JP4680084B2 - 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 - Google Patents
感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4680084B2 JP4680084B2 JP2006033606A JP2006033606A JP4680084B2 JP 4680084 B2 JP4680084 B2 JP 4680084B2 JP 2006033606 A JP2006033606 A JP 2006033606A JP 2006033606 A JP2006033606 A JP 2006033606A JP 4680084 B2 JP4680084 B2 JP 4680084B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- layer
- dye
- thermal transfer
- transfer recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
(1)支持体上に下記色素1−5、1−7、1−11、1−12、1−29、1−46、1−66及び1−68の少なくとも1種を含有する色素供与層を有する感熱転写記録材料と、支持体上に下記一般式(3)で表される金属イオン含有化合物を含有する色素受像層を有する受像材料とから構成され、高濃度、高感度及び耐光性を備えた金属キレート色素画像を形成する構成であることを特徴とする感熱転写記録材料。
ル基、アリール基または複素環基を表し、R 23 は水素原子または置換基を表す。R 23 が置換基を表すとき、R 21 もしくはR 22 と互いに結合して環を形成してもよい。〕
(2)支持体上に上記色素1−5、1−7、1−11、1−12、1−29、1−46、1−66及び1−68の少なくとも1種を含有する色素供与層を有する感熱転写記録材料に、支持体上に上記一般式(3)で表される金属イオン含有化合物を含有する色素受像層を有する受像材料を重ね、該感熱転写記録材料を画像情報に応じて加熱し、該色素を色素受像層に転写させた後、該色素と該金属イオン含有化合物との反応により該受像材料中に高濃度、高感度及び耐光性を備えた金属キレート色素画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
本発明の参考発明として、下記1〜6が挙げられる。
2.前記一般式(1)で表される色素が下記一般式(2)で表される色素であることを特徴とする前記1に記載の感熱転写記録材料。
3.支持体A上に前記一般式(1)または(2)で表される色素の少なくとも1種を含有する色素供与層を有する感熱転写記録材料に、支持体B上に色素受像層を有する受像材料を重ね、該感熱転写記録材料を画像情報に応じて加熱し、該色素を該色素受像層に転写させた後、該受像材料に画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
6.前記一般式(1)または(2)で表される感熱転写記録用色素。
R2、R3、R4、R5及びR6が置換基を表すとき、置換基としては特に制限はないが、例えば、R1で表される基が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。これらの置換基は同様の置換基によって更に置換されていてもよい。
1)で表される代表的な一つの形で記載しているが、本発明の参考発明の記述と異なる下記一般式のような異性体も含まれる。
本発明の感熱転写記録材料に用いられる支持体は、従来の熱拡散性の色素を含有する色素供与層を有する感熱転写記録材料に使用されているものと同じ支持体をそのまま用いることができ、特に限定される物ではない。好ましい支持体の具体例としては、グラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙等の薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムやこれらの材料を積層したものなどが挙げられる。
本発明において、色素とは熱により感熱転写記録材料中の色素供与層から拡散し、受像材料中の色素受像層に到達することが可能な熱拡散性の色素であることを意味し、色素の分子量は小さいことが好ましい。但し、分子量が小さすぎると保存性が劣化するので、分子量は好ましくは200〜550であり、更に好ましくは250〜500であり、特に好ましくは300〜450である。
本発明において、支持体の一方の面に設ける色素供与層(以下、インク層とも言う)に含有させる熱拡散性インクとしては、キレート化可能な熱拡散性の色素を少なくとも1種用いる。本発明に用いられる色素の添加量は、通常、後述するインク層1m2に対し、0.05g〜20gが好ましく、更に0.1g〜5gがより好ましい。
インク層に用いられるバインダー樹脂は、セルロース系、ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系等の水溶性ポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、エチルセルロース、ニトロセルロース等の有機溶媒に可溶のポリマーがある。これらの樹脂の中でも保存性の優れたポリビニルブチラール、ポリビニルアセタールあるいはセルロース系樹脂が好ましい。有機溶剤に可溶のポリマーを用いる場合、1種または2種以上を有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散の形で使用してもよい。バインダー樹脂の使用量としては、支持体1m2あたり0.1g〜50gが好ましい。
支持体のインク層を設けた面とは反対側の面に、耐熱性や熱転写シートの安定した走行性を付与するためのBC層(バックコーティング層)を設けることが好ましい。BC層に使用されるバインダー樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリルースチレン共重合体等のアクリル系樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性またはフッ素変性ウレタン等が挙げられる。
