JP2008054289A - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008054289A
JP2008054289A JP2007167462A JP2007167462A JP2008054289A JP 2008054289 A JP2008054289 A JP 2008054289A JP 2007167462 A JP2007167462 A JP 2007167462A JP 2007167462 A JP2007167462 A JP 2007167462A JP 2008054289 A JP2008054289 A JP 2008054289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shadow
correction
luminance
correction value
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007167462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4991411B2 (ja
Inventor
Yoichiro Makino
洋一郎 牧野
Koji Kobayashi
宏次 小林
Nobuyuki Sakauchi
宣行 坂内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2007167462A priority Critical patent/JP4991411B2/ja
Priority to US11/781,691 priority patent/US7733548B2/en
Publication of JP2008054289A publication Critical patent/JP2008054289A/ja
Priority to US12/763,631 priority patent/US8154779B2/en
Priority to US13/360,509 priority patent/US8314980B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4991411B2 publication Critical patent/JP4991411B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/387Composing, repositioning or otherwise geometrically modifying originals

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 中綴じブック原稿の読み取り時に、原稿台から浮いて暗くなった中綴じ部の影の輝度を補正する。
【解決手段】 読取画像の隣接する画素列間の輝度差や色差により原稿地肌画素を判別し、隣接する地肌画素列間の輝度変化に基づいて影が生じている領域を特定する手段と、影の輝度変化の方向性から原稿領域内の中綴じ部の影と小口の影を区別して検出する手段と、影の特性に応じた適切な影輝度補正を行う手段を有する。
【選択図】 図5

Description

本発明はイメージスキャナ、複写機、複合機等の画像読み取り装置において読み取った画像データを補正するための画像処理方法に関するものである。
従来、書籍や雑誌などの中綴じ製本されている原稿を読み取り、あるいは複写する場合には、イメージスキャナや複写機等の透明原稿台上に原稿面を下にした見開き状態で原稿を載置して、原稿台の下側から画像を読取っている。
このような形態で読み取りを行うと、見開き状態で置かれた原稿の左右のページの境界付近である綴じ部や、原稿面の両側に見られる紙葉が重なった端部(以降小口と記す)が、原稿台から浮き上がった状態になる。この結果、読み取った画像データの綴じ部や小口に陰影が生じて出力画像の見栄えを損なう。特に、中綴じ部近傍で画像が暗くなった範囲に文字があると判別し難くなって読みにくく、厚手製本では更に顕著となる。
また、この様な画像データのままでの印刷は、不必要なトナーまたはインクの消費につながる。
これらの不都合を避けるために、良好な画像を得ようと製本原稿の中綴じ部を原稿台から浮かないように加圧密着して読み取り作業を行うと、製本原稿自体を破損してしまうこともあった。
また、画像の輝度分布情報から物体の3次元形状、すなわち原稿の浮き上がり形状を推定する方法を用いて、補正を行う方法が提案されている。画像の輝度情報から3次元形状を推定する方法としては、Shape from Shading と呼ばれる方法が挙げられる(非特許文献1参照)。しかしながら、この Shape from Shadingと呼ばれる方法は、計算量が膨大で補正処理の処理時間が長いために、実用化が困難である。
そこで少ない計算量で有効に補正を行うために、読み取り画像のページ外形輪郭線の形状に基づいて書籍方面の3次元形状を推定する画像補正装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
加えて、原稿台上に置かれた原稿の押さえ方により原稿台からの綴じ目の浮き上がり高さが原稿の天と地で異なる場合の補正方法が考案されている(特許文献4参照)。これは、浮き上がり状態の違いに応じてページ外形輪郭線の形状が天と地で異なる点に着目し、綴じ部の影の幅や影の位置が上と下で異なっていても補正を行う。しかし、これらページ外形輪郭線の形状に基づいて行う影補正は、画像の読み取りに用いる装置構成が縮小光学系であり、かつ綴じ目が読み取りラインセンサの画素配置と同じ方向である場合に限られていた。
あるいは、輝度が変化する点のつながりに基づいて影の領域を検出した後に、画像内のテキストの向きと影の方向とを比較することで1ページか2ページかの判断を行う方法が考案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法では2ページと判断されなかった場合には、更に影の特徴を周囲の影と比較して、補正するべき綴じ部の影か否かを判定するが、画像が1ページである時には補正を行なわれず、更なる技術への言及はなされていない。
また、原稿画像データにおいて地肌部分の色相を特定し、同色相に近い色相と見なせる画素について、地肌画素と判断して輝度補正を行う方法もある(特許文献3参照)。
さらに書籍や雑誌などの中綴じブック原稿をスキャナで読み取って、綴じ部や小口の影を明るく補正する場合の原稿台上への原稿の置き方としては、縦置きと横置きが考えられる。即ち、読み取り光学ユニットが移動する方向である副走査方向に綴じ目が沿うような縦置き載置と、画像読み取りセンサの配置方向である主走査方向に綴じ目が沿うような横置き載置である。従来の補正方法では、置き方を一方向に限定するか(特許文献1参照)、傾き補正をかけてから処理を行う方法を取っていた(特許文献2参照)。
特開平11−41455号公報 特開2003−152977号公報 特開2005−115768号公報 特開2000−20682号公報 T.Wada, H.Uchida and T.Matsuyama, "Shape from Shading with Interreflections under a Proximal Light Source: Distortion−Free Copying of an Unforlded Book",International Journal Computer Vision 24(2),p125−135(1997)
小型の画像読み取り装置では、原稿台面の大きさ(装置の外形サイズの制約により、一般的に国内ではA4、海外ではレターサイズが上限)が限られている。また、原稿台カバーの開放方向により生じる制限のために、見開きブック原稿を必ずしも一定方向に置くことができない。このため、見開きブック原稿の両側ページ及び原稿の輪郭線の全てを読み取ることが出来ず、上述の従来の方法では適切な補正結果を得られなかった。
また、雑誌等のように文字の背景に図柄や写真がレイアウトされた原稿やカラー印刷された原稿に対しては、色を多用した原稿では地肌と違う色の文字や図形部には影が残り、不十分な補正結果となっていた。
上記課題を解決するための本発明の画像処理方法は、原稿台上に載置されたブック原稿を読み取った画像データの画像処理方法であって、前記画像データの隣接画素間の差が閾値以下の画素を地肌画素と判断する工程と、前記ブック原稿の綴じ目と小口の少なくとも一方に平行な同じライン上に位置する前記地肌画素の輝度値に同じ補正値を用いて輝度補正演算を行う工程と、前記輝度補正演算後の値と前記ラインの片側に隣接する地肌画素の輝度値との差の絶対値について前記ライン上の地肌画素で積算し、前記積算した値を最小にする前記補正値を選択する工程と、前記選択した補正値を用いて、前記輝度補正演算を前記ラインの隣接順に順次計算することにより、累積した累積輝度補正値を前記ライン毎に算出する工程と、前記累積輝度補正値を用いて、前記画像の綴じ目と小口の少なくとも一方の輝度補正を行う工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、隣接する画素列間の輝度変化を累積して比較することにより、読み取り画像に生じている中綴じブック原稿の綴じ部の浮き上がりによる影の領域を判別することが可能となる。従って、原稿の輪郭線が読み取り範囲外にあっても綴じ部の影を検出し補正することが出来るので、中綴じブック原稿見開きの片頁や、頁の一部分であっても、その範囲に含まれる影の補正が可能となる。さらに文字の背景に図柄や写真がレイアウトされた原稿やカラー印刷された原稿であっても図柄や写真を残したまま、影による輝度むらを好適に補正することが出来る。
(実施例1)
以下に図とフローチャートを参照しつつ、本発明に関する第1の実施例を説明する。
図1は画像読取装置と外部情報処理装置の構成を示すブロック図である。この図において、100は画像読取装置、101は読み取り原稿である。111の光源ランプは原稿101を照明し、原稿表面の濃度に応じた強さの反射光が、102の結像レンズを通して、103の固体撮像素子であるCCDセンサ等のラインイメージセンサ上に結像する。110は光源ランプ111を駆動点灯する光源点灯回路である。次に104はラインイメージセンサ103のアナログ画像信号出力を増幅する増幅器である。また、112はステッパーモータ等の光学系駆動モータ113を駆動するモータ駆動回路であり、画像読取装置100のシステム制御手段であるCPUコントローラ109からの制御信号により駆動モータ113の励磁信号を出力する。105はA/D変換器であり、増幅器104から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。106は画像処理回路であり、デジタル信号化された画像信号に対してオフセット補正、シェーディング補正、デジタルゲイン調整、カラーバランス調整、カラーマスキング変換、主走査方向及び副走査方向の解像度変換等の画像処理を行う。107はRAMにより構成されたバッファメモリであり、画像データを一時的に記憶する。108はインターフェース回路であり、外部情報処理装置150とのコマンドや画像通信を仲介する。SCSI、パラレル、USB、IEEE1394等のインターフェースが使用される。114は画像処理回路が画像処理を行う際の一時作業メモリとして用いられる作業用メモリである。この作業用メモリ114は、ラインイメージセンサ103上に所定のオフセットを持って平行に配置されているRGB用各ラインセンサからの画像信号が持つRGBライン間オフセットの補正用等に用いられる。さらにこの作業用メモリ114は、シェーディング補正等の各種データの一時記憶も行う。115は輝度ガンマ変換LUTを記憶し、ガンマ補正を行うためのガンマLUTである。109は外部情報処理装置150からの命令にしたがって画像読取装置100を制御するCPUコントローラであり、モータ駆動回路112、光源点灯回路110、画像処理回路106等を制御する。また操作パネル116に備えるスイッチが押された状態はCPUコントローラ109により検知され、インターフェースを介して外部情報処理装置150へ通知される。
外部情報処理装置150は、パーソナルコンピュータなどのホストコンピュータであり、151モニターディスプレイと接続されている。
上記の画像読取装置100は、RGB3色を読み取る3ラインCCDセンサ103と白色光源111を用いているが、1ラインイメージセンサと選択的に点灯可能なRGB3色の光源の密着型イメージセンサ(CIS)を用いても、同様の機能を実現出来る。
図2に本実施例における画像読取装置の外観図を示す。301は原稿台上の原稿を安定的に押さえる原稿圧板、302は薄手のシート原稿を原稿台に密着させる一方、原稿の余白部分の画像データを白色にする白色シート、303は読み取り光学系ユニットである。304は原稿台であり、原稿の読み取り面を平面に保ちつつ、原稿を保持する。305は操作パネルであり、読み取り開始などの簡単な指示を、画像データ送信先である外部情報処理装置150に送るために使用される。306は原稿基準位置を示すマークであり、原稿台上に載置された原稿の読み取り開始位置を表している。
以上説明した画像読み取り装置による原稿画像の読み取り動作を簡単に説明する。外部情報処理装置150から読み取り命令を受信した画像読み取り装置のコントローラCPU109は、図1に示される各回路の初期化を行う。その後、モータ113を回転駆動させて非図示のギアユニット、駆動ベルトを介し、読み取りユニット303を副走査方向へ移動させる。画像読み取り装置のコントローラCPUは、この移動動作と同期しつつ、光源ランプ111により照明された光学ユニット直上の原稿面の輝度情報を、CCD103、A/D変換器105によりデジタル電気信号へ変換する。デジタル電気信号へ変換された画像信号は、画像処理回路106により解像度変換、輝度変換などがなされ、順次インターフェース回路108を介して外部情報処理装置150へ送出される。原稿台上の読み取り原稿の画像データは外部情報処理装置に蓄積され、以下に説明する画像処理が適用される。
製本されたブック原稿には、中綴じ製本、端綴じ製本、また、糊付け、針金綴じ、糸綴じ等各種あるが、これらをまとめてブック原稿と記す。また、本の綴じられた側を綴じ部(binding portion)、本の綴じ部の反対側を小口(front edge)と記記し、夫々により読取画像に生じる影を綴じ部影、小口部影と記す。
原稿台304上に置かれた原稿がブック原稿である時に、綴じ部と小口が原稿台から浮き上がることにより暗くなった場合の影輝度補正処理について、図とフローチャートを参照しつつ、詳しく説明する。この処理は、ユーザがブック原稿であることを指示した場合に行われる。この実施例では、画像読取装置100が読み取った画像を、外部情報処理装置150が処理する構成を説明する。
図3はブック原稿を画像読取装置の原稿台上に載置した際の載置方向を示す図である。図3(a)は、主走査方向のラインセンサを有する読み取り光学ユニットの移動する主走査方向に直角な方向である副走査方向に綴じ部や小口が沿うような方向に載置した場合であり、縦置きと呼称する。403は見開き状態で置かれた原稿の左右のページの境界付近である綴じ部が原稿台から浮き上がったことにより生じた影である。402と404は原稿面の両側に見られる紙葉が重なった端部(小口)が原稿台から浮き上がるために生じた影である。一方、図3(b)は、ラインセンサの配置方向である主走査方向に綴じ部や小口が沿うような方向に載置した場合であり、横置きと呼称する。なお、これらの図は読み取りセンサ上に結像する画像の方向を特徴的に表した図であり、図2の原稿台304の下面、即ち筐体内から見られる画像を模式的に表現している。図3の基準位置401及び501は、図2の基準マーク306に相当する。
図4は本発明に関して、ブック原稿の綴じ部や小口の影の輝度を補正した画像を取得する動作を説明するフローチャートである。外部情報処理装置150の記憶装置(非図示)に格納されたプログラムは以下のステップに従って、綴じ部影補正画像を取得する。
まず、外部情報処理装置150が画像読取装置100に対して、原稿台全面の画像を比較的低解像度で読み取る命令を発行し、同画像を受信する(ステップ601)。この画像は原稿台上の原稿範囲の検出や綴じ部の影範囲解析に使用される予備走査画像であり、本件ではプリスキャン画像と呼称する。
このプリスキャン画像を解析して、原稿台上の原稿範囲を特定する(ステップ602)。この原稿範囲の特定方法に関しては公知の技術も多く本件では詳しい説明は行わない。続いてステップ602で検出された原稿範囲内で、綴じ部の影と小口の検出と影補正係数の算出を行う(ステップ603)。影範囲の検出と影補正係数テーブルの算出処理の詳細については後述する。ステップ604で、603の結果、綴じ部もしくは小口の影が検出されたか否かを判断する。輝度を補正すべき綴じ部影または小口が存在する場合には、603で算出した影輝度補正係数テーブルを使用して、プリスキャン画像の影領域内の影の輝度を補正する(ステップ605)。綴じ部の影補正が行われたプリスキャン画像は、ステップ606で外部情報処理装置150に接続されたディスプレイ151に表示される。
ディスプレイ画面に表示された画像にて、補正効果が好適と判断された場合には、目的とする解像度と原稿範囲についての読み取り命令が外部情報処理装置150より画像読取装置100に対して発行される(ステップ608)。画像読取装置100は指定された解像度などの読み取り条件に従い、原稿画像を読み取って外部情報処理装置150へ送信する(ステップ608)。この画像は保存を目的とする画像であり、本件では本スキャン画像と呼称する。外部情報処理装置150は、プリスキャン画像での解析結果に従い、綴じ部影補正の要否を判断する(ステップ609)。影輝度補正が必要な場合には、プリスキャン画像を解析して得た影補正係数テーブルを解像度変換し、本スキャン画像上の綴じ部と小口の影範囲に適用して影の輝度の補正を行い、目的とする画像を得る(ステップ610)。
図11に、プリスキャン画像を解析して得られた影補正係数テーブル(輝度補正倍率テーブル)の例を示す。この例は図3(b)に示される載置状態のブック原稿に適用される影補正係数であり、グラフ横軸は解像度が75dpiのプレスキャン画像の副走査画素位置、縦軸は各画素位置での補正係数である。例えば、概略350画素から450画素に綴じ部による影があり、綴じ部付近では輝度値に対して概略3.3倍の補正が掛けられ、影により低下していた輝度が明るく補正される。この補正は、地肌画素、文字画素、文字の背景部に関係なく、同画素位置の全ての画素について適用される。また、プレスキャン画像に対して解像度が異なり、一般的には高解像度の本スキャン画像の補正では、必要な画素位置の補正係数を補正係数テーブルから線形補間で補間演算することにより適用し、影の輝度補正を行う。
続いて、ステップ603における綴じ部の影と小口の検出と影補正係数の算出処理について、図3(b)の様に配置された原稿の読取画像について、フローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
図5は、綴じ部影の解析処理動作を説明するフローチャートである。まず、主走査方向についてライン間隣接補正値(図6に詳細を示す)を求める(ステップ701)。これは、副走査方向のラインが、主走査方向に順次隣接して画像を構成しているとみなしている。各注目ライン上の各画素を明るく補正するかもしくは暗く調整した時の地肌画素の平均輝度と右に隣接するラインの地肌画素の平均輝度との輝度差が最小となる補正値cr(i)を求める。すなわち、cr(i)はjに関する積分値である次式のDr(i)値を最小にする値cである。
Dr(i)=Σabs(P(i,j)−P(i+1、j)×(256+c)/256)・・・式(1)
ただし、P(i,j)は、主走査i画素目、副走査j画素目の画素の輝度値であり、2進数8ビットで表される。abs()は絶対値関数である。注目ラインP(i、*)の方が暗い場合には補正値がプラス、明るい場合にはマイナスになる。
このステップ701について、更に図6のフローチャートを参照して詳しく説明する。図6において、iは第1の方向の画素位置を示す変数であり、jは第2の方向の画素位置を示す変数である。図5のステップ701〜707では、X方向すなわち主走査方向が第1の方向で、ステップ708〜714ではY方向すなわち副走査方向が第1の方向である。このフローチャートで示す処理は、第2の方向に沿った綴じ部により生じる第1の方向の輝度変化を隣接補正値としてCnext[i]に演算する。
ステップ801、813、814により第1の方向の各画素位置iについて、隣接補正値Cnext[i]を演算する。画素位置iの隣接補正値を演算するために、隣接補正値候補cの初期値に最小値(1−cnl)を設定する(ステップ802)。またそれまでのcにより得られた隣接画素間の予備輝度補正演算による輝度差の最小値変数SAminに十分に大きな値を設定する。次に補正値候補cによる画素位置iのライン上の地肌画素の予備輝度補正結果の平均値を求める。ステップ803で第2の方向jでの演算の初期化を行う。位置jで隣接画素との輝度差が所与の閾値以上であれば、文字や線の輪郭画素と判断して、補正効果の演算対象から外す(ステップ804)。輝度差により輪郭画素か地肌画素かを判断するこの閾値は、例えば25を使用する。但し、画像読取装置の光学的特性やプリスキャン画像への縮小処理に応じて変わるので、原稿が浮いてぼけた画像を含む複数の画像について適用する画像読取装置での効果的な値を実験的に定めておく。輝度差が閾値未満であれば、地肌画素と判定して、画素位置iのライン上の地肌画素数kへ1を加算する。また、注目画素の片側の隣接画素の輝度値P(i+1,j)を補正値候補cで予備輝度補正演算した輝度P(i+1、j)×(256+c)/256と注目画素の輝度値P(i+1,j)との差を演算する。その差の絶対値を、隣接輝度差累積変数sへ加算する(ステップ805)。以上のステップ804と805を全てのjについて繰り返した(ステップ806と807)後に、補正値候補cによる隣接輝度差の平均値SAを演算する(ステップ808)。それまでに得られていた隣接輝度差平均の最小値SAminと比較して(ステップ809)、SAが最小であればSAと補正値候補cを最適な補正値候補として保存する(ステップ810)。以上のステップ803から810を、補正値候補の最大値(cnh−1)まで繰り返すことで、画素位置iの隣接補正値Cnext[i]を得る。
ステップ802で参照される値cnl、及びステップ812で参照される値cnhは、隣接補正値候補cの取り得る範囲を定める値である。これらの値は綴じ部を持つ複数の画像について本件の処理を適用した結果に基づき実験的に決める。具体的にはcnl=128とcnh=256を使用することで、隣接するラインの輝度が約1/2倍もしくは約2倍となる範囲について、最適な隣接補正値の選択が行なわれる。なお、影の検出解析を行うプリスキャン画像の解像度が高ければ、隣接するライン間の濃度変化は小さくなるので、これらのcnl、cnhに使用する値の絶対値は小さくても良い。すなわち、プリスキャン画像の解像度の範囲ごとに、cnl、cnhの値を切り替えることで、一層読み取り画像に適した結果を得られる。
こうして得られた画素位置iの隣接補正値cr(i)は、注目画素位置の右側に隣接する画素の輝度値を注目画素位置の画素の輝度値に補正する補正値である。同様に、注目画素位置の左側に隣接する画素の輝度値を注目画素位置の画素の輝度値に補正する補正値cl(i)を求める。すなわち、cl(i)はjに関する積分値である次式のDl(i)値を最小にする値cである。
Dl(i)=Σabs(P(i,j)−P(i−1、j)×(256+c)/256)・・・式(2)
ステップ701により得られた結果の一例を図8(a)のグラフに示す。横軸がiに相当する主走査方向の画素位置。太い実線がcr(i)、細い破線がcl(i)である。
次に702において隣接補正値cr(i)、cl(i)からライン間隣接補正倍率ar(i)、al(i)を求める。さらに隣接するライン間で補正値の符号が変化しないライン位置の隣接補正倍率を、補正値の符号が変化するまで隣接順に順次に乗算計算を積算して累積輝度補正値であるライン間累積補正倍率sr(i)、sl(i)を求める。但しNは総ライン数を表す。
隣接補正倍率(左から右へ):i=0,1,2,・・・、N−1について
ar(i)=(256+cr(i))/256・・・式(3)
隣接補正倍率(右から左へ):i=N−1,N−2,・・・,2,1,0について
al(i)=(256+cl(i))/256・・・式(4)
累積補正倍率(左から右へ):i=1,2,3,・・・、N−1について
if((cr(i−1)×cr(i))≦0)
then sr(i)=ar(i)
else sr(i)=sr(i−1)×ar(i)・・・式(5)
累積補正倍率(右から左へ):i=N−2,N−3,・・・,2,1,0について
if((cl(i+1)×cl(i))≦0)
then sl(i)=al(i)
else sl(i)=sl(i+1)×al(i)・・・式(6)
図8(a)の隣接補正値から求めた隣接補正倍率を図9(a)、さらに累積補正倍率を図10(a)に示す。
続いて、累積補正倍率から綴じ部の影と小口の影の候補を検出する。累積補正倍率の極値が所与の閾値以上の値を持つ個所を検索し、連続して閾値以上となっている範囲を影階調部候補と判断する(ステップ703)。この閾値には、紙面の濃淡のむらなどを誤って検出しない程度の値、例えば1.2を使用する。しかし、輪郭がぼけた文字輪郭などの影響により、累積補正倍率には影による階調変化に加えて局所的な誤差が含まれるため、影階調部候補が分断されていることがある。このため2つの影階調部候補の間隔が所与の値以下である個所を探し、両者が連続していると見なした時の累積補正倍率の極値を更新演算して、個別の極値よりも大きくなっているならば、2つの影階調部候補を1つと見なす。近接する影階調部候補を連続とみなす間隔は、画像解像度や読取光学系のぼけ方に依存するが、例えば75dpiの画像において6とする。また、累積補正倍率を再計算する(ステップ704)。ただし、2つの影階調部候補で累積補正倍率が1未満になる部分がある場合はこの処理を行わない。また、右側へ向かって求めた累積補正倍率と左側へ向かって求めた累積補正倍率は個別に扱うので、綴じ部の影は綴じ部を中心に左右2つの影階調部候補となる。
影階調部候補を探索した結果、候補が複数存在する場合には各候補について優位性を判定して、順序付けを行う(ステップ705)。順序付けは、累積補正倍率の分布を解析して行う。先ず影階調部候補のそれぞれについて、累積補正倍率が1.0より一定の間隔の閾値を越えるまでのライン範囲を求める(図12)。図12では閾値間隔の値として0.2を使用している。なお以下の説明では、図12での各影階調候補の1つの閾値間隔のマスをセルと呼ぶ。例として、上段の行の影階調候補Pについて説明する。この影階調候補Pは、図10(b)の影階調候補Y2の様になだらかに輝度が低下する影であり、累積補正倍率は3ラインで1.0から1.2に変化する(最も左のセル)。続いて、1.2から1.4までは1ライン、1.4から1.6までは2ラインで変化することを表の上段の各セルが表している。同様に下段の行のセルが、影階調候補Qの累積補正倍率の変化を表しており、影とは別の要因で生じた階調の変化に相当する。1.0から1.2までは4ラインで変化するが、1.2から1.6までは階段状の急な変化のために含まれるラインが存在しない。1.6から1.8までは3ラインで変化するが、次の2.0までのセルが最大の累積補正倍率となっている。
この様に、累積補正倍率が一定の間隔を変化するまでのライン数を順次計数して表にすることにより、セルの値で次の特徴を持たせることが可能である。すなわち、輝度が低下しているために影として輝度を補正すべき特徴が、セルの数値に以下のように反映される。
(1)濃い影では大きな累積補正倍率が生じるため、表の右側のセルまで数値が入る。
(2)原稿台からの原稿の浮き上がりによりなだらかに濃くなる影では、累積補正倍率もなだらかに変化するので、一番右のセルまで空欄となるセルが少ない。
(3)最大の累積補正倍率が同じ値でも、幅の広い影では、閾値間隔を変化するために多くのラインで変化するので、それぞれのセルの値がより大きくなる。
従って、影として輝度を補正すべき影階調候補では、より多くのセルにより大きな値が入ることで、影階調候補の特徴を表すことが出来る。
以上説明したように影階調候補の特徴が各セルの値で表されているので、2つの影階調候補を優劣の比較では、閾値間隔ごとのセルの値を比べて、より多くのセルで大きな値となっている影階調部候補がより優位であると判断する。具体的には、図12で数値が太字で下線の付いたセルが、大きい側であり、候補Pの6セルに対して候補Qは2セルのため、候補Pを優位と判断する。また値の大きなセルの数、候補Pについて6と、候補Qについて2をそれぞれの妥当性特徴量として保存する。この2項比較を全ての影階調部候補の組合せについて行い、優位判断の数と、妥当性特徴量の総和との比較により影階調部候補に順序付けを行う。具体的には、優位判断された数に100の重みを掛けて妥当性特徴量の総和に加えた数値により、影階調部候補の順序づけを行う。なお、以下の説明では、この優位判断された数の重み付けを加えた妥当性特徴量を、第2妥当性特徴量と呼ぶ。
ステップ705の後に、ステップ706にて、綴じ部の影と小口の輝度補正の対象とするべき影階調部候補の選択を行う。この選択は綴じ部の影領域と小口の影領域の総数は高々4個所であり、それぞれの輝度低下方向も限定されると言う事実に基づいて行われる。これは先に説明した様に、本発明で提案する方法が影の階調方向に着目した方法であるので、解析処理の過程においては綴じ部の影の綴じ部を中心に右側と左側で別の領域として識別しているためである。具体的には、図3(a)に示す例において、403の綴じ部影範囲が左側の範囲405と右側の範囲406として個別に扱われる。また、小口領域は右側402と左側404について各1領域を考慮すれば良いことは自明である。
換言すれば、影階調部候補は以下の組合せの枠内に入る領域に限定することが出来る。
左側の小口領域+綴じ部影の左側領域+綴じ部影の右側領域+右側の小口領域
(左側が輝度低い) (右側が輝度低い) (左側が輝度低い) (右側が輝度低い)
図3(a)の例では、404、405、406、402で示される範囲が各領域に相当する。
従って、影輝度補正領域は、上の4領域の全て(4つの影階調領域)か、その部分集合(1つないし3つの影階調部領域)を構成出来る組合せに限られる。さらに綴じ部の影は左側部分と右側部分とが必ず一対となる。例えば、左側の輝度が低い領域と左側の輝度が低い領域が並ぶような組合せは除外する。同様にして、条件を満たす影階調部候補の全ての組合せをリスト化する。
続いて、ステップ705で行った2項比較による優位性判定方法において各影階調部候補について算出された第2妥当性特徴量を、各影階調部候補の組合せに含まれる階調部候補について加算して、その影階調部候補の組合せの総合特徴量とする。ステップ706で作成したリストに含まれる組合せのそれぞれについて総合特徴量を算出し、総合特徴量が最大となる影階調部候補の組合せを主走査方向での綴じ部影補正範囲候補として採用する。
副走査方向に関しても、ステップ708からステップ714において、ステップ701よりステップ714で説明した主走査方向の処理と同様の処理を行い、副走査方向での綴じ部影補正範囲候補を検索する。こうして主走査方向と副走査方向について、それぞれ最大で4つの影階調部候補が選択される。図10に示した例においては、主走査方向について影階調候補X1が選択される。また、副走査方向については影階調候補Y1、Y2、Y3、Y4が選択されて、両方向に5つの候補が選択される。
ステップ715では、各方向を合わせて選択された8つの影階調部候補について、ステップ705で説明した方法と同様な手順で、全ての影階調部候補の組合せについて2項比較を行う。こうして得られた優位判断の数により影階調部候補に順序付けを行う。もっとも優位と判定された影階調部候補の補正値及び補正範囲が、所与の閾値未満である場合には、綴じ部なしと判定する。例えば、最大の補正値が1.5倍未満であり、かつ補正範囲の幅が実画像上で5mm未満の影について綴じ部なしとする。この閾値は、影として補正すべき綴じ部がない場合でも、原稿画像内の枠などを薄い影として誤判定しない様な値として実験的に定める。これにより、図13に示す様に、片方の小口が読み取られていない場合にも対応できる。また、もっとも優位と判定された影階調部候補が、ステップ707で選択された主走査方向の影階調部候補であった場合には、綴じ部は図3(a)に例示されるような副走査方向と判定する。もっとも優位と判定された影階調部候補が、ステップ714で選択された副走査方向の影階調部候補であった場合には、綴じ部は図3(b)に例示されるような主走査方向と判定する。図10に示した例においては、影階調候補Y3がもっとも優位と判定され、綴じ部は図3(b)と同様な主走査方向と判定される。この結果、Y方向の候補である影階調候補Y1、Y2、Y3、Y4について次のステップ716での処理が行われる。
綴じ部が副走査方向と判定された場合にはステップ718にて、ステップ707で選択された主走査方向の影階調部候補について、それぞれの累積補正倍率の適用に関する調整処理を行う。具体的には、小口候補が含まれている場合に、もし解析画像の端部から所与の閾値以上、例えば実画像上で20mm以上離れているならばその小口候補が小口ではなく原稿のテクスチャであると判断して影補正対象から除外する。以上で残った候補が影領域として抽出されたことになる。ステップ719では、影輝度の補正対象である影階調部候補の各領域について、輝度補正テーブルを作成する。
綴じ部が主走査方向と判定された場合にはステップ716、717にて、同様の手順で影輝度補正係数テーブルが作成される。綴じ部が主走査方向と判定された図10(b)はこの場合に該当する。具体的には、図10(b)における影補正候補Y2と影補正候補Y3が一対をなす綴じ部領域であり、その範囲の累積補正倍率が綴じ部の影を補正する輝度補正係数として使用され、図11における影階調部Aのための補正係数となる。また、影階調候補Y1とY4はそれぞれ小口の影に相当し、図11における影階調部BとCのための補正係数となる。
こうして作成された影輝度補正係数テーブルを使用して、先に説明したように、プリスキャン画像の影領域内の影輝度補正(ステップ605)を行う。あるいは本スキャン画像上の綴じ部や小口の影範囲の輝度補正(ステップ610)を行い、原稿台より浮いて暗くなった綴じ部や小口の影の輝度を補正するという本件発明の効果を得る。
(実施例2)
以下に、本発明に関する第2の実施例を説明する。図1に示される画像読取装置と外部情報処理装置の構成を持ち、図5のフローチャートに従って、ブック原稿の綴じ部や小口の影の輝度を補正した画像を取得する動作は、第1の実施例と同様である。ここでは特に本実施例の特徴となる、綴じ部影の解析処理におけるライン間隣接補正値の演算方法について、図7のフローチャートを参照しつつ詳しく説明する。
図7は、綴じ部影の解析処理において画像の特徴量となるライン間隣接補正値の演算について記述したフローチャートである。図7において、iは第1の方向の画素位置を示す変数であり、jは第2の方向の画素位置を示す変数である。このフローチャートで示す処理は、第2の方向に沿った綴じ部により生じる第1の方向の輝度変化を隣接補正値としてCnext[i]に演算する。そのために、先ずステップ901からステップ910にて、各画素が影輝度の検出に使用可能な地肌画素であるか否かを判定して2次元配列map[i,j]に記憶する。その後に、ステップ911から924にて、地肌画素判定配列map[i,j]を用いて隣接補正値Cnext[i]を演算する。
続いて、フローチャートに従って処理内容を詳細に説明する。ステップ901、909、190により第1の方向の各画素位置iについて、地肌画素の判定配列map[i,j]と、各画素位置iのライン上での地肌画素数k[i]を作成する。画素位置iでの地肌画素を計数するために、地肌画素数k[i]の初期値に0を設定し、第2の方向jでの演算の初期化を行う(ステップ902)。ステップ903の条件では、位置i、jで隣接画素との輝度差が所与の閾値、例えば25以上であれば、文字や線の輪郭画素と判断して、map[i,j]に非地肌画素設定を行う(ステップ906)。輝度差が所与の閾値未満の場合には、ステップ904にて隣接画素との色差を演算し、色差が所与の閾値、例えば20以上であれば、色文字や彩色部の輪郭画素と判断して、map[i,j]に非地肌画素設定を行う(ステップ906)。輝度差および色差がともに閾値未満であれば、位置i、jを地肌画素と判断し、map[i,j]に地肌画素設定を行い、画素位置iでの地肌画素数k[i]を1増やす。以上のステップを全てのjについて繰り返す(ステップ907と908)ことにより、地肌画素の判定配列map[i,j]を作成する。なお、ステップ904における隣接画素間の色差の判断は、RGB各色毎の輝度値の差の絶対値の最大値で行っても良いし、色空間を変換したYCrCbのCrの差の絶対値とCbの差の絶対値の大きい方の値を使っても良い。輝度差に適用する閾値と色差に適用する閾値は、対象とする複数の原稿を使用して、最も多くの原稿で綴じ部影の検出が出来るように実験的に決める。
ステップ911、923、924により第1の方向の各画素位置iについて、隣接補正値Cnext[i]を演算する。画素位置iの隣接補正値を演算するために、隣接補正値候補cの初期値に最小値(1−cnl)を設定する(ステップ912)。またそれまでのcにより得られた隣接画素間の輝度差の最小値変数SAminに十分に大きな値を設定する。次に補正値候補cによる画素位置iのライン上の地肌画素の輝度補正結果の平均値を求める。ステップ913で第2の方向jでの演算の初期化を行う。ステップ914で位置i、jについて地肌画素判定配列map[i,j]を参照し、地肌画素であれば、輝度差を演算する(ステップ915)。輝度差の演算はRGB各色毎に、注目画素の隣接画素の輝度値PN(i+1,j)を補正値候補cで予備輝度補正演算した輝度PN(i+1、j)×(256+c)/256と注目画素の輝度値PN(i+1,j)との差を演算する。ここでNは、R、G、Bのいずれかである。その差の絶対値をRGB色別に求め、その最大値を隣接輝度差累積変数sへ加算する(ステップ915)。以上のステップ914と915を全てのjについて繰り返した(ステップ916と917)後に、補正値候補cによる隣接輝度差の平均値SAを演算する(ステップ918)。それまでに得られていた隣接輝度差平均の最小値SAminと比較して(ステップ919)、SAが最小であればSAと補正値候補cを最適な補正値候補として保存する(ステップ920)。以上のステップ913から920を、隣接補正値の所与の最大値(cnh−1)まで繰り返すことで、画素位置iの隣接補正値Cnext[i]を得る。
実施例1と同様に、この隣接補正値を主走査方向については右側画素との比較、左側画素との比較について行い、副走査方向については下側画素との比較、上側画素との比較に基づいて演算を行い、最終的に影輝度補正係数テーブルを得て、影を補正する。
本実施例によれば、地肌画素であるか否かの判定や輝度差の演算に、色差情報や色別の輝度差を用いた文字や図形画素の検出と影補正係数の算出を行うことにより、色文字やカラー原稿についても綴じ部の影を連続的で滑らかな補正を行うことが可能となる。
(実施例3)
以下に、本発明に関する第3の実施例を説明する。図1に示される画像読取装置と外部情報処理装置の構成を持ち、ブック原稿の綴じ部や小口の影の輝度を補正した画像を取得する動作は、第1の実施例もしくは第2の実施例と同様である。ここでは特に本実施例の特徴となる、綴じ部影の幅が原稿天地の両側で異なる場合、あるいはブック原稿がやや傾いて載置されたために綴じ部や小口の影が傾斜している場合の解析処理について、図14のフローチャートを参照しつつ詳しく説明する。
図14は、原稿台上に置かれた原稿の押さえ方により原稿台からの綴じ部の浮き上がり高さが原稿の天と地で異なる画像の影(影の幅が天地で異なる形状となるので以降この状態をVの字の影と呼称する)を解析する処理について記述したフローチャートである。図14において、ステップ1401で、プリスキャン画像を解析して原稿台上の原稿範囲を特定し、ステップ1401で検出された原稿範囲内で、綴じ部の影と小口の検出と影補正係数の算出を行う(ステップ1402)。原稿全範囲での影範囲の検出と影補正係数テーブルの算出処理については実施例1もしくは実施例2に記述した処理と同様である。1402の結果に基づき、ステップ1403で綴じ部もしくは小口の影が検出されたか否かを判断する。輝度を補正すべき綴じ部影または小口が存在する場合には、プリスキャン画像で影が検出された範囲の一部に解析範囲を限定し(ステップ1405)、詳細な影範囲の検出と影補正係数テーブルの算出処理を行い、綴じ部や小口の影の詳細な特徴を取得する。なお、これ以降、ステップ1402で算出された結果を全体解析結果と呼ぶ。綴じ部影および小口が存在しない場合には、影の輝度補正処理は行わない(ステップ1404)。
