JP7450797B2 - バンパキャップおよび緩衝器 - Google Patents
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Description
本発明は、バンパキャップおよび緩衝器に関する。
本願は、2021年2月24日に、日本国に出願された特願2021-027197号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2021年2月24日に、日本国に出願された特願2021-027197号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
緩衝器において、シリンダのロッドが突出する側をバンパキャップで覆ったものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
緩衝器において異音の発生を抑制することが望まれている。
したがって、本発明は、異音の発生を抑制することが可能なバンパキャップおよび緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るバンパキャップの一の態様は、緩衝器本体に装着されるバンパキャップであり、一端が開口を有し、他端が底部および該底部を貫通する貫通孔を有して、前記緩衝器本体を覆うカバー部と、前記カバー部の前記底部から前記開口側に向けて突出し、隣り合うもの同士の間に隙間が形成される複数の突出部と、を備え、前記カバー部の外部から前記貫通孔を通り、該カバー部内と前記緩衝器本体との間に流入される流体の前記カバー部内での回転を抑制する抑制部を設けた、構成とした。
本発明に係るバンパキャップの別の態様は、緩衝器本体に装着されるバンパキャップであり、一端が開口を有し、他端が底部および該底部を貫通する貫通孔を有して、前記緩衝器本体を覆うカバー部と、前記カバー部の前記底部から前記開口側に向けて突出し、隣り合うもの同士の間に隙間が形成される複数の突出部と、を備え、前記底部に設けられた複数の前記突出部には、前記底部の内径側に向いて前記底部の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜部が設けられている、構成とした。
本発明に係る緩衝器の一の態様は、シリンダと、該シリンダの一端側から延出するロッドとを有する緩衝器であり、前記ロッドを挿通させる貫通孔が形成され、前記シリンダの一端側を覆うカバー部と、前記カバー部の内面から、前記カバー部の周方向に間隔を空けて突出する複数の突出部と、前記カバー部の外部から前記貫通孔を通り、該カバー部の内部に流入される流体について、該貫通孔の周方向外側に広がる流体速度が該貫通孔の周方向位置により異なるように調整する流体調整部と、を備える、構成とした。
本発明によれば、異音の発生を抑制することが可能となる。
[第1実施形態]
本発明に係る第1実施形態を図1~図5を参照しつつ以下に説明する。
本発明に係る第1実施形態を図1~図5を参照しつつ以下に説明する。
図1は、第1実施形態の緩衝器(Shock Absorber)を示すものである。第1実施形態の緩衝器1は、自動車や鉄道車両等の車両のサスペンション装置に用いられる緩衝器であり、具体的には自動車のストラット型サスペンションに用いられる緩衝器である。緩衝器1は、緩衝器本体2とバンパキャップ3とを有している。
緩衝器本体2は、円筒状の金属製の内筒12と、内筒12よりも大径で内筒12の外周側に設けられ内筒12との間にリザーバ室13を形成する有底円筒状の金属製の外筒14と、いずれも外筒14の外周側に溶接により固定される金属製のメインブラケット15およびスプリングシート16と、を有している。内筒12と外筒14とが円筒状のシリンダ17を構成している。外筒14は、円筒状の側壁部21と、側壁部21の軸方向の一端側を閉塞する底部22と、側壁部21の底部22とは反対側の開口部23とを有している。
緩衝器本体2は、内筒12の軸方向の一端部に取り付けられる円環状の金属製のボディ部材30と、内筒12の軸方向の他端部に取り付けられる円環状の金属製のロッドガイド31と、を有している。内筒12は、ボディ部材30を介して外筒14の底部22に係合しており、ロッドガイド31を介して外筒14の側壁部21の開口部23側に嵌合している。
緩衝器本体2は、ロッドガイド31に対して底部22とは反対側に、円環状のシール部材32を有している。このシール部材32は、図2に示すように、ゴム製の弾性部材33内に円環状の金属製の剛性部材34が埋設されて構成されている。シール部材32は、側壁部21の開口部23側の内周部に嵌合されている。緩衝器本体2は、シール部材32の開口部23側に、円環状の金属製のリング部材35を有している。側壁部21の開口部23側の端部には、カール加工によって径方向内方に塑性変形させられた係止部36が形成されており、シール部材32は、剛性部材34の埋設部分が、リング部材35を介して、この係止部36とロッドガイド31とに挟持されている。