本発明に用いられる熱転写記録においては、色素転写後の転写された表面と非転写性の樹脂層(以下、非転写性離型層とも言う)の表面を対面させ、非転写性樹脂層とは反対の側より熱を与えることで後加熱処理を行う。
本発明に用いられる熱転写性の保護層(以下、保護転写層とも言う)は、受像シート上に熱転写して形成された画像の表面を覆う保護層となる透明な樹脂層からなる。
熱転写性保護層として電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。熱転写性保護層に含有することにより、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射線硬化性樹脂としては公知のものを特別の制限なく使用することができ、例えば、ラジカル重合性のポリマーまたはオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを使用することができる。
熱転写性保護層として紫外線遮断性樹脂を用いることができる。この紫外線遮断性樹脂を含有する保護層は、印画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂または上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを例示することができる。
熱転写性保護層(熱転写性保護層が複数層から成るときは、その少なくとも1層)に、紫外線吸収剤が含有されていることが好ましいが、透明樹脂層に含有させた場合、保護層転写後は透明樹脂層が印画物の最表面に存在するため、長期間の間に環境などの影響を受け経時的にその効果が低下することから、特に好ましくは感熱接着層に含有させる。
受像シート基材(以下、支持体とも言う)は受像層を保持するという役割を有すると共に、熱転写時には熱が加えられるため、過熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有することが好ましい。
受像層と受像シート基材との間には、少なくとも1層以上の中間層を設けてもよい。中間層は接着層(プライマー層)、バリアー層、紫外線吸収層、発泡層、帯電防止層等、受像層と基材の間に設ける層すべてを意味し、公知のものは必要に応じていずれも使用できる。更に基材のギラツキ感やムラを隠蔽するために、中間層に酸化チタン等の白色顔料を添加すると基材選択の自由度が広がるので好ましい。中間層樹脂と白色顔料との含有量は、樹脂固形分100質量部に対し白色顔料固形分30質量部〜300質量部が好ましいが、隠蔽性を高めるには100質量部〜300質量部の範囲で用いることが更に好ましい。
受像層は基材の一方の面に、バインダー樹脂と必要に応じて離型剤等の各種添加剤及び金属イオン含有化合物から構成されている。金属イオン含有化合物を添加する場合その添加量は、通常、受像層固形分に対し10質量%〜60質量%が好ましく、20質量%〜50質量%がより好ましい。
以上の受像層は、基材上に水または有機溶剤などの溶媒に溶解または分散させた塗布液をバーコーター、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法、エクストルージョンコート法などの通常の方法で塗布し、乾燥して形成することができる。バリアー層、中間層、裏面層の形成手段も上記の受像層の場合と同様の方法で行われる。また受像層は上記のように基材上に直接塗布液を塗布し、乾燥して形成するだけでなく、別の支持体に受像層を予め形成してあるものから、基材上に受像層を転写形成してもよい。また各層を2層以上を同時に塗布することもでき、特に全ての層を一回の塗布で済ます同時塗布を行うこともできる。
本発明で用いられる受像シートは、プリンターに枚葉で供給されてもロール形態で供給されてもよい。枚葉供給とは、例えば、受像シートを一定サイズにカットし、50枚程度を1セットとしてカセットに入れ、プリンターに装着して使用される形態を指す。また、ロール形態とはその形でプリンターに受像シートを供給し、印画後所望のサイズに切断して使用する形態のことである。特に後者は2枚差し等の給紙不良や排出不良等の搬送系のトラブルが解消される他、印画可能枚数の大容量化にも対応することができるため好ましい。
次に、本発明の感熱転写記録方法の一例を示す。
本発明に用いられる熱転写記録装置として、例えば、図2に示すような装置を用いることができる。図2において、10は熱転写シート供給ロール、15は熱転写シート、11は使用された熱転写シート15を巻き取る巻取ロール、12はサーマルヘッド、13はプラテンローラ、14はサーマルヘッド12とプラテンローラ13との間に挿入された熱転写受像シートである。
本発明において、熱転写記録により得られた記録体は画像形成後に加熱する工程が施されてもよい。画像形成後の加熱は、熱転写記録にとっては転写された色素を受像層内に定着させる目的として行われるものである。加熱方法としては、熱転写記録に使用されるサーマルヘッドを用いる方法、熱ローラーを用いる方法、加熱ヒーターや熱風ヒーターによる方法、電子線放射や赤外線放射による方法が挙げられる。
《インクの調製》
下記の原料を混合して本発明に係る色素を含有する均一な溶液のインクを得た。本発明に係る色素の溶解性は良好であり、インク化適性も良好であった。
ポリビニルアセトアセタール樹脂(KY−24、電機化学工業製) 1.08g
メチルエチルケトン 26.4ml
トルエン 1.6ml
《感熱転写記録材料1〜11の作製》
上記インクを厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートベース上に、ワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布量が2.3g/m2になるように塗布、乾燥し、ポリエチレンフタレートフィルム上に感熱転写層を形成してなる感熱転写記録材料1を作製した。
紙の両面にポリエチレンをラミネートをラミネートした支持体(片側のポリエチレン層に白色顔料(TiO2)と青味剤を含む)の上に、下記組成の受像層塗布液を乾燥後の塗布量が7.2gになるように塗布、乾燥し、受像材料1を作製した。
