JP2002048076A - ポンプ装置 - Google Patents
ポンプ装置Info
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- JP2002048076A JP2002048076A JP2000231082A JP2000231082A JP2002048076A JP 2002048076 A JP2002048076 A JP 2002048076A JP 2000231082 A JP2000231082 A JP 2000231082A JP 2000231082 A JP2000231082 A JP 2000231082A JP 2002048076 A JP2002048076 A JP 2002048076A
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Abstract
圧力変動をほぼ無くし、振動及び騒音を発生させない構
造であって、しかもギアの歯に損傷が生じにくいポンプ
装置を提供する。 【解決手段】 ケーシング1内で互いに噛合する駆動ギ
ア2aと従動ギア2bにより流体を移送するポンプ装置
において、両ギア2a,2bの各歯部21a,21bの
流体移送時の回転において互いに噛合する際に接触せず
に向き合うこととなる各非接触面(以下、非作動面とい
う)31a,31bの少なくとも一方に断面円弧状の底
部を有する凹部31ac,31bcが形成され、両ギア
2a,2bの各歯部21a,21bの流体移送時の回転
において互いに噛合する際に接触する接触面(以下、作
動面という)21aa,21bbが2箇所(矢示A,B
参照)で接触することによりその両接触位置間で形成さ
れる閉じ込み空間部3が経時変化すると共にこの閉じ込
み空間部3内が非作動面31a,31b同士が向き合う
位置に形成される凹部31ac,31bcを利用して形
成される。
Description
動ギアと従動ギアとが噛合しながら回転することにより
流体を移送するポンプ装置に関する。
ることにより、流体を移送するように構成された、いわ
ゆるギアポンプが知られている。このギアポンプは、例
えば冷蔵庫の自動製氷装置などに適応されている。
化と、その容積変化を逃げる逃げ溝の効果の説明図であ
る。まず、図6(d)によれば、ケーシング1内面を摺
動回転する1対のギア2,2が噛合するとき閉じ込み空
間部3が生じ、この閉じ込み空間部3は両ギア2,2の
回転に伴って移動する。なお、両ギア2,2の回転によ
り、吸入口7側の液体はそれぞれ両ギア2,2の外周と
ケーシング1との間の隙間に封じられながら、ケーシン
グ1の内周に沿ってそれぞれ両ギア2,2の回転方向に
移動し、吐出口6側へ移送され吐出口6から吐出され
る。
は閉じ込み終了点、図6(b)はその中間の状態であ
る。この閉じ込みは相互の歯の接点A,Bの接動によっ
て起るもので、この結果、閉じ込み部分の容積vは、図
7に示すように、閉じ込み開始してから閉じ込み中間ま
での間においては次第に減少し、閉じ込み中間位置で最
小vmin となり、それを過ぎると次第に増加する。つま
り、回転に伴う容積の変動がある。
体の膨縮性がないため両ギア2,2の閉じ込み空間部3
の容積が減少するときは非常な高圧となり、閉じ込み中
間位置を過ぎて逆に閉じ込み空間部3の容積vが増加す
るときは真空状態となる。このため、閉じ込み空間部3
の容積vが減少するとき、軸動力および軸受負荷が増加
する一方、閉じ込み空間部3の容積vが増加し真空状態
となるときは液体に溶解している気体の蒸気圧が見かけ
上、低下して沸騰状態に近づき気泡を発生する。両ギア
2,2の回転に伴って、閉じ込み空間部3の圧力変動が
断続的に起こるので、両ギア2,2は振動し、振動に伴
って騒音を発するだけではなく、吐出圧力を不規則に脈
動させ、ポンプ寿命を短縮する原因となる。
じ込み空間部3の容積変動を逃がす逃げ溝をギア側面の
ポンプケース部に設ける方法がある(特開平8−105
390号公報等参照)。すなわち、図7に示した、閉じ
込み空間部3の容積vが減少する区間に対応する位置
に、閉じ込み空間部3にある液体を逃がす逃げ溝4を設
けて、閉じ込み空間部3と逃げ溝4を連通しておけば、
閉じ込み空間部3の容積が減少する際の過剰容積Δv1
は逃げ溝4を通じて吐出側に送りだされて異常な圧力上
昇が起こりにくい。また、中間状態を過ぎて、閉じ込み
空間部3の容積が増加し始めたならば、閉じ込み空間部
3を別の逃げ溝5によって吸込み側と通じさせれば、閉
じ込み空間部3の膨張の際の不足容積Δv2は吸い込み
側から供給されて真空が発生しにくい。
方法においては、図6(b)に示した状態時になる直前
から図6(b)に示した状態時の直後までの間におい
て、瞬間的にではあるが、大きな圧力変動が生じる。す
なわち、図6(b)に示した状態は、閉じ込み空間部3
がいずれの逃げ溝4,5にも連通されない瞬間であり、
この状態を境にした前後には当然大きな圧力変動が生じ
ることとなる。
ても大きな圧力変動を完全に防止することはできない。
したがって、上述の逃げ溝4,5が形成されたタイプの
ポンプ装置は、逃げ溝4,5が全くない構造のものと比
べると、全体的に閉じ込み空間部3の圧力変動率が改善
され振動等を抑える効果を備えたものとなるが、やはり
振動及び騒音が発生し、かつポンプ寿命が短縮化される
という問題が生じる。
るのではなく、ギアの歯形状を工夫することにより両ギ
アの噛み合い位置に形成される空間を拡張し、圧力変動
率を低下するようにしたポンプ装置も提案されている。
例えば、特開平11−44294号公報記載のポンプ装
置は、駆動歯車に従動する従動歯車の非作動面(歯の輪
郭のうちポンプ動作時に回転する方向における後方側と
なる面)を、通常の歯面(インボリュートが形成された
通常の歯形状)とせず、歯先から歯の根本方向に向かっ
て直線的にカットしたような形状となっている。そのた
め、両ギアの噛み合い位置に、カットした分のスペース
が形成される。
にカットしただけであるため、その増加した体積分はそ
れ程大きなものではない。しかも、このような形状とし
たため、従動歯車のギアの歯の強度に問題があり、歯先
が欠けたり、あるいは根本から折れてしまう危険があ
る。
つのギアの回転時における噛み合い位置の圧力変動をほ
ぼ無くし、振動及び騒音を発生させない構造であって、
しかもギアの歯に損傷が生じにくいポンプ装置を提供す
ることにある。
で互いに噛合する駆動ギアと従動ギアにより流体を移送
するポンプ装置において、両ギアの各歯部の流体移送時
の回転において互いに噛合する際に接触せずに向き合う
こととなる各非接触面(以下、非作動面という)の少な
くとも一方に断面円弧状の底部を有する凹部が形成さ
れ、両ギアの各歯部の流体移送時の回転において互いに
噛合する際に接触する接触面(以下、作動面という)が
2箇所で接触することによりその両接触位置間で形成さ
れる閉じ込み空間部が経時変化すると共にこの閉じ込み
空間部内が上記非作動面同士が向き合う位置に形成され
る凹部を利用して形成されることを特徴としている。
と、両歯車の噛み合い位置に形成される閉じ込み空間部
が上記凹部により拡張されることとなる。しかも、ケー
シングに溝を形成してこの噛み合い位置における圧力変
動を抑える構成とは異なり、回転により移動する歯車の
歯面に空間を拡張するための部位を設けたため、歯車の
回転による圧力変動を完全に抑えることが可能となる。
加えて、噛み合い位置における空間を拡張する部位は、
歯先や歯の根本を避けるように断面円弧状の底部を有す
る凹部で形成されるため、歯先や歯の根本の歯幅を削減
されず、歯先や歯の根本の強度も損なわれないものとな
る。したがって、歯先が欠けたり根本から折れてしまう
という不具合が生じにくい。このように、本願発明によ
れば、歯車部品の強度を十分保ちながら、従来に比して
圧力変動に伴う振動や騒音を抑えられる。
いて、凹部は、その軸方向における一部に形成され、残
りの部分に各作動面に対してその形状が対称となるイン
ボリュート部を形成し、両ギアを流体移送時と反対方向
に回転させた場合に、各歯部の各非作動面に形成したイ
ンボリュート部同士が接触するように構成されたことを
特徴としている。
流体の供給動作(ポンプ動作)と逆方向に回転させた場
合、両歯車の各非作動面に形成されたインボリュート部
が同士が、しっかりと噛み合ってスムーズにこの逆回転
動作を行わせることが可能となる。したがって、通常の
ポンプ動作を終了させた後、両歯車を液体移送時と反対
方向に駆動することによりケーシング内の流体を流体源
側に逆流させることができる。
いて、駆動ギア及び従動ギアのそれぞれの歯部間の根本
位置に、半径方向内側にえぐった溝が形成され、閉じ込
み空間部の体積が、溝によりさらに拡張されていること
を特徴としている。そのため、噛み合い位置に形成され
る閉じ込み空間部の容量がさらに大きなものとなり、噛
み合い前と噛み合い始めた後との圧力変化をより低減す
ることが可能となる。
いて、ケーシングの駆動ギアと従動ギアの互いに噛合す
る部位の側方と対面する対向面に、閉じ込み空間部をさ
らに拡張する逃げ溝が形成されたことを特徴としてい
る。そのため、両歯車の噛み合い始めおよび噛み合い終
了時において、噛み合い位置に形成される空間が逃げ溝
と連通されることとなり、その際の圧力変動をさらに低
減することが可能となる。
施の形態を示した図で、ケーシング内を示した平面図で
ある。また、図2は、ケーシング内の両ギアを取り除い
た状態を示した平面図である。以下の説明において、図
6と同じ作用効果を示す部材には同じ符号を表示し、重
複する説明は省く。
ーシング1と、このケーシング1内に回転自在に配置さ
れた駆動ギア2aおよび従動ギア2bから主に構成され
ている。そして、このポンプ装置は、図示しないモータ
の駆動力によって駆動ギア2aが回転すると、この駆動
ギア2aの回転に従動ギア2bが従動し、両ギア2a,
2bが回転することにより液体を吸い込み口24側から
吐出口25側へ移送するようになっている。
矢示X方向に回転すると、駆動ギア2aの歯部21aに
噛合する歯部21bを備えた従動ギア2bが、駆動ギア
2aに従動して矢示Y方向に回転する。なお、駆動ギア
2a及び従動ギア2bは、各歯部21a,21bの歯先
部分がケーシング1の内壁に摺動しながら回転する。こ
のため、駆動ギア2a側では、吸い込み口24側の流体
が、回転する駆動ギア2aの隣接する2つの歯部21a
とケーシング1の内壁とにより密閉(矢示X1参照)さ
れながら駆動ギア2aの回転によって約3/4周程度移
動する。そしてこの移動後に、吐出口25側に放出され
る。
4側の流体が、回転する従動ギア2bの隣接する2つの
歯部21bとケーシング1の内壁とにより密閉(矢示Y
1参照)されながら従動ギア2bの回転によって約3/
4程度移動する。そしてこの移動後に、吐出口25側に
放出される。
噛み合い位置41では、吸い込み口24側と吐出口25
側とは常に不連続となっている。すなわち、この噛み合
い位置41においては、駆動ギア2aのいずれかの歯部
21aの側面と従動ギア2bのいずれかの歯部21bの
側面とが少なくとも1箇所において常時接触するように
構成されている。ただし、接触位置の受け渡し時におい
て2箇所が接触する。すなわち、図1に示すように、2
箇所(図1中の矢示A,Bを参照)で接触する場合があ
る。なお、このような場合の矢示A位置と矢示B位置と
の間の区間は、密閉された閉じ込み空間部3となる。通
常の場合、接触位置の受け渡し時の2箇所の接触は、回
転に伴って若干のオーバーラップがある。
噛み合い位置41で相手方の歯部と噛合する際にその相
手方となる歯部と接触する側の接触面を、それぞれ作動
面21aa,21bbという。各ギア2a,2bの作動
面21aa,21bbは、共に軸方向全幅においてイン
ボリュート形状に形成されている。
い位置41で相手方の歯部と噛合する際にその相手方と
なる歯部と接触せずに若干の隙間を持って向き合うこと
となる非接触面を、それぞれ非作動面31a,31bと
いう。上述の閉じ込み空間部3は、噛み合い位置41に
おいて上述の2箇所の接触で閉鎖される空間で、この閉
鎖空間では非作動面31a,31b同士が向き合ってい
る。この閉じ込み空間部3は、非作動面31a,31b
にそれぞれ形成された凹部31ac,31bcを利用し
て形成されている。
し、駆動ギア2aの非作動面31aの軸方向における一
部に形成されている。そして、非作動面31aの残りの
部分、具体的には、図示しないモータが配置される側と
なる図1における紙面奥側の端部(図3(A)参照)に
は、作動面31aに対してその形状が対称となるインボ
リュート部31cが形成されている。このインボリュー
ト部31cは、流体移送時と反対方向に両ギア2a,2
bを回転させてケーシング1内の液体を吸い込み口24
側に戻す場合に、同様に従動ギア2bに形成されたイン
ボリュート部31cに接触する接触部となっている。
た凹部31acは、駆動ギア2aの歯部21aの根本及
び歯先の幅を確保しつつ、その中間の部位を削り取った
形状となっており、歯部21aの根本部分の強度及び歯
先部分の強度を十分確保したものとなっている。そのた
め、歯部21aが、従動ギア2bの歯部21bとの噛み
合いにより損傷するという不具合が生じにくいものとな
っている。
も、駆動ギア2aと同様の、断面円弧状の底部を有する
凹部31bcが形成されている。そのため、歯部21b
が、駆動ギア2aとの噛み合いにより損傷するという不
具合が生じにくいものとなっている。
作動面31a,31bに凹部31ac,31bcがそれ
ぞれ形成されているため、両非作動面31a,31bが
向き合って形成される閉じ込み空間部3は、これらの凹
部31ac,31bcを利用して、その内部空間の容積
が広く確保されることとなる。この結果、従来は、この
噛み合い位置41において閉じ込み空間部3が急激に狭
くなり、この空間内の流体に高い圧力がかかるようにな
っていたが、本発明では、この噛み合い位置41での圧
力変動が低減され、圧力変動に起因する振動や騒音等が
防止されることとなる。
同士の間の谷間の部分には、それぞれ半径方向内側にえ
ぐった形状の溝21adが設けられている。一方、従動
ギア2bの隣接する歯部21b同士の間の谷間部分に
は、それぞれ半径方向内側にえぐった形状の溝21bd
が設けられている。これらの溝21ad,21bdは、
上述した非作動面31a,31bが向き合う位置に形成
される閉じ込み空間部3の体積をさらに拡張するものと
なっている。このため、本実施の形態は、両ギア2a,
2bの噛み合い位置41における圧力変動がさらに低減
されたものとなっている。
は、従来技術で既に説明した圧力変動を低減するための
溝が、ケーシング1の底面に形成されている。すなわ
ち、図2(A)において、8は一対のギアが噛合した際
に形成される噛合中心線であり、9は一対の両ギア2
a,2bの中心間を結ぶ中心軸である。この中心軸9が
形成する中心線の紙面垂直方向を仮想面16とする(図
2(B)参照)。4、5は仮想面16に近い方向を端面
10、11として端面10、11から、しかも噛合中心
線8を対称軸として吸い込み口側24および吐出口側2
5に向かってケース面に掘られた逃げ溝である。逃げ溝
4、5は断面A−Aに示すように、端面10、11の位
置で深く掘られ、吸い込み口側24および吐出口側25
に向かって次第に浅く形成されている。本実施の形態で
は、このような逃げ溝4,5を備えているために、上述
した両ギア2a,2bの噛み合い位置41における圧力
変動がさらに低減されたものとなっている。
な実施の形態の例であるが、これらに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形実施可能である。例えば、上述の実施の形態では、
駆動ギア2aおよび従動ギア2bの双方の非作動面31
a,31bにそれぞれ凹部31ac,31bcを設けた
が、この凹部は駆動ギア2aもしくは従動ギア2bのい
ずれか一方にのみ形成されるように構成しても良い。
a及び従動ギア2bにおいて、それぞれ隣接する歯部2
1a,21bの間の谷間の部分に、おのおの閉じ込み空
間部3をさらに拡張するための溝21ad,21bdを
設けたが、これらの溝21ad,21bdは無くても良
い。また、上述の実施の形態では、ケーシング1の底面
に、従来技術と同様な逃げ溝4,5を設けたが、これら
の逃げ溝4,5も無くても良い。
aの非作動面31aの軸方向における一部に断面円弧状
の凹部31acが形成され、非作動面31aの図1にお
ける紙面奥側の端部(図3(A)における下部)に、作
動面31aに対してその形状が対称となるインボリュー
ト部31cが形成されている。しかし、このインボリュ
ート部31cは、図3(B)に示すように、非作動面3
1aの軸方向における中間部分に設けられていても良
い。なお、この場合は、インボリュート部31cの上側
及び下側に、上述の凹部31acが形成されることとな
る。また、インボリュート部31cは、図3(C)に示
すように、非作動面31aの軸方向における上部に設け
られていても良い。また、さらには、インボリュート部
31cは無くても良い。
軸方向全幅においてインボリュート形状とした標準形状
の歯車(タイプ−1)を比較例とし、この比較例と本発
明である非作動面31a,31bに凹部31ac,31
bcを設けて、少なくとも一部をインボリュート形状と
していないタイプ(タイプ−2〜−5)とを、流体移送
時における騒音について比較したグラフとなっている。
図5は、上述のタイプ−1〜−5を、流体移送時におけ
る自吸性能について比較したグラフとなっている。な
お、図4及び図5に示されたデータは、負荷電流を約1
40〜150mAで送って両ギア2a,2bを回転させ
て流体を移送した状況下におけるそれぞれの値である。
れているものは、図3(A)に示したように、図示しな
いモータに近い側にインボリュート部31cが形成され
たものである。また、タイプ−3として示されているも
のは、図3(C)に示したように、図示しないモータか
ら遠い側にインボリュート部31cが形成されたもので
ある。また、タイプ−4として示されているものは、図
3(B)に示したように、軸方向における中間位置にイ
ンボリュート部31cが形成されたものである。さら
に、タイプ−5として示されているものは、非作動面3
1a,31bにインボリュート部が形成されておらず、
軸方向全幅において凹部が形成されたものである。
作動面に凹部が設けられていない標準タイプのギア)を
使用したポンプ装置の自吸性能が、他のタイプのギア
(非作動面に凹部を備えたタイプのギア)を使用したも
のに比して最も高く、タイプ−2、タイプ−3,タイプ
−4,タイプ−5と順に低くなる。非作動面31a,3
1bに凹部31ac,31bcが形成されたものの中で
は、インボリュート部31cがモータに近い側に設けら
れたタイプ−2が最も自吸性能が高い。
アを使用したポンプ装置の流体移送時における騒音が、
他のタイプのギアを使用したものに比して最も大きく、
タイプ−2、タイプ−3,タイプ−4,タイプ−5と順
に低くなる。非作動面31a,31bに凹部31ac,
31bcが形成されたものの中では、インボリュート部
31cが軸方向における中間位置に設けられたタイプ−
4が最も低騒音となる。上述したように、タイプ−2〜
5のギアを用いたポンプ装置は、歯部の側面に凹部を備
えていない標準タイプのギア(タイプ−1)を用いたポ
ンプ装置に比して、自吸性能の面では若干劣るものの、
騒音は低く抑えられる。加えて、非作動面31a,31
bのインボリュート部31cを、モータから離れた位置
に形成することによってより騒音を抑えることができ
る。
置によれば、駆動ギアと従動ギアの少なくとも一方の非
作動面に断面円弧状の底部を有する凹部が形成され、両
ギアの流体移送時の回転によって非作動面同士が向き合
う位置に形成される閉じ込み空間部は非作動面の凹部を
利用して形成される。このため、従来のギアポンプと比
較すると、両歯車の噛み合い位置に形成される空間が凹
部により拡張されることとなる。しかも、回転により移
動する歯車の歯面自体に空間を拡張するための部位を設
けたため、歯車の回転による圧力変動を完全に抑えるこ
とが可能となる。加えて、噛み合い位置における空間を
拡張する部位は、歯先や歯の根本を避けるように断面円
弧状の凹部で形成されるため、歯先や歯の根本の歯幅が
削減されず、歯先や歯の根本の強度も損なわれないもの
となる。したがって、歯先が欠けたり根本から折れてし
まうという不具合が生じにくい。このように、本願発明
によれば、歯車部品の強度を十分保ちながら、従来に比
して圧力変動に伴う振動や騒音を抑えられる。
す平面図である。
取り外した状態を示す平面図である。
び従動ギアにおける歯部の側面形状を示す図で、(A)
は図1の矢示III方向からみた図、(B)は(A)の
変形例を示した図、(C)はさらに変形例を示した図で
ある。
各ポンプ装置と、本発明の特徴的な形状を有さないギア
を使用したポンプ装置とを、騒音値においてそのタイプ
別に比較したグラフである。
各ポンプ装置と、本発明の特徴的な形状を有さないギア
を使用したポンプ装置とを、自吸性能においてそのタイ
プ別に比較したグラフである。
込みと、その圧力変化を逃げる逃げ溝を設ける理由とを
説明するための図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ケーシング内で互いに噛合する駆動ギア
と従動ギアにより流体を移送するポンプ装置において、
上記両ギアの各歯部の流体移送時の回転において互いに
噛合する際に接触せずに向き合うこととなる各非接触面
(以下、非作動面という)の少なくとも一方に断面円弧
状の底部を有する凹部が形成され、上記両ギアの各歯部
の流体移送時の回転において互いに噛合する際に接触す
る接触面(以下、作動面という)が2箇所で接触するこ
とによりその両接触位置間で形成される閉じ込み空間部
が経時変化すると共にこの閉じ込み空間部内が上記非作
動面同士が向き合う位置に形成される上記凹部を利用し
て形成されることを特徴とするポンプ装置。 - 【請求項2】 前記凹部は、その軸方向における一部に
形成され、残りの部分に前記各作動面に対してその形状
が対称となるインボリュート部を形成し、前記両ギアを
流体移送時と反対方向に回転させた場合に、前記各歯部
の上記各非作動面に形成したインボリュート部同士が接
触するように構成されたことを特徴とする請求項1記載
のポンプ装置。 - 【請求項3】 前記駆動ギア及び前記従動ギアのそれぞ
れの歯部間の根本位置に、半径方向内側にえぐった溝が
形成され、前記閉じ込み空間部の体積が、上記溝により
さらに拡張されていることを特徴とする請求項1または
2記載のポンプ装置。 - 【請求項4】 前記ケーシングの前記駆動ギアと前記従
動ギアの互いに噛合する部位の側方と対面する対向面
に、前記閉じ込み空間部をさらに拡張する逃げ溝が形成
されたことを特徴とする請求項1,2または3記載のポ
ンプ装置。
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