JP2008053507A - ドライエッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Si及びCを主な組成とする絶縁膜のエッチングにおけるレジスト選択比を向上させる。
【解決手段】ウエハ4(基板9)上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜10のドライエッチングにおいて、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマ3を生成し、且つ、ウエハ4を設置する電極5に2MHz以下のRFバイアスを印加する。
【選択図】図1

Description

本発明はドライエッチング方法に関し、特にSi及びCを主な組成とする絶縁膜のエッチング方法に関する。
近年、半導体集積回路装置の微細化に伴う回路遅延を改善するために、配線の絶縁膜として低誘電率絶縁膜(Low−k膜)を使用している。現在、デザインルールが65nmのCMOS(complementary metal-oxide semiconductor )デバイスにおいては、Low−k膜としてSiOC膜が広く使用されている。また、SiOC膜のエッチングには、ArF露光用レジストが使用されている。
しかしながら、ArF露光用レジストには対エッチング耐性が弱いという欠点がある。
以下、図9(a)〜(d)を参照しながら、従来のSiOC膜のドライエッチング方法について説明する。
一般に、図9(a)に示すドライエッチング装置においては、一定のガス流れを生成して減圧状態に保持できる真空反応室101の上部に、プラズマ103を生成するためのプラズマ源102が設けられていると共に、真空反応室101の下部に、ウエハ104を保持する電極105が設けられている。電極105と真空反応室101の底部との間には絶縁体106が介在していると共に、電極105には、プラズマ中からイオンを引き抜くためのRFバイアス発生源として使用するRF電源107が接続されている。
プラズマ源102には、プラズマの発生原理別に、容量結合プラズマ源、誘導結合プラズマ源、マイクロ波プラズマ源、及びECR(電子サイクロトロン共鳴)等の共鳴を利用したプラズマ源等がある。RF電源107としては、少なくともプラズマ源102に使用する周波数以下の周波数のバイアスを発生させるものを用いることが可能である。
特許文献1には、13.56MHzの容量結合プラズマを生成し、100kHzのRFバイアスによりSiO2 膜のエッチングが可能であることが示されている。また、特許文献2には、マイクロ波プラズマ源を用いたSiO2 膜のエッチングにおいて、400kHzのRFバイアスの印加によりエッチングが可能であることが示されている。さらに、特許文献3には、フロンガスとN2 等の窒素を含むガスとを用いることによって、SiOC膜のエッチング反応表面から炭素成分を脱離させ当該表面部分を改質しながらエッチングを行う方法が示されている。
以下、図9(b)〜(d)を参照しながら、従来のSiOC膜のエッチング技術について説明する。尚、図9(b)〜(d)は、図9(a)におけるウエハ104の表面付近の領域108の拡大図であり、図9(b)はエッチング前のウエハ表面の構造を示しており、図9(c)及び(d)は従来技術によるエッチング結果の一例を示している。
図9(b)に示すように、ウエハ104よりなる基板109上には被エッチング膜であるSiOC膜110が形成されており、SiOC膜110上には、ホールパターンを持つレジストパターン111が形成されている。
従来のエッチング条件では、レジスト選択比(レジストエッチングレートに対する被エッチング膜であるSiOC膜110のエッチングレートの比)が小さいため、図9(c)に示すように、エッチング終了後のSiOC膜110a上に残存するレジスト111aの厚さが非常に薄くなる。さらに、レジスト選択比が特に小さい場合には、図9(d)に示すように、エッチング終了後のSiOC膜110b上に残存するレジスト111bの端部が消滅し、その結果、SiOC膜110bの上部がエッチングされてホール開口部が拡大してしまう。
従来のエッチング条件の一例は以下の通りである。
[従来のエッチング条件1]
ガス流量:CF4 /C4 8 /N2 =50/10/50(cm3 /分(標準状態))
圧力:1.33(Pa)
マイクロ波パワー:2500(W)[周波数:2.45GHz]
バイアスパワー:400(W)[周波数:13.56MHz]
基板温度:約80℃
上記条件でエッチングを行った場合のエッチング結果を図10(a)及び(b)に示す。図10(a)は上記条件でエッチングを行ってホールパターンを形成した結果を示し、図10(b)は上記条件でエッチングを行ってトレンチパターンを形成した結果を示す。但し、図10(a)及び(b)のいずれの場合も、完全にエッチングが行われた状態ではなく、途中でエッチングが中断された状態、所謂パーシャルエッチング状態を示している。尚、エッチングにより形成しようとしているホールの直径は約130nmであり、エッチングにより形成しようとしているトレンチの幅は約260nmである。また、レジストの初期膜厚は約360nmであり、被エッチング膜であるSiOC膜の膜厚は約383nmである。
図10(a)に示すホール形成においては、SiOC膜のエッチングレートは279nm/minであり、レジストエッチングレートは174nm/minであり、レジスト選択比は1.6である。
図10(b)に示すトレンチ形成においては、SiOC膜のエッチングレートは395nm/minであり、レジストエッチングレートは188nm/minであり、レジスト選択比は2.1である。
米国特許第4464223号明細書 特許第3042208号公報 特許第3400770号公報
しかしながら、SiOC膜等のSi及びCを主な組成とする絶縁膜のエッチングを行う場合、特にArF露光用レジストを用いて上記絶縁膜のエッチングを行う場合には、上述したように、レジスト選択比が小さいことに起因してレジストがエッチングにより薄膜化し、その結果、所望のエッチング形状が得られなくなるという問題が生じる(図9(d)参照)。この問題は、実用的に行われているオーバーエッチングによってより顕著に生じる。
例えば上記従来の条件で初期膜厚383nmのSiOC膜に対してエッチングを行ってホールパターンを形成する場合において30%のオーバーエッチング(厚さ498nm)を行う場合、初期膜厚360nmのレジストが厚さ311nm(=498/1.6)エッチングされるため、エッチング後に残存するレジストの厚さは49nmとなってしまう。
また、例えば上記従来の条件で初期膜厚383nmのSiOC膜に対してエッチングを行ってトレンチパターンを形成する場合において30%のオーバーエッチング(厚さ498nm)を行う場合、初期膜厚360nmのレジストが厚さ237nm(=498/2.1)エッチングされるため、エッチング後に残存するレジストの厚さは123nmとなってしまう。
さらに、以上に述べた問題は、微細化が進むにつれてレジストの初期膜厚も小さくなるため、更に深刻な問題となってくる。
前記に鑑み、本発明は、Si及びCを主な組成とする絶縁膜のエッチングにおけるレジスト選択比を向上させることを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る第1のドライエッチング方法は、ウエハ上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜のドライエッチング方法であって、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、且つ、前記ウエハを設置する電極に2MHz以下のRFバイアスを印加する。
本発明の第1のドライエッチング方法によると、RFバイアスの周波数を2MHz以下に設定することによって、プラズマ中のイオンのエネルギー分布の分散を大きくすることができるので、高エネルギーを持つイオンの数を実質的に減少させることができる。このため、イオンによるレジストのスパッタリングレートが低下するので、レジストのエッチングレートが低下する。その結果、レジスト選択比を実質的に増大させることができるので、レジストがエッチングにより薄膜化することを防止でき、所望のエッチング形状を得ることができる。
本発明に係る第2のドライエッチング方法は、ウエハ上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜のドライエッチング方法であって、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、且つ、前記ウエハを設置する電極に13.56MHzのRFバイアスを印加した場合と比較して前記プラズマ中におけるイオンエネルギー分布のPeak−to−peak電圧が2倍以上になる周波数を用いて前記電極にRFバイアスを印加する。