金属イオン含有化合物(例示化合物2−5) 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学工業製) 6.0g
ポリエステル変成シリコン 0.3g
《感熱転写記録方法》
前記感熱転写記録材料1〜11の各々と受像材料1とを重ね、感熱ヘッドを感熱転写記録材料の裏面からあてて、サーマルプリンターで画像記録を行い、画像試料1〜11を得た。
濃度計X−rite310TR(X−rite社製)により、画像試料のイエローの最大反射濃度(通常、印加時間が最大の部分)を測定した。
感熱転写記録材料8で形成される画像8の濃度が1.0となる時の印加エネルギーを1とした時の各材料の相対的な印加エネルギーを求めた。数字が小さいほど感度が高いことを示す。
作製した試料について、転写後のイエロー濃度CiをX−rite310TRにて測定した後、アトラス製ウェザーメーターを用いて85000ルックスのキセノン光を1週間照射した後、再び濃度Cfを測定し、濃度1.0における色素残存率(Cf/Ci)×100を求めた。色素残存率が80%以上の場合を耐光性A、60%以上80%未満の場合を耐光性B、40%以上60%未満の場合を耐光性C、40%未満の場合を耐光性Dとした。以上の評価結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、表2に示す色素を用いた感熱転写記録材料12〜17を作製した。該感熱転写記録材料12〜17の各々と実施例1で作製した受像材料2とを重ね、実施例1と同様に感熱ヘッドを感熱転写記録材料の裏面からあてて、サーマルプリンターで画像記録を行い、画像試料12〜17を得た。得られた画像試料12〜17の最大濃度、感度及び耐光性について実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
〔熱転写シート1の作製〕
(バックコート層付きの支持体)
厚さ4.5μmの易接層付きポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製ルミラー)の一方の面に、下記の組成からなるバックコート層塗布液1をグラビア塗布方式で塗布、乾燥した後、加熱硬化処理を行い、乾燥膜厚1.0μmのバックコート層を有する支持体Aを作製した。
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業社製 エスレックBX−1)
3.5質量部
リン酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208S)
3.0質量部
リン酸エステル系界面活性剤(東邦化学社製 フォスファノールRD720)
0.3質量部
ポリイソシアネート(大日本インキ化学工業社製、バーノックD750−45)
19.0質量部
タルク(日本タルク社製 Y/X=0.03) 0.2質量部
メチルエチルケトン 35.0質量部
トルエン 35.0質量部
(色素供与層、保護転写層の形成)
バックコート層付きの支持体Aのバックコート面とは反対側の面に、下記組成からなるイエロー色素塗布液1、マゼンタ色素塗布液1、シアン色素塗布液1を用いて形成した各色素供与層(乾燥膜厚が1μm)と多層構成保護転写層(非転写性離型層/保護層/接着層の3層構成)とをグラビア法により、図1に記載の様に面順次に設けて、熱転写シート1を作製した。
イエロー色素:例示色素1−50 4.5質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5)
5.0質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
〈マゼンタ色素塗布液1〉
マゼンタ色素MA 4.0質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5)
5.5質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
〈シアン色素塗布液1〉
シアン色素CY 4.0質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS−5)
5.5質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
下記の組成からなる非転写性離型層塗布液1をグラビアコート法により、乾燥後固形分量が0.5g/m2となるように塗布、乾燥して、非転写性離型層を形成した。
コロイダルシリカ(日産化学(株)製スノーテックス50) 1.5質量部
ポリビニルアルコール 4.0質量部
イオン交換水 3.0質量部
変性エタノール 10質量部
(保護転写層)
上記形成した非転写性離型層上に、下記の組成からなる保護転写層塗布液1をグラビアコート法により乾燥後固形分量が2.0g/m2となるように塗布、乾燥して、保護転写層を形成した。
アクリル樹脂 15質量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 5質量部
反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂
(BASFジャパン社製UVA−635L) 40質量部
ポリエチレンワックス 0.3質量部
ポリエステル樹脂 0.1質量部
メチルエチルケトン 40質量部
トルエン 40質量部
アンチモン酸亜鉛(日産化学(株)製セルナックス) 20質量部
(接着層)
上記形成した保護転写層上に、下記の組成からなる接着層塗布液1をグラビアコート法により、乾燥後固形分量が2.0g/m2となるように塗布、乾燥して、接着層を形成した。
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20質量部
メチルエチルケトン 100質量部
トルエン 100質量部
以上により、非転写性の離型層上に保護転写層と接着層の積層体である多層構成保護転写層を作製した。
下記の内容に従って、熱転写受像シート1を作製した。
熱転写受像シートの支持体として、コート紙(米坪量157g/m2 OKトップコートS 王子製紙社製)を用い、その一方の面にコロナ放電処理を施した後、その面に裏面樹脂層として、エチレン−αオレフィン共重合体(タフマーA−4085 三井石油化学工業社製)を15質量%ブレンドした高密度ポリエチレン(ジェイレックスLZ0139−2、密度0.952、日本ポリオレフィン(株)製 以下、これをHDPEと略す)と、ポリプロピレン(ジェイアロマーLR711−5、密度0.905、日本ポリオレフィン社製 以下、これをPPと略す)とを公知の多層Tダイによる共押し出しコート法でHDPE側がコート紙に接するように2層共押し出しして積層した。また外側になるPP面にはコロナ放電処理を施した後、下記の組成からなる裏面層塗布液1を乾燥固形分量が1.5g/m2となるように塗布、乾燥して、支持体を作製した。なお、裏面樹脂層の厚さはエチレン−αオレフィン共重合体ブレンドのHDPE層が14μm、PP層が19μm、合計33μmとなるように加工した。
アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製BR−85) 19.8質量部
ナイロンフィラー(神東塗料(株)製MW−330) 0.6質量部
メチルエチルケトン 39.8質量部
トルエン 39.8質量部
一方、微細空隙を有する樹脂層として、厚さ35μmの発泡ポリプロピレンシート(35MW846 Mobil Plastics Europe社製)を用い、その一方の面に、下記の組成からなる中間層用塗布液と色素受像層用塗布液とをグラビアリバースコート法により、各々乾燥時の塗布膜厚が、1μmと3μmとになるように順次塗布、乾燥して、中間層と色素受像層とが積層された発泡ポリプロピレンシートを作製した。
ウレタン系樹脂(ニッポラン5199、日本ポリウレタン社製) 5.7質量部
酸化チタン(TCA888、トーケム・プロダクツ社製) 11.4質量部
蛍光増白剤(ユビテックスOB、日本チバガイギー社製) 0.2質量部
イソシアネート(タケネートA−14、武田薬品工業社製) 2.0質量部
メチルエチルケトン 15.5質量部
トルエン 15.5質量部
イソプロピルアルコール 7.7質量部
〈色素受像層塗布液の調製〉
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(デンカビニル#1000A 電気化学工業社製)
7.2質量部
塩化ビニル−スチレン−アクリル共重合体(デンカラック#400 電気化学工業社製) 1.6質量部
ポリエステル(バイロン600 東洋紡績社製) 11.2質量部
金属イオン含有化合物(例示化合物2−5) 8.0質量部
ビニル変性シリコーン(X−62−1212 信越化学工業社製) 2.0質量部
触媒:CAT PLR−5(信越化学工業社製) 1.0質量部
触媒:CAT PL−50T(信越化学工業社製) 1.2質量部
溶剤:メチルエチルケトン 39.0質量部
溶剤:トルエン 39.0質量部
《印画試料の作製》
上記作製した熱転写シート1及び熱転写受像シート1を使用し、昇華熱転写プリンター(コニカミノルタフォトイメージング社製 RC−602型)を用いて、15階調ごと順次増加される階調値にてイエロー、マゼンタ、シアン、ニュートラル(イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ね)の各ステップパターンを転写させて、引き続いて画像上に透明保護層を転写させて印画試料を作製した。
実施例3における例示金属イオン含有化合物2−5に代えて、等質量の例示金属イオン含有化合物2−6、例示金属イオン含有化合物2−7及び例示金属イオン含有化合物2−8を用いたことのみ異ならせたところ、同様に本発明の効果が確認できた。
2Y イエロー色素を含有する領域
2M マゼンタ色素を含有する領域
2C シアン色素を含有する領域
3、3′ 熱転写シート支持体
10 熱転写シート供給ロール
11 巻取ロール
12 サーマルヘッド
13 プラテンローラ
14 熱転写受像シート
15 熱転写シート
Claims (2)
- 支持体上に下記色素1−5、1−7、1−11、1−12、1−29、1−46、1−66及び1−68の少なくとも1種を含有する色素供与層を有する感熱転写記録材料と、支持体上に下記一般式(3)で表される金属イオン含有化合物を含有する色素受像層を有する受像材料とから構成され、高濃度、高感度及び耐光性を備えた金属キレート色素画像を形成する構成であることを特徴とする感熱転写記録材料。
〔式中、M 2+ はニッケルイオンを表し、R 21 及びR 22 はアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基または複素環基を表し、R 23 は水素原子または置換基を表す。R 23 が置換基を表すとき、R 21 もしくはR 22 と互いに結合して環を形成してもよい。〕 - 支持体上に下記色素1−5、1−7、1−11、1−12、1−29、1−46、1−66及び1−68の少なくとも1種を含有する色素供与層を有する感熱転写記録材料に、支持体上に下記一般式(3)で表される金属イオン含有化合物を含有する色素受像層を有する受像材料を重ね、該感熱転写記録材料を画像情報に応じて加熱し、該色素を色素受像層に転写させた後、該色素と該金属イオン含有化合物との反応により該受像材料中に高濃度、高感度及び耐光性を備えた金属キレート色素画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
ル基、アリール基または複素環基を表し、R23は水素原子または置換基を表す。R23が置換基を表すとき、R21もしくはR22と互いに結合して環を形成してもよい。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006033606A JP4680084B2 (ja) | 2005-05-31 | 2006-02-10 | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005158918 | 2005-05-31 | ||
JP2006033606A JP4680084B2 (ja) | 2005-05-31 | 2006-02-10 | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007008146A JP2007008146A (ja) | 2007-01-18 |
JP4680084B2 true JP4680084B2 (ja) | 2011-05-11 |
