JP2008051246A - シリンダ装置 - Google Patents

シリンダ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008051246A
JP2008051246A JP2006229114A JP2006229114A JP2008051246A JP 2008051246 A JP2008051246 A JP 2008051246A JP 2006229114 A JP2006229114 A JP 2006229114A JP 2006229114 A JP2006229114 A JP 2006229114A JP 2008051246 A JP2008051246 A JP 2008051246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
free end
piston rod
end side
rebound spring
seating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006229114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4720677B2 (ja
Inventor
Masatoshi Mori
雅稔 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2006229114A priority Critical patent/JP4720677B2/ja
Publication of JP2008051246A publication Critical patent/JP2008051246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4720677B2 publication Critical patent/JP4720677B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

【課題】リバウンドスプリングの速度を減速することで、リバウンドスプリングの自由端部に設けられた着座部材と、ピストロッドとの干渉音を低減する。
【解決手段】シリンダ内でピストンロッドに案内されると共に上記リバウンドスプリングの端部を着座する着座部を有する自由端側着座部材7を備えるショックアブソーバなどを構成するシリンダ装置である。自由端側着座部材7に設けた減速手段によって、質量体としてのリバウンドスプリングの軸直方向への速度を減少させることで当該リバウンドスプリングの軸直方向への慣性力を低減する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シリンダ内にリバウンドスプリングが収納されたシリンダ装置であって、車両のショックアブソーバに好適なシリンダ装置に関する。
従来のショックアブソーバとしては、例えば特許文献1に記載の装置がある。この装置では、シリンダ内において、ピストンロッド外周にリバウンドスプリングが配置されている。このリバウンドスプリングの両端部は、それぞれ筒状のカラー部材からなる樹脂製の着座部材の着座部に圧入固定されている。上記各着座部材はそれぞれ、上記ピストンロッドに案内されて当該ピストンロッドに沿って上下に移動自在となっている。
また、着座部材の背面側(リバウンドスプリングとは反対側)には、弾性部材からなるリング状のストッパラバーが同軸に配置されている。このストッパラバーは、着座部材に取り付けられている。
これによって、車輪がリバウンドして上記リバウンドスプリングを圧縮する方向にストロークした際に、上記リバウンドスプリングの自由端に設けられた着座部材は、リバウンドシートやロッドガイドに対しストッパラバーを介して当接することとなり、樹脂製の着座部材がリバウンドシート等に直接当接することによる干渉音発生を回避している。
ここで、特許文献1に記載のショックアブソーバでは、上述のように、リバウンドスプリングの両端部がともに自由端である場合を例示しているが、上下端のうち一端部だけが自由端となり、他端部はピストンロッドなどに固定されているものもある。
実開平6−12848号公報
上記従来技術では、ストローク方向に対する干渉音の発生を抑えることは出来る。しかし、ピストンロッドと着座部材との間の干渉音を回避することは出来ない。
すなわち、上記カラーからなる着座部材は、その中央の貫通穴をピストンロッドが貫通した状態になっており、その着座部材の内径面は、ピストンロッド外径面に案内されるように、当該ピストンロッド外径面との間に所定のクリアランスが設けられている。このため、リバウンドスプリング自身の振動が着座部材に伝達されて当該着座部材が横方向に変位するとピストンロッドに衝突して干渉音を発生することになる。