また、本発明に係る第3のドライエッチング方法は、ウエハ上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜のドライエッチング方法であって、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、且つ、前記ウエハを設置する電極にRFバイアスを印加することによって前記プラズマ中におけるイオンエネルギー分布のPeak−to−peak電圧を200eV以上に設定する。
本発明の第2又は第3のドライエッチング方法によると、プラズマ中のイオンのエネルギー分布の分散を大きくすることによって、高エネルギーを持つイオンの数を実質的に減少させることができる。このため、イオンによるレジストのスパッタリングレートが低下するので、レジストのエッチングレートが低下する。その結果、レジスト選択比を実質的に増大させることができるので、レジストがエッチングにより薄膜化することを防止でき、所望のエッチング形状を得ることができる。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記RFバイアスにより前記プラズマ中から前記絶縁膜に入射するイオンの最大エネルギーを600eV以下に設定することが好ましい。
このようにすると、イオンによるレジストのスパッタリングレートがより低下してレジストのエッチングレートがより低下する。その結果、レジスト選択比を増大させることができるだけではなく、異常エッチングの原因となるレジスト表面荒れを著しく低減することができる。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記混合ガスは炭化水素分子ガスをさらに含むことが好ましい。
このようにすると、未解離の炭化水素ガス及び解離した炭化水素分子によってレジスト表面を被覆することができるため、レジスト選択比がより一層増大する。すなわち、2MHz以下の低周波RFバイアスによる効果との2重の相乗効果、又は2MHz以下の低周波RFバイアスによる効果と600eV以下の低イオンエネルギーによる効果との3重の相乗効果により、効果的にレジスト選択比を向上させることができる。また、この場合、前記炭化水素分子ガスはCH4 、C2 4 又はC2 6 であると、レジスト選択比を向上させることができるだけではなく、混合ガスにおけるガスの混合比を調整しやすくなり、取り扱いが容易になる。また、この場合、前記第1の分子ガス及び前記炭化水素分子ガスに代えて、弗素と炭化水素分子とを含むガスを用いてもよい。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記第1の分子ガスは弗化炭素ガス又は弗化水素化炭素ガスであってもよい。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記第2の分子ガスは窒素分子又はアンモニアであることが好ましい。
このようにすると、窒素の供給制御が容易となる結果、プロセスウインドウが拡大する。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記第2の分子ガスはアミン化合物ガス又はニトリル化合物ガス等の、CN結合と水素とを含む分子ガスであることが好ましい。
このようにすると、プラズマ中に窒素を供給することができるだけではなく、プラズマ中に水素化炭素分子を供給することができる。その結果、水素化炭素の分子ガスがレジストの表面に保護膜を形成するため、レジスト選択比をより一層増大させることができる。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記第1の分子ガス及び前記第2の分子ガスに代えて、弗素と窒素とを含むガスを用いてもよい。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記混合ガスは希ガスをさらに含むことが好ましい。
このようにすると、希ガス添加による真空反応室内のガス濃度の希釈効果により、反応室内壁上での堆積膜の成長レートを抑制できるため、クリーニング時間の低減、ひいてはランニング時間自体の拡大を実現することができる。
本発明の第1〜第3のドライエッチング方法において、前記絶縁膜はSiOC膜、SiOCN膜、SiCO膜、SiCON膜、SiC膜又はSiCN膜であることが好ましい。
このようにすると、炭素と弗素とを含む分子ガスと窒素を含む分子ガスとを含む混合ガスからなるプラズマにより生成される窒素原子又は窒素分子イオンによって、SiOC膜等の絶縁膜(以下、SiOC膜と称する)のエッチング反応表面からCを除去して当該表面部をSiO2 化しながら、プラズマにより生成される弗化炭素分子により当該SiO2 膜を効率良くエッチングすることができる。このため、SiO2 膜のエッチングと比べて低エネルギーのイオンによってSiOC膜の高速エッチングが可能となる。その結果、2MHz以下の低周波RFバイアスによりレジスト選択比を向上させつつ、SiOC膜の高速エッチングが可能となるので、高レジスト選択比SiOC膜エッチングが可能となる。
本発明によると、炭素と弗素とを含む分子ガスと窒素を含む分子ガスとを含む混合ガスからなるプラズマにより、低イオンエネルギーでも高速エッチングが可能となるため、例えば2MHz以下の低周波RFバイアスを用いることにより、低イオンエネルギー成分を増やして(つまり高エネルギー成分を減らして)レジスト選択比を向上させることができる。また、イオンエネルギーを600eV以下に設定することにより、より効果的にレジスト選択比を向上させることができる。さらに、炭化水素分子ガスを加えることによって、レジスト表面に炭化水素分子を供給してレジスト表面での保護膜形成を促進でき、それによりレジスト選択比をさらに増大させることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法について、被エッチング膜がSiOC膜である場合を例として、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本実施形態に係るドライエッチング方法を実施するためのドライエッチング装置の概略構成図である。
図1(a)に示す本実施形態で用いるドライエッチング装置においては、一定のガス流れを生成して減圧状態に保持できる真空反応室1の上部に、プラズマ3を生成するためのプラズマ源2が設けられていると共に、真空反応室1の下部に、ウエハ4を保持する電極5が設けられている。電極5と真空反応室1の底部との間には絶縁体6が介在していると共に、電極5には、プラズマ中からイオンを引き抜くためのRFバイアス発生源として使用するRF電源7が接続されている。
プラズマ源2には、容量結合プラズマ源[RIE(Reactive Ion Etching)方式、2周波RIE方式、マグネトロンエンハンストRIE(MERIE)方式等]、誘導結合プラズマ源、マイクロ波プラズマ源、ECR(電子サイクロトロン共鳴)等の共鳴を利用したプラズマ源、NLD(Neutral Loop Discharge)プラズマ源、又はヘリコン波プラズマ源等を用いればよい。尚、プラズマ源2はこれらのプラズマ源に限られるものではない。
本実施形態の特徴は、本発明の目的であるレジスト選択比(レジストエッチングレートに対する被エッチング膜であるSiOC膜のエッチングレートの比)を増大するために、RF電源7として、2MHz程度以下の周波数の電源を用いることである。その理由については後に詳述する。RF電源7の周波数は1MHz又は800kHz以下であることがより好ましく、400kHz以下であることがさらに好ましい。但し、実用上はレジスト選択比以外の他のエッチング特性を考慮して、2MHz以下の周波数から最適な周波数を選んで使用する。
本実施形態において、プラズマ3を生成するエッチングガスとしては、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスを用いる。
炭素と弗素とを含む第1の分子ガスとしては、弗化炭素ガス若しくは弗化水素化炭素ガス又はこれらのガスの中から選ばれた複数のガスを用いればよい。弗化炭素ガスとしては、CF4 、C2 6 、C3 8 、C4 6 、C4 8 、C5 8 等を用いればよい。弗化水素化炭素ガスとしては、CHF3 、CH2 2 、CH3 F等を用いればよい。
窒素を含む第2の分子ガスとしては、窒素分子(N2 )又はアンモニア(NH3 )を用いればよい。このようにすると、窒素の供給制御が容易となり、プロセスウインドウが拡大する。
或いは、窒素を含む第2の分子ガスとして、アミン化合物ガス又はニトリル化合物ガス等を用いても良い。これらのガスを構成する分子はCN結合と水素原子とを有していることが大きな特徴である。
