JP2008033807A - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車線逸脱防止制御の終了後の車両姿勢のばらつきを抑制する。
【解決手段】車線逸脱防止装置は、車線逸脱防止制御の開始を検出した場合(ステップS21)、その時点の車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方を検出し(ステップS22)、検出した車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、車両が走行車線に戻る際の車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正する(ステップS24)。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両が走行車線から逸脱しそうになったときに、その逸脱を防止する車線逸脱防止装置に関する。
特許文献1には、車両が走行車線から逸脱傾向にあるときに、該走行車線からの逸脱を回避するヨーモーメントが発生するように操舵トルクを発生させるとともに、走行車線の向きに対するヨー角cが所定しきい値Cthより小さくなる場合、つまり走行車線に対する車両の走行方向が平行又はほぼ平行になる場合、前記操舵トルクの発生を停止させる技術が開示されている。
特開2004−70853号公報
しかしながら、しきい値Cthを設定して、車線逸脱を回避する制御の終了後の車両姿勢を走行車線に対して平行又はほぼ平行になるようにしようとしても、車両状態(車両の走行状態等)や走行環境(道路半径の状態等)によっては、制御終了後の車両姿勢にばらつきが発生する場合がある。制御終了後の車両姿勢のばらつきにより、走行車線に対する進行方向が制御の度に異なってしまうことになり、運転者に違和感を与えてしまう。
本発明の課題は、車線逸脱を回避する制御の終了後の車両姿勢のばらつきを抑制することである。
前記課題を解決するために、本発明に係る車線逸脱防止装置は、走行車線に対して車両の逸脱傾向が高くなったと判定した場合、走行車線に対して車両が逸脱するのを防止する車線逸脱防止制御を開始するとともに、所定のタイミングでその制御を終了する制御手段を備え、前記車線逸脱防止制御の開始時の車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方を状態検出手段により検出し、前記状態検出手段が検出した前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、車両が前記走行車線に戻る際の前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを制御終了タイミング補正手段により補正する。
本発明によれば、車線逸脱防止制御の開始時の車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、車両が走行車線に戻る際の車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正することで、車線逸脱防止制御の開始時の車両状態及び走行環境が車線逸脱防止制御終了時の車両姿勢に及ぼす影響を抑制し、車線逸脱防止制御終了時の車両姿勢にばらつきが発生するのを抑制することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず第1の実施形態を説明する。
(構成)
本発明の第1の実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。この後輪駆動車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、第1の実施形態を示す概略構成図である。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7が介装されており、制動流体圧制御部7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能になっている。
制動流体圧制御部7は、例えばアンチスキッド制御(ABS)、トラクション制御(TCS)又はビークルダイナミックスコントロール装置(VDC)に用いられる制動流体圧制御部を利用したものである。制動流体圧制御部7は、単独で各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御することも可能であるが、後述する制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて制動流体圧を制御するようにもなっている。
例えば、制動流体圧制御部7は、液圧供給系にアクチュエータを含んで構成されている。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が挙げられる。
また、この車両には、駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。駆動トルクコントロールユニット12は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比及びスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL,5RRへの駆動トルクを制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、燃料噴射量や点火時期を制御したり、同時にスロットル開度を制御したりすることで、エンジン9の運転状態を制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、制御に使用した駆動トルクTwの値を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で後輪5RL,5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御するようにもなっている。
また、この車両には、画像処理機能付きの撮像部13が設けられている。撮像部13は、車両の車線逸脱傾向検出用として、走行車線内の車両の位置を検出するために備えられている。撮像部13は、車両前方を撮像するように設置されたCCD(Charge Coupled Device)カメラからなる単眼カメラで撮像するように構成されている。撮像部(フロントカメラ)13は車両前部に設置されている。