Family
ID=37747218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006033606A Expired - Fee Related JP4680084B2 (ja) | 2005-05-31 | 2006-02-10 | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4680084B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8017552B2 (en) * | 2007-03-29 | 2011-09-13 | Fujifilm Corporation | Heat-sensitive transfer sheet and image-formation method |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3625362B2 (ja) * | 1997-09-08 | 2005-03-02 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 |
-
2006
- 2006-02-10 JP JP2006033606A patent/JP4680084B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007008146A (ja) | 2007-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2002072363A1 (fr) | Feuille de transfert thermique d'images | |
JP3776704B2 (ja) | 昇華転写用染料層インキ及び熱転写シート | |
JP2005103799A (ja) | 保護層転写シートとそれを用いた画像形成方法 | |
US20060051527A1 (en) | Thermal transfer image receiving sheet and image forming method | |
JP2002264543A (ja) | 熱転写受像シート及び印画物 | |
JP4680084B2 (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 | |
JP2004074617A (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写受像シート、インクシートおよび感熱転写記録方法 | |
JP2001287390A (ja) | 熱転写記録方法及び、それを用いる熱転写記録用プリンタ | |
JP4238184B2 (ja) | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 | |
JP2003080844A (ja) | 保護層熱転写シート | |
JP4680085B2 (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び感熱転写記録用色素 | |
JP4361433B2 (ja) | 感熱転写記録方法 | |
JP4839852B2 (ja) | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 | |
JP2005088332A (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法、カラートナー、光記録媒体、及びカラーフィルター | |
JP2006306034A (ja) | 感熱転写記録方法及び金属キレート色素画像 | |
JP4312744B2 (ja) | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 | |
JP4312742B2 (ja) | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 | |
JP4811041B2 (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び金属キレート色素画像 | |
JP2003094840A (ja) | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 | |
JP2005297472A (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写記録用受像シート及び感熱転写記録用インクシート | |
JP2005103894A (ja) | 熱転写シート | |
JP4425973B2 (ja) | 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 | |
JP4493583B2 (ja) | 感熱転写記録材料、感熱転写記録方法及び金属キレート色素画像 | |
JP2005313434A (ja) | 熱転写画像形成方法及び画像形成物 | |
JP2005313435A (ja) | 熱転写受像シート、熱転写シート及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081225 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20081225 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100830 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100914 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110201 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4680084 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |