JP2008045534A - ロータリー式熱流体機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造が簡単で磨耗が少なく効率が良い、ロータリーコンプレッサにもロータリーエンジンにも応用できるロータリー式熱流体機器を提供する。
【解決手段】 ローターハウジング10と、このローターハウジング内に収納される第一のローター20と第二のローター30を有するロータリー式熱流体機器において、両ローターの歯2,3はそれぞれ、任意形状の歯先端部2c,3cと、そのローターが一定速度で回転するとき反対方向へ一定速度で回転するもう一方のローターの歯先端部が切り欠くときにできる凹面部2d,3dと、この凹面部と隣の歯先端部までをインボリュート曲線で滑らかに接続した形状からなる凸面部2e,3eからなる構造とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、外燃機関および内燃機関としてのロータリーエンジンと、ロータリーコンプレッサに関するものである。
従来のロータリー式のポンプやエンジンについては約400年の歴史があり、1588年に考案されたラメリーの用水ポンプに起源をもつロータリーピストン式のコンプレッサは現在も空調機等のコンプレッサとして使用されている(特許文献1参照)。近年はスクロール式と呼ばれるコンプレッサも一般的となっている。ポンプの分野では、回転力から直接流体を駆動できるものとしてスクリュー式や歯車を2個組み合わせた歯車式などが一般的である。また、エンジンでは1950年代に登場したバンケル型ロータリーエンジンが乗用車に搭載され実用化されたが、その後バンケル型の振動が大きいという問題点を解決するための工夫が考案されている(特許文献2、3参照)。
グランプリ出版「マツダ・ロータリーエンジンの歴史」(2−1節) 特開平11−182201号公報(第2図) 特開2005−315205号公報(第1図)
上述のような従来のロータリーピストン式コンプレッサでは、圧縮領域を仕切る可動シールが常にローターハウジング円周面を摺動する必要がある。また、スクロール式コンプレッサでも2つのスクロール翼が常にお互いに摺動する必要がある。このためどちらも摩擦ロスが発生し磨耗しやすい。
また、バンケル型ロータリーエンジンの偏心による振動を抑止するため真円動作とした特許文献2、特許文献3の3ローターを使用したロータリーエンジンは、3つのローターを外部の歯車で連結しているため、構造が複雑でローターがお互いぶつからないよう位置合わせを正確にする必要がある。しかし初期の位置合わせを実施したとしても、歯車の磨耗等のガタによりローターが接触する危険性があり、ローター羽根先端が磨耗しやすい。また、特許文献3の方式は、羽根の先端の大きさに比べ羽根の根元が細いため、圧縮と爆発を頻繁に繰り返すエンジンの性格上、強度面に不安があり、最悪の場合、羽根が折れてしまう危険性がある。
この発明は、構造が簡単で磨耗が少なく効率が良い、コンプレッサにもエンジンにも応用できるロータリー式熱流体機器を提供することを目的とする。
この発明のロータリー式熱流体機器は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、ローターハウジングと、このローターハウジング内に収納される複数のローターを有するロータリー式熱流体機器において、上記ローターの歯はそれぞれ、任意形状の歯先端部と、そのローターが一定速度で回転するとき反対方向へ一定速度で回転するもう一方のローターの歯先端部が切り欠くときにできる凹面部と、この凹面部と隣の歯先端部までをインボリュート曲線で滑らかに接続した形状からなる凸面部を備えたものである。
また、上記ローターの歯の凹面部または凸面部のどちらか一方に切り欠きを設けた構造としたものである。
また、ローターの胴体部端面とそれに対向するローターハウジングの端面に、同心円状のコルゲート処理を施したものである。
また、ローターのインボリュート曲線凸面部にそれに向かい合ったローターと勘合するコルゲート処理を施したものである。
この発明のロータリー式熱流体機器は、ローターハウジングとこの中に収納される複数のローターからなるロータリー式熱流体機器において、ローターの歯をそれぞれ、任意形状の歯先端部と、そのローターが一定速度で回転するとき反対方向へ一定速度で回転するもう一方のローターの歯先端部が切り欠くときにできる凹面部と、この凹面部と隣の歯先端部までをインボリュート曲線で滑らかに接続した形状からなる凸面部からなる構成にしたので、ロータリーコンプレッサとして使用すると、ローターを回転させるだけで高い圧縮や吸引が可能であり、摺動部分が少なくてすむため摩擦ロスを少なくすることができる。
また、この構造のロータリー式熱流体機器は真円動作で振動が少なく、ロータリーエンジンとして使用すると、ガスの膨張エネルギーをそのままローターの回転エネルギーに変えられるため高効率である。外部に歯車がないので構造が簡単であり、ローターの位置を正確にあわせる必要がないため組み立ても容易となり、機械的な強度面で弱い部分もない。
ロータリーコンプレッサと圧力差で回転するロータリーエンジンは同一構造であって、構造が簡単なため、大型にも超小型にも製作可能であり、また2台を接続して一方の回転動作を他方へ伝達することができ、2台の大きさを変えることで回転数を変えることもできる。
外燃機関、内燃機関のどちらにも使用でき、歯に切り欠きを設けることで動作特性を変えることができる。
また、この構造のロータリーエンジンでは、コルゲーションにより内部ガスの圧力漏れを抑制しロスを抑えられる。
実施の形態1.
図1は、この発明のロータリーコンプレッサの断面図である。図において、10はローターハウジングであり、第一のローター20と第二のローター30は、各々のローター軸2aと3aで回転可能な状態でロータハウジング10に密接して装着されている。2は第一のローター20の一枚の歯であり、ローター胴体2bの周囲に複数形成されており、歯2は、歯先端部2cと凹面部2dと凸面部2eで構成されている。第二のローターの歯3も同様に、ローター胴体3bの周囲に複数形成されており、歯先端部3cと凹面部3dと凸面部3eで構成されている。ローターハウジング10の側面中央部左右には、吸気口11と排気口12が設けられている。ロータリーコンプレッサの場合、第二のローター30が駆動ローターとなり、ローター軸3aを反時計回りに回転させることで駆動し、第一のローター20は第二のローター30の回転によって第二のローター30と逆方向に同速度で回転する従属ローターである。
図2は、この発明のローターの歯の形状を示す説明図である。図において、2cはローター20の歯2の先端部であり、その形状は円形としている。2dはローターの歯2の凹面部であり、先端部2cに滑らかに繋がり、もう一方の第二のローター30が第一のローター20と等速度で反対方向へ回転するとき、第二のローターの歯3の先端部3cが第一のローター20を切り欠くときにできる凹面形状に形成されており、歯先端部3cがローター20に描く外側の軌跡となっている。また、2eはローター2の歯の凸面部であり、凹面部2dと隣の先端部2c’に滑らかに接し、通常の歯車と同じインボリュート曲線に形成されている。インボリュート曲線は、その法線がすべてインボリュート基準円2kに向かい、インボリュート曲線を使用した歯車は等速度回転をすることが知られている。なお、第一のローター20と第二のローター30は同一形状であり、以下の説明でも同一形状としているが、ローターの径の大きさや歯の数、歯先端部の形状は異なっていてもかまわない。例えば、第一のローター20の歯の数がM、第二のローター30の歯の数がNのときは、第一のローター20が角度θ回転するとき、第二のローター30の回転角をθ=θ×M/Nとして凹面部形状を求めれば良い。また、歯先端部2c、3cの形状は、基本的には略円形であるが、ローター間及びローターとローターハウジング間の密閉性をよくするため、歯先端部にシール等を付加した形状でもよく、特に形状は規定しない。
以上のような形状としたことにより、第一のローター20と第二のローター30はお互い反対方向へそれぞれの歯数に応じた角速度での速度振れのない等速回転が可能となる。ローターの歯の凸面部をインボリュート曲線としている理由は、後述するロータリーエンジンの動作説明で明らかにする。
次に、このロータリーコンプレッサの動作を図1と図3に基づき説明する。
図1では、第一のローター20と第二のローター30はa、bの2箇所で接しており、第二のローター30を反時計回りに回転させると、インボリュート曲線を介して第一のローター20も同速度で回転する。このときローターの接点a、bの間の領域Vの部分の面積が広がり、吸気口11を通し外部からガスをローターハウジング内へ吸入する。吸入したガスはローターの回転に合わせローターの外側を通ってローターハウジング10上部に達する。
次に、図3(A)の状態になると第一のローター20と第二のローター30の接点はa、b、cの3箇所となり、ローターの接点b、cの間の領域Uにガスが閉じ込められる。ローターが回転を進めると、図3(B)のように接点b、cは近づいていって次第に領域Uは狭くなる。次に、図3(C)になると、接点b、cは1点となって領域Uは消滅する。このことは高い圧縮が可能なことを示している。圧縮されたガスは排気口12から外部へ放出される。領域Uの圧縮動作のため密閉が必要な部分は、図3(A)に一点鎖線で示す領域Sの部分とローターの軸2aと3a部分だけであり、他の箇所は必ずしも密閉する必要はなく、ローターの摩擦を最小限に抑えられる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2のロータリーコンプレッサにおけるローターの斜視図である。ローターハウジングは実施の形態1と同様のものを使用する。図4において、第一のローター21と第二のローター31は、図1のローター20と30を軸方向へお互い逆向きにねじった「はすば歯車」のローターで、どの位置でも密着するようにしてある。したがって、図4のローターでも軸に垂直な断面図は図1と同じである。10’はローターハウジング内面の輪郭を示している。図4では、吸気口11はローターハウジングの奥の側面、排気口12は手前の側面に取り付けられており、ローターをねじることでローターの回転に合わせてガスが軸方向へ移動するため、ガスの吸気、排気がスムーズになる。
実施の形態3.
