JP3532385B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3532385B2
JP3532385B2 JP19816197A JP19816197A JP3532385B2 JP 3532385 B2 JP3532385 B2 JP 3532385B2 JP 19816197 A JP19816197 A JP 19816197A JP 19816197 A JP19816197 A JP 19816197A JP 3532385 B2 JP3532385 B2 JP 3532385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイメージスキャナな
どの画像読み取り装置、製本原稿画像形成装置、画像取
り込み装置、パーソナルコンピュータのアプリケーショ
ンソフトウェアによる画像補正機能などに使用される画
像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】製本原稿から複写機やスキャナなどで画
像の取り込みを行う際には、図59に示すように製本原
稿801の綴じ部が原稿台802上から浮くことにより
焦点面から離れて画像歪み、影、ぼけ等の画像劣化など
の不具合が発生する。特に、厚手の製本原稿ではその割
合が多く、オペレータによる加圧作業(製本原稿801
の綴じ部を原稿台802に加圧する作業)の負担や製本
原稿綴じ部の破損が起こっている。
【0003】一般的な複写機で用いられているフラット
ベットタイプのスキャナで製本原稿を読み取る際に発生
する不具合は、図59に示すように読み取り画像の主
走査方向の縮み(文字、罫線が曲がる)、副走査方向
の縮み(文字がつぶれる)、ピントずれ(文字がつぶ
れる)、影(地肌が汚れる)に大別される。
【0004】特開昭60ー65668号公報には、見開
き本の副走査方向の長さを測定し、見開き本の綴じ込み
部分における湾曲半径を求めて変形画像の処理を行うこ
とにより、歪みのない画像の再生を図る画像処理方式が
記載されている。特開昭60ー65669号公報には、
本の綴じ込み部分における湾曲半径から本の綴じ込み部
分の主走査位置の補正値を求め、その補正値に基づいて
綴じ込み部分の読み取り情報の主走査方向の位置の補正
をすることにより、画像の変形を補正する画像処理方式
が記載されている。
【0005】これらの画像処理方式では、見開きの製本
原稿の読み取り画像における主走査方向及び副走査方向
の綴じ部歪みを補正する手段を有し、綴じ込み部分の形
状を半径rの形状として原稿長さと実際の長さより求め
ている。また、製本原稿の頁めくりを行う装置におい
て、製本原稿の読み取り画像データから頁と黒色の原稿
台カバー部との濃度差により頁の上端部(境界)を自動
的に検出し、頁上側の原稿範囲を検知してその範囲外を
消去するものが提案されている。
【0006】特開昭58ー130361号公報には、読
み取り用受光器と対象物との間の距離を算出し、この距
離に応じて読み取り用の受光器またはレンズと対象物と
の間の距離を制御することにより、厚い本などの立体物
からなる対象物の表面の画像を読み取れるようにする画
像読み取り装置が記載されている。特開昭61ー171
272号公報、特開昭61ー237569号公報、特開
平1ー232872号公報には、原稿の高さを測定する
手段を設け、原稿の高さの変化量に応じて読み取りセン
サと原稿との相対速度を制御することにより、画像デー
タの歪みを補正するスキャナ装置及び読み取り装置が記
載されている。これらは、原稿面の測距を行うセンサを
別途設け、これを原稿に沿って走査して原稿との間の距
離を測定している。
【0007】特開平5ー161000号公報には、原稿
の複数点の測距を行う測距手段と、原稿読み取りデータ
の補間を行う補間手段と、この補間手段の出力に応じて
原稿の曲がり具合を補正する手段とを有するものが記載
されている。特開平5ー161001号公報には、原稿
の形状を測定する形状測定手段と、各画素の画像伸張率
を演算する手段と、濃度再現補間をし画素伸張を行う伸
張手段とを有するものが記載されている。
【0008】特開平5ー161002号公報には、原稿
の形状を測定する形状測定手段と、行方向(主走査方
向)の曲がりを補正する手段とを有し、曲がり補正後に
ぼけを補正して伸張処理(副走査方向について)を行う
ものが記載されている。特開平5ー161003号公報
には、原稿と原稿台との境界を検出する境界検出手段
と、境界から所定の距離の点の出力を検出する出力検出
手段と、読み取り出力を補正する手段とを備えたものが
記載されている。
【0009】特開平5ー161004号公報には、原稿
台と所定間隔を置いて原稿を読み取る読み取り手段と、
原稿と原稿台との境界を検出する境界検出手段と、この
境界検出手段の出力により原稿の高さを検出する原稿高
さ検出手段と、この原稿高さ検出手段の高さデータに応
じた補正を行う補正手段とを備えたものが記載されてい
る。特開平6ー164852号公報には、原稿と原稿台
との境界を検出し、変倍率(主走査方向)を計算して像
の歪みを補正するものが記載されている。
【0010】特に、特開平5ー161003号公報、特
開平5ー161004号公報には、原稿と原稿台との境
界を検出し、これにより原稿高さを検出して画像を補正
する点が記載されている。これら特開平5ー16100
0号公報〜特開平5ー161004号公報、特開平6ー
164852号公報記載のものは、製本原稿を見開き上
向きに載置する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記画像処理方式で
は、見開きの製本原稿の読み取り画像における主走査方
向及び副走査方向の綴じ部歪みを補正する手段を有し、
綴じ込み部分の形状を半径rの形状として原稿長さと実
際の長さより求めているので、閉じ部の形状が正円とな
っている場合しか綴じ部歪みを正確に補正することがで
きない。
【0012】上記特開昭58ー130361号公報、特
開昭61ー171272号公報、特開昭61ー2375
69号公報、特開平1ー232872号公報記載のもの
は、原稿面の測距を行うセンサを別途設け、これを原稿
に沿って走査して原稿間距離を測定しなければならな
い。
【0013】上記特開平5ー161000号公報〜特開
平5ー161004号公報、特開平6ー164852号
公報記載のものは、製本原稿を見開き上向きに載置する
ので、原稿面は全体に渡って湾曲し、原稿の境界検出に
よって見開き上向きの頁面の高さを全面に渡って計測
し、湾曲した頁面の全てにおいて補正を行わなければな
らない。また、頁境界検出については、その具体的方法
が開示されていない。
【0014】本発明は、測距センサのような特別な検知
手段を設けることなく、読み取り画像からの綴じ部形状
認識により製本原稿の綴じ部を正確に検知することがで
きて製本原稿綴じ部の誤検知を防止することができ、製
本原稿の見開き頁の綴じ部領域を検知する範囲が正確に
なって綴じ部領域検知処理の稼動範囲を小さくすること
ができ、製本原稿のサイズに応じた適切な綴じ部検知範
囲で綴じ部を速く検知することができ、適応できる必要
最小限の綴じ部検知範囲で綴じ部を検知することがで
き、処理上適切な綴じ部検知範囲で綴じ部を検知するこ
とができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、製本原稿画像を読み取る読
み取り手段と、製本原稿の形状を認識する形状認識手段
と、前記読み取り手段の読み取りデータにより製本原稿
の見開き頁の綴じ部領域を分離する綴じ部領域分離手段
と、前記形状認識手段で認識した製本原稿の形状より製
本原稿の見開き頁の綴じ部画像の歪みを補正する綴じ部
画像歪み補正手段とを有する画像処理装置であって、前
記綴じ部領域分離手段は、製本原稿の見開き頁の画像の
中で綴じ部領域を分離する位置を検出する分離位置検出
手段と、この分離位置検出手段により綴じ部領域を分離
する位置を検出する範囲を限定する検出範囲限定手段と
を有するものであり、測距センサのような特別な検知手
段を設けることなく、読み取り画像からの形状認識によ
り製本原稿の綴じ部を正確に検知することができて製本
原稿綴じ部の誤検知を防止することができる。
【0016】請求項2記載の発明は、製本原稿画像を読
み取る読み取り手段と、製本原稿の形状を認識する形状
認識手段と、前記読み取り手段の読み取りデータにより
製本原稿の見開き頁の綴じ部領域を分離する綴じ部領域
分離手段と、前記形状認識手段で認識した製本原稿の形
状より製本原稿の見開き頁の綴じ部画像の歪みを補正す
る綴じ部画像歪み補正手段とを有する画像処理装置であ
って、載置された製本原稿のサイズを検知するサイズ検
知手段と、このサイズ検知手段で検知した製本原稿のサ
イズより製本原稿の見開き頁の綴じ部位置を算出する綴
じ部位置算出手段とを有し、前記綴じ部領域分離手段は
前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿の見開き頁
の綴じ部位置の周辺の所定範囲で前記読み取り手段の読
み取りデータにより製本原稿の見開き頁の綴じ部領域を
検知して分離するものであり、測距センサのような特別
な検知手段を設けることなく、読み取り画像からの形状
認識により製本原稿の綴じ部を正確に検知することがで
きて製本原稿綴じ部の誤検知を防止することができ、さ
らに、製本原稿の見開き頁の綴じ部領域を検知する範囲
が正確になって綴じ部領域検知処理の稼動範囲を小さく
することができる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載の画
像処理装置において、前記綴じ部領域分離手段が前記綴
じ部を検知する範囲は、前記綴じ部位置算出手段で算出
した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、前記綴
じ部の深さにより決定するものであり、製本原稿のサイ
ズに応じた適切な綴じ部検知範囲で綴じ部を速く検知す
ることができる。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項2記載の画
像処理装置において、前記綴じ部領域分離手段が前記綴
じ部を検知する範囲は、前記綴じ部位置算出手段で算出
した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、製本原
稿画像処理で適用できる最大の綴じ部形状を検知する範
囲としたものであり、適応できる必要最小限の綴じ部検
知範囲で綴じ部を検知することができる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項2記載の画
像処理装置において、前記綴じ部領域分離手段が前記綴
じ部を検知する範囲は、前記綴じ部位置算出手段で算出
した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、製本原
稿の見開き頁の綴じ部を中心として左右頁の同幅の振分
範囲としたものであり、処理上適切な綴じ部検知範囲で
綴じ部を検知することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図24は請求項1〜5に係る発明
を適用したデジタル複写機からなる画像処理装置の一実
施形態の概略を示す。このデジタル複写機は、画像読み
取り装置としてのスキャナ400と、画像形成部として
のレーザプリンタからなる画像記録装置411と、後述
する回路とを有する。スキャナ400は、平坦な原稿台
403上に載置された製本原稿などの原稿を照明ランプ
502により照明し、その反射光像をミラー群503〜
505およびレンズ506を介して読み取りセンサー5
07に結像するとともに、照明ランプ502及びミラー
群503〜505の移動により原稿を走査して原稿の画
像情報を読み取り、電気的な画像信号に変換する。読み
取りセンサー507で得られた画像信号は後述する回路
を介してプリンタ411へ送られる。
【0021】プリンタ411においては、露光手段とし
ての書き込み光学ユニットからなる書き込み装置508
は、上記画像信号を光信号に変換して感光体からなる像
担持体、例えば感光体ドラム509に露光して原稿画像
に対応した光書き込みを行うことにより静電潜像を形成
する。書き込み光学ユニット508は、半導体レーザを
発光駆動制御部で上記画像信号により駆動して画像信号
により強度変調されたレーザ光を出射させ、このレーザ
光を回転多面鏡510により偏向走査してf/θレンズ
及び反射ミラー511を介して感光体ドラム509へ照
射する。
【0022】感光体ドラム509は、駆動部により回転
駆動されて矢印の如く時計方向に回転し、帯電手段とし
ての帯電器512により一様に帯電された後に、書き込
み光学ユニット508による露光で静電潜像が形成され
る。この感光体ドラム509上の静電潜像は、現像装置
513により現像されてトナー像となり、また、転写紙
からなる転写材が複数の給紙部514〜518、手差し
給紙部519のいずれかからレジストローラ520へ給
紙される。
【0023】レジストローラ520は感光体ドラム50
9上のトナー像にタイミングに合わせて転写紙を送出
し、転写ベルト521は転写電源から転写バイアスが印
加されて転写紙を搬送するとともに、感光体ドラム50
9上のトナー像を転写紙へ転写させる。転写紙は、搬送
ベルト521により搬送されて定着部522によりトナ
ー像が定着され、排紙トレイ523へコピーとして排出
される。また、感光体ドラム509は、トナー像転写後
にクリーニング装置524によりクリーニングされて徐
電器525により徐電され、次の画像形成動作に備え
る。
【0024】図2は本実施形態におけるスキャナ400
の外観を示す。このスキャナ400は、画像読み取り手
段としてのフラットベットタイプのスキャナであり、イ
メージスキャナの一般的形態である。このデジタル複写
機は、スキャナ400の下側に画像形成部としてのプリ
ンタ411が配置されている。
【0025】このスキャナ400で製本原稿の画像を読
み取る際には、原稿圧板401を開放し、製本原稿40
2の読み取り頁を開いて下向きに反転して原稿台403
上にセットする。このとき、製本原稿402の画像読み
取りが左奥のコーナー基準406であるため、製本原稿
402は見開き頁の端部が奥の原稿スケール404と左
の原稿スケール405に合うようにセットする。
【0026】原稿スケール404、405は、原稿台4
03より高く段差がある構造となっており、原稿の突き
当てセットが行いやすいようになっている。製本原稿4
02が厚手である場合は、その画像読み取り時に製本原
稿402の綴じ部の写りを良くするためにオペレータが
製本原稿402の綴じ部を原稿台403に加圧する場合
もあり、製本原稿402の画像読み取りは原稿圧板40
1を開放したまま行うケースも多い。
【0027】オペレータが操作部で原稿画像読み取りの
開始指示を行うことにより、原稿台403上の製本原稿
402の画像読み取りが行われる。奥側の原稿スケール
404の下側は、黒く塗装されており、原稿台403上
の原稿との濃度判別が付き易い構成となっている。
【0028】図3は一般的な製本原稿402の見開き形
状を示す。この製本原稿402の見開き形状は上向き状
態のものであり、複写機やイメージスキャナで一般的に
用いられているフラットベットタイプのスキャナの原稿
台403に製本原稿402を下向きに載置したときの製
本原稿402の綴じ部の形状は正面から見ると図4又は
図5に示すようになる。
【0029】製本原稿402は左奥のコーナー基準で見
開き頁の端部を左側及び奥側原稿スケール404、40
5に突き当てる形でセットする。図4は約5mm厚の製
本原稿402を中央頁付近で開いて原稿台403上にセ
ットした場合であり、製本原稿402の綴じ部の深さが
原稿台403の上面から浮いた量となる。この場合が一
般的に製本原稿402の綴じ部の深さが最も深い(原稿
台403からの浮きが最も大きい)。図5は同じく製本
原稿403をその最初の頁を開いて原稿台403上にセ
ットした場合であり、製本原稿402の綴じ部の形状が
アンバランスとなる。また、製本原稿402をその最後
の頁を開いて原稿台403上にセットすると、図5の場
合と左右対称な形状となる。
【0030】本実施形態は、図6に示すようにスキャナ
400の読み取り画像データに対して綴じ部形状認識
処理、主走査方向復元処理、副走査方向復元処理を
含む綴じ部補正処理を行う。綴じ部形状認識処理は、原
稿台403上にセットした製本原稿402の載置奥側の
頁境界位置をスキャナ400の読み取りデータから行
う。この境界位置検出は、奥側の原稿スケール404の
黒色部から、又は原稿圧板401開放状態の空間部の黒
色部から読み取り、製本原稿の頁の地肌の白色部を判別
する。
【0031】主走査方向復元処理は、原稿台403上に
載置された製本原稿の頁が平面である頁部において頁境
界が水平位置になるように画素補償演算により画像を主
走査方向の一定位置にシフトする。また、頁の湾曲した
綴じ部では、画素補償演算により画像を伸長する。副走
査方向復元処理は、頁部では処理せず、綴じ部で画素補
償演算により画像を伸長する。
【0032】図1は、このデジタル複写機における画像
データの流れと画像処理の形態を示す。上記スキャナ4
00の読み取り画像データは読み取り処理手段408、
綴じ部補正処理手段409、書き込み処理手段410に
より処理されてプリンタ411へ転送される。読み取り
処理手段408、綴じ部補正処理手段409、書き込み
処理手段410はマイクロコンピュータなどを用いて構
成される。
【0033】スキャナ400の1画素当り8ビットの読
み取り画像データは、読み取り処理手段408にて読み
取り系補正としてのシェーディング補正が行われ、綴じ
部補正処理手段409にて綴じ部補正処理(綴じ部形状
認識処理、主走査方向復元処理、副走査方向復元処理)
が行われる。見開き製本原稿の画像は、綴じ部の湾曲に
より短くなり、復元処理後のプリント画像すなわち真の
頁画像とは長さが異なる。図7は、スキャナ400の読
み取り画像と、その復元処理後の伸長した画像のサイズ
を示す。
【0034】複写動作は製本原稿402の画像読み取り
とプリントを同時に行うリアルタイム処理で行う。その
ため、綴じ部補正処理手段409は、副走査方向復元処
理に使用するバッファメモリ412を備えており、この
バッファメモリ412で画像伸長分の遅延を行ってい
る。バッファメモリ412は28.5mm幅の画像伸長
を可能とするような多値メモリであり、その容量は4.
