JP2008038150A - 機能性ディスプレイ用フィルム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】近赤外線領域帯(900〜1200nm)だけでなく、オレンジ光を発散する550〜610nm領域帯における電磁波遮蔽機能が優れた機能性ディスプレイ用フィルム組成物を提供する。
【解決手段】エンジニアリングプラスチック樹脂と、近赤外線を吸収する第1色素と、200〜300℃下で熱的な安定性を維持して選択的に波長を吸収する第2色素とを含む機能性ディスプレイ用フィルム用組成物。第1色素はジインモニウム塩であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、機能性ディスプレイ用フィルムに関し、より詳細には、近赤外線領域帯(900〜1200nm)だけでなく、オレンジ光を発散する550〜610nm領域帯における電磁波遮蔽機能が優れており、従来の透明プラスチックフィルムに比べて耐熱性、耐湿性、耐光性が優れており、色純度および輝度の向上によって高品質、原価節減、構造の単純化、機能の複合化を追及するPDPフィルタに用いられ、特に、光学特性を向上させようとするLCD、OLED、フレキシブルディスプレイ(flexible display)などにも適用可能な機能性ディスプレイ用フィルム組成物に関する。
現代社会が高度情報化するに伴い、光エレクトロニクス(photo−electronics)に関連する部品および機器が著しく進歩し普及している。その中でも画像を表示するディスプレイ装置は、テレビ装置用、パソコンモニタ装置用などとして普及しながら、ディスプレイの大型化とともに薄型化が進められている。特に、PDP(Plasma Display Panel)装置は、電極に印加される直流または交流電圧によって電極間のガスから放電が発生し、これに伴う紫外線の放射によって発光体を励起させて発光するようになるため、既存のCRT(Cathode Ray Tube)に比べて大型化および薄型化が可能でありながら、表示容量、輝度、コントラスト、残像、視野角などの各種表示能力も優れているため、次世代ディスプレイ装置として脚光を浴びている。
しかし、PDP装置は、その駆動の特性上、電磁波および近赤外線の放出量が多い。これにより、人体に有害な影響を及ぼしたり、無線電話機やリモコンなどの精密機器に誤作動を誘発する恐れがある。したがって、このようなPDP装置を生成するためには、PDP装置から放出される電磁波や近赤外線の放出を所定値以下に抑制することが求められている。この他にも、光表面反射防止および色鮮度改善などの機能も求められている。このような機能性フィルムを積層した構造であって、PDP装置の前面に位置したものをPDPフィルタという。
現在、PDP装置は、他のディスプレイとの競争により、消費者から価格減少が要求されている状況にある。特に、PDPフィルタは、多い場合は4枚以上のフィルムが積層された構造であるが、これらが原副資材の価格において占める比重が大きい。したがって、次世代PDPフィルタは、原副資材構造の単純化と機能の複合化という技術が必要となっている。
また、LCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diode )、フレキシブルディスプレイも色純度および輝度向上というフィルムの概念を有しており、透過率および可視光線反射率を妨害しない範囲で色純度および輝度を高めることができる機能性フィルムの要求が増加している状況にある。
上記のような従来技術の問題点を解決するために、本発明は、近赤外線領域帯(900〜1200nm)だけでなく、オレンジ光を発散する550〜610nm領域帯における電磁波遮蔽機能が優れた機能性ディスプレイ用フィルム組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、200〜300℃下でも熱的な安定性を有することで上記温度区間でも破壊されない色素を用いることによって、エンジニアリングプラスチック樹脂と溶融する際に、熱による色素の破壊を防ぐことができる機能性ディスプレイ用フィルム組成物を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、従来の透明プラスチックフィルムに比べて耐熱性、耐湿性、耐光性が優れており、色純度および輝度の向上によって高品質、原価節減、構造の単純化、機能の複合化を追及するPDPフィルタに用いることができ、特に、光学特性を向上させようとするLCD、OLED、フレキシブルディスプレイなどにも適用が可能な機能性ディスプレイ用フィルム組成物を提供することをさらに他の目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、エンジニアリングプラスチック樹脂と、近赤外線を吸収する第1色素と、200〜300℃下で熱的な安定性を有する選択的に波長を吸収する第2色素とを含むことを特徴とする機能性ディスプレイ用フィルム組成物を提供する。
また、本発明は、上記機能性ディスプレイ用フィルムが適用されたことを特徴とするディスプレイフィルタ(PDP、LCD、OLED、フレキシブルディスプレイなど)を提供する。
本発明に係る機能性ディスプレイ用フィルムは、200〜300℃の温度でも熱的な安定性が維持される色素を用いることで、エンジニアリングプラスチック樹脂と溶融する際に、熱による色素の溶解を防ぐことにより、近赤外線領域帯(900〜1200nm)だけでなく、オレンジ光を発散する550〜610nm領域帯における電磁波遮蔽機能が優れているという効果がある。さらに、従来の透明プラスチックフィルムに比べて耐熱性、耐湿性、耐光性も優れており、色純度および輝度の向上によって高品質、原価節減、構造の単純化、機能の複合化を追及するPDPフィルタ、LCD、OLED、フレキシブルディスプレイなどに適用が可能であるという効果がある。
以下、添付の図面を参照しつつ実施形態を挙げて本発明の説明を行うが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明者は、選択的に波長を吸収する色素をプラスチック樹脂に混合および溶融して製膜した結果、色素がエンジニアリングプラスチック樹脂と混合および溶融する際に固有の機能を失わず、フィルム製造後に各区間別に色座標が一定に現れるなど光学特性が優れており、近赤外線を遮断できる複合機能を有するディスプレイ用プラスチックを製造できることを確認し、これに基づいて本発明を完成させた。
実施形態にかかる機能性ディスプレイ用フィルムは、エンジニアリングプラスチック樹脂と、近赤外線を吸収する第1色素と、200〜300℃下で熱的な安定性を有する選択的に波長を吸収する第2色素とを含む。したがって、上記選択的に波長を吸収する第2色素は、200℃の高温工程下でも破壊されず、色素自体の機能を喪失することがない。
のエンジニアリングプラスチック樹脂としては、高い透明性を確保でき、費用、取扱性、重さなどにおいて効率的な汎用樹脂が用いられる。具体的には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィレン(ポリエチレン、ポリプロピレン、またはこれらの共重合体など)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、またはウレタン樹脂などが用いられる。
特に、エンジニアリングプラスチック樹脂としては、耐熱性および柔軟性の均衡が良好であるポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。また、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレンテレフタルレート(PET)などの樹脂を用いるのがさらに好ましく、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂を用いるのが最も好ましい。
近赤外線を吸収する第1色素としては、近赤外線領域(波長800〜1,100nm)において極大吸収を示す色素であれば、その種類は特に限定されない。しかし、本発明のディスプレイ用フィルムは、高温でエンジニアリングプラスチック樹脂と色素を混合および溶融するため、少なくとも200℃以上の高温でも色素が変形しない近赤外線吸収色素を用いるのが良く、200〜300℃の温度でも熱的な安定性が維持される色素を用いるのが好ましい。また、ディスプレイ用途に適合したものであるため、近赤外線領域の吸収が大きいものが求められるとともに、可視光線領域の透過率が高いものが好ましい。したがって、上記のような観点において、可視光線領域の透過性が高い色素を選択するのが好ましい。
具体的に、第1色素は、ジインモニウム塩化合物を用いるのが好ましく、ここに他の近赤外線吸収色素を1種以上組み合わせて用いることができる。
ジインモニウム塩化合物としては、市販の製品を用いることができる。例えば、熱分解開示温度が300℃以上である日本カーリット社が製造したCIR−1080、CIR−1081、CIR−1083、CIR−1085などは、プラスチック樹脂との溶融の際に、その特性を失うという問題がないため好ましい。
第1色素の含量は、エンジニアリングプラスチック樹脂100重量部に対して2〜20重量部で含まれるのが好ましい。含量が2重量部未満となれば近赤外線遮蔽能力が著しく低下するという問題が生じるし、20重量部を超えればプラスチック樹脂内で色素の凝集(aggregation)現象と全体的な透過率が低くなるため、採用が不可能となる問題が生じる。
選択的に波長を吸収する第2色素としては、550〜610nmでネオン光を吸収する色補正色素と、470〜520nmで光を吸収する色補正色素を用いることができる。上記のような選択波長吸収色素を含む実施形態にかかる機能性ディスプレイ用フィルムは、上記波長領域帯における光通過率が10〜90%である。
第2色素としては、シアニン、ポリメチン、スクアリリウム塩、フタロシアニン、キノン、アザポルフィリン、アゾ、アゾキレート、アズレニウム、ピリリウム、クロコニウム、インドアニリンキレート、インドナフトールキレート、ジチオール金属錯体、ピロメテン、アゾメチン、キサンテン、またはオキソノールなどの色素が用いられる。特に、第2色素としては、エンジニアリングプラスチック樹脂と混合および溶融する際に、色素固有の特性を失わないように、列挙した色素のうち200〜300℃の温度で熱的な安定性を維持する色素を選択して用いるのが好ましい。
第2色素の含量は、エンジニアリングプラスチック樹脂100重量部に対して3〜20重量部で含まれるのが好ましい。含量が3重量部未満となれば選択波長部分の吸収能力が現れないという問題が生じるし、20重量部を超えれば色素の凝集現象と透過率が低くなるという問題が生じる。
上記のような成分で成される実施形態にかかる機能性ディスプレイフィルムは、上記成分以外に紫外線吸収剤を追加で含むことができる。
紫外線吸収剤は、380nmでの透過率が10%以下であるものが好ましく、390nmでの透過率が10%以下であるものがより好ましく、400nmでの透過率が10%以下であるものが最も好ましい。
紫外線吸収剤は、有機紫外線吸収剤と無機紫外線吸収剤をすべて用いることができる。特に、透明性の観点において、有機紫外線吸収剤を用いるのがより好ましい。
有機紫外線吸収剤としては、当業界で常用されている公知のものであればすべて使用が可能であるが、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、または環状イミノエステルなどを単独または2種以上混合して用いることができる。特に、耐熱性の側面において、環状イミノエステルを用いるのが好ましい。
紫外線吸収剤は、エンジニアリングプラスチック樹脂100重量部に対して3〜30重量部で含まれるのが好ましい。含量が3重量部未満となれば有機紫外線吸収に問題が生じるし、30重量部を超えれば透過率が著しく低下するという問題が生じる。
上記のような成分を含む実施形態にかかる機能性ディスプレイフィルムのうち、ポリエステルフィルムを例に挙げて説明すれば、次の通りとなる。
一般的に、ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−ジカルボキシル酸などの芳香族とグリコールに対してエステル化反応またはエステル交換反応を行った後に重縮合反応させて取得した物質があり、通常、重合体チップの形態で供給される。
すなわち、ポリエステルフィルムの場合に、本発明は、重合体チップと少なくとも1種以上の色素を混合および溶融し、Tダイからシート状に圧出して未延伸フィルムとして生成し、該未延伸フィルムのうち少なくとも1軸方向、好ましくは2軸方向に延伸した後に熱固定処理、緩和処理などを行う方法でフィルムを製造できる。
延伸方法としては、チューブラ延伸法、同時2軸延伸法、順次2軸延伸法など通常の方法を用いることができる。特に、得られるフィルムの平面性、サイズの安定性、厚さの不均一などの点においては、順次2軸延伸法を用いるのが好ましい。
具体的な例として、実施形態にかかる機能性ディスプレイ用フィルムは、下記のような方法で製造することができるが、この方法は実施形態の代表例に過ぎず、本発明のフィルムに用いられる基材フィルムがこの方法によって製造されたものに限定されることはない。
まず、ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレットを充分に減圧乾燥した後、色素を少なくとも1種以上ペレットとともに同時に押出機に供給し、Tダイから約280℃の溶融PET樹脂を約30分間シート状で押し出し、回転冷却ロールを用いて静電印加法で該シート上の溶融PET樹脂を冷却および固化させて未延伸PETフィルムとして生成する。未延伸PETフィルムを80〜120℃で加熱したロールで長さ方向に2.5〜5.0倍に延伸し、1軸延伸PETフィルムとして生成する。さらに、1軸延伸フィルムの端部をクリップで把持して70〜140℃に加熱された熱風ゾーンに誘導し、幅方向に2.5〜5.0倍に延伸する。続いて、160〜240℃の熱処理ゾーンに誘導して1〜60秒間熱処理して結晶化を完了させ、厚さ80〜120μmの2軸延伸PETフィルムを得た。
この他に、複合機能性ディスプレイ用ポリカーボネートフィルムも、上述した方法と同じような方法で、機能性色素とともに溶融して押し出すことで得ることができる。
一般的に、透明基材フィルムの「透明」とは、全体の光線透過率が80%以上、好ましくは90%以上であることを意味する。また、基材フィルムのヘイズ(haze)は5%以下であることが好ましく、2%以下であるのがより好ましい。基材フィルムの透明性が低下する場合には、ディスプレイの輝度を低下させること以外に画像のシャープさが不良化する。このとき、全体の光線透過率およびヘイズは、JIS−K7136に規定した方法によって測定される値である。
したがって、上記のように取得される実施形態にかかるディスプレイ用フィルムは、850〜1,100nmでの透過率が10%以下であり、550〜610nmでの透過率が30〜70%を満たすものでなければならない。また、熱、湿度、および光による径時変化が小さいものでなければならない。
また、本発明は、上記のような機能性ディスプレイ用フィルムが適用されたディスプレイフィルタ(PDP、LCD、OLED、フレキシブルディスプレイ)を提供したところ、上記フィルタは、エンジニアリングプラスチック樹脂との溶融の際に、熱による色素の溶解を防ぎ、近赤外線領域帯(900〜1200nm)だけでなく、オレンジ光を発散する550〜610nm領域帯における電磁波遮蔽機能が優れている。それだけでなく、従来の透明プラスチックフィルムに比べて耐熱性、耐湿性、耐光性が優れており、色純度および輝度の向上によって高品質、原価節減、構造の単純化、機能の複合化を追及するPDP、LCD、OLED、フレキシブルディスプレイなどにも適用が可能である。
以下、本発明のさらなる理解のために好ましい実施例を提示するが、下記の実施例は本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるものではない。
CIR色素であるCIR1085(日本カーリット社製造)を示差走査熱量計(differential scanning calorimeter)に投入し、300℃の高温で30分間色素の耐久性を確認した。その結果、図1に示すように、300℃の高温で時間の流れに伴って色素は溶解したが、30分間は大きな変化を示さないことが確認された。
また、熱処理後に色素の使用が可能であるか否かを確認するために、色素を常温放置した後、有機溶媒(MEK、MIBK、トルエン)に分散させた。その後、色素の固有波長帯にて吸収するか否かを、UV−Visスペクトラム(spectrum)を用いて透過率を測定した。その結果、図2に示すように、300℃の熱処理後でも、色素は本来の機能である900〜1,200nm領域帯で透過率が10%以下であることを示すことが確認された。
実施例1において、CIR1085の代わりにTAPシリーズ系列色素であるTAP−2(山田化学)を用いたことを除いては、実施例1と同じように実施した。
その結果、図3および図4に示すように、TAP系列の色素も、300℃の高温で時間の流れに伴って30分間は大きな変化は示さず、熱処理後にも580〜610nm領域帯で吸収することが確認された。
固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部とCIR1085(日本カーリット社製造)の近赤外線遮断色素10重量部およびTAPシリーズ系列色素であるTAP−2(山田化学)8重量部を2軸スクリューの押出機に投入し、Tダイスから280℃で30分間溶融押出を行い、冷却回転金属ロール上で静電印加を付与しながら密着および固化させて未延伸シートを製造した。
その後、未延伸シートをロール延伸機を用いて90℃で加熱して約3〜4倍に縦延伸した後、縦延伸上にアクリル−メラミン樹脂とポリエステル樹脂を乾燥した後の塗布量が0.5〜1g/mとなるように両面に塗布し、風速10〜15m/秒、100〜130℃の熱風下に30秒間通過させて中間層を形成させた。さらに、テンダで140℃で加熱して3〜4倍に横延伸した後、235℃で幅方向に5%緩和させながら熱処理してフィルムを得た。この結果、近赤外線遮断色素を含んだ2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。2軸延ポリエチレンテレフタレートの厚さは100〜125μmであり、フィルムの全体の透過率は82%であり、900〜1,100nmの波長帯にて平均透過率は10%以下であった。