本発明は、このような点に着目して成されたもので、リバウンドスプリングの速度を減速することで、シリンダ装置に内在するリバウンドスプリングの自由端部に設けられた着座部材と、ピストロッドとの干渉音を低減することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、シリンダと、そのシリンダ内に摺動可能に配置されたピストンと、そのピストンに連結してシリンダの外部に延びるピストンロッドと、上記シリンダ内でピストンロッドの外周に配置されるリバウンドスプリングと、上記シリンダ内でピストンロッドに案内されると共に上記リバウンドスプリングの端部を着座する着座部を有する自由端側着座部材と、を備えるショックアブソーバなどを構成するシリンダ装置であって、
自由端側着座部材に設けた減速手段によって、質量体としてのリバウンドスプリングの軸直方向への速度を減少させることで当該リバウンドスプリングがピストンロッドに衝突する際に生じる軸直方向への慣性力を低減するものである。
本発明によれば、質量体としてのリバウンドスプリングの軸直方向への振動が減速手段によって減衰させられることで、自由端側着座部材がピストンロッドと当接する際にピストンロッドに伝達される衝撃力が低減される。この結果、自由端側着座部材がピストロッドに当接することに起因する干渉音が低減される。
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るシリンダ装置を構成するショックアブソーバの断面図である。
(構成)
図1に示すように、シリンダ1が、内筒1aと外筒1bの二重管構造から構成され、その下端部がブラケット2を介して不図示のナックルやサスペンションアーム等の車輪側部材に連結する。そのシリンダ1の内筒1a内は、ピストン3によって上室と下室とに分けられている。そのピストン3に、ピストンロッド4の下端部が固定されている。ピストンロッド4は、上室内を上方に延び、シリンダ1の上端部(ロッドガイド9など)を貫通して外部に延出している。そのピストンロッド4の上端部は、不図示の車体側部材(車体フレーム等)に連結される。
上記シリンダ1の上室内には、軸を上下に向けてリバウンドスプリング5が収納されている。なお、リバウンドスプリング5の中央部を上記ピストンロッド4が貫通する。また、本実施形態では、リバウンドスプリング5の上端部側のみが自由端となっている場合を例に説明する。
上記リバウンドスプリング5の下端部は、ピストンロッド4に固定された固定側着座部材6に圧入固定されている。また、リバウンドスプリング5の上端部は、ピストンロッド4に案内可能に配置された自由端側着座部材7に圧入固定されている。
そのリバウンドスプリング5の自由端部である上端部側の取付け構造を説明する。
上記自由端側着座部材7は、図2および平面図である図3のように、リバウンドスプリング5の上端部を着座させる着座部本体10と、ピストンロッド外径面に対向して当該ピストンロッドに案内されるガイド部11と、その着座部本体10とガイド部11との間に介装される介装部材12と、から構成される。
上記着座部本体10は、リング状態の樹脂製部材であって、下面がリバウンドスプリング5の上端部を着座させる着座面となっている。
また、ガイド部11は、樹脂製の円筒部材から構成される。そのガイド部11は、内径面11aがピストンロッド4の外径面と摺動可能なガイド面となっていると共に、外径面が上記着座部本体10の内面面と径方向に所定の間隔を空けて対向配置されている。
また、上記介装部材12は、上記着座部本体10の内径面とガイド部11の外径面との間の円筒状の空間に嵌め込まれる介装部本体12aと、その介装部本体12aの下端部に連続し、介装部本体12aよりも大径の円板形状からなる下側ストッパ部12cと、上記介装部本体12aの上端部に連続し、下部が当該介装部本体12aよりも大径であって且つ上方に向けて突出する断面円弧状の上側ストッパ部12bとから構成される。これら介装部本体12a、下側ストッパ部12c、及び上側ストッパ部12bからなる介装部材12は、弾性部材によって一体成形されて製造されている。このように介装部材12は、弾性部材から構成されていることで、例えば上側から上記着座部本体10の内径面とガイド部11の外径面との間の空間に押し込むことで、組み付けることが出来る。なお、上側ストッパ部12bは、軸方向ストッパ部を構成する。
ここで、車両が停止して、車輪がストロークしていない状態では、図1のように、上記自由端側着座部材7と上方のロッドガイド9との間に所定のクリアランスが設定されている。
(作用効果)
上記ショックアブソーバでは、車輪がリバウンドしてショックアブソーバが伸びることで、シリンダ1内をピストン3が上昇する。その上昇に伴い、上記自由端側着座部材7も上方に移動して、自由端側着座部材7のうち弾性部材からなる介装部材12のうちの上側ストッパ部12bがロッドガイド9に当接し、さらに上記車輪がリバウンドするに伴って、つまりピストン3が上昇するにつれて上記リバウンドスプリング5が圧縮変形してバネ反力を発生する。
このように、リバウンドストローク時に、上記自由端側着座部材7は弾性部材からなる上側ストッパ部12bだけがロッドガイド9に当接することで、ストローク方向(ピストンロッド4軸方向)における衝突時の干渉音が低減される。
