JP2006300904A - 物理量センサ - Google Patents

物理量センサ Download PDF

Info

Publication number
JP2006300904A
JP2006300904A JP2005127182A JP2005127182A JP2006300904A JP 2006300904 A JP2006300904 A JP 2006300904A JP 2005127182 A JP2005127182 A JP 2005127182A JP 2005127182 A JP2005127182 A JP 2005127182A JP 2006300904 A JP2006300904 A JP 2006300904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
frame
sensor chip
main body
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005127182A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Goto
浩嗣 後藤
Hisakazu Miyajima
久和 宮島
Makoto Morii
誠 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2005127182A priority Critical patent/JP2006300904A/ja
Publication of JP2006300904A publication Critical patent/JP2006300904A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】センサ全体の薄型化を図りつつクラックなどの発生を防止することができる物理量センサを提供する。
【解決手段】矩形枠状のフレーム部11の内側に配置される重り部12が可撓性を有する4つの撓み部13を介してフレーム部11に揺動自在に支持され各撓み部13にゲージ抵抗が設けられたセンサ部10と、センサ部10の厚み方向の一表面側に配置され周部がフレーム部11に固着された第1のカバー部20と、センサ部10の厚み方向の他表面側に配置され周部がフレーム部11に固着された第2のカバー部30とを具備するセンサ本体部Bを備えている。センサ本体部Bが矩形枠状の外側フレーム部Cの内側に配置されるとともにセンサ本体部Bが連結部Dを介して外側フレーム部Cに支持され、センサ本体部Bの周囲には連結部Dを除いて外側フレーム部Cとの間にスリットEが形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車、航空機、家電製品などに用いられる加速度センサをはじめとする物理量センサに関するものであり、特に、ゲージ抵抗のひずみによる抵抗値の変化により加速度を検出する加速度センサに関するものである。
従来から、物理量センサの代表的なものの1つとして、加速度センサがあり、小型の加速度センサとしては、加速度をピエゾ抵抗からなるゲージ抵抗のひずみによる抵抗値の変化として検出する方式の半導体加速度センサや、加速度を固定電極と可動電極との間の静電容量の変化として検出する方式の半導体加速度センサなどが提供されている。
ここにおいて、前者の半導体加速度センサとしては、枠状のフレーム部の内側に配置される重り部が一方向へ延長された撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持された片持ち式のセンサチップを用いたものや、枠状のフレーム部の内側に配置される重り部が相反する2方向へ延長された一対の撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持された両持ち式のセンサチップを用いたものなどが提案されており、近年では、枠状のフレーム部の内側に配置される重り部が四方へ延長された4つの撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持されたセンサチップを用い、互いに直交する3方向の加速度を検出可能で各方向の加速度に対応する出力値が個別に得られるようにした半導体加速度センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
なお、上記特許文献1に開示された半導体加速度センサは、センサチップの厚み方向の両側に、重り部の揺動空間を確保する凹所が形成されたガラス製のカバーが固着されており、センサチップと両カバーとで構成されるセンサ本体をパッケージや回路基板などの外部部材にシリコーン樹脂などにより接着した後、センサチップのパッドを外部部材に設けられた導体パターンとボンディングワイヤを介して電気的に接続して用いられる。