実施例3において、CIR1085を用いずにTAP−2を用いたことを除いては実施例3と同じように実施し、ネオンカット遮断ディスプレイ用フィルムを製造した。製造したネオンカット遮断ディスプレイ用フィルムの全体透過率は82%であり、550〜610nmにて選択的に透過率が吸収された。
実施例3において、TAP−2を用いずにCIR1085のみを用いたことを除いては実施例3と同じように実施し、複合機能性ディスプレイ用フィルムを製造した。複合機能性ディスプレイ用フィルムの全体の透過率は55%であり、図5に示すように、550〜610nmにて選択的に透過率が吸収された。
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
本発明の一実施形態で用いられるCIR系色素に対する高温での耐久性を示したグラフである。 本発明の一実施形態で用いられるCIR系色素のUV−Visスペクトラムを用いて測定した透過率を示したグラフである。 本発明の一実施形態で用いられるTAPシリーズ系列色素に対する高温での耐久性を示したグラフである。 本発明の一実施形態で用いられるTAPシリーズ系列色素のUV−Visスペクトラムを用いて測定した透過率を示したグラフである。 本発明の一実施形態で製造されたディスプレイ用フィルムの透過率を示したグラフである。

Claims (10)

  1. エンジニアリングプラスチック樹脂と、
    近赤外線を吸収する第1色素と、
    200〜300℃の温度で熱的な安定性を維持して選択的に波長を吸収する第2色素と、
    を含むことを特徴とする機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  2. エンジニアリングプラスチック樹脂100重量部と、
    第1色素2〜20重量部と、
    200〜300℃の温度で熱的な安定性を維持する第2色素3〜20重量部、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  3. 前記エンジニアリングプラスチック樹脂は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、およびウレタン樹脂で成される群から1種以上選択されることを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  4. 前記第1色素は、ジインモニウム塩化合物であることを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  5. 前記第2色素は、550〜610nmでネオン光を吸収する色補正色素または470〜520nmで光を吸収する色補正色素であることを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  6. 前記第2色素は、シアニン、ポリメチン、スクアリリウム塩、フタロシアニン、キノン、アザポルフィリン、アゾ、アゾキレート、アズレニウム、ピリリウム、クロコニウム、インドアニリンキレート、インドナフトールキレート、ジチオール金属錯体、ピロメテン、アゾメチン、キサンテン、およびオキソノールで成される群から1種以上選択されることを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  7. 前記フィルム組成物が紫外線吸収剤3〜30重量部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  8. 前記フィルム組成物の光透過率は850〜1,100nmで最大10%であり、550〜610nmおよび470〜520nmで30〜70%であることを特徴とする請求項1に記載の機能性ディスプレイ用フィルム組成物。
  9. エンジニアリングプラスチック樹脂と、
    近赤外線を吸収する第1色素と、
    200〜300℃の温度で熱的な安定性を維持して選択的に波長を吸収する第2色素と、
    を含むことを特徴とする機能性ディスプレイ用フィルムを備えたディスプレイ装置用フィルタ。
  10. 前記フィルタはPDP用フィルタであることを特徴とする請求項9に記載のディスプレイ装置用フィルタ。
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JP2012077153A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Fujifilm Corp 着色組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに液晶表示装置

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