また、ショックアブソーバがストロークしていない定常状態やバウンド時は、リバウンドスプリング5の上端部は自由端となっている。このため、車輪側から入力された振動等によってリバウンドスプリング5が横方向(ピストンロッド4の軸直方向)に振動し、その振動でリバウンドスプリング5の上端部に取り付けられた自由端側着座部材7も横方向(ピストンロッド4の軸直方向)に揺動して、内径面(ガイド面)側がピストンロッド4に繰り返し衝突する。なお、リバウンドスプリング5は、下端部を支点として横方向に振動することから、横方向の速度は、自由端である上端部で大きくなる傾向にある。
上記衝突の際において、質量が大きいリバウンドスプリング5の速度が小さくなる、つまり、加速度が生じることにより発生する慣性力は、弾性部材からなる介装部材12を介してピストンロッド4に伝達されることから、上記介装部材12の弾性変形でエネルギーが吸収されて、上記リバウンドスプリング5の速度が減速され、その結果、衝突時の加速度が減速されて、上記振動が減衰する。また上記介装部材12の弾性変形でエネルギーが吸収されるために、上記ピストンロッド4に伝達される衝撃力が小さくなって、自由端側着座部材7がピストンロッド4に衝突することによる干渉音の発生を低減することが出来る。
ここで、自由端側着座部材7が、所定の速度を持ってピストンロッド4に衝突すると、その衝撃でピストンロッド4が振動し、その振動が、ピストンロッド4の上端取付け部及び車体を介して車室内に伝達され、異音(例えば、ビーンというような音)として乗員に認知される可能性がある。これを本実施形態では低減することが出来る。
また、上記自由端側着座部材7は軽量であるので、自由端側着座部材7自体に着目した場合には、当該自由端側着座部材7がピストンロッド4に衝突する際の衝撃力は小さいが、リバウンドスプリング5を含めて考えると、リバウンドスプリング5が長くなって振動の速度が大きくなったり、リバウンドスプリング5の質量が増したりするほど、自由端側着座部材7がピストンロッド4に衝突する際の衝撃力は大きくなる。したがって、リバウンドスプリング5が重くなったりするほど、本件特許が問題としている課題が顕著となり、本件発明の適用による効果が有効に働く。
また、自由端側着座部材7におけるピストンロッド4に摺動して案内されるガイド部11を、弾性部材よりも硬い樹脂製とすることで、ピストンロッド4に対するリバウンドスプリング5の位置決めが、ガイド部11を弾性部材で構成する場合に比べて精度が良くなる結果、リバンドスプリングの機能をより確実に発揮することが出来る。
また、本実施形態では、上記弾性部材からなる介装部材12が、リバウンドスプリング5の横方向(ピストンロッド4の軸直方向)への速度を減衰させる減速手段を構成すると共に、軸方向の衝突時の干渉音を低減するストッパ部材も兼ねることで、軸方向の衝突時の干渉音を低減するストッパ部材を別部品とする場合に比べて、部品点数を削減できコスト低減に繋がる。
ここで、上記自由端側着座部材7における、着座部本体10、弾性体からなる介装部材12およびガイド部11の構成は、上記構成に限定されない。例えば図4のように、ガイド部11を下方に延ばし、ガイド部11の下部にコーン状の部分を設けると共に、そのコーン状の上端面を、上記介装部材12の下面や、着座部本体10の下面内周側と上下で対向するように配置しても良い。この場合、介装部材12が下方に膨脹するように変形することがコーン状の部分で拘束される結果、上側ストッパ部12bの上下の変形代を小さく設定することが可能となる。またこの例のように、着座部本体10とガイド部11とが上下で対向していても、着座部本体10が、リバウンドスプリング5の軸直方向に変位する際に、弾性部材である介装部材12を介してガイド部11に力が伝達される配置であれば、本件発明は構わない。
ここで、上記実施形態では、リバウンドスプリング5の上端部側が自由端の場合を例示しているが、下端部側が自由端であっても良いし、上下両端部がともに自由端となっていても良い。その自由端に使用される自由端側着座部材に、本件発明を適用すればよい。
また、上記実施形態では、対象となるシリンダ装置が車両のショックアブソーバを構成する場合で説明しているが、これに限定されない。他の装置に使用されるリバウンドスプリング5を備えたシリンダ装置であって、上述の干渉音が問題となるようなものに使用されていれば、本件発明は適用することが出来る。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、上記各実施形態と同様な部品などについては同一の符号を付して説明する。
(構成)
本実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、自由端側着座部材7の構成が異なる。
すなわち、図5及び平面図である図6に示すように、上記介装部材12を上記ガイド部11と一体に構成すると共に、ガイド部11を弾性部材から構成したものである。
上記弾性部材からなるガイド部11の外径面に、着座部本体10の内径面を嵌め込む嵌め込み部11cを設けると共に、上部に第1実施形態と同様に、上端面に上方に突出する上側ストッパ部12bを設けている。本実施形態では、上側ストッパ部12bが上記嵌め込み部の一部を構成している。
(作用効果)
基本的な作用効果は上記第1実施形態と同様であって、車輪のリバウンドストローク時に、上記自由端側着座部材7は、弾性部材からなる上側ストッパ部12bだけがロッドガイド9に当接することで、ストローク方向(ピストンロッド4軸方向)における衝突時の干渉音が低減される。また、自由端側着座部材7がロッドガイド9に当接していない定常状態や車輪バウンド時は、リバウンドスプリング5が、当該リバウンドスプリング5が横方向(ピストンロッド4の軸直方向)に振動し、その振動でリバウンドスプリング5の上端部に取り付けられた自由端側着座部材7も横方向(ピストンロッド4の軸直方向)に揺動して、内径面11a(ガイド面)側がピストンロッド4に衝突する際に、弾性部材からなるガイドロッドの弾性変形でエネルギーが吸収されることで、上記リバウンドスプリング5の速度が減速されて振動が減衰する。また上記ガイド部11の弾性変形でエネルギーが吸収されるために、上記ピストンロッド4に伝達される衝撃力が小さくなって、ピストンロッド4に自由端側着座部材7が衝突することによる干渉音の発生を低減することが出来る。
また、本実施形態にあっては、リバウンドスプリング5の速度を減速して振動を減衰する減速手段、及び上側ストッパ部12bを、自由端側着座部材7に備えても、当該自由端側着座部材7を2つの構成部品点数から構成することが出来る結果、部品点数を削減できコスト低減に繋がる。
その他の構成や作用効果は上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお。上記第1実施形態と同様な部材などについて上記各実施形態と同様な符号を付して説明する。
(構成)
本実施形態の基本構成は、上記実施形態と同様な構成であるが、自由端側着座部材7の構成が異なる。
次に、本実施形態の自由端側着座部材7の構成について説明する。
本実施形態の自由端側着座部材7は、一部品で構成されると共に、その上方に配置されたストッパラバー14と別体に構成される。すなわち、自由端側着座部材7は、樹脂製からなる円筒状の部品であって、下面にリバウンドスプリング5を着座させる着座部が構成されていると共に、内径面11aがピストンロッド4の外径面4aに摺接するガイド面を構成している。
自由端側着座部材7のうち着座部よりも上側の外径面10aは、シリンダである内筒1aの内径面と所定のクリアランスをもって対向しており、その外径面10aには、周方向に沿って油溜まりとなる複数の凹部20が形成されている。その凹部20の外縁全周は、全て上記外径面10aに接している。本実施形態では、凹部20として、半球状の凹部20が例示されている。
また、上記凹部20の間において、リバウンドスプリング5側とその背面側とを連通するように上下に延びる切欠きからなる連通部21が形成されている。
また、上記自由端側着座部材7の上面には、ストッパラバー14の下部の突起を嵌め込むための凹みが3箇所形成されている。
上記自由端側着座部材7の上方に配置されているストッパラバー14は、弾性部材で構成された環状の部材であって、その中空部を上記ピストンロッド4が貫通することで当該ピストンロッド4に案内されている。そのストッパラバー14の内径の径方向寸法は、上記自由端側着座部材7の内径と同等であっても良いし、若干小さく設定されていても良い。また、ストッパラバー14の上面及び下面にはそれぞれ、図3のように、円周方向の4箇所に上下方向に突出した半円状の突起部を備えている。そして、下側の突起部が、上記自由端側着座部材7上面の凹みに嵌め込まれて、取り付けられている。
なお、ストッパラバー14の外径よりも、上記連通部21が外径側にあるように設定されている。
(作用効果)
上記ショックアブソーバでは、車輪がリバウンドしてショックアブソーバが伸びることで、シリンダ1内をピストン3が上昇する。その上昇に伴い、上記自由端側着座部材7も上方に移動する。このとき、自由端側着座部材7は、ストッパラバー14の突起部を介してロッドガイド9に当接することで、ストローク方向(ピストンロッド4軸方向)における衝突時の干渉音が低減される。
また、ショックアブソーバがストロークしていない定常状態やバウンド時は、リバウンドスプリング5の上端部は自由端となっている。このため、車輪側から入力された振動等によってリバウンドスプリング5が横方向(ピストンロッド4の軸直方向)に振動し、その振動でリバウンドスプリング5上端部に取り付けられた自由端側着座部材7も横方向(ピストンロッド4の軸直方向)に揺動する。
上記振動による横方向への変位の繰り返しによって、自由端側着座部材7の外径面は、シリンダの内筒内径面に対して接近離隔を繰り返すことになる。このとき、内筒内径面に接近する際には、接近側の凹部20に溜まっていたオイルが当該凹部20から外部へ流出する際に、図10のように凹部がない場合と比較して、オイルの粘性に起因する流体抵抗が生じる。この流体抵抗は、自由端側着座部材7の横方向変位に対する抵抗として作用する。その結果、自由端側着座部材7の変位速度を低下つまり、リバウンドスプリング5の横方向振動を減速することになる。
このように、上記リバウンドスプリング5の速度が減速して振動が減衰されることでリバウンドスプリング5がピストンロッド4に衝突する際の加速度が減少し、その結果、慣性力が小さくなって、自由端側着座部材7がピストンロッド4に当接しても、ピストンロッド4に伝達される衝撃力が小さくなって、ピストンロッド4に自由端側着座部材7が衝突することによる干渉音の発生を低減することが出来る。
