JP4855833B2 - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ

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Description

本発明は、可変容量型のポンプに関し、特にパワーステアリング用の可変容量型ベーンポンプに関する。
従来、特許文献1に記載される可変容量型ベーンポンプにあっては、カムリングを揺動することによりポンプ吐出量を制御している。
特開2005−42675
しかしながら上記従来技術にあっては、固定容量型と異なり吸入ポートと吐出ポートをそれぞれ1つずつ有しているため、吐出ポート側の圧力が一方的に大きいアンバランスな状態となる。
この吐出ポート側の圧力はロータや駆動軸に作用し、駆動軸を吸入ポート側へオフセット変形させ、吸入と吐出の切り替えにずれが生じてしまう。従来技術にあっては無負荷状態においてカムリング中心と駆動軸中心がともに吸入と吐出を切り替える切り替え線(ポート基準線)上に設けられているため、駆動軸の変形に伴い圧縮の開始タイミングに遅れが生じ、ポンプ効率の低下や振動を招く、という問題があった。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、駆動軸のオフセット変形に伴うポンプ効率の低下や振動を低減した可変容量型ベーンポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、ポンプボディと、前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、前記ポンプボディ内であって前記ポンプボディの支持面上を揺動自在に設けられ、円環状に形成されるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、を備える可変容量型ベーンポンプにおいて、前記ベーンのうち、隣りあうベーン同士の間隔を1ピッチとし、前記吸入ポートの終端または前記吐出ポートの端から半ピッチ進んだ位置と、無負荷状態における前記駆動軸中心とを結んだ直線をポート基準線とし、前記カムリングの偏心量が最大のとき、このカムリング内周面の中心と高圧時における前記駆動軸中心とを結んだ直線を高圧時カムプロファイル基準線とし、前記カムリングの偏心量が最小のとき、このカムリング内周面の中心と低圧時における前記駆動軸中心とを結んだ直線を低圧時カムプロファイル基準線とし、前記ポート基準線、前記高圧時カムプロファイル基準線、および前記低圧時カムプロファイル基準線の3つの基準線が互いに略平行となるように、前記ポンプボディの前記カムリングを支持する支持面は、前記ポート基準線に対し、前記第1流体圧室側から前記第2流体圧室側へ向かって、前記ポート基準線から徐々に離間するように設けられることとした。
よって、駆動軸のオフセット変形に伴うポンプ効率の低下や振動を低減した可変容量型ベーンポンプを提供できる。
以下、本発明の可変容量型ベーンポンプを実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[ベーンポンプの概要]
実施例1につき図1ないし図7に基づき説明する。図1はベーンポンプ1の軸方向断面図、図2、図3は径方向断面図である。図2ではカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合(偏心量最大)、図3ではカムリング4が最もy軸正方向に位置する場合(偏心量最小)を示す。
なお、駆動軸2の軸方向をx軸とし、第1、第2ハウジング11,12へ駆動軸が挿入される方向を正方向とする。また、カムリング4の揺動を規制するスプリング201(図2参照)の軸方向であってカムリング4を付勢する方向をy軸負方向、x、y軸と直交する軸であって吸入口IN側をz軸正方向とする。
ベーンポンプ1は、駆動軸2、ロータ3、カムリング4、アダプタリング5、ポンプボディ10を有する。駆動軸2はエンジンとプーリを介して接続し、ロータ3と一体回転する。
ロータ3の外周には軸方向溝である複数のスロット31が放射状に形成され、各スロット31にベーン32が径方向に出没可能に挿入される。また、各スロット31の内径側端部には背圧室33が設けられ、圧油が供給されてベーン32を径方向外側に付勢する。
ポンプボディ10は第1ハウジング11および第2ハウジング12(第2部材)から形成される。第1ハウジング11はx軸正方向側に開口する有底カップ形状であり、底部111には円盤状のサイドプレート6(第1部材)が収装される。第1ハウジング11内周部であるポンプ要素収容部112であってサイドプレート6のx軸正方向側には、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3が収装される。
第2ハウジング12はx軸正方向側からアダプタリング5、カムリング4、およびロータ3と液密に当接し、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3はサイドプレート6および第2ハウジング12に挟持されることとなる。
サイドプレート6のx軸正方向側面61および第2ハウジング12のx軸負方向側面120にはそれぞれ吸入ポート62,121および吐出ポート63,122が設けられ、吸入口IN、吐出口OUTと接続してロータ3とカムリング4の間に形成されるポンプ室Bへの作動油の給排を行う。
アダプタリング5はy軸側を長軸、z軸側を短軸とする略楕円状の円環部材であり、外周側において第1ハウジング11に収装されるとともに、内周側においてカムリング4を収装する。ポンプ駆動時に第1ハウジング11内で回転しないよう、アダプタリング5はピン40により第1ハウジング11に対し回転を規制される。
カムリング4は略真円の円環状部材であり、外周はアダプタリング5の短軸とほぼ同径に設けられている。したがって、略楕円状のアダプタリング5に収装されることにより、アダプタリング5内周とカムリング4外周の間には流体圧室Aが形成され、カムリング4はアダプタリング5内においてy軸方向に揺動可能となる。
また、アダプタリング内周面53のz軸正方向端部にはシール部材50(第1シール部材)が設けられ、z軸負方向端部には支持面Nが形成される。アダプタリング5はこの支持面Nにおいてカムリング4のz軸負方向を係止する。
支持面Nにはピン40(第2シール部材)が設けられ、このピン40とシール部材50により、カムリング4とアダプタリング5との間の流体圧室Aはy軸負、正方向に画成されて第1、第2流体圧室A1,A2を形成する。
ここで、カムリング4は支持面N上を転がりながら揺動するため各流体圧室A1,A2の容積が変化するが、z軸負方向側支持面Nはy軸を原点を中心に時計回り方向に回転させたξ軸に対し平行である。すなわち支持面Nはy軸正方向側に向かうにつれz軸負方向側に角度γで傾斜し、カムリング4は傾斜した支持面Nによりy軸正方向に揺動しやすくなっている。
ロータ3の外径はカムリング内周41よりも小径に設けられ、カムリング4内周側に収装される。カムリング4が揺動し、ロータ3とカムリング4の相対位置が変化した場合であっても、ロータ3の外周はカムリング内周41と当接しないよう設けられている。
また、揺動によりカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合、カムリング内周41とロータ3外周との距離Lはy軸負方向側において最大となる。カムリング4が最もy軸正方向に位置する場合は、同様に距離Lはy軸正方向側において最小となる。
ベーン32の径方向長さは距離Lの最大値よりも大きく設けられており、そのためベーン32は、カムリング4とロータ3との相対位置によらず、常にスロット31に挿入されつつカムリング内周41に当接した状態を維持することとなる。これにより、ベーン32は常時背圧室33から背圧を受け、カムリング内周41と液密に当接する。
したがって、カムリング4とロータ3との間の領域は、隣り合うベーン32によって常時液密に画成されてポンプ室Bを形成する。揺動によりロータ3とカムリング4が偏心状態にあれば、ロータ3の回転に伴って各ポンプ室Bの容積が変化する。
サイドプレート6および第2ハウジング12に設けられた吸入ポート62,121および吐出ポート63,122は、ロータ3の外周に沿って設けられ、各ポンプ室Bの容積変化により作動油の給排が行われる。
アダプタリング5のy軸正方向端部には径方向貫通孔51が設けられている。また、第1ハウジング11のy軸正方向端部にはプラグ部材挿入孔114が設けられ、有底カップ形状のプラグ部材70が挿入されて第1、第2ハウジング11,12外部との液密を保つ。
このプラグ部材70の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、アダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、y軸負方向へ付勢する。
スプリング201は揺動量が最大となる方向にカムリング4を付勢し、圧力の安定しないポンプ始動時において吐出量(カムリング4揺動位置)を安定させるものである。
なお、本実施例ではアダプタリング5の径方向貫通孔51開口部をカムリング4のストッパとしてy軸正方向の揺動を規制するが、プラグ部材70自体を径方向貫通孔51に貫通させてアダプタリング5の内周側に突出させ、ストッパとしてもよい。
[第1、第2流体圧室への圧油の供給]
アダプタリング5のz軸正方向側であってシール部材50のy軸負方向側には貫通孔52が設けられている。この貫通孔52はそれぞれ第1ハウジング11内に設けられた油路113を介して制御バルブ7へ連通し、y軸負方向側の第1流体圧室A1と制御バルブ7を接続する。油路113は制御バルブ7を収容するバルブ収装孔115に開口し、ポンプ駆動に伴って制御圧Pvが第1流体圧室A1に導入される。
アダプタリング5に設けられた貫通孔52をアダプタリング5の軸方向幅の中央に設けることにより、アダプタリング5外周面がシール面となってリークを低減する。
制御バルブ7は油路21,22を介して吐出ポート63,122と接続する。油路22上にはオリフィス8が設けられ、制御バルブ7にはオリフィス8の上流圧である吐出圧Poutと、オリフィス8の下流圧Pfbが導入される。このPoutとPfbの差圧とバルブスプリング7aによって制御バルブ7は駆動され、制御圧Pvを生成する。
したがって第1流体圧室A1には制御圧Pvが導入され、この制御圧Pvは吸入圧Pin、吐出圧Poutに基づき生成されるため、制御圧Pv≧吸入圧Pinとなる。
一方、第2流体圧室A2には連通路64を介して吸入圧Pinが導入される。この連通路64は第ハウジング12において吸入口INとx軸負方向側面120とを連通し、吸入口INと第2流体圧室A2とを接続する油路であって、カムリング4の揺動位置によらず常に第2流体圧室A2に開口する。
したがって第2流体圧室A2には常時吸入圧Pinが導入され、これにより本願ベーンポンプ1では第1流体圧室A1の液圧P1のみ制御される。一方、第2流体圧室A2の液圧P2は制御されず常時P2=吸入圧Pinとなる。これにより、第2流体圧室A2側から吸入ポート63,122側への圧力漏れが減少し、ポンプ効率の低下を抑制する。
[カムリングの揺動]
カムリング4が第1流体圧室A1の圧力P1から受けるy軸正方向の付勢力と、重力によりカムリング4がy軸正方向に揺動するy軸正方向の力の和が、第2流体圧室A2の油圧P2とスプリング201から受けるy軸負方向の付勢力と、ポンプ内圧のカムリング内周41に作用する力の合力が、支持面Nの支点によるy軸負方向の付勢力との和よりも大きくなれば、カムリング4は転がり支点(支持面N上に存在)を回転中心としてy軸正方向に揺動する。
揺動よってカムリング4の偏心量は小さくなり、単位時間あたりに吸入ポート62,121から吐出ポート63,122へ供給される油量が減少して吐出量が低下する。
したがってオリフィス8の流量差力が減少し、制御バルブ7はバルブスプリング7aにより戻され、吸入圧Pinが連通して制御圧Pvが低下し、油圧通路でつながっている第1流体圧室A1の圧力P1も低下する。
カムリング4に作用するy軸負方向への力とy軸正方向側への力がほぼ等しくなると、カムリング4に作用するy軸方向の力が釣り合ってカムリング4は静止する。よって、カムリングの揺動が止まり、所定の吐出流量を吐出する。
さらに回転が上昇すると、ポンプ吐出量は増大してオリフィス8の差圧が増大し、制御バルブ7はバルブスプリング7aを押して制御圧Pvを増大させることにより第1流体圧室A1の圧力P1を増大させる。
これによりカムリング4をy軸方向に揺動、偏心させ、吐出流量をオリフィス8の差圧がバルブスプリング7aの所定力Fに釣り合う流量となるよう調整する。このように、吐出オリフィス8前後の差圧が一定となるように、カムリング4の偏心量を調整し、ポンプPの吐出流量を一定となるよう制御する。
[駆動軸中心とカムリング中心の位置ずれ]
図4は、無負荷状態(ポンプ非駆動状態)におけるベーンポンプ1の部分断面図である。駆動軸2およびロータ3の中心をO、カムリング4の中心をOcとする。
本願実施例では、無負荷状態におけるカムリング中心Ocは、駆動軸2の中心Oよりも吸入ポート62,121側(z軸正方向側)に位置させる。ロータ3はz軸負方向側から吐出圧Poutにより付勢され、この付勢力によって駆動軸2がz軸正方向側に撓み変形する。
そこで、駆動軸2の中心Oはz軸正方向にずれるため、あらかじめカムリング4の中心Ocを駆動軸中心Oよりもz軸正方向側にオフセットさせておく。具体的には、支持面Nを傾斜させることによりカムリング4のz軸方向位置を高くする。これによりポンプ駆動時に吐出圧Poutによって駆動軸2が撓んだ際にも、安定した吐出量を得る(詳細は後述)。
[カムプロファイル基準線]
カムリング内周41とロータ3の外周はともに略円形であるため、カムリング内周41とロータ3の外周との距離Lは、カムリング中心Ocとロータ中心Oが一致する場合に全周にわたって一律に等しくなる。
カムリング4の中心Ocはロータ3および駆動軸2の中心Oからずれていると、カムリング内周41とロータ3の外周との距離Lは一律とならず、Oc−O直線上において最大値および最小値をとる。このOc−O直線をカムプロファイル基準線Oc−Oと定義する。
ベーン32は背圧室33からの圧力によって外径方向に付勢されているため、距離Lが変化すればベーン32の突出量も変化する。そのため、ロータ3外周、カムリング内周41、およびベーン32によって隔成されるポンプ室Bの容積も、距離Lに伴って変化する。
すなわち、ロータ3外周とカムリング内周41との距離Lが大きい位置ではポンプ室Bの容積も大きく、距離Lが小さい位置ではポンプ室Bの容積は小さくなる。したがってロータ3の回転に伴い、カムプロファイル基準線Oc−O上で距離Lが最大値Lmax(Oc−O線上y軸負方向側)となる前後でポンプ室Bの容積は拡大から縮小に転じ、カムプロファイル基準線Oc−O上で距離(Oc−O線上y軸正方向側)が最小値Lminとなる前後でポンプ室Bは縮小から拡大に転じる。
ロータ3は反時計回りに回転するため、11個のベーン32のうちの1つのベーン32aがy軸負方向側でカムプロファイル基準線Oc−Oを跨ぐ際、カムプロファイル基準線Oc−Oよりもz軸正方向側ではポンプBaの容積は拡大しているが、ベーン32がちょうどカムプロファイル基準線Oc−O上に位置する際に容積変動はゼロとなり、カムプロファイル基準線Oc−Oを跨いでz軸負方向側に位置すると縮小へ転じる。
すなわち、ベーン32aがy軸負方向側でカムプロファイル基準線Oc−Oを跨ぐ度に、ポンプ室Baの容積は拡大から縮小へと転じる。同様に、ベーン32aがy軸正方向側でカムプロファイル基準線Oc−Oを跨ぐ度に、ポンプ室Baの容積は縮小から拡大へと転じる。これにより、ベーン32がカムプロファイル基準線Oc−O上を跨ぐ度に、ポンプ室Bの容積変動の正負が入れ替わることとなる。
[ポート基準線]
ポンプ室Bは吸入ポート62,121および吐出ポート63,122の間において吸入/吐出が切り替わり、切り替わる時点でのベーン32の位置を第1、第2基準位置M1,M2とする。第1基準位置M1はy軸負方向側、第2基準位置M2はy軸正方向側である。
実施例1では、ベーン32のうち隣りあうベーン同士の間隔を1ピッチとし、第1基準位置M1は吸入ポート62,121の終端62a,121a(ロータ3の回転方向側端部)から半ピッチ進んだ位置とする。同様に、第2基準位置M2は吐出ポート63,122の端63,122(ロータ3の回転方向側端部)から半ピッチ進んだ位置とする。
このM1,M2から形成されるM1−M2線を、ポート基準線M1−M2と定義する。このため実施例1では、ベーン32aがこのポート基準線M1−M2を通過するたびにポンプ室Baの吸入/吐出が切り替わることとなる。
ポート基準線M1−M2よりもz軸正方向側(吸入ポート62,121側)のz軸正方向側領域Bz+は吸入領域、z軸負方向側(吐出ポート63,122側)のz軸負方向側領域Bz−は吐出領域となる。
ベーン32が吸入ポート62,121の終端62a,121aより吐出ポート始端63a,122aまで回転することにより、吸入側の作動油を吐出側に押し入れる。このベーン32の1枚による押し込み量を
Figure 0004855833
とする。
ベーン32がさらに回転し、吐出ポート終端63b,122bから吸入ポート始端62b,121bまで回転することにより、吐出側の作動油が吸入側に戻される。このベーン32の1枚における戻し量を
Figure 0004855833
とする。
ベーン32の1枚あたりポンプ吐出量Voutを
Figure 0004855833
とすると、総吐出量Qoutは
Figure 0004855833
で与えられる。
このときポンプPの騒音に影響する脈動ΔVoutは、Vout(θ)の最大値と最小値のとなり、これは簡易的には押し込み量Vin(θ)の変動量(Vin(θ)の最大値と最小値の差)と戻し量V(θ)の変動量(V(θ)の最大値と最小値の差)となり、脈動低減のためにはこれらの変動量を小さくする必要がある。
ポート基準線M1−M2とカムプロファイル基準線Oc−Oが一致すると、ベーン32によポンプ室Bの容積はy軸負方向側で拡大から縮小へ転じ、押し込み量Vin(θ)および戻し量V(θ)変動量は小さくなる(図5参照)。
ポート基準線M1−M2に対しカムプロファイル基準線Oc−Oが右がりにずれると、ポンプ室Baの容積はy軸負方向側で縮小割合が大きくなり、変動量は増大する(図5)。逆に左下がりの場合は拡大割合が大きくなり、変動量は増大する(図5)。
したがって、ベーンポンプ1の吐出を安定させるためには、ポンプ室Bの容積変動が切り替わるカムプロファイル基準線Oc−Oと、ポンプ室Bの吸入/吐出が切り替わるポート基準線M1−M2とがなるべく近接することが望ましい。
とりわけ、吸入から吐出に切り替わる第1基準位置M1、および吐出から吸入に切り替わる第2基準位置M2において近接していれば吐出量変動が安定するため、カムプロファイル基準線Oc−Oとポート基準線M1−M2とはなるべく近接かつ平行であることが望まれる。
[ポート基準線とカムプロファイル基準線Oc−Oの関係]
図5はポート基準線M1−M2とカムプロファイル基準線Oc−Oの角度αとポンプ脈動の原因となる吐出流量脈動の関係を示す図である。高圧時をαh、低圧時をαlで示す。αh'、αl'はそれぞれ従来例における角度である。
また、図6および図7はM1−M2とOc−Oの関係を示す模式図である。図6は従来例(無負荷状態(ポンプ非駆動状態)においてカムリング4の中心Ocと駆動軸2の中心Oがともにポート基準線M1−M2上にある場合)、図7は本願実施例1(無負荷状態においてカムリング中心Ocがポート基準線M1−M2よりもz軸正方向側に位置する場合)である。
なお、図6、図7の太実線はポート基準線M1−M2であり、太一点鎖線はポンプ高圧時におけるカムプロファイル基準線Oc−O(h)、太破線はポンプ低圧時におけるカムプロファイル基準線Oc−O(l)である。
また、図7の細一点鎖線N−Nはカムリング4の支持面Nに平行な直線、すなわちカムリング中心Ocの揺動軌跡である。また、細二点鎖線Y−Yはy軸に平行な直線である。したがってカムリング4はN−N直線に沿って揺動し、N−N直線は支持面Nと同様にξ軸に平行となってY−Y直線に対する角度はγとなる。
カムリング4の揺動により、カムリング中心Ocはy軸方向に移動し、無負荷時および高圧となる最大偏心時(図2参照)には駆動軸中心Oに対してy軸負方向側に大きくオフセットしている。一方、低圧時にはカムリング4の偏心量も小さく、カムリング中心Ocのオフセット量も小さいが、駆動軸中心Oに対しては依然オフセットしたままである。
ここで、ポンプ1が駆動してポンプ室Bに圧力が発生すると、ポンプ室Bはポート基準線M1−M2を挟んでz軸負方向領域Bz−では高圧となり、z軸正方向領域Bz+では低圧となって差圧が発生する。
この差圧によりロータ3は駆動軸2とともにz軸正方向に付勢され、駆動軸2はz軸正方向側に弾性変形する。これにより駆動軸2の中心Oもz軸正方向に移動し、カムリング中心Ocと駆動軸中心Oにずれが生じる。ずれ量は高圧時に大きく、低圧時に小さくなる。
したがって、従来例(図6)では、吐出圧Poutによる駆動軸2の弾性変形により、高圧時、低圧時におけるカムプロファイル基準線Oc−Oはいずれもポート基準線M1−M2に対して大きく傾斜し、高圧時、低圧時におけるポート基準線M1−M2に対するカムプロファイル基準線Oc−Oの角度はαh'、αl'となる。
αh'、αl'はいずれも大きく(αh'>0、αl'>0)、そのため吸入/吐出が切り替わる第1、第2基準位置M1,M2においてカムプロファイル基準線Oc−Oとポート基準線M1−M2が離間し、吐出が安定せず脈動が大きくなる(図5参照)。
一方、本願実施例1ではあらかじめカムリング中心Ocを駆動軸中心Oよりもz軸正方向側(吸入ポート62,121側)にオフセットし、高圧時、低圧時いずれの場合においても、カムプロファイル基準線Oc−O(h)、Oc−O(l)とポート基準線M1−M2が略平行となるよう設けている。
このため、カムリング中心Ocはあらかじめポート基準線M1−M2に対し近接しており、OcとOのz軸方向位置は大きく離間することはない。したがって、ポンプ駆動時におけるカムプロファイル基準線Oc−Oとポート基準線M1−M2の角度αは高圧時、低圧時ともにほぼゼロとなり、吸入と吐出の切り替え時における吐出量変動が小さくなる。
すなわち、本願実施例1では、カムリング4を支持する支持面Nがポート基準線M1−M2に対して第1流体圧室A1側から第2流体圧室A2側へ向かって(y軸正方向側へ向かって)ポート基準線M1−M2から徐々に離間するように設けられているため、最大偏心で高圧時には駆動軸2はカムリング中心Ocよりも吸入ポート62,121側(z軸正方向側)に変形する。
したがって、プロファイル基準線Oc−Oをポート基準線M1−M2に対し概略平行にするためには、カムリング4のころがり支持点Naの位置をz軸正方向側に上げることにより、駆動軸中心Oの変形分をかさ上げする。小偏心で低圧時には駆動軸2の変形は小さく、ころがり支持点Naによるかさ上げ量は小さくてもよい。
これにより、駆動軸中心Oがz軸正方向に移動した際にも、吸入/吐出を切り替える第1、第2基準位置M1,M2と、高圧時、低圧時においてポンプ室Bの容積が変動するカムプロファイル基準線Oc−O(h)、Oc−O(l)の3つの基準線を略平行とし、高圧、低圧時いずれの場合であってもポンプ吐出量変動を低減する。
なお、油圧騒音は一般に油圧に比例して増大するが、高圧時におけるカムプロファイル基準線Oc−O(h)は、吐出圧Poutが最大のときのカムリング中心Oc(h)と、駆動軸中心Oとを結んだ線であるため、最大油圧時におけるポンプ脈動を低減することが可能となる。これにより、ポンプ吐出圧Pout最大時における脈動騒音を低減し、ポンプ脈動を全体的に低減させている。
さらに、本願ベーンポンプ1はパワーステアリング装置の油圧源であって、高圧時(吐出圧Pout最大時)はハンドル突き当て状態または末切り状態であり、低圧時(吐出圧Pout最小時)は車両の直進時となる。したがって、高圧、低圧時ともにポンプ脈動が低減されるため、ハンドル突き当て、末切りおよび車両直進時いずれの場合においても、ポンプ脈動が低減される。
[実施例1の効果]
(2)ポンプボディ10と、ポンプボディ10に軸支される駆動軸2と、ポンプボディ10内に設けられ、駆動軸2に回転駆動されるロータ3と、ロータ3の周方向に複数個設けられたスロット31に出没自在に収装されたベーン32と、ポンプボディ10内であって揺動支点であるピン40を中心にポンプボディ10の支持面N上を揺動自在に設けられ、円環状に形成されるとともに、内周41側にロータ3およびベーン32とともに複数のポンプ室Bを形成するカムリング4と、カムリング4のx軸方向両側に設けられたサイドプレート6および第2ハウジング12と、サイドプレート6または第2ハウジング12のうち少なくとも一方側に設けられ、複数のポンプ室Bの容積が増大する領域に開口する吸入ポート62,121と、複数のポンプ室Bの容積が縮小する領域に開口する吐出ポート63,122と、カムリング4の外周側に設けられ、このカムリング4の外周側空間(流体圧室)Aをポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室A1と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室A2とに隔成するシール部材50と、を備える可変容量型ベーンポンプ1において、ベーン32のうち、隣りあうベーン32同士の間隔を1ピッチとし、吸入ポート62,121の終端62a,121aから半ピッチ進んだ第1基準位置M1と、吐出ポート63,122の端63,122から半ピッチ進んだ第2基準位置M2と、を結んだ直線をポート基準線M1−M2とし、カムリング4の偏心量が最大のとき、このカムリング内周面41の中心Ocと駆動軸中心Oとを結んだ直線を高圧時カムプロファイル基準線Oc−Oとし、カムリング4の偏心量が最小のとき、このカムリング内周面41の中心Ocと低圧時における駆動軸中心Oとを結んだ直線を低圧時カムプロファイル基準線Oc−Oとし、ポート基準線M1−M2、高圧時カムプロファイル基準線Oc−O、および低圧時カムプロファイル基準線Oc−Oの3つの基準線が互いに略平行であることとした。
これにより、ポンプ駆動時におけるカムプロファイル基準線Oc−Oとポート基準線M1−M2の角度を略平行とすることで、吸入と吐出の切り替え時における吐出量変動が小さくすることが可能となる。よって、高圧、低圧時いずれの場合であっても吐出を安定させ、ポンプ効率の低下や振動を抑制することができる。
以下、実施例1の変形例を示す。
[実施例1−1]
図8はポート基準線の定義を変更した例である。実施例1では吸入/吐出が切り替わる第1、第2基準位置M1,M2および駆動軸中心Oは一直線上に位置するものとしたが、実施例1−1では一直線上に位置しない場合を示す。
(1)第1基準位置M1または第2基準位置M2と、無負荷状態における駆動軸中心Oとを結んだ直線をポート基準線M1−OまたはM2−Oとし、カムリング4の偏心量が最大のとき、このカムリング内周面41の中心Ocと駆動軸中心Oとを結んだ直線を高圧時カムプロファイル基準線Oc−Oとし、カムリング4の偏心量が最小のとき、このカムリング内周面41の中心Ocと低圧時における駆動軸中心Oとを結んだ直線を低圧時カムプロファイル基準線Oc−Oとし、ポート基準線M1−OまたはM2−O、高圧時カムプロファイル基準線Oc−O、および低圧時カムプロファイル基準線Oc−Oの3つの基準線が互いに略平行であることとした。
これにより、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。実施例1−1ではM1−O−M2線が折れ線となるため、ポート基準線をM1−O線またはM2−O線とする。ベーンポンプ1の特性にあわせてポート基準線の定義を適宜変更することで、最適な吐出性能を得ることができる。なお、折れ線のM1−O−M2線をそのままポート基準線としてもよい。
実施例2につき図9に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様であるため異なる点についてのみ説明する。実施例1ではスプリング201によりカムリング4をy軸負方向に付勢していた。
これに対し実施例2では、プラグ部材70のかわりにピストン200を設け、このピストン200の内周と蓋部材202によって隔成された空間を第3流体圧室A3とし、この第3流体圧室A3と制御バルブ7とを連通する。これにより第3流体圧室A3の圧力P3を制御する点で実施例1と異なる。
図9は実施例2におけるベーンポンプ1の径方向断面図である。有底カップ形状のピストン200は、底部210をy軸負方向側に向けて第1ハウジング11のピストン挿入孔114およびアダプタリング5の径方向貫通孔51に挿入される。挿入時には、ピストン200の外周とピストン挿入孔114は液密を保ってy軸方向摺動可能に設けられる。
ピストン挿入孔114は蓋部材202によって外部と液密に閉塞され、ピストン200の内周と蓋部材202によって第3流体圧室A3が隔成される。第3流体圧室A3は吐出ポート63,122の外周側に形成されることとなる。
またピストン200の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、蓋部材202によりy軸正方向側を係止されてピストン200をy軸負方向に付勢する。
これによりピストン200の底部210はアダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、第2流体圧室A2に至ってカムリング4をy軸負方向へ付勢する。
さらに、実施例2の第1ハウジング11内には、第3流体圧室A3と制御バルブ7とを接続する接続通路24が設けられている。接続通路24は制御バルブ7を収容するバルブ収装孔115に開口し、ポンプ駆動に伴って制御圧Pvが第3流体圧室A3に導入される。
実施例1と同様、制御バルブ7は油路21,22を介して吐出ポート63,122と接続する。油路22上にはオリフィス8が設けられ、制御バルブ7にはオリフィス8の上流圧である吐出圧Poutと、オリフィス8の下流圧Pfbが導入される。このPoutとPfbの差圧とバルブスプリング7aによって制御バルブ7は駆動されて制御圧Pvを生成する。
カムリング4の揺動作動は実施例1と同様であるが、カムリング4を支持する揺動支持面Nはポート基準線(M1−O,M2−O,またはM1−M2)に対してy軸正方向に向かうに連れz軸負方向に傾斜している。このため、ポンプPを駆動するとカムリング4のz軸負方向側でポート基準線のz軸負方向側に油圧が作用し、油圧の合力がカムリング4の揺動支点よりもy軸正方向側に作用する。
これに対抗するスプリング201の弾性力が弱いと、カムリング4は自己偏心をしてしまう。したがって、第3流体圧室A3に制御圧Pvが導入されることにより、カムリング4が第2流体圧室A2側(y軸方向側)に倒れることを防止する。
これにより、3つのポート基準線(M1−O,M2−O,またはM1−M2)が互いに概略平行となり、ポンプ脈動が低減される。また、最大偏心側(y軸負方向側)に油圧で付勢することが可能となり、大きな吐出量が必要となった場合であっても、すばやく最大偏心側にカムリングを移動させることで、所望の油圧を速やかに得ることができる。例えば、油圧パワーステアリング装置において急操舵を行った場合であっても、ハンドルの引っかかり等の問題を回避できる。
[他の実施例]
以上、本発明を実施するための最良の形態を各実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
実施例2においては第3流体圧室A3に制御圧Pvを導入したが、吐出圧Poutを直接導入してもよい。
さらに、上記実施の形態及び実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1または請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記第2流体圧室側に前記カムリングを最大偏心側に付勢する油圧室を設けたこと
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
低騒音に加え、最大偏心側に油圧で付勢するため、大きな吐出量が必要となった場合であっても、すばやく最大偏心側にカムリングを移動させることで、所望の油圧を速やかに得ることができる。例えば、油圧パワーステアリング装置において急操舵を行った場合であっても、ハンドルの引っかかり等の問題を回避できる。
(ロ)請求項1または請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記ポンプボディの前記カムリングを支持する支持面は、前記ポート基準線に対し、前記第1流体圧室側から前記第2流体圧室側へ向かって、前記ポート基準線から徐々に離間するように設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
最大偏心で高圧時には、駆動軸はカムリング中心よりも吸入ポート側に変形する。したがってカムリング中心と駆動軸中心とを結ぶ直線をポート基準線に対し概略平行にするため、カムリング支持点の位置を吸入ポート側に上げることにより、駆動軸中心の変形分をかさ上げする。小偏心で低圧時には駆動軸の変形は小さく、カムリング支持点によるかさ上げ量は小さくてもよい。
したがって、揺動支持点を、第1流体圧室側から第2流体圧室側へ向かって、ポート基準線から徐々に離間するように形成することで、前記3つの基準線が互いに概略平行となり、ポンプの脈動騒音が低減される。
(ハ)請求項1または請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記高圧時カムプロファイル基準線は、吐出圧Poutが最大のときの前記カムリング中心と、前記駆動軸中心とを結んだ線であること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
油圧騒音は一般に油圧に比例して増大する。このため、最大油圧時におけるポンプ脈動を低減することにより、ポンプの脈動騒音を低減することができる。
(ニ)上記(ハ)に記載の可変容量型ベーンポンプは、
パワーステアリング装置の油圧源として適用され、
前記パワーステアリング装置が突き当て状態の場合、前記吐出圧Poutが最大とすること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
パワーステアリング装置のハンドルがフル操舵、すなわち突き当て状態におけるポンプ脈動を低減することができる。
(ホ)上記(ハ)に記載の可変容量型ベーンポンプは、
パワーステアリング装置の油圧源として適用され、
前記パワーステアリング装置が末切り状態の場合、前記吐出圧Poutが最大とすること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
パワーステアリング装置のハンドルが末切り状態におけるポンプ脈動を低減することができる。
(ヘ)請求項1または請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプは、
パワーステアリング装置の油圧源として適用され、
車両走行時かつ直進状態の場合、前記吐出圧Poutが最小とすること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
車両直進状態におけるポンプ脈動を低減することができる。
実施例1におけるベーンポンプの軸方向断面図である。 実施例1におけるベーンポンプの径方向断面図(最大揺動時)である。 実施例1におけるベーンポンプの径方向断面図(最小揺動時)である。 無負荷状態(ポンプ非駆動状態)におけるベーンポンプの部分断面図である。 ポート基準線M1−M2とカムプロファイル基準線Oc−Oの角度とポンプ脈動の関係を示す図である。 従来例におけるポート基準線M1−M2とカムプロファイル基準線Oc−Oの関係を示す模式図である。 本願実施例1におけるポート基準線M1−M2とカムプロファイル基準線Oc−Oの関係を示す模式図である。 実施例1−1におけるベーンポンプの部分断面図である。 実施例2におけるベーンポンプの部分断面図である。
符号の説明
1 可変容量型ベーンポンプ
2 駆動軸
3 ロータ
4 カムリング
5 アダプタリング
6 サイドプレート
7 制御バルブ
7a バルブスプリング
8 オリフィス
10 ポンプボディ
11,12 第1、第2ハウジング
21,22 油路
31 スロット
32 ベーン
33 背圧室
40 ピン
41 カムリング内周
50 シール部材
51 径方向貫通孔
52 貫通孔
53 アダプタリング内周
61 x軸正方向側面
62,121 吸入ポート
62a,121a 終端
63,122 吐出ポート
63a,122a 始端
64 連通路
70 プラグ部材
111 底部
112 ポンプ要素収容部
113 油路
114 プラグ部材挿入孔
115 バルブ収装孔
120 x軸負方向側面
201 スプリング
A 流体圧室
A1,A2 第1、第2流体圧室
B ポンプ室
Bz+ z軸正方向領域
Bz− z軸負方向領域
IN 吸入口
M1,M2 第1、第2基準位置
N 支持面
Na ころがり支持点
Oc カムリング中心
ロータ中心
OUT 吐出口
M1−M2 ポート基準線
Oc−Oカムプロファイル基準線

Claims (2)

  1. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって前記ポンプボディの支持面上を揺動自在に設けられ、円環状に形成されるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、
    前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、
    を備える可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記ベーンのうち、隣りあうベーン同士の間隔を1ピッチとし、前記吸入ポートの終端または前記吐出ポートの端から半ピッチ進んだ位置と、無負荷状態における前記駆動軸中心とを結んだ直線をポート基準線とし、
    前記カムリングの偏心量が最大のとき、このカムリング内周面の中心と高圧時における前記駆動軸中心とを結んだ直線を高圧時カムプロファイル基準線とし、
    前記カムリングの偏心量が最小のとき、このカムリング内周面の中心と低圧時における前記駆動軸中心とを結んだ直線を低圧時カムプロファイル基準線とし、
    前記ポート基準線、前記高圧時カムプロファイル基準線、および前記低圧時カムプロファイル基準線の3つの基準線が互いに略平行となるように、前記ポンプボディの前記カムリングを支持する支持面は、前記ポート基準線に対し、前記第1流体圧室側から前記第2流体圧室側へ向かって、前記ポート基準線から徐々に離間するように設けられる
    ことを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  2. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって前記ポンプボディの支持面上を揺動自在に設けられ、円環状に形成されるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、
    前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、
    を備える可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記ベーンのうち、隣りあうベーン同士の間隔を1ピッチとし、前記吸入ポートの終端から半ピッチ進んだ位置と、前記吐出ポート終端から半ピッチ進んだ位置と、を結んだ直線をポート基準線とし、
    前記カムリングの偏心量が最大のとき、このカムリング内周面の中心と高圧時における前記駆動軸中心とを結んだ直線を高圧時カムプロファイル基準線とし、
    前記カムリングの偏心量が最小のとき、このカムリング内周面の中心と低圧時における前記駆動軸中心とを結んだ直線を低圧時カムプロファイル基準線とし、
    前記ポート基準線、前記高圧時カムプロファイル基準線、および前記低圧時カムプロファイル基準線の3つの基準線が互いに略平行となるように、前記ポンプボディの前記カムリングを支持する支持面は、前記ポート基準線に対し、前記第1流体圧室側から前記第2流体圧室側へ向かって、前記ポート基準線から徐々に離間するように設けられる
    ことを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
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