撮像部13は、車両前方の撮像画像から例えば白線(レーンマーカ)等の車線区分線を検出し、その検出した白線に基づいて走行車線を検出している。さらに、撮像部13は、その検出した走行車線に基づいて、走行車線と車両の前後方向軸とのなす角(ヨー角)φfront、走行車線に対する横変位Xfront及び走行車線曲率β等を算出する。
このように、撮像部13は、走行車線をなす白線を検出して、その検出した白線に基づいて、ヨー角φfrontを算出している。撮像部13は、算出したこれらヨー角φfront、横変位Xfront及び走行車線曲率β等を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、本発明においては画像処理以外の検出手段でレーンマーカを検出するものであっても良い。例えば、車両前方に取り付けられた複数の赤外線センサによりレーンマーカを検出し、その検出結果に基づいて走行車線を検出しても良い。
また、本発明は走行車線を白線に基づいて決定する構成に限定されるものではない。すなわち、走行車線を認識させるための白線(レーンマーカ)が走路上にない場合、画像処理や各種センサによって得られる道路形状や周囲環境等の情報から、車両が走行に適した走路範囲や、運転者が車両を走行させるべき走路範囲を推測し、走行車線として決定しても良い。例えば、走路上に白線がなく、道路の両側ががけになっている場合には、走路のアスファルト部分を走行車線として決定する。また、ガードレールや縁石等がある場合は、その情報を考慮して走行車線を決定すれば良い。
また、走行車線曲率βを後述のステアリングホイール21の操舵角δに基づいて算出しても良い。
また、この車両には、ナビゲーション装置14が設けられている。ナビゲーション装置14は、車両に発生する前後加速度Yg或いは横加速度Xg、又は車両に発生するヨーレイトφ´を検出する。ナビゲーション装置14は、検出した前後加速度Yg、横加速度Xg及びヨーレイトφ´を、道路情報とともに、制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、専用のセンサにより各値を検出しても良い。すなわち、加速度センサにより前後加速度Yg及び横加速度Xgを検出し、ヨーレイトセンサによりヨーレイトφ´を検出しても良い。
また、この車両には、マスタシリンダ3の出力圧、すなわちマスタシリンダ液圧Pmを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度θを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角(ステアリング舵角)δを検出する操舵角センサ19、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20、及び各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi(i=fl,fr,rl,rr)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RRが設けられている。そして、これらセンサ等が検出した検出信号は制駆動力コントロールユニット8に出力される。
次に、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理(処理ルーチン)について説明する。図2は、その演算処理の手順を示すフローチャートである。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、図2に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
図2に示すように、処理開始すると、先ずステップS1において、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。具体的には、ナビゲーション装置14が得た前後加速度Yg、横加速度Xg、ヨーレイトφ´及び道路情報、各センサが検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θ、マスタシリンダ液圧Pm及び方向スイッチ信号、並びに駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、撮像部13から横変位Xfront及び走行車線曲率βを読み込む。
続いてステップS2において、車速Vを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ車輪速度Vwiに基づいて、下記(1)式により車速Vを算出する。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(1)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度であり、Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、この(1)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
また、このように算出した車速Vは好ましくは通常走行時に用いる。例えば、ABS(Anti-lock Brake System)制御等が作動している場合には、そのABS制御内で推定している推定車体速度を前記車速Vとして用いるようにする。
続いてステップS3において、ヨー角φfrontを算出する。具体的には、撮像部13が検出した遠方に延びる白線に対する車両のヨー角φfrontを算出する。
なお、このように算出したヨー角φfrontは、撮像部13による実測値になるが、実測値を用いる代わりに、撮像部13が撮像した車両近傍の白線に基づいて、ヨー角φfrontを算出することもできる。すなわち例えば、前記ステップS1で読み込んだ横変位Xfrontを用いて、下記(2)式によりヨー角φfrontを算出する。
φfront=tan−1(V/dX´(=dY/dX)) ・・・(2)
ここで、dXは、横変位Xの単位時間当たりの変化量であり、dYは、単位時間当たりの進行方向の変化量であり、dX´は、前記変化量dXの微分値である。
また、車両近傍の白線に基づいてヨー角φfrontを算出する場合、前記(2)式のように、横変位Xを用いてヨー角φfrontを算出することに限定されるものではない。例えば、車両近傍で検出した白線を遠方に延長し、その延長した白線に基づいて、ヨー角φfrontを算出することもできる。また、Vは前記ステップS2で算出した車速である。
続いてステップS4において、推定横変位を算出する。具体的には、前記ステップS1で得た走行車線曲率β及び現在の車両の横変位Xfront、前記ステップS2で得た車速V、並びに前記ステップS3で得たヨー角φfrontを用いて、下記(3)式により推定横変位Xsを算出する。
Xs=Tt・V・(φfront+Tt・V・β)+Xfront ・・・(3)
ここで、Ttは前方注視距離算出用の車頭時間である。この車頭時間Ttに自車速Vを乗じると前方注視点距離になる。すなわち、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位推定値が将来の推定横変位Xsになる。この(3)式によれば、ヨー角φfrontが大きくなるほど、推定横変位Xsが大きくなる。
続いてステップS5において、車線逸脱防止制御として車両に付与するヨーモーメント(以下、基準ヨーモーメントという。)を算出する。車線逸脱防止制御では、走行車線に対して車両が逸脱傾向にある場合、車両に所定のヨーモーメント(所定の車線逸脱防止制御量)を付与して、車両が走行車線から逸脱するのを回避しており、このステップS5では、実際の走行状態に基づいて、該ヨーモーメント(基準ヨーモーメントMs0)を算出する。図3には、この処理で用いる値の定義を示す。
具体的には、前記ステップS4で得た推定横変位Xsと横変位限界距離Xとに基づいて下記(4)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する。
Ms0=K1・K2・(|Xs|−X) ・・・(4)
ここで、K1は車両諸元から決まる比例ゲインであり、K2は車速Vに応じて変動するゲインである。図4はゲインK2の例を示す。図4に示すように、低速域でゲインK2は小さい値になり、車速Vがある値になると、車速Vの増加とともにゲインK2も増加し、その後ある車速Vに達するとゲインK2は大きい値で一定値となる。
また、横変位限界距離Xは、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、経験値、実験値等として得る。例えば、横変位限界距離Xは、走行車線の境界線の位置を示す値であり、下記(5)式により算出される。
=(L−H)/2 ・・・(5)
ここで、Lは走行車線の車線幅(走行車線をなす白線間の幅)であり、Hは車両の幅である。車線幅Lについては、撮像部13が撮像画像を処理して得ている。
以上より、(4)式によれば、推定横変位Xsと横変位限界距離Xとの差分が大きくなるほど、基準ヨーモーメントMs0は大きくなり、また、推定横変位Xsとヨー角φfrontの関係から(前記(3)式参照)、ヨー角φfrontが大きくなるほど、基準ヨーモーメントMs0は大きくなる。
また、後述のステップS6で設定する逸脱判断フラグFoutがONの場合に基準ヨーモーメントMs0を前記(4)式により算出するものとし、逸脱判断フラグFoutがOFFの場合、基準ヨーモーメントMs0を0に設定する。
続いてステップS6において、走行車線に対する車両の逸脱傾向を判定する。具体的には、前記ステップS5で基準ヨーモーメントMs0の算出に用いた横変位限界距離Xを逸脱傾向判定用しきい値とし、この逸脱傾向判定用しきい値Xと、前記ステップS4で得た推定横変位Xsとを比較して、逸脱傾向を判定する。
ここで、推定横変位(絶対値)Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上の場合(|Xs|≧X)、車線逸脱傾向ありと判定して、逸脱判断フラグFoutをONに設定し、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X未満の場合(|Xs|<X)、車線逸脱傾向なしと判定して、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
なお、車線逸脱傾向の判定を、推定横位置Xsの代わりに実際の横変位Xfront(Tt=0の場合の推定横位置Xs)を用いて行うこともできる。この場合、実際の横変位(絶対値)Xfrontが逸脱傾向判定用しきい値X以上の場合(|Xfront|≧X)、車線逸脱傾向ありと判定して、逸脱判断フラグFoutをONに設定する。
また、逸脱判断フラグFoutをONに設定可能とする条件としては、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定した後に車両が逸脱状態でない状態((|Xs|<X)又は(|Xfront|<X))となった場合とする。また、逸脱判断フラグFoutをONに設定可能とする条件として、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定した後、所定時間経過した後とするなどの、時間的な条件を加えることもできる。
また、図3において、逸脱傾向判定用しきい値(横変位限界距離)Xは、車両の走行車線内に設定されているが、本発明はこれに限らず、走行車線の外側に設定されていても良い。また、車両が走行車線から逸脱する前に逸脱傾向判定されるものに限らず、例えば車輪の少なくとも1つが車線から逸脱した後に逸脱傾向判定されるように、逸脱傾向判定用しきい値Xが設定されても良い。
以上のように逸脱判断フラグFoutを設定した後、横変位Xに基づいて逸脱方向Doutを判定する。具体的には、車線中央から左方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにし(Dout=LEFT)、車線中央から右方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにする(Dout=RIGHT)。
なお、アンチスキッド制御(ABS)、トラクション制御(TCS)又はビークルダイナミックスコントロール(VDC)が作動している場合には、車線逸脱防止制御を作動させないようにするために、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定しても良い。