ここで、自由端側着座部材7の上記外径面と内筒内径面とのクリアランスが小さく、例えば、凹部20の深さよりも上記クリアランスが小さく設定されるなど、上記クリアランスが小さくなるほど、凹部20からのオイルの流出の通路面積が小さくなって凹部20内の圧が高くなり上記流体抵抗は大きくなる。更に、自由端側着座部材7の外径面の一部が内筒内径面に片当たりすることと、上記凹部20からのオイルの流出の連通面積がさらに小さくなって凹部20内の圧がより高まりさらに上記流体抵抗が大きくなる結果、上記振動減衰作用が大きくなる。
また、上記説明では、内筒1aの内径面に外径面10aに形成した凹部20が接近する場合で説明しているが、内筒1aに接近した凹部20が、当該内筒1aから離れる方向に変位する際には、凹部20内が陰圧となったり、凹部20周辺で乱流を起こしたりすることで、自由端側着座部材7の横方向変位に抵抗することで当該自由端側着座部材7の速度を減速して、リバウンドスプリング5の振動を減衰する。
また、自由端側着座部材7の外径面10aに凹部20を設けると、自由端側着座部材7がピストンロッド4に案内されて上下にストロークする際にも、凹部20によって流体抵抗が発生する可能性がある。また、凹部20の上記効果を高めるために、自由端側着座部材7の外径面10aと内筒1aとのクリアランスを小さくした場合にも流体抵抗を高める。
これに対処して、本実施形態では、自由端側着座部材7のリバウンドスプリング5側とその背面側(上面側)とを連通する連通路からなる連通部21を別途形成することで、リバウンドスプリング側とその背面側のオイルが流通し易くなって、ピストンロッド4に対する自由端側着座部材7の摺動抵抗を低減し、摺動性の低下を抑えたり向上させたりすることが出来る。
また、上記連通部21を、上側のストッパラバー14と上下で重ならない位置に設けているので、ストッパラバー14によって連通部21を介してオイルの流通を阻害することが防止される。連通部21とストッパラバー14とが重なると、ストッパラバー14の一部が連通部21に嵌り込んだり連通部21の上端開口を狭めたりするおそれがあり、またこの問題を回避するために、ストッパラバー14にも連通用の切欠きや貫通穴を設ける必要が発生したりする。
ここで、上記連通部21として上下に延びる切欠きを例示しているが、自由端側着座部材7の下面と上面とを連通する貫通穴で上記連通部21を形成しても良い。
また、上記実施形態では、シリンダを構成する内筒1aの内径面と対向する、自由端側着座部材7の外径面10aに対し凹部20を形成する場合で説明しているが、ピストンロッド4と対向する内径面11a(ガイド面)に対して、図11のように、外縁全周が内径面に接した凹部20を形成しても、上記外径面の凹部20と同様な効果を得る。特に、内径面11a側のクリアランスの方が小さく、内径面11a側がピストンロッド4と当接するようであれば、内径面11a側に凹部20を設けると良い。ただし、内径面11aに対して外径面10aの方が相対的に面積が広くなるので、外径面10aに凹部20を形成した方が凹部20の容積を大きく設定でき、凹部20に溜まるオイルの体積が大きくなって上記流動抵抗を大きくすることが可能である。従って、凹部20は内径面11aに設けるより外径面10aに設ける方が振動減衰効果は大きい。なお、図12のように、外径面10a及び内径面11aの両方に凹部20を設けても良い。
また、自由端側着座部材7の外径面側が内筒1aと片当たりすることがある場合には、図7のように、自由端側着座部材7の上端及び下端の角部(符号22の部分)をアール面取りしておくと良い。片当たり時の面積が増加して衝撃が緩和される。
ここで、上記第1実施形態及び第2実施形態の自由端側着座部材7の構成に対して、図13〜図18に示すように、第3実施形態で減速手段を構成する凹部20を組み合わせても良い。よりリバウンドスプリングの5の振動を減速する効果が大きくなる。
本発明に基づく実施形態に係るショックアブソーバを示す断面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る自由端側着座部材を示す断面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る自由端側着座部材を示す上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る別の自由端側着座部材を示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る自由端側着座部材を示す断面図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る自由端側着座部材を示す上面図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る自由端側着座部材を示す断面図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る自由端側着座部材を示す上面図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る外径面を部分的に周方向に展開した図である。 本発明に基づく第3実施形態の作用を説明する図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく第3実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る別例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る別例を説明する図である。
符号の説明
1 シリンダ
3 ピストン
4 ピストンロッド
5 バウンドスプリング
7 自由端側着座部材
9 ロッドガイド
10 着座部本体
10a 外径面
11 ガイド部
11a 内径面(ガイド面)
12 介装部材
12b 上側ストッパ部(上下方向ストッパ部)
14 ストッパラバー
20 凹部
21 連通部

Claims (8)

  1. シリンダと、そのシリンダ内に摺動可能に配置されたピストンと、そのピストンに連結してシリンダの外部に延びるピストンロッドと、上記シリンダ内でピストンロッドの外周に配置されるリバウンドスプリングと、上記シリンダ内でピストンロッドに案内されると共に上記リバウンドスプリングの端部を着座する着座部を有する自由端側着座部材と、を備え、
    ピストンロッド軸直方向へのリバウンドスプリングの速度を減少させる減速手段を、上記自由端側着座部材に設けることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 自由端側着座部材は、リバウンドスプリング端部を着座させる着座部本体と、ピストンロッド外径面と対向して案内されるガイド部とを備え、
    上記減速手段を、上記ガイド部を弾性部材とすることで構成することを特徴とする請求項1に記載したシリンダ装置。
  3. 自由端側着座部材は、リバウンドスプリング端部を着座させる着座部本体と、ピストンロッド外径面と対向して案内されるガイド部とを備え、
    上記減速手段を、上記ガイド部と着座部本体との間に弾性部材を介装することで構成することを特徴とする請求項1に記載したシリンダ装置。
  4. 上記弾性部材に、ピストンロッド軸方向において、リバウンドスプリング側とは反対側の背面からピストンロッド軸方向に突出した軸方向用ストッパ部を設けることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載したシリンダ装置。
  5. 上記減速手段を、自由端側着座部材におけるピストンロッドと対向するガイド面に対し1又は2以上の凹部を設けることで構成することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したシリンダ装置。
  6. 上記減速手段は、自由端側着座部材におけるシリンダ内径面と対向する対向面に対し1又は2以上の凹部を設けることで構成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したシリンダ装置。
  7. 上記自由端側着座部材に対し、リバウンドスプリング側とその背面側とを連通する貫通穴若しくは切欠きからなる連通部を設けたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載したシリンダ装置。
  8. 上記自由端側着座部材の背面側にストッパラバー配置され、そのストッパラバーと少なくとも一部が対向しない位置に上記連通部を設けたことを特徴とする請求項7に記載したシリンダ装置。
JP2006229114A 2006-08-25 2006-08-25 シリンダ装置 Expired - Fee Related JP4720677B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006229114A JP4720677B2 (ja) 2006-08-25 2006-08-25 シリンダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006229114A JP4720677B2 (ja) 2006-08-25 2006-08-25 シリンダ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008051246A true JP2008051246A (ja) 2008-03-06
JP4720677B2 JP4720677B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=39235498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006229114A Expired - Fee Related JP4720677B2 (ja) 2006-08-25 2006-08-25 シリンダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4720677B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085213A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Kyb Co Ltd リバウンドスプリング