8Mbyteとなる。
【0035】綴じ部補正処理手段409は、読み取り処
理手段408による処理後の読み取り画像データを一旦
バッファメモリ412に格納し、綴じ部補正処理を施し
て画像伸長し、書き込みタイミングに合わせて書き込み
処理手段410へ転送する。従って、製本原稿の画像読
み取り終了から画像伸長分だけ遅れてプリンタ411の
プリント動作が終了する。
【0036】書き込み処理手段410は、綴じ部補正処
理後の画像データに、設定モードに従って拡大縮小など
の変倍、及び画像ファイル処理によるMTF補正を行
い、続いてレーザプリンタ411の濃度再現に合わせた
γ補正と、文字や写真モードにより階調処理を行う。レ
ーザプリンタ411は、書き込み処理手段410からの
画像データによりレーザダイオード(半導体レーザ)を
発光させ、このレーザダイオードからの変調したレーザ
ビームで感光体509に画像を書き込んで作像する。
【0037】次に、綴じ部補正処理手段409の綴じ部
形状認識処理における頁境界検出による綴じ部形状認識
処理について説明する。綴じ部補正処理手段409の境
界検出処理は次のA〜Gを適当に組み合わせて実現され
る。 A.主走査移動平均 綴じ部補正処理手段409は、頁の境界判別に先立ち、
読み取り画像データに対して主走査方向の複数画素、例
えば8画素の移動平均処理を行うことにより、画像濃度
のばらつきに対して正確な頁境界部の位置を算出する。
移動平均処理は、その処理回路が簡易で、濃度分布を滑
らかにする平滑化フィルタと同様な効果が得られる。
【0038】B.綴じ部補正処理手段409は頁の境界
のピーク濃度とアドレス(頁境界位置を示すメモリアド
レス)を主走査方向の30画素から280画素の範囲で
見つける。綴じ部補正処理手段409は、主走査方向の
30画素から280画素の範囲で読み取り画像データと
閾値を比較し、頁の読み取りデータから頁境界部の位置
を算出することにより、頁境界があり得ない余計な部分
で頁境界の検出を行わず、頁境界部の位置を正確かつ速
く算出する。
【0039】綴じ部補正処理手段409は、高濃度側の
画素データと低濃度側の画素データの発生した範囲で頁
境界位置を検出することにより、頁境界位置の誤検出を
防止する。綴じ部補正処理手段409が高濃度側の画素
データの発生範囲から、すなわち、空間部の終端から頁
境界位置を検出することにより、原稿台403上にほこ
りなどのゴミや汚れがある場合に有効となる。また、綴
じ部補正処理手段409が低濃度側の画素データの発生
範囲、すなわち、頁枠部から頁境界位置を検出すること
により、頁に文字や絵柄がある場合に有効である。
【0040】C.適応しきい値 綴じ部補正処理手段409は、読み取りラインの画像濃
度データにおける高濃度側の画素データと低濃度側の画
素データから各ライン毎の適応閾値を決定する。各ライ
ン毎の適応閾値は、読み取りラインの画像濃度データに
おける高濃度側の画素データと低濃度側の画素データを
1対2又はその近傍のデータを閾値とする。適応閾値を
使うことで、製本原稿の綴じ部の浅い部分から深い部分
まで頁境界位置を求めることができる。
【0041】D.7画素連続で境界画素 綴じ部補正処理手段409は、閾値以上の画素が複数画
素、例えば7画素連続したら境界位置とすることによ
り、頁境界位置の誤検知を防止する。これは、原稿台4
03にほこりなどのゴミや汚れがあってスキャナ読み取
り画像データにノイズ状の濃度ばらつきがある場合に特
に有効である。
【0042】E.1/8精度 綴じ部補正処理手段409は、閾値と交差する点の隣接
画素の読み取り画像濃度データより濃度分布を直線補間
して読み取り最小画素より小さい単位(例えば1/8画
素)で頁境界位置を算出することにより、その境界位置
データを使った画像のシフト、伸長処理を高画質で実現
する。ここに、頁境界部の形状認識は、1画素の分解能
では復元処理の画像が1画素(400dpiで16分の
1ミリ)罫線のジャギー、文字のがたつきなどの画像劣
化となって現われる。
【0043】F.境界アドレスの移動平均 綴じ部補正処理手段409は、境界位置データの移動平
均をとる。これは、境界位置データを副走査方向に平均
化し、頁境界位置の配列のばらつきを抑制することがで
きる。一般に、見開き頁の境界部の形状は急激な変化が
無く、真の頁境界の形状と等しい境界の滑らかな境界配
列が境界位置データの移動平均をとることで得られる。
その結果をもとに歪の復元を行えば精度の良い復元画像
が得られる。
【0044】G.綴じ部補正処理手段409は、頁画像
領域を検出したら、頁境界検出範囲を打ち切る。高濃度
側の画素データと低濃度側の画素データの発生した範囲
であって、頁画像領域を検出する以前の範囲で、頁境界
位置を検出することにより、頁内の文字や絵柄による境
界位置の誤検知を防止することができる。
【0045】読み取りラインの画像濃度データにおける
高濃度側の画素データのピークを検知し、そのピーク値
から所定のレベル以上の低濃度側の画素データを検知
し、その後に上記高濃度側の画素データのピーク値以上
の画素を検知することで、頁画像領域と判定することに
より、頁内の文字や絵柄で頁画像部と判定して境界位置
を正しく検知することができる。
【0046】図14は綴じ部補正処理手段409の頁境
界検出による綴じ部形状認識処理フローを示す。綴じ部
補正処理手段409は、画像ファイル(フレームメモ
リ)から1ライン分の読み取り画像濃度データを配列に
読み込み(2−a)、その主走査方向の8画素(注目画
素と、その先の4画素、注目画素より後の3画素)の移
動平均をとる(2−b)。この移動平均は図15に示す
ように注目画素Xを挟んで左側(前側)に4画素N1〜
N4、右側(後側)に3画素N5〜N7の計8画素の濃
度データの平均値を次式でとって注目画素の濃度データ
に置き換える。
【0047】注目画素=(N1+N2+N3+N4+X
+N5+N6+N7)/8 綴じ部補正処理手段409は、これを読み込んだ1ライ
ン分の読み取り画像濃度データに渡って行う。次に、綴
じ部補正処理手段409は、移動平均をとり終えた1ラ
イン分の読み取り画像濃度データについて白ピーク(D
wp)と、黒ピーク(Dbp)と、これらの位置を順次
に更新しながら探す(2−e〜2−g)。
【0048】綴じ部補正処理手段409は、図16に示
すように280画素目の読み取り画像濃度データで白ピ
ーク及び黒ピークの更新を打ち切り、白ピーク及び黒ピ
ークの位置を保持する(2−d、2−g)。図17に示
すように黒ピークを所定のレベル、例えばレベル10だ
け白側へ上がった位置より右側に黒ピークがあり、この
黒ピークは280画素より手前である。
【0049】そこで、綴じ部補正処理手段409は、保
持している黒ピークがそれよりレベル10だけ白側へ上
がった位置より以前に格納した黒ピークと比較して小さ
い黒側の値になればその黒ピークを画像部であると判断
して白ピーク及び黒ピークの更新を打ち切り、白ピーク
及び黒ピークの位置を保持する(2−f、2−g)。次
に、綴じ部補正処理手段409は、ライン毎の適応閾値
Lthを Lth=1/3*(Dwp−Dbp)+Dbp なる式で求める(2−h)。
【0050】次に、綴じ部補正処理手段409は、主走
査方向の白ピーク(Dwp)が発生した画素位置と黒ピ
ーク(Dbp)が発生した画素位置との間の区間で上記
移動平均をとった1ライン分の濃度データを適応閾値L
thと比較し、図18に示すように適応閾値Lth以上
の濃度データが7画素連続する最初の画素アドレスA1
を求める(2−i)。なお、図18において、ibpは
黒ピーク位置、iwpは白ピーク位置である。
【0051】すなわち、綴じ部補正処理手段409は、
白ピーク(Dwp)と黒ピーク(Dbp)との間の範囲
でその値を1:2に分ける中間値を閾値Lthとし、そ
の先の6画素連続して閾値以上となる点を境界とする。
綴じ部補正処理手段409は、図19に示すように、上
記画素アドレスA1とその左に隣接する画素との2つの
画素の濃度データから直線補間して1/8画素精度で境
界アドレスA2を求める(2−j)。
【0052】綴じ部補正処理手段409は、画像の全ラ
インで境界アドレスA2を上述のように求める(2−
k)。次いで、綴じ部補正処理手段409は、上述のよ
うに求めた境界アドレスA2について副走査方向の8ラ
イン分(注目ラインの先の4ライン、注目ライン、注目
ラインの後の3ライン)の移動平均をとり、境界アドレ
スA3とする(2−l)。
【0053】図15〜図19は主走査1ラインの境界ア
ドレス近くの濃度をプロットしてあり、浅い平面部では
背景の黒と頁地肌の白との濃度差が大きい。深い綴じ部
では、背景の黒と頁地肌の白との濃度差が小さくなり、
原稿台403から離れているために白が充分に読み取れ
ないことがわかる。頁境界は平面の浅い場合に比べて深
い綴じ部では右側にずれている。これは、メモリ上で見
開き製本原稿の読み取りデータの綴じ部が平面部に比べ
て縮小されて見えることに対応している。
【0054】次に、綴じ部形状認識処理における製本原
稿の直線と綴じ部との切り換え(検出)及び切り換え点
検知範囲決定について説明する。まず、切り換え点検知
範囲決定について説明すると、スキャナ400の読み取
り画像データは原稿部と背景部があり、その境界があ
る。この境界の分布が直線となる頁部と、境界の分布が
曲線となる綴じ部がある。頁部と綴じ部との境目は切り
換え点と呼ぶ。図8は切り換え点を探す範囲の限定を示
す。綴じ部補正処理手段409は読み取り処理手段40
8による処理後の読み取り画像データを図8に示すよう
にフレームメモリに読み込み、その左上が画像の始まり
で横方向が主走査方向、縦方向が副走査方向である。
【0055】例えば左右頁の両端部などの段差部はスキ
ャナ400において原稿台403の読み取り焦点面から
離れて綴じ部と同様に歪んで投影されるため、その読み
取り画像データを除外することにより正確に切り換え点
を検知することができる。原稿台403上に載置されて
いる製本原稿402の長さは予め原稿サイズ検知手段又
は頁検出手段からなるサイズ検知手段により検知され
る。綴じ部補正処理手段409は、原稿サイズ検知手段
又は頁検出手段により検知された製本原稿402のサイ
ズが例えば見開きA3サイズである場合には、図8に示
すように製本原稿402の端部、例えば製本原稿の始端
から500ライン目までの範囲と、製本原稿の終端から
500ライン手前までの範囲では切り換え点を探さず、
サイズ検知手段又は頁検出手段で検知された製本原稿の
サイズより製本原稿の見開き頁の綴じ部位置を算出して
該綴じ部位置の周辺における、上記範囲以外の範囲で切
り換え点を探す。
【0056】また、綴じ部補正処理手段409が、算出
した綴じ部の周辺の正しい位置で切り換え点を読み取り
画像データから検知することにより、切り換え点検知範
囲が正確で、切り換え点検知処理の稼動範囲が小さくな
る。実際には、綴じ部補正処理手段409は、製本原稿
幅の中央を含む、その周辺の幅αの範囲で切り換え点を
読み取り画像データから検知し、例えば製本原稿402
のサイズが見開きA3サイズである場合には図12に示
すように製本原稿402の端部を除く例えば2000〜
4800ラインの範囲で読み取り画像データから切り換
え点を検知し、製本原稿402のサイズが見開きA4サ
イズである場合には製本原稿402の端部を除く例えば
1000〜3800ラインの範囲で読み取り画像データ
から切り換え点を検知する。
【0057】また、綴じ部補正処理手段409は、例え
ば製本原稿402が厚手の製本原稿であってその綴じ部
が深い場合には綴じ部検知範囲(切り換え点検知範囲)
を大きくとり、綴じ部が浅い場合には切り換え点検知範
囲を狭くとる。これにより、製本原稿のサイズに応じた
適切な切り換え点検知範囲が得られる。したがって、線
本原稿の種類に対して必要な切り換え点検知範囲で、切
り換え点検出処理が速く行われる。実際には、綴じ部補
正処理手段409は、βを製本原稿の綴じ部の最も深い
ラインの深さとすると、図9に示すように(β+2)×
2cmの範囲を綴じ部検知範囲(切り換え点検知範囲)
とし、読み取り画像データの綴じ部深さに応じた幅の綴
じ部検知範囲で切り換え点を読み取り画像データから検
知する。
【0058】本実施形態では例えば適応できる最大製本
厚を7cmとしており、この場合は製本原稿402の見
開き頁が原稿台403より離れる綴じ部部分の幅は7c
m以下になる。したがって、綴じ部補正処理手段409
は、図10に示すように、その周囲各2cmまでの範囲
を含む11cm幅の範囲で読み取り画像データから切り
換え点を検知する。これにより、適応できる必要最小限
の範囲で切り換え点が検知され、読み取り画像データに
よらずに一定の幅で読み取り画像データから切り換え点
を検知する。
【0059】綴じ部補正処理手段409は、製本原稿の
見開き頁中央部に位置する綴じ部領域に対して見開き左
右頁で同等幅の綴じ部検知範囲を決定し、綴じ部検知処
理上適したものとする。実際には、綴じ部補正処理手段
409は、図11に示すように見開き左右頁について一
定幅α/2を有し全体としてαの幅を有する綴じ部検知
範囲を決定し、読み取り画像データから切り換え点を検
知する。
【0060】次に、製本原稿の直線(平面部)と綴じ部
との切り換え(検出)について説明すると、この実施形
態では、見開き製本原稿の綴じ部と頁部(平面部)との
画像処理を異ならせるために、頁の湾曲している綴じ部
領域と平面部の頁領域とを分離してその切り換え点を検
出する。
【0061】綴じ部補正処理手段409は、上述のよう
に検出した頁境界位置の離れた2点の位置のデータから
製本原稿の見開き左右頁の境界の直線部の傾き及び位置
を算出する。したがって、綴じ部補正処理手段409
は、原稿台403上に載置した製本原稿402の平面部
である頁部の載置状況、例えば頁境界の傾きから頁の回
転度合であるスキュー量を見開き左右頁の境界の直線部
の傾き及び位置から検出することができ、また、上記2
点の位置のデータから直線上の境界を求める処理を演算
で容易に行うことができる。
【0062】綴じ部補正処理手段409は、上述のよう
に検出した頁境界位置の離れた2点の位置を、製本原稿
402の見開き左右頁の対称とすることにより、一般的
に見開き製本原稿の左右頁がほぼ対称であるため、見開
き左右頁毎にその頁の境界の傾きから頁のスキュー量を
検出することができる。
【0063】綴じ部補正処理手段409は、上述のよう
に検出した頁境界位置のデータから最小二乗法により頁
の境界の直線部の傾き及び位置を算出することにより、
検出した頁境界のサンプリング位置にばらつきがある場
合でも正しく頁のスキュー量を検出することができる。
【0064】綴じ部補正処理手段409は、製本原稿の
見開き頁の綴じ部領域を、上述のように検出した頁境界
位置のデータより算出した頁境界がその直線の延長線上
から規定距離離れ、かつ、所定の範囲でそれ以上その延
長線に近づかないことにより判別する。これにより、綴
じ部領域の誤検知を抑制することができる。
【0065】綴じ部補正処理手段409は、上記頁境界
の直線の延長線上からの規定距離を読み取り画素の複数
画素分、例えば4画素分とすることにより、処理の少な
い判別方法で画像歪みが起っている綴じ部領域を判別す
ることができる。綴じ部補正処理手段409は、見開き
製本原稿の左右頁の2つの綴じ部を分離する分離点の間
の範囲で、上述のように検出した頁境界位置から得られ
る製本原稿の綴じ部深さの最も深い位置を、製本原稿の
見開き左右頁の境界位置とする。
【0066】綴じ部補正処理手段409は、検出した綴
じ部の頁境界位置データから頁境界の直線部の延長線上
の位置のデータを差し引くことにより、真の頁歪み量を
求める。これにより、本来の頁深さを算出し、綴じ部の
画像復元精度を向上させることができる。
【0067】図13は綴じ部補正処理手段409の製本
原稿の直線と綴じ部との切り換え(検出)・切り換え点
検知範囲決定フローを示す。綴じ部補正処理手段409
は、上述のように検出した頁境界のアドレスA3から頁
の境界分布が直線となる頁部の境界近似直線を求め、そ
の直線から離れて曲線となる部分を綴じ部として認識し
て頁部より分離することにより製本原稿の形状を認識し
て頁部と綴じ部とで復元処理を切り換える。
【0068】図13に示すように、綴じ部補正処理手段
409は、画像開始点(頁の端)から500画素目と2
000画素目との2つの点(境界アドレスA3であっ
て、その近くの複数の画素を含む8点の平均値)のアド
レスデータから、その2点を結ぶ直線を頁部の境界とし
てその傾きを求める(1−a)。この場合、綴じ部補正
処理手段409は、頁部の境界の直線を境界アドレスA
3から最小二乗法で求める。
【0069】製本原稿の見開き左右頁の画像歪量を求め
るための基準位置は切り換え点の境界アドレスであり、
綴じ部補正処理手段409は、見開き左右頁の基準位置
を切り換える点を境界アドレスの最も大きい値の点(綴
じ部中央)とし、最も大きい(深い)境界アドレスとそ
のラインを探す(1−b)。綴じ部補正処理手段409
は、上述のように限定したライン間(綴じ部検知範囲)
で切り換え点を探す(1−c)。
【0070】綴じ部補正処理手段409は、境界アドレ
スA3が頁境界側(主走査方向)に上記直線から複数画
素、例えば4画素以上離れていることを条件として(1
−d)、上記直線と境界アドレスA3とを比較して直線
から曲線への仮の切り換え点を上述のように決める(1
−e)。綴じ部補正処理手段409は、上記直線と境界
アドレスA3とが4画素以上離れていなければ次のライ
ンの境界アドレスA3と上記直線との比較に進む。綴じ
部補正処理手段409は、上記直線と境界アドレスA3
とが4画素以上所定の範囲で近づかないかどうかを判断
し(1−f)、例えば上記直線から4画素以上頁境界側
に離れた境界アドレスA3を持つラインが複数ライン、
例えば5ライン続くかどうかを判断し、上記直線と境界
アドレスA3とが4画素以上所定の範囲で近づく(上記
直線から4画素以上頁境界側に離れた境界アドレスA3
を持つラインが5ライン続かない)場合には上記ステッ
プ(1−h)に進む。
【0071】綴じ部補正処理手段409は、上記直線と
境界アドレスA3とが4画素以上所定の範囲で近づかな
くなれば(上記直線から4画素以上頁境界側に離れた境
界アドレスA3を持つラインが5ライン続けば)、頁の
境界が曲線となる以前を切り換える切り換え点とするた
めに、上記仮の切り換え点から256画素(16mm)
戻った点を算出して頁境界における直線と曲線との切り
換え点とする(1−g)。綴じ部補正処理手段409
は、このような手順で製本原稿の見開き左右頁各々の切
り換え点を算出して求める。
【0072】メモリ(画像ファイル)上の画像開始位置
に相当するラインから見て頁部の境界の直線が歪んで置
かれることは通常である。綴じ部補正処理手段409
は、図20に示すように、切り換え点の境界アドレスA
を基準として綴じ部の境界アドレスから引くことで歪量
を求め、あるいは、頁部の境界アドレスから求めた直線
Bを基準として綴じ部の境界アドレスを引くことで歪量
を求める。
【0073】次に、綴じ部深さについて説明する。綴じ
部補正処理手段409は、切り換え点の境界アドレスが
メモリのはじめに一致している場合には、上述のように
検出した頁境界位置A3と、スキャナ107の光軸位置
Akと焦点面距離Pとから、製本原稿402の綴じ部深
さTを例えば T=P*A3/(Ak−A3) なる式で算出する。A3はA2又はA1としてもよい。
【0074】複写機やスキャナの画像読み取り部に製本
原稿を見開いて載置してその画像を読み取る場合には、
その製本原稿のセットが多少ずれることがあり、厚手の
製本原稿をセットする場合は製本原稿セットの基準とな
る原稿スケールが見ずらくなって原稿の頁端部を原稿ス
ケールに合わせることが難しい。そこで、綴じ部補正処
理手段409は、切り換え点の境界アドレスがメモリの
はじめに一致していない場合には、製本原稿の載置位置
によらずに、検出した頁境界位置から製本原稿の綴じ部
深さを算出する。
【0075】つまり、綴じ部補正処理手段409は、上
述のように検出した頁境界位置A3、スキャナ400の
光軸位置Akと焦点面距離P、頁平面部の位置Kaか
ら、製本原稿402の綴じ部深さTを例えば T=P*(A3−Ka)/{(Ak−Ka)−(A3−
Ka)} なる式で算出する。この式で隣接するラインの綴じ部深
さの差をとり、 (Tn−Tn-1)=焦点面距離*(隣接するラインの境界
アドレスの差)/{(Ak−Ka)−(A3−Ak)} なる式で(Tn−Tn-1)を求めることもできる。
【0076】このように、綴じ部補正処理手段409
は、検出した頁平面部の境界位置を基準にして綴じ部深
さを算出することから、製本原稿の載置位置が原稿スケ
ール404、405による基準位置からずれている場合
にも見開き製本原稿の綴じ部深さを検出することがで
き、すなわち、製本原稿の載置位置を固定しないで綴じ
部深さを算出して綴じ部形状認識処理を行うことができ
る。
【0077】複写機やスキャナの画像読み取り部に製本
原稿を見開いて載置してその画像を読み取る場合、製本
原稿の綴じ部形状は円弧状に湾曲し、急激な変化や上下
へのうねりなどは発生しない。頁境界の形状を検出して
見開き製本原稿の綴じ部形状を認識する場合に、認識し
た見開き製本原稿の綴じ部形状は検出誤差やデータのノ
イズ成分により異常な形状となるが、綴じ部補正処理手
段409は製本原稿の綴じ部形状特性に合うように処理
上の制限を加え、より正しい見開き製本原稿の綴じ部形
状認識を行う。
【0078】綴じ部補正処理手段409は、検出した頁
境界位置より製本原稿の綴じ部深さを算出し、その算出
した綴じ部深さの変化量を制限することにより、見開き
製本原稿の形状が検出誤差やデータのノイズ成分により
異常な形状ととして認識することを抑制する。したがっ
て、より正しい見開き製本原稿の形状認識を行うことが
でき、適用範囲が広くなる。
【0079】複写機やスキャナの画像読み取り部に製本
原稿を見開いて載置してその画像を読み取る場合、製本
原稿の綴じ部形状は円弧状に湾曲し、その頁傾斜角は綴
じ部が深くなるほど急になっていく。綴じ部補正処理手
段409は、頁境界の形状より見開き製本原稿の形状を
認識する場合に、製本原稿の形状特性に合うように綴じ
部深さに制限を加え、より正しい見開き製本原稿の形状
認識を行う。また、綴じ部深さの変化量をその位置の綴
じ部深さにより制限することにより、真の見開き製本原
稿の形状算出に影響を与えない度合いで、綴じ部の位置
によって適正な制限による補正を行う。
【0080】綴じ部補正処理手段409は、綴じ部深さ
の隣接の変化量をその位置の綴じ部深さの1/80程度
に制限する。例えば、検出した綴じ部深さが10mmで
ある地点では1ライン毎の変化量は0.125mm、す
なわち、その地点の頁傾斜角は63.1°で制限するこ
とが、実際の製本原稿の形状から好ましい。
【0081】図21は綴じ部補正処理手段409の綴じ
部深さ算出フローを示す。綴じ部補正処理手段409
は、綴じ部の副走査方向復元処理では境界アドレスA3
から綴じ部深さを算出し、更にスキャナ400で得てい
る製本原稿上のサンプル点の位置を求める。図21に示
すように、綴じ部補正処理手段409は、各境界アドレ
スA3とその前のラインの境界アドレスの差(各隣接す
るラインの境界アドレスの差)をそれぞれ算出する(4
−a)。通常、綴じ部深さが深くなるに連れて綴じ部深
さの変化量が増す。
【0082】綴じ部補正処理手段409は、検出した境
界アドレスが真の境界から離れていると綴じ部の副走査
方向復元が伸びすぎたり縮みすぎたりするので、その位
置の深さに応じて綴じ部の副走査方向伸長に制限をかけ
る(4−b)(4−c)。すなわち、綴じ部補正処理手
段409は、上述のように求めた前のラインとの境界ア
ドレスの差がそのラインの製本原稿上の平面部からの、
その位置の深さ[mm]をもとに、前のラインと(深さ
[mm]/5[画素]以上離れているときは隣合う境界
アドレスの差を(深さ[mm]/5[画素]に制限して
境界の誤検出による綴じ部の副走査方向復元のエラーを
抑制する。
【0083】綴じ部補正処理手段409は、隣接するラ
インの境界アドレスA3の差から隣接するラインの境界
の深さの差(Tn−Tn-1)を次の式で求める(4−
d)。
【0084】(Tn−Tn-1)=焦点面距離*(隣接する
ラインの境界アドレスの差)/{(Ak−Ka)−(A
3−Ak)} ここに、図22に示すようにAkはスキャナ400の光
軸アドレス、Tは綴じ部深さ、Kaは頁平坦部の境界位
置、A3はKaに対して検出した境界アドレスであって
Kaより主走査方向へ境界の歪み量xだけずれている。
焦点面距離、光軸アドレスAkは、スキャナ400によ
り一定値として与えられ、それぞれ427.757(m
m)、2400(画素)とした。次に、綴じ部補正処理
手段409は、図23に示すように隣接するライン
(n、n−1)の境界深さの差(Tn−Tn-1)から製本
原稿上の前のラインとの距離Lnを次の式で求める(4
−e)。
【0085】Ln=√{1+(Tn−Tn-12} 次に、綴じ部補正処理手段409は、隣接する主走査ラ
インの境界深さの差より、1画素毎の微小ピッチの直線
で近似した頁の復元位置を算出する(4−f)。1ライ
ン毎の復元すべき副走査方向の画像長さLnは、綴じ部
深さTにて上記式で求められる。画像長さLnの累積が
副走査方向の頁長さになる。
【0086】なお、綴じ部補正処理手段409は、綴じ
部深さの変化量を制限し、例えば前のラインとの歪み量
(境界アドレス−切り変えアドレス)の差(変化量)を
制限してから綴じ部深さの差を計算するようにしてもよ
い。綴じ部深さの変化量の制限は、その位置の綴じ部深
さの1/80に制限してもよい。
【0087】綴じ部の歪み量と深さは一対一であり、歪
み量×3が綴じ部深さになるため、綴じ部深さを制限し
ても歪み量を制限しても同じ効果になる。また、綴じ部
補正処理手段409は、隣接するラインの境界アドレス
A3の差から隣接するラインの境界の深さの差(Tn