綴じ部や小口の影の詳細な特徴を取得するために詳細な解析処理を行う範囲の演算(ステップ1405)について、図15を参照しつつ、詳しく説明する。図15は左に約10度弱の角度で傾いたブック原稿画像の解析範囲を説明する図であって、画像右寄りに上側の影の幅と濃さが下側よりも広く暗い綴じ部の影があり、画像左端部に小口の影があるような原稿画像の一例である。ステップ1402での原稿全範囲の解析で算出された綴じ部影の画素範囲はCleft0からCright0であり、左側の小口がElect0からEright0までの範囲で検出されている。原稿全範囲の解析(ステップ1402)では実施例1で説明したように、図の様に綴じ部が縦の場合、輝度情報を縦方向に平均化した影範囲と補正テーブルを算出するので、Vの字状態や傾き状態は考慮されない。そのため、解析範囲を綴じ部や小口に沿った上側と下側の2箇所に限定して詳細な影の解析を行い、Vの字や傾きによる影の状態変化を検出する。綴じ部の上側の部分解析領域(Ac)と小口の上側の部分解析領域(Ae)の高さ方向の範囲、LineA0とLineA1を次式で演算する。
LineA0=height × 0.1・・・式(10)
LineA1=height × 0.4・・・式(11)
同様に、綴じ部の下側の部分解析領域(Bc)と小口の下側の部分解析領域(Be)の高さ方向の範囲、LineB0とLineB1を次式で演算する。
LineB0=height × 0.6・・・式(12)
LineB1=height × 0.9・・・式(13)
なお、図15での座標系は、左上の角を基準(0,0)とし、右へ増加する方向に画素位置の座標、下へ増加する方向にライン位置の座標とする。
上側の解析範囲と下側の解析範囲として、それぞれ解析範囲の天地から0.1離れたライン位置を設定しているのは、原稿台から浮き上がった綴じ部の天地より外光が迷光として入射してその近傍の影の濃度に与える影響を回避するためである。また、各解析範囲の高さ方向の中心座標、lineAとlineBは次式で得られる。
lineA=(LineA0+LineA1)/2
=height × 0.25・・・式(14)
lineB=(LineB0+LineB1)/2
=height × 0.75・・・式(15)
lineAとlineBは上下の部分解析領域から算出される輝度補正テーブルの基準ラインとして使用する。また、式(10)より式(13)までの計算式内の数値定数は、影の補正を行うべき画像を読み取る画像読取装置について好適な値を実験的手法で求めることが望ましい。
続いて、綴じ部の部分解析領域(Ac、Bc)の幅方向の範囲、CleftおよびCrightと、小口の部分解析領域(Ae、Be)の幅方向の範囲、EleftおよびErightを次式で演算する。
Cleft=Cleft0−ExtRange・・・式(16)
Cright=Cright0+ExtRange・・・式(17)
Eleft=Eleft0−ExtRange・・・式(18)
Eright=Eright0+ExtRange・・・式(19)
上式のExtRangeは、lineAとlineBとの距離l_distから次式で計算される数値で、補正対象として許容するVの字の開きや傾きの角度θを考慮して、全体解析結果から解析範囲を拡げて解析する拡張量である。
ExtRange=l_dist×tan(θ)・・式(20)
ただし、式(16)より式(19)の演算結果が、負の場合には0、画像の幅を超えた場合には、画像幅(width)−1へ置換する。
ステップ1405で算出した詳細に解析するための部分解析領域(Ac、Ae、Bc、Be)について、全体解析と同様の手順で影の解析を行う。綴じ部の上側の部分解析領域(Ac)と小口の上側の部分解析領域(Ae)は、高さ方向の範囲が共通であるので一括して解析を行う(ステップ1406)。なお詳細解析では綴じ部の方向について検出済みであるので、一方向のみの解析を行う。具体的には、図5に記載のフローチャートにおいて横方向の輝度変化を解析する処理であるステップ701から707とステップ718、719に従って横方向の影範囲の検出と輝度補正テーブルを算出する。同様にしてステップ1407で綴じ部の下側の部分解析領域(Bc)と小口の下側の部分解析領域(Be)の解析を行う。
綴じ部の部分解析領域(AcおよびBc)において算出された輝度補正倍率テーブルを図16(a)に示す。同図で破線faが綴じ部上側(Ac)の結果、実線細線fbが綴じ部下側(Bc)の結果、太線ftが全体解析結果である。
ステップ1408で全体解析結果と上下の詳細解析結果の照合処理を行う。例えば、影の領域が画像端部に近く傾いている場合などに、全体としては綴じ部の影として検出していても、綴じ部の上部あるいは下部が画像から切れているとその部分では綴じ部として検出されない。この様な場合には上下での影の特徴の差異を補正処理に反映させず、全体解析結果で上下一律に補正を行うことにより、違和感の少ない影補正画像を得ることが可能である。この照合は次のルールに従って行う。
照合ルール1:全体結果での綴じ部が、上下の詳細結果の両方でも綴じ部であれば一致、
上下の詳細結果の一方で見つからないあるいは綴じ部でなければ、不一致とする。
照合ルール2:全体結果での小口が、上下の詳細結果の両方でも小口であれば一致、
上下の詳細結果の一方で見つからなければ、不一致とする。
照合ルール3:全体解析で小口しかない場合、上下の詳細結果の両方で綴じ部であれば、
一致とする。
照合の結果、不一致であれば、Vの字/傾きを考慮せずに全体解析結果で一律の影補正を行う(ステップ1401)。全体解析での影検出結果と上下での詳細解析での影検出結果が一致していれば、さらに影の特徴が一致しているか否かの判定を行う(ステップ1411)。全体解析での影と上下の詳細解析での影が一致している場合には、綴じ部や小口の傾きが少ないと判断して全体解析結果で一律の影補正を行うことで、不必要に細かい補正を避けて自然な補正画像を得ることが出来る。
図16の解析結果に基づいて、全体解析と上下で解析した結果での影の特徴の一致性判定について説明する。先に説明した様に図16(a)に示される全体解析結果ft、綴じ部上側での結果fa、綴じ部下側での結果fbから、各画素位置での補正倍率値の最大値fmaxと最小値fminを算出する。すなわち、
fmax(i)=max{fa(i),fb(i),ft(i)} ・・・式(21)
fmin(i)=min{fa(i),fb(i),ft(i)} ・・・式(22)
ただし、iは画素位置変数、max{}とmin{}はそれぞれ最大値と最小値を与える演算である。これらの関数fmaxとfminを綴じ部の範囲で、関数値が1.0を越える部分について積分し、積分値SmaxとSminを求める。
Smax=Σ(fmax(i)−1.0) ・・・式(23)
Smin=Σ(fmin(i)−1.0) ・・・式(24)
図16(b)にfmax、Smax、fmin、Sminを図示する。さらに、SminとSmaxから次式でKtを算出する。
Kt=Smax/Smin ・・・式(25)
例えば、Vの字の程度や傾きが少ない場合には、faとfb、およびftが類似するのでfmaxとfminも類似し、SmaxとSminの値の差が少なくなり、Ktは1.0に近づく。一方、傾きが大きな場合にはfaとfbの重なりが少なくなるのでfmin(i)の各値は1.0に近づき、Sminの値が小さくなる。この時、Ktは大きな値をとる。このように、Ktは影全体と上下の一部の影範囲での一致の度合いを表す特徴量であり、綴じ部のVの字や小口の傾きの判定値である。KtはVの字や傾きが少ない時にその最小値1.0に近づき、傾きが大きい時にKtも大きな値をとる。
ステップ1411で算出したKtを、予め定めた閾値KtOffとKtOnと比較して、Vの字/傾きを考慮した補正を行うべきか否かの判定を行う(ステップ1412)。KtOffとKtOnは、綴じ部を含む多数の実画像の解析に基づいて、影の輝度補正結果が好適になるように定める。具体的には、KtOff=1.2、KtOn=2.0などを用いる。これらの閾値とKtを比較して、全体と上下での影の特徴の一致性、すなわちVの字の程度や傾きの大きさの判定を行う。Kt<KtOffの場合には、Vの字/傾きが少ないと判断して、全体解析結果(ft)を使った一律の補正を行う(ステップ1401)。Kt<KtOnの場合には、上下の影の特徴の違いが大きく、Vの字/傾きが大きいと判断して、上下の詳細解析結果(faとfb)を用いて影の輝度補正を行う(ステップ1414)。KtOff≦Kt≦KtOnの場合には、全体解析結果(ft)を上下の詳細解析結果(faとfb)へ合成した輝度補正テーブル(fa2とfb2)を算出(ステップ1413)し、これらを用いて影の輝度補正を行う。この3つの場合分けにより、Vの字や傾きの違いにより自然な補正効果を得ることが出来る。なお、全体解析結果(ft)を上下の詳細解析結果(faとfb)へ合成する演算のための変数KtRatioをKtから次式で算出する。
KtRatio=(Kt−KtOff)/(KtOn−KtOff) ・・・式(26)
KtRatioは、Vの字/傾き補正の必要度を0.0から1.0の値で表す特徴量で、0.0では全体解析結果(ft)を使った一律の補正処理、1.0では上下の詳細解析結果(faとfb)を使った補正処理に相当する。図17で、KtとKtRatioの関係と、ステップ1412での判断を図示する。
図16(a)に例示した輝度補正テーブルについて、全体解析結果(ft)と上下の詳細解析結果(faとfb)の合成を具体的に説明する。図18(a)は、全体解析結果(ft)と上側の詳細解析結果(fa)と、これらを合成した上側の合成補正テーブル(fa2)で、同図はKtRatioが約0.4の場合の合成効果を例示している。合成補正テーブルが輝度補正する範囲の左端位置(Cleft2)は、全体解析結果での左端位置(Cleft0)と上側の詳細解析結果での左端位置(Cleft1)から次式で演算する。
Cleft2=Cleft0+(Cleft1−Cleft0)×KtRatio ・・・式(27)
また、Cleft0とCleft1の値の大きな方をCleftInとするとき、Cleft2≦i<CleftInの範囲のfa2(i)を
fa2(i)=(ft(i)×(1−KtRatio)+fa(i)×KtRatio)×(Cleft2−i)/(Cleft2−CleftIn) ・・・式(28)
で演算し、CleftIn≦iの範囲で、
fa2(i)=ft(i)×(1−KtRatio)+fa(i)×KtRatio ・・・式(29)
により演算する。非図示の合成補正テーブルで輝度補正する範囲の右端位置(Cright2)および合成補正テーブルの右側も同様に演算する。同様にして、全体解析結果(ft)と下側の詳細解析結果(fb)とこれらを合成した下側の合成補正テーブル(fb2)を図18(b)に示す。傾きの検出された小口がある時には、綴じ部で演算したKtRatioを用いて、小口部分の輝度補正テーブルの合成処理を行う。もし、画像内で綴じ部が検出されず小口のみが検出されている場合には、小口部分の解析結果から上記の方法でKtおよびKtRatioを算出して、小口部分の輝度補正テーブルの合成処理を行う。
Vの字の綴じ部の影や傾いた綴じ部の影の輝度を補正するために、上下の詳細解析による補正テーブル(fa、fb)もしくは上下の合成補正テーブル(fa2、fb2)間の関連づけを行う。この関連づけは、上下の補正テーブルの変化特性に基づいて求めた補正テーブル特性関数(ga、gb)を使う。図19(a)に示す綴じ部上側の補正テーブルfaと同補正テーブル特性関数gaと、図19(b)に示す綴じ部下側の補正テーブルfbと同補正テーブル特性関数gbを用いてこれらの関係を詳しく説明する。以下に綴じ部の左側を例に挙げて説明するが、綴じ部の右側についても同様である。
上側の補正テーブルfa(i)が最大となる位置i=RAcenterを探して、上側綴じ部の中心位置とする。上側の補正テーブルfa(i)の左端i=RAleftから、(fa(i)−1.0)をi=RAcenterまで累積演算し、RAcenterにおける累積値で各位置iまでの累積値をそれぞれ正規化した結果を、補正テーブル特性関数ga(i)とする。ga(i)は綴じ部の端部で0.0、綴じ部中心での値1.0となり、端部から中心へ向かって単調増加する関数である。同様に下側の補正テーブルfb(i)が最大となる位置i=RBcenterと、下側の補正テーブルfb(i)の左端i=RBleftとの間で、下側の補正テーブル特性関数gb(i)を算出する。
補正テーブルfa(i)とfb(i)は、それぞれの補正テーブル特性関数ga(i)、gb(i)を介して関連づけられる。上側の綴じ部影の中の画素位置Paは、ga(Pa)と同じ値となるgb(Qa)を与える下側の綴じ部影の画素位置Qaに対応付ける。上側で輝度補正値fa(Pa)である位置Paと、下側で輝度補正値fb(Qa)である位置Qaが、上下の綴じ部影で対応していると見なして、後述の画像輝度補正処理が行われる。