JP2014092169A (ja) * 2012-10-31 2014-05-19 Hitachi Automotive Systems Ltd シリンダ装置
DE102013207130A1 (de) * 2013-04-19 2014-10-23 Zf Friedrichshafen Ag Schwingungsdämpfer
JP6169769B1 (ja) * 2016-10-31 2017-07-26 株式会社ショーワ リバウンドスプリング構造

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000120757A (ja) * 1998-10-16 2000-04-25 Unisia Jecs Corp 液圧緩衝器
JP2006177531A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Hitachi Ltd 油圧緩衝器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0612848U (ja) * 1992-07-20 1994-02-18 株式会社ショーワ 油圧緩衝器のリバウンドスプリング取付け構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000120757A (ja) * 1998-10-16 2000-04-25 Unisia Jecs Corp 液圧緩衝器
JP2006177531A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Hitachi Ltd 油圧緩衝器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085213A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Kyb Co Ltd リバウンドスプリング
JP2014092169A (ja) * 2012-10-31 2014-05-19 Hitachi Automotive Systems Ltd シリンダ装置
DE102013207130A1 (de) * 2013-04-19 2014-10-23 Zf Friedrichshafen Ag Schwingungsdämpfer
JP6169769B1 (ja) * 2016-10-31 2017-07-26 株式会社ショーワ リバウンドスプリング構造
WO2018078896A1 (ja) * 2016-10-31 2018-05-03 株式会社ショーワ リバウンドスプリング構造
CN109690125A (zh) * 2016-10-31 2019-04-26 株式会社昭和 回弹弹簧构造
US11293509B2 (en) 2016-10-31 2022-04-05 Hitachi Astemo, Ltd. Rebound spring structure

Also Published As

Publication number Publication date
JP4720677B2 (ja) 2011-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5000235B2 (ja) シリンダ装置
JP5683634B2 (ja) 圧力緩衝装置
JP2011094749A (ja) 緩衝器
JP5784250B2 (ja) 圧力緩衝装置およびカバー部材
JP4720677B2 (ja) シリンダ装置
CN107250598B (zh) 具有牵引止挡部的减振器
JP5588743B2 (ja) サスペンション装置
JP4408417B2 (ja) 防振装置
JP5291969B2 (ja) ストッパ
KR101316458B1 (ko) 댐퍼장치
JP4572773B2 (ja) 車両のサスペンション装置
JP5878807B2 (ja) 緩衝装置
JP6116267B2 (ja) 流体圧緩衝器
JP2007092926A (ja) ショックアブソーバ
JP2013155840A (ja) 油圧緩衝器及び衝撃吸収材
JPH0719643U (ja) 車両用緩衝装置
KR101724736B1 (ko) 자동차용 쇼크업소버
JP2017190806A (ja) ショックアブソーバ
JPH03199732A (ja) 油圧緩衝器のバルブ装置
JP2008256059A (ja) 懸架装置およびそれを備えた車両
JP5145195B2 (ja) 防振装置
JP6381221B2 (ja) 緩衝部材
JP5909422B2 (ja) 緩衝装置
JP5905805B2 (ja) 油圧緩衝器及びバルブ
JP7450797B2 (ja) バンパキャップおよび緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090326

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees