JP2008036915A - 感熱転写記録材料及びそれを用いた感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及びそれを用いた感熱転写記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像品質、画像保存性、画像耐久性に優れた感熱転写記録材料及びそれを用いた感熱転写記録方法を提供する。
【解決手段】支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せの感熱転写記録材料において、
該熱転写インクシートが、少なくともピラゾロトリアゾールジメチン色素・ピラゾロアゾールアゾ色素を含む3種の特定構造のキレート形成可能な熱拡散性色素を含有する3つのインク層を有し、
かつ該熱転写受像シートの受像層が含有する金属イオン含有化合物が、特定構造の化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物であることを特徴とする感熱転写記録材料である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、熱転写より画像を記録するのに用いる感熱転写記録材料及びその感熱転写記録方法に関し、詳しくは、画像品質、画像保存性、画像耐久性に優れた感熱転写記録材料及びそれを用いた感熱転写記録方法に関するものである。
従来、カラー画像あるいはモノクロ画像の形成技術の一つとして、加熱により拡散移行する性質を有する熱拡散性染料を含有する熱転写インクシート(色素供与材料ともいう。)を、熱転写受像シート(受像材料ともいう。)の受像層と対向させて、サーマルヘッドやレーザー等の加熱印字手段を用いて、該受像層に該熱拡散性染料を画像様に転写して画像を形成する技術が知られている。このような感熱転写方式は、デジタルデータで画像形成を可能とし、現像液等の処理液を使わず、しかも銀塩写真に匹敵する高画質を形成できる方法として定評がある一方で、得られた画像の保存性や耐久性に関しては、銀塩写真に比較して弱いという欠点を有している。
この様な感熱転写記録方式により得られた画像の安定性、特に定着や耐光性を改良する目的で、キレート化可能な熱拡散性色素(以下、ポストキレート色素ともいう。)を用いる感熱転写材料及び画像形成方法(ポストキレート技術)が提案されており、例えば、特開昭59−78893号、同59−109349号、同60−2398号公報等に記載されている。
ポストキレート技術で得られる画像の画像保存性を更に高める技術として、ポストキレート色素を転写後、後加熱する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、染料熱転写方式で形成された画像の機械的な耐久性(例えば、耐擦過性、耐皮脂付着性等)を向上させる技術として、画像を形成した後に、画像上に透明な保護層を熱転写方式で形成する技術が知られており、ポストキレート技術で得られる画像に関しても、提案がなされている(例えば、特許文献2参照。)。
上記特許文献1、2で開示されるポストキレート色素を用いて形成された画像は、耐光性や定着性に関しては優れてはいるものの、感熱転写記録材料の感度や材料自体の保存性の点では十分に満足するものではなく、また、ポストキレート色素と未キレート色素の間での色相差が大きいため、画像形成時のキレート反応が不十分な場合には、未キレート色素の吸収が残存したり、形成されたキレート色素自体の不整吸収があったりするため、フルカラー画像を得る場合には、色再現の点で更に改良される必要とされている。
また、特許文献2に記載のような熱転写性保護層は、転写時に受像層中の金属イオン含有化合物の影響で変色する場合があり、特に、紫外線吸収剤を含有させた場合により顕著になるという欠点を有していた。
一方、ポストキレート技術では、受像層中に通常の染料熱転写記録方式では使用しない金属イオン含有化合物を含有するが、記録速度を向上させようとすると、ポストキレート色素と金属イオン含有化合物のキレート反応を完結させるためには、印加エネルギーを増大させたり、金属イオン含有化合物の添加量を増す等の手段を要することがあり、特に金属イオン含有化合物を増量することは、材料設計における経済性の観点からも不利であった。
特開平4−89292号公報 特開2001−168244号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、画像品質、画像保存性、画像耐久性に優れた感熱転写記録材料及びそれを用いた感熱転写記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、
該熱転写インクシートが、少なくとも下記一般式(1)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素または下記一般式(2)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層と、
下記一般式(3)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層と、
下記一般式(4)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層とを有し、
かつ該熱転写受像シートの受像層が含有する金属イオン含有化合物が、下記一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物であることを特徴とする感熱転写記録材料。
Figure 2008036915
〔式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表し、R、R及びRはそれぞれ水素原子または置換基を表す。Zは−O−、−S−、−N(R)−または−C(R)(R)−を表し、Zは−C(R)=または−C(R)(R10)−を表し、Zは−C(R11)=または−C(R12)(R13)−を表し、R、R、R、R、R、R10、R11、R12及びR13はそれぞれ水素原子または置換基を表す。ZとZ間の結合は単結合または2重結合である。R及びR11が置換基を表すとき、互いに結合して環を形成してもよい。Zは−N=または−C(R14)=を表し、Zは−N=または−C(R15)=を表し、Zは−N=または−C(R16)=を表し、R14、R15及びR16はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表す。R14及びR15がアルケニル基を表すとき、互いに結合して環を形成してもよい。〕
Figure 2008036915
〔一般式(2)中、R21は、トリフルオロメチル基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基を表し、R22は、アルキル基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基を表し、R23は、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す。但し、R21とR22の炭素数の総和は3以上である。Xは、−CR2425−、−S−、−O−、−NR26−を表し、R24、R25は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を表し、R26は、水素原子、置換基を表す。Yは、5〜6員環を形成するのに必要な原子群を表す。〕
Figure 2008036915
〔式中、R31、R32、R33は水素原子または置換基を表す。A31、A32、A33およびA34はそれぞれ独立にC−R35または窒素原子を表し、R35は水素原子又は置換基を表す。複数のR35が存在する場合、それぞれのR35は同一であっても良く、また異なっていても良い。Jはアルキレン基を表し、R34はアミノ基またはイミノ基を表す。〕
Figure 2008036915
〔式中、R41及びR42はそれぞれ、置換又は無置換の脂肪族基を表し、R43は置換基を表す。nは0〜4の整数を表し、nが2以上の時、複数のR43は同じでも異なってもよい。R45、R46アルキル基を表す。但し、R45、R46の少なくとも1つは2級アルキル基を表す。〕
Figure 2008036915
〔式中、R51及びR52はアルキル基またはシクロアルキル基を表し、R53は下記一般式(6)または(7)で表される基を表す。〕
Figure 2008036915
〔式中、R61は−CNまたは−L−R63で表される基で、Lは酸素原子、硫黄原子または窒素原子の少なくとも一つを含有する2価の連結基を表し、R63は水素原子または置換基を表す。R62は置換基を表し、mは0〜4の整数を表し、mが2以上のとき、複数のR62は同じであっても、異なっていてもよい。〕
一般式(7) −S(O)−R71
〔式中、R71はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表し、nは0〜2の整数を表す。〕
2.支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、
該熱転写受像シートの受像層のバインダーがポリビニルアセタール系樹脂であることを特徴とする前記1に記載の感熱転写記録材料。
3.前記ポリビニルアセタール系樹脂が、下記の一般式(8)で表される化合物であることを特徴とする前記2に記載の感熱転写記録材料。
Figure 2008036915
〔式中R81は、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、アラルキル基を表し、l,m,nは各構造単位のmol%を表し、50<l<85、0<m<30、10<n<50の範囲である。〕
4.支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、
前記熱転写インクシートのインク層のバインダーがセルロース系樹脂であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の感熱転写記録材料。
5.前記1〜4のいずれかに記載の感熱転写記録材料と、支持体上に少なくとも1層の転写可能な保護層を有する保護層転写シートとを組合せて用いた感熱転写記録方法であって、熱転写インクシートのインク層と、熱転写受像シートの受像層とを対向するように重ね、熱転写インクシートの裏面よりサーマルヘッドで像様に加熱することによりキレート形成可能な熱拡散性色素を受像層に転写した後、該熱拡散性色素が転写された受像層面に、保護層転写シートの転写性保護層面を対向するように重ね、該保護層転写シートの裏面よりサーマルヘッドで加熱処理することにより、該熱転写性保護層を受像層上に転写させることを特徴とする感熱転写記録方法。
6.前記5における保護層転写シートとして、保護層転写シートの転写性保護層に、下記一般式(9)で表される紫外線吸収性モノマーと、アクリル系モノマーとが共重合してなる紫外線吸収性共重合体を含有し、前記紫外線吸収性共重合体中に、前記紫外線吸収性モノマーが40mol%以上含有されることを特徴とする感熱転写記録方法。
Figure 2008036915
ただし、式中R101は水素原子またはメチル基を表し、Xは下記の式(10)または式(11)で表される構造を表す。
Figure 2008036915
本発明によれば、画像品質、画像保存性、画像耐久性に優れた感熱転写記録材料及びそれを用いた感熱転写記録方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、該熱転写インクシートが、少なくとも前記一般式(1)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素または前記一般式(2)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層と、前記一般式(3)表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層と、下記一般式(4)表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層とを有し、かつ該熱転写受像シートの受像層が含有する金属イオン含有化合物が、前記一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物であることを特徴とする感熱転写記録材料により、画像品質、画像保存性、画像耐久性に優れた感熱転写記録材料を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