続いてステップ1415で小口部分の上下の詳細解析結果で得られた補正テーブルの関連づけを行う。綴じ部は原稿台への載置方法や原稿台カバーの押さえ圧による影の幅やその輝度への影響が大きいために、補正テーブル特性関数を用いて対応付けを行う必要がある。しかし小口部分の影については、ブック原稿の小口の一部しか画像内に見えていない可能性があることや、簡易な補正であっても小口影の輝度補正には十分であることから、小口開始位置からの画素距離による関連づけを行う。図20は左側の小口部分の解析結果を図示したものであり、(a)は上側(図15のAe)で演算した補正テーブル、(b)は下側(Be)で演算した補正テーブルである。
まず小口における影範囲の開始位置を対応させる。図20(a)のPaは小口の上側解析範囲での開始位置であり、これを図20(b)に示すの小口の下側解析範囲での開始位置Qaに対応付ける。他の小口画素については、Paからの距離Lの画素Pbを、Qaから距離Lの画素Qbへ対応付ける。図20の例では上側の小口の画像幅が下側よりも狭いために負の画素位置での補正値が必要となるが、位置0の補正値を外挿して使用する。図5および図20では原稿左側の小口のみが検出されているが、画像にブック原稿右側の小口が含まれている場合についても同様な対応付けを行う。
ステップ1414、1415により原稿画像上側で演算した綴じ部と小口の補正テーブルと、原稿画像下側で演算した綴じ部と小口の補正テーブルとの間の対応関係が定まり、Vの字/傾き状態がある場合の影の解析処理を終了する(ステップ1416)。
図21はVの字状態や綴じ部の傾きがある場合にライン位置LineJにおける輝度補正係数テーブルfj(i)と、LineAおよびLineBのそれぞれ近傍で算出した詳細解析結果fa(i)およびfb(i)との関係を示す図である。LineAからLineJへの距離をL1、LineJからLineBへの距離をL2とする。L1、L2は符号を持った距離であり、例えばLineJがLineAの上側にある場合には、L1は負の値となる。
fa(i)およびfb(i)を使った影の補正処理では、まずLineJにおける影の補正範囲をLineAとLineBで算出した影の端部画素位置を、L1:L2で内分する位置として算出する。例えば、LineJにおける小口の右端画素の位置PERjは
PERj=(PERa×L2+PERb×L1)/(L1+L2) ・・・式(30)
で算出され、LineJにおける綴じ部の左端画素の位置PCLjは
PCLj=(PCLa×L2+PCLb×L1)/(L1+L2) ・・・式(31)
で算出される。ただし、PERaとPCLaはLineA近傍で解析した小口の右端画素位置と綴じ部の左端画素位置であり、PERbとPCLbはLineB近傍で解析した小口の右端画素位置と綴じ部の左端画素位置である。同様にLineJにおける小口の左端画素位置PELjと綴じ部の右端画素位置PCRjを算出する。なおLineAにおける小口の左端画素位置PELaは画像範囲外の以下の位置に置かれている。
PELa=PERa−(PERb−PELb) ・・・式(32)
図22は、LineJにおける輝度補正係数テーブル算出処理のフローチャートであり、同図ではLineJの画素位置iにおける画素をP(i,j)と表記する。算出する画素位置iとして画像左端から始める(ステップ2201)。ステップ2202でP(i,j)が綴じ部の範囲にあるか否かを判断する。具体的には、PCLj≦i≦PCRjであれば、綴じ部の範囲の画素であり、綴じ部範囲用の補正係数算出を行う(ステップ2203)。
綴じ部範囲での補正係数算出を、図19および図23(a)を参照して詳しく説明する。なお、図23で白丸は輝度補正値が計算されているLineAもしくはLineBにおける画素位置(Pi、Qi)であり、黒丸はLineJにおいて輝度補正値を演算する画素位置(Si)である。白い三角Q(Pi)は、先に説明した補正テーブル特性関数を用いてPiに対応付けられるLineB上の位置である。白いひし形は、PiとQ(Pi)をL1とL2で内分する位置としてLineJ上で求めた補間値である。
Piに対応するQ(Pi)とその位置での補正値fb‘(Pi)を算出する。図19で示すように補正テーブル特性関数gaのPiでの値ga(Pi)に一致するgb(Q(Pi))を得るために、先ずgb(k)<ga(Pi)≦gb(k+1)となる画素位置kを探す。kの位置は図23(a)におけるQiに相当し、ga(Pi)の小数部q0iにて、QiとQi+1を内分する位置をもってQ(Pi)とする。また、gb(Q(Pi))を次式で内分する。
fb‘(Pi)=gb(k)×(1−q0i)+gb(k+1)×q0i・・・式(33)
こうして、LineA上のPiの補正値fa(Pi)と、LineB上のPiに対応する位置Q(Pi)の補正値fb‘(Pi)を得る。さらにPiとQ(Pi)をL1:L2で内分する位置により、PiとQ(Pi)を通るラインがLineJと交差する位置Riと、その位置での補正値fj(Ri)を算出する。
Ri=(L1×Q(Pi)+L2×Pi)/(L1+L2) ・・・式(34)
fj(Ri)=(L1×fb‘(Pi)+L2×fa(i))/(L1+L2) ・・・式(34)
この位置Riは一般に小数部分r0iを持つので、各Piについて順にRiを算出し、LineJ上の画素位置Siの左側に一番近いRlと右側に一番近いRrを求める。Rlの小数部r0lと補正値fj(Rl),Rrの小数部r0rと補正値fj(Rr)より、
fj(i)=r0r×fj(Rl)+(1−r0l)×fj(Rr) ・・・式(35)
を得る。ここではPiから、fj(i)を算出する手順について説明したが、綴じ部の左端の画素位置から右へ演算することにより、fj(i)を順に求めることが可能である。
ステップ2202で、P(i,j)が綴じ部範囲ではない場合、小口範囲に入っているかどうかの判定を行う(ステップ2204)。具体的には、PELj≦i≦PERjであれば、小口範囲の画素であり、後述の小口範囲用の補正係数算出を行う(ステップ2205)。小口範囲でなければ、輝度補正係数を1.0倍として(ステップ2206)、次の画素位置の補正値計算へ移る(ステップ2207)。LineJ上の全ての画素の補正係数の算出が終わったならば処理を終了する(ステップ2208)。
小口範囲での補正係数算出を、図20および図23(b)を参照して詳しく説明する。LineAでの小口端部の画素位置がPa、LineBでの小口端部の画素位置がQaの時、Piに対応するQiは、
Qi=Pi+(Qa−Pa) ・・・式(36)
であり、補正値はそれぞれfa(Pi)、fb(Qi)である。PiとQiをL1:L2で内分する位置により、PiとQiを通るラインがLineJと交差する位置Riと、その位置での補正値fj(Ri)を算出する。
Ri=(L1×Qi+L2×Pi)/(L1+L2) ・・・式(37)
fj(Ri)=(L1×fb(Qi)+L2×fa(i))/(L1+L2) ・・・式(38)
この位置Riは一般に小数部分r0を持つ。小口では、PiとQiの位置の差は(Qa−Pa)で一定であるから、r0は同一の小口範囲で同じ値をとる。LineJ上でRiの左側の画素位置Siの補正値として、
fj(i)=r0×fj(R(i−1))+(1−r0)×fj(Ri)・・・式(39)
を得る。
こうしてLineJにおける輝度補正係数テーブルを算出する。画像の全てのラインについて、この演算を行うことによりVの字状態の綴じ部の影や、傾いた綴じ部や小口の影であっても影の輝度を好適に補正する輝度補正係数を画像内の各画素について得られる。
本発明によれば、隣接する画素列間の輝度変化を累積して比較することにより、読み取り画像に生じているブック原稿の綴じ部の浮き上がりによる影の領域を判別することが可能となる。従って、原稿の輪郭線が読み取り範囲外にあっても綴じ部の影を検出し補正することが出来るので、ブック原稿見開きの片頁や、頁の一部分であっても、その範囲に含まれる影の補正が可能となる。さらに文字の背景に図柄や写真がレイアウトされた原稿やカラー印刷された原稿であっても図柄や写真を残したまま、影による輝度むらを好適に補正することが出来る。
(実施例4)
以下に、本発明に関する第4の実施例を説明する。図1に示される画像読取装置と外部情報処理装置の構成を持ち、中綴じブック原稿の綴じ部や小口の影の輝度を補正した画像を取得する動作は、第1の実施例、第2の実施例もしくは第3の実施例と同様である。ここでは特に本実施例の特徴となる、影輝度補正係数の補間処理について説明する。
本発明に関する第2の実施例で、色文字やカラー原稿についても綴じ部の影を連続的で滑らかな補正を行うことが可能であることを説明した。しかしながら、接触型イメージセンサ(以下、CISと呼ぶ)で原稿を読取る場合、R、G、Bのデータを移動しながら読取るため、文字や図形のエッジが色ずれを起こしている。そのため、影補正係数に文字や図形画素の影響が含まれている場合がある。このような場合、影補正係数をグラフ化するとその影響部分が階段状になっている(図24)。この状態のまま影補正係数を用いて補正を行った場合、図26(a)に示すように文字画素が存在する列の余白部が縞々に補正されてしまう。
そこで、この文字や図形画素の影響が含まれて階段状になっている影補正係数部を近似曲線で補間することで余白部が縞々に補正されてしまうことを矯正する。
曲線に近似する方法は多数存在するが、本実施例ではベジエ曲線によって補間する方法を紹介する。
ベジエ曲線は、制御点と呼ぶ複数の点{P}に基づいて定義される曲線で、曲線上の点Q(t)は、制御点Pをある比率で混合することで生成される。パラメータtを0〜1の間で変化させることで各制御点における混合比が連続的に変化し、点Q(t)が連続的に移動する。この点Q(t)の軌跡がベジエ曲線である。n次のベジエ曲線は下記の式で表すことができる。
Figure 2008054289
ただし、
Figure 2008054289
となる。
図25は、上式を用いて生成した7次ベジエ曲線での補間前と補間後の影輝度補正係数の一例を示すグラフである。7次ベジエ曲線で補間することで階段状の影輝度補正値部が滑らかな曲線に近似され、結果として図26(b)のように、文字画素が存在する列の余白部についても滑らかに影補正を行うことが可能となる。
本実施例によれば、文字や図形画素の検出に失敗しても適正な影補正係数の算出が可能となり、綴じ部の影を連続的に滑らかな補正を行うことが可能となる。
本発明の実施例1の画像処理方法を施す画像読取装置のブロック構成を示す図である。 本発明の実施例1の画像処理方法を施す画像読取装置の外観図である。 本発明の実施例1の画像処理方法を施す画像読取装置の原稿台上での原稿の載置方向を表した図である。 本発明の本実施例1の画像処理方法の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施例1の画像処理方法で画像解析の詳細を説明するフローチャートである。 本発明の実施例1の画像解析にて影輝度の特徴を演算する処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施例2の画像解析にて影輝度の特徴を演算する処理を説明するフローチャートである。 主走査方向と副走査方向のライン間隣接補正値の一例を表すグラフである。 主走査方向と副走査方向のライン間隣接補正倍率の一例を表すグラフである。 主走査方向と副走査方向のライン間累積補正倍率の一例を表すグラフである。 影輝度補正係数の一例を表すグラフである。 ライン間累積補正倍率による影階調部相互の比較処理の一例を表す。 本発明により補正が可能となる原稿台上での原稿の載置方向を表した図である。 原稿台からの綴じ目の浮き上がり高さが原稿の天と地で異なる影の解析処理を説明するフローチャートである。 傾いて置かれた中綴じブック原稿画像の詳細解析範囲を説明する図である。 部分的な解析による影輝度補正係数と画像全体の解析による影輝度補正係数の合成を説明する図である。 ハの字状態や傾きの程度による影輝度補正処理の切り替えを説明する図である。 部分的な解析による影輝度補正係数と画像全体の解析による影輝度補正係数の合成の効果の一例を説明するグラフである。 綴じ部の上部と下部での影輝度補正係数の対応付けを説明するグラフである。 小口の上部と下部での影輝度補正係数の対応付けを説明するグラフである。 傾いて置かれた中綴じブック原稿画像の輝度補正係数テーブルの内分演算を示す図である。 ラインjにおける輝度補正係数テーブル算出処理を説明するフローチャートである。 ラインjにおける輝度補正係数テーブル算出処理を説明する図である。 文字や図形画素の影響が含まれている影輝度補正係数の一例を表すグラフである。 補間前、及び、補間後の影輝度補正係数の一例を表すグラフである。 補間前の影輝度補正係数による影補正結果(a)、及び、補間後の影輝度補正係数による影補正結果(b)の一例を表す図である。
符号の説明
100 カラー画像読取装置
150 外部情報処理装置
304 原稿台
402 小口(右)
A、B 原稿
403 綴じ部
404 小口(左)

Claims (15)

  1. 原稿台上に載置されたブック原稿を読み取った画像データの画像処理方法であって、
    前記画像データの隣接画素間の差が閾値未満の画素を地肌画素と判断する工程1と、
    前記ブック原稿の綴じ部に平行な同じライン上に位置する前記地肌画素の輝度値に同じ補正値候補を用いて予備輝度補正演算を行う工程2と、
    前記予備輝度補正演算で得た値と前記ラインの片側に隣接する地肌画素の輝度値との差の絶対値を前記ライン上の地肌画素で積算し、複数の前記補正値候補の内で前記積算した値を最小にする前記補正値候補を前記ライン上の前記地肌画素の補正値として選択する工程3と、
    前記選択した補正値を用いて、輝度補正演算を前記ラインの隣接順に積算することにより、累積した累積輝度補正値を前記ライン毎に算出する工程4と、
    前記累積輝度補正値を用いて、前記画像の綴じ部影と小口部影の少なくとも一方の影領域を抽出する工程5と、
    前記補正値を用いて、前記影領域の輝度補正を行う工程6とを有する。
  2. 請求項1に記載の画像処理方法はさらに、
    前記原稿台の主走査方向が前記ブック原稿の綴じ部に平行であるとみなして前記累積輝度補正値を算出し副走査方向の累積輝度補正値とする工程7と、
    前記原稿台の主走査方向に直角な副走査方向が前記ブック原稿の綴じ部に平行であるとみなして前記累積輝度補正値を算出し主走査方向の累積輝度補正値とする工程8と、
    前記副走査方向の累積輝度補正値と前記主走査方向の累積輝度補正値との分布を比較することで前記ブック原稿の綴じ部の方向を判定する工程9と、を有し、
    前記判定の結果の綴じ部の方向に対応する前記累積輝度補正値を用いて前記工程5と前記工程6を行う。
  3. 請求項1に記載の画像処理方法であって、
    前記画像データの隣接画素間の差は、輝度差である。
  4. 請求項1に記載の画像処理方法であって、
    前記画像データの隣接画素間の差は、色差である。
  5. 請求項1に記載の画像処理方法の工程5はさらに、
    前記累積輝度補正値の分布に基づいて、前記画像の綴じ部影と小口部影の少なくとも一方の候補の組合せを挙げる工程51と、
    前記候補の組合せの中から補正すべき組合せを選択する工程52とを備える。
  6. 請求項1に記載の画像処理方法であって、
    前記ブック原稿を低解像度で読取った低解像度の画像に対して前記画像処理方法の画像処理を施し、前記綴じ部影と小口部影の少なくとも一方の補正すべき組合せを選択し、前記ブック原稿を高解像度で読取った高解像度の画像に対して、前記選択された綴じ部影と小口部影の少なくとも一方に対応する前記工程6の画像処理を施す。
  7. 請求項6に記載の画像処理方法であって、
    前記低解像度の画像から得た前記補正値を補間演算することにより、前記高解像度の画像の前記補正値を算出し、前記高解像度の画像に前記工程6の画像処理を施す。
  8. 請求項1に記載の画像処理方法であって、
    前記工程6の前記輝度補正は、前記同じライン上の画素の補正演算として、隣接画素の輝度値に対して同じ補正倍率を乗算する。
  9. 請求項1に記載の画像処理方法はさらに、
    前記工程5で抽出された前記影領域の範囲を拡張した解析範囲を生成し、前記解析範囲の前記綴じ部の方向の2個所に部分解析領域を生成し、前記2個所の部分解析領域の各々において前記工程1、2、3と4を行い、各々の部分解析領域の累積輝度補正値を生成する工程10と、
    前記工程10で生成された前記各々の部分解析領域の累積輝度補正値の対応関係により前記影領域に含まれる各画素の補正値を補間演算する工程11とを有する。
  10. 請求項9に記載の画像処理方法であって、
    前記工程11における前記補間演算は、前記工程10により生成された前記累積輝度補正値より演算した特徴量テーブルに基づいて行う。
  11. 請求項9に記載の画像処理方法であって、
    前記2個所の部分解析領域は、前記ブック原稿の浮き上がり部分から外光が入射する原稿の天地から離れた範囲とする。
  12. 請求項9に記載の画像処理方法の前記工程11は、
    前記綴じ部影の影領域では、前記2箇所の影の幅の差異を補正する補間処理を行い、
    前記小口部の影領域では、前記2箇所の影の幅を一定とみなして補間処理を行う。
  13. 請求項9に記載の画像処理方法であって、
    前記工程5で抽出された綴じ部影と小口部影の少なくとも一方と、前記工程10により生成された累積輝度補正値から抽出された綴じ部影と小口部影の少なくとも一方とが不一致となる場合や、前記工程10で抽出されなかった場合には、前記工程5で抽出された綴じ部影と小口部影の少なくとも一方に従って補正を行う。
  14. 請求項9に記載の画像処理方法であって、
    前記画像データ全体から前記工程4で算出した前記累積輝度補正値より求めた第1の輝度補正テーブルと、前記部分解析領域から前記工程4で算出した前記累積輝度補正値より求めた第2の輝度補正テーブルとの特徴を比較して、一致の度合いに応じて第1の輝度補正テーブルまたは、第1と第2の輝度補正テーブルの合成テーブルを用いて補正を行う。
  15. 請求項1に記載の画像処理方法はさらに、
    前記累積輝度補正値を近似曲線で補正し、前記補正された累積輝度補正値を用いて前記輝度補正を行う工程を有する。
JP2007167462A 2006-07-28 2007-06-26 画像処理方法 Active JP4991411B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007167462A JP4991411B2 (ja) 2006-07-28 2007-06-26 画像処理方法
US11/781,691 US7733548B2 (en) 2006-07-28 2007-07-23 Image reading apparatus
US12/763,631 US8154779B2 (en) 2006-07-28 2010-04-20 Image reading apparatus
US13/360,509 US8314980B2 (en) 2006-07-28 2012-01-27 Image reading apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006205941 2006-07-28
JP2006205941 2006-07-28
JP2007167462A JP4991411B2 (ja) 2006-07-28 2007-06-26 画像処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008054289A true JP2008054289A (ja) 2008-03-06
JP4991411B2 JP4991411B2 (ja) 2012-08-01