図1に示すように、緩衝器本体2は、内筒12内に摺動可能に嵌装されるピストン37を有している。ピストン37は、内筒12内に第1室38と第2室39とを画成している。第1室38は、内筒12内のピストン37とロッドガイド31との間に設けられ、第2室39は、内筒12内のピストン37とボディ部材30との間に設けられている。第2室39は、ボディ部材30によってリザーバ室13と画成されている。内筒12内の第1室38および第2室39には作動流体である油液が充填されており、内筒12と外筒14との間のリザーバ室13には作動流体であるガスと油液とが充填されている。
緩衝器本体2は、一側がピストン37に結合され、他側が外筒14から開口部23を介して外部に延出する金属製の円柱状のロッド41を有している。よって、ロッド41は、シリンダ17の一端側から延出している。ロッド41は、ピストン37がナット43によって連結されており、シリンダ17に対してピストン37と一体に移動する。ロッド41は、図2に示すように、ロッドガイド31とシール部材32の弾性部材33とを通ってシリンダ17から外部へと延出している。ロッド41は、外筒14から外部に延出する部分が車体側に連結される。ロッド41は、ロッドガイド31に案内されて、シリンダ17に対して軸方向に移動する。シール部材32は、弾性部材33が側壁部21との隙間を閉塞すると共にロッド41との隙間を閉塞する。よって、シール部材32は、外筒14とロッド41との間を閉塞して、内筒12内の油液と、リザーバ室13内のガスおよび油液とが外部に漏出するのを規制する。
図1に示すように、ピストン37には、軸方向に貫通する通路44および通路45が形成されている。通路44,45は、第1室38と第2室39とを連通可能となっている。緩衝器本体2は、ピストン37に当接することで通路44を閉塞可能な円環状のディスクバルブ46を、ピストン37の底部22とは反対側に有している。また、緩衝器本体2は、ピストン37に当接することで通路45を閉塞可能な円環状のディスクバルブ47を、ピストン37の底部22側に有している。
ディスクバルブ46は、ロッド41が内筒12および外筒14内への進入量を増やす縮み側に移動しピストン37が第2室39を狭める方向に移動して第2室39の圧力が第1室38の圧力よりも所定値以上高くなると通路44を開くことになり、その際に減衰力を発生させる縮み側の減衰バルブである。ピストン37およびディスクバルブ46のうちの少なくとも一方には、ディスクバルブ46が通路44を最も閉塞した状態でも通路44を介して第1室38と第2室39とを連通させる図示略の固定オリフィスが形成されている。
ディスクバルブ47は、ロッド41が内筒12および外筒14からの突出量を増やす伸び側に移動しピストン37が第1室38を狭める方向に移動して第1室38の圧力が第2室39の圧力よりも所定値以上高くなると通路45を開くことになり、その際に減衰力を発生させる伸び側の減衰バルブである。ピストン37およびディスクバルブ47のうちの少なくとも一方には、ディスクバルブ47が通路45を最も閉塞した状態でも通路45を介して第1室38と第2室39とを連通させる図示略の固定オリフィスが形成されている。
ボディ部材30には、軸方向に貫通する通路52および通路53が形成されている。通路52,53は第2室39とリザーバ室13とを連通可能となっている。緩衝器本体2は、ボディ部材30の底部22側に、ボディ部材30に当接することで通路52を閉塞可能な円環状のディスクバルブ55を有しており、ボディ部材30の底部22とは反対側に、ボディ部材30に当接することで通路53を閉塞可能な円環状のディスクバルブ56を有している。
ディスクバルブ55は、ロッド41が縮み側に移動しピストン37が第2室39を狭める方向に移動して第2室39の圧力がリザーバ室13の圧力よりも所定値以上高くなると通路52を開くことになり、その際に減衰力を発生させる縮み側の減衰バルブである。ディスクバルブ56は、ロッド41が伸び側に移動しピストン37が第1室38側に移動して第2室39の圧力がリザーバ室13の圧力より低下すると通路53を開くことになるが、その際にリザーバ室13から第2室39内に実質的に減衰力を発生させずに作動液体を流すサクションバルブである。
メインブラケット15は、金属製であり、外筒14の軸方向の中央位置よりも底部22側の側壁部21に嵌合され溶接されて固定されている。メインブラケット15は、複数の取付穴61に挿入される締結具(図示略)で車輪(図示略)側に連結される。
スプリングシート16は、金属製であり、外筒14の軸方向の中央位置よりも開口部23側の側壁部21に嵌合され溶接されて固定されている。スプリングシート16は、車体(図示略)を支持するコイルスプリングである車体支持スプリング(図示略)の下端を支持する。
図2に示すように、バンパキャップ3は、シリンダ17のロッド41が突出する側の一端部を覆うように緩衝器本体2に装着されている。ここで、緩衝器本体2は、シリンダ17のロッド41が突出する側の外端部にシール部材32を有しており、バンパキャップ3は、このシール部材32を保護する。具体的に、ロッド41には、そのシール部材32よりも外側に突出する部分の外周側に筒状のバンプラバー(図示略)が設けられており、シリンダ17が車体(図示略)との距離を縮めたときに、このバンプラバーが車体とバンパキャップ3とに当接し弾性変形して衝撃を吸収する。その際にバンプラバーとシール部材32とが衝突するのをバンパキャップ3が規制する。