図1と図4のロータリーコンプレッサは、吸気口11と排気口12にガスの圧力差を与えるとローターを回転させることができ、圧力差で回転力を得るロータリーエンジンとなる。例えば、図1で吸気口11より外部から圧力の高いガスを注入し排気口12より排気すると、第一のローター20は時計回りに、第二のローター30は半時計回りに回転し、回転出力は第一のローターの軸2aより得られる。この場合、吸気日11と排気口12の周辺は圧力漏れによるロスを少なくするため、密閉を良くする必要がある。その詳細は以降の温度差による回転動作で説明する。
実施の形態4.
図5は本発明によるロータリーコンプレッサとロータリーエンジンを組み合わせた遠隔制御システムの構成図である。図の100はロータリーコンプレッサであり、図1と同じもので、図中で同一符号は同じものを示している。400は圧力差で回転動作するロータリーエンジン駆動部であり、40はローターハウジング、50は第一のローターで5aはローターの軸、60は第二のローター、41は吸気口、42は排気口で、ロータリーコンプレッサ100と同一形状である。ロータリーコンプレッサ100の排気口12とロータリーエンジン駆動部400の吸気口41、および、ロータリーエンジン駆動部400の排気口42とロータリーコンプレッサ100の吸気口11はそれぞれ接続管71と72で接続されている。
ロータリーコンプレッサの駆動軸3aを反時計回りに回転させると、排気口12よりロータリーエンジン駆動部の吸気口41へ、またロータリーエンジン駆動部の排気口42からロータリーコンプレッサの吸気口11へガスが移動し、ロータリーコンプレッサの駆動軸3aの回転に応じてロータリーエンジン駆動部の出力軸5aを回転させることができ、接続管71と72を延長することでロータリーコンプレッサ100の回転力を遠方のロータリーエンジン駆動部400へ伝達する遠隔制御が可能となる。
本発明のロータリー式熱流体機器は構造が簡単なため、大型にも超小型にも製作可能であり、ロータリーコンプレッサ100とロータリーエンジン駆動部400の大きさを変えることで回転数を変えることもできる。
実施の形態5.