すなわち、本発明者らは、イエロー色素、マゼンタ色素及びシアン色素を重ね合わせたブラック画像の安定性、特に耐光性について検討を進めた結果、光照射によりシアン色素の劣化速度が速く、その結果、黒からブラウン色調に変動しやすいことが判明し、画像安定性の改良手段に関し、更に検討を進めた結果、熱転写インクシートのインク層において、特定の構造を有するイエロー色素〔本発明に係る一般式(1)または(2)で表される色素〕を含有するインク層と、特定の構造を有するマゼンタ色素〔本発明に係る一般式(3)で表される色素〕を含有するインク層と、特定の構造を有するシアン色素〔本発明に係る一般式(4)で表される色素〕を含有するインク層と、特定の構造を有する金属イオン含有化合物〔本発明に係る一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物〕を含有する受像層を有する熱転写受像シートとを組み合わせて、画像形成、特にブラック画像を形成することにより、驚くべきことにシアン色素の画像安定性が飛躍的に向上し、耐光性に優れたブラック画像を得ることができたものである。
さらに、受像層のバインダーとして特定の樹脂〔本発明に係る一般式(8)で表される樹脂〕を用いることにより、著しく感度が向上するを見出した。
さらに、保護転写層中に特定の紫外線吸収性樹脂〔本発明に係る一般式(9)で表される樹脂〕を用いることにより、著しく濃度が向上することを見出した。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の感熱転写記録材料は、支持体(基材シート)の少なくとも一方の面に本発明に係るキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上にキレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとから構成される。
図1は、本発明の感熱転写記録材料を構成する熱転写インクシートと熱転写受像シートの構成の一例を示す断面図である。
図1のa)は、本発明に係る熱転写インクシートの代表的な構成を示す断面図であり、熱転写インクシート1は、基材シート2の一方の面にインク層3を有し、基材シート2の他方の面には、耐熱滑性層4を備えている。また、図1のb)は、本発明に係る熱転写受像シートの代表的な構成を示す断面図であり、熱転写受像シート5は、基材シート6の一方の面に受容層7を有している。
《熱転写インクシート》
はじめに、本発明に係る熱転写インクシートについて説明する。
本発明に係る熱転写インクシートは、熱拡散性色素とバインダー樹脂を含む各インク層と、転写可能な保護層(以下、保護転写層ともいう。)を主な構成要素としている。
図2は、本発明に係る熱転写インクシート1の面順次に供給される形態の一例を示す斜視図である。図2において、熱転写インクシート11には、基材シート12の同一平面上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色素に対応したインク層13Y、13M、13Cが形成されており、このインク層とは別の領域に、保護転写層を含む保護転写層ユニット14が面順次に設けられている。この保護転写層ユニット14は、基材シート12上に、非転写性の剥離層15、保護転写層16、接着層17の順に構成されている。また、基材シート2の他の面には耐熱滑性層18を備えている。なお、保護転写層16は保護層と接着層との積層体であっても良い。
図2においては、各々のインク層、あるいは保護転写層ユニット14の間に僅かな隙間を持っているが、熱転写記録装置の制御方法に併せて適宜隙間を調整しても良い。また、各インク層の頭出しの精度を高めるため、検知マークを熱転写インクシートに設けることが好ましく、設け方については、特に限定されることはない。基材シートの同一平面上にインク層と熱転写性の保護転写層、あるいは後加熱処理を行う領域を設けたものを示したが、もちろん、別個の支持体上にそれぞれの層を設けても良いことは言うまでもない。なお、各インク層に反応型の色素を用いた場合、インク層に含有されている色素自身は反応前の化合物であり厳密にいえばY、M、C色素とは言えないが、Y、M、C画像を最終的に形成する為の層という意味で、便宜上同様に表現する。
〔インク層〕
本発明に係る熱転写インクシートを構成するインク層は、少なくとも熱拡散性色素とバインダー樹脂を含有する熱昇華性色剤層である。
(色素)
本発明に係る熱転写インクシートを構成するインク層は、少なくとも色素とバインダー樹脂を含有する熱昇華性色材層である。
本発明に係るインク層に使用される色素は一種のみでも複数種併用してもよく、複数種併用の場合、本発明では、本発明に係る色素を最低一種以上に使用される。
以下に、本発明に係る色素について説明する。
本発明に係る色素は、キレート形成可能な熱拡散性色素である。
〈イエロー色素〉
本発明の感熱転写記録材料では、熱転写インクシートのインク層が、前記一般式(1)で表されるキレート形成可能な熱拡散性イエロー色素または前記一般式(2)で表されるキレート形成可能な熱拡散性イエロー色素を含有することを特徴の一つとする。
はじめに、本発明に係る一般式(1)で表されるキレート形成可能な熱拡散性イエロー色素について説明する。
一般式(1)において、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表す。Rで表されるアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、1−エチルペンチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−ウンデシル基等を挙げることができる。アルケニル基として、例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等を挙げることができる。シクロアルキル基として、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等を挙げることができる。
がアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表すとき、それぞれは置換基を有してもよく、置換基としては特に制限はないが、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリフルオロメチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等)、アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等)、ホスホノ基、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、シアノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、複素環オキシ基、シロキシ基、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基等)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、アニシジノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、イミド基、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、複素環チオ基、チオウレイド基、カルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキシ基、メルカプト基、ニトロ基等の各基が挙げられる。これらの置換基は同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(1)において、Rは水素原子またはアルキル基が好ましく、アルキル基が更に好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基が特に好ましい。
一般式(1)において、R、R及びRは水素原子または置換基を表す。R、R及びRが置換基を表すとき、置換基としては特に制限はないが、例えば、Rで表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(1)において、R及びRは、水素原子が好ましい。
一般式(1)において、Rは水素原子またはアルキル基が好ましく、アルキル基が更に好ましく、直鎖のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基等)が特に好ましい。
一般式(1)において、Zは−O−、−S−、−N(R)−または−C(R)(R)−を表し、Zは−C(R)=または−C(R)(R10)−を表し、Zは−C(R11)=または−C(R12)(R13)−を表し、R、R、R、R、R、R10、R11、R12及びR13は水素原子または置換基を表す。R、R、R、R、R、R10、R11、R12及びR13が置換基を表すとき、置換基としては特に制限はないが、例えば、Rで表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は同様の置換基によって更に置換されていてもよい。またR及びR11が置換基を表すとき、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(1)において、ZとZ間の結合は単結合または2重結合である。
一般式(1)において、Zは−N=または−C(R14)=を表し、Zは−N=または−C(R15)=を表し、Zは−N=または−C(R16)=を表し、R14、R15及びR16は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表す。R14及びR15がアルケニル基を表すとき、互いに結合して環を形成してもよい。R14、R15及びR16がアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表すとき、それぞれは置換基を有してもよく、置換基としては特に制限はないが、例えば、Rで表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(1)において、R14、R15及びR16は水素原子、アルキル基またはフェニル基が好ましく、アルキル基またはフェニル基が更に好ましく、アルキル基が特に好ましい。
本発明に係る前記一般式(1)で表される色素は、下記一般式(1)、(1)及び(1)で表される異性体の構造をとっていてもよい。本発明においては前記一般式(1)で表される代表的な一つの形で記載しているが、本発明の記述と異なる下記一般式のような異性体も本発明に含まれる。
Figure 2008036915
前記一般式(1)は、具体的には下記一般式(1−a)、(1−b)、(1−c)、(1−d)、(1−e)、(1−f)、(1−g)、(1−h)、(1−i)、(1−j)、(1−k)または(1−l)で表すことができるが、これらの中で一般式(1−a)、(1−c)及び(1−d)が好ましい。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
式中、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、Z、Z、Z、Z、Z及びZは、前記一般式(1)におけるR、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、Z、Z、Z、Z、Z及びZと同義である。R17及びR18は置換基を表すが、置換基としては特に制限はないが、例えば、Rで表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は同様の置換基によって更に置換されていてもよい。R17及びR18が表す置換基としては、アルキル基またはハロゲン原子が好ましい。mは0〜4の整数を表すが、mは0または1が好ましい。mが2以上の整数を表すとき、複数のR17は同じでも異なっていてもよい。nは0〜4の整数を表すが、nは0または1が好ましい。nが2以上の整数を表すとき、複数のR18は同じでも異なっていてもよい。
前記一般式(1−a)は下記一般式(1−m)または(1−n)で表されるのが好ましく、前記一般式(1−c)は下記一般式(1−o)で表されるのが好ましい。
Figure 2008036915
式中、R、R、R、R、R12、R13、R17、m、Z、Z及びZは、前記一般式(1−a)、(1−c)におけるR、R、R、R、R12、R13、R17、m、Z、Z及びZと同義である。
以下、前記一般式(1)で表される色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によって限定されるものではない。
Figure 2008036915
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次いで、本発明に係る一般式(2)で表されるキレート形成可能な熱拡散性イエロー色素について説明する。
Figure 2008036915
まず、本発明に係る色素について詳述する。
一般式(2)中、R21は、トリフルオロメチル基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等が挙げられ、アシル基としては、例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等が挙げられ、アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等が挙げられ、アミド基としては、例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等が挙げられ、カルバモイル基としては、例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等が挙げられ、アミノ基としては、例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等が挙げられる。
好ましくは、アルキル基、トリフルオロメチル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、シアノ基であり、更に好ましくはアルキル基である。アルキル基の中でも、更に好ましくは、分岐アルキル基であり、分岐アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、neo−ペンチル基、tert−アミル基などが挙げられるが、最も好ましくは、イソプロピル基、tert−ブチル基である。
本発明においては、R21が嵩高くなることにより、色素の耐光性が向上する。
22は、アルキル基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等が挙げられ、アシル基としては、例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等が挙げられ、カルバモイル基としては、例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
好ましくはアルキル基、アシル基、カルバモイル基であり、更に好ましくは、アルキル基である。アルキル基の中でも特に好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基であるが、最も好ましくは、メチル基である。
本発明の様にR22がアルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基の場合、色素は溶剤溶解性に優れ、またグラムεも高くなる。
本発明においては、R21とR22の炭素数の総和は3以上である。即ち、R21とR22の炭素数の総和が3以上になると、溶剤溶解性が更に良好になる。
23は、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等が挙げられ、アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基等が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
好ましくは、アルキル基であり、アルキル基の中でも好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基であるが、最も好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基である。
Xは、−CR2425−、−S−、−O−、−NR26−を表し、好ましくは、−CR2425−、−S−、−O−である。
Yは、5〜6員環を形成するのに必要な原子群を表す。
好ましくは、6員環を形成するのに必要な原子群であり、例えば、−CR27=CR28−、−CR29210−CR211212−が挙げられる。R27とR28、もしくは、R29とR211は互いに結合し環を形成していても良く、R27〜R29、R211及びR212は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を表す。
ハロゲン原子としては、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、好ましくは、フッ素原子、塩素原子である。
上記R24、R25の例として挙げたものと同様の置換基が挙げられるが、好ましくは、アルキル基、アリール基であり、より好ましくは、アルキル基である。最も好ましくは、水素原子、メチル基が好ましい。また、R27とR28、もしくは、R29とR211は互いに結合し5〜6員環を形成していても良く、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ベンゼン環、ピリジン環、ナフタレン環などが挙げられるが、好ましくは、ベンゼン環である。
以下、一般式(2)で表される色素の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
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Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
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一般式(2)で表される色素は、例えば、特開昭63−74688号あるいは特開平3
−249752号に記載の方法でえることができる。
〈マゼンタ色素〉
本発明の感熱転写記録材料では、熱転写インクシートのインク層が、前記一般式(3
)で表されるキレート形成可能な熱拡散性マゼンタ色素を含有することを特徴の一つとす
る。
前記一般式(3)において、R31、R32、R33は水素原子または置換基を表す。A31、A32、A33およびA34はそれぞれ独立にC−R35または窒素原子を表し、R35は水素原子又は置換基を表す。複数のR35が存在する場合、それぞれのR35は同一であっても良く、また異なっていても良い。Jはアルキレン基を表し、R34はアミノ基またはイミノ基を表す。
以下に詳述する。
一般式(3)において、R31、R32、R33は水素原子または置換基を表すが、R31の置換基としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ドデシル基、および1−ヘキシルノニル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、およびアダマンチル基等)、およびアルケニル基(例えば2−プロピレン基、オレイル基等)、アリール基(例えばフェニル基、オルト−トリル基、オルト−アニシル基、1−ナフチル基、9−アントラニル基等)、アラルキル基(ベンジル基、o−ブロモベンジル基など)、アルキニル基(例えば、エチニル基、1−プロピニル基等)、複素環基(例えば2−テトラヒドロフリル基、2−チオフェニル基、4−イミダゾリル基、および2−ピリジル基等)、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボニル基(例えばアセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基等のアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル基、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル基等のアリールカルボニル基等)、オキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基、および2−ピリジルオキシカルボニル基、1−フェニルピラゾリル−5−オキシカルボニル基などの複素環オキシカルボニル基等)、カルバモイル基(例えばジメチルカルバモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミノカルボニル基等のアルキルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、1−ナフチルカルバモイル基等のアリールカルバモイル基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、2−エトキシエトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ基、4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ基等)、複素環オキシ基(例えば4−ピリジルオキシ基、2−ヘキサヒドロピラニルオキシ基等)、カルボニルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等のアリールオキシ基等)、ウレタン基(例えばN,N−ジメチルウレタン基等のアルキルウレタン基、N−フェニルウレタン基、N−(p−シアノフェニル)ウレタン基等のアリールウレタン基)、スルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、n−ドデカンスルホニルオキシ基等のアルキルスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等のアリールスルホニルオキシ基)、アミノ基(例えばジメチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基等のアルキルアミノ基、アニリノ基、p−t−オクチルアニリノ基等のアリールアミノ基等)、スルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ基、ヘプタフルオロプロパンスルホニルアミノ基、n−ヘキサデシルスルホニルアミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基、ペンタフルオロベンゼンスルホニルアミノ等のアリールスルホニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(例えばN,N−ジメチルスルファモイルアミノ基等のアルキルスルファモイルアミノ基、N−フェニルスルファモイルアミノ基等のアリールスルファモイルアミノ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ミリストイルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等アリールカルボニルアミノ基)、ウレイド基(例えばN,N−ジメチルアミノウレイド基等のアルキルウレイド基、N−フェニルウレイド基、N−(p−シアノフェニル)ウレイド基等のアリールウレイド基)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基等のアルキルスルホニル基、およびp−トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基)、スルファモイル基(例えばジメチルスルファモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミノスルホニル基等のアルキルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等のアリールスルファモイル基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、t−オクチルチオ基等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基等)、および複素環チオ基(例えば1−フェニルテトラゾール−5−チオ基、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−チオ基等)等が挙げられる。これらの置換基は、置換し得る部分に更に置換基を有していても良く、置換基の例としては上記置換基の例が挙げられる。
32の置換基の例としては上記R31における記載と同義である。
33の置換基の例としては上記R31における記載と同義である。
31、A32、A33およびA34はそれぞれ独立にC−R35または窒素原子を表し、R35は水素原子又は置換基を表し、置換基の例としては上記R31における記載と同義である。
複数のR35が存在する場合、それぞれのR35は同一であっても良く、また異なっていて Jはアルキレン基を表すが、アルキレン基は置換されていてもよく、また、されていなくてもよい。置換基の例は上記R31における記載と同義である。
34はアミノ基またはイミノ基を表すが、アミノ基がより好ましい。R34がアミノ基の場合、1級、2級、3級アミノ基のいずれであってもよく、その場合R34
(A)−NH、(B)−NHR36、(C)−NR4137
で表される。この場合R36、R37はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R36、R37はそれぞれ同じであってもよく、また異なっていてもよい。R36、R37はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例は上記R31における記載と同義である。