また、センサチップをパッケージングした加速度センサとして、図7に示すように、センサチップ110と、センサチップ110のフレーム部111の一表面側(図7における上面側)の4隅に接着剤により接着され重り部112の過度な変位を制限する矩形板状のガラス基板からなるストッパ部材120と、一面が開放された箱状であって内底面にセンサチップ110のフレーム部111が固着されたパッケージ(保護ケース)130と、パッケージ130の上記一面を閉塞する矩形板状のパッケージ蓋(保護ケース蓋)140とを備えたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ここにおいて、センサチップ110は、図8に示すように、矩形枠状のフレーム部111の内側に配置される重り部112が一表面側において可撓性を有する4つの撓み部113を介してフレーム部111に揺動自在に支持されている。このセンサチップ110は、互いに直交する3方向の加速度を検出可能なものであって、図7および図8それぞれの左側に示すように、センサチップ110の厚み方向に直交する平面において矩形枠状のフレーム部111の一辺に沿った方向をx軸方向、この一辺に直交する辺に沿った方向をy軸方向、センサチップ110の厚み方向をz軸方向と規定すれば、重り部112の変位により撓み部113に生じる歪みによって抵抗値の変化するピエゾ抵抗Rが各撓み部113の適宜位置に形成され、これらのピエゾ抵抗Rが各軸それぞれの加速度を検出するブリッジ回路を構成するように図示しない配線(拡散層配線、金属配線など)によって接続されている。
図7に示した構成の加速度センサでは、z軸方向の正方向(パッケージ130の内底面の法線方向)への重り部112の過度な変位を規制するストッパ部材120を備えているので、重り部112が過度に変位することがなく、撓み部113などが破損するのを防止することができる。つまり、上述の加速度センサでは、ストッパ部材120を設けたことにより、ストッパ部材120を設けていない場合に比べて耐衝撃性を高めることができるという利点がある。
特許第3191770号公報 特開2004−233072号公報
しかしながら、図7に示した構成の加速度センサでは、センサ全体の薄型化を図る場合に、センサチップ110の感度が低下しないようにセンサチップ110を保護するパッケージ130の厚みを薄くせざるを得ず、パッケージ130と回路基板などの実装基板の熱膨張係数差に起因した熱応力などが撓み部113のピエゾ抵抗Rの形成部位まで伝達されてセンサチップ110の温度特性が変動してしまう。
これに対して、上記特許文献1に開示された半導体加速度センサでは、センサ全体の薄型化を図る場合に、センサチップの厚み方向の両側においてセンサチップを保護する機能を有するカバーの厚みを薄くせざるを得ず、センサ本体へ外部部材からの熱応力がセンサ本体と外部部材との接着部を介して伝わりやすく、カバーにおいて厚みの薄くなっている部位にクラックが入って、不良品の発生や信頼性の低下の原因となることがあった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、センサ全体の薄型化を図りつつクラックなどの発生を防止することができる物理量センサを提供することにある。
請求項1の発明は、枠状のフレーム部の内側に配置される重り部が可撓性を有する撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持され撓み部にゲージ抵抗が設けられたセンサチップ部と、センサチップ部の厚み方向の一表面側に配置され周部がフレーム部に固着された第1のカバー部と、センサチップ部の厚み方向の他表面側に配置され周部がフレーム部に固着された第2のカバー部とを具備するセンサ本体部を備えた加速度センサであって、センサ本体部が枠状の外側フレーム部の内側に配置されるとともにセンサ本体部が連結部を介して外側フレーム部に支持され、センサ本体部の周囲には連結部を除いて外側フレーム部との間にスリットが形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、センサ本体部が連結部を介して外側フレーム部に支持され、センサ本体部の周囲には連結部を除いて外側フレーム部との間にスリットが形成されているので、外側フレーム部のみをパッケージや実装基板などの外部部材と接着するようにすれば、センサ本体部を外部部材と接着する場合に比べて、外部部材からの熱応力などがセンサ本体部に伝わりにくくなるから、第1のカバー部および第2のカバー部を薄型化することによりセンサ全体の薄型化を図っても第1のカバー部および第2のカバー部にクラックが発生するのを防止することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記スリットは、前記厚み方向に貫通していることを特徴とする。
この発明によれば、前記スリットが前記厚み方向に貫通していない場合に比べて、外部部材からの熱応力などが第1のカバー部および第2のカバー部に、より伝わりにくくなる
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記センサ本体部は、外周形状が矩形状であって、隣り合う外側面間に面取り部が形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記センサ本体部の機械的強度を高めることができる。
請求項1の発明では、センサ全体の薄型化を図りつつクラックなどの発生を防止することができるという効果がある。
本実施形態では、物理量センサとして加速度センサを例示するが、本発明の技術思想は角速度センサなどの他の物理量センサにも適用可能である。
以下、本実施形態の加速度センサについて図1〜図4を参照しながら説明する。
本実施形態の加速度センサは、図1に示すように、外周形状が矩形状(本実施形態では、正方形状)のセンサチップ1と、センサチップ1と同じ外周形状でありセンサチップ1の一表面(図1(b)における左面)側に固着された薄板状の第1のキャップ2と、センサチップ1と同じ外周形状でありセンサチップ1の他表面(図1(b)における右面)側に固着された薄板状の第2のキャップ3とからなる加速度センサ素子Aを備えている。ここにおいて、加速度センサ素子Aは、センサチップ1、第1のキャップ2、第2のキャップ3それぞれの中央部により構成されたセンサ本体部Bが、センサチップ1、第1のキャップ2、第2のキャップ3それぞれの周部により構成された枠状(矩形枠状)の外側フレーム部Cの内側に配置されるとともに、センサ本体部Bが、センサチップ1、第1のキャップ2、第2のキャップ3それぞれの一部により構成された連結部Dを介して外側フレーム部Cに支持され、センサ本体部Bの周囲には、連結部Dを除いて外側フレーム部Cとの間にスリットEが形成されている。また、センサ本体部Bは、外周形状が矩形状であって、隣り合う外側面間に面取り部41が形成されている。なお、センサ本体部Bおよび外側フレーム部CおよびスリットEについては後述する。
センサチップ1は、図5(a)に示すように、シリコン基板からなる支持基板101上のシリコン酸化膜からなる絶縁層(埋込酸化膜)102上にn形のシリコン層(活性層)103を有するSOIウェハ100を加工することにより形成してあり、第1のキャップ2は第1のシリコンウェハ200(図6(a)参照)を加工することにより形成し、第2のキャップ3は第2のシリコンウェハ300(図5(c)参照)を加工することにより形成してある。
センサチップ1は、中央部に枠状(本実施形態では、矩形枠状)のフレーム部11を備え、フレーム部11の内側に配置される重り部12が一表面(図1(b)における左面)側において可撓性を有する4つの短冊状の撓み部13を介してフレーム部11に揺動自在に支持されている。言い換えれば、センサチップ1は、枠状のフレーム部11の内側に配置される重り部12が重り部12から四方へ延長された4つの撓み部13を介してフレーム部11に揺動自在に支持されている。
フレーム部11は、SOIウェハ100の支持基板101、絶縁層102、シリコン層103それぞれを利用して形成してある。これに対して、撓み部13は、SOIウェハ100におけるシリコン層103を利用して形成してあり、フレーム部11よりも十分に薄肉となっている。
重り部12は、上述の4つの撓み部13を介してフレーム部11に支持された直方体状のコア部12aと、センサチップ1の上記一表面側から見てコア部12aの四隅それぞれに連続一体に連結された直方体状の4つの付随部12bとを有している。言い換えれば、重り部12は、フレーム部11の内側面に一端部が連結された各撓み部13の他端部が外側面に連結されたコア部12aと、コア部12aと一体に形成されコア部12aとフレーム部11との間の空間に配置される4つの付随部12bとを有している。つまり、各付随部12bは、センサチップ1の上記一表面側から見て、フレーム部11とコア部12aと互いに直交する方向に延長された2つの撓み部13,13とで囲まれる空間に配置されており、各付随部12bそれぞれとフレーム部11との間にはスリット14が形成され、撓み部13を挟んで隣り合う付随部12b間の間隔が撓み部13の幅寸法よりも長くなっている。ここにおいて、コア部12aは、上述のSOIウェハ100の支持基板101、絶縁層102、シリコン層103それぞれを利用して形成し、各付随部12bは、SOIウェハ100の支持基板101を利用して形成してある。しかして、センサチップ1の上記一表面側において各付随部12bの表面(図1(b)における左面)は、コア部12aの表面(図1(b)における左面)を含む平面からセンサチップ1の上記他表面(図1(b)における右面)側へ離間して位置している。なお、センサチップ1の上記一表面側にはシリコン酸化膜からなる絶縁膜104が形成されており、上記第1のキャップ2は絶縁膜204を介してセンサチップ1と接合されている。また、センサチップ1の各部の寸法については、重り部12の付随部12bの厚さを300μm〜500μm程度とし、各撓み部13の長さを300〜500μm、各撓み部13の幅を60〜150μm、各撓み部13の厚さを4〜10μm程度としてあるが、これらの数値は特に限定するものではない。なお、加速度センサ素子Aは、外形を1辺が3.0〜5.0mm程度の正方形状の形状とし、厚みを0.6mm〜1.0mm程度に設定してある。