CN結合と水素原子とを含む分子からなるガスであるアミン化合物ガスとしては、アルキルアミン[RNH2 ]、ジアルキルアミン[R1 (R2 )NH]、トリアルキルアミン[R1 (R2 )(R3 )N]を用いても良い。ここで、アルキル基Rとしては、直鎖状アルキル基又は環状アルキル基のいずれであっても良い。アルキルアミンとしては、例えば、メチルアミン[CH3 NH2 :1気圧(760mmHg:以下同じ)での沸点−6.33℃]、エチルアミン[C2 5 NH2 :1気圧での沸点16.6℃]、n−プロピルアミンCH3 (CH2 2 NH2 ;1気圧での沸点48℃]、イソプロピルアミン[(CH3 2 CHNH2 :1気圧での沸点33.5℃]、3−ジメチルアミノプロピルアミン[(CH3 2 NCH2 CH2 CH2 NH2 :1気圧での沸点135℃]、n−ブチルアミン[CH3 (CH2 3 NH2 :1気圧での沸点68.5℃]、イソブチルアミン[(CH3 2 CH−CH2 NH2 :1気圧での沸点78℃]等を用いればよい。ジアルキルアミンとしては、例えば、ジメチルアミン((CH3 2 NH:1気圧での沸点6.9℃)、ジエチルアミン((C2 5 2 NH:1気圧での沸点55.4℃)、ジ−n−プロピルアミン(CH3 (CH2 2 NH2 :1気圧での沸点48℃)、ジイソプロピルアミン(CH3 −CH(CH3 )−NH−CH(CH3 )−CH3 :1気圧での沸点84℃)、sec−ブチルアミン(CH3 CH(NH2 )C2 5 :1気圧での沸点63℃)、ジ−n−ブチルアミン((CH3 CH2 CH2 CH2 2 NH:1気圧での沸点159℃)又はジイソブチルアミン(CH3 CH(CH3 )CH2 NHCH2 CH(CH3 )CH3 :1気圧での沸点140℃)等を用いればよい。トリアルキルアミンとしては、例えば、トリメチルアミン((CH3 3 N:1気圧での沸点3℃)、トリエチルアミン((C2 5 3 N:1気圧での沸点89.5℃)又はトリブチルアミン((CH3 CH2 CH2 CH2 3 N:1気圧での沸点216.5℃)等を用いればよい。また、環状のアルキル基を持つガスとしては、アニリン(C6 5 NH2 :1気圧での沸点184℃)等を用いても良い。また、エチレンジアミン(H2 NCH2 CH2 NH2 :1気圧での沸点117℃)等の、アミンを2つ以上有するガスを用いても良い。
CN結合と水素原子とを含む分子からなるガスであるニトリル化合物ガスとしては、アセトニトリル(CH3 CN:1気圧での沸点82℃)又はアクリロニトリル(CH2 =CH−CN:1気圧での沸点77℃)等を用いればよい。その他、CN結合と水素原子とを含む分子からなるガスとして、エチレンイミン(CH2 NHCH2 :1気圧での沸点56.5℃)若しくはプロピレンイミン(C3 7 N:1気圧での沸点77℃)等のイミン化合物、メチルヒドラジン(CH3 NHNH2 :1気圧での沸点87.5℃)若しくは1,1−ジメチルヒドラジン(NH2 −N(CH3 2 :1気圧での沸点63℃)等のヒドラジン化合物又はN,N−ジメチルアセトアミド(CH3 CON(CH3 2 :1気圧での沸点165℃)若しくはN,N−ジメチルホルムアミド(HCON(CH3 2 :1気圧での沸点153℃)等のアミド化合物なども使用可能である。もちろん、CN結合及び水素原子を含む最も小さいガスであるシアン化水素(HCN:1気圧での沸点26℃)を用いても良いが、シアン化水素は安全性に関しては最も危険なガスである。尚、上記各ガスを用いる場合、沸点の高いガスについても反応室に供給する直前に液体から又は固体からガスに変化させ、その後に反応室に供給する技術が十分に実用的であるが、安全にガス供給を行う上で利便性が高いのは、およそ100℃以下の沸点を持つガスである。
尚、本実施形態において、窒素を含む第2の分子ガスとして、上記各ガスを複数(2種類以上)組合せて混合して用いても良いことは言うまでもない。これらのガスを用いると、プラズマ3中に窒素を供給することができるだけではなく、プラズマ3中に水素化炭素分子を供給することができる。その結果、水素化炭素の分子ガスがレジストの表面に保護膜を形成するため、レジスト選択比をより増大させることができる。
また、本実施形態において、炭素と弗素とを含む第1の分子ガス及び窒素を含む第2の分子ガスに代えて、弗素と窒素とを含むガス(例えばNF3 、N2 F等)を用いてもよい。このようにしても、SiOC膜のエッチングを効率良く行うことができ、その結果、レジスト選択比を向上させることができる。
また、本実施形態において、炭素と弗素とを含む第1の分子ガス及び窒素を含む第2の分子ガスに炭化水素分子ガスをさらに加えてプラズマ3を生成することが好ましい。炭化水素分子ガスとしては、単結合(C−C)を持った飽和炭化水素(Cn 2n+2(n:整数):CH4 、C2 6 、C3 8 、・・・)、2重結合(C=C)を持った不飽和炭化水素(Cn 2n(n:2以上の整数):C2 4 、C3 6 、・・・)、又は3重結合(C≡C)を持った不飽和炭化水素(Cn 2n-2(n:2以上の整数):C2 2 、C3 4 、・・・)を用いればよい。また、炭化水素分子は直鎖状であっても環状であってもよい。このようにすると、未解離の炭化水素ガス及び解離した炭化水素分子によってレジスト表面を被覆することができるため、レジスト選択比がより一層増大する。すなわち、後述する2MHz以下の低周波RFバイアスによる効果との2重の相乗効果、又は当該2MHz以下の低周波RFバイアスによる効果と後述する600eV以下の低イオンエネルギーによる効果との3重の相乗効果により、効果的にレジスト選択比を向上させることができる。また、炭化水素分子ガスがCH4 、C2 4 又はC2 6 であると、レジスト選択比を向上させることができるだけではなく、混合ガスにおけるガスの混合比を調整しやすくなり、取り扱いが容易になる。
また、本実施形態において、炭素と弗素とを含む第1の分子ガス及び上記の炭化水素分子ガスに代えて、弗素と炭化水素分子とを含むガスを用いてもよい。具体的には、例えばHFE−227me(CF3 OCHFCF3 )、テトラフルオロオキセタン(Tetrofuluorooxtane:CF2 CF2 OCH2 )、ヘキサフルオロイソプロパノール(Hexafluoroisopropanol :(CF3 2 CHOH)、HFE−245mf(CF2 CH2 OCHF2 )、HFE−347mcf(CHF2 OCH2 CF2 CF3 )、HFE−245mc(CHF3 OCF2 CF3 )、HFE−347mf−c(CF3 CH2 OCF2 CF2 H)、HFE−236me(CHF2 OCH2 CHFCF3 )等のガスを用いてもよい。尚、これらのガスは、温暖化係数の小さい地球温暖化対策ガスであり、環境に優しいガスである。
また、本実施形態において、炭素と弗素とを含む第1の分子ガス及び窒素を含む第2の分子ガスに希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn)をさらに加えてプラズマ3を生成することが好ましい。希ガスとしては例えばArを使用してもよい。また、希ガスとしてHe、Ne、Ar、Kr、Xe又はRnを選択することにより、プラズマ3中の電子温度を高くすることもできるし又は低くすることもできる。すなわち、希ガスプラズマの電子温度は希ガスの第1イオン化エネルギーに大きく依存しているため、高い電子温度のプラズマ3を生成したいときには、より小さな原子番号の希ガスを、低い電子温度のプラズマ3を生成したいときには、より大きな原子番号の希ガスを用いればよい。ここで、2つ以上の希ガスを混合して用いても良い。
図1(b)及び(c)は本実施形態に係るドライエッチング方法の各工程を示す断面図である。尚、図1(b)及び(c)は、図1(a)におけるウエハ4の表面付近の領域8の拡大図であり、図1(b)はエッチング前のウエハ表面の構造を示しており、図1(c)は本実施形態のドライエッチング方法によるエッチング結果の一例を示している。
図1(b)に示すように、ウエハ4よりなる基板9上には被エッチング膜であるSiOC膜10が形成されており、SiOC膜10上には、ホールパターンを持つレジストパターン11が形成されている。
本実施形態のエッチング方法を用いると、後に詳述するようにレジスト選択比(レジストエッチングレートに対する被エッチング膜であるSiOC膜10のエッチングレートの比)を大きくすることができるため、図1(c)に示すように、エッチング終了後のSiOC膜10a上に残存するレジスト11aの厚さを大きくすることができる。これにより、レジスト11aの後退(薄膜化)に起因する加工異常又は寸法異常等が生じることを防止できるので、高精度且つ安定なSiOC膜10のエッチングが可能となる。
図2(a)〜(c)は、本実施形態のドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってホールパターンを形成した場合の効果を説明するための図である。図2(a)〜(c)のいずれの場合も、完全にエッチングが行われた状態ではなく、途中でエッチングが中断された状態、所謂パーシャルエッチング状態を示している。また、エッチングにより形成しようとしているホールの直径は約130nmであり、レジストの初期膜厚は約360nmであり、被エッチング膜であるSiOC膜の膜厚は約383nmである。
図2(a)は、図10(a)に示す従来例の説明でも述べた、従来のエッチング方法によるホール形成エッチングの結果を示している。
上記従来のエッチング方法におけるエッチング条件の一例は以下の通りである。
[従来のエッチング条件1]
ガス流量:CF4 /C4 8 /N2 =50/10/50(cm3 /分(標準状態))
圧力:1.33(Pa)
マイクロ波パワー:2500(W)[周波数:2.45GHz]
バイアスパワー:400(W)[周波数:13.56MHz]
基板温度:約80℃
図2(a)に示すホール形成においては、SiOC膜のエッチングレートは279nm/minであり、レジストエッチングレートは174nm/minであり、レジスト選択比は1.6である。
例えば上記従来の条件で初期膜厚383nmのSiOC膜に対してエッチングを行ってホールパターンを形成する場合において30%のオーバーエッチング(厚さ498nm)を行う場合、初期膜厚360nmのレジストが厚さ311nm(=498/1.6)エッチングされるため、エッチング後に残存するレジストの厚さは49nm(=360−311)となってしまう。
すなわち、上記従来のエッチング方法においてはレジスト選択比が小さいため、実際にオーバーエッチングを行った場合には、エッチング後に残存するレジストの厚さが小さくなってしまう。例えば実際のデュアルダマシン(DD:Dual Damascene)加工時には、およそアスペクト比(ホール深さ/ホール径)4のビアホール加工が必要となる。また、コンタクトホールの場合には、それよりも大きいアスペクト比6のホール加工が必要となる。図2(a)に示すパーシャルエッチング状態のホールのアスペクト比はおよそ3程度であり、ビアホールのエッチングを想定した場合には、図2(a)に示すホール形成に要する時間の4/3倍のエッチング時間を要する。従って、上記従来のエッチング方法によりビアホールを形成する場合、415nm(=311×4/3)のレジストがエッチングされ、初期膜厚360nmのレジストが全て除去されてしまう。
これに対して、図2(b)及び(c)を用いて、本実施形態のエッチング方法によるホール形成エッチングの結果について説明する。
図2(b)は、図1(a)に示すドライエッチング装置の電極5に印加されるRFバイアスの周波数を2MHzに設定した場合におけるホール形成エッチング結果を示す。このとき、エッチング条件[本発明のエッチング条件1]は、以下に示すように、RFバイアスの周波数を除いて、上記従来のエッチング条件1と同じである。
[本発明のエッチング条件1]
ガス流量:CF4 /C4 8 /N2 =50/10/50(cm3 /分(標準状態))
圧力:1.33(Pa)
マイクロ波パワー:2500(W)[周波数:2.45GHz]
バイアスパワー:400(W)[周波数:2MHz]
基板温度:約80℃
図2(b)に示すホール形成においては、SiOC膜のエッチングレートは342nm/minであり、レジストエッチングレートは137nm/minであり、レジスト選択比は2.5である。
例えば上記[本発明のエッチング条件1]で初期膜厚383nmのSiOC膜に対してエッチングを行ってホール(アスペクト比3)を形成する場合において30%のオーバーエッチング(厚さ498nm)を行う場合、初期膜厚360nmのレジストが厚さ199nm(=498/2.5)エッチングされるため、エッチング後に残存するレジストの厚さは161nm(=360−199)となる。また、上記[本発明のエッチング条件1]でアスペクト比4のビアホールのエッチング加工を実施したとすると、初期膜厚360nmのレジストが厚さ265nm(=199×4/3)エッチングされ、エッチング後に残存するレジストの厚さは95nm(=360−265)となる。
以上に説明したように、本実施形態のエッチング方法において2MHzのRFバイアス周波数を用いることにより、レジスト選択比は、従来のエッチング方法(RFバイアス周波数は13.56MHz)の場合の1.6から2.5に増大するので、エッチング後に残存するレジストの厚さの不足に起因する問題を回避することができる。
図2(c)は、図1(a)に示すドライエッチング装置の電極5に印加されるRFバイアスの周波数を400kHzに設定した場合におけるホール形成エッチング結果を示す。このとき、エッチング条件[本発明のエッチング条件2]は、以下に示すように、RFバイアスの周波数を除いて、上記従来のエッチング条件1と同じである。
[本発明のエッチング条件2]
ガス流量:CF4 /C4 8 /N2=50/10/50(cm3 /分(標準状態))
圧力:1.33(Pa)
マイクロ波パワー:2500(W)[周波数:2.45GHz]
バイアスパワー:400(W)[周波数:400kHz]
基板温度:約80℃
図2(c)に示すホール形成においては、SiOC膜のエッチングレートは338nm/minであり、レジストエッチングレートは135nm/minであり、レジスト選択比は2.5である。すなわち、RFバイアスの周波数を2MHzに設定した場合と同様のレジスト選択比が得られるので、当該場合と同様のエッチング結果が得られる。
すなわち、例えば上記[本発明のエッチング条件2]で初期膜厚383nmのSiOC膜に対してエッチングを行ってホール(アスペクト比3)を形成する場合において30%のオーバーエッチング(厚さ498nm)を行う場合、初期膜厚360nmのレジストが厚さ199nm(=498/2.5)エッチングされるため、エッチング後に残存するレジストの厚さは161nm(=360−199)となる。また、上記[本発明のエッチング条件2]でアスペクト比4のビアホールのエッチング加工を実施したとすると、初期膜厚360nmのレジストが厚さ265nm(=199×4/3)エッチングされ、エッチング後に残存するレジストの厚さは95nm(=360−265)となる。
以上に説明したように、本実施形態のエッチング方法において400kHzのRFバイアス周波数を用いることにより、レジスト選択比は、従来のエッチング方法(RFバイアス周波数は13.56MHz)の場合の1.6から2.5に増大するので、エッチング後に残存するレジストの厚さの不足に起因する問題を回避することができる。
また、エッチング結果の詳細については省略するが、本実施形態のエッチング方法においてRFバイアス周波数を1MHzや800kHz等に設定した場合にも、同様の効果が得られた。
このように、2MHz以下のRFバイアス周波数を用いた本実施形態のエッチング方法により、2.5という高いレジスト選択比(従来比:約1.6倍)でSiOC膜に対してホール形成エッチングを実施することができるので、高精度且つ安定なドライエッチングが可能となる。
次に、図3(a)〜(c)を用いて、本実施形態のエッチング方法によるトレンチパターン加工における2MHz以下のRFバイアス周波数の効果について説明する。
図3(a)〜(c)は、本実施形態のドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってトレンチパターンを形成した場合の効果を説明するための図である。図3(a)〜(c)のいずれの場合も、完全にエッチングが行われた状態ではなく、途中でエッチングが中断された状態、所謂パーシャルエッチング状態を示している。また、エッチングにより形成しようとしているトレンチの幅は約260nmであり、レジストの初期膜厚は約360nmであり、被エッチング膜であるSiOC膜の膜厚は約383nmである。すなわち、レジストの初期膜厚及びSiOC膜の膜厚の条件については、上記ホール形成エッチングの場合と同じである。
図3(a)は、図10(b)に示す従来例の説明でも述べた、従来のエッチング方法によるトレンチ形成エッチングの結果を示している。ここで、エッチング条件は上記[従来のエッチング条件1]と同じであり、RFバイアス周波数は13.56MHzである。
図3(a)に示すトレンチ形成においては、SiOC膜のエッチングレートは395nm/minであり、レジストエッチングレートは188nm/minであり、レジスト選択比は2.1である。
図3(b)は、図1(a)に示すドライエッチング装置の電極5に印加されるRFバイアスの周波数を2MHzに設定した場合におけるトレンチ形成エッチング結果を示す。このとき、エッチング条件は上記[本発明のエッチング条件1]と同じである。
図3(b)に示すトレンチ形成においては、SiOC膜のエッチングレートは379nm/minであり、レジストエッチングレートは122nm/minであり、レジスト選択比は3.1である。
図3(c)は、図1(a)に示すドライエッチング装置の電極5に印加されるRFバイアスの周波数を400kHzに設定した場合におけるトレンチ形成エッチング結果を示す。このとき、エッチング条件は上記[本発明のエッチング条件2]と同じである。
図3(c)に示すトレンチ形成においては、SiOC膜のエッチングレートは356nm/minであり、レジストエッチングレートは123nm/minであり、レジスト選択比は2.9である。