n-1)を次の式で求めてもよい。
【0088】(Tn−Tn-1)=焦点面距離*A3/
{(Ak−Ka)−(A3−Ak)} 次に、頁部(平面部)と綴じ部との処理の切り換えにつ
いて説明する。綴じ部補正処理手段409は、綴じ部を
分離して頁部は処理せず、綴じ部だけ復元処理をする。
すなわち、綴じ部補正処理手段409は、製本原稿の見
開き頁の綴じ部領域を分離し、頁境界の形状より見開き
製本原稿の形状を認識する。そして、綴じ部補正処理手
段409は、製本原稿の形状より分離した綴じ部画像領
域は歪みを補正し、例えば縦横の画像伸長を行い、平面
部の頁領域では歪みを補正しない。その結果、綴じ部の
み画像が復元され、頁部はそのままの画像が保持され
る。
【0089】綴じ部補正処理手段409は、綴じ部を分
離して頁部のみ画像をシフトし、原稿台402に載置し
た製本原稿の画像が回転してスキューした画像であって
も境界方向(主走査方向)の頁端が揃ったスキューのな
い読み取り画像が得られる。
【0090】頁境界検出(A+C+B+F)から画像シ
フトまでにより、頁部スキュー対策がとられている。綴
じ部補正処理手段409は、製本原稿の見開き頁のの綴
じ部領域を分離し、非該当領域である頁平面部の画像補
正処理において、検出した頁境界位置から頁境界方向へ
の移動により頁部の載置の曲がり(スキュー)を補正す
る。
【0091】頁境界の位置データにより画像シフト量を
算出するために例えば1画素の位置分解能で頁境界を検
出して画像をシフトした場合には、1画素のピッチで移
動が起こるために1画素以内の位置ずれが発生し、罫線
などにジャギーが目立つ。そこで、綴じ部補正処理手段
409は、非該当領域である頁平面部の画像補正処理で
は、高い精度で検出した頁境界位置データより高い精度
で頁のスキューを補正し、高画質処理をする。これによ
り、画像シフトの誤差が1/8画素以内となり、罫線の
ジャギーなどが起らず、高精度が維持される。
【0092】綴じ部補正処理手段409は、頁境界位置
データによる画像シフトについてはそのシフト量を整数
画素分とそれ以下とに分けて演算する。そして、綴じ部
補正処理手段409は、検出した頁境界方向への画像シ
フトを、境界位置データのシフト画素量の整数分だけア
ドレス変換により行ってシフト画素量の小数点以下分だ
け3次関数コンボリューション法により行う。
【0093】綴じ部補正処理手段409は、綴じ部領域
を分離し、綴じ部領域には検出した綴じ部の境界位置デ
ータにより読み取り画像の位置復元を行う。綴じ部補正
処理手段409は、綴じ部領域を分離し、綴じ部領域が
湾曲している綴じ部領域部には検出した綴じ部の境界位
置データにより読み取り画像の主走査方向及び副走査方
向の伸長処理を行う。これにより、綴じ部の歪んだ画像
が平面画像に復元される。
【0094】綴じ部補正処理手段409は、分離した領
域によって画像補正処理を異ならせるが、その分離点に
おける画像の均一性を保つ。すなわち、綴じ部補正処理
手段409は、綴じ部領域を分離し、検出した境界位置
データにより画像補正処理を行い、分離した領域によっ
て画像補正処理を異ならせ、その分離点における境界位
置データは等しく、かつ、連続的な構成とする。したが
って、分離した処理の切り換え点における画像位置が等
しく連続的となるため、画像が均一で、領域分離による
補正処理における境などの画像の違和感は起こらない。
【0095】図25は綴じ部補正処理手段409の頁部
(平面部)と綴じ部の処理を切り換える処理フローを示
す。綴じ部補正処理手段409は、読み取りデータに対
して頁部と綴じ部とを切り換え点を基準として処理を切
り換える。綴じ部補正処理手段409は、読み取りデー
タに対して、頁部では等倍で読み込まれているので、主
走査方向のシフトのみ行い、綴じ部では主走査方向と副
走査方向の縮小倍率に基づいて復元処理をする。
【0096】図8はスキャナ400で製本原稿から読み
とった画像データのメモリ上での様子を示す。製本原稿
の見開き右頁が上で見開き左頁が下になっている。製本
原稿402の原稿台403に接している部分の画像デー
タは境界線が直線である。この部分は図25では直線部
と書いているが、頁部(平面部)と同じである。境界線
が直線から曲線に変わるラインは切り換え点と呼ぶ。右
頁にある切り換え点を切り換え点1、左頁にある切り換
え点を切り換え点2としている。切り換え点1から綴じ
部であり、綴じ部の中心のラインを最も深い点としてい
る。この読み取り画像を復元すると、図26の左側に示
すように綴じ部に曲がりのない画像に復元される。
【0097】図25に示すように、綴じ部補正処理手段
409は、上記読み取りデータが直線部から切り換え点
1までのラインのものであるか否かを判断し(5−
a)、読み取りデータが直線部から切り換え点1までの
ラインのものであれば、読み取りデータの主走査方向の
シフトを行って(5−d)次のラインの読み取り画像デ
ータ処理に進む(5−h)。綴じ部補正処理手段409
は、読み取りデータが直線部から切り換え点1までのラ
インのものでなければ、読み取り画像データが切り換え
点1から切り換え点2までのラインのものであるか否か
を判断する(5−b)。
【0098】綴じ部補正処理手段409は、読み取り画
像データが切り換え点1から切り換え点2までのライン
のものであれば、読み取り画像データの主走査方向及び
副走査方向の復元を上述のように行って(5−e)次の
ラインの読み取り画像データ処理に進む(5−h)。綴
じ部補正処理手段409は、読み取り画像データが切り
換え点1から切り換え点2までのラインのものでなけれ
ば、読み取り画像データが切り換え点2から直線部まで
のラインのものであるか否かを判断する(5−c)。
【0099】綴じ部補正処理手段409は、読み取り画
像データが切り換え点2から直線部までのラインのもの
であれば読み取りデータの主走査方向のシフトを行って
(5−f)次のラインの読み取り画像データ処理に進む
(5−h)。綴じ部補正処理手段409は、読み取り画
像データが切り換え点2から直線部までのラインのもの
でなれば、読み取り画像データが最終ラインのものであ
るか否かを判断し、読み取り画像データが最終ラインの
ものでなければ次のラインの読み取り画像データ処理に
進む。
【0100】綴じ部補正処理手段409は、読み取りデ
ータの主走査方向シフトについては、図27に示すよう
に、境界アドレスA3の整数部分の画素分を配列で左に
シフトし、境界アドレスA3の少数点部分rを1から引
いた量deを求める(de=1−r)。綴じ部補正処理
手段409は、サンプル点の位置をNとして、変倍後の
Nの位置にはN/Mの位置の濃度データを三次関数コン
ボリューション法で補間して求める。綴じ部補正処理手
段409は、境界アドレスA3の小数部分をシフトする
ので、変倍後のNの位置はN/M−deの位置の濃度デ
ータを補間で求める。
【0101】綴じ部では切り換え点のアドレスを基に主
走査方向の拡大倍率が決まり、頁部の切り換え点ではそ
の切り換えアドレスで主走査方向にシフトされるため、
切り換え点での画像の均一性は保たれる。
【0102】次に、投影倍率の算出と光軸のアドレス決
定について説明する。図22において、Oはメモリ上の
原点を表わしている。製本原稿402の綴じ部は綴じ部
深さTだけ原稿台403から浮いているため、製本原稿
の長さはスキャナ400の光軸アドレスAkから頁平坦
部の位置Kaまでであるが、製本原稿の読み取りデータ
はスキャナ400の光軸アドレスAkから境界アドレス
A3までの長さになる。ここに、境界アドレスA3は上
記A1又はA2でもよい。そこで、綴じ部補正処理手段
409は、スキャナ400の境界と直交する方向(主走
査方向)の投影倍率Mmを次の式で算出する。
【0103】Mm=(Ak−A)/(Ak−Ka) なお、AはA1、A2、A3のいずれかである。綴じ部
補正処理手段409は、読み取りデータを光軸アドレス
Akより境界アドレスAまでの長さから光軸アドレスA
kより頁平坦部の位置Kaまでの元の長さに拡大するた
めの倍率Mをその投影倍率Mmの逆数の倍率とする。こ
こで、光軸アドレスAkはスキャナ400の固定値で、
2400画素目としている。
【0104】また、この実施形態では、光軸位置決定モ
ードが設けられ、操作部から光軸位置決定モードが任意
に選択される。図28は投影倍率算出・光軸アドレス決
定フローを示す。綴じ部補正処理手段409は、操作部
から光軸位置決定モードが選択されると、上述のように
製本原稿の片側の頁境界位置を測定し、同様に製本原稿
の主走査方向の他の片側の頁境界位置を測定する。この
場合、製本原稿402の片側の頁平面部(平坦部)の境
界位置Kaに対して測定値Aが得られ、製本原稿402
の主走査方向の他の片側の頁平面部(平坦部)の境界位
置Kbに対して測定値Bが得られる。AはA1、A2、
A3であるが、BはA1、A2、A3に対応したB1、
B2、B3である。
【0105】次に、綴じ部補正処理手段409は、頁平
面部(平坦部)の主走査方向の長さとして(Kb−K
a)を計算し、綴じ部の主走査方向の長さとして(B−
A)を計算する。このAはA1、、A2、A3のいずれ
か1つが用いられ、BはB1、B2、B3のいずれか1
つが用いられる。次に、綴じ部補正処理手段409は、
上述のように求めた製本原稿の主走査方向における綴じ
部の長さと平坦部の長さとの比の値を計算することによ
り、倍率Mmを得る。次に、綴じ部補正処理手段409
は、Mm=(Ak−A)/(Ak−Ka)なる式を使っ
て倍率Mmを求め、この倍率Mm、頁境界位置A、頁平
坦部の位置Kaから光軸の位置Akを求め、このAkを
保存する。
【0106】また、綴じ部補正処理手段409は、光軸
位置決定モードでなければ、光軸位置決定モードで決定
した光軸位置Akを用いて製本原稿形状測定・綴じ部補
正処理を上述のように行い、製本原稿の片側だけの頁境
界位置を求めるための処理と、製本原稿の主走査方向の
他の片側だけの頁境界位置を求めるための処理とを行
う。これは、製本原稿のエッジで行った処理を、主走査
方向の他のエッジに対しても行うものである。
【0107】次に、副走査方向復元について説明する。
綴じ部補正処理手段409は、綴じ部画像の歪補正にお
いて、検出した境界方向の画像の復元後の長さが1画素
以上となるようにして整数画素分のラインの画像濃度デ
ータを演算し、復元後の単位ラインの画像を算出するた
めの周囲画素のデータが得られ次第、画像伸長の演算を
行う。このため、複写機のようにリアルタイムの位置補
正処理が可能となる。
【0108】また、綴じ部補正処理手段409は、綴じ
部の深さの変化量により画像の伸長を行う。綴じ部補正
処理手段409は、綴じ部画像の歪補正において、図2
3に示すように製本原稿の綴じ部形状を読み取りライン
毎の微少な三角形とし、頁の読み取り1ラインにおける
画像長さLnを次の式により算出し、 Ln=√{1+(Tn−Tn-12} 画像長さLnの累積を頁の伸長長さとする。その結果、
近似した三角形の斜辺は湾曲した頁の形状とほぼ等しく
なり、綴じ部補正処理手段409は、その累積を頁の画
像長さとすることにより、正確な頁長さを得る。特に、
1ライン毎の最小ピッチによる形状近似により、その長
さの復元精度は高い。
【0109】製本原稿の綴じ部は、製本原稿の見開き方
向に読み取り画素ピッチが製本原稿に対して変化してい
く。つまり、製本原稿の綴じ部は、製本原稿の見開き方
向に読み取り画素ピッチが製本原稿に対して等間隔には
ならない。そこで、綴じ部補正処理手段409は、製本
原稿の綴じ部形状を検出し、サンプリングピッチの変化
に対応して画素位置の復元演算を行う。
【0110】綴じ部補正処理手段409は、綴じ部画像
の歪み補正では、検出した境界方向ついて3次関数コン
ボリューション法で復元画像を算出し、その注目画素の
画素間隔を基準“1”として演算することにより、読み
取りライン間隔が変化、すなわち、平面状としたときの
原稿に対してサンプリング画素間隔が逐次替わっていく
のに対し、画像伸長処理を適応する。
【0111】幾何学的に主走査方向の画像投影倍長さと
綴じ部の深さは比例関係にあり、綴じ部補正処理手段4
09は図22から上述のように境界アドレスA3より綴
じ部深さTを以下の式により求める。 T=焦点面距離*(A3−Ak)/{(Ak−Ka)−
(A3−Ak)} 綴じ部補正処理手段409は、隣接する主走査ラインの
深さの差により、1画素毎の微少ピッチの直線で近似し
て頁の復元位置を算出する。
【0112】綴じ部補正処理手段409は、図23から
上述のように1ライン毎の復元すべき副走査方向の画像
長さLnを綴じ部の深さTにて次の式により求める。 Ln=√{1+(Tn−Tn-12} 従って、画像長さLnの累積が副走査方向の頁長さにな
る。画像拡大は主走査方向の拡大と同様に3次関数コン
ボリューション法による画素間補間を用いて行い、その
計算精度は充分に高くとっている。
【0113】通常、綴じ部深さが深くなるに連れてその
深さの変化量が増す。そこで、綴じ部補正処理手段40
9は、その位置の綴じ部深さに応じて画像伸長に制限を