Family

ID=38985932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007167462A Active JP4991411B2 (ja) 2006-07-28 2007-06-26 画像処理方法

Country Status (2)

Country Link
US (3) US7733548B2 (ja)
JP (1) JP4991411B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010050756A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法
JP2010087628A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Brother Ind Ltd 画像読取装置、及び画像読取方法
JP2010109448A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Canon Inc 画像処理方法及び画像読取装置
JP2012142724A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Canon Inc 画像処理方法
KR20120130684A (ko) * 2011-05-23 2012-12-03 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 컴퓨터 판독 가능한 매체
KR20120132314A (ko) * 2011-05-25 2012-12-05 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 컴퓨터 판독 가능한 매체

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4991411B2 (ja) * 2006-07-28 2012-08-01 キヤノン株式会社 画像処理方法
KR20090018339A (ko) * 2007-08-17 2009-02-20 삼성전자주식회사 화상판독장치 및 이를 이용한 화상보정방법
JP4561823B2 (ja) * 2007-12-25 2010-10-13 ブラザー工業株式会社 画像処理装置
JP2009296039A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Canon Inc 画像処理装置、画像処理方法ならびにそのプログラムおよび記憶媒体
KR101441307B1 (ko) * 2008-10-10 2014-09-17 삼성전자주식회사 전력 소모 절감을 위한 영상 처리 방법 및 그 장치
JP5153593B2 (ja) * 2008-12-02 2013-02-27 株式会社Pfu 画像処理装置および画像処理方法
TWI395462B (zh) * 2009-02-24 2013-05-01 Avision Inc 裝訂文件掃描裝置
US8559755B2 (en) * 2009-04-07 2013-10-15 Citrix Systems, Inc. Methods and systems for prioritizing dirty regions within an image
JP4924687B2 (ja) * 2009-09-30 2012-04-25 ブラザー工業株式会社 画像読取装置
KR101034755B1 (ko) * 2009-11-12 2011-05-17 삼성모바일디스플레이주식회사 휘도보정시스템 및 이를 이용한 휘도보정방법
CN102196148B (zh) * 2010-03-01 2014-08-27 佳能株式会社 图像处理方法、图像处理设备和图像扫描设备
CN102196112B (zh) * 2010-03-01 2014-09-24 佳能株式会社 用于检测页边界的方法和装置
JP5664261B2 (ja) * 2011-01-18 2015-02-04 株式会社ニコン 画像処理装置、および画像処理プログラム
JP5273168B2 (ja) * 2011-01-31 2013-08-28 ブラザー工業株式会社 画像読取システムおよび画像読取装置
JP2012234257A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Sony Corp 画像処理装置と画像処理方法およびプログラム
US8457403B2 (en) 2011-05-19 2013-06-04 Seiko Epson Corporation Method of detecting and correcting digital images of books in the book spine area
JP5782838B2 (ja) * 2011-05-27 2015-09-24 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置及び画像処理プログラム
US8953190B2 (en) * 2011-06-09 2015-02-10 Xerox Corporation Automated method and system for holding and authenticating a device configuration change payload job
JP6122260B2 (ja) * 2012-07-09 2017-04-26 キヤノン株式会社 画像処理装置及びその方法とプログラム
JP6032990B2 (ja) * 2012-07-26 2016-11-30 キヤノン株式会社 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム
JP6021557B2 (ja) * 2012-09-28 2016-11-09 株式会社Pfu 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム
CN104184918B (zh) * 2013-05-27 2017-07-07 富士通株式会社 图像处理装置和方法以及上置式图像扫描装置
CN104851078A (zh) * 2014-02-14 2015-08-19 富士通株式会社 文档图像处理装置和方法
CN105335953B (zh) * 2014-07-07 2018-04-10 富士通株式会社 提取图像的背景亮度图的装置和方法、去阴影装置和方法
CN105528606B (zh) 2015-10-30 2019-08-06 小米科技有限责任公司 区域识别方法及装置
JP6728750B2 (ja) * 2016-02-22 2020-07-22 株式会社リコー 画像読取装置、画像形成装置、原稿画像表示方法およびプログラム
JP6752619B2 (ja) * 2016-05-16 2020-09-09 キヤノン株式会社 画像読取装置、画像形成装置
JP7007641B2 (ja) * 2017-11-30 2022-01-24 ブラザー工業株式会社 画像読取装置
US10868940B2 (en) * 2018-09-04 2020-12-15 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Duplex scanning content alignment

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003143407A (ja) * 2001-11-07 2003-05-16 Ricoh Co Ltd 画像輝度補正装置、画像読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶媒体

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3311414B2 (ja) * 1993-03-01 2002-08-05 株式会社リコー 画像読み取り装置
US5677776A (en) * 1994-09-29 1997-10-14 Minolta Co., Ltd. Image reader for processing an image of a document
US6721066B2 (en) * 1994-11-18 2004-04-13 Minolta Co., Ltd. Image processor
JPH08223419A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Minolta Co Ltd 画像入力装置
JPH09191376A (ja) * 1996-01-10 1997-07-22 Minolta Co Ltd 画像読み取り装置
US5764383A (en) * 1996-05-30 1998-06-09 Xerox Corporation Platenless book scanner with line buffering to compensate for image skew
US5760925A (en) * 1996-05-30 1998-06-02 Xerox Corporation Platenless book scanning system with a general imaging geometry
US5726775A (en) * 1996-06-26 1998-03-10 Xerox Corporation Method and apparatus for determining a profile of an image displaced a distance from a platen
US5847884A (en) * 1996-07-10 1998-12-08 Minolta Co., Ltd. Image reading apparatus
US5801849A (en) * 1996-10-21 1998-09-01 Telesensory Corporation Image reading device and document scanning system
JPH10210266A (ja) * 1997-01-22 1998-08-07 Minolta Co Ltd 画像読み取り装置
JP3532385B2 (ja) 1997-07-24 2004-05-31 株式会社リコー 画像処理装置
JP3425366B2 (ja) * 1998-06-30 2003-07-14 シャープ株式会社 画像補正装置
JP3618056B2 (ja) * 1999-02-23 2005-02-09 理想科学工業株式会社 画像処理装置
US6313954B1 (en) * 2000-02-28 2001-11-06 Charles C. Tai Corrective lens for copying books
US6859233B1 (en) * 2000-09-28 2005-02-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Auto focus mechanism in image input apparatus
US6763141B2 (en) * 2000-12-28 2004-07-13 Xerox Corporation Estimation of local defocus distance and geometric distortion based on scanned image features
US6839459B2 (en) 2001-09-19 2005-01-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method and apparatus for three-dimensional shadow lightening
JP4141235B2 (ja) * 2002-02-08 2008-08-27 株式会社リコー 画像補正装置及びプログラム
US6665128B1 (en) * 2002-07-23 2003-12-16 Charles C. Tai Corrective lens for copying books
JP2005115768A (ja) 2003-10-09 2005-04-28 Brother Ind Ltd 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及び画像処理システム
JP4991411B2 (ja) * 2006-07-28 2012-08-01 キヤノン株式会社 画像処理方法
US8270044B2 (en) * 2006-10-26 2012-09-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Scanning apparatus having image correction function

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003143407A (ja) * 2001-11-07 2003-05-16 Ricoh Co Ltd 画像輝度補正装置、画像読取装置、画像形成装置、プログラム及び記憶媒体

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010050756A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法
US8351090B2 (en) 2008-08-21 2013-01-08 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, method of imaging processing and storage medium
JP2010087628A (ja) * 2008-09-29 2010-04-15 Brother Ind Ltd 画像読取装置、及び画像読取方法
JP2010109448A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Canon Inc 画像処理方法及び画像読取装置
US8390896B2 (en) 2008-10-28 2013-03-05 Canon Kabushiki Kaisha Image reading method, image reading apparatus, and program recording medium
JP2012142724A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Canon Inc 画像処理方法
US8792139B2 (en) 2010-12-28 2014-07-29 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus and method of controlling same
KR20120130684A (ko) * 2011-05-23 2012-12-03 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 컴퓨터 판독 가능한 매체
KR101597739B1 (ko) 2011-05-23 2016-02-25 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 컴퓨터 판독 가능한 매체
KR20120132314A (ko) * 2011-05-25 2012-12-05 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 컴퓨터 판독 가능한 매체
KR101597740B1 (ko) * 2011-05-25 2016-02-25 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 컴퓨터 판독 가능한 매체

Also Published As

Publication number Publication date
US8314980B2 (en) 2012-11-20
US20100202027A1 (en) 2010-08-12
US20080024845A1 (en) 2008-01-31
JP4991411B2 (ja) 2012-08-01
US8154779B2 (en) 2012-04-10
US20120120457A1 (en) 2012-05-17
US7733548B2 (en) 2010-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4991411B2 (ja) 画像処理方法
JP5199787B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
US7940434B2 (en) Image processing apparatus, image forming apparatus, method of image processing, and a computer-readable storage medium storing an image processing program
JP4557184B2 (ja) 画像処理装置、画像読取装置及び画像処理プログラム
JP2010109448A (ja) 画像処理方法及び画像読取装置
JP5336939B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
US8792139B2 (en) Image processing apparatus and method of controlling same
JP4379460B2 (ja) 画像形成システム、画像形成プログラム及び記録媒体
JP6338554B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法、プログラム
CN101166226B (zh) 低图像对比度区域中的图像补偿
US7161706B2 (en) System for improving digital coplers and multifunction peripheral devices
JP5462522B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、当該画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラム
JP6590991B2 (ja) 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
JP4659789B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体
JP2009017208A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及びコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体
KR20050042402A (ko) 입체물 스캔 장치 및 방법
JP2004048130A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、および画像処理プログラム
WO2012137478A1 (ja) 画像読取システム、情報処理装置、及びプログラム
JP2010219897A (ja) 画像編集装置
JP2006311193A (ja) 画像処理装置及びこれを備えた画像読取装置並びに画像処理方法
JP2004318896A (ja) 非接触型画像読取装置
JP2000201273A (ja) 画像データ生成プログラムを記録した媒体、画像データ生成装置および画像データ生成方法
JP2001189848A (ja) 画像データ生成プログラムを記録した媒体、画像データ生成装置および画像データ生成方法
JP2006025458A (ja) 画像処理装置
JPH09214739A (ja) 画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100628

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4991411

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3