JP2008034403A - 同軸ケーブルコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタ本体を同軸ケーブルの先端に装着した後、固着リングを介して同軸ケーブルをコネクタ本体に圧着固定するよう構成された同軸ケーブルコネクタにおいて、その圧着作業をより簡単にできるようにする。
【解決手段】同軸ケーブルコネクタは、同軸ケーブルの編組導体の内側に挿入可能な挿入部12、この挿入部12の周囲に設けられた鍔部14、及び、挿入部12の同軸ケーブル側とは反対側に回動自在に設けられたナット部16からなるコネクタ本体10と、コネクタ本体10とは別体で構成され、コネクタ本体10の挿入部12を同軸ケーブルに挿入した後同軸ケーブルをコネクタ本体10に圧着固定するための固着リング20と、から構成されており、固着リング20は、環状突起26を介して、コネクタ本体10の鍔部14に固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、同軸ケーブルの端部に装着されて同軸ケーブルを接栓に接続するための同軸ケーブルコネクタに関する。
従来より、この種の同軸ケーブルコネクタとしては、図6(a)に示すように、同軸ケーブル2の芯線4の周囲の絶縁部材6とこの絶縁部材6の周囲の編組導体8との間に挿入可能な筒状の挿入部12、この挿入部12の周囲に設けられて同軸ケーブルを位置決めするための鍔部14、挿入部12の同軸ケーブル側とは反対側に回動自在に設けられ、接続対象となる接栓等の外部導体に螺合可能なナット部16、等からなるコネクタ本体10と、コネクタ本体10の挿入部12を同軸ケーブル2の編組導体8の内側に挿入した後、前記同軸ケーブル2の外側から同軸ケーブル2をコネクタ本体10の挿入部12に圧着固定するための固着リング20と、から構成されたものが知られている(例えば、特許文献1、2等参照)。
この種の同軸ケーブルコネクタを同軸ケーブル2に装着する際には、まず、同軸ケーブル2の先端から所定長さLa分だけ編組導体8の周囲の被覆部材9を除去して、編組導体8を被覆部材9の端縁に沿って後方に折り返し、次に、その編組導体8の内側の絶縁部材6が所定長さLb分だけ先端側に突出するように絶縁部材6を切断することで、芯線4を所定長さLc分だけ露出させる、といった手順で同軸ケーブル2の先端を加工する。
そして、同軸ケーブル2の加工後、同軸ケーブルコネクタは、図6(b)に示すように、同軸ケーブル2に固着リング20を挿通した後、挿入部12に絶縁部材6を通すようにしてコネクタ本体10を同軸ケーブル2の先端側から差し込み、その後、図6(c)に示すように、固着リング20を同軸ケーブル2の先端側に移動させて、挿入部12の周囲に配置し、固着リング20に突設された一対の圧着用突起22、24をペンチ等で圧着する(図6(d)、(e)参照)、といった手順で、同軸ケーブル2に固定される。
特開平11−167963号公報 特開2005−108566号公報
ところで、上記のように同軸ケーブルコネクタを同軸ケーブル2に装着する際に編組導体8を被覆部材9の端縁側から折り返すのは、コネクタ本体10の挿入部12を同軸ケーブル2の絶縁部材と編組導体8との間に挿入し易くし、しかも、編組導体8を挿入部12(延いてはコネクタ本体10)と確実に接続するためであるが、上記のように編組導体8を折り返すと、固着リング20で同軸ケーブル2を圧着固定する際に、図6(c)に示すように、編組導体8を固着リング20の内側に入れる必要があり、圧着作業が面倒になるという問題があった。
つまり、編組導体8は、折り返し作業の際にバラバラになり、その先端が同軸ケーブル周囲に浮き上がることから、圧着作業の際に、固着リング20の内側に編組導体を入れることは難しく、圧着作業が面倒になるのである。
なお、圧着作業の際に、固着リング20の内側に編組導体を入れる必要があるのは、返送導体を固着リング20の内側に入れないと、単に見栄えが悪くなるだけでなく、編組導体が他の配線や電気部品に接触して、不具合が発生することがあるためである。