かける。綴じ部補正処理手段409は、隣合う境界アド
レスの差をその位置の(深さ[mm]/5)[画素]に
制限して境界の誤検出による副走査方向復元のエラーを
抑制する。
【0114】綴じ部の副走査方向の復元では画像長さL
nは位置によって異なり、図29に示すように読み取り
画像データは等間隔ではない。この図29では、復元デ
ータの濃度として3’の位置の濃度を求めるために読み
取り画像データにおける2,3,4,5の位置の濃度デ
ータを使うが、r1:(3〜3’の位置の間の距離)/
(3〜4の位置の間の距離)、r2:(1−r1)、r
3:(2〜3’の位置の間の距離)/(3〜4の位置の
間の距離)、r4:(3’〜5の位置の間の距離)/
(3〜4の位置の間の距離)は、3〜4の位置の間の距
離を1としている。綴じ部補正処理手段409は、これ
らをrとして3次関数コンボリューション法により画素
間補間をする。
【0115】図30は副走査方向復元フローを示す。図
29において、画像長さLnの累積が副走査方向の頁の
長さになり、これを読み取り原稿(製本原稿)の位置と
する。図29の2,3,4,5は主走査ラインを表わ
し、それぞれの位置をf4[2]、f4[3]、f4
[4]、f4[5]とする。wは、補間するラインの位
置であって、f4[3]とf4[4]の間の位置で整数
になるところである。
【0116】綴じ部補正処理手段409は、wに位置f
4[3]の整数部分を代入する(7−a)。この時のw
の位置はf4[2]とf4[3]との間になっている。
綴じ部補正処理手段409は、w+1がf4[4]以下
であるか否かを判断し(7−b)、w+1がf4[4]
以下でなければ(7−f)に進む。
【0117】綴じ部補正処理手段409は、(7−f)
では、補間をせず、ライン4とライン5の間の補間に移
るために4ラインのバッファで濃度データのシフトをす
る。すなわち、綴じ部補正処理手段409は、ライン3
の濃度データをライン2の濃度データに置き換え、ライ
ン4の濃度データをライン3の濃度データに置き換え、
ライン5の濃度データをライン4の濃度データに置き換
え、新しいラインの濃度データをライン2の濃度データ
に置き換え、また、位置f4[2]に位置f4[3]を
置き換え、位置f4[3]に位置f4[4]を置き換
え、位置f4[4]に位置f4[5]を置き換え、位置
f4[5]に新しい位置f4[5]を置き換える。
【0118】次に、綴じ部補正処理手段409は、読み
取り画像の最終ラインであるか否かを判断し、読み取り
画像の最終ラインであれば(7−g)で終了する。ま
た、綴じ部補正処理手段409は、読み取り画像の最終
ラインでなければ(7−a)に戻る。また、綴じ部補正
処理手段409は、(7−b)でw+1がf4[4]以
下であれば(7−c)に進み、wの位置の濃度データを
補間で求めるための3次関数コンボリューション法で必
要なr1,r2,r3,r4を求める。読み取り画像の
データの間隔は等間隔ではない。そこで、綴じ部補正処
理手段409は、以下のように補間する位置を挟む読み
取りデータのライン位置の間隔(3から4、すなわち、
f4[4]−f4[3])を1とする。
【0119】そして、綴じ部補正処理手段409は、 r1=(3〜3’の距離)/(3〜4の距離)=(w−
f4[3])/(f4[4]−f4[3]) r2=1−r1 r3=(2〜3’の距離)/(3〜4の距離)=(w−
f4[2])/(f4[4]−f4[3]) r4=(3’〜5の距離)/(3〜4の距離)=(w−
f4[5])/(f4[4]−f4[3]) を算出する。次に、綴じ部補正処理手段409は、(7
−d)位置wのラインの濃度を3次関数コンボリューシ
ョン法で補間して求め、(7−a)に進む。
【0120】図31に示すように、この実施形態のデジ
タル複写機420はインターフェース(I/F)ボード
421を介してパーソナルコンピュータ422に接続す
ることができ、パーソナルコンピュータ422によりデ
ジタル複写機420のスキャナ400を駆動して綴じ部
補正処理手段409からの画像データをパーソナルコン
ピュータ422に取り込むことができる。
【0121】この実施形態は、請求項1に係る発明の実
施形態であって、製本原稿画像を読み取る読み取り手段
としてのスキャナ400と、製本原稿の形状(境界)を
認識する形状認識手段としての綴じ部補正処理手段40
9と、前記読み取り手段の読み取りデータにより製本原
稿の見開き頁の綴じ部領域を分離する綴じ部領域分離手
段としての綴じ部補正処理手段409と、前記形状認識
手段で認識した製本原稿の形状より製本原稿の見開き頁
の綴じ部画像の歪みを補正する(綴じ部画像を復元す
る)綴じ部画像歪み補正手段としての綴じ部補正処理手
段409とを有する画像処理装置であって、前記綴じ部
領域分離手段409は、製本原稿の見開き頁の画像の中
で綴じ部領域を分離する位置(切り換え点)を検出する
分離位置検出手段と、この分離位置検出手段により綴じ
部領域を分離する位置を検出する範囲を限定する検出範
囲限定手段とを有するので、測距センサのような特別な
検知手段を設けることなく、読み取り画像からの綴じ部
形状認識により製本原稿の綴じ部を正確に検知すること
ができて製本原稿綴じ部の誤検知を防止することができ
る。
【0122】また、この実施形態は、請求項2に係る発
明の実施形態であって、製本原稿画像を読み取る読み取
り手段としてのスキャナ400と、製本原稿の形状を認
識する形状認識手段としての綴じ部補正処理手段409
と、前記読み取り手段の読み取りデータにより製本原稿
の見開き頁の綴じ部領域を分離する綴じ部領域分離手段
としての綴じ部補正処理手段409と、前記形状認識手
段で認識した製本原稿の形状より製本原稿の見開き頁の
綴じ部画像の歪みを補正する綴じ部画像歪み補正手段と
しての綴じ部補正処理手段409とを有する画像処理装
置であって、載置された製本原稿のサイズを検知するサ
イズ検知手段と、このサイズ検知手段で検知した製本原
稿のサイズより製本原稿の見開き頁の綴じ部位置を算出
する綴じ部位置算出手段としての綴じ部補正処理手段4
09とを有し、前記綴じ部領域分離手段は前記綴じ部位
置算出手段で算出した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置
の周辺の所定範囲で前記読み取り手段の読み取りデータ
により製本原稿の見開き頁の綴じ部領域を検知して分離
するので、測距センサのような特別な検知手段を設ける
ことなく、読み取り画像からの綴じ部形状認識により製
本原稿の綴じ部を正確に検知することができて製本原稿
綴じ部の誤検知を防止することができ、さらに、製本原
稿の見開き頁の綴じ部領域を検知する範囲が正確になっ
て綴じ部領域検知処理の稼動範囲を小さくすることがで
きる。
【0123】また、この実施形態は、請求項3に係る発
明の実施形態であって、請求項2記載の画像処理装置に
おいて、前記綴じ部領域分離手段が前記綴じ部を検知す
る範囲は、前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿
の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、前記綴じ部の深さに
より決定するので、製本原稿のサイズに応じた適切な綴
じ部検知範囲で綴じ部を速く検知することができる。
【0124】また、この実施形態は、請求項4に係る発
明の実施形態であって、請求項2記載の画像処理装置に
おいて、前記綴じ部領域分離手段が前記綴じ部を検知す
る範囲は、前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿
の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、製本原稿画像処理で
適用できる最大の綴じ部形状を検知する範囲としたの
で、適応できる必要最小限の綴じ部検知範囲で綴じ部を
検知することができる。
【0125】また、この実施形態は、請求項5に係る発
明の実施形態であって、請求項2記載の画像処理装置に
おいて、前記綴じ部領域分離手段が前記綴じ部を検知す
る範囲は、前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿
の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、製本原稿の見開き頁
の綴じ部を中心として左右頁の同幅の振分範囲としたの
で、処理上適切な綴じ部検知範囲で綴じ部を検知するこ
とができる。
【0126】図32は本発明の他の実施形態を示す。こ
の実施形態は、フラットベットタイプのイメージスキャ
ナの実施形態であり、平坦な原稿台423上には製本原
稿が原稿セット原点424に合わせて載置される。この
実施形態では、図33に示すように原稿台423上の製
本原稿が光源425により照明されてその反射光がミラ
ー426〜428及びレンズ429を介して読み取りセ
ンサ430上に結像されるとともに、光源425及びミ
ラー426〜428の移動で製本原稿が走査されて製本
原稿が読み取られる。
【0127】この実施形態においては、上記実施形態と
同様に上記読み取り処理部408及び綴じ部補正処理部
409が設けられ、読み取りセンサ430からの読み取
りデータは読み取り処理部408及び綴じ部補正処理部
409で処理される。また、この実施形態のイメージス
キャナは上記実施形態と同様にI/Fボード421を介
してパーソナルコンピュータ422に接続することがで
き、パーソナルコンピュータ422により本実施形態の
イメージスキャナを駆動して綴じ部補正処理手段409
からの画像データをパーソナルコンピュータ422に取
り込むことができる。この実施形態は、上記実施形態と
同様な効果を奏する。
【0128】次に、本発明の別の実施形態について説明
する。この実施形態は、製本原稿(以下単に本原稿とも
いう)とシート原稿を選択的に複写する画像形成装置の
実施形態である。図34は、この実施形態におけるスキ
ャナの構成を示す。このスキャナは、その装置本体の上
部に平坦なコンタクトガラスからなる原稿載置台206
及びスケール207が配置されており、このコンタクト
ガラス206上にはシート原稿が載置されてその上に図
示しない圧板が被せられる。このコンタクトガラス20
6上の原稿は走査ユニット200で走査されて画像が読
み取られる。この装置本体の上半分はスキャナユニット
30になっており、走査ユニット200はスキャナユニ
ット30の内部で図34において左右方向に走行して原
稿の走査を行う。
【0129】図35は、本装置における走査ユニット2
00の頁めくり部を示す。本装置におけるめくりベルト
208は、材質がPET、PC、PVCなどからなり、
表面抵抗1014Ω以上の高抵抗フィルムからなる表面層
と表面抵抗108Ω以下の低抵抗フィルムからなる裏面
層との二重構造の樹脂フィルムで構成されている。ま
た、めくりベルト駆動ローラ223は、表面に導電性ゴ
ムを被覆した金属ローラで構成されて接地されおり、確
実なめくりベルト208の駆動と接地を実現している。
めくりベルト208はめくりベルト駆動ローラ223と
めくりローラ224に張架されてめくりベルト駆動ロー
ラ223により回転駆動される。
【0130】更に、帯電ローラ225は金属ローラまた
は金属ローラの表面に導電性ゴムを被覆したローラで構
成され、この帯電ローラ225には切り換えスイッチ2
53aを介して交流電源253から所定のタイミングで
±2〜4kVの高電圧が印加される。交流電源253は
パルス発生器253bからのパルスにより制御される。
走査ユニット200が走行してめくりベルト208が駆
動されながら後述するタイミングで切り換えスイッチ2
53aがオンして帯電ローラ225に高圧電源253に
よりパルス発生器253bの周波数に合った±2〜4k
Vの交流高電圧がかけられると、帯電ローラ225によ
りめくりベルト208の表面上に交番電界が生じ、この
交番電界の作用によりめくりベルト208の表面に本原
稿BOの最上位頁254を吸着させる吸着力が発生す
る。高圧電源253は走査ユニット200の中に配置さ
れている。
【0131】本原稿の読み取り走査が開始される時に
は、スキャナユニット30の左端の端部ホームポジショ
ンにいた走査ユニット200が図36において右方向に
走行を始める。この時、めくりベルト208と頁送りロ
ーラ250は図35の実線で示す位置へ図示しないソレ
ノイドで移動させられる。そして、この走査ユニット2
00のプラテンガラス205下側の本原稿読み取り位置
が本原稿BOの左頁にかかると、図36に示すように、
走査ユニット200が本原稿BOの読み取り動作を始め
て本原稿BOの原稿面を左頁から右頁へと読み取ってい
く。ここで、走査ユニット200の本原稿読み取り開始
位置は、本原稿BOの大きさ(サイズ)によって変わ
る。
【0132】このようにして走査ユニット200が本原
稿BOの左頁から右頁へと画像を読み取っていく。図3
6に示すような走査ユニット200の画像読み取り動作
中は、めくりベルト208と頁送りローラ250とが図
35の実線で示す位置に保持されている。そして、走査
ユニット200が本原稿の見開き右頁の端まで読み終え
ると、図37に示すように走査ユニット200の原稿走
査方向が逆転される。
【0133】この時、図37に示すようにめくりベルト
208と頁送りローラ250が図35の破線で示す位置
へ図示しないソレノイドで移動させられる。また、これ
と略同時に切り換えスイッチ253aがオンしてパルス
発生器253bと高圧電源253とにより切り換えスイ
ッチ253aを介して帯電ローラ225に所定周波数の
交流高電圧がかけられ、めくりベルト208の表面上に
電荷パターンが形成される。
【0134】本原稿BOの頁めくりを始めるときには、
めくりベルト208と頁送りローラ250とが図35の
破線で示す位置にあり、頁めくり動作に先行してめくり
ベルト208の表面上に形成された帯電パターン部が本
原稿BOの最上位頁254の上に重なる。そして、最上
位頁254の先端がめくりベルト208の下側の中央を
越えたところで、図38に示すようにめくりベルト20
8と頁送りローラ250とが図示しないソレノイドの作
用により図35の実線で示す位置に移動させられる。こ
れにより、めくりベルト208の表面に形成された電荷
パターンの不平等電界による吸着力で本原稿BOの最上
位頁254だけがめくりベルト208の表面上に吸着さ
れ、この最上位頁254の端部がめくりベルト208と
共に持ち上げられる。
【0135】本原稿BOの最上位頁254がめくり上げ
られて再び走査ユニット200が図38に示すように端
部ホームポジションに向けて移動し、本原稿BOの最上
位頁254が図39に示すようにめくりローラ224と
頁送りローラ250に挾まれて確実に搬送される。この
最上位頁254は、走査ユニット200の右側部に配置
された上下一対の頁ガイド227,228の間を通過し
て走査ユニット200の右外側にその先端側が送り出さ
れる。この時、この走査ユニット200の上方側に取付
けられた頁センサ214が走査ユニット200の右外側
に送り出される原稿頁を検出して原稿頁が正常に頁めく
りされたことが検出される。
【0136】次いで、図40に示すように本原稿BOの
最上位頁254が本原稿の綴じ部までめくり上げられた
時点でめくりベルト208と頁送りローラ250が元の
位置(図35の破線位置)に戻る。この状態で、走査ユ
ニット200が更に端部ホームポジションに向けて移動
し、図41に示すようにめくり上げられた原稿頁が本原
稿の綴じ部に引っ張られて一対の頁ガイド227,22
8の間を戻りながら、本原稿BOの見開き左頁上に重ね
合わされて走査ユニット200内から排出される。
【0137】めくり上げられた原稿頁254が本原稿B
Oの左頁上に全て重ね合わされると、走査ユニット20
0の見開き本原稿に対する1回分の画像読み取り・頁め
くり動作が終了する。ここで、本原稿BOに対する画像
読み取り・頁めくり動作を繰り返し実行したり、画像読
み取り及び頁めくり動作の何れか一方の動作のみを繰り
返して実行する場合に、上述のようにめくり上げられた
原稿頁254が本原稿BOの左頁上に全て重ね合わされ
ると同時に走査ユニット200の移動方向が反転して本
原稿の原稿面に対して最短コースで走査ユニット200
の往復動作が繰り返される。なお、走査ユニット200
は、本原稿BOの画像読み取り動作のみ、あるいは、頁
めくり動作のみを行なう場合もある。
【0138】めくりベルト208上に静電吸着された原
稿頁254のめくり込みは、ソレノイドによりめくりベ
ルト208が上方に揺動されてめくりベルト208に吸
着された頁254の端部が走査ユニット200側に持ち
上げられることによって行われる。この時、本原稿BO
の頁がめくられたか否かが頁センサ214によって検出
される。頁めくり時に頁センサ214の頁検出が所定の
タイミングで行われなかった場合には、その頁めくり動
作が再実行される。
【0139】図42に示すようにミラー222はミラー
切り換えソレノイドにより駆動され、ミラー切り換えソ
レノイドのオン/オフによるミラー222の光路への進
退により本原稿専用の下読み取り光路とシート原稿用の
一般的な上読み取り光路とが切り換えられる。原稿照明
用の光源としては、走査ユニット200の上下の各読み
取り部に配設された各2灯の蛍光灯201,202、2
03,204がそれぞれ使用されている。
【0140】コンタクトガラス206上の原稿を読み取
るときには、ミラー222が光路に進出してコンタクト
ガラス206上の原稿が蛍光灯203,204により照
明され、その反射光がミラー222,220,221及
びレンズ216を通して画像読み取り板101上のCC
Dに結像されて光電変換される。また、本原稿を読み取
るときには、ミラー222が光路から退避して蛍光灯2
01,202によりプラテンガラス205を通して原稿
台1上の本原稿を照明し、その反射光がミラー219,
220,221及びレンズ216を通して画像読み取り
板101上のCCDに結像されて光電変換される。
【0141】ところで、本装置における原稿台ユニット
35には、図34に示すように、装置本体中心の左右に
それぞれ1つづつの原稿台1が配設されてリンク機構1
1によって上下動自在に支持されている。各原稿台1
は、リンク機構11にかけられたバネ13によってそれ
ぞれ上方に加圧されている。また、原稿台1の奥側に
は、図43に示すように、ヒンジ12を介して原稿押え
板14が原稿台1に対して回動自在に支持されている。
この原稿押え板14の先端にはストッパ爪15が設けら
れており、このストッパ爪15は図43において原稿台
1の上に原稿押え板14を伏せたときに原稿台1の手前
側に設けられたストッパ16に係止されるようになって
いる。このように、本装置の原稿台ユニット35では、
原稿押え板14のストッパ機構が原稿台ユニット35の
手前側にあるので、原稿押え板14の操作を容易に行え
る。
【0142】一方、原稿台1の上面には複数個の穴1a
が穿たれており、これらの穴1aから固定子17の一部
が突出されている。また、これらの固定子17の上面に
は、本原稿BOの表紙を確実に加圧固定させるためのゴ
ム板18がそれぞれ取付けられている。各固定子17
は、原稿台1の装置中央側付近に固定された回転軸20
(図44参照)にそれぞれ回動自在に支持されている。
更に、各固定子17は、図示しないバネによって図43
の矢印で示す方向にそれぞれ付勢されている。
【0143】これにより、図44に示すように、本原稿
BOの表表紙と裏表紙とを原稿押え板14と原稿台1と
の間に挾んで原稿押え板14のストッパ15をストッパ
16に係止することによって本原稿BOが原稿台1上に
確実に固定される。この場合、本装置では、各固定子1
7を原稿台1の装置中央側付近に配設したことにより、
これらの固定子17と原稿押え板14とで本原稿BOの
綴じ部BOa寄りの表表紙及び裏表紙を加圧挾持して本
原稿BOを原稿台1上により一層確実に固定することが
できる。
【0144】ここで、本原稿BOが載置されていない状
態で原稿押え板14を原稿台1上に固定したときには原
稿押え板14と原稿台1との間に数mmの隙間ができる
ように設定されており、厚い表紙を有する本原稿も固定
できるように構成されている。更に、本装置では、図3
4に示すように左側の原稿台1は上下移動のみが可能
で、それに載置された本原稿BOのずれが起こらないよ
うになっている。一方、右側の原稿台1は、上下移動だ
けでなく、スライド溝21によって図34において左右
方向に移動可能に支持されている。この右側の原稿台1
はバネ10により左方向への移動習性が付勢されてお
り、リンク機構11に植設されたスライド軸22が原稿
台1の側面のスライド溝21の端部に突き当たることに
よって原稿台1の移動が停止される。
【0145】次に、本装置の原稿台加圧固定切り換え装
置及び原稿台待避装置について説明する。リンク機構1
1によって上下方向に移動可能に構成されている原稿台
1には、バネ13により常に上昇しようとする力が付勢
されている(図34参照)。これにより、本装置内に原
稿台ユニット35がセットされて原稿台加圧動作モード
に入った状態では原稿台1の上昇習性により原稿台1上
に見開かれて載置された本原稿BOの原稿面をスキャナ
ユニット30内の走査ユニット200の下部に押し付け
るように常に上方に加圧している。
【0146】この本原稿BOの原稿面の押圧力は、通
常、走査ユニット200が受けているが、走査ユニット
200が原稿台1上の本原稿から外れた位置に移動した
状態では原稿台1の上昇習性によって原稿台1及び本原
稿BOがスキャナユニット30内に食い込んで走査ユニ
ット200のスムーズな移動が阻害されてしまう恐れが
ある。従って、原稿台1が適切な位置まで上昇した状態
で原稿台1を固定して原稿台1の上昇習性による原稿台
1及び本原稿BOのスキャナユニット30内への余分な
食い込みを阻止する必要がある。また、走査ユニット2
00内の走査光路をミラー222により切り換えてスキ
ャナユニット30の上部に配置されたコンタクトガラス
206上の原稿を読み取るときには、走査ユニット20
0の下部と原稿台1の上面とが接触しないように原稿台
ユニット35の下方に原稿台1を待避させておく必要が
ある。
【0147】原稿台加圧固定切り換え装置及び原稿台待
避装置は、これらの必要性を満たすための装置であり、
これらの両装置を1つの機構で兼用させる仕組の構成例
を図45〜図49に示す。この機構の制御ワイヤ40は
図45に示すように一端にフック41が固定される。制
御ワイヤ40の他端には他のフック42が固定され、制
御ワイヤ40の略中央部付近には球状の止め玉45が固
定されている。
【0148】フック41はリンク機構11の外側端部
(原稿台1の上昇下降によって上下する側)に固定され
ている。フック41から延びた制御ワイヤ40は、プー
リ46,プーリ47を介して方向を変換し、制御プーリ
48に巻き付けられている。ここで、制御ワイヤ40
は、図46及び図47に示すように、制御プーリ48の
溝50に導かれてその中央部付近に固定された止め玉4
5が制御プーリ48の止め穴49にはめ込まれている。
これにより、制御ワイヤ40の動きが制御プーリ48の
回転運動に確実に変換される。
【0149】制御プーリ48に巻かれて延出した制御ワ
イヤ40は、その一方の端部のフック42に掛けられた
張架バネ43の一端によって常に引っ張られている。こ
の張架バネ43の他端は、原稿台ユニット35のベース
6に固定されたフック44に掛けられている。制御プー
リ48は、図46に示すようにワンウエイクラッチ51
を介してシャフト54に支持されている。このシャフト
54は、一対の側板55に支持された滑り軸受52に対
して両端がEリング53で抜け止めされることによっ
て、滑り軸受52を介して側板55に対して回転自在に
支持されている。これにより、制御プーリ48は、シャ
フト54に対して図47の矢印a方向には自由に回転で
きるが、この矢印aと反対の方向にはワンウエイクラッ
チ51の作用によってシャフト54と相対回転すること
ができず、このシャフト54と一体となって回転する。
従って、後述する機構によってシャフト54が固定され
ると、制御プーリ48は、図45において矢印a方向、
すなわち、原稿台1が下降する際の回転方向にのみ回転
可能な状態になる。
【0150】次に、この原稿台加圧固定切り換え装置に
よる原稿台1の下降・固定動作について説明する。図4
5乃至図47において、シャフト54が固定された状態
にあるとき、何らかの外力、例えば、本原稿BOの自重
やめくり頁による加圧などによって原稿台1が押し下げ
られると、この原稿台1側に固定されている制御ワイヤ
40のフック41側の端部が弛む。
【0151】これと同時に制御プーリ48が張架バネ4
3に引っ張られて制御ワイヤ40のフック41側の弛み
を吸収しながら矢印a方向に回転し、制御ワイヤ40が
初期の張力を維持してフック44側に移動する。このと
き、制御プーリ48はワンウエイクラッチ51の作用に
よって矢印aと反対の方向に回転することができないの
で、原稿台1の上昇力が原稿台1に対する押下力を上回
っていても、原稿台1の上昇力によって制御プーリ48
が矢印aと反対の方向に回転されることはなく、制御プ
ーリ48は矢印a方向に回転した位置を維持して停止さ
れる。また、制御プーリ48の停止に伴って制御ワイヤ
40の移動も停止し、これによって原稿台1は外力によ
り押し下げられた位置まで下降して停止する。
【0152】ここで、シャフト54の固定は、以下に述
べる原稿台昇降機構によって行われる。すなわち、シャ
フト54には、図48に示すようにギヤ56がシャフト
54と一体となって回転するように固定されている。ま
た、このギヤ56は、図49に示すように側板55に固
定されたスタッド59に回転自在に支持されている他の
ギヤ57に噛み合っており、その回転がギヤ57に伝達
されるように構成されている。
【0153】更に、ギヤ57はウォームホイール58と
一体成形されており、このウォームホイール58には原
稿台昇降モータ61の出力軸に固定されたウォームギヤ
60が噛み合うように構成されている。この構成によ
り、原稿台昇降モータ61が停止しているときには、ウ
ォームギヤ60とウォームホイール58との噛み合いに
よってウォームホイール58が回転できず、このウォー
ムホイール58と一体のギヤ57に噛み合っているギヤ
56を介して連結されたシャフト54が固定状態とな
る。
【0154】次に、原稿台1の原稿台ユニット35下方
への待避動作について説明する。図48及び図49にお
いて、ギヤ56が矢印b方向に回転するように原稿台昇
降モータ61を駆動すると、ワンウエイクラッチ51に
より制御プーリ48とシャフト54とが一体となって回
転し、制御プーリ48が矢印a方向に回転して制御ワイ
ヤ40がフック44側に移動する。
【0155】この制御ワイヤ40の移動により、図34
及び図51において、左右の各原稿台1は下降して図5
0に示す左右の原稿台下限センサ304で検知される位
置で原稿台昇降モータ61の停止により停止し、各原稿
台1の上面(本装置では本原稿BOの原稿面)が走査ユ
ニット200から離間した原稿台ユニット35の下方位
置、すなわち、図50に示す位置に待避される。この待
避動作は、装置本体の電源オン時や読み取り走査を行わ
ない待機時、スキャナユニット30の上部に配置された
コンタクトガラス206上のシート原稿の画像読み取り
時及び原稿台ユニット35の引き出し時に実行される。
【0156】次に、原稿台1の原稿台ユニット35上方
への加圧動作について説明する。上述の待避動作時とは
逆に、図48及び図49において、ギヤ56が矢印c方
向に回転するように原稿台昇降モータ61を駆動する
と、シャフト54が図45における矢印a方向と反対の
方向に回転し、ワンウエイクラッチ51の作用によって
制御プーリ48がシャフト54に対して自由回転可能な
状態になる。ここで、本装置では、原稿台1を上方に押
し上げるねじりバネ13の力が、制御ワイヤ40を下方
に引っ張っている力よりも強く設定されている。
【0157】従って、このように制御プーリ48が矢印
a方向と反対の方向に自由回転できる状態では、原稿台
1を上方に押し上げようとするねじりバネ13の力によ
って制御ワイヤ40がフック41側に移動する。この制
御ワイヤ40の移動により、図34において、左右の各
原稿台1が上昇し、各原稿台1の上面に見開いて載置さ
れた本原稿BOの原稿面が走査ユニット200に加圧さ
れる。
【0158】このように左右の各原稿台1が上昇して各
原稿台1上の原稿面が走査ユニット200に圧接した状
態で原稿台昇降モータ61を駆動し続けると、ワンウエ
イクラッチ51の作用によって制御プーリ48に対して
シャフト54が自由回転可能な状態になって原稿面の走
査ユニット200への圧接状態が持続される。この加圧
動作は、後述するように、原稿台1の上に走査ユニット
200がある時だけ実行される。
【0159】この原稿台加圧固定切り換え装置50A及
び原稿台待避装置50Bは、図34及び図51に示すよ
うに左右一対の原稿台1に対してそれぞれ1組ずつ配設
されており、走査ユニット200の移動位置に応じてそ
れぞれ独立して制御される。すなわち、原稿台加圧固定
切り換え装置50A及び原稿台待避装置50Bの駆動源
となる左右1組の原稿台昇降モータ61は、それぞれ独
立して制御される。
【0160】図51は上述した待避動作モード時におけ
る原稿台1の下方への待避動作を示し、図52はそのタ
イミングチャートを示す。この待避動作モードでは、図
52に示すように走査ユニット200の移動開始に先立
って左右の原稿台昇降モータ61がそれぞれ左右の原稿
台下限センサ304が各原稿台1を検知するまで逆転さ
れて図50に示すように左右の原稿台1が下方へ下げら
れる。その後、スキャナモータ106が駆動されて走査
ユニット200が所定の方向に走査され、必要であれば
走査ユニット200の走査が何度も繰り返される。そし
て、この待避動作モード終了時に走査ユニット200が
中央ホームポジションに戻り、左右の原稿台昇降モータ
61が所定の回数だけ正転して左右の原稿台1が元の位
置に戻る。
【0161】一方、コンタクトガラス206上のシート
原稿を読み取る時は、スケール207が原稿端面の載置
基準となる。この基準は、本原稿の読み取り開始位置と
異なり、構成が最小サイズになるようにしてある。これ
により、原稿の読み取り開始ポイントが常に一定とな
り、制御も簡単となる。コンタクトガラス206上の原
稿を読み取るシートモードに入ったときは、原稿台下方
待機動作を行った後に、走査ユニット200が中央ホー
ムポジションから左側に移動して端部HPセンサで検知
される端部ホームポジション(図53に示す走査ユニッ
ト200の位置)まで来て停止し、操作部99により読
み取り条件が入力されてスタートスイッチがオンされる
のを待つ。ここで、スタートスイッチがオンされると、
スキャナモータ106が駆動されて走査ユニット200
が図34の右方向に走査され、コンタクトガラス206
上の原稿が走査ユニット200により読み取られる。
【0162】次に、原稿台1の加圧・固定動作モードに
ついて説明する。本原稿モードで本装置の動作が終了し
た時には走査ユニット200が図34に示す中央ホーム
ポジションに戻るので、本装置に本原稿BOをセットす
る時も走査ユニット200が中央ホームポジションに位
置している。これは、本原稿BOを本装置の中央を基準
としてセットするので、原稿台ユニット35をスライド
させて閉じた後に原稿台1を上昇させてセットする時に
どんな大きさの本原稿でも確実に押えるられるようにす
るためである。この動作開始時には、もう一度、中央H
Pセンサで走査ユニット200が中央ホームポジション
にあることを確認する。そして、走査ユニット200
は、中央ホームポジションから左側に移動して端部HP
センサで検知される端部ホームポジション(図54参
照)まで来て停止する。
【0163】図53乃至図57は原稿台1の加圧・固定
モード時における走査ユニット200の遷移図を示し、
図58はそのタイミングチャートを示す。走査ユニット
200の端部ホームポジション(図53参照)は、画像
読み取り頁めくり動作開始ポイント、且つ、動作終了ポ
イントである。この端部ホームポジションでは、走査ユ
ニット200は原稿台1にかかっていない。この状態で
は、両側の原稿台昇降モータ61は停止しており、左右
の原稿台1は共に固定状態にある。
【0164】この原稿台1の加圧・固定モードでは、先
ず、走査ユニット200の駆動モータであるスキャナモ
ータ106が正転して走査ユニット200が図53の右
方向へ移動する。そして、走査ユニット200の右側の
原稿押えローラ281aが本原稿BOの左端にかかった
とき(Aポイント;図54参照)に左側の原稿台昇降モ
ータ61が正転し、左側の原稿台1が加圧状態になる。
これにより、本原稿BOは走査ユニット200に押し付
けられ、最適な画像読み取りが行われる。
【0165】走査ユニット200が本原稿中心ポイント
(図55参照)に到達する少し前に右側の原稿押えロー
ラ281aが右側の原稿台1の左端にかかる(Bポイン
ト;図58参照)。そのとき、右側の原稿台昇降モータ
61が正転し、右側の原稿台1が加圧状態になる。次い
で、走査ユニット200は、本原稿中心ポイントを通過
し、本原稿BOの右側頁の画像読み取りを始める。その
後に左側の原稿押えローラ281bが左側の原稿台1の
右端にかかる(Cポイント;図58参照)。このとき、
左側の原稿台昇降モータ61が停止し、左側の原稿台1
が固定状態になる。これにより、本原稿BOは、固定さ
れてスキャナユニット30に食い込むことなく原稿押え
シート282bに押えられ、次に走査ユニット200が
通過するのを同じ高さを保ちながら待つ。
【0166】図56は、本原稿右頁の画像読み取り中ま
たは右頁めくり上げ中の走査ユニット200の動作状態
を示している。本原稿右頁の画像読み取りを終えた走査
ユニット200は、左側の原稿押えローラ281bが右
側の原稿台1の右端にかかった状態(Dポイント;図5
7参照)で停止し、スキャナモータ106が逆転して走
査ユニット200を左方向へ移動させる。これにより、
走査ユニット200は、本原稿BOの右頁をめくり上げ
ながら進み、本原稿中心ポイント(図55参照)に到達
する少し前に左側の原稿押えローラ281bが左側の原
稿台1の右端にかかる(Cポイント)。そのとき、左側
の原稿台昇降モータ61が正転し、左側の原稿台1が加
圧状態になる。
【0167】次いで、走査ユニット200は、本原稿中
心ポイントを通過し、本原稿左側頁の上に、めくり上げ
た右頁を重ね合せる動作を始める。その後に右側の原稿
押えローラ281aが右側の原稿台1の左端にかかる
(Bポイント)。このとき、右側の原稿台昇降モータ6
1が停止し、右側の原稿台1が固定状態になる。これに
より、本原稿BOは、固定されてスキャナユニット30
に食い込むことなく原稿押えシート282aに押えら
れ、次に走査ユニット200が通過するのを同じ高さを
保ちながら待つ。
【0168】その後、走査ユニット200は、本原稿の
左側頁の上に、めくり上げた頁を重ね合せながら進み、
この頁の重ね合わせが終了した後に右側の原稿押えロー
ラ281aが左側の原稿台1左端にかかる(Aポイン
ト;図54参照)。このとき、左側の原稿台昇降モータ
61が停止し、左側の原稿台1が固定状態になる。これ
により、本原稿BOは、固定されてスキャナユニット3
0に食い込むことなく原稿押えシート282bに押えら
れ、次に走査ユニット200が通過するのを同じ高さを
保ちながら待つ。そして、走査ユニット200は、端部
ホームポジション(図53参照)まで来て停止する。
【0169】次に、原稿台前方引き出し機構について説
明する。図34及び図51に示すように、原稿台ユニッ
ト35の左右側面には、スライドレール300がスキャ
ナユニット30内のレールブラケット301に対して装
置本体の前後方向にスライド可能にそれぞれ連結されて
いる。原稿台ユニット35がスキャナユニット30内に
納まっている(セットされている)ときは、特別な指令
が無い限り、図51に示す開閉ロック装置302が原稿
台ユニット35を固定し、オペレータが原稿台ユニット
35を引き出せない状態にある。この状態は、開閉ロッ
クセンサ320によって検知されている。スライドレー
ル300は、装置本体の前面から原稿台ユニット35上
の原稿台1を充分手前側に引き出せるだけの伸縮能力を
備えている。また、原稿台ユニット35の前面には、開
閉スイッチ303と、図示しない原稿台引出し用の取手
が付いている。
【0170】次に、本原稿のセット動作について説明す
る。オペレータが本原稿を原稿台1にセットするときに
は、操作部99で本原稿モードになっていることを確認
した後、開閉スイッチ303を押す。ここで、もし本原
稿モードになっていない場合は、操作部99の本原稿モ
ードスイッチを押す。何れの場合も、原稿台1が下方退
避位置になければ、原稿台下方退避動作が行われる。そ
して、走査ユニット200が中央ホームポジションにな
ければ、走査ユニット200の中央ホームポジションへ
の移動動作が行われる。
【0171】走査ユニット200が中央ホームポジショ
ンにあると、開閉ロック装置302が解除されて原稿台
ユニット35が引き出し可能になる。このとき、操作部
99には、原稿台ユニット35が引き出し可能な状態に
あることが表示される。オペレータは、原稿台ユニット
35の前面にある取手を持って原稿台ユニット35を装
置本体の手前側に引き出し、次いで左右の原稿押え板1
4のストッパ爪15とストッパ爪16との係止を解除し
て原稿押え板14の前側を上に引き上げて開口させる
(図43参照)。
【0172】オペレータは、この状態で本原稿BOの表
表紙及び裏表紙をそれぞれ原稿台1上に前側基準で合わ
せて置き、原稿押え板14を倒して表裏のそれぞれの表
紙を各原稿押え板14と各原稿台1とで挾み込むように
押え、原稿押え板14のストッパ15をストッパ16に
掛けて固定する(図44参照)。
【0173】その後、オペレータは、本原稿の画像読み
取りを開始したい頁を開いて本原稿の綴じ部付近を片手
で押えながら、原稿台ユニット35をスキャナユニット
30内に押し込んで納める(セットする)。そして、開
閉ロックセンサ320によって、原稿台ユニット35が
スキャナユニット30内にセットされたことが検知され
ると、開閉ロック装置302によって原稿台ユニット3
5が装置本体の所定の位置に固定される。この後、原稿
台昇降モータ61によって原稿台1が上昇され、本原稿
BOが所定の読み取り位置にセットされる。
【0174】この実施形態は、上記実施形態のデジタル
複写機における読み取り処理部108、綴じ部補正処理
部409、書き込み処理部410及びプリンタ411が
用いられ、製本原稿の複写を行うモードでは上記画像読
み取り板101からの読み取りデータが読み取り処理部
108、綴じ部補正処理部409及び書き込み処理部4
10で処理されてプリンタ411に入力され、上記実施
形態のデジタル複写機と同様な効果を奏する。
【0175】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、製本原稿画像を読み取る読み取り手段と、製本原稿
の形状を認識する形状認識手段と、前記読み取り手段の
読み取りデータにより製本原稿の見開き頁の綴じ部領域
を分離する綴じ部領域分離手段と、前記形状認識手段で
認識した製本原稿の形状より製本原稿の見開き頁の綴じ
部画像の歪みを補正する綴じ部画像歪み補正手段とを有
する画像処理装置であって、前記綴じ部領域分離手段
は、製本原稿の見開き頁の画像の中で綴じ部領域を分離
する位置を検出する分離位置検出手段と、この分離位置
検出手段により綴じ部領域を分離する位置を検出する範
囲を限定する検出範囲限定手段とを有するので、測距セ
ンサのような特別な検知手段を設けることなく、読み取
り画像からの形状認識により製本原稿の綴じ部を正確に
検知することができて製本原稿綴じ部の誤検知を防止す
ることができる。
【0176】請求項2記載の発明によれば、製本原稿画
像を読み取る読み取り手段と、製本原稿の形状を認識す
る形状認識手段と、前記読み取り手段の読み取りデータ
により製本原稿の見開き頁の綴じ部領域を分離する綴じ
部領域分離手段と、前記形状認識手段で認識した製本原
稿の形状より製本原稿の見開き頁の綴じ部画像の歪みを
補正する綴じ部画像歪み補正手段とを有する画像処理装
置であって、載置された製本原稿のサイズを検知するサ
イズ検知手段と、このサイズ検知手段で検知した製本原
稿のサイズより製本原稿の見開き頁の綴じ部位置を算出
する綴じ部位置算出手段とを有し、前記綴じ部領域分離
手段は前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿の見
開き頁の綴じ部位置の周辺の所定範囲で前記読み取り手
段の読み取りデータにより製本原稿の見開き頁の綴じ部
領域を検知して分離するので、測距センサのような特別
な検知手段を設けることなく、読み取り画像からの形状
認識により製本原稿の綴じ部を正確に検知することがで
きて製本原稿綴じ部の誤検知を防止することができ、さ
らに、製本原稿の見開き頁の綴じ部領域を検知する範囲
が正確になって綴じ部領域検知処理の稼動範囲を小さく
することができる。
【0177】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の画像処理装置において、前記綴じ部領域分離手段が
前記綴じ部を検知する範囲は、前記綴じ部位置算出手段
で算出した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、
前記綴じ部の深さにより決定するので、製本原稿のサイ
ズに応じた適切な綴じ部検知範囲で綴じ部を速く検知す
ることができる。
【0178】請求項4記載の発明によれば、請求項2記
載の画像処理装置において、前記綴じ部領域分離手段が
前記綴じ部を検知する範囲は、前記綴じ部位置算出手段
で算出した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、
製本原稿画像処理で適用できる最大の綴じ部形状を検知
する範囲としたので、適応できる必要最小限の綴じ部検
知範囲で綴じ部を検知することができる。
【0179】請求項5記載の発明によれば、請求項2記
載の画像処理装置において、前記綴じ部領域分離手段が
前記綴じ部を検知する範囲は、前記綴じ部位置算出手段
で算出した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺で、
製本原稿の見開き頁の綴じ部を中心として左右頁の同幅
の振分範囲としたので、処理上適切な綴じ部検知範囲で
綴じ部を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における画像データの流れ
と画像処理の形態を示す図である。
【図2】同実施形態におけるスキャナの外観を示す斜視
図である。
【図3】一般的な製本原稿の見開き形状を示す斜視図で
ある。
【図4】約5mm厚の製本原稿を中央頁付近で開いてス
キャナの原稿台上にセットした場合を示す正面図であ
る。
【図5】製本原稿をその最初の頁を開いてスキャナの原
稿台上にセットした場合を示す正面図である。
【図6】上記実施形態を説明するための図である。
【図7】上記実施形態における製本原稿の読み取り形状
と復元処理後の形状を示す平面図である。
【図8】上記実施形態における切り換え点検出範囲を示
す図である。
【図9】上記実施形態における切り換え点検出範囲を示
す図である。
【図10】上記実施形態における切り換え点検出範囲を
示す図である。
【図11】上記実施形態における切り換え点検出範囲を
示す図である。
【図12】上記実施形態における切り換え点検出範囲を
示す図である。
【図13】上記実施形態における製本原稿の直線と綴じ
部との切り換え(検出)・切り換え点検知範囲決定フロ
ーを示すフローチャートである。
【図14】上記実施形態における頁境界検出による綴じ
部形状認識処理フローを示すフローチャートである。
【図15】上記実施形態における画像データの移動平均
を説明するための図である。
【図16】上記実施形態における読み取りデータを説明
するための図である。
【図17】上記実施形態の頁部境界検出を説明するため
の図である。
【図18】上記実施形態の適応閾値を説明するための図
である。
【図19】上記実施形態の頁境界位置算出単位を説明す
るための図である。
【図20】上記実施形態の綴じ部境界歪みを説明するた
めの図である。
【図21】上記実施形態の綴じ部深さ算出フローを示す
フローチャートである。
【図22】上記実施形態の綴じ部境界歪みを示す図であ
る。
【図23】上記実施形態の画像長さ算出を説明するため
の図である。
【図24】上記実施形態の概略を示す断面図である。
【図25】上記実施形態の頁部(平面部)と利部の処理
を切り換える処理フローを示すフローチャートである。
【図26】上記実施形態の主走査方向画素間補間を説明
するための図である。
【図27】上記実施形態の主走査方向画素間補間を説明
するための図である。
【図28】上記実施形態の投影倍率算出・光軸アドレス
決定フローを示すフローチャートである。
【図29】上記実施形態の主走査方向画素間補間を説明
するための図である。
【図30】上記実施形態の副走査方向復元フローを示す
フローチャートである。
【図31】本発明の他の実施形態とパーソナルコンピュ
ータとの接続状態を示す概略図である。
【図32】同実施形態を示す斜視図である。
【図33】同実施形態の光学系を示す概略図である。
【図34】本発明の別の実施形態におけるスキャナの構
成を示す図である。
【図35】同実施形態の装置における頁めくり部を示す
断面図である。
【図36】同装置における走査ユニットの本原稿読み取
り走査状態を示す概略図である。
【図37】同装置における走査ユニットの走査方向逆転
時の状態を示す概略図である。
【図38】同装置における走査ユニットの頁めくり走査
時の状態を示す概略図である。
【図39】同装置における走査ユニットの他の本原稿読
み取り走査状態を示す概略図である。
【図40】同装置における走査ユニットの頁めくり走査
状態を示す概略図である。
【図41】同装置における走査ユニットの他の頁めくり
走査状態を示す概略図である。
【図42】同走査ユニットの概略を示す断面図である。
【図43】上記装置の原稿台ユニットを示す斜視図であ
る。
【図44】上記装置の本原稿載置部分を示す断面図であ
る。
【図45】上記装置における原稿台加圧固定切り換え装
置及び原稿台待避装置を示す斜視図である。
【図46】同原稿台加圧固定切り換え装置及び原稿台待
避装置を示す断面図である。
【図47】上記装置の制御プーリを示す斜視図である。
【図48】上記原稿台加圧固定切り換え装置及び原稿台
待避装置の一部を示す斜視図である。
【図49】上記原稿台加圧固定切り換え装置及び原稿台
待避装置の他の一部を示す側面図である。
【図50】上記装置の原稿台待避状態を示す断面図であ
る。
【図51】上記装置の原稿台待避状態を示す平面図であ
る。
【図52】上記装置の原稿台待避動作を示すタイミング
チャートである。
【図53】上記走査ユニットの走査開始・終了時の状態
を示す概略図である。
【図54】上記走査ユニットの本原稿走査開始状態を示
す概略図である。
【図55】上記走査ユニットの本原稿中央走査状態を示
す概略図である。
【図56】上記走査ユニットの本原稿右頁上の状態を示
す概略図である。
【図57】上記走査ユニットの走査方向逆転時の状態を
示す概略図である。
【図58】上記走査ユニットの動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図59】製本原稿の原稿台載置状態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
400 スキャナ 402 製本原稿 403 原稿台 408 読み取り処理部 409 綴じ部補正処理部 410 書き込み処理部 411 プリンタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−170389(JP,A) 特開 平5−336341(JP,A) 特開 平10−210266(JP,A) 特開 平10−243213(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/04 - 1/207 H04N 1/38 - 1/393

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製本原稿画像を読み取る読み取り手段と、
    製本原稿の形状を認識する形状認識手段と、前記読み取
    り手段の読み取りデータにより製本原稿の見開き頁の綴
    じ部領域を分離する綴じ部領域分離手段と、前記形状認
    識手段で認識した製本原稿の形状より製本原稿の見開き
    頁の綴じ部画像の歪みを補正する綴じ部画像歪み補正手
    段とを有する画像処理装置であって、前記綴じ部領域分
    離手段は、製本原稿の見開き頁の画像の中で綴じ部領域
    を分離する位置を検出する分離位置検出手段と、この分
    離位置検出手段により綴じ部領域を分離する位置を検出
    する範囲を限定する検出範囲限定手段とを有することを
    特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】製本原稿画像を読み取る読み取り手段と、
    製本原稿の形状を認識する形状認識手段と、前記読み取
    り手段の読み取りデータにより製本原稿の見開き頁の綴
    じ部領域を分離する綴じ部領域分離手段と、前記形状認
    識手段で認識した製本原稿の形状より製本原稿の見開き
    頁の綴じ部画像の歪みを補正する綴じ部画像歪み補正手
    段とを有する画像処理装置であって、載置された製本原
    稿のサイズを検知するサイズ検知手段と、このサイズ検
    知手段で検知した製本原稿のサイズより製本原稿の見開
    き頁の綴じ部位置を算出する綴じ部位置算出手段とを有
    し、前記綴じ部領域分離手段は前記綴じ部位置算出手段
    で算出した製本原稿の見開き頁の綴じ部位置の周辺の所
    定範囲で前記読み取り手段の読み取りデータにより製本
    原稿の見開き頁の綴じ部領域を検知して分離することを
    特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の画像処理装置において、前
    記綴じ部領域分離手段が前記綴じ部を検知する範囲は、
    前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿の見開き頁
    の綴じ部位置の周辺で、前記綴じ部の深さにより決定す
    ることを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の画像処理装置において、前
    記綴じ部領域分離手段が前記綴じ部を検知する範囲は、
    前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿の見開き頁
    の綴じ部位置の周辺で、製本原稿画像処理で適用できる
    最大の綴じ部形状を検知する範囲としたことを特徴とす
    る画像処理装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の画像処理装置において、前
    記綴じ部領域分離手段が前記綴じ部を検知する範囲は、
    前記綴じ部位置算出手段で算出した製本原稿の見開き頁
    の綴じ部位置の周辺で、製本原稿の見開き頁の綴じ部を
    中心として左右頁の同幅の振分範囲としたことを特徴と
    する画像処理装置。
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