このように、2MHz以下のRFバイアス周波数を用いた本実施形態のエッチング方法により、2.9以上という高いレジスト選択比(従来比:約1.4倍以上)でSiOC膜に対してトレンチ形成エッチングを実施することができるので、高精度且つ安定なドライエッチングが可能となる。
以下、本実施形態のエッチング方法における2MHz以下のRFバイアス周波数(低周波RFバイアス)の効果について説明する。
図4(a)及び(b)は、バイアスパワーが400Wの場合における低周波RFバイアスの効果を説明するための図であり、図4(a)は[従来のエッチング条件1]を用いた場合におけるイオンエネルギー分布を示し、図4(b)は[本発明のエッチング条件1]及び[本発明のエッチング条件2]をそれぞれ用いた場合におけるイオンエネルギー分布を示す。図4(a)及び(b)に示すように、いずれのイオンエネルギー分布も高エネルギー側及び低エネルギー側の両端のエネルギーに2つのピークを持つ分布、所謂、バイモーダル分布(Bimodal distribution)となる。
図4(a)に示すように、[従来のエッチング条件1]つまり13.56MHzのRFバイアス周波数を用いた場合におけるイオンエネルギー分布においては、Vpp(基板に入射するイオンエネルギーのPeak−to−peak電圧)が163eVとエネルギー広がりの小さい分布となる。
これに対して、図4(b)に示すように、[本発明のエッチング条件1]つまり2MHzのRFバイアス周波数を用いた場合におけるイオンエネルギー分布においては、Vpp=333eVとなり、13.56MHzのRFバイアス周波数を用いた場合と比べて、およそ2倍のエネルギー広がりを持つ。このように、2MHzのRFバイアス周波数を用いた場合、13.56MHzのRFバイアス周波数を用いた場合と比べて、より高いエネルギーを持ったイオンが基板に入射すると同時に、より低いエネルギーを持ったイオンも基板に入射する。
さらに、図4(b)に示すように、[本発明のエッチング条件2]つまり400kHzのRFバイアス周波数を用いた場合、Vpp=701eVと非常にブロードなエネルギー分布となり、非常に高いエネルギーのイオンが生成される一方、非常に低いエネルギーのイオンも生成される。
ここで、本願発明者が見出した、本実施形態のドライエッチング方法における、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとから生成されたプラズマによるSiOC膜のエッチングメカニズムについて簡単に述べる。本実施形態のSiOC膜エッチングでは、まず、窒素原子及び窒素分子がSiOC膜反応表面のCと反応して、HCN、CN又はC2 2 として除去される。続いて、Cが除去された後の当該反応表面のSi−O結合が弗素原子イオン又は炭化弗素分子イオン(主にCFx イオン(x=1、2、3))により切断されて弗化シリコンとして除去される。このように、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとから生成されたプラズマによるSiOC膜のエッチングでは、窒素を含む第2の分子ガスから生成された窒素原子及び窒素原子を含む分子によってSiOC膜中の炭素が除去される反応と、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスから生成された弗素原子イオン又は炭化弗素分子イオンによってSiOC膜中のSiが除去される反応とが同時に且つ交互に生じているものと考えられる。
ところで、SiO2 膜のエッチングでは、およそ1keV〜1.5keVの最大イオンエネルギーを持つようにバイアスパワーを調整することによって、効率よくエッチング反応が生じる。それに対して、SiOC膜のエッチングでは、窒素を含むイオンによるCの除去反応がおよそ150eV〜600eVの低イオンエネルギーで生じるため、SiO2 膜エッチングの場合と比べて、より低いイオンエネルギーでドライエッチングが可能となる。
また、SiOC膜のエッチングにおいて、高いエネルギーを持ったイオンは、SiOC膜中のSiのエッチングに大きく寄与する。そのため、図2(a)〜(c)のエッチング結果に示したように、13.56MHzのRFバイアス周波数を用いた場合と比べてより高いエネルギーを持つイオンが生成される2MHz及び400KHzのRFバイアス周波数を用いた場合にSiOC膜のエッチングレートが増大する。これは、イオンエネルギーが高いほど、1個のイオンによって生じるエッチング反応数が多くなるので、Si−Oの結合が効率よく切断されると同時にSiがSiFx として除去されるためである。
尚、図3(a)〜(c)に示すようなトレンチエッチングにおけるSiOC膜のエッチングメカニズムは上記ホールエッチングのメカニズムと多少異なってくる。トレンチエッチングの場合には、ホールエッチングの様なパターン形状に依存したラジカルフラックスの入射制限効果が小さいため、ホールエッチングの場合と比べてエッチング反応表面におよそ5倍以上のラジカルが飛来する。当該飛来したラジカルは、ホールエッチングの場合と比べてより厚いエッチング表面反応層を形成する。このため、エッチング反応表面に入射するイオンは、上記表面反応層を除去した上でエッチング反応を起こさなければSiOC膜エッチングに寄与することができないため、エッチングレートに寄与できるイオンエネルギーの閾値が大きくなる。従って、図3(a)〜(c)のエッチング結果に示したように、RFバイアス周波数が低周波になるほど、イオンエネルギー分布中の低エネルギー成分が多くなり、エッチング反応に寄与しないイオンの数が増大するので、SiOC膜のエッチングレートが低下してしまう。
一方、レジストエッチングレートは、一般にラジカルによる熱化学反応とイオンによる反応性イオン反応及びスパッタリング反応とに依存する。本実施形態に係るドライエッチング方法において、レジストエッチングに寄与するエッチング種は、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスから生成される弗素原子のラジカル及びイオン並びにCFx (x=1、2、3)のラジカル及びイオンと、窒素を含む第2の分子ガスから生成される窒素原子のラジカル及びイオン並びに窒素分子のラジカル及びイオンとである。
ここで、本実施形態のドライエッチング方法においては、基本的に酸素分子ガスを使用しないため、上記熱化学反応についてはほぼ無視できる。そのため、窒素原子及び窒素分子のそれぞれのイオンによる反応性イオン反応の効果と各種イオンによるスパッタリング反応の効果とが大きくなる。反応性イオン反応の場合には、レジスト中の炭素は窒素原子イオン及び窒素分子イオンにより、HCN、CN又はC2 2 となって除去される。また、弗素原子による反応性イオン反応及びスパッタリング反応もレジストエッチングレートに寄与する。この場合、レジスト中の炭素はCFx (x=1、2、3)として除去される。尚、非常に高いエネルギーを持つイオンが生成される400kHzのRFバイアス周波数を用いた場合には、他の周波数のRFバイアス周波数を用いた場合と比べて、スパッタ反応のエッチングレートへの寄与が多少生じてくるが、この場合にも全体としては反応性イオン反応のレジストエッチングレートへの寄与が支配的であると言える。そして、反応性イオン反応の原動力はイオンエネルギーであるため、一般にイオンエネルギーが高ければ高いほど、レジストエッチングレートは増大する。すなわち、レジストエッチングレートの観点からは、最大イオンエネルギーは、図4(b)に示す400kHzのRFバイアス周波数を用いた場合の最大イオンエネルギーである800eV程度以下であることが好ましい。
また、同一のバイアスパワーを印加した場合において、エネルギー広がりの小さい13.56MHzのRFバイアス周波数を用いると全てのイオンがレジストエッチングレート発生に寄与するのに対して、エネルギー広がりの大きい2MHz以下のRFバイアス周波数を用いると一部の低エネルギーイオンはレジストエッチングレート発生に寄与しない。
従って、本実施形態のエッチング方法によるホール形成の場合と同様に、本実施形態のエッチング方法によるトレンチ形成の場合も、2MHz以下のRFバイアス周波数を用いることにより、13.56MHzのRFバイアス周波数を用いた場合と比べて、レジストエッチングレートが低下する結果、レジスト選択比が向上する。言い換えると、ホールエッチングとトレンチエッチングとではSiOC膜のエッチングメカニズムは若干異なるものの、いずれのエッチングにおいてもレジストエッチングレート発生に対する低周波RFバイアスの効果が大きい。このため、同一のバイアスエネルギー(バイアスパワー)を投入する場合には、13.56MHzのRFバイアス周波数を用いた場合のレジスト選択比と比べて2MHz以下のRFバイアス周波数を用いた場合のレジスト選択比の方が大きくなる。
ところで、SiO2 エッチングの場合に実用的なエッチングレートを得ようとすると、前述のように1keV以上のイオンエネルギーを発生させるために高いバイアスパワーを印加する必要があったため、RFバイアス周波数を低くした場合にもスパッタリングによるレジスト除去効果が大きくなり、上記低周波RFバイアスの効果が現れることはなかった。
