JP2008048760A - 電動車椅子の座席構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動車椅子の乗員には、段差に乗上げたり、急カーブをきる場合などに、車体から投げ出される方向の力が働く。この力を低減して安全な走行を実現する。
【解決手段】座席4と車体を円弧の一部をなす曲がり梁7とコロ3で連結する。この際、乗員が座った状態の座席4の重心をその回転中心や曲がり梁7の位置より下側にすることで、座席4が重力と遠心力の合力の方向に自動的に水平状態に移動させ、乗員が座席から投げ出されようとする力を軽減する機構を備えた事を特徴とする電動車椅子。また、車椅子の傾きや遠心力を傾斜センサにて検出し、座席の水平状態への回帰遅れや過剰移動を空気圧駆動のアクチュエータで補正し、乗員が座席から投げ出されようとする力のさらなる軽減も特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、特に高年齢者等身体能力の減退した人が利用する電動車椅子に関するものである。
電動車椅子は、小回りが利き、時速6.0kmを最大速度に制限して、その簡便で安全性に優れた操作性から、道路交通法上歩行者扱いとなっており、身体に障害のある人又は高齢により歩行が困難な人の移動手段として広く利用されている。
例えば過疎化と高齢化が進み公共交通機関の維持が困難な地域でも、高齢者の自立した生活維持の一助として、高齢者が都合の良いときに外出できる自前の交通手段に電動車椅子が利用され始めている。
しかし、道路の整備・バリアフリー化が進められていない郊外や山村部での利用には、障害になる傾斜面や段差や急な曲がり角などが複数存在する。これらの走路を電動車椅子で走行するとき、左右に傾いた傾斜面の走行、段差への乗り上げ時や、急な曲がり角の旋回走行時の遠心力などにより乗員が左右に傾いて恐怖感を与えるだけでなく、筋力の衰えた高齢者にとっては座席から投げ出される危険も内在するものであった。
電動車椅子を生活の手段として用いる場合、傾斜面や段差、急な曲がり角などが多数存在する場所でも安全に走行する必要がある。これらの課題はいろいろな方法で解決可能であろうが、これを電動車椅子という限られた小さい車体と、蓄電池という極端に容量の小さいエネルギー源の制約のもとで解決するのは容易でない。本発明では、座席を重力に対して直角、つまり水平に維持する機構を考えて克服しようとした。
また、電動車椅子で急カーブを曲がったり、特に斜面の途中で旋回する時、車体に固定された座席をもつ従来からの電動車椅子では、乗員に加わる遠心力と重力の合力の方向が、座席の垂線からはずれ、乗員はカーブの外側に投げ出されようとする。このカーブ外側にむかう力は、乗員に恐怖心を与えるだけでなく、実際に筋力の落ちた高齢者では支えきれずに車体から投げ出される弊害も生じている。
この現象を避けるため、従来から使用者には急ハンドルを避ける注意を取り扱い説明書などで喚起されているが、実際の使用状況では完全には守りきれない。そこで、市販の電動車椅子では、急ハンドル時にブレーキをかけて走行速度を落とす制御を採用しているものもある。ところが、この方法ではハンドルを切った後にブレーキ、しかも急ブレーキをかけることになるので、カーブに入った瞬間の乗員には、横方向の力と共に、前方に投げ出される力が働くなど問題の解決にはいたっていない。
左右の傾きが生じた場合、乗員は傾いた側の足と、傾いた側のハンドルを持った手、それと上体の左右の筋肉の調整で対処しようとするが、片側の手に力が入るとハンドルを取られるおそれがでてくる。ハンドルを取られないように、足や上体の筋肉のみを使って左右の傾きを調整することは、運動能力の衰えがちな高齢者にとっては困難な状況となる。まして、突然段差に乗り上げたような場合は、ハンドルを取られないことと、体躯の傾き修正が両立せず、運転を誤ったり、座から投げ出されて転倒したりの問題点を生ずる。
以上が、走路が左右に傾いたとき、座席の左右の傾きを水平に保つ機能の必要性の理由である。