また,突出した編組導体を切断することも考えられるが,切断作業が面倒であった。つまり,上記のような問題(編組導体が他の配線や電気部品に接触する)を防止するためには編組の根元で切断する必要があり,作業者の注意力が必要でありそのため切断作業に時間がかかってしまう。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、コネクタ本体を同軸ケーブルの先端に装着した後、固着リングを介して同軸ケーブルをコネクタ本体に圧着固定するよう構成された同軸ケーブルコネクタにおいて、その圧着作業をより簡単にできるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
同軸ケーブルの芯線周囲の絶縁部材と該絶縁部材周囲の編組導体との間に挿入可能な筒状の挿入部、該挿入部の周囲に設けられ、前記挿入部を前記同軸ケーブルに挿入した際、前記同軸ケーブルの編組導体及び該編組導体周囲の被覆部材が当接されて、前記同軸ケーブルに対して前記挿入部を位置決めする鍔部、及び、前記挿入部の前記同軸ケーブル側とは反対側に回動自在に設けられ、接続対象の外部導体に螺合可能なナット部、を備えたコネクタ本体と、
該コネクタ本体とは別体に形成され、該コネクタ本体の挿入部を前記同軸ケーブルに挿入した後、前記同軸ケーブルの周囲から前記同軸ケーブルを前記挿入部に圧着固定するための固着リングと、
を備えた同軸ケーブルコネクタであって、
前記コネクタ本体の鍔部に前記固着リングが固定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の同軸ケーブルコネクタにおいては、図6に示した従来のものと同様、コネクタ本体と、コネクタ本体とは別体に形成された固着リングとから構成されているが、固着リングは、コネクタ本体の鍔部に固定されている。
このため、本発明の同軸ケーブルコネクタを同軸ケーブルの先端に装着する際には、同軸ケーブルの先端を従来と同様に加工した後、コネクタ本体の鍔部に固着リングが固定された状態で、コネクタ本体の挿入部に同軸ケーブルの絶縁部材を通すようにコネクタ本体を同軸ケーブルの先端側から差し込むようにすれば、同軸ケーブルの先端側から後方に向けて折り返された編組導体を固着リングの中に自動的に収納されることになる。
よって本発明の同軸ケーブルコネクタによれば、固着リングにて同軸ケーブルをコネクタ本体の挿入部に圧着固定する際、従来のように、固着リングの内側に編組導体が入るように固着リングを移動させる必要はなく、コネクタ本体を同軸ケーブルの先端に装着した後、コネクタ本体に固定された固着リングをペンチ等で圧着するだけで、同軸ケーブルコネクタを同軸ケーブルの先端に見栄えよく固定することができる。従って、本発明によれば、その圧着作業を極めて簡単に行うことができる。
以下に本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明が適用された実施形態の同軸ケーブルコネクタ(以下、単にコネクタとも言う)の構成を表す一部破断側面図であり、図2はそのコネクタを構成する固着リングの外観を表す説明図である。なお、図1において、コネクタの中心軸に沿った一点鎖線よりも上方部分は、コネクタの断面を表し、一点鎖線よりも下方部分はコネクタの外観を表している。また、図2において、(a)は固着リングの側面図であり、(b)は(a)に示す固着リングを右方向から見た端面図である。
本実施形態のコネクタは、F型接栓等の接続対象物に同軸ケーブルを接続するためのものであり、図1に示すように、図6に示した従来のコネクタと同様、コネクタ本体10と、固着リング20とから構成されている。
コネクタ本体10は、図6に示した従来のコネクタと同様、同軸ケーブルの芯線周囲の絶縁部材と編組導体との間に挿入可能な筒状の挿入部12と、この挿入部12の周囲に設けられて同軸ケーブルを位置決めするための鍔部14と、挿入部12の同軸ケーブル側とは反対側に回動自在に設けられ接続対象の外部導体に螺合可能なナット部16とから構成されている。
また、挿入部12と鍔部14とは一体成形されており、コネクタ本体10は、挿入部12の同軸ケーブルへの挿入側とは反対側をナット部16の後端の孔に挿入し、挿入部12の開口端縁を外向きに加締めることにより、ナット部16の後端部をその加締部13と鍔部14との間に回動可能に固定する、といった手順で組み立てられている。
また、鍔部14のナット部16とは反対側の面には、従来のコネクタと同様、コネクタ本体10を同軸ケーブルの先端に装着した際に同軸ケーブルの端部を囲むことができるように、鍔部14の外周縁に沿って突設された環状のスカート部18が設けられている。
一方、固着リング20は、図6に示した従来のコネクタと同様、円環状のリングの外周面に一対の圧着用突起22、24を突設したものであるが、本実施形態では、更に、固着リング20の2つの開口の内、一方の開口の端面に、固着リング20の板厚よりも薄い(例えば、0.1mm)環状の突起(環状突起)26が突設されている。なお、この環状突起26は、外周面側で固着リング20の本体側と段差ができるように、固着リング20の内周面に沿って形成されている。
この環状突起26は、コネクタ本体10のスカート部18の内周面に嵌合して、固着リング20をコネクタ本体10に固定するためのものであり、環状突起26の外径は、スカート部18の内周面に嵌合できるように、スカート部18の内径と略同じで若干小さい径に設定されている。
このように構成された本実施形態のコネクタを同軸ケーブルの先端に装着する際には、図3(a)に示すように、まず、コネクタ本体10のスカート部18に固着リング20の環状突起26を嵌合させることによって、固着リング20をコネクタ本体10に固定する。
また、同軸ケーブル2の先端は、図3(b)に示すように、図6に示した従来と同様の手順で加工することで、コネクタ本体10の挿入部12を絶縁部材6と編組導体8との間に挿入し易くしておき、その後、コネクタ本体10の挿入部12に同軸ケーブル2の絶縁部材6を通すように、固着リング20を鍔部14に固定したまま、コネクタ本体10をケーブルの先端側から差し込む。
この結果、図3(c)に示すように、同軸ケーブル2の先端側から後方に向けて折り返された編組導体8は、固着リング20の内側に自動で収納されることになり、その後、従来と同様に、固着リング20の圧着用突起22、24をペンチ等で圧着すれば、コネクタを同軸ケーブル2の先端に見栄えよく固定することができるようになる。
従って、本実施形態のコネクタによれば、その圧着作業、延いては、同軸ケーブル2への装着作業を、従来のものに比べて極めて簡単に行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態では、固着リング20の一方の開口端面には、コネクタ本体10のスカート部18の内周面に嵌合可能な環状突起26を突設するものとして説明したが、例えば、図4(a−1)、(b−1)に示す如く、固着リング20の一方の開口端面には、複数(図では3個)の突起27を、コネクタ本体10のスカート部18の内周面に嵌合可能に配置するようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
またこのように複数の突起27を鍔部14に突設する場合、その大きさや個数は、固着リング20を固定できるように、固着リング20の大きさや重量に応じて適宜設定すればよいが、例えば、図4(a−2)、(b−2)に示す如く、固着リング20自体を楕円形状とし、その楕円の小径部分両端側に一対の突起27を突設するようにすれば、切削加工により突起27を簡単に形成することができるようになる。
つまり、上記実施形態のように、固着リング20を円環状にして、一方の開口端面に環状突起26を突設する際には、環状突起26を切削加工によって比較的簡単に形成することができるが、円環状の固着リング20の開口端面に切削加工で複数の突起27を形成するには、切削工程が複雑になるため、固着リング20のコストアップを招くことになる。しかし、固着リング20を楕円形状とすれば、固着リング20の一方の開口端側を、固着リング20と同心円上に配置した切削工具で切削するだけで、楕円の小径部分両端側に一対の突起27を簡単に形成することができるようになり、スカート部18への嵌合用の突起27を備えた固着リング20を低コストで実現することができるようになる。
なお、図4(a−1)、(b−1)、及び、図4(a−2)、(b−2)は、複数の突起27を備えた固着リング20の構成例を表す説明図であり、(a−1)、(a−2)は固着リング20の側面図、(b−1)、(b−2)は、(a−1)、(a−2)に示す固着リングを右方向から見た端面図である。