それに対して、以上に述べてきたように、本願発明者は、低イオンエネルギーでもSiOC膜のエッチングが可能であることを見出し、さらに、炭素と弗素とを含む分子ガスと窒素を含む分子ガスとを用いたエッチングにおいて低イオンエネルギーによってレジストエッチングレートを低下させるメカニズムを新規に見出し、これらの知見に基づいて、高レジスト選択比を実現するSiOC膜のエッチング方法を見出した。すなわち、SiOC膜エッチングにおける上記低周波RFバイアスの効果は本願発明者によって初めて見出されたのである。
尚、本実施形態に係るドライエッチング方法においては、エッチングガスとして、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとの混合ガスを用いているが、炭素と弗素とを含む第1の分子ガスとして、C4 8 又はC5 8 等のF/C比が2以下のガスを用いる場合には、微量の酸素分子をさらに混合しても、上記低周波RFバイアスによる効果を得ることができる。逆に、CF4 又はCHF3 等のF/C比が2を上回るガスを用いる場合には、酸素分子を混合しない方が好ましい。これは、酸素原子ラジカル及び酸素分子ラジカルによる熱化学反応のレジストエッチングレートへの寄与が他のラジカルと比べて圧倒的に大きいためである。
また、本実施形態に係るドライエッチング方法においては、被エッチング膜がSiOC膜である場合を例として説明してきたが、これに代えて、Si及びCを主な組成とする他の絶縁膜、例えばSiOCN膜、SiCO膜、SiCON膜、SiC膜又はSiCN膜等を被エッチング膜とする場合にも、エッチングメカニズムが基本的に同じであるので、同様の効果が得られる。
また、本実施形態に係るドライエッチング方法において、基板(ウエハ)温度を低下させることによってレジスト選択比を向上させることは比較的容易である。しかし、基板温度を低下させると、高アスペクト比パターンの側壁及び底部へのラジカル供給が不足するため、ボウイング形状が発生するという問題や高アスペクト比パターン底部の下地膜との間で選択比が取れないという問題等が発生する。そのため、極端な基板温度の低下は好ましくない。従って、本実施形態において、エッチング特性の全体的なバランスを実現するためには、実用的には10℃〜100℃程度の基板温度、より好ましくは25℃〜85℃程度の基板温度が良い。特に、アスペクト比の高いパターンを加工する場合には40℃〜85℃の基板温度が更に好ましい。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法について、被エッチング膜がSiOC膜である場合を例として、図面を参照しながら説明する。
本実施形態においても、SiOC膜等のSi及びCを主な組成とする絶縁膜のドライエッチングにおいて、炭素と弗素とを含む分子ガスと窒素を含む分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、かつ、ウエハを設置する電極に2MHz以下の低周波RFバイアスを印加することは、第1の実施形態と同様である。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、RFバイアスパワーを例えば250Wにすることによって、RFバイアスによりプラズマ中から絶縁膜に入射するイオンの最大エネルギーを600eV以下に設定することである。具体的には、本実施形態のエッチング条件[本発明のエッチング条件3]は、以下に示すように、RFバイアスパワーを除いて、第1の実施形態のエッチング条件[本発明のエッチング条件1]又は[本発明のエッチング条件2]と同じである。
[本発明のエッチング条件3]
ガス流量:CF4 /C4 8 /N2 =50/10/50(cm3 /分(標準状態))
圧力:1.33(Pa)
マイクロ波パワー:2500(W)[周波数:2.45GHz]
バイアスパワー:250(W)[周波数:f]
基板温度:約80℃
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係るドライエッチング方法における第1の実施形態と異なる効果について説明する。
図5(a)〜(c)は、本実施形態のドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってホールパターンを形成した場合の効果を説明するための図であり、図5(a)は比較例として上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを13.56MHzに設定した場合のホール形成エッチングの結果を示し、図5(b)は上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを2MHzに設定した場合のホール形成エッチングの結果を示し、図5(c)は上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを400kHzに設定した場合のホール形成エッチングの結果を示す。図5(a)〜(c)のいずれの場合も、完全にエッチングが行われた状態ではなく、途中でエッチングが中断された状態、所謂パーシャルエッチング状態を示している。また、エッチングにより形成しようとしているホールの直径は約130nmであり、レジストの初期膜厚は約360nmであり、被エッチング膜であるSiOC膜の膜厚は約383nmである。
図5(a)に示すホール形成(RFバイアス周波数f:13.56MHz)においては、SiOC膜のエッチングレートは173nm/minであり、レジストエッチングレートは87nm/minであり、レジスト選択比は2.0である。
それに対して、図5(b)に示すホール形成(RFバイアス周波数f:2MHz)においては、SiOC膜のエッチングレートは198nm/minであり、レジストエッチングレートは54nm/minであり、レジスト選択比は3.7である。
さらに、図5(c)に示すホール形成(RFバイアス周波数f:400kHz)においては、SiOC膜のエッチングレートは191nm/minであり、レジストエッチングレートは48nm/minであり、レジスト選択比は4.0である。
このように、本実施形態のエッチング方法において2MHzのRFバイアス周波数を用いることにより、3.7という高いレジスト選択比を備えたSiOC膜ホールエッチングを実現することができる。この3.7というレジスト選択比は、図2(a)に示す従来のエッチング方法のレジスト選択1.6の2.3倍に相当する。
同様に、本実施形態のエッチング方法において400kHzのRFバイアス周波数を用いることにより、図2(a)に示す従来のエッチング方法のレジスト選択1.6の2.5倍に相当する4.0という高いレジスト選択比が達成されている。
図6(a)〜(c)は、本実施形態のドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってトレンチパターンを形成した場合の効果を説明するための図であり、図6(a)は比較例として上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを13.56MHzに設定した場合のトレンチ形成エッチングの結果を示し、図6(b)は上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを2MHzに設定した場合のトレンチ形成エッチングの結果を示し、図6(c)は上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを400kHzに設定した場合のトレンチ形成エッチングの結果を示す。図6(a)〜(c)のいずれの場合も、完全にエッチングが行われた状態ではなく、途中でエッチングが中断された状態、所謂パーシャルエッチング状態を示している。また、エッチングにより形成しようとしているトレンチの幅は約260nmであり、レジストの初期膜厚は約360nmであり、被エッチング膜であるSiOC膜の膜厚は約383nmである。
図6(a)に示すトレンチ形成(RFバイアス周波数f:13.56MHz)においては、SiOC膜のエッチングレートは200nm/minであり、レジストエッチングレートは87nm/minであり、レジスト選択比は2.3である。
それに対して、図6(b)に示すトレンチ形成(RFバイアス周波数f:2MHz)においては、SiOC膜のエッチングレートは191nm/minであり、レジストエッチングレートは56nm/minであり、レジスト選択比は3.4である。
さらに、図6(c)に示すトレンチ形成(RFバイアス周波数f:400kHz)においては、SiOC膜のエッチングレートは154nm/minであり、レジストエッチングレートは39nm/minであり、レジスト選択比は4.0である。
このように、本実施形態のエッチング方法において2MHzのRFバイアス周波数を用いることにより、3.4という高いレジスト選択比を備えたSiOC膜トレンチエッチングを実現することができる。この3.7というレジスト選択比は、図3(a)に示す従来のエッチング方法のレジスト選択2.1の1.6倍に相当する。
同様に、本実施形態のエッチング方法において400kHzのRFバイアス周波数を用いることにより、図3(a)に示す従来のエッチング方法のレジスト選択2.1の1.9倍に相当する4.0という高いレジスト選択比が達成されている。
以下、本実施形態のエッチング方法における2MHz以下のRFバイアス周波数(低周波RFバイアス)の効果について説明する。
図7(a)〜(c)は、バイアスパワーが250Wの場合における低周波RFバイアスの効果を、バイアスパワーが400Wの場合と比較して説明するための図であり、図7(a)は比較例として上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを13.56MHzに設定した場合におけるイオンエネルギー分布を示し、図7(b)は上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを2MHzに設定した場合におけるイオンエネルギー分布を示し、図7(c)は上記[本発明のエッチング条件3]のRFバイアス周波数fを400kHzに設定した場合におけるイオンエネルギー分布を示す。
図7(a)に示すように、RFバイアス周波数fを13.56MHzに設定した場合において、バイアスパワーを400Wから250Wまで低下させると、イオンエネルギー分布における高エネルギー側のピークが130eV程度低下する。その結果、バイアスパワーが250Wである時のSiOC膜エッチングレート(図5(a)参照)は、バイアスパワーが400Wである時のSiOC膜エッチングレート(図2(a)参照)と比べて0.62倍(=173/279)に低下している。また、Vppは163eVから136eVまで狭くなるが、元々エネルギー広がりが小さいため、このときの低エネルギー側のピークはおよそ350eV程度になる。その結果、バイアスパワーが250Wである時のレジストエッチングレートは、バイアスパワーが400Wである時のレジストエッチングレートと比べて約1/2(=87/174)に低下している。
それに対して、図7(b)に示すように、RFバイアス周波数fを2MHzに設定した場合も、バイアスパワーを400Wから250Wまで低下させると、イオンエネルギー分布が全体的に低下し、Vppも333eVから229eVまで低下する。その結果、バイアスパワーが250Wである時のSiOC膜エッチングレート(図5(b)参照)は、バイアスパワーが400Wである時のSiOC膜エッチングレート(図2(b)参照)と比べて0.58倍(=198/342)に低下している。また、バイアスパワーが250Wである時のレジストエッチングレートは、バイアスパワーが400Wである時のレジストエッチングレートと比べて約0.39倍(=54/137)に低下している。
図7(b)に示す結果(RFバイアス周波数f=2MHz)を図7(a)に示す結果(RFバイアス周波数f=13.56MHz)と比較すると、高エネルギー側ピークのイオンエネルギーの値は両者ともかなり近づいてくるため、SiOC膜のエッチングレートに極端な差は生じないものの、RFバイアス周波数fが2MHzの場合の方が高エネルギー側ピークのイオンエネルギーが高い分、SiOC膜のエッチングレートが高くなる(図5(a)及び(b)参照)。また、RFバイアス周波数fが2MHzの場合には、バイアスパワーを400Wから250Wまで低下させると、SiOC膜のエッチングレートが0.58倍に低下しているのに対して、レジストエッチングレートは0.39倍とさらに大きく低下している。これは、イオンエネルギー分布全体が低エネルギー側にシフトした効果と低エネルギーイオン成分の割合が増えた効果とによるものである。
また、図7(c)に示すように、RFバイアス周波数を400kHzに設定した場合も、バイアスパワーを400Wから250Wまで低下させると、イオンエネルギー分布が全体的に低下し、Vppも701eVから496eVまで低下する。その結果、バイアスパワーが250Wである時のSiOC膜エッチングレート(図5(c)参照)は、バイアスパワーが400Wである時のSiOC膜エッチングレート(図2(c)参照)と比べて0.57倍(=191/338)に低下している。また、バイアスパワーが250Wである時のレジストエッチングレートは、バイアスパワーが400Wである時のレジストエッチングレートと比べて約0.36倍(=48/137)に低下している。
図7(c)に示す結果(RFバイアス周波数f=400kHz)を図7(b)に示す結果(RFバイアス周波数f=2MHz)と比較すると、400kHzのRFバイアス周波数の方が高エネルギー側ピークのイオンエネルギーは少し高いものの、エネルギー分布の広がりが2MHzのRFバイアス周波数と比べて約2.2倍(=496/229)大きいため、400kHzのRFバイアス周波数の場合には2MHzのRFバイアス周波数と比べて高エネルギーイオンの量が減少し、さらに反応に寄与しない低エネルギーイオンの量が増大する。SiOC膜のエッチングでは高エネルギー側ピークのイオンエネルギー近傍の高エネルギーを持つイオンが支配的であるため、400kHzのRFバイアス周波数の場合と2MHzのRFバイアス周波数の場合とでほぼ同じエッチングレートが得られている。一方、レジストエッチングでは、反応に寄与しない低エネルギーイオンの量の増大の影響を受ける結果、400kHzのRFバイアス周波数の場合には2MHzのRFバイアス周波数の場合と比較してレジストエッチングレートが低下する。
ここまで、図7(a)〜(c)に示すイオンエネルギー分布を参照しながら、図5(a)〜(c)に示すホールエッチング結果について考察してきたが、続いて、図6(a)〜(c)に示すトレンチエッチング結果について考察する。尚、トレンチエッチングにおけるレジストエッチングレートのRFバイアス周波数依存性については、ホールエッチングの場合と同様であるため、説明を省略する。第1の実施形態で述べたように、SiOC膜のトレンチエッチングにおいては、ホールエッチングの場合と比べてラジカルフラックスが5倍以上多いため、エッチング表面に形成される反応層の厚さが大きくなる。このため、エッチング表面に入射するイオンは、上記反応層を除去した上でエッチング反応を起こさなければSiOC膜エッチングに寄与できないため、エッチングレートに寄与できるイオンエネルギーの閾値が大きくなる。従って、図6(a)〜(c)のエッチング結果に示したように、RFバイアス周波数が低周波になるほど、イオンエネルギー分布中の低エネルギー成分が多くなり、エッチング反応に寄与しないイオンの数が増大するので、SiOC膜のエッチングレートが低下してしまう。これは、図3(a)〜(c)に示すRFバイアスパワー400Wの場合のエッチング結果と同様である。
次に、図5(a)〜(c)に示すRFバイアスパワー250Wの場合のエッチング結果を、図2(a)〜(c)に示すRFバイアスパワー400Wの場合のエッチング結果と比較すると、RFバイアスパワー250Wの場合には、バイアスパワーの低下により、レジストの表面荒れが大きく低減されている。すなわち、図7(a)〜(c)からも分かるように、RFバイアスによりプラズマ中から絶縁膜に入射するイオンの最大エネルギーを600eV以下に設定することによって、エッチング後において滑らかなレジスト表面が得られる。尚、このイオンエネルギーの低減による効果は、図3(a)〜(c)に示すエッチング結果と図6(a)〜(c)に示すエッチング結果との対比から、トレンチエッチングの場合にも十分に得られていることが分かる。
尚、本実施形態の説明において比較例として用いたRFバイアスパワー400Wは、従来技術においては既に低バイアスパワーと言えるものであるが、RFバイアスパワーを400Wよりも大きくした場合には、レジスト表面荒れが大きくなることは言うまでもない。この場合、当該レジスト表面荒れが原因となって、パターン側壁にストリエーション(Striation:縦筋状の荒れ)が発生するというさらなる問題が生じる。
以上に説明したように、本実施形態によると、SiOC膜等のSi及びCを主な組成とする絶縁膜のドライエッチングにおいて、炭素と弗素とを含む分子ガスと窒素を含む分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、かつ、ウエハを設置する電極に2MHz以下の低周波RFバイアスを印加すると共にRFバイアスによりプラズマ中から絶縁膜に入射するイオンの最大エネルギーを600eV以下に設定することにより、従来と比べて、約2倍以上のレジスト選択比を持つSiOC膜ホールエッチングと約2.5倍のレジスト選択比持つSiOC膜トレンチエッチングとを実現することができる。