実施の形態5は、温度差を利用したロータリーエンジンである。まず、図6で本発明のロータリーエンジンの回転力発生機構を説明する。
図6において、43はローターハウジングで、吸気口と排気口はなく、代わりに過熱器81と冷却器82が取り付けられており、ローターハウジング内に閉じ込めたガスに対し上下に温度差を与える。第一のローター50と第二のローター60は、実施の形態4と同様のものである。この図のようにローターハウジング43の下部を加熱し上部を冷却すると、加熱器81とローター50、60の間の空間P部分ではガスが膨張し、冷却器82とローター50、60の間の空間Q部分ではガスが収縮し、ローター50、60の歯を押す。歯を押す力は、第一のローター50の左側(外側)と、第二のローター60の右側(外側)と、2つのローターの間の歯が重なった中央部分の3箇所に加わる。左右外側の2箇所と中央部分はローターを回転させる向きが逆であるが、合計した力は概略2:1であるため、第一のローター50は時計回りに、第二のローター60は反時計回りに回転する。
力の加わり方を詳細に説明する。
説明の都合上、初めに、ローター間の中央部を通して上部から下部への空気の流入がない場合を考える。
加熱膨張側であるローター下部のP部分を見た場合、図6(A)の状態では、第二のローター60は反時計回りに回転する力Aと時計回りに回転する力Bがつり合い回転力は生じないが、第一のローター50は、中央部に加わる力を第二のローター60が遮っているため、時計回りに回転する力Cのみが加わり、時計回りに回転しようとする。この力は主軸である第一のローターの軸5aにそのまま伝わる。第一のローター歯の先端a部は第二のローター60に接触しているため、第二のローター60も反時計回りに回転する。このとき、第二のローター60の軸6aからは負荷を取り出さないようにすれば、第一のローター歯の先端a部に大きな力は加わらない。
少し回転した状態である図6(B)になると、第一のローター50は、中央部に膨張した空気が当るようになって反時計回りに回転する力Dが発生し、時計回りに回転する力Cとつり合うようになって回転力がなくなる。しかし、第二のローター60には反時計回りに回転する力Eが発生するため反時計回りに回転し、第二のローター60に作用する力A、B、Eの合成力Fは歯の接点b部を介して第一のローターの軸5aに伝わる。この互いの歯の凸面形状は歯車と同じインボリュート曲線であるため、どの位置にあってもFの回転力をそのまま第一のローターの軸5aに伝えることができる。これが凸面部にインボリュート曲線を使用する第一の理由である。
さらにローターが回転すると、図6(C)のようになって第一のローター50に回転力Gが発生するため、時計回りの回転を継続する。途中、図6(D)の位置だけ、加熱膨張側ではそれぞれのローターの時計回りの回転力と反時計回りの回転力がつり合い回転力がなくなるが、ローターの慣性と、反対側である上部冷却側Q部分でのガスの収縮力による回転力で、回転は継続される。
下部で加熱されたガスは、ローター50、60の外側を通り上部にきたとき冷やされ収縮する。ローターの回転に合わせ、この冷却したガスを中央部を通して下部へ送り込めば、再度加熱膨張させることができ、連続した回転を行うことができるが、図6のローター形状のままでは回転は困難である。この理由は、実施の形態1のロータリーコンプレッサのところで説明したように、図6(D)の中央部のU部分で強い圧縮動作が発生するため、回転させようとすると強い反発力を受けるからである。
吸気口、排気口を通して外部から圧力差を与える場合はこの問題は発生しない。
温度差で回転させる場合、この問題を回避するため、ローターを図7のように変形させる。図において、51は第一のローター、61は第二のローターで、43’はローターハウジングの内面の輪郭を示している。第一のローター51と第二のローター61はそれぞれ、図2で述べた歯の形状を有し左右のローターの正確な回転を維持する歯車部分51g、61gと、歯の凸面部を切り欠いた羽根部分51f、61fからなる。羽根部分51f、61fは、図6(D)におけるU−V領域間の空気の通路を形成する。
図7のローター形状での動作を図8(A)〜(D)の断面図で説明する。図8において、図6と同様なものは同一符号を付けてその説明を省略する。第一のローター51と第二のローター61は、図7のローターを示しており、ローターの細線は歯車部分51g、61gの形状を表し、ローターの太線は羽根部分51f、61fの形状を表している。
図8(A)で第一のローター51と第二のローター61の羽根の先端部分がc点で接触するとき、羽根部分51f、61fの間(W部分)に上部の冷却されたガスを取り込む。W部分のガスは図8(B)→図8(C)のように歯車部分を除いてほとんど圧縮せずに下部へ移動できる。図8(C)では羽根の凹面部の間(Z部分)にもガスを取り込み図8(D)のように動いたとき下部へガスを移動する。膨張したガスで回転力が発生する仕組みは前述の内容と同様である。
ただし、図8(A)〜(D)のように凸面部に切り欠きを設ける方法は加熱側のガス圧力が比較的低い場合に用いる。加熱側のガス圧力が非常に高い場合は、図8(C)で領域Wを高温側に開放したとき、高温側のガスが領域Wに逆流し、スムーズな回転力が得られなくなるからである。
実施の形態6.
加熱側が非常に高温でガス圧力が高く、高い効率を求める場合に、図9のようにエンジンを低温側と高温側に分けて使用する。図9において、高温側は、ローターハウジング44とその中に収納された第一のローター50と第二のローター60、ローターハウジング44に取り付けられた加熱器81で構成され、ローターハウジング側面には吸気口45と排気口46が設けられている。低温側も同様に、ローターハウジング47とその中に収納された第一のローター52と第二のローター62、ローターハウジング47に取り付けられた冷却器82で構成され、ローターハウジング側面には吸気口48と排気口49が設けられている。高温側の第一のローター50と低温側の第一のローター52は回転軸5aで接続され、これが最終的な出力軸となる。また、高温側の排気口46からは接続管75で熱交換器83に接続され、放熱したガスの出口は低温側の吸気口48へ接続管76で接続されている。逆に低温側の排気口49は接続管73で熱交換器83に接続され、吸熱したガスの出口は高温側の吸気口45へ接続管74で接続されている。84は冷却が不十分な場合の補助冷却器である。85は加熱が不十分な場合の補助過熱器である。
この場合の動作は次のようになる。
このシステムの中で最もガスの温度が低くなるローターハウジング47内の上部Q部分(冷却器直下)のガスには収縮の力が加わり、図の矢印の向きにローターが回転する。このため、排気口49からは冷却したガスが接続管73を通り熱交換器83へ排出される。冷却ガスは熱交換器83で熱を吸収し、補助加熱器85がある場合は補助加熱器85で加熱され、高温側の吸気口45へ送り込まれて加熱器81によりさらに加熱され膨張する。膨張したガスはローター50、60を矢印の方向へ回転させる。ローターを一周したガスは排気口46から排出され、接続管75を通り熱交換器83で放熱した後、補助冷却器84がある場合は補助冷却器84で冷却され、低温側の吸気口48へ吸引される。
補助冷却器84と補助加熱器85を積極的に用い、低温側の排気口49と高温側の吸気口45が同時に開かないように、また、高温側の排気口46と低温側の吸気口48が同時に開かないようにローターの位置をずらして取り付けると、ロータリー式のスターリングエンジンとなる。この場合、低温側の排気口49から排出された冷却ガスは、接続管73を通って熱交換器83で熱を吸収した後、補助加熱器85で加熱され接続管74内に一旦蓄積される。高温側のローターが回転し吸気口45が開くと、加熱されたガスがローターハウジング内のP部分で膨張しローターの回転力が得られる。回転に使用されたガスは排気口46から接続管75を通り、熱交換機83で放熱した後、補助冷却器84で冷却され接続管76内に一旦蓄積されて、低温側の吸気口48が開くと低温側のローターハウジング47内に取り込まれる。ローターの慣性を利用し、以上の動作を継続することで回転力が得られる。低温側のローターは、この回転力で冷却ガスを高温側ローターへ送り出すディスプレーサの役割を果たす。
実施の形態7.
図10はこの発明の実施の形態7を示す内燃機関としてのロータリーエンジンの断面図である。この図は実施の形態4(図5)とほぼ同様の構成をしており、図中、実施の形態4と同様なものは同一符号をつけて説明を省略する。図10において、400はロータリーエンジン駆動部であり、110はロータリーエンジン駆動部400の回転力で動作するロータリーコンプレッサである。図5のロータリーコンプレッサ100に比し、ロータリーコンプレッサ110は左右が逆になっており、ロータリーコンプレッサ110の駆動ローター30の軸はロータリーエンジン駆動部400の出力軸5aに接続されている。
次にこの内燃機関の動作を説明する。
混合ガスはロータリーコンプレッサ110の吸気口11より吸入されて、ローター20、30を一周してU部分で圧縮される。圧縮された混合ガスは排気口12から接続管71を通してロータリーエンジン駆動部400の吸気口41(V部分)へ注入し、第二のローター60が吸気口41を閉じたときV部分で点火、爆発させる。このとき、第二のローター60には時計回りの回転力1と反時計回りの回転力Jがほぼ拮抗するため、わずかな反時計回りの回転力しか発生せず、爆発力はほとんど第一のローター50の歯を押し出すために供される。第一のローター50ではこの爆発力はほとんど歯の凸面部に加わるが、凸面部はインボリュート曲線のため、凸面部に加わる力Hは全てその法線が接するインボリュート基準円に向かい、効率よくローター50の時計回りの回転エネルギーに変換される。これがインボリュート曲線を使用する第二の理由である。
排気ガスはローターを一周しロータリーエンジン駆動部の排気口42より排出される。
実施の形態8.
図11は、この発明のロータリーエンジンの圧力漏れ対策の説明図であり、図12は図11のA−A’部分の断面図である。両図において、40はローターハウジング、5と6はそれぞれ第一のローターと第二のローターの歯であり、5bと6bはそれぞれ第一のローターと第二のローターの胴体部、91は第一と第二のローター胴体部端面に同心円状に生成したコルゲーション、92はローターのコルゲーション91に勘合するローターハウジング側のコルゲーションであり、93は第一のローター歯の凸面部と第二のローター歯の凸面部に施した、互いに勘合するコルゲーションである。
図13はコルゲーションの必要性を示す図である。ローターハウジング40内には燃焼による圧力の高い部分と膨張後の圧力の低い部分が存在する。ローターハウジング−ローター間に隙間があると、この図のように隙間を通って高圧の気体が漏れていく。
このうちローター中央の胴体部分における気体の漏れに対して、図11のコルゲーション91、92は半径方向には圧力が高いほど大きな抵抗を示し、回転軸方向には影響を与えない。
また、ローター歯の凸面部の境界面からの気体の漏れは、図11のコルゲーション93で防止する。
ローターの歯とケース間の漏れに対しては、コンプレッサで用いられるシール等の密閉用部品を歯の先端部に取り付けても良い。
この発明の実施の形態1を示すロータリー式熱流体機器の断面図である。 この発明のローターの歯の形状を示す説明図である。 この発明の実施の形態1のロータリーコンプレッサの動作説明図である。 この発明の実施の形態2を示すローターの斜視図である。 この発明の実施の形態4の遠隔制御システムの構成図である。 この発明の実施の形態5の温度差で動作するロータリーエンジンの回転力発生機構の説明図である。 この発明の実施の形態5のロータリーエンジンのローターの斜視図である。 この発明の実施の形態5のロータリーエンジン動作説明図である。 この発明の実施の形態6のロータリーエンジン動作説明図である。 この発明の実施の形態7のロータリーエンジン動作説明図である。 この発明の実施の形態8のロータリーエンジンの圧力漏れ対策の説明図である。 図11の線A−A’に沿うロータリーエンジンの断面図である。 ロータリーエンジンの圧力漏れの説明図である。
符号の説明
10,40,43,44,47 ローターハウジング 、
20,21,50,51,52 第一のローター 、
30,31,60,61,62 第二のローター 、
2a,3a,5a ローター軸 、 2b,3b,5b,6b ローター胴体部 、
2,3,5,6 歯 、 2c,3c 歯先端部 、
2d,3d 凹面部 、 2e,3e 凸面部
11,41,45,48 吸気口 、12,42,46,49 排気口 、
71,72,73,74,75,76 接続管 、
81 加熱器 、 82 冷却器
83 熱交換器 、 84 補助冷却器 、 85 補助加熱器
91、92、93 コルゲーション
100,110 ロータリーコンプレッサ 、 400 ロータリーエンジン駆動部

Claims (4)

  1. ローターハウジングと、このローターハウジング内に収納される複数のローターを有するロータリー式熱流体機器において、
    上記ローターの歯はそれぞれ、任意形状の歯先端部と、そのローターが一定速度で回転するとき反対方向へ一定速度で回転するもう一方のローターの歯先端部が切り欠くときにできる凹面部と、この凹面部と隣の歯先端部までをインボリュート曲線で滑らかに接続した形状からなる凸面部を備えたことを特徴とするロータリー式熱流体機器。
  2. 上記ローターの歯の凹面部または凸面部のどちらか一方に切り欠きを設けたことを特徴とする請求項1記載のロータリー式熱流体機器。
  3. ローターの胴体部端面とそれに対向するローターハウジングの端面に、同心円状のコルゲート処理を施したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のロータリー式熱流体機器。
  4. ローターのインボリュート曲線凸面部にそれに向かい合ったローターと勘合するコルゲート処理を施したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のロータリー式熱流体機器。
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