また次に、上記実施形態では、コネクタ本体10は、挿入部12と鍔部14とを一体成形したものにナット部16を加締め固定することにより作製されるものとして説明したが、図4(c)に示すように、コネクタ本体10は、挿入部12、鍔部14、ナット部16を各々別体で構成し、挿入部12をナット部16を挟んでスカート部18に圧入することにより組み立てられるタイプのものであってもよい。
一方、上記実施形態では、固着リング20には、コネクタ本体10のスカート部18の内側に嵌合可能な環状突起26(或いは突起27)を設けるものとして説明したが、図5に示すように、固着リング20の一方の開口端側の径を大きくすることで、固着リング20を、コネクタ本体10の鍔部14の外側に直接嵌合できるように構成してもよい。
そして、このようにすれば、コネクタ本体10の鍔部14にスカート部18が形成されていなくても、固着リング20をコネクタ本体10に固定することができるようになる。
但し、このように固着リング20の一方の開口端側の径を大きくすることによりコネクタ本体10への固定部30を構成した場合には、図5に示すように、固着リング20をコネクタ本体10の鍔部14に固定した状態で、固着リング20において固定部30よりも小径な部分(つまり圧着部28)をペンチ等で簡単に圧着できるようにするために、固着リング20には、固定部30と圧着部28とを分離するための切欠部32を形成する必要はある。
また、図5に示すように、コネクタ本体10のナット部16の外周面にローレットを形成するようにすれば、ナット部16を回動操作する際に生じる滑りを防止することができ、使用者は、ナット部16の接栓等への着脱作業を、指先でも、或いは、スパナ等の工具を使ってでも、簡単に行うことができるようになる。但し、図5に示すナット部16は、ローレットをナット部16の中心軸に沿って形成したものを表しているが、これは、ナット部16を金型で成型し易くするためであり、後加工でローレットを形成する場合には、クロス線状に形成してもよい。
なお、図5は、コネクタ本体10の鍔部14の外側に固着リング20を装着するように構成された同軸ケーブルコネクタの構成を表す説明図であり、(a)はそのコネクタの一部破断側面図であり、(b)はそのコネクタを同軸ケーブル2の先端に固定した状態を表す側面図である。
実施形態の同軸ケーブルコネクタの構成を表す一部破断側面図である。 固着リングの外観を表す説明図である。 実施形態の同軸ケーブルコネクタの同軸ケーブルへの装着手順を説明する説明図である。 固着リング及びコネクタ本体の他の構成例を表す説明図である。 コネクタ本体の鍔部の外側に固着リングを装着するように構成された同軸ケーブルコネクタの構成を表す説明図である。 従来の同軸ケーブルコネクタの構成及び同軸ケーブルへの装着手順を説明する説明図である。
符号の説明
2…同軸ケーブル、4…芯線、6…絶縁部材、8…編組導体、9…被覆部材、10…コネクタ本体、12…挿入部、13…加締部、14…鍔部、16…ナット部、18…スカート部、20…固着リング、22,24…圧着用突起、26…環状突起、27…突起、28…圧着部、30…固定部、32…切欠部。

Claims (1)

  1. 同軸ケーブルの芯線周囲の絶縁部材と該絶縁部材周囲の編組導体との間に挿入可能な筒状の挿入部、該挿入部の周囲に設けられ、前記挿入部を前記同軸ケーブルに挿入した際、前記同軸ケーブルの編組導体及び該編組導体周囲の被覆部材が当接されて、前記同軸ケーブルに対して前記挿入部を位置決めする鍔部、及び、前記挿入部の前記同軸ケーブル側とは反対側に回動自在に設けられ、接続対象の外部導体に螺合可能なナット部、を備えたコネクタ本体と、
    該コネクタ本体とは別体に形成され、該コネクタ本体の挿入部を前記同軸ケーブルに挿入した後、前記同軸ケーブルの周囲から前記同軸ケーブルを前記挿入部に圧着固定するための固着リングと、
    を備えた同軸ケーブルコネクタであって、
    前記コネクタ本体の鍔部に前記固着リングが固定されていることを特徴とする同軸ケーブルコネクタ。
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