図8(a)は従来技術によるホールエッチング結果の一例を示し、図8(b)は本実施形態によるホールエッチング結果の一例を示す。図8(a)に示すように、従来技術においては、基板109上に形成されているエッチング終了後のSiOC膜110b上に残存するレジスト111bの端部が消滅し、その結果、SiOC膜110bの上部がエッチングされてホール開口部が拡大してしまう等の問題が生じる。一方、図8(b)に示すように、本実施形態においては、基板9上に形成されているエッチング終了後のSiOC膜10b上に残存するレジスト11bの厚さを十分に確保することができるので、パターン形状異常等の無い高精度なエッチングが可能となる。また、全てのイオンが約600eV以下の低イオンエネルギーを持つように2MHz以下の低周波RFバイアスを用いることにより、レジスト表面荒れのないエッチングが可能となり、その結果、高精度且つ安定なSiOC膜のドライエッチングを実現できる。
尚、本実施形態に係るドライエッチング方法において使用可能なエッチングガスは第1の実施形態と同様である。
また、本実施形態に係るドライエッチング方法においては、被エッチング膜がSiOC膜である場合を例として説明してきたが、これに代えて、Si及びCを主な組成とする他の絶縁膜、例えばSiOCN膜、SiCO膜、SiCON膜、SiC膜又はSiCN膜等を被エッチング膜とする場合にも、エッチングメカニズムが基本的に同じであるので、同様の効果が得られる。
また、本実施形態に係るドライエッチング方法において、基板(ウエハ)温度を低下させることによってレジスト選択比を向上させることは比較的容易である。しかし、基板温度を低下させると、高アスペクト比パターンの側壁及び底部へのラジカル供給が不足するため、ボウイング形状が発生するという問題や高アスペクト比パターン底部の下地膜との間で選択比が取れないという問題等が発生する。そのため、極端な基板温度の低下は好ましくない。従って、本実施形態において、エッチング特性の全体的なバランスを実現するためには、実用的には10℃〜100℃程度の基板温度、より好ましくは25℃〜85℃程度の基板温度が良い。特に、アスペクト比の高いパターンを加工する場合には40℃〜85℃の基板温度が更に好ましい。
以上に説明したように、本発明は、プラズマを用いたドライエッチング方法に関し、特にSi及びCを主な組成とする絶縁膜のエッチングに適用した場合には、レジスト選択比が向上するという効果が得られ、非常に有用である。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法を実施するためのドライエッチング装置の概略構成図であり、図1(b)及び(c)は本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法の各工程を示す断面図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってホールパターンを形成した場合の効果を説明するための図である。 図3(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってトレンチパターンを形成した場合の効果を説明するための図である。 図4(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係るドライエッチング方法における低周波RFバイアスの効果を説明するための図である。 図5(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってホールパターンを形成した場合の効果を説明するための図である。 図6(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法によりSiOC膜エッチングを行ってトレンチパターンを形成した場合の効果を説明するための図である。 図7(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法における低周波RFバイアスの効果を説明するための図である。 図8(a)は従来技術によるホールエッチング結果の一例を示す図であり、図8(b)は本発明の第2の実施形態に係るドライエッチング方法によるホールエッチング結果の一例を示す図である。 図9(a)は、従来のドライエッチング方法を実施するためのドライエッチング装置の概略構成図であり、図9(b)〜(d)は従来のドライエッチング方法の各工程を示す断面図である。 図10(a)は従来のドライエッチング方法によりホールパターンを形成した結果を示す図であり、図10(b)は従来のドライエッチング方法によりトレンチパターンを形成した結果を示す図である。
符号の説明
1 真空反応室
2 プラズマ源
3 プラズマ
4 ウエハ
5 電極
6 絶縁体
7 RF電源
8 ウエハ4の表面付近の領域
9 基板
10 SiOC膜
10a、10b エッチング加工されたSiOC膜
11 レジストパターン
11a、11b エッチング後のレジストパターン

Claims (14)

  1. ウエハ上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜のドライエッチング方法であって、
    炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、且つ、前記ウエハを設置する電極に2MHz以下のRFバイアスを印加することを特徴とするドライエッチング方法。
  2. ウエハ上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜のドライエッチング方法であって、
    炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、且つ、前記ウエハを設置する電極に13.56MHzのRFバイアスを印加した場合と比較して前記プラズマ中におけるイオンエネルギー分布のPeak−to−peak電圧が2倍以上になる周波数を用いて前記電極にRFバイアスを印加することを特徴とするドライエッチング方法。
  3. ウエハ上に形成された、シリコンと炭素とを含む絶縁膜のドライエッチング方法であって、
    炭素と弗素とを含む第1の分子ガスと窒素を含む第2の分子ガスとを含む混合ガスからプラズマを生成し、且つ、前記ウエハを設置する電極にRFバイアスを印加することによって前記プラズマ中におけるイオンエネルギー分布のPeak−to−peak電圧を200eV以上に設定することを特徴とするドライエッチング方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記RFバイアスにより前記プラズマ中から前記絶縁膜に入射するイオンの最大エネルギーを600eV以下に設定することを特徴とするドライエッチング方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記混合ガスは炭化水素分子ガスをさらに含むことを特徴とするドライエッチング方法。
  6. 請求項5に記載のドライエッチング方法において、
    前記炭化水素分子ガスはCH4 、C2 4 又はC2 6 であることを特徴とするドライエッチング方法。
  7. 請求項5に記載のドライエッチング方法において、
    前記第1の分子ガス及び前記炭化水素分子ガスに代えて、弗素と炭化水素分子とを含むガスを用いることを特徴とするドライエッチング方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記第1の分子ガスは弗化炭素ガス又は弗化水素化炭素ガスであることを特徴とするドライエッチング方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記第2の分子ガスは窒素分子又はアンモニアであることを特徴とするドライエッチング方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記第2の分子ガスはCN結合と水素とを含む分子ガスであることを特徴とするドライエッチング方法。
  11. 請求項10に記載のドライエッチング方法において、
    CN結合と水素とを含む前記第2の分子ガスはアミン化合物ガス又はニトリル化合物ガスであることを特徴とするドライエッチング方法。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記第1の分子ガス及び前記第2の分子ガスに代えて、弗素と窒素とを含むガスを用いることを特徴とするドライエッチング方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記混合ガスは希ガスをさらに含むことを特徴とするドライエッチング方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のドライエッチング方法において、
    前記絶縁膜はSiOC膜、SiOCN膜、SiCO膜、SiCON膜、SiC膜又はSiCN膜であることを特徴とする請求項1に記載のドライエッチング方法。
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