なお、本発明では座席の左右の傾き軽減に限定し、前後方向傾きについて言及しないのは、現行の座席構造のままでも左右均等であればあまり問題は生じないためである。なぜなら、登り坂において、後ろ側の傾きは背もたれで支えられるし、下り坂においては両足とハンドルを持った両手が体を支え、しかも左右均等にバランスしているために、乗員は恐怖心を覚えることが少なく、座席から投げ出されるおそれも少ない。電動車椅子が登り切れないほどの急坂になるとこの限りではないが、そのような坂はもともと走行出来ないのであるから対処する必要がない。
上記目的を達成する本発明の特徴とするところは次の(1)〜(4)の通りである。
(1)、電動車椅子において、座席の下部前後各々に同一円弧の被ガイド面を座席側に湾曲して左右に亘る座席の円弧回動設定部材(曲り梁、湾曲レール、三日月板等)を固定設置し、前記円弧回動設定部材を支持連結し座席の円弧回動を自在にした転り接触支持機構を車体側に設置し、電動車椅子の走行エネルギー源である蓄電池、燃料電池、発電機などの電源を座席の下部に固定設置したことを特徴とする電動車椅子。
(2)、電動車椅子において、座席の下部前後各々に同一円弧の被ガイド面を座席側に湾曲して左右に亘る座席の円弧回動設定部材(曲り梁、湾曲レール、三日月板、次記の転り接触支持機構との接触支持範囲のみに分割して配置した分割円弧梁、分割円弧レール、分割円弧板等)を固定設置し、前記円弧回動設定部材を支持連結し座席の円弧回動を自在にした転り接触支持機構を車体側に設置し、電動車椅子の走行エネルギー源である蓄電池、燃料電池、発電機などの電源を座席の下部に固定設置し、車体の左右の傾きを感知する傾斜角センサと前記円弧回動設定部材の円弧回動遅れを補助するアクチュエータ(エアーシリンダ補助動力機構)とを有し前記傾斜角センサからの信号により前記アクチュエータを操作する制御器(シーケンサー等)を設置したことを特徴とする電動車椅子。
(3)、前記車体側に設置する転り接触支持機構は、転り接触体として粘弾性材質のゴムを配設したコロ部材にして座席からの過剰振動を減衰せしめることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の電動車椅子。
(4)、前記車体側に設置する転り接触支持機構は、被ガイド部材を載置支持するコロ等から被ガイド部材が脱落しないように防止する機構として、被ガイド部材の上に回転接触するコロとその支持機構を車体側に設置するなどその他適宜な公知の転り接触式、摺り接触式、所定微小間隔で固定のストッパー等の浮き上がり防止用の押さえ機構を備えることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の電動車椅子。
本発明の電動車椅子は、前記特徴の構成により、段差や傾斜路面を走行する場合でも、振り子が鉛直線方向に振れるように傾斜に応じて座席を車体の傾きより水平に近い状態に復帰させることを可能とし、乗員の左右傾斜に対する恐怖感の軽減と不安定姿勢を無くし安全な走行を達成できるものである。
又、電動車椅子において、急な曲がり角を曲がるとき、遠心力が働くためにカーブの外側に投げ出されようとする。本発明の電動車椅子は、この力と重力の合力の方向に沿うように座席が傾き、乗員には座席から投げ出されるような力は働かない。このため、乗員に恐怖心を与えたり、座席からの転落のおそれがなくなる。また、電動車椅子の制限速度(時速6km)のままでもほとんどの急カーブが通過できるので、従来の電動車椅子で実施されている急カーブ時に急ブレーキをかける弊害も回避できる。
電動車椅子で傾斜面や段差が多数存在する場所を安全かつ快適に走行するため、電動車椅子の座席を水平に維持するのは有効な方法であるが、この課題を本発明と異なる方法で実現しようとする場合に生ずる問題点を以下に述べる。
なお、以下の記述において、座席の水平とは、重力のみ働く時は文字通り水平になることであるが、カーブを曲がるときの遠心力が働く場合は、重力と遠心力の合力の方向と座席が直角をなすことと同等であるので、特に断らないかげり、重力には遠心力の合力も含んでいるものとする。
座席の下にバネを仕込んだ場合を考える。車体が傾くと乗員も同時に同じ方向に傾く。バネは力に比例して変形量が大きくなるので傾いた側のバネが縮む。すなわち、左右の傾きを減らすのでなく助長する方向に働く。つまり、座席の水平維持には害を及ぼすだけで使用できない。つまり、バネは路面の衝撃を緩和する機能はあるが本発明が目指す目的には適合しない。
座席の下の左右に適当なアクチュエータ、具体的には空気圧や油圧で駆動されるシリンダを備え、それに傾きに応じた変位を与えて、座席を水平に維持する方法も考えられる。この方法は自動車のF1レーシングカーにおいて、カーブでの遠心力による車体の傾きを緩和するアクティブサスペンションとして公知の技術である。この方法を電動車椅子に適用する場合、コスト面もさることながら、油圧や空気圧の発生源を確保するのが大きい問題点となる。アクティブサスペンションはシリンダに架かる重量に逆らって絶えず動かしておく必要があり、駆動に要するエネルギーは無視できない大きさとなる。電動車椅子はエネルギー密度の低い蓄電池しか使用できないため、座席の水平維持に多くのエネルギーをとられると電動車椅子の航続距離が小さくなり、本来の機能を損なってしまう。
座席の水平維持を油圧シリンダで行う場合は、電動車椅子が屋内でも使用されることを考えると、油圧回路からの油漏れがさけられない油圧シリンダは適当でない。その点、空気圧シリンダは大気に空気を放出するだけなので、屋内でも使用される電動車椅子には適する。しかし、空気シリンダは圧力一定にするのが容易であるが、制御バネで座席を支える時と同様に、車体が傾いた側のピストンに架かる力を大きくしたり、目的の位置を維持するなど制御にはあまり適さない。
つまり、公知技術であるアクティブサスペンションで電動車椅子の座席を水平に保つ機構は公知技術の応用で実現できるが、シリンダの制御装置には高度な機能を要求され、電動車椅子のように小さいスペースとエネルギー密度の低い蓄電池にたよる乗り物には適合しない。
本発明では、基本的には前記特徴(1)に記載の構成のように、まず、振り子が重力や遠心力の合力の方向に自動的に向くように、座席が水平になるのが力学的な安定状態である機構を持たせるものであり、その合力による座席の過剰な揺れの軽減に前記特徴(2)に記載の構成を用いるものである。
前記特徴(2)に記載のアクチュエータと傾斜計を用いて車体の左右の傾き速度に遅れの無い迅速円滑な座席の円弧回動制御は、コロと曲がり梁間の摩擦力による座席の円弧回動負荷を低減補助して水平維持制御量の過不足の補正をすることができ、より積極的に乗員が快適に感じる範囲の傾きに制御するも可能である。
しかも、本方法は座席上の乗員の体重は前記特徴の(1)に記載の構成による座席の被ガイド部材を転り接触支持機構で支えているので、アクチュエータの駆動エネルギー源を使い果たした場合でも、アクチュエータを切り離せばその機能がなくなるだけで、安全上の問題は生じない。
本発明の実施例1を図1、図2、図3により説明する。
車幅700mm、前輪1と後輪12の車軸間距離が800mm、速度1〜6km/h可変、蓄電池を含む車体重量95kgの市販されている3輪の屋外用の電動車椅子を本発明の構造に改造した例である。
図1に側面からみた概略図、図2に後輪側からみた概略図を示す。駆動用電動モーター、制御部、覆いなどは省略してある。
また、改造前の電動三輪電動車椅子も残し、発明の効果を検証するための比較例とした。
座席部分を構成する座席4、アームレスト(肘置き兼、投げ出され防止柵)5、背もたれ6を車体から切り離した別体にし、座席4の下の前後各々に半径500mmの円弧の一部である曲がり梁7を上向き湾曲で設置し、車体枠2に軸芯を固定したコロ3で支える構造とした。この際の座席の重心復元のための左右の揺れ角度は、前記コロの設置位置間の円弧角度により決める。
また、市販品では車体に固定されている大型の蓄電池2個を、高さの低い複数個の蓄電池で並列と直列を組み合わせたものを蓄電池9として置き換え、座席の下方に座席と一体的に取付固定した支持枠8の中に振り子の重錘として収めた。
座席から出来るだけ離れた低い位置に蓄電池を配することにより、座席と乗員を合わせた重心位置を前記円弧角度範囲内の曲がり梁の回転中心の下で、かつ、前記円弧角度範囲内で曲がり梁よりも地面側にしている。
これで車体が傾いても座席は、前記コロの設置位置間の円弧角度範囲内で常に重心位置に迅速に復元し水平状態を維持し乗員の安全姿勢を維持確保するのである。
図3は、路面13が水平面14と傾斜をなす坂を直角に進む場合の本発明の電動車椅子の座席部の動きを示したものである。振り子が重力の方向を向くように、本発明の電動車椅子には座席水平維持機能が確かにある。なお、曲がり梁のコロの溝からの脱落防止機構は、本図では省略されているが、前記例記のいずれかを備えている。
本発明の電動車椅子の電動車椅子の効果を、従来の電動車椅子と比較する実験を行った。実験は時速6kmで走行中に、片側の後輪だけが段差に乗り上げた時に発生する車体の傾斜によって乗員がどのように感じるかを評価したもので、被験者は20歳代の男女合計15名を対象とした。
被験者からのアンケート結果を表1に記載した。
段差乗り上げ時の感じ方を、平気:1点、不安を感じる:2点、怖い:3点、大変怖い:4点と評価したものである。表1には評点を集約して、A:不安を感じる人数比として評点が2、3、4とした合計人数を15で割り算し%で示し、B:危険と感じた人の人数比として、評点が3、4点をつけた合計人数を15で割り算し%で示した。
表には普通の路面走行時の評価点も念のために段差乗り上げ角度0°として記入しており、不安や危険と感じる人数比は当然0%である。
本発明の電動車椅子の方が、同じ傾斜角度で比較すると評点が低い、つまり恐怖心が薄らいでいる。本発明の電動車椅子の方が、段差乗り上げによる傾斜角を5°程度小さく評価している。つまり、本発明の電動車椅子の効果がこれらで検証できている。
Figure 2008048760
また、本発明の電動車椅子の定量的な評価方法の一つとして、乗員に加わる加速度に付いても調べ、表2に結果をまとめた。この評価法は、乗員の頭部に小型の無線式の加速度センサをとりつけ、段差乗り上げ時に発生する左右方向の加速度の最大値として示した。頭部の加速度を測定したのは、人が加速度を感知する三半規管が頭部に位置するからである。
被験者の平均値として表を与えている。段差乗り上げ時の加速度の測定値は、激しく振動するので測定値の標準偏差は3m/s2程度である。
Figure 2008048760
前の表1ほどには傾斜角度と加速度の大小関係は対応していないが、本発明の電動車椅子と従来からの比較例の比較については、十分に有意差のある結果と断定できる。
つまり、本発明の電動車椅子は急な傾斜角の変化を緩和する効果を持っている。
本発明の前記特徴(2)の座席の左右の傾きを空気圧シリンダなどのアクチュエータを用いて制御する方法について、実施例2として以下に示す。
図4は実施例2を示す電動車椅子の概略図、図5は図4に示した電動車椅子の空気圧制御を示す図である。なお、本発明においては、電動車椅子の座席を水平に近い傾きに止める機構を除いた部分は、実施例1に記載の電動車椅子の機構と変わらないので、その点についての詳細な説明は省略する。
この実施例2においては、図4に示す様にアクチュエータとして複動系エアシリンダ15、左右傾斜検出傾斜角センサ16、シーケンサ18、電空レギュレータ19を搭載している。
電動車椅子が左右に傾いた時、座席4が車体2に対して左右に傾く自由度を有し、かつ、回転中心よりも重心が地面側に来る構造を持つことから、重力(旋回時は遠心力を加えた合力)による振り子作用により、座席4および、曲がり梁7、蓄電池9、蓄電池収納枠8、脱落防止用ストッパ17は、一体となってコロ3の上を転がり、座席を重力(遠心力を加えた合力)に対して座席が直角になる安定位置に移動しようとする。この時、曲がり梁7とコロ3の間に発生する摩擦抵抗は利用者の体重によって変化し、この安定位置への移動を妨げる。
そこで、曲がり梁7に連結された複動系エアシリンダ15を備え、座席を水平に近い傾きになる方向へストロークし左右傾きをアシストし、摩擦抵抗による負荷を補償する制御を行う。
本実施例では、座席を支える機能と電動車椅子座席を水平に近い傾きにとどめる機能をコロと重力による振り子作用に分担させる事が出来ているので、乗員の体重に比べるとかなり小さい転がり摩擦力だけを補償すればよいので、容易に電動車椅子座席を水平に近い傾きにとどめる事が出来る。
次に図5を参照しながら、複動系エアシリンダ15の空気圧制御について説明する。
電動車椅子が左右に傾いた時、車体2に取り付けた傾斜角センサ16が左右傾斜を感知し、電気信号を出力する。その電気信号はシーケンサ18へ入力され、シーケンサは予め設定しておいた入力信号以上の時に程度に応じた電気信号を出力する。
シーケンサ18から出力された電気信号は状況に合わせて片方の電空レギュレータ19へ入力され空気圧信号として複動系エアシリンダ15へ出力され、エアシリンダがストロークする。この時の出力された空気圧源はミニガスカートリッジ22中の空気をレギュレータ21で減圧し、エアフィルタ20を介したものである。
空気圧源として、ミニガスカートリッジを用いたのは、このタンクが生ビールの炭酸ガス源として販売されており、容易に入手できること、空になったタンクがあればコンプレッサで圧縮空気を再充填できるためである。
実施例2においては、座席を水平に近い傾きにとどめる機能を前記特徴(1)の構成の作用による重力と遠心力による振り子作用と前記特徴(2)の構成の複動系エアシリンダによる補正作用を備え、車体の傾斜に応じて、また利用者の体重に応じて、複動系エアシリンダの出力も調整できることを確認した。
なお、過剰振動を小さくする為に関しては、コロの部材の粘弾性的性質と転がり摩擦のバランスが特定の体重範囲に収まる乗員において最適になるようにした固定機構を使用する方式でもよい。
本発明は、前記の如く、段差や傾斜路面を走行する場合でも、振り子が鉛直線方向に振れるように傾斜に応じて座席を車体の傾きより水平に近い状態に復帰させることを可能とし、乗員の左右傾斜に対する恐怖感の軽減と不安定姿勢を無くし安全な走行を達成できる等の優れた効果を有するものであり、身体障害者や歩行困難者用の補助機器・装置の製造産業において活用されることが期待されるものである。
本発明の電動車椅子を水平な路面に置いたとき、側面側からみた図である。 本発明の電動車椅子を水平な路面に置いたとき、後輪側からみた図である。 本発明の電動車椅子を水平面より傾斜をもつ路面に置いたとき、後輪側からみた図である。 本発明の実施例2を示す電動車椅子の概略図である。 図4に示した電動車椅子の空気圧制御に関する概略図である。
符号の説明
1:後輪
2:車体と一体の枠
3:車体に軸芯が固定されたコロ(前後左右4個)
4;座席
5:アームレスト(肘置き兼、投げ出され防止柵)
6:背もたれ
7:曲がり梁(座席の下に前後2本)
8:座席と一体化した蓄電池収納用の枠
9:蓄電池
10:車体のフレーム
11:舵取り装置(ハンドル)
12:前輪
13:路面
14:傾斜路における水平面
15:複動系エアシリンダ(アクチュエータ)
16:傾斜角センサ
17:脱落防止用ストッパ
18:シーケンサ
19:電空レギュレータ
20:エアフィルタ
21:レギュレータ
22:ミニガスカートリッジ

Claims (2)

  1. 電動車椅子において、座席の下部前後各々に同一円弧の被ガイド面を座席側に湾曲して左右に亘る座席の円弧回動設定部材を固定設置し、前記円弧回動設定部材を支持連結し座席の円弧回動を自在にした転り接触支持機構を車体側に設置し、電動車椅子の走行エネルギー源である電源を座席の下部に固定設置しことを特徴とする電動車椅子。
  2. 電動車椅子において、座席の下部前後各々に同一円弧の被ガイド面を座席側に湾曲して左右に亘る座席の円弧回動設定部材を固定設置し、前記円弧回動設定部材を支持連結し座席の円弧回動を自在にした転り接触支持機構を車体側に設置し、電動車椅子の走行エネルギー源である電源を座席の下部に固定設置し、車体の左右の傾きを感知する傾斜角センサと前記円弧回動設定部材の円弧回動遅れを補助するアクチュエータと、を有し前記傾斜角センサからの信号により前記アクチュエータを操作する制御器を設置したことを特徴とする電動車椅子。

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