34がイミノ基の場合R34
(D)−N=CR3839
で表される。この場合R38、R39は水素原子または置換基を表す。R38、R39はそれぞれ同じであってもよく、また異なっていてもよい。R38、R39はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例は上記R31における記載と同義である。
上記一般式(3)で表される色素が、下記一般式(3−1)で表されることが好ましい。
Figure 2008036915
上記一般式(3−1)において、R131、R132、R133、R134はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。A31、A32、A33、A34およびR35は一般式(3)のそれらと同義である。但し、R133、R134、R35のうち、少なくとも一つはキレート化可能な置換基を表す。
一般式(3−1)において、R131、R132、R133、R134はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、置換基の例としては上記R31における置換基と同義である。
キレート化可能な置換基とは、非共有電子対を有する原子を含有する置換基を表し、具体的には複素環基、ヒドロキシ基、カルボニル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、複素環オキシ基、カルボニルオキシ基、ウレタン基、スルホニルオキシ基、アミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルホニル基、スルファモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、および複素環チオ基等が挙げられる。詳細な例は、上記Rと同義である。好ましい置換基としては複素環基、ヒドロキシ基、カルボニル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、カルボニルオキシ基、ウレタン基、スルホニルオキシ基、アミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基アルキルチオ基、アリールチオ基が挙げられ。更に好ましい置換基としてはヒドロキシ基、カルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、スルホニルアミノ基、アシルアミノ基等が挙げられる。
更に、一般式(3−1)で表される色素が、下記一般式(3−2)または(3−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2008036915
式中、R131、R132、R133、R134は一般式(3−1)のそれらと同義の基を表す。R135は置換基を表す。但し、R133、R134、R35のうち、少なくとも一つはキレート化可能な置換基を表す。
一般式(3−2)または(3−3)において、R135は置換基を表し、置換基の例としては、上記Rにおける置換基と同義である。但し、R133、R134、R135のうち、少なくとも一つはキレート化可能な置換基を表す。キレート化可能基の例としては、一般式(3−1)における記載と同義である。
一般式(3)、(3−1)、(3−2)または(3−3)の色素において、該色素を熱によって転写し像を得る、所謂熱転写方式の画像形成方法に用いるためには、色素の転写性が良好である必要がある。一般的には、色素の転写性はその分子量が低いほど良好であるとされているが、分子量が低すぎても経時でにじみがでるなどの故障が生じていた。本発明において、発明者らは鋭意検討の結果、色素の分子量に最適値があることを見いだした。色素の分子量は、好ましくは250〜600であり、さらに好ましくは300〜500である。
以下、本発明に係る一般式(3)、(3−1)、(3−2)または(3−3)で表される色素の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
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本発明に係る一般式(3)、(3−1)、(3−2)または(3−3)で表される色素は、主にカプラーと発色現像主薬との酸化カップリングより合成することができる。
〈シアン色素〉
本発明の感熱転写記録材料では、熱転写インクシートのインク層が、前記一般式(4)で表されるキレート形成可能な熱拡散性シアン色素を含有することが好ましい。
一般式(4)中、R41及びR42はそれぞれ、置換又は無置換の脂肪族基を表し、R43は置換基を表す。nは0〜4の整数を表し、nが2以上の時、複数のR43は同じでも異なってもよい。R45、R46アルキル基を表す。但し、R45、R46の少なくとも1つは2級アルキル基を表す。
以下に、本発明に用いられる前記一般式(4)で表されるキレート形成可能な熱拡散性シアン色素化合物について詳細に説明する。
一般式(4)において、R41及びR42は置換または無置換の脂肪族基を表し、R41及びR42は同じでも異なっていてもよい。脂肪族基の例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。アルキル基の例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基などを挙げることができ、これらのアルキル基を置換しうる基としては、直鎖あるいは分岐のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ドデシル基、および1−ヘキシルノニル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロプロピル基、シクロヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、およびアダマンチル基等)、およびアルケニル基(例えば2−プロピレン基、オレイル基等)、アリール基(例えばフェニル基、オルト−トリル基、オルト−アニシル基、1−ナフチル基、9−アントラニル基等)、複素環基(例えば2−テトラヒドロフリル基、2−チオフェニル基、4−イミダゾリル基、および2−ピリジル基等)、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボニル基(例えばアセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基等のアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル基、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル基等のアリールカルボニル基等)、オキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基、および2−ピリジルオキシカルボニル基、1−フェニルピラゾリル−5−オキシカルボニル基などの複素環オキシカルボニル基等)、カルバモイル基(例えばジメチルカルバモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミノカルボニル基等のアルキルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、1−ナフチルカルバモイル基等のアリールカルバモイル基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、2−エトキシエトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ基、4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ基等)、複素環オキシ基(例えば4−ピリジルオキシ基、2−ヘキサヒドロピラニルオキシ基等)、カルボニルオキシ基(例えばアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等のアリールオキシ基等)、ウレタン基(例えばN,N−ジメチルウレタン基等のアルキルウレタン基、N−フェニルウレタン基、N−(p−シアノフェニル)ウレタン基等のアリールウレタン基)、スルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、n−ドデカンスルホニルオキシ基等のアルキルスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等のアリールスルホニルオキシ基)、アミノ基(例えばジメチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基等のアルキルアミノ基、アニリノ基、p−t−オクチルアニリノ基等のアリールアミノ基等)、スルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ基、ヘプタフルオロプロパンスルホニルアミノ基、n−ヘキサデシルスルホニルアミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基、ペンタフルオロベンゼンスルホニルアミノ等のアリールスルホニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(例えばN,N−ジメチルスルファモイルアミノ基等のアルキルスルファモイルアミノ基、N−フェニルスルファモイルアミノ基等のアリールスルファモイルアミノ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ミリストイルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等アリールカルボニルアミノ基)、ウレイド基(例えばN,N−ジメチルアミノウレイド基等のアルキルウレイド基、N−フェニルウレイド基、N−(p−シアノフェニル)ウレイド基等のアリールウレイド基)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基等のアルキルスルホニル基、およびp−トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基)、スルファモイル基(例えばジメチルスルファモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミノスルホニル基等のアルキルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等のアリールスルファモイル基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、t−オクチルチオ基等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基等)、および複素環チオ基(例えば1−フェニルテトラゾール−5−チオ基、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−チオ基等)等が挙げられる。
シクロアルキル基、アルケニル基の例としては、上記置換基と同様である。また、アルキニル基の例としては、1−プロピン、2−ブチン、1−ヘキシン等が挙げられる。
41、R42で非芳香族性の環状構造(例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環等)を形成するのも好ましい。
43は置換基を表し、置換基の例としては、上記R41、R42の置換基の例が挙げられる。上記置換基の中でもアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ基が好ましい。nは0〜4の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR43は同じでも異なっていてもよい。
45およびR46はアルキル基を表し、その例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、3−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。R45、R46の少なくとも1つは2級アルキル基を表し、2級のアルキル基の例としてはイソプロピル基、sec−ブチル基、3−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、などが挙げられる。R45、R46の2級アルキル基として最も好ましい置換基はイソプロピル基である。R46の2級アルキル基は、置換されていても良いが、すべて炭素原子と水素原子からなる置換基で置換されており。その他の原子を含む置換基で置換されるものではない。R45とR46は同じでも良いし、異なっていても良い。
以下、本発明にかかる一般式(4)で表される色素の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
本発明においては、上記例示した化合物の中でも、例示化合物化合物4−1〜4−6から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(4)で表される色素は、当業者公知の合成方法に従って得ることができ、例えば、特開平11−78258号公報に記載の方法を挙げることができる。
本発明に係る熱転写インクシートを構成するインク層には、上記説明した本発明に係る各色素の他に、本発明の目的効果を損なわない範囲で公知の色素を併用することもでき、例えば、特開昭59−78893号公報、同59−109349号公報、特開平4−94974号公報、同4−97894号公報、特許第2856225号公報に記載されているシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素などを使用することができる。
〈バインダー樹脂〉
本発明に係るインク層は、上記熱拡散性色素と共にバインダー樹脂を含有する。
インク層に使用するバインダー樹脂としては、従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写インクシートに使用されるバインダー樹脂を使用することができ、例えば、セルロース付加化合物、セルロースエステル、セルロースエーテル等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系エステル、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸共重合体等のビニル系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂の中でも、保存性の優れたポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールあるいはセルロース系樹脂が好ましく、特に好ましくはアクリル変性セルロース系樹脂、セルロース系樹脂としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース等のセルロース系樹脂(好ましくはエチルセルロース)等が好適に用いることができる。
本発明に用いられるインク層は、セルロースに低級脂肪酸がエステル結合したセルロースエステルであることが好ましい。上記セルロース系樹脂が、セルロースに低級脂肪酸がエステル結合したセルロースエステルであることにより、本発明の熱転写記録材料を用いてより印画濃度の高い熱転写印画物を得ることができるからである。
本発明に用いられるセルロース系樹脂としては、所望の貯蔵弾性率を有するものであり、本発明の熱転写記録材料を用いて熱転写印画物を形成する際の印画温度等に応じて、上記インク層が熱転写受像シートの受像層と融着することを防止できる樹脂であれば特に限定されるものではない。なかでも、本発明に用いられるセルロース系樹脂は、温度100℃における貯蔵弾性率が、10×10Pa以上であることが好ましく、なかでも温度120℃における貯蔵弾性率が、10×10Pa以上であることが好ましく、特に温度150℃における貯蔵弾性率が、10×10Pa以上であることが好ましい。ここで、本発明における上記貯蔵弾性率は、例えば、動的粘弾性測定装置(DMA)により測定することができる。
本発明に用いられるセルロース系樹脂の分子量としては、上記範囲の貯蔵弾性率を示すことができる範囲内であれば特に限定されない。また、本発明においては分子量の異なるセルロース系樹脂を混合して用いても良い。なかでも本発明に用いられるセルロース系樹脂は、数平均分子量が30000以上であることが好ましく、なかでも30000〜150000の範囲内であることが好ましく、特に30000〜90000の範囲内であることが好ましい。上記セルロース系樹脂の数平均分子量が上記範囲よりも小さいと、熱転写受像シートの受像層を構成するアセタール系樹脂の種類によっては、印画時に上記インク層と後述する受像層とが融着する可能性があるからである。また、数平均分子量が上記範囲よりも大きいと、基材シート上にインク層を形成する際に、平面性に優れたインク層を形成することが困難となったり、または、溶媒に対する溶解性が悪くなる場合があるからである。ここで、本発明における上記セルロース系樹脂の数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定した値を用いるものとする。
本発明に用いられるセルロース系樹脂の種類は、上記貯蔵弾性率を有するものであれば特に限定されるものではないが、通常、セルロースが有する水酸基に任意の官能基を結合させたものが用いられる。
上記官能基を結合させるセルロースとしては、パルプを原料とするものであって良く、または、リンターを原料とするものであっても良く、さらには、パルプを原料とするものと、リンターを原料とするものを混合して用いても良い。なかでも本発明においてはリンターを原料とするセルロースを用いることが好ましい。リンターを原料とするセルロースを用いた方が比較的高分子量のセルロース系樹脂を得ることができるからである。
上記セルロースに結合させる官能基としては、インク層に求める諸物性に応じて任意に決定すれば良い。また、本発明においては必要に応じて、結合した官能基が異なる2種類以上のセルロース系樹脂を混合して用いても良い。なかでも、本発明においては上記官能基として、有機酸がエステル結合したセルロースエステルを用いることが好ましい。
上記セルロースエステルとしては、上記インク層の所望の物性を付与できるものであれば特に限定されないが、なかでも炭素数が1〜6の低級脂肪酸がエステル結合した低級脂肪酸セルロースエステルを用いることが好ましい。炭素数が上記範囲よりも少ないとトルエンやメチルエチルケトン(MEK)などの色素をよく溶解する溶媒に対する溶解性が劣り、塗工適性に優れない場合があるからである。また、炭素数が上記範囲よりも多いと、水への溶解性が悪くなるため、セルロースをエステル化する工程が困難となり、また、粘度が大きく低下するため、塗工適性を向上させるために樹脂と色素の濃度を増加させる必要があり、溶解性の優れない色素の使用が困難となる場合があるからである。
上記低級脂肪酸セルロースエステルとして、本発明に好ましく用いられるものとしては、セルロースに酢酸以外の脂肪酸のみが結合した低級脂肪酸セルロースエステルや、セルロースに酢酸と、酢酸以外の他の脂肪酸とが結合した低級脂肪酸セルロースエステルを挙げることができる。より具体的には、セルロースブチレート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等を挙げることができる。また、本発明においてはこれらの低級脂肪酸セルロースエステルを2種類以上混合して用いても良い。
本発明においては低級脂肪酸セルロースエステルのなかでもセルロースブチレートまたはセルロースアセテートブチレートを用いることが好ましい。このような低級脂肪酸セルロースエステルを用いることにより、本発明の熱転写記録材料を用いて印画濃度に優れた熱転写印画物を形成することが可能になるからである。
また、上記セルロースアセテートブチレートおよび上記セルロースブチレートとしては、エステル置換度が0.5〜1.0の範囲内であることが好ましく、なかでも0.6〜0.95の範囲内であることが好ましい。
前記各種のバインダー樹脂は、その1種を単独で使用することもできるし、又その2種以上を併用することもできる。
また、本発明に係るインク層には、上記説明した熱拡散性色素とバインダー樹脂の他に、必要に応じて公知の種々の添加剤を含有することができる。インク層は、例えば、適当な溶剤中に上記の色素、バインダー樹脂、その他の添加剤を溶解または分散させて調製したインク塗布液を、グラビアコート法等の公知の手段により基材シート上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。本発明に係るインク層の厚みは、0.1〜3.0μm程度、好ましくは0.3〜1.5μm程度とすることができる。
〔基材シート(支持体)〕
本発明に係る熱転写インクシートに使用される基材シートとしては、従来より熱転写インクシートの基材シートとして公知の材料を用いることができる。好ましい基材シートの具体例は、グラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙などの薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これらの材料を積層したものが挙げられる。この基材シートの厚さは、強度及び耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
また、基材シートの表面に形成するインク層との密着が乏しい場合には、その表面にプライマー処理や、コロナ処理を施すことが好ましい。プライマー処理としては、ポリビニルアルコール系樹脂やポリビニルピロリドン系樹脂等の水溶性樹脂が、画像形成時の色素の転写性を向上させる効果もあり特に好ましい。
(保護転写層)
本発明の感熱転写記録材料においては、本発明に係る熱転写インクシートと、本発明に係る熱転写受像シートと共に、支持体上に少なくとも1層の転写可能な保護層(保護転写層)を有する保護層転写シートとを組合せて画像形成することが好ましい。
本発明に係る保護転写層は、熱転写受像シート上に熱転写して形成された画像の表面を覆う保護層となり、主に透明な樹脂層から構成されている。
保護転写層を形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、これらの各樹脂のエポキシ変性樹脂、これらの樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示することができる。
本発明の保護転写層としては前記一般式(9)で表される紫外線吸収性モノマーと、アクリル系モノマーとが共重合してなる紫外線吸収性共重合体を好適に用いることができる。
Figure 2008036915
ただし、式中R101は水素原子またはメチル基を表し、Xは下記の式(10)または式(11)で表される構造を表す。
Figure 2008036915
本発明の一般式(9)で表される紫外線吸収性共重合体は、上記紫外線吸収性モノマーが40mol%以上含有されることが好ましく、中でも、上記紫外線吸収性モノマーが上記紫外線吸収性共重合体中に、40〜90mol%の範囲内、特に50〜70mol%の範囲内で含有されることが好ましい。
本発明に用いられる紫外線吸収性共重合体は、上記紫外線吸収性モノマーと、上記アクリル系モノマーとを共重合させてなるものであれば、特に限定されるものではないが、具体的には、上記材料のランダム共重合体、グラフト共重合体等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる上記紫外線吸収性共重合体の重量平均分子量としては、所望の保護転写層を得ることができれば特に限定されるものではないが具体的には、5000〜250000の範囲内、中でも、9000〜40000の範囲内であることが好ましい。
また、本発明に用いられる上記紫外線吸収性共重合体のガラス転移温度(Tg)としては、所望の保護転写層を得ることができれば特に限定されるものではないが具体的には40〜105℃の範囲内、中でも45〜95℃の範囲内であることが好ましい。
次に、本発明に用いられるアクリル系モノマーについて説明する。本発明に用いられるアクリル系モノマーの分子量としては、所望の紫外線吸収性共重合体を得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には5000〜250000の範囲内、中でも9000〜40000の範囲内であることが好ましい。
本発明の保護転写層と支持体の間に、必要に応じて離型層を備えるものであっても良い。離型層は、保護転写層の熱転写時の離型性を向上させるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、特開2001−347759号公報に記載されたもの等を挙げることができる。
保護転写層は、基材シート上に単独で設けても良いし、熱転写インクシートのインク層と面順次に設けても良い。
〔耐熱滑性層〕
本発明に係る熱転写インクシートにおいて、インク層とは基材シートを挟んで反対側の面に耐熱滑性層を設けることが好ましい。
耐熱滑性層は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと基材シートとの熱融着を防止し、走行を滑らかに行うとともに、サーマルヘッドの付着物を除去する目的で設けられる。
耐熱滑性層は、特に限定されるものではなく、例えば、特開2001−347759号公報に記載されたもの等を挙げることができる。
《熱転写受像シート》
本発明の感熱転写記録材料においては、支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、熱転写受像シートの受像層が含有する金属イオン含有化合物が、前記一般式(5)で表される化合物であることを特徴とする。
以下、本発明の熱転写受像シートの詳細について説明する。
(金属イオン含有化合物)
本発明に係る受像層には、金属イオン含有化合物(以下、メタルソースともいう。)を含有させる。
メタルソースとしては、金属イオンの無機または有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜第VIII族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti及びZnが好ましく、特にNi、Cu、Cr、Co及びZnが好ましい。メタルソースの具体例としては、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及びZn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは安息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙げられる。
本発明においては、金属イオン含有化合物が、下記一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物であることを特徴とし、金属イオン含有化合物をバインダー樹脂中に安定に添加でき、かつ実質的に無色である為に好ましい。
本発明に用いられるメタルソース化合物の添加量は、通常、支持体に対して、0.3〜10g/mが好ましく、0.5〜5g/mがより好ましい。
メタルソースの添加量は、樹脂層全固形分に対し10〜90質量%が好ましく、特に好ましくは20〜60質量%である。10質量%より少ないと、添加する効果が少なく、また90質量%より多いと、地汚れの発生が顕著となる。
まず、本発明に係る前記一般式(5)で表される化合物について詳述する。
一般式(5)において、R51及びR52はアルキル基またはシクロアルキル基を表す。R51及びR52で表されるアルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−オクタデシル基等を挙げることができる。シクロアルキル基として、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等を挙げることができる。
51及びR52が表すアルキル基またはシクロアルキル基は置換基を有してもよく、置換基としては特に制限はないが、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリフルオロメチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等)、アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等)、ホスホノ基、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、シアノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、複素環オキシ基、シロキシ基、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基等)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、アニシジノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、イミド基、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、複素環チオ基、チオウレイド基、カルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキシル基、メルカプト基、ニトロ基等の各基が挙げられる。これらの置換基は、同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(5)において、R51はアルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、イソテトラデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基)がより好ましい。
一般式(5)において、R51はメチル基が最も好ましい。
一般式(5)において、R52はアルキル基が好ましく、炭素数11〜18のアルキル基(例えば、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、イソテトラデシル基、イソヘキサデシル基、イソオクタデシル基)が特に好ましい。
一般式(5)において、R53は前記一般式(6)または(7)で表される基を表す。
一般式(6)において、R61は−CNまたは−L−R213で表される基を表す。−CNで表される基とはシアノ基を意味する。また、Lは酸素原子、硫黄原子または窒素原子の少なくとも一つを含有する2価の連結基を表す。R213は水素原子または置換基を表す。
Lで表される酸素原子、硫黄原子または窒素原子の少なくとも一つを含有する2価の連結基は特に制限はないが、−O−、−S−、−CO−、−CO−、−OCO−、−SO−、−SO−、−CONR214−、−NR215CO−、−SONR216−、−NR217SO−、−NR218CONR219−、−NR220CO−、−OCONR221−、−CONR222SO−、−SONR223CO−から選ばれる2価の連結基であることが好ましい。R214、R215、R216、R217、R218、R219、R220、R221、R222、R223はそれぞれ水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R214、R215、R216、R217、R218、R219、R220、R221、R222、R223は水素原子またはアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
Lで表される基は、−CONR214−、−NR215CO−から選ばれる2価の連結基であることがより好ましい。
213で表される置換基は特に制限はないが、例えば、前記一般式(5)におけるR51及びR52で表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は、同様の置換基によって更に置換されていてもよい。R213は水素原子、アルキル基またはアリール基がより好ましい。
一般式(6)において、R62は置換基を表す。R62で表される置換基は、特に制限はないが、例えば、前記一般式(5)におけるR51及びR52で表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は、同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(6)において、mは0〜4の整数を表し、mが2以上のとき、複数のR62は同じであっても、異なっていてもよい。
一般式(7)において、R71はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R71で表される基は置換基を有してもよく、置換基としては、特に制限はないが、例えば、前記一般式(5)におけるR51及びR52で表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は、同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(7)において、R71はアリール基が好ましい。
一般式(7)において、nは0〜2の整数を表すが、nは2が好ましい。
以下、前記一般式(5)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によって限定されるものではない。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
次に、本発明の金属含有化合物について述べる。本発明の金属含有化合物は、下記一般
式(12)または(13)、あるいは一般式(12)と(13)の混合体で表される。
Figure 2008036915
式中、M2+は2価の金属イオンを表す。R51、R52及びR53は前記一般式(5)におけるR51、R52及びR53と同義である。M2+で表される金属イオンとしては、VIII族、Ib族、IIb族、IIIa族、IVa族、Va族、VIa族、VIIa族の金属原子から選ばれる2価の遷移金属イオンである。具体的にはNi、Cu、Co、Cr、Zn、Fe、Pd、Ptの2価の金属イオンが挙げられ、更に好ましくはNi、Cu、Co、Znの2価の金属イオンが挙げられ、特に好ましくはNiの2価の金属イオンである。
本発明の金属含有化合物は、前記一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる。金属含有化合物の合成方法は、「キレート化学(5)錯体化学実験法(I)(南江堂編)」などに記載の方法に準じて合成することができる。使用される2価の金属塩としては、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化マグネシウムに代表されるマグネシウム化合物、塩化カルシウムに代表されるカルシウム化合物、塩化バリウム、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化チタン(II)、塩化鉄(II)、塩化銅(II)、塩化コバルト、塩化マンガン(II)が挙げられるが、好ましくは塩化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化銅、酢酸銅、塩化コバルト、塩化亜鉛、酢酸亜鉛であり、最も好ましいのは酢酸ニッケルである。また、本発明の金属含有化合物は中心金属に応じて中性の配位子を有してもよく、代表的な配位子としては水、アルコール類、あるいはアミン類が挙げられる。
以下、前記一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によって限定されるものではない。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
Figure 2008036915
なお、本発明においては、本発明の目的効果を損なわない範囲で、従来公知の酸化防止剤を併せて用いることもできる。
本発明に係る酸化防止剤の添加方法としては、特に制限はないが、適切な溶媒等に溶解して添加する方法、バインダー等を用いて乳化分散した後、乳化物として添加する方法等を挙げることができる。
(基材シート)
熱転写受像シートで用いる支持体は、受像層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、過熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有することが好ましい。
このような支持体の材料としては特に限定されず、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネイト、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられ、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムあるいは発泡させた発泡シートも使用でき、特に限定されない。
また、上記支持体の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムとの合成紙が挙げられる。これらの基材シートの厚みは任意でよく、通常10〜300μm程度である。
上記基材シートと受像層との接着強度を大きくする等の目的で、基材シートの表面に各種プライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
(バインダー樹脂)
本発明に係る熱転写受像シートにおいて、バインダー樹脂としては公知のものを用いることができ、その中でも色素が染着しやすいものを用いることが好ましい。具体的には、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、などのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノキシ樹脂、エチレンやプロピレンなどのオレフィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、アイオノマー、セルロース系樹脂等の単体、または混合物を用いることができ、これらの中でもポリビニルアセタール系樹脂が好ましい。
特に好ましくは、前記一般式(8)で表されるアセタール系樹脂が挙げられる。