ロッド41のシール部材32から外側に向け突出する部分を外周側で覆うように蛇腹筒状のダストブーツ65が車体(図示略)から下方に延出している。このダストブーツ65の下端部がバンパキャップ3に固定されている。ダストブーツ65は、ロッド41の少なくとも一部を外周側で覆うと共に、上記したバンプラバー(図示略)およびバンパキャップ3も外周側で覆っている。このダストブーツ65の外周側に、上記した車体支持スプリング(図示略)が配置される。
バンパキャップ3は、合成樹脂製の一体成形品であり、図3~図5に示すように、底部71と胴部72と鍔部73と外方凸状部74とを有するカバー部75を備えている。
図4および図5に示すように、底部71は、有孔円板状であり、径方向の中央に軸方向に貫通する貫通孔81が形成されている。貫通孔81は、その中心軸線に直交する面での断面が円形の丸穴である。言い換えれば、底部71は、貫通孔81を形成する内周縁部82が円形状をなしている。図2に示すように、底部71の内周縁部82には、底部71の軸方向における一端部に内周端面82aが形成されており、底部71の軸方向における他端部に、内周端面82aよりも大径のテーパ面82bが形成されており、これらの間にこれらを繋ぐ段面82cが形成されている。
内周端面82aは円筒面状であり、内周縁部82において最も小径である。段面82cは、内周端面82aの軸方向のテーパ面82b側の端縁部から径方向外方に広がる平面状である。テーパ面82bは、段面82cの外周縁部から軸方向において内周端面82aとは反対側に延出しており、内周端面82aから離れるほど大径となっている。これら内周端面82a、テーパ面82bおよび段面82cは同軸状に形成されており、貫通孔81を形成している。
胴部72は、円筒状であり、底部71の外周縁部の全周から底部71と同軸状をなして底部71の軸方向における内周端面82aとは反対側に延出している。胴部72は、軸方向における底部71とは反対側が開口78となっている。底部71の軸方向における胴部72側の内面71aは、底部71および胴部72の軸直交方向に広がる平面状である。胴部72の内周面72aは円筒面状である。カバー部75は、一端が開口78を有し、他端が底部71および底部71を貫通する貫通孔81を有している。
ここで、同軸状に配置される、貫通孔81、底部71および胴部72の中心軸線をバンパキャップ3およびカバー部75の中心軸線とする。よって、貫通孔81、底部71、胴部72、バンパキャップ3およびカバー部75は、軸方向が一致し、周方向も一致し、径方向も一致する。
鍔部73は、胴部72の軸方向における底部71とは反対側の端縁部から胴部72の径方向における外側に延出している。図4に示すように、鍔部73は、胴部72の周方向に部分的に設けられており、同形状の鍔部73が胴部72の周方向に等間隔で複数、具体的には三箇所設けられている。外方凸状部74は、図3に示すように、胴部72の軸方向における底部71と鍔部73との間から径方向における外側に突出している。図5に示すように、外方凸状部74は、胴部72の周方向に部分的に設けられており、同形状の外方凸状部74が胴部72の周方向に等間隔で複数、具体的には三箇所設けられている。外方凸状部74は、胴部72の周方向において、鍔部73と位置を異ならせている。外方凸状部74と鍔部73とが、胴部72の周方向において交互に等間隔で配置されている。
バンパキャップ3は、複数、具体的には六箇所の同形状の嵌合凸状部91と、複数、具体的には三箇所の同形状の当接突出部92(突出部)と、複数、具体的には三箇所の同形状の傾斜突出部93(突出部)と、を有している。嵌合凸状部91は、カバー部75の胴部72に設けられており、当接突出部92および傾斜突出部93は、カバー部75の底部71および胴部72に設けられている。
図4に示すように、嵌合凸状部91は、胴部72の内周面72aから胴部72の径方向における内方に突出している。嵌合凸状部91は、胴部72の周方向に部分的に設けられており、同形状の嵌合凸状部91が胴部72の周方向に等間隔をあけて設けられている。よって、胴部72の周方向において隣り合う嵌合凸状部91と嵌合凸状部91との間に隙間が形成されている。
当接突出部92は、底部71の内面71aから胴部72の軸方向に沿って開口78側に向け突出している。傾斜突出部93も底部71の内面71aから開口78側に向け突出している。当接突出部92と傾斜突出部93とが、底部71および胴部72の周方向において交互に等間隔で配置されている。複数の当接突出部92と複数の傾斜突出部93とは、胴部72の周方向において隣り合う当接突出部92と傾斜突出部93との間に隙間が形成されている。全ての当接突出部92および全ての傾斜突出部93は、それぞれが、嵌合凸状部91の一箇所と底部71の周方向における位置を合わせて繋がっている。
当接突出部92は、いずれも胴部72の軸方向に沿って底部71の内面71aから立ち上がる一対の側壁面92aおよび内壁面92bと、一対の側壁面92aおよび内壁面92bの胴部72の軸方向における内面71aとは反対側の端縁部を結んで広がる当接面92cとを有している。
一対の側壁面92aは、いずれも、平面状をなして胴部72の内周面72aから胴部72の径方向に沿って径方向内方に延出している。内壁面92bは、一対の側壁面92aの胴部72の径方向における中心軸線側の端縁部同士を結んでいる。内壁面92bは、胴部72の内周面72aと同軸の円筒面の一部の形状をなしている。全ての当接突出部92の内壁面92bは、胴部72の内周面72aと同軸の同一の円筒面の一部の形状をなしている。当接面92cは、底部71の内面71aと平行に広がっている。当接突出部92から延出する嵌合凸状部91は、当接面92cの胴部72の周方向における中央位置から胴部72の軸方向に沿って開口78側に延出している。
傾斜突出部93は、胴部72の内周面72aに繋がる当接部101と、当接部101から胴部72の中心軸線側に突出する傾斜部102(抑制部,流体調整部)とを有している。
当接部101は、胴部72の軸方向に沿って底部71の内面71aから立ち上がる側壁面101aおよび側壁面101bと、側壁面101a,101bにおける胴部72の中心軸線側の端縁部同士を結ぶ内壁面101cと、側壁面101a,101bおよび内壁面101cの胴部72の軸方向における内面71aとは反対側の端縁部を結んで広がる当接面101dとを有している。
側壁面101a,101bは、いずれも、胴部72の内周面72aから胴部72の径方向にほぼ沿って径方向内方に延出している。側壁面101aは、胴部72の中心軸線から遠い側の部分が、平面状をなして胴部72の径方向に沿っており、胴部72の中心軸線に近い側の部分が傾斜突出部93の外側に中心軸線を有する円筒面の一部の形状をなしている。側壁面101bは、胴部72の中心軸線から遠い側の部分が、平面状をなして胴部72の径方向に沿っており、胴部72の中心軸線に近い側の部分が傾斜突出部93の内側に中心軸線を有する円筒面の一部の形状をなしている。当接部101における側壁面101a,101bの胴部72の中心軸線から遠い側の端部間の距離は、当接突出部92における一対の側壁面92aの胴部72の中心軸線から遠い側の端部間の距離と同等になっている。
内壁面101cは、胴部72の内周面72aと同軸の円筒面の一部の形状をなしている。全ての当接部101の内壁面101cは、胴部72の内周面72aと同軸の同一の円筒面の一部の形状をなしている。当接面101dは、内面71aと平行に広がっている。当接面101dの底部71の内面71aからの高さは、当接突出部92の当接面92cの底部71の内面71aからの高さと同等になっている。傾斜突出部93から延出する嵌合凸状部91は、当接面101dの胴部72の周方向における中央位置から胴部72の軸方向に沿って開口78側に延出している。
傾斜部102は、当接部101の内壁面101cから胴部72の中心軸線側に突出している。傾斜部102は、いずれも胴部72の軸方向に沿って底部71の内面71aから立ち上がる延出壁面102aおよび傾斜壁面102bと、延出壁面102aおよび傾斜壁面102bの胴部72の軸方向における内面71aとは反対側の端縁部と、当接部101の内壁面101cの当接面101dとは反対側の端縁部とを結んで広がる段面102cとを有している。
延出壁面102aは、当接部101の側壁面101aにおける胴部72の中心軸線側の端縁部から、この中心軸線側に、平面状をなして延出している。図5に示すように、延出壁面102aは、これが形成された傾斜部102と同一の傾斜突出部93を構成する当接部101の胴部72の周方向における中央位置と胴部72の中心軸線とを結ぶ線に沿っている。
傾斜壁面102bは、平面状をなしており、当接部101の側壁面101bにおける胴部72の中心軸線側の端縁部と、延出壁面102aにおける胴部72の中心軸線側の端縁部とを結んでいる。これにより、傾斜壁面102bは、胴部72の周方向における側壁面101b側の端部である第1端部111が、胴部72の周方向における延出壁面102a側の端部である第2端部112よりも胴部72の中心軸線からの距離が長くなっている。言い換えれば、傾斜壁面102bは、傾斜壁面102bの位置における胴部72の周方向に対して、傾斜している。段面102cは、底部71の内面71aと略平行に広がっている。図4に示すように、傾斜部102の段面102cの底部71の内面71aからの高さは、当接部101の当接面101dの内面71aからの高さよりも若干低くなっている。
ここで、図5に示すように、カバー部75に設けられた三箇所の傾斜突出部93は、同形状であり、胴部72の周方向に等間隔で並べられている。よって、一箇所の傾斜突出部93の第1端部111を基準とした第2端部112の配置方向を、胴部72の周方向における一側とすると、バンパキャップ3に設けられた全ての傾斜突出部93について、第1端部111を基準とした第2端部112の配置方向が、この一側となる。その結果、バンパキャップ3には、第1端部111と第2端部112とがバンパキャップ3の周方向に交互に並んでいることになる。
このことから、バンパキャップ3は、カバー部75の貫通孔81側すなわち内径側に向いてカバー部75の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜壁面102bが形成された複数の傾斜突出部93を有している。言い換えれば、バンパキャップ3は、底部71に設けられた複数の傾斜突出部93に、底部71の内径側に向いて底部71の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜壁面102bを有する傾斜部102が設けられている。
バンパキャップ3は、貫通孔81、全ての嵌合凸状部91、全ての当接突出部92および全ての傾斜突出部93が、胴部72の軸方向に移動する抜き型によって形成可能となっている。なお、傾斜突出部93を、バンパキャップ3の他の部分とは別体で形成して、この他の部分に接着しても良い。
このような構成のバンパキャップ3が、図2に示すように、カバー部75の貫通孔81内にロッド41を挿通させて、シリンダ17のロッド41が突出する側の一端部を胴部72の内周側に嵌合させることにより、シリンダ17に取り付けられる。その際に、バンパキャップ3は、カバー部75の底部71の内面71aから、カバー部75の周方向に間隔を空けて突出する、複数の当接突出部92の当接面92cで外筒14の係止部36に当接する。また、その際に、バンパキャップ3は、図5に示す複数の傾斜突出部93の当接部101の当接面101dでも外筒14の係止部36に当接する。また、その際に、バンパキャップ3は、図5に示す全ての嵌合凸状部91でシリンダ17の外周面すなわち外筒14の側壁部21の外周面に嵌合して、シリンダ17に固定される。
このようにシリンダ17に固定されたバンパキャップ3は、図2に示すように、カバー部75が緩衝器本体2のシリンダ17のロッド41が突出する一端側を覆う。また、このときのバンパキャップ3は、丸穴の貫通孔81が円柱状のロッド41と同軸状に配置される。言い換えれば、底部71の内周端面82a、テーパ面82bおよび段面82cを含む円形の内周縁部82が、円形のロッド41の外周面41aと同軸状に配置される。よって、バンパキャップ3と緩衝器本体2との間に入り込む際のエアの流路となる内周端面82aと外周面41aとの間の径方向の距離は、図5に示すように、底部71およびロッド41の周方向の全ての位置において一定となる。
図2に示すように、上記したダストブーツ65は、その軸方向の一端である下端が、シリンダ17に固定されたバンパキャップ3のカバー部75の外周を覆うと共に、カバー部75の全ての鍔部73に嵌合されて固定される。
特許文献1,2には、緩衝器において、シリンダのロッドが突出する側の端部をバンパキャップで覆ったものが開示されている。そして、特許文献2に記載の緩衝器では、車体側から延出する蛇腹状のダストブーツでロッドおよびバンパキャップを覆ってダスト等のロッドへの付着を抑制するようになっている。しかも、この特許文献2には、ダストブーツの下端をバンパキャップに固定する構造が開示されている。このようにダストブーツの下端をバンパキャップに固定すると、ダストブーツの下端開口を狭めることになる。
ダストブーツの下端開口が広ければ、緩衝器の縮み行程においてダストブーツ内へのシリンダの進入量が増えることでダストブーツ内のエアがシリンダで押し出される際に、このエアをダストブーツの下端開口から良好に排出することができる。このため、ダストブーツ内から排出されるエアのうち、バンパキャップとシリンダとの隙間を通って排出されるエアの量は少なくて済む。
これに対し、第1実施形態ではダストブーツ65の下端をバンパキャップ3の鍔部73に固定することでダストブーツ65の下端開口を狭めており、これにより、ロッド41へのダスト等の付着をさらに抑制するようになっている。このため、ダストブーツ65内から排出されるエアのうち、バンパキャップ3とシリンダ17との隙間を通って排出されるエアの量が多くなってしまう。このため、底部71の内面71aに傾斜突出部93を設けずに当接突出部92のみを等間隔で複数配置したバンパキャップでは、底部71の貫通孔81の周方向における当接突出部92と当接突出部92との間の位置から貫通孔81に流入し、当接突出部92と当接突出部92との間へ流れようとするエアが、縦回転(バンパキャップの軸方向および径方向に沿って配置される面内での回転)の渦を発生し、これに起因して風切り音である異音を発生してしまう可能性がある。
第1実施形態の緩衝器1では、バンパキャップ3のカバー部75の底部71に設けられた複数の傾斜突出部93に、底部71の内径側に向いて底部71の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜壁面102bを有する傾斜部102が設けられている。このため、カバー部75の外部から貫通孔81を通り、カバー部75内と緩衝器本体2との間に流入されるエアは、その一部が、貫通孔81の周方向における傾斜壁面102bの位置から流入し、図5に二点鎖線矢印X1で示すように、傾斜壁面102bに沿って流れて傾斜突出部93と当接突出部92との間に向かい、隣り合う嵌合凸状部91間を通ってカバー部75の開口78から排出される流れと、図5に二点鎖線矢印X2で示すように、当接突出部92の内壁面92bに沿った底部71の周方向に沿う流れとに分流される。すると、当接突出部92の内壁面92bに沿ったエアの流れは、図5に二点鎖線矢印X3で示すように、貫通孔81の周方向における傾斜突出部93と当接突出部92との間の位置から流入し、傾斜突出部93と当接突出部92との間へ流れようとするエアの縦回転の渦に衝突してこの渦を乱す。しかも、底部71に設けられた複数の傾斜突出部93は、底部71の内径側に向いて底部71の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜壁面102bを有する傾斜部102が設けられている。これにより、貫通孔81の周方向における傾斜突出部93と当接突出部92との全ての間の位置において生じるエアの縦回転の渦に起因する異音の発生を抑制することができる。
すなわち、緩衝器1は、傾斜突出部93が、カバー部75の外部から貫通孔81を通り、カバー部75内と緩衝器本体2との間に流入される流体であるエアのカバー部75内での回転(縦回転)を抑制する。これにより、異音の発生を抑制することができる。
また、緩衝器1は、傾斜壁面102bに沿うエアの流れが、貫通孔81の周方向外側に広がる流れとなるが、その流体速度は、傾斜壁面102bの傾斜によって貫通孔81の周方向位置により異なることになる。これによっても、エアの流れに乱流が生じることになり、異音の発生を抑制することに繋がる。
すなわち、緩衝器1は、傾斜突出部93が、カバー部75の外部から貫通孔81を通り、カバー部75の内部に流入される流体であるエアについて、貫通孔81の周方向外側に広がる流体速度が貫通孔81の周方向位置により異なるように調整する。これにより、異音の発生を抑制することができる。
しかも、緩衝器1は、底部71に設けられた複数の傾斜突出部93に、底部71の内径側に向いて底部71の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜壁面102bを有する傾斜部102を設けるという簡素な構造で、異音の発生を抑制することができる。
加えて、緩衝器1は、ロッド41の少なくとも一部を覆うダストブーツ65にカバー部75の外周が覆われると共に、このダストブーツ65の一端にカバー部75が固定されているため、ロッド41へのダスト等の付着を抑制することができる。また、ダストブーツ65の一端にカバー部75が固定されており、カバー部75の外部から貫通孔81を通り、カバー部75内と緩衝器本体2との間に流入されるエアの流量が多くなる構造であることから、異音発生の可能性が高くなる。よって、異音抑制の必要性が高い。
バンパキャップ3は、貫通孔81、全ての嵌合凸状部91、全ての当接突出部92および全ての傾斜突出部93が、胴部72の軸方向に移動する抜き型によって形成可能となっているため、これらを容易に形成することができる。よって、容易に異音の発生を抑制することができる。
バンパキャップ3は、それ自体の構造で異音の発生を抑制することができ、緩衝器本体2の変更を伴うことがないため、容易に異音の発生を抑制することができる。
[第2実施形態]
本発明に係る第2実施形態を主に図6に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
本発明に係る第2実施形態を主に図6に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第2実施形態においては、図6に示すように、第1実施形態のバンパキャップ3にかえて、これとは一部異なるバンパキャップ3Aが用いられる。
バンパキャップ3Aも、合成樹脂製の一体成形品である。バンパキャップ3Aは、カバー部75Aが、第1実施形態のカバー部75とは一部異なっており、具体的には底部71Aが底部71とは一部異なっている。
底部71Aは、有孔円板状であり、径方向の中央に軸方向に貫通する貫通孔81Aが形成されている。貫通孔81Aは、その中心軸線に直交する面での断面が円形ではない異形穴である。言い換えれば、貫通孔81Aを形成する底部71Aの内周縁部82Aが、円形ではない異形状をなしている。よって、底部71Aは、内面71aとは貫通孔81Aの部分の形状が異なる内面71Aaを有している。
底部71Aの内周縁部82Aは、底部71Aの中心よりも遠い側に中心を有する円弧状の複数、具体的には三箇所の弧状部121(抑制部,流体調整部)を有している。これらの弧状部121は、全て同径の円弧状であり、底部71Aの周方向に等間隔で配置されている。すなわち、弧状部121は、貫通孔81Aを形成する内端面121aが、底部71Aの中心よりも遠い側に中心を有する円弧状となっている。三箇所の弧状部121は、それぞれの内端面121aが、全て同径の円弧状であって、底部71Aの中心から等距離の位置にあり、底部71Aの周方向に等間隔で配置されている。
また、バンパキャップ3Aは、第1実施形態の傾斜突出部93にかえて、当接突出部92が形成されている。つまり、バンパキャップ3Aは、複数、具体的には六箇所の同形状の当接突出部92を有している。これら当接突出部92は、カバー部75Aの底部71Aおよび胴部72に設けられている。これら当接突出部92は、底部71Aおよび胴部72の周方向において等間隔に配置されている。これら当接突出部92は、胴部72の周方向において隣り合うもの同士の間に隙間が形成されている。
当接突出部92の数は、弧状部121の数の二倍となっている。そして、底部71Aの周方向において、弧状部121の中央位置と、隣り合う当接突出部92と当接突出部92との間の中央位置とが、位置を合わせている。また、隣り合う弧状部121と弧状部121との境界位置と、隣り合う当接突出部92と当接突出部92との間の中央位置とが、位置を合わせている。
バンパキャップ3Aも、貫通孔81A、全ての嵌合凸状部91および全ての当接突出部92が、胴部72の軸方向に移動する抜き型によって形成可能となっている。
このような構成のバンパキャップ3Aが、カバー部75Aの貫通孔81A内にロッド41を挿通させて、シリンダ17のロッド41が突出する側の一端部を胴部72の内周側に嵌合させることにより、シリンダ17に取り付けられる。その際に、バンパキャップ3Aは、カバー部75Aの底部71Aの内面71Aaから、カバー部75Aの周方向に間隔を空けて突出する、複数の当接突出部92の当接面92cで外筒14の係止部36に当接する。また、その際に、バンパキャップ3Aは、全ての嵌合凸状部91でシリンダ17の外周面すなわち外筒14の側壁部21の外周面に嵌合して、シリンダ17に固定される。
このようにシリンダ17に固定されたバンパキャップ3Aは、カバー部75Aが緩衝器本体2のシリンダ17のロッド41が突出する一端側を覆う。また、このときのバンパキャップ3Aは、異形穴の貫通孔81Aが円柱状のロッド41と同軸状に配置される。言い換えれば、カバー部75Aの底部71Aに設けられて貫通孔81Aを形成する底部71Aの内周縁部82Aが、円形のロッド41の外周面41aと同軸状に配置される。
そして、底部71Aの内周縁部82Aが複数の弧状部121からなっていることから、バンパキャップ3Aと緩衝器本体2との間に入り込む際のエアの流路となる内周縁部82Aの複数の弧状部121の内端面121aとロッド41の外周面41aとの間の径方向の距離は、底部71Aの周方向の位置によって異なることになる。
すなわち、底部71Aおよびロッド41の周方向において、弧状部121の内端面121aの中央位置が、内端面121aと外周面41aとの間の径方向の距離が最も短くなり、この中央位置から離れるほど、内端面121aと外周面41aとの間の径方向の距離が長くなり、内端面121aの端部位置で、内端面121aと外周面41aとの間の径方向の距離が最も長くなる。
このように、カバー部75Aの底部71Aの貫通孔81Aを形成する内周縁部82Aの複数の弧状部121は、ロッド41との距離が周方向位置により異なるよう形成されている。
第2実施形態は、カバー部75Aの底部71Aの貫通孔81Aを形成する内周縁部82Aが、複数の弧状部121によって、ロッド41との距離が周方向位置により異なるよう形成されている。このため、カバー部75Aの外部から貫通孔81Aを通り、カバー部75A内と緩衝器本体2との間に流入されるエアは、その流体速度が、貫通孔81Aの周方向位置により異なることになる。すなわち、内端面121aと外周面41aとの間の径方向の距離が最も長い内端面121aの端部位置での流速が遅く、内端面121aと外周面41aとの間の径方向の距離が最も短い内端面121aの中央位置での流速が速い。言い換えれば、カバー部75Aの底部71Aの貫通孔81Aを形成する内周縁部82Aの複数の弧状部121が、カバー部75Aの外部から貫通孔81Aを通り、カバー部75Aの内部に流入される流体であるエアについて、貫通孔81Aの周方向外側に広がる流体速度が貫通孔81Aの周方向位置により異なるように調整する。これにより、異音の発生を抑制することができる。
しかも、カバー部75Aの底部71Aの貫通孔81Aを形成する内周縁部82Aを、ロッド41との距離が周方向位置により異なるように形成するという簡素な構造で、異音の発生を抑制することができる。
バンパキャップ3Aは、貫通孔81A、全ての嵌合凸状部91および全ての当接突出部92が、胴部72の軸方向に移動する抜き型によって形成可能となっているため、これらを容易に形成することができる。よって、容易に異音の発生を抑制することができる。
バンパキャップ3Aは、それ自体の構造で異音の発生を抑制することができ、緩衝器本体2の変更を伴うことがないため、容易に異音の発生を抑制することができる。
以上に述べた実施形態の第1の態様のバンパキャップは、緩衝器本体に装着されるバンパキャップであり、一端が開口を有し、他端が底部および該底部を貫通する貫通孔を有して、前記緩衝器本体を覆うカバー部と、前記カバー部の前記底部から前記開口側に向けて突出し、隣り合うもの同士の間に隙間が形成される複数の突出部と、を備え、前記カバー部の外部から前記貫通孔を通り、該カバー部内と前記緩衝器本体との間に流入される流体の前記カバー部内での回転を抑制する抑制部を設けた。これにより、異音の発生を抑制することができる。
実施形態の第2の態様のバンパキャップは、第1の態様のバンパキャップであり、前記貫通孔には前記緩衝器本体のロッドが挿通され、前記抑制部は、前記底部の前記貫通孔を形成する内周縁部に設けられ、前記ロッドと、前記底部の前記内周縁部との距離が周方向位置により異なるよう形成されている。
実施形態の第3の態様のバンパキャップは、緩衝器本体に装着されるバンパキャップであり、一端が開口を有し、他端が底部および該底部を貫通する貫通孔を有して、前記緩衝器本体を覆うカバー部と、前記カバー部の前記底部から前記開口側に向けて突出し、隣り合うもの同士の間に隙間が形成される複数の突出部と、を備え、前記底部に設けられた複数の前記突出部には、前記底部の内径側に向いて前記底部の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜部が設けられている。これにより、異音の発生を抑制することができる。
実施形態の第4の態様の緩衝器は、シリンダと、該シリンダの一端側から延出するロッドとを有する緩衝器であり、前記ロッドを挿通させる貫通孔が形成され、前記シリンダの一端側を覆うカバー部と、前記カバー部の内面から、前記カバー部の周方向に間隔を空けて突出する複数の突出部と、前記カバー部の外部から前記貫通孔を通り、該カバー部の内部に流入される流体について、該貫通孔の周方向外側に広がる流体速度が該貫通孔の周方向位置により異なるように調整する流体調整部と、を備える。これにより、異音の発生を抑制することができる。
実施形態の第5の態様の緩衝器は、第4の態様の緩衝器であり、前記流体調整部は、前記底部の前記貫通孔を形成する内周縁部に設けられ、前記ロッドと、前記底部の前記内周縁部との距離が周方向位置により異なるよう形成されている。
実施形態の第6の態様の緩衝器は、第4の態様の緩衝器であり、前記流体調整部は、前記カバー部に設けられ、前記カバー部の内径側に向いて前記カバー部の周方向に対して同一方向へ傾斜する複数の傾斜突出部を有する。
実施形態の第7の態様の緩衝器は、第4乃至第6の態様の緩衝器であり、前記ロッドの少なくとも一部を覆うダストブーツに、前記カバー部の外周が覆われると共に該カバー部が固定されている。
本発明の上記各態様に係るバンパキャップ及び緩衝器によれば、異音の発生を抑制することが可能となる。
1 緩衝器
2 緩衝器本体
3,3A バンパキャップ
17 シリンダ
41 ロッド
65 ダストブーツ
71,71A 底部
71a,71Aa 内面
75,75A カバー部
78 開口
81,81A 貫通孔
82,82A 内周縁部
92 当接突出部(突出部)
93 傾斜突出部(突出部)
102 傾斜部(抑制部,流体調整部)
121 弧状部(抑制部,流体調整部)
2 緩衝器本体
3,3A バンパキャップ
17 シリンダ
41 ロッド
65 ダストブーツ
71,71A 底部
71a,71Aa 内面
75,75A カバー部
78 開口
81,81A 貫通孔
82,82A 内周縁部
92 当接突出部(突出部)
93 傾斜突出部(突出部)
102 傾斜部(抑制部,流体調整部)
121 弧状部(抑制部,流体調整部)
Claims (7)
- 緩衝器本体に装着されるバンパキャップであり、
一端が開口を有し、他端が底部および該底部を貫通する貫通孔を有して、前記緩衝器本体を覆うカバー部と、
前記カバー部の前記底部から前記開口側に向けて突出し、隣り合うもの同士の間に隙間が形成される複数の突出部と、を備え、
前記カバー部の外部から前記貫通孔を通り、該カバー部内と前記緩衝器本体との間に流入される流体の前記カバー部内での回転を抑制する抑制部を設けたバンパキャップ。 - 請求項1に記載のバンパキャップであり、
前記貫通孔には前記緩衝器本体のロッドが挿通され、
前記抑制部は、前記底部の前記貫通孔を形成する内周縁部に設けられ、前記ロッドと、前記底部の前記内周縁部との距離が周方向位置により異なるよう形成されているバンパキャップ。 - 緩衝器本体に装着されるバンパキャップであり、
一端が開口を有し、他端が底部および該底部を貫通する貫通孔を有して、前記緩衝器本体を覆うカバー部と、
前記カバー部の前記底部から前記開口側に向けて突出し、隣り合うもの同士の間に隙間が形成される複数の突出部と、を備え、
前記底部に設けられた複数の前記突出部には、前記底部の内径側に向いて前記底部の周方向に対して同一方向へ傾斜する傾斜部が設けられているバンパキャップ。 - シリンダと、該シリンダの一端側から延出するロッドとを有する緩衝器であり、
前記ロッドを挿通させる貫通孔が形成され、前記シリンダの一端側を覆うカバー部と、 前記カバー部の内面から、前記カバー部の周方向に間隔を空けて突出する複数の突出部と、
前記カバー部の外部から前記貫通孔を通り、該カバー部の内部に流入される流体について、該貫通孔の周方向外側に広がる流体速度が該貫通孔の周方向位置により異なるように調整する流体調整部と、
を備える緩衝器。 - 請求項4に記載の緩衝器であり、
前記流体調整部は、前記カバー部の前記貫通孔を形成する内周縁部に設けられ、前記ロッドと、前記カバー部の前記内周縁部との距離が周方向位置により異なるよう形成されている緩衝器。 - 請求項4に記載の緩衝器であり、
前記流体調整部は、前記カバー部に設けられ、前記カバー部の内径側に向いて前記カバー部の周方向に対して同一方向へ傾斜する複数の傾斜突出部を有する緩衝器。 - 請求項4乃至6のいずれか一項に記載の緩衝器であり、
前記ロッドの少なくとも一部を覆うダストブーツに、前記カバー部の外周が覆われると共に該カバー部が固定されている緩衝器。
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