、この部分を除去することができる。さらに、図5(d)に示すように、位置L2で第二の切断を行って単位領域のサイズに分割することにより、圧力センサ12及び加速度センサ14から成る単位ユニットが得られる。なお、図5(c)、(d)の工程では、第一及び第二の切断によって切粉が発生したり、洗浄用の液体等を使用したりするが、加速度センサ14の中枢部分である第二の可撓部26、加速度検出用素子34、及び重錘部38が密閉空間内にあるので、切粉等の異物が侵入して不具合が発生する心配はない。
その後、各単位ユニットを筐体16内に個別に収容し、図示しないボンディングワイヤで配線する等の工程を経て、図1、図2に示す複合センサデバイス10の状態になる。
以上説明したように、複合センサデバイス10は、圧力センサ12と加速度センサ14とが異なる位置に区分けして設けられ、加速度センサ14の部分だけが蓋部42等で覆われているので、圧力センサ12による圧力検出を適切かつ良好に行うことができ、しかも気体に含まれるゴミやホコリ等が加速度センサ14の内部に侵入しにいので、加速度センサ14の動作異常が発生しにくいものである。
また、1つのシリコン基板kの中に第一及び第二の可撓部18,26が設けられ、複合センサデバイス10の中枢部分である圧力センサ12及び加速度センサ14が1つのユニットとして形成され、構造が非常にシンプルである。そのため、製造工程も簡単化することができ、上記のような方法で、効率よく大量生産することができる。
次に、本発明の複合センサデバイスの第二の実施形態について、図6、図7に基づいて説明する。ここで、上記の複合センサデバイス10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の複合センサデバイス48も、上記の複合センサデバイス10と同様に、圧力センサ12と3軸加速度センサ(機能デバイス)14とが1つの筐体16内に設けられたものである。
上記の複合センサデバイス10は、第一及び第二の台座部22,40が一体に形成され、共に筐体16に固定されているが、この複合センサデバイス48は、第一の台座部22が筐体16に固定され、第二の台座40は、筐体16に直接固定されるのではなく、片持ち梁構造の連結梁50を介して第一の台座部22に支持されているという特徴がある。
複合センサデバイス48は、図6(b)、図7に示すように、シリコン基板kの外形のやや内側に加速度センサ14の部分(第二の可撓部26、スリット28、枠体部30、中央部32及び翼状部36)が設けられ、枠体部30の外周に沿って幅狭のスリット52が設けられ、外側の枠体部54と区切られている。スリット52は、パッド44に近い位置で途切れており、この途切れた部分のシリコン基板k及び補助基板h1により連結梁50構成されている。枠体部54の裏面側は、図7に示すように、第一の台座部22の上面22cにより支持されている。
第一の台座部22は、補助基板h1,h2により構成され、補助基板h1の角筒状の部分(枠体部54の裏側の部分)の下端開口を補助基板h2の凹部46で塞いだ構造になっている。第二の台座部40は、補助基板h1により構成され、補助基板h1の角筒状の部分(枠体部30の裏側の部分)の下端開口は開放している。また、蓋部42は、枠体部30の表面側ではなく枠体部54の表面側に設けられ、第二の可撓部26、スリット28に加えて、新たに設けられたスリット52及びこの近傍も覆っている。つまり、複合センサデバイス48の場合、加速度センサ14の中枢部分である第二の可撓部26、加速度検出用素子34、重錘部38、第二の台座部40及び連結梁50は、第一の台座部22(補助基板h1,h2)及び蓋部42により囲まれた密閉空間内に設けられる。複合センサデバイス48の他の構成は、複合センサデバイス10と同様である。
複合センサデバイス48によれば、上記の複合センサデバイス10と同様の作用効果を得ることができ、さらに、加速度センサ14に発生するドリフト誤差を低減することができる。ドリフト誤差とは、加速度検出用素子34の出力が加速度以外の要因で変化してしまうことによる誤差のことである。
複合センサデバイス10の場合、図2に示すように、加速度センサ14の第二の可撓部26が十字状に配置され、第二の台座部40の角筒状部分(補助基板h1の部分)により両端支持され、第二の台座部40の下面全体(補助基板h2の下面全体)が筐体16の底部に固定されている。したがって、例えば環境温度の変化によって筐体16が膨張収縮すると、第二の台座部40が変形し、これにより第二の可撓部26が撓んでしまい、加速度検出用素子34の抵抗値が変化する可能性がある。つまり、重錘部38に加速度が作用していないにもかかわらず加速度検出用素子34の抵抗値が変化することになるので、加速度検出のドリフト誤差となる。
これに対して、複合センサデバイス48の場合、図7に示すように、加速度センサ14の第二の台座部40が筐体16と独立し、第二の台座部40が連結梁50を介して第一の台座部22に連結され支持される構造なので、筐体16が膨張収縮しても、第二の台座部40がほとんど変形せず、その影響が第二の可撓部26に伝わらない。したがって、例えば、複合センサデバイス48を回路基板上にリフローハンダ付けした場合でも、加速度検出用素子34の零点出力がほとんど変動せず、ドリフト誤差が極めて小さい値に抑えられる。なお、複合センサデバイス48の場合、連結梁50の厚みが補助基板h1の厚み(約400μm)とほぼ等しくなっているが、連結梁50の弾性特性を調節するため、補助基板h1の厚みより薄くしてもよい。
次に、本発明の複合センサデバイスの第三の実施形態について、図8、図9に基づいて説明する。ここで、上記の複合センサデバイス10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の複合センサデバイス56も、上記の複合センサデバイス10と同様に、圧力センサ12と3軸加速度センサ(機能デバイス)14とが1つの筐体16内に設けられたものである。
上記の複合センサデバイス10は、十字状に配置された4つの第二の可撓部26が、枠状の第二の台座部40により両端支持されているが、この複合センサデバイス56の場合、L字状に形成された第二の可撓部58の基端部が、枠状の第二の台座部22により片持ち梁状に支持されているという特徴がある。
複合センサデバイス56は、図8(b)に示すように、シリコン基板kにおける第一の可撓部10から離れた位置、つまり、図8(b)における右側の例えば約3/4の広い領域に、L字状の第二の可撓部58を備えている。第二の可撓部58は、シリコン基板kに渦巻き状のスリット60を設けることにより形成され、基端部が、略正方形の枠体部30のパッド44に近い位置に連結されたような構造になっている。重錘部38は、第二の可撓部58の先端にある略正方形の先端部62の裏面側に設けられている。複合センサデバイス56の他の構成は、複合センサデバイス10と同様である。
加速度センサ14にL字状の第二の可撓部58を設け、複数の加速度検出用素子34を配置するという構成は、本願発明者らによる特許第5509399号公報に開示されている慣性センサの構成と同様であり、測定原理及び動作はほぼ同じである。
複合センサデバイス56によれば、上記の複合センサデバイス10と同様の作用効果を得ることができ、さらに、上記の複合センサデバイス48と同様に、加速度センサ14に発生するドリフト誤差を低減することができる。
上述したように、複合センサデバイス10の場合、加速度センサ14の第二の可撓部26が、枠状の第二の台座部40により両端支持され、第二の台座部40の下面全体が筐体16に固定されているため、例えば環境温度の変化によって筐体16が膨張収縮すると、加速度検出のドリフト誤差が発生する可能性がある。
これに対して、複合センサデバイス56の場合、図9に示すように、枠状の第二の台座部40の下面全体が筐体16に固定されているものの、第二の可撓部58が片端支持されている構造なので、筐体16が膨張収縮しても、その影響が第二の可撓部58に伝わらないので、加速度検出のドリフト誤差を小さく抑えることができる。
なお、本発明の複合センサデバイスは、上記実施形態に限定されるものではない。上記の加速度センサ14は、第二の可撓部26及び複数の加速度検出用素子34が、3軸の加速度を検出するよう構成されているが、例えば、1軸方向の加速度を検出するシンプルな構成にしてもよいし、さらに角加速度センサ等を形成しても良い。
上記のシリコン基板kは、シリコン以外の素材の基板に置き換えてもよい。また、基板は、全体として可撓性を有する必要はなく、例えば、基板の特定領域を薄く形成したり、細く形成したりすることにより、撓み性を有する第一及び第二の可撓部を設けてもよい。
2つの台座部及び重錘部は、上記のように補助基板h1,h2を組み合わせて製作された構成に限定されない。例えば、別々に構造体(台座部材、重錘部材)を製作し、これらを基板に接合することにより台座部及び重錘部を設けてもよいし、これ以外の構成にしてもよい。
上記の筐体16は、閉じた箱体の内側に圧力センサ及び機能デバイスを収容する構造であるが、必ずしも閉じている必要はなく、用途に合わせて最適な構造に変更することができる。
また、本発明の複合センサデバイスは、圧力センサと所定の機能デバイスとを組み合わせたものであればよく、機能デバイスは、上記のピエゾ抵抗型の加速度センサのほか、圧電型の角速度センサや、発電デバイス等でもよい。
例えば角速度センサである振動ジャイロセンサの場合、普段から重錘部を一定の周波数で振動させておく必要がある。しかし、上記の加速度センサ14は、重錘部38の周囲が蓋部42や補助基板h2に囲まれて非常に狭くなっているため、この構造をそのまま振動ジャイロセンサに適用すると、空気の流動抵抗によって重錘部38の振動が妨げられる可能性がある。そこで、例えば、蓋部42や補助基板h2の重錘部38と対面する部分(凹部46bや凹部46の内側面)に空気の流路となる複数の凹条を設け、振動時の重錘部38付近の空気が流れやすい構造にしておくことが好ましい。
また、発電デバイスの場合、例えば本願発明者らによる特許第5529328号公報に開示されている発電素子の構成が適しており、上記の複合センサデバイス56の加速度センサ14が有する加速度検出用素子34の代わりに、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する圧電素子を配置することで実現することができ、複合センサデバイス56の場合と同様の優れた作用効果を得ることができる。
10,48,56 複合センサデバイス
12 圧力センサ
14 加速度センサ(機能デバイス)
16 筐体
18 第一の可撓部
20 圧力検出用素子
22 第一の台座部
22a 支持面
22b 凹部
24 密閉室
26,58 第二の可撓部
34 加速度検出用素子(機能素子)
38 重錘部
40 第二の台座部
42 蓋部
50 連結梁
k シリコン基板(基板)
本発明は、圧力センサと各種の機能デバイスとを有する複合センサデバイスに関する。
従来、図10に示すように、圧力(気体の圧力)を検出する圧力検出部と加速度を検出する加速度検出部とが一体に設けられた複合センサデバイス100があった。複合センサデバイス100は、筒状の側壁部104と、撓み性を有する膜であって側壁部の上面を塞ぐように形成された感圧膜106と、側壁部104の下面を塞ぐように取り付けられた重錘体108とを備え、側壁部104、感圧膜106及び重錘体108により封止された密閉室110が構成されている。さらに、重錘体108の周囲に設けられた台座112と、台座112と側壁部104とを接続する両端固定梁状の構造体であって、検出対象の加速度の作用により撓みを生じる接続部114とを備えている。
感圧膜106及び接続部114は、矩形の可撓性基板116の内側に幅狭のスリット118を設けることにより形成されている。圧力検出部は、感圧膜106の撓みを電気信号として検出するブロックであり、感圧膜106に配置された複数のピエゾ抵抗素子120を用いて構成されている。加速度検出部は、接続部114の撓みを電気信号として検出するブロックであり、接続部114に配置された複数のピエゾ抵抗素子122を用いて構成されている。台座112は、枠状の下端部が筐体102の底部に取り付けられ、上端部で可撓性基板116を支持しており、感圧膜106が筐体102の天板に形成された気体導入孔100aに対向している。
複合センサデバイス100は、特許文献1に開示されているセンサ(圧力と加速度との双方を検出するセンサ)を筐体102内に設置したような構成であり、圧力及び加速度の測定原理及び動作は、特許文献1のセンサと同様である。
特開2004−245760号公報
従来の複合センサデバイス100は、圧力検出対象の気体(空気等)を気体導入孔100aから取り込んで感圧膜106に作用させる必要があるので、筐体102内にゴミやホコリ等の異物が侵入することは避けられない。しかも、異物が侵入すると、異物が感圧膜106の近傍にあるスリット118に挟まって接続部114が弾性変形できなくなったり、異物が重錘体108と台座112との隙間に挟まって重錘部18が変位できなくなったりする可能性がある。つまり、従来の複合センサデバイス100は、気体に混じって異物が侵入すると、動作異常が発生しやすい構造であった。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、異物が侵入しても動作異常が発生しにくく、構造がシンプルで製作も容易な複合センサデバイスを提供することを目的とする。
本発明は、圧力センサと機能デバイスとを有する複合センサデバイスであって、前記圧力センサは、可撓性を有した機能基板の特定位置に設けられた第一の可撓部と、前記第一の可撓部に配置され、機械的歪みを受けて自己の電気的特性が変化する圧力検出用素子と、前記第一の可撓部及びその周辺を前記機能基板の裏面側から支持する支持面が設けられた第一の台座部と、前記支持面の内側に配置された凹部と前記機能基板の前記第一の可撓部とで囲まれて成る密閉室とを備え、前記機能デバイスは、複数方向の加速度を検出する加速度センサであって、前記機能基板により形成され前記第一の可撓部と異なる位置に梁状に形成されて、各々異なる位置に配置され前記複数方向の加速度を検出可能に設けられた複数の第二の可撓部と、前記第二の可撓部に配置され、機械的歪みを受けて自己の電気的特性が変化する機能素子と、前記第二の可撓部の端部に設けられ、外力を受けて変位する重錘部と、前記第二の可撓部の前記重錘部から離れた端部を支持する第二の台座部と、前記複数の第二の可撓部及びこの近傍を前記機能基板の表面側から覆う蓋部とを備え、前記第一及び第二の台座部は補助基板により形成され、前記機能基板に接合した1枚の前記補助基板に前記凹部が設けられて前記機能基板とともに前記密閉室が形成され、同じ前記補助基板により前記重錘部が形成されている複合センサデバイスである。
前記圧力センサと前記機能デバイスとが一つの筐体内に設けられ、前記第一及び第二の台座部が一体に形成され、共に前記筐体に固定されている。この場合、前記機能デバイスの前記複数の第二の可撓部、前記機能素子、及び前記重錘部は、前記第二の台座部及び前記蓋部により囲まれた密閉空間内に設けられていることが好ましい。また、前記第一及び第二の台座部は、複数の補助基板により一体に設けられ、前記重錘部が前記複数の補助基板のうちの、前記機能基板に接合されていない1枚の補助基板により塞がれている。
あるいは、前記圧力センサと前記機能デバイスとが一つの筐体内に設けられ、前記第一の台座部が前記筐体に固定され、前記第二の台座部が連結梁を介して前記第一の台座部に支持されている構成にしてもよい。この場合、前記機能デバイスの前記第二の可撓部、前記機能素子、前記重錘部、前記第二の台座部及び前記連結梁は、前記第一の台座部及び前記蓋部により囲まれた密閉空間内に設けられていることが好ましい。また、前記第一の台座部及び前記連結梁は、前記補助基板により一体に設けられている。
前記機能基板はシリコン基板で成り、前記第一の可撓部の前記圧力検出用素子は、前記シリコン基板の一部を変質させることにより形成されたピエゾ抵抗素子で成り、前記圧力センサは、このピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて気体の圧力を検出する。前記機能基板は、3〜5μmの厚みに形成されていることが好ましい。
前記複数の第二の可撓部は、互いに直交する方向に配置され、3軸方向の加速度を検出可能に設けられたものである
本発明の複合センサデバイスは、圧力センサと機能デバイスとが異なる位置に区分けして設けられ、機能デバイスの部分だけが蓋部で覆われているので、圧力センサによる気体圧力の検出を適切かつ良好に行うことができ、しかも気体に含まれる異物が機能デバイスの内部に侵入しにいので、機能デバイスの動作異常が発生しにくいものである。
また、1つの機能基板中に第一及び第二の可撓部が設けられ、複合センサデバイスの中枢部分である圧力センサ及び機能デバイスが1つのユニットとして形成され、構造が非常にシンプルである。そのため、製造工程も簡単化することができ、例えば、規定サイズのシリコン基板上に複数の第一及び第二の可撓部とこれに対応する圧力検出素子及び機能素子等を形成し、このシリコン基板に複数の補助基板を積層してエッチング等により第一及び第二の台座部、蓋部、重錘部等を形成した後、ダイシング等により分割するという方法で、効率よく大量生産することができる。
本発明の複合センサデバイスの第一の実施形態を示す正面図(a)、B1−B1断面図(b)である。 図1(b)のB2−B2断面図である。 多面付けされたシリコン基板及び各補助基板を模式的に描いた図である。 圧力センサ及び加速度センサの部分の製造工程を示す図(a)〜(d)である。 圧力センサ及び加速度センサの部分の製造工程を示す図(a)〜(d)である。 本発明の複合センサデバイスの第二の実施形態を示す正面図(a)、C1−C1断面図(b)である。 図6(b)のC2−C2断面図である。 本発明の複合センサデバイスの第三の実施形態を示す正面図(a)、D1−D1断面図(b)である。 図8(b)のD2−D2断面図である。 従来の複合センサデバイスを示す正面図(a)、A1−A1断面図(b)、A2−A2断面図(c)である。
以下、本発明の複合センサデバイスの第一の実施形態について、図1〜図5に基づいて説明する。この実施形態の複合センサデバイス10は、圧力センサ12と3軸加速度センサ(機能デバイス)14とが1つの筐体16内に設けられたものである。
筐体16は、図1、図2に示すように、圧力センサ12及び加速度センサ14が内側に収容される閉じた箱体であり、圧力センサ12の近傍に、圧力検出対象の気体を導入するための気体導入孔16aが設けられている。筐体16及び気体導入孔16aは、筐体16外の圧力と筐体16内の圧力(圧力センサ12に作用する気体の圧力)とが同じになるように設計されている。
圧力センサ12は、可撓性を有し後述する検出機能を備えた機能基板である略長方形のシリコン基板kを有し、その特定位置に設けられたダイヤフラムである第一の可撓部18を備えている。シリコン基板kは、全体として良好な撓み性を有しており、図1(b)における左側の破線で囲んだ部分を第一の可撓部18としている。
第一の可撓部18には、複数の圧力検出用素子20が配置されている。圧力検出用素子20は、機械的歪みを受けて自己の電気抵抗の値が変化するピエゾ抵抗素子であり、シリコン基板kに不純物イオンを注入し、変質させることにより形成されている。
第一の可撓部18及びその周辺は、筐体16の底部に固定された第一の台座部22の支持面22aにより支持されている。第一の台座部22は、板状の補助基板h1、h2により構成され、シリコン基板kの第一の可撓部18及びその周辺の裏面側に当接する部分が、補助基板h1の支持面22aになっている。さらに、支持面22aの内側に凹部22bが配置され、凹部22bをシリコン基板kの第一の可撓部18で封止することによって密閉室24(例えば、真空室)が設けられている。
圧力センサ12の測定原理及び動作は、特許文献1のセンサが有する圧力検出部と同様である。つまり、筐体16の気体導入孔16aから導入された気体が第一の可撓部18に作用し、気体の圧力と密閉室24内の圧力(真空室の場合0)との差に応じて第一の可撓部18が弾性変形し、第一の可撓部18が撓むことによって複数の圧力検出用素子20の各抵抗値が変化し、各抵抗値の変化に基づいて気体の圧力を検出する。
加速度センサ14は、シリコン基板kにおける第一の可撓部18から離れた位置、つまり、図1(b)における右側の例えば約3/4の広い領域に、梁状の第二の可撓部26を4つ備えている。各第二の可撓部26は、シリコン基板kに幅狭のスリット28を設けることにより形成され、略正方形の中央部32を、外側にある略正方形の枠体部30の各辺中央部に第二の可撓部26を介して連結するような構造になっている。4つの第二の可撓部26は、互いに直交し、中央部32を介して連続している。各第二の可撓部26には、複数の加速度検出用素子(機能素子)34が配置されている。加速度検出用素子34は、機械的歪みを受けて自己の電気抵抗の値が変化するピエゾ抵抗素子であり、シリコン基板kに不純物イオンを注入し、変質させることにより形成されている。
シリコン基板kの中央部32の4つの角部には、スリット28により第二の可撓部26と区切られた4つの翼状部36が形成されている。中央部32及び4つの翼状部36(第二の可撓部26の端部)の各裏面側には、それぞれ角柱状の部分が設けられている。5つの角柱状部分は、互いの角部同士が繋がって一体になっており、外力を受けて変位する重錘部38となる。
枠体部30の裏面側は、筐体16の底部に固定された第二の台座部40により支持されている。第二の台座部40は、図2に示すように、補助基板h1,h2により第一の台座部22と一体に設けられ、補助基板h1の部分が角筒状に形成され、その下端開口を板状の補助基板h2の凹部46で塞いだ構造になっている。さらに、枠体部30の表面側には、第二の可撓部26、スリット28及びこの近傍を広く覆う蓋部42が設けられている。蓋部42は、補助基板h3により形成され、第二の可撓部26、中央部32及び翼状部36に対向する部分に広い凹部42aが形成されている。
以上の構成により、加速度センサ14の第二の可撓部26、加速度検出用素子34、及び重錘部38は、補助基板h1,h2により構成された第二の台座部40、及び蓋部42により囲まれた密閉空間内に設けられている。また、凹部42a,46の内側面は、重錘部38又はシリコン基板kと非接触で対面し、外部から過大な衝撃が加わって重錘部38や第二の可撓部26、または中央部32や翼状部36が大きく変位した時、保護用のストッパの働きをする。
加速度センサ14の測定原理及び動作は、特許文献1のセンサが有する加速度検出部と同様である。つまり、外力が重錘部38に作用し、重錘部38の変位が4つの第二の可撓部26に伝達され、第二の可撓部26が撓むことによって複数の加速度検出用素子34の抵抗値が変化し、各抵抗値の変化に基づいてXYZ軸方向の加速度成分を検出する。
さらに、シリコン基板kにおける圧力センサ12及び加速度センサ14の側方の位置(図1(b)における左下側の位置)に、ボンディングワイヤ等を用いて外部配線するためのパッド44が複数設けられている。パッド44と圧力検出用素子20及び加速度検出用素子34との間の電気的接続は、シリコン基板kの内部の拡散層によって行う。あるいは、シリコン基板kの表面にアルミニウム等の配線パターンを設けて接続してもよい。
次に、複合センサデバイス10の好ましい製造方法の一例を説明する。上記のシリコン基板k、補助基板h1,h2,h3は、図3に示すように、それぞれ規定のサイズに多面付けされた大型のシリコン基板K、補助基板H1,H2,H3として製造工程に投入される。1つの複合センサデバイス10に使用される単位領域は、ハッチングで示す1区画である(長手方向の長さが例えば約1mm)。
まず、図4(a)に示すように、平坦なシリコン基板Kと、凹部22bを形成した補助基板H1とを用意する。シリコン基板Kの厚みは、取り扱い性を考慮した適度な厚み、例えば約300μmである。補助基板H1は、例えば厚みが約400μm程度のシリコン板を用い、凹部22bの深さは例えば約3〜5μmである。また、シリコン基板K及び補助基板H1は、互いに対向する側の面に、接合性を向上させるための酸化膜を形成しておくとよい。そして、真空の環境下でシリコン基板Kと補助基板H1とを重ね、両者間に電圧を印加しながら所定の高温状態で加圧して接合し、密閉室24を設ける。その後、シリコン基板Kの表面を研磨し、シリコン基板Kの厚みを約3〜5μmまで薄くし、図4(b)に示すように、圧力センサ12のダイヤフラム等として機能可能な厚さにする。
シリコン基板Kは、最初から薄いものを用いると補助基板H1に接合するまでの工程で破損させやすいので、取り扱い性の良い厚さのものを用意して補助基板H1に接合した後、研磨して薄くする。シリコン基板Kの厚みを3〜5μmとしたのは、以下の理由による。圧力センサの検出感度は、ダイヤフラムの径を一定(ここでは、200〜300μm)とすると、ダイヤフラム厚の2乗に反比例する。感度は、ダイヤフラム厚を薄くすれば、飛躍的に高くなるが、シリコン基板Kを研磨するに加工限界がある。この加工限界が、歩留まりを考慮すると、3〜5μmである。なお、ダイヤフラムの径が大きくなれば、同様の感度で厚みを厚くできるが、圧力センサ12の領域が広くなり、複合センサデバイス10のサイズが大きくなり、コストアップやセンサの小型化に反する。さらに、複合センサデバイス10の大きさに制約がない場合でも、より検出感度の高い方がセンサ出力のS/N比が良くなり、性能が向上する。従って、圧力センサのダイヤフラムとしては、加工限界まで薄くすることが好ましく、この複合センサデバイス10の場合、3〜5μmが好適な厚みである。
その後、図4(c)に示すように、シリコン基板Kに圧力検出用素子20、加速度検出用素子34、パッド44を形成し、各素子20,34とパッド44との間を電気的に接続する処理を行う。さらに、図4(d)に示すように、シリコン基板Kのスリット28の部分と補助基板H1の特定領域とを深堀エッチングで除去し、第二の可撓部26、第一の台座部22の部分、重錘部38及び第二の台座部40の部分を形成する。
次に、図5(a)に示すように、重錘部38に対応する位置に凹部46を形成した補助基板H2と、凹部42a,42bを形成した補助基板H3とを用意する。補助基板H2,H3は、素材がシリコン、ガラス、セラミック、金属、樹脂等であり、それぞれの厚みは、例えば約100〜300μmである。そして、図5(b)に示すように、補助基板H2の凹部46側の面を補助基板H1に接合し、補助基板H3の凹部42a,42b側の面をシリコン基板Kに接合する。接合方法は、例えば、樹脂、ガラス、共晶合金、ハンダ等で接着するとよい。補助基板H2,H3がシリコン材の場合はシリコン拡散接合でもよいし、補助基板H3がガラス材の場合は直接接合する陽極接合でもよい。補助基板H2,H3が接合されると、第二の可撓部26、加速度検出用素子34、及び重錘部38が、第二の台座部40及び蓋部42で囲まれた密閉空間内に配置される。
そして、図5(c)に示すように、位置L1で第一の切断を行い、補助基板H3の凹部42bを除去する。この部分は、圧力センサ12の第一の可撓部18を覆ってしまう不要な部分だからである。補助基板H3に凹部42bを設けシリコン基板Kから離間させておくことによって、ダイシングソーで切断するときにシリコン基板Kを傷つけることなく、この部分を除去することができる。さらに、図5(d)に示すように、位置L2で第二の切断を行って単位領域のサイズに分割することにより、圧力センサ12及び加速度センサ14から成る単位ユニットが得られる。なお、図5(c)、(d)の工程では、第一及び第二の切断によって切粉が発生したり、洗浄用の液体等を使用したりするが、加速度センサ14の中枢部分である第二の可撓部26、加速度検出用素子34、及び重錘部38が密閉空間内にあるので、切粉等の異物が侵入して不具合が発生する心配はない。
その後、各単位ユニットを筐体16内に個別に収容し、図示しないボンディングワイヤで配線する等の工程を経て、図1、図2に示す複合センサデバイス10の状態になる。
以上説明したように、複合センサデバイス10は、圧力センサ12と加速度センサ14とが異なる位置に区分けして設けられ、加速度センサ14の部分だけが蓋部42等で覆われているので、圧力センサ12による圧力検出を適切かつ良好に行うことができ、しかも気体に含まれるゴミやホコリ等が加速度センサ14の内部に侵入しにいので、加速度センサ14の動作異常が発生しにくいものである。
また、1つのシリコン基板kの中に第一及び第二の可撓部18,26が設けられ、複合センサデバイス10の中枢部分である圧力センサ12及び加速度センサ14が1つのユニットとして形成され、構造が非常にシンプルである。そのため、製造工程も簡単化することができ、上記のような方法で、効率よく大量生産することができる。
次に、本発明の複合センサデバイスの第二の実施形態について、図6、図7に基づいて説明する。ここで、上記の複合センサデバイス10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の複合センサデバイス48も、上記の複合センサデバイス10と同様に、圧力センサ12と3軸加速度センサ(機能デバイス)14とが1つの筐体16内に設けられたものである。
上記の複合センサデバイス10は、第一及び第二の台座部22,40が一体に形成され、共に筐体16に固定されているが、この複合センサデバイス48は、第一の台座部22が筐体16に固定され、第二の台座40は、筐体16に直接固定されるのではなく、片持ち梁構造の連結梁50を介して第一の台座部22に支持されているという特徴がある。
複合センサデバイス48は、図6(b)、図7に示すように、シリコン基板kの外形のやや内側に加速度センサ14の部分(第二の可撓部26、スリット28、枠体部30、中央部32及び翼状部36)が設けられ、枠体部30の外周に沿って幅狭のスリット52が設けられ、外側の枠体部54と区切られている。スリット52は、パッド44に近い位置で途切れており、この途切れた部分のシリコン基板k及び補助基板h1により連結梁50構成されている。枠体部54の裏面側は、図7に示すように、第一の台座部22の上面22cにより支持されている。
第一の台座部22は、補助基板h1,h2により構成され、補助基板h1の角筒状の部分(枠体部54の裏側の部分)の下端開口を補助基板h2の凹部46で塞いだ構造になっている。第二の台座部40は、補助基板h1により構成され、補助基板h1の角筒状の部分(枠体部30の裏側の部分)の下端開口は開放している。また、蓋部42は、枠体部30の表面側ではなく枠体部54の表面側に設けられ、第二の可撓部26、スリット28に加えて、新たに設けられたスリット52及びこの近傍も覆っている。つまり、複合センサデバイス48の場合、加速度センサ14の中枢部分である第二の可撓部26、加速度検出用素子34、重錘部38、第二の台座部40及び連結梁50は、第一の台座部22(補助基板h1,h2)及び蓋部42により囲まれた密閉空間内に設けられる。複合センサデバイス48の他の構成は、複合センサデバイス10と同様である。
複合センサデバイス48によれば、上記の複合センサデバイス10と同様の作用効果を得ることができ、さらに、加速度センサ14に発生するドリフト誤差を低減することができる。ドリフト誤差とは、加速度検出用素子34の出力が加速度以外の要因で変化してしまうことによる誤差のことである。
複合センサデバイス10の場合、図2に示すように、加速度センサ14の第二の可撓部26が十字状に配置され、第二の台座部40の角筒状部分(補助基板h1の部分)により両端支持され、第二の台座部40の下面全体(補助基板h2の下面全体)が筐体16の底部に固定されている。したがって、例えば環境温度の変化によって筐体16が膨張収縮すると、第二の台座部40が変形し、これにより第二の可撓部26が撓んでしまい、加速度検出用素子34の抵抗値が変化する可能性がある。つまり、重錘部38に加速度が作用していないにもかかわらず加速度検出用素子34の抵抗値が変化することになるので、加速度検出のドリフト誤差となる。
これに対して、複合センサデバイス48の場合、図7に示すように、加速度センサ14の第二の台座部40が筐体16と独立し、第二の台座部40が連結梁50を介して第一の台座部22に連結され支持される構造なので、筐体16が膨張収縮しても、第二の台座部40がほとんど変形せず、その影響が第二の可撓部26に伝わらない。したがって、例えば、複合センサデバイス48を回路基板上にリフローハンダ付けした場合でも、加速度検出用素子34の零点出力がほとんど変動せず、ドリフト誤差が極めて小さい値に抑えられる。なお、複合センサデバイス48の場合、連結梁50の厚みが補助基板h1の厚み(約400μm)とほぼ等しくなっているが、連結梁50の弾性特性を調節するため、補助基板h1の厚みより薄くしてもよい。
次に、本発明の複合センサデバイスの第三の実施形態について、図8、図9に基づいて説明する。ここで、上記の複合センサデバイス10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の複合センサデバイス56も、上記の複合センサデバイス10と同様に、圧力センサ12と3軸加速度センサ(機能デバイス)14とが1つの筐体16内に設けられたものである。
上記の複合センサデバイス10は、十字状に配置された4つの第二の可撓部26が、枠状の第二の台座部40により両端支持されているが、この複合センサデバイス56の場合、L字状に直交して形成された第二の可撓部58を有し、L字状の一端部が、枠状の第二の台座部22により片持ち梁状に支持されているという特徴がある。
複合センサデバイス56は、図8(b)に示すように、シリコン基板kにおける第一の可撓部10から離れた位置、つまり、図8(b)における右側の例えば約3/4の広い領域に、L字状の第二の可撓部58を備えている。第二の可撓部58は、シリコン基板kに渦巻き状のスリット60を設けることにより形成され、L字状の一端部が、略正方形の枠体部30のパッド44に近い位置に連結されたような構造になっている。重錘部38は、第二の可撓部58の反対側の端部にある略正方形の先端部62の裏面側に設けられている。複合センサデバイス56の他の構成は、複合センサデバイス10と同様である。
加速度センサ14にL字状の第二の可撓部58を設け、複数の加速度検出用素子34を配置するという構成は、本願発明者らによる特許第5509399号公報に開示されている慣性センサの構成と同様であり、測定原理及び動作はほぼ同じである。
複合センサデバイス56によれば、上記の複合センサデバイス10と同様の作用効果を得ることができ、さらに、上記の複合センサデバイス48と同様に、加速度センサ14に発生するドリフト誤差を低減することができる。
上述したように、複合センサデバイス10の場合、加速度センサ14の第二の可撓部26が、枠状の第二の台座部40により両端支持され、第二の台座部40の下面全体が筐体16に固定されているため、例えば環境温度の変化によって筐体16が膨張収縮すると、加速度検出のドリフト誤差が発生する可能性がある。
これに対して、複合センサデバイス56の場合、図9に示すように、枠状の第二の台座部40の下面全体が筐体16に固定されているものの、第二の可撓部58が片端支持されている構造なので、筐体16が膨張収縮しても、その影響が第二の可撓部58に伝わらないので、加速度検出のドリフト誤差を小さく抑えることができる。
なお、本発明の複合センサデバイスは、上記実施形態に限定されるものではない。上記の加速度センサ14は、第二の可撓部26及び複数の加速度検出用素子34が、3軸の加速度を検出するよう構成されているが、例えば角加速度センサ等を形成しても良い。
機能基板である上記シリコン基板kは、シリコン以外の素材の基板に置き換えてもよい。また、機能基板は、全体として可撓性を有する必要はなく、例えば、機能基板の特定領域を薄く形成したり、細く形成したりすることにより、撓み性を有する第一及び第二の可撓部を設けてもよい。