本発明に係わる前記一般式(8)で表されるアセタール系樹脂について説明する。
請求項3に記載の受像層のアセタール系樹脂は、下記一般式(8)にて表されるもので、該アセタール系樹脂の重合度が、700以上であり、アセタール部分のmol%が樹脂全体に対して、50%以上であることを特徴とする。
Figure 2008036915
式中R81は、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、アラルキル基を表し、l,m,nは各構造単位のmol%を表し、50<l<85、0<m<30、10<n<50の範囲である。
このアセタール系樹脂は、ポリビニルアルコールをアセタール化することにより得られ、そのアセタール系樹脂のアセタール化度は、50%以上であり、アセタール部分のmol%が樹脂全体に対して、50%以上が好ましい。ポリビニルアルコール(PVA)をアセタール化する場合、PVAを完全にアセタール化することは困難であり、部分的にアセチル基や水酸基が不可逆的に残存する。ポリビニルアセトアセタール樹脂の場合、アセタール部分のmol%が、ポリマー全量に対して、50%未満である場合は、トルエン、メチルエチルケトンなど色素をよく溶解する溶媒に対する溶解性が劣り、加工適性(塗工適性)に優れない場合がある。
この場合、バインダー樹脂の溶剤溶解性の改良や、基材との親和性向上(密着性向上)を目的として、これ以外のアルデヒドを用いてもよい。上記樹脂を得る際に、アセタール化反応に用いるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、o−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、3−フェニルクロロピオンアルデヒドなどが挙げられる。しかし、これらに限定されるものではない。
受像層で用いるアセタール系樹脂の重合度は、700以上であれば良く、好ましくは700〜2500である。重合度が高すぎると、溶液としての粘度が高く、工業的に扱いが困難になるからである。又重合度が700未満であると、インク層との熱融着(印画時、離型性が悪化)しやすくなり、好ましくない。アセタール系樹脂の分子量は、諸特性の向上を目的として、適宜使用することが出来るが、例えば粘度調整、印刷適性の改善などを目的として、重合度の異なるポリビニルアルコールを使用して、アセタール化反応を別々に行って得た樹脂を混合して、また原料の段階で異なる重合度のポリビニルアルコールを混合したものを用いてもよい。
上記のように、本発明では熱転写受像シートの受像層バインダー樹脂として、アセタール系樹脂を主体に使用するものであり、熱転写時の感熱転写インクシートのインク層と融着しない、つまり異常転写がなく、また得られる印画物の耐光性等の耐久性が良好となる。また、使用するアセタール系樹脂の重合度が、700以上として、アセタール系樹脂の高分子量化したものとすることにより、受像層の耐熱性を向上させることができ、熱転写プリンターにおける印字速度の高速化に対応して、印字の際の受像層にかかる熱が高温化された状態でも、インク層と受像層とが融着することを防止できる。
(離型剤)
本発明に係る受像層には、受像層との熱融着を防止する目的で、離型剤を添加することが好ましい。離型剤としては、燐酸エステル系可塑剤、フッ素系化合物、シリコーンオイル(反応硬化型シリコーンを含む)等を使用することができるが、この中でもシリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンをはじめ各種の変性シリコーンを用いることができる。具体的には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン等を用い、これらをブレンドしたり、各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。離型剤は1種でも、あるいは2種以上のものを併せて用いても良い。また、離型剤の添加量は、受像層形成用のバインダー樹脂100質量部に対し、0.5〜30質量部が好ましい。この添加量の範囲を満たさない場合は、熱転写インクシートと熱転写受像シートの受像層との融着もしくは印画感度低下などの問題が生じる場合がある。なお、これらの離型剤は、受像層に添加せず、受像層上に別途離型層として設けても良い。
(中間層)
また、熱転写受像シートは、基材シートと受像層との間に中間層を設けても良い。本発明でいう中間層は、基材シートと受像層との間に存在する全ての層を指し、多層構成であってもよい。中間層の機能としては、耐溶剤性能、バリア性能、接着性能、白色付与能、隠蔽性能、帯電防止機能等が挙げられるが、これらに限定されることなく、従来公知の中間層全てが適用できる。
〔感熱転写記録方法〕
本発明の感熱転写記録方法では、熱転写インクシートのインク層と、熱転写受像シートの受像層とを対向するように重ね、熱転写インクシートの裏面よりサーマルヘッドで像様に加熱することによりキレート形成可能な熱拡散性色素を受像層に転写した後、熱拡散性色素が転写された受像層面に、前記保護層転写シートの転写性保護層面を対向するように重ね、該保護層転写シートの裏面よりサーマルヘッドで加熱処理することにより、熱転写性保護層を受像層上に転写させることを特徴とする。
本発明の感熱転写記録方法で用いられる熱転写記録装置として、例えば、図3に示すような熱転写記録装置を用いることができる。図3において、21は熱転写インクシートの供給ロール、11は熱転写インクシート、22は使用された熱転写インクシート11を巻き取る巻取ロール、23はサーマルヘッド、24はプラテンローラ、25はサーマルヘッド23とプラテンローラ24との間に挿入された熱転写受像シートである。
図3に示す熱転写記録装置を用い、例えば、図2に示す熱転写インクシートを用いて画像を形成する場合のプロセスについて説明する。まず、熱転写インクシートの図2のイエロー色素を含有するインク層13Yと熱転写受像シートの受像層とを重ね合わせ、サーマルヘッド123の熱印加によりインク層13Y中のイエロー色素を画像データに従って受像シートに移行させてイエロー画像を形成し、次いで、このイエロー画像の上に、マゼンタ色素を含有するインク層13Mから、同様にしてマゼンタ色素を画像様に移行させ、次いでこの転写画像の上にシアン色素を含有するインク層13Cから同様にしてシアン色素を画像様に移行させ、最後に、この画像の全面に転写性の保護転写層を含む保護転写層ユニット14を熱転写インクシートより熱転写して画像の形成を完了する。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《熱転写インクシートの作製》
〔基材シートの作製〕
厚さ6μmの片面に易接着処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムの易接着処理面とは反対側の面に、下記組成の耐熱滑性層塗布用組成物をグラビア塗布方式で塗布、乾燥した後、加熱硬化処理を行って、乾燥膜厚1.0g/mの耐熱滑性層を有する熱転写インクシート用の基材シートを作製した。
(耐熱滑性層塗布用組成物)
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業社製 エスレックBX−1) 3.5部
リン酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208S)
3.0部
リン酸エステル系界面活性剤(東邦化学社製 フォスファノールRD720)
0.3部
ポリイソシアネート(大日本インキ化学工業社製 バーノックD750−45)
19.0部
タルク(日本タルク社製 Y/X=0.03) 0.2部
メチルエチルケトン 35部
トルエン 35部
〔熱転写インクシート1の作製〕
次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムの耐熱滑性層を形成した面とは反対側の面に、下記の組成からなるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各インク層を形成するイエローインク塗布液1、マゼンタインク塗布液1、シアンインク塗布液1及び保護転写層OP−1をグラビア塗布方式で面順次に塗布し、乾燥させて、図2に示すような熱転写インクシート1を作製した。なお、各インク吸収層は、乾燥後の固形分量を0.7g/mとし、保護転写層OP−1は2.5g/mとなる条件で塗布した。
(インク層塗布液の調製)
〈イエローインク塗布液1〉
ポストキレート色素(Y−1) 4.5部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5) 5.0部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)
0.5部
メチルエチルケトン 45.0部
トルエン 45.0部
〈マゼンタインク塗布液1〉
ポストキレート色素(M−1) 4.0部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5) 5.5部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)
0.5部
メチルエチルケトン 45.0部
トルエン 45.0部
〈シアンインク塗布液1〉
ポストキレート色素(C−8) 4.0部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5) 5.5部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)
0.5部
メチルエチルケトン 45.0部
トルエン 45.0部
(保護転写層OP−1の各塗布液の調製)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にインクシートの作製で用いたものと同じ耐熱滑性層を形成し、その反対の面に、下記組成からなる保護転写層塗布液1をグラビアコート法により、乾燥後固形分量が2.0g/mとなるように塗布して、保護転写層を形成した。
〈保護転写層塗布液〉
アクリル樹脂(三菱レイヨン社製BR−87) 10部
反応性紫外線吸収剤を反応結合させた共重合樹脂 10部
(BASFジャパン社製、UVA635L)
トルエン 40部
メチルエチルケトン 40部
〔熱転写インクシート2〜35の作製〕
上記熱転写インクシート1の作製において、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素の種類、インク層バインダー及び保護転写層の種類を、表2、3に記載の様に変更した以外は同様にして、熱転写インクシート2〜35を作製した。
なお、上記熱転写インクシート1〜37の作製に用いた表2、3に略称で記載の各
色素、インク層バインダー及び保護転写層の詳細は、以下の通りである。
(イエロー色素)
Y−1:例示化合物1−131
Y−3:例示化合物2−109
(マゼンタ色素)
M−1:例示化合物3−91
M−6:例示化合物3−108
(シアン色素)
C−5:例示化合物4−4
C−6:例示化合物4−5
Figure 2008036915
(インク層バインダ)
B−1:実施例1で使用したポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5)
B−2:セルロースアセテートブチレート樹脂
アセチル基 33mol%、
ブチリル基 52mol%、
水酸基 15mol%
Tg 130℃
分子量 36000
分子量はGPC(HLC−8020;東ソー社製
展開溶媒;THF 流量;1.0mL/分
カラム;G2000HXL+G3000HXL+G5000HXL)
によるものであり、特に断りのない限り数平均分子量である。
B−6:セルロースアセテートブチレート樹脂
アセチル基 4mol%
ブチリル基 59mol%
水酸基 37mol%
Tg 141℃
分子量 19000
B−7:セルロースアセテート樹脂(L−20 ダイセル化学工業社製)
尚、B−6、B−7は比較例用樹脂である。
(保護転写層)
OP−1:熱転写インクシート1の作製に用いた保護転写層OP−1
OP−2:保護転写層OP−1の形成において、保護転写層塗布液の調製に用いた反応性紫外線吸収剤を反応結合させた共重合樹脂(BASFジャパン社製、UVA635L)を下記一般式(9)のUV吸収剤に変更した以外は同様にして、保護転写層を形成し、これを保護転写層OP−2とした。
Figure 2008036915
《熱転写受像シートの作製》
〔熱転写受像シート1の作製〕
基材シートとして、厚みが150μmの合成紙(王子油化合成紙社製のユポFPG−150)の一方の面に、下記の中間層塗布液をワイヤーバーコーティング方式にて塗布し、120で1分間乾燥させ、乾燥固形分量が2.0g/mの下引層を形成した。
次いで、上記下引層上に、下記の組成からなる受容層塗布液をワイヤーバーコーティング方式にて、乾燥固形分量が4g/mになるように塗布した後、110℃にて30秒間乾燥して、熱転写受像シート1を得た。
(中間層塗布液)
アクリル系エマルジョン(日本カーバイド社製、ニカゾールA−08)の35%水溶液
5.7部
純水 94.0部
(受容層塗布液の調製)
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製 エスレックBX−1) 4.5部
金属イオン含有化合物(*2:MT−1) 3.0部
メチルスチリル変成シリコーンオイル(信越化学社製 KF410) 0.5部
メチルエチルケトン 80.0部
酢酸ブチル 10.0質量部
*2)MT−1:Ni2+[C15COC(COOCH)=C(CH)O
〔熱転写受像シート2〜17の作製〕
上記熱転写受像シート1の作製において、金属イオン含有化合物の種類を表2、3、4に記載のように変更し、また受像層のバインダーを表2、3に記載のものにしたした以外は同様にして、熱転写受像シート2〜17を作製した。
なお、上記熱転写受像シート1〜17の作製に用いた表2、3に略称で記載した各金属イオン含有化合物及び酸化防止剤の詳細は、以下の通りである。
(金属イオン含有化合物)
MT−1:Ni2+[C15COC(COOCH)=C(CH)O
MT−2:例示化合物MS−20
MT−3:例示化合物MS−18
MT−4:例示化合物MS−30
MT−5:例示化合物MS−32
MT−6:例示化合物MS−31
MT−7:例示化合物MS−33
(受像層バインダー)
使用する一般式(8)の受像層用アセタール樹脂
アセタール樹脂
水酸基 33mol%
アセチル基 1mol%
アセタール 66mol%
数平均分子量 107000
《熱転写記録材料の作製》
上記作製した熱転写インクシート1〜35と、熱転写受像シート1〜17を、表1、2に記載の構成で組み合わせて、感熱転写記録材料1〜84を作製した。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
《画像形成》
抵抗体形状がスクエア(主走査方向長80μm×副走査方向長120μm、300dpi(dpiとは、2.54cm当りのドット数を表す)ラインヘッドのサーマルヘッドを搭載した熱転写記録装置に、上記作製した各感熱転写記録材料の熱転写受像シートの受像層部と熱転写インクシートのインク層及び保護転写層を重ね合わせてセットし、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、0〜260μJ/dotの印加エネルギー範囲で順次増加させ、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色画像と、ブラック画像(イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ね)の260段のステップパターン画像を、1ライン当たりの送り長さが85μm、印画速度(送り速度)1.0msec./lineの条件として、インク層の背面側から加熱して、熱転写受像シートの受容層上に各色素及び保護層を転写させて、画像1〜84を形成した。
《形成画像の評価》
上記の様にして印画した画像について、下記の方法に従って各評価を行った。
(最高濃度の測定)
上記の様にして作成したイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各画像のステップパターンパッチを、分光光度計としてGretag Machbeth社製のスペクトルリノを用いて濃度測定し、各色画像の最高反射濃度を測定した。
(感度の測定)
上記の様にして作成したイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各画像のステップパターンパッチを、分光光度計としてGretag Machbeth社製のスペクトルリノを用いて濃度測定し、それぞれの濃度が1.0に達するステップパターンの段数を求め、これを感度の尺度とした。段数の数値が小さいほど感度が高いことを表す。
(耐光性の評価)
上記作成したシアン及びブラックのステップパターンパッチについて、反射濃度が1.0近傍のステップの濃度(D)を測定し、次いでキセノンフェードメーター(7万lux)にて1週間曝露した後の同ステップの反射濃度(D)を、Gretag Machbeth社製のスペクトルリノを用いて測定し、下式により色素残存率を求め、これを耐光性の尺度とした。
色素残存率(%)=〔曝露後の反射濃度(D)/未曝露の反射濃度(D)〕×100
以上によりられた結果を、表3、4に示す。
Figure 2008036915
Figure 2008036915
本発明の感熱転写記録材料を構成する熱転写インクシートと熱転写受像シートの構成の一例を示す断面図である。 本発明に係る熱転写インクシートの1面順次に供給される形態の一例を示す斜視図である。 本発明の感熱転写記録方法で用いられる熱転写記録装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
1、11 熱転写インクシート
2、6、12 基材シート
3 インク層
4 耐熱滑性層
5、25 熱転写受像シート
7 受像層
13Y、13M、13C 染料層
14 保護転写層ユニット
15 非転写性の剥離層
16 保護転写層
17 接着層
18 耐熱滑性層
21 熱転写シートの供給ロール
22 使用された熱転写シートを巻き取る巻取ロール
23 サーマルヘッド
24 プラテンローラ

Claims (6)

  1. 支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、
    該熱転写インクシートが、少なくとも下記一般式(1)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素または下記一般式(2)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層と、
    下記一般式(3)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層と、
    下記一般式(4)で表されるキレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層とを有し、
    かつ該熱転写受像シートの受像層が含有する金属イオン含有化合物が、下記一般式(5)で表される化合物に2価の金属塩を反応させて得られる金属含有化合物であることを特徴とする感熱転写記録材料。
    Figure 2008036915
    〔式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表し、R、R及びRはそれぞれ水素原子または置換基を表す。Zは−O−、−S−、−N(R)−または−C(R)(R)−を表し、Zは−C(R)=または−C(R)(R10)−を表し、Zは−C(R11)=または−C(R12)(R13)−を表し、R、R、R、R、R、R10、R11、R12及びR13はそれぞれ水素原子または置換基を表す。ZとZ間の結合は単結合または2重結合である。R及びR11が置換基を表すとき、互いに結合して環を形成してもよい。Zは−N=または−C(R14)=を表し、Zは−N=または−C(R15)=を表し、Zは−N=または−C(R16)=を表し、R14、R15及びR16はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはフェニル基を表す。R14及びR15がアルケニル基を表すとき、互いに結合して環を形成してもよい。〕
    Figure 2008036915
    〔一般式(2)中、R21は、トリフルオロメチル基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基を表し、R22は、アルキル基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基を表し、R23は、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す。但し、R21とR22の炭素数の総和は3以上である。Xは、−CR2425−、−S−、−O−、−NR26−を表し、R24、R25は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を表し、R26は、水素原子、置換基を表す。Yは、5〜6員環を形成するのに必要な原子群を表す。〕
    Figure 2008036915
    〔式中、R31、R32、R33は水素原子または置換基を表す。A31、A32、A33およびA34はそれぞれ独立にC−R35または窒素原子を表し、R35は水素原子又は置換基を表す。複数のR35が存在する場合、それぞれのR35は同一であっても良く、また異なっていても良い。Jはアルキレン基を表し、R34はアミノ基またはイミノ基を表す。〕
    Figure 2008036915
    〔式中、R41及びR42はそれぞれ、置換又は無置換の脂肪族基を表し、R43は置換基を表す。nは0〜4の整数を表し、nが2以上の時、複数のR43は同じでも異なってもよい。R45、R46アルキル基を表す。但し、R45、R46の少なくとも1つは2級アルキル基を表す。〕
    Figure 2008036915
    〔式中、R51及びR52はアルキル基またはシクロアルキル基を表し、R53は下記一般式(6)または(7)で表される基を表す。〕
    Figure 2008036915
    〔式中、R61は−CNまたは−L−R63で表される基で、Lは酸素原子、硫黄原子または窒素原子の少なくとも一つを含有する2価の連結基を表し、R63は水素原子または置換基を表す。R62は置換基を表し、mは0〜4の整数を表し、mが2以上のとき、複数のR62は同じであっても、異なっていてもよい。〕
    一般式(7) −S(O)−R71
    〔式中、R71はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表し、nは0〜2の整数を表す。〕
  2. 支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、
    該熱転写受像シートの受像層のバインダーがポリビニルアセタール系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録材料。
  3. 前記ポリビニルアセタール系樹脂が、下記の一般式(8)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載の感熱転写記録材料。
    Figure 2008036915
    〔式中R81は、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、アラルキル基を表し、l,m,nは各構造単位のmol%を表し、50<l<85、0<m<30、10<n<50の範囲である。〕
  4. 支持体上の少なくとも一部に、キレート形成可能な熱拡散性色素を含有するインク層を有する熱転写インクシートと、基材上に該キレート形成可能な熱拡散性色素と反応してキレート化合物を形成し得る金属イオン含有化合物を含有する受像層を有する熱転写受像シートとの組合せからなる感熱転写記録材料において、
    前記熱転写インクシートのインク層のバインダーがセルロース系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱転写記録材料。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の感熱転写記録材料と、支持体上に少なくとも1層の転写可能な保護層を有する保護層転写シートとを組合せて用いた感熱転写記録方法であって、熱転写インクシートのインク層と、熱転写受像シートの受像層とを対向するように重ね、熱転写インクシートの裏面よりサーマルヘッドで像様に加熱することによりキレート形成可能な熱拡散性色素を受像層に転写した後、該熱拡散性色素が転写された受像層面に、保護層転写シートの転写性保護層面を対向するように重ね、該保護層転写シートの裏面よりサーマルヘッドで加熱処理することにより、該熱転写性保護層を受像層上に転写させることを特徴とする感熱転写記録方法。
  6. 請求項5における保護層転写シートとして、保護層転写シートの転写性保護層に、下記一般式(9)で表される紫外線吸収性モノマーと、アクリル系モノマーとが共重合してなる紫外線吸収性共重合体を含有し、前記紫外線吸収性共重合体中に、前記紫外線吸収性モノマーが40mol%以上含有されることを特徴とする感熱転写記録方法。
    Figure 2008036915
    ただし、式中R101は水素原子またはメチル基を表し、Xは下記の式(10)または式(11)で表される構造を表す。
    Figure 2008036915
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