また、重り部12のコア部12aおよび各付随部12bは、支持基板101を利用して形成されている部分の厚さがフレーム部11において支持基板101を利用して形成されている部分の厚さに比べて、センサチップ1の厚み方向(図1(b)における左右方向)への重り部12の許容変位量分(例えば、10μm〜30μm程度)だけ薄くなっている。したがって、センサチップ1の上記他表面側にはセンサチップ1の厚み方向への重り部12の変位を可能とする隙間が重り部12と第2のキャップ3との間に形成される。一方、第1のキャップ2におけるセンサチップ1との対向面には、上記厚み方向への重り部12の変位を可能する隙間を形成する(重り部12の揺動空間を確保する)ための凹所2aが形成されている。なお、凹所2aの深さ寸法は、10〜30μm程度に設定してある。
ところで、図1(a),(b)および図2それぞれの下側に示したように、センサチップ1の上記一表面に平行な面内でフレーム部11の一辺に沿った一方向をx軸の正方向、この一辺に直交する辺に沿った一方向をy軸の正方向、センサチップ1の厚み方向の一方向をz軸方向と規定すれば、重り部12は、x軸方向に延長されてコア部12aを挟む2つ1組の撓み部13,13と、y軸方向に延長されてコア部12aを挟む2つ1組の撓み部13,13とを介してフレーム部11に支持されていることになる。なお、上述のx軸、y軸、z軸の3軸により規定した直交座標では、センサチップ1において上述のシリコン層103により形成された部分の表面における重り部12の中心位置を原点としている。
重り部12のコア部12aからx軸の正方向に延長された撓み部13(図2の右側の撓み部13)は、コア部12a近傍に2つ1組のピエゾ抵抗Rx2,Rx4が形成されるとともに、フレーム部11近傍に1つのピエゾ抵抗Rz2が形成されている。一方、重り部12のコア部12aからx軸の負方向に延長された撓み部13(図2の左側の撓み部13)は、コア部12a近傍に2つ1組のピエゾ抵抗Rx1,Rx3が形成されるとともに、フレーム部11近傍に1つのピエゾ抵抗Rz3が形成されている。ここに、コア部12a近傍に形成された4つのピエゾ抵抗Rx1,Rx2,Rx3,Rx4は、x軸方向の加速度を検出するために形成されたもので、平面形状が細長の長方形状であって、長手方向が撓み部13の長手方向に一致するように形成してあり、図3(a)における左側のブリッジ回路Bxを構成するように配線(センサチップ1に形成されている拡散層配線、金属配線など)によって接続されている。なお、ピエゾ抵抗Rx1〜Rx4は、x軸方向の加速度がかかったときに撓み部13において応力が集中する応力集中領域に形成されている。
また、重り部12のコア部12aからy軸の正方向に延長された撓み部13(図2の上側の撓み部13)はコア部12a近傍に2つ1組のピエゾ抵抗Ry1,Ry3が形成されるとともに、フレーム部11近傍に1つのピエゾ抵抗Rz1が形成されている。一方、重り部12のコア部12aからy軸の負方向に延長された撓み部13(図2の下側の撓み部13)はコア部12a近傍に2つ1組のピエゾ抵抗Ry2,Ry4が形成されるとともに、フレーム部11側の端部に1つのピエゾ抵抗Rz4が形成されている。ここに、コア部12a近傍に形成された4つのピエゾ抵抗Ry1,Ry2,Ry3,Ry4は、y軸方向の加速度を検出するために形成されたもので、平面形状が細長の長方形状であって、長手方向が撓み部13の長手方向に一致するように形成してあり、図3(a)における中央のブリッジ回路Byを構成するように配線(センサチップ1に形成されている拡散層配線、金属配線など)によって接続されている。なお、ピエゾ抵抗Ry1〜Ry4は、y軸方向の加速度がかかったときに撓み部13において応力が集中する応力集中領域に形成されている。
また、フレーム部11近傍に形成された4つのピエゾ抵抗Rz1,Rz2,Rz3,Rz4は、z軸方向の加速度を検出するために形成されたものであり、図3(a)における右側のブリッジ回路Bzを構成するように配線(センサチップ1に形成されている拡散層配線、金属配線など)によって接続されている。ただし、2つ1組となる撓み部13,13のうち一方の組の撓み部13,13に形成したピエゾ抵抗Rz1,Rz4は長手方向が撓み部13,13の長手方向と一致するように形成されているのに対して、他方の組の撓み部13,13に形成したピエゾ抵抗Rz2,Rz3は長手方向が撓み部13,13の幅方向(短手方向)と一致するように形成されている。
上述の加速度センサの動作の一例について図4を参照しながら説明する。
いま、図4(a)に示すようにセンサチップ1に加速度がかかっていない状態で、センサチップ1に図4(b)中の矢印F1の向き(つまり、x軸の正方向)に加速度がかかったとすると、図4(b)に示すように、同図中の矢印F2の向きに作用する重り部12の慣性力によってフレーム部11に対して重り部12が変位し、結果的にx軸方向を長手方向とする撓み部13,13が撓んで当該撓み部13,13に形成されているピエゾ抵抗Rx1〜Rx4の抵抗値が変化することになる。この場合、ピエゾ抵抗Rx1,Rx3は引張応力を受け、ピエゾ抵抗Rx2,Rx4は圧縮応力を受ける。図4(b)中における「+」の記号は当該記号直下に形成されているピエゾ抵抗が引張応力を受けることを示し、「−」の記号は当該記号直下に形成されているピエゾ抵抗が圧縮応力を受けることを示しており、図4(c)には図4(b)の状態におけるx軸方向の応力分布を示してある。一般的にピエゾ抵抗は引張応力を受けると抵抗値(抵抗率)が増大し、圧縮応力を受けると抵抗値(抵抗率)が減少する特性を有しているので、ピエゾ抵抗Rx1,Rx3は抵抗値が増大し、ピエゾ抵抗Rx2,Rx4は抵抗値が減少することになる。したがって、図3(a)に示した一対の入力端子VDD,GND間に外部電源から一定の直流電圧を印加しておけば、図3(a)に示した左側のブリッジ回路Bxの出力端子X1,X2間の電位差がx軸方向の加速度の大きさに応じて変化する。同様に、y軸方向の加速度がかかった場合には図3(a)に示した中央のブリッジ回路Byの出力端子Y1,Y2間の電位差がy軸方向の加速度の大きさに応じて変化し、z軸方向の加速度がかかった場合には図3(a)に示した右側のブリッジ回路Bzの出力端子Z1,Z2間の電位差がz軸方向の加速度の大きさに応じて変化する。
ここにおいて、センサチップ1にx軸の正方向(+方向)の加速度がかかった場合、y軸の正方向(+方向)の加速度がかかった場合、z軸の正方向(+方向)の加速度がかかった場合それぞれについて、各ピエゾ抵抗Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4それぞれの受ける応力を図3(b)に示す。ただし、図3(b)では、受ける応力が引張応力であるピエゾ抵抗の欄には「+」、受ける応力が圧縮応力であるピエゾ抵抗の欄には「−」、応力を受けないピエゾ抵抗の欄には「0」を記してある。
しかして、本実施形態の加速度センサは、各ブリッジ回路Bx〜Bzそれぞれの出力電圧の変化を検出することにより、センサチップ1に作用したx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの加速度を検出することができる。本実施形態では、各ピエゾ抵抗Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4それぞれが、フレーム部11に対する重り部12の変位により撓み部13に生じるひずみによって抵抗率の変化するゲージ抵抗を構成している。
なお、本実施形態の加速度センサでは、図3(a)に示すように、上述の3つのブリッジ回路Bx,By,Bzに共通の2つの入力端子VDD,GNDと、ブリッジ回路Bxの2つの出力端子X1,X2と、ブリッジ回路Byの2つの出力端子Y1,Y2と、ブリッジ回路Bzの2つの出力端子Z1,Z2とを備えており、これらの各入力端子VDD,GNDおよび各出力端子X1,X2,Y1,Y2,Z1,Z2は、上述の第1のキャップ2におけるセンサチップ1側とは反対側の表面にパッド25として設けられており、第1のキャップ2には、センサチップ1の上記配線とパッド25とを適宜接続する貫通配線(図示せず)が貫設されている。なお、第1のキャップ2における貫通配線およびパッド25は上述の外側フレーム部Cに対応する部位に設けられている、
ところで、加速度センサ素子Aは、上述のスリットEを形成することにより、センサチップ1のフレーム部11と外側フレーム部Cとが連結部Eを除いて分離されており、センサ本体部Bのうちセンサチップ1の中央部により構成されるセンサ部10に、フレーム部11と重り部12と各撓み部13とが形成されている。要するに、センサ部10は、フレーム部11の内側に配置される重り部12が可撓性を有する撓み部13を介してフレーム部11に揺動自在に支持され撓み部13にゲージ抵抗が設けられている。
また、加速度センサ素子Aは、第1のキャップ2のうちセンサ部10を覆う部分が、センサ部10の厚み方向の一表面側に配置され周部がフレーム部11に固着された第1のカバー部20を構成し、第2のキャップ3のうちセンサ部10を覆う部分が、センサ部10の厚み方向の他表面側に配置され周部がフレーム部11に固着された第2のカバー部30を構成している。
以下、上述の加速度センサ素子Aの製造方法について図5および図6を参照しながら説明する。
まず、上述のSOIウェハ100の一表面側(シリコン層103の表面側)に上記各ピエゾ抵抗Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4および上記各拡散層配線をリソグラフィ技術、不純物拡散技術などを利用して形成し、その後、SOIウェハ100の上記一表面側(以下、主表面側と称す)の全面に、シリコン酸化膜からなる絶縁膜104を形成し、更にその後、上記金属配線を形成することによって、図5(a)に示す構造を得る。なお、上述の金属配線は、当該金属配線の形成前に絶縁膜104に形成したコンタクトホールを通して上記拡散層配線と電気的に接続される。
その後、SOIウェハ100の主表面側に、上述の絶縁膜104においてフレーム部11、コア部12a、各撓み部13、外側フレーム部C、スリットEそれぞれに対応する部位を覆い他の部位を露出させるようにパターニングされたレジスト層(図示せず)を形成し、当該レジスト層をエッチングマスクとして、絶縁膜104の露出部分をエッチングすることで絶縁膜104をパターニングし、SOIウェハ100を主表面側から絶縁層102に達する深さまでエッチングする表面側パターニング工程を行い、上記レジスト層を除去する。なお、この表面側パターニング工程におけるエッチングに際しては、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)型のドライエッチング装置を用いてドライエッチングを行えばよく、エッチング条件としては、絶縁層102がエッチングストッパ層として機能するような条件を設定する。
上述の表面側パターニング工程の後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して、支持基板101において重り部12に対応する部位をSOIウェハ100の裏面側から上記許容変位量分だけ薄くする。その後、SOIウェハ100の裏面側に、支持基板101においてフレーム部11、コア部12a、各付随部12b、外側フレーム部C、スリットEそれぞれに対応する部位を覆い且つ他の部位を露出させるようにパターニングされたレジスト層(図示せず)を形成し、当該レジスト層をエッチングマスクとして、SOIウェハ100を裏面側から絶縁層102に達する深さまで略垂直にドライエッチングする裏面側パターニング工程を行う。なお、この裏面側パターニング工程におけるエッチング装置としては、例えば、ICP型のドライエッチング装置を用いればよく、エッチング条件としては、絶縁層102がエッチングストッパ層として機能するような条件を設定する。
裏面側パターニング工程の後、裏面側パターニング工程で利用したレジスト層および上記絶縁膜104をエッチングマスクとして、絶縁層102のうちフレーム部11、コア部12a、外側フレーム部C、スリットEそれぞれに対応する部位を残して不要部分をエッチング除去し、レジスト層を除去することによって、図5(b)に示す構造を得る。
SOIウェハ100の裏面側に第2のキャップ3の基礎となる上述の第2のシリコンウェハ300を陽極接合することによって、図5(c)に示す構造を得る。
その後、SOIウェハ100の主表面側に第1のキャップ2の基礎となる上述の第1のシリコンウェハ200を陽極接合することによって、図6(a)に示す構造を得る。ただし、第1のシリコンウェハ200は、SOIウェハ100に接合する前に、上記貫通配線および凹所2aを形成しておく。
続いて、第1のシリコンウェハ200および第2のシリコンウェハ300それぞれを第1のキャップ2、第2のキャップ3それぞれの設定厚さまで薄くなるようにエッチングすることによって、図6(b)に示す構造を得る。
その後、第1のシリコンウェハ200の表面にシリコン酸化膜(図示せず)を形成し、当該シリコン酸化膜のうち上記貫通配線に対応する部位にコンタクトホールを形成してから、上記貫通配線とコンタクトホールを通して電気的に接続されるパッド25を形成する。更にその後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して上記スリットEを形成することによって、図6(c)に示す構造を得る。
その後、SOIウェハ100と両シリコンウェハ200,300との積層ウェハをダイシング工程により個々の加速度センサ素子Aに分割すればよい。
次に、加速度センサ素子Aを、パッケージ(図示せず)の内底面にエポキシ系樹脂もしくはシリコーン系樹脂からなる接着剤を用いて接着してから、各パッド25をパッケージに設けられている端子と例えばボンディングワイヤを介して電気的に接続し、パッケージにパッケージ蓋を気密的に封着すればよい。なお、パッケージ蓋を用いる場合においては、あらかじめ電気配線もしくは回路パターンが形成されたパッケージ蓋を用意して、加速度センサ素子Aをパッケージ蓋にフリップチップ実装するようにしてもよい。このようにフリップチップ実装する場合には、パッケージ蓋において加速度センサ素子Aの各パッド25に対向する部位にあらかじめバンプのような突起電極を形成しておけばよい。また、上述のダイシングを行う前に、パッケージ蓋を形成したウェハを上記積層ウェハに接合し、その後、ダイシングを行なうようにしてもよい。
以上説明した本実施形態の加速度センサでは、センサ本体部Bが連結部Dを介して外側フレーム部Cに支持され、センサ本体部Bの周囲には連結部Dを除いて外側フレーム部Cとの間にスリットEが形成されているので、外側フレーム部Cのみをパッケージや実装基板などの外部部材と接着するようにすれば、センサ本体部Bを外部部材と接着する場合に比べて、外部部材からの熱応力などがセンサ本体部Bに伝わりにくくなるから、第1のカバー部20および第2のカバー部30を薄型化することによりセンサ全体の薄型化を図っても第1のカバー部20および第2のカバー部30にクラックが発生するのを防止することができる。また、外側フレーム部Cとセンサ本体部Bとの間のスリットEが加速度センサ素子Aの厚み方向に貫通しているので、スリットEが厚み方向に貫通していない場合に比べて、外部部材からの熱応力などが第1のカバー部20および第2のカバー部30に、より伝わりにくくなる。ただし、スリットEは必ずしも加速度センサ素子Aの厚み方向に貫通している必要はない。
また、加速度センサ素子Aは、センサ本体部Bの外周形状が矩形状であって、センサ本体部Bにおいて隣り合う外側面間に面取り部41が形成されているので、センサ本体部Bの機械的強度を高めることができる。
なお、上述の実施形態では、重り部12をコア部12aと4つの付随部12bとで構成してあるが、コア部12aのみで重り部12を構成してもよい。また、上述の実施形態では、ゲージ抵抗としてピエゾ抵抗を採用しているが、ゲージ抵抗としてカーボンナノチューブを採用してもよい。また、上述の実施形態では、センサチップ1がSOIウェハ100を加工することにより形成されているが、SOIウェハ100に限らず、シリコンウェハなどの他の半導体ウェハを加工することにより形成してもよい。各キャップ2,3がそれぞれシリコンウェハ200,300を加工することにより形成されているが、シリコンと熱膨張係数が略等しいガラス基板を加工することにより形成してもよい。
実施形態を示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)のG−G’概略断面図である。 同上におけるセンサ部10の概略平面図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。 従来例を示す概略断面図である。 同上におけるセンサチップの概略斜視図である。
符号の説明
A 加速度センサ素子
B センサ本体部
C 外側フレーム部
D 連結部
E スリット
1 センサチップ
2 第1のキャップ
3 第2のキャップ
10 センサ部
11 フレーム部
12 重り部
12a コア部
12b 付随部
13 撓み部
20 第1のカバー部
30 第2のカバー部

Claims (3)

  1. 枠状のフレーム部の内側に配置される重り部が可撓性を有する撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持され撓み部にゲージ抵抗が設けられたセンサ部と、センサ部の厚み方向の一表面側に配置され周部がフレーム部に固着された第1のカバー部と、センサ部の厚み方向の他表面側に配置され周部がフレーム部に固着された第2のカバー部とを具備するセンサ本体部を備えた加速度センサであって、センサ本体部が枠状の外側フレーム部の内側に配置されるとともにセンサ本体部が連結部を介して外側フレーム部に支持され、センサ本体部の周囲には連結部を除いて外側フレーム部との間にスリットが形成されてなることを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記スリットは、前記厚み方向に貫通していることを特徴とする請求項1記載の物理量センサ。
  3. 前記センサ本体部は、外周形状が矩形状であって、隣り合う外側面間に面取り部が形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の物理量センサ。
JP2005127182A 2005-04-25 2005-04-25 物理量センサ Pending JP2006300904A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005127182A JP2006300904A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 物理量センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005127182A JP2006300904A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 物理量センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006300904A true JP2006300904A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37469350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005127182A Pending JP2006300904A (ja) 2005-04-25 2005-04-25 物理量センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006300904A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010276508A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Torex Semiconductor Ltd 加速度センサー素子およびこれを有する加速度センサー
US9276136B2 (en) 2010-06-21 2016-03-01 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Dynamic quantity sensor

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06503207A (ja) * 1990-09-27 1994-04-07 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー 熱的歪み緩和複合超小形電子デバイス
JPH06291334A (ja) * 1993-04-05 1994-10-18 Japan Aviation Electron Ind Ltd 加速度センサ
JPH10185946A (ja) * 1996-12-19 1998-07-14 Omron Corp 静電容量型センサ
JP2003344444A (ja) * 2002-05-28 2003-12-03 Matsushita Electric Works Ltd 半導体加速度センサ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06503207A (ja) * 1990-09-27 1994-04-07 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー 熱的歪み緩和複合超小形電子デバイス
JPH06291334A (ja) * 1993-04-05 1994-10-18 Japan Aviation Electron Ind Ltd 加速度センサ
JPH10185946A (ja) * 1996-12-19 1998-07-14 Omron Corp 静電容量型センサ
JP2003344444A (ja) * 2002-05-28 2003-12-03 Matsushita Electric Works Ltd 半導体加速度センサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010276508A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Torex Semiconductor Ltd 加速度センサー素子およびこれを有する加速度センサー
US9276136B2 (en) 2010-06-21 2016-03-01 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Dynamic quantity sensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3938198B1 (ja) ウェハレベルパッケージ構造体およびセンサエレメント
JP4925275B2 (ja) 半導体装置
JP4839826B2 (ja) センサモジュール
JP3938199B1 (ja) ウェハレベルパッケージ構造体およびセンサ装置
JP2008008672A (ja) 加速度センサ
JP3938205B1 (ja) センサエレメント
JP3938204B1 (ja) ウェハレベルパッケージ構造体およびセンサエレメント
JP2006300904A (ja) 物理量センサ
JP5475946B2 (ja) センサモジュール
JP2007173637A (ja) センサモジュール
JP2010008172A (ja) 半導体装置
JP4466344B2 (ja) 加速度センサ
JP5395412B2 (ja) インタポーザ
JP5033045B2 (ja) 半導体素子の実装構造
JP4665733B2 (ja) センサエレメント
JP4000169B2 (ja) チップサイズパッケージ
JP2007171057A (ja) 加速度センサ
JP3938203B1 (ja) センサエレメントおよびウェハレベルパッケージ構造体
JP5069410B2 (ja) センサエレメント
JP2007171153A (ja) センサエレメント
JP2007263767A (ja) センサ装置
JP5345134B2 (ja) 加速度センサ素子、および加速度センサ装置
JP4000170B2 (ja) チップサイズパッケージ
JP2009130056A (ja) 半導体素子の実装構造
JP2007266320A (ja) センサモジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110125

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121022