2つの台座部及び重錘部は、上記のように補助基板h1,h2を組み合わせて製作された構成に限定されない。例えば、別々に構造体(台座部材、重錘部材)を製作し、これらを機能基板に接合することにより台座部及び重錘部を設けてもよいし、これ以外の構成にしてもよい。
上記の筐体16は、閉じた箱体の内側に圧力センサ及び機能デバイスを収容する構造であるが、必ずしも閉じている必要はなく、用途に合わせて最適な構造に変更することができる。
また、本発明の複合センサデバイスは、圧力センサと所定の機能デバイスとを組み合わせたものであればよく、機能デバイスは、上記のピエゾ抵抗型の加速度センサのほか、圧電型の角速度センサ等でもよい。
例えば角速度センサである振動ジャイロセンサの場合、普段から重錘部を一定の周波数で振動させておく必要がある。しかし、上記の加速度センサ14は、重錘部38の周囲が蓋部42や補助基板h2に囲まれて非常に狭くなっているため、この構造をそのまま振動ジャイロセンサに適用すると、空気の流動抵抗によって重錘部38の振動が妨げられる可能性がある。そこで、例えば、蓋部42や補助基板h2の重錘部38と対面する部分(凹部46bや凹部46の内側面)に空気の流路となる複数の凹条を設け、振動時の重錘部38付近の空気が流れやすい構造にしておくことが好ましい。
10,48,56 複合センサデバイス
12 圧力センサ
14 加速度センサ(機能デバイス)
16 筐体
18 第一の可撓部
20 圧力検出用素子
22 第一の台座部
22a 支持面
22b 凹部
24 密閉室
26,58 第二の可撓部
34 加速度検出用素子(機能素子)
38 重錘部
40 第二の台座部
42 蓋部
50 連結梁
k シリコン基板(機能基板)

Claims (11)

  1. 圧力センサと機能デバイスとを有する複合センサデバイスであって、
    前記圧力センサは、基板の特定位置に設けられた第一の可撓部と、前記第一の可撓部に配置され、機械的歪みを受けて自己の電気的特性が変化する圧力検出用素子と、前記第一の可撓部及びその周辺を前記基板の裏面側から支持する支持面が設けられた第一の台座部と、前記支持面の内側に配置された凹部と前記基板の前記第一の可撓部とで囲まれて成る密閉室とを備え、
    前記機能デバイスは、前記基板の前記第一の可撓部と異なる位置に梁状に形成された前記第二の可撓部と、前記第二の可撓部に配置され、機械的歪みを受けて自己の電気的特性が変化する機能素子と、前記第二の可撓部の端部に設けられ、外力を受けて変位する重錘部と、前記第二の可撓部の前記重錘部から離れた端部を支持する第二の台座部と、前記第二の可撓部及びこの近傍を前記基板の表面側から覆う蓋部とを備えていることを特徴とする複合センサデバイス。
  2. 前記圧力センサと前記機能デバイスとが一つの筐体内に設けられ、
    前記第一及び第二の台座部が一体に形成され、共に前記筐体に固定されている請求項1記載の複合センサデバイス。
  3. 前記機能デバイスの前記第二の可撓部、前記機能素子、及び前記重錘部は、前記第二の台座部及び前記蓋部により囲まれた密閉空間内に設けられている請求項2記載の複合センサデバイス。
  4. 前記第一及び第二の台座部は、積層された複数の補助基板により一体に設けられている請求項1、2または3記載の複合センサデバイス。
  5. 前記圧力センサと前記機能デバイスとが一つの筐体内に設けられ、
    前記第一の台座部が前記筐体に固定され、前記第二の台座部が連結梁を介して前記第一の台座部に支持されている請求項1記載の複合センサデバイス。
  6. 前記機能デバイスの前記第二の可撓部、前記機能素子、前記重錘部、前記第二の台座部及び前記連結梁は、前記第一の台座部及び前記蓋部により囲まれた密閉空間内に設けられている請求項5記載の複合センサデバイス。
  7. 前記第一の台座部及び前記連結梁は、積層された複数の補助基板により一体に設けられている請求項5または6記載の複合センサデバイス。
  8. 前記基板はシリコン基板で成り、前記第一の可撓部の前記圧力検出用素子は、前記シリコン基板の一部を変質させることにより形成されたピエゾ抵抗素子で成り、前記圧力センサは、このピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて気体の圧力を検出する請求項1乃至7のいずれか記載の複合センサデバイス。
  9. 前記第一の可撓部は、3〜5μmの厚みに形成されている請求項8記載の複合センサデバイス。
  10. 前記機能素子は、前記シリコン基板の一部を変質させることにより形成されたピエゾ抵抗素子で成り、前記機能デバイスは、このピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて加速度を検出するセンサである請求項8記載の複合センサデバイス。
  11. 前記機能素子は前記シリコン基板上に付設された圧電素子で成り、前記機能デバイスは、この圧電素子を用いて機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電デバイスである請求項8記載の複合センサデバイス。
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