また、運転者の車線変更の意思を考慮して、最終的に逸脱判断フラグFoutを設定しても良い。例えば、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記逸脱方向Doutが示す方向とが同じである場合、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する。すなわち、車線逸脱傾向なしとの判定結果に変更する。また、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記逸脱方向Doutが示す方向とが異なる場合、逸脱判断フラグFoutを維持し、逸脱判断フラグFoutをONのままにする。すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定結果を維持する。
また、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて最終的に逸脱判断フラグFoutを設定する。すなわち、運転者が車線逸脱方向に操舵している場合において、その操舵角δとその操舵角の変化量(単位時間当たりの変化量)Δδとの両方が設定値以上のときには、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する。
続いてステップS7において、車線逸脱防止制御における車両へのヨーモーメントの出力(付与)の終了タイミングを判定する。
前記ステップS6による逸脱傾向の判定に基づけば、車両が走行車線に戻ったり、車両が運転者の意思で車線変更したりすることで、車線逸脱傾向が解消するとされており(Fout=OFF)、これにより、車線逸脱防止制御を終了、すなわち車両へのヨーモーメントの出力(付与)が終了するようになっている。
このステップS7では、このような逸脱傾向の判定とは別に、走行車線と車両の前後方向軸とのなすヨー角φfrontが所定値(制御終了姿勢)φend(例えば、0°(走行車線と車両の前後方向軸とが平行となる角度)、以下、制御終了判定用ヨー角という。)になった場合、車線逸脱防止制御の終了タイミングと判定する。そして、車線逸脱防止制御の終了タイミングになったと判定した場合(例えばφfront<φend)、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
続いてステップS8において、最終的に制御指令値として用いる目標ヨーモーメントを設定する。
本実施形態の車線逸脱防止制御では、車線逸脱回避完了までに車線逸脱防止制御の処理ルーチン(該図2の処理ルーチン)を複数回実行することを前提としており、すなわち、ヨーモーメント(具体的には、目標ヨーモーメントMs)を車両に連続的に逐次付与することで、車両の車線逸脱を回避することを前提としており、このようなことから、制御開始から制御終了までに実施する一連の処理ルーチンにより、ヨーモーメント(制御量)は、徐々に増加し、その後、徐々に減少するようになっている。
このステップS8では、このようなヨーモーメントの出力形態にすることを前提として、前記ステップS5で算出した基準ヨーモーメントMs0に対するリミッタ処理をして目標ヨーモーメントMsを算出している。このようなことから、先ず、リミッタ処理するためのリミッタを既定値として設定する。
図5は、基準ヨーモーメントMs0についての経時変化を示す。
図5に示すように、基準ヨーモーメントMs0の増加側(制御始期又は制御前半の値)の増加割合を制限するリミッタとして増加側変化量リミッタLupを設定し、基準ヨーモーメントMs0の最大値(制御中盤の値)を制限するリミッタとして最大値リミッタLmaxを設定し、基準ヨーモーメントMs0の減少側(制御終期又は制御後半の値)の減少割合を制限するリミッタとして減少側変化量リミッタLdownを設定する。
ここで、増加側変化量リミッタLup及び減少側変化量リミッタLdownは、該車線逸脱防止制御の1回の処理ルーチン時間内の変化量相当になる。また、増加側変化量リミッタLup、最大値リミッタLmax、減少側変化量リミッタLdownは、経験値や実験値等に基づいて、車両が走行車線から逸脱回避するのに最低限必要なヨーモーメントをスムーズに変化させるものとして決定される。
以上のような増加側変化量リミッタLup、最大値リミッタLmax、減少側変化量リミッタLdownを既定値として設定し、その設定した増加側変化量リミッタLup、最大値リミッタLmax、減少側変化量リミッタLdownにより制限した基準ヨーモーメントMs0を目標ヨーモーメントMsとして算出する。
図6は、これらリミッタLup、Lmax、Ldownで基準ヨーモーメントMs0を制限して得た結果、すなわち目標ヨーモーメントMsを示す。
なお、増加側変化量リミッタLupが小さくなると、目標ヨーモーメントMsの増加側の傾き(増加割合)は小さくなり、減少側変化量リミッタLdownが小さくなると、目標ヨーモーメントMsの減少側の傾き(減少割合)は小さくなる。
続いてステップS9において、車線逸脱防止制御による車両へのヨーモーメントの出力(付与)の終了タイミング(車線逸脱防止制御の終了タイミング)を補正する。具体的には、先ず、車両が車線逸脱状態になった際(車線逸脱判定された直後)に、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性(応答感度)を推定する。ここで、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性とは、車線逸脱防止制御としてヨーモーメントを車両に付与した場合に、そのヨーモーメント付与に対しての車両挙動の応答特性であり、応答特性(応答感度)が高い場合とは、車線回避方向に車両姿勢(ヨー角φ)が戻り易い場合であり、応答特性(応答感度)が低い場合とは、車線回避方向に車両姿勢(ヨー角φ)が戻り難い場合である。そして、そのような応答特性に基づいてヨーモーメント出力終了タイミングを補正する。図7はその処理手順を示す。
図7に示すように、処理を開始すると、先ずステップS21において、車線逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定する。具体的には、前記ステップS6で設定した逸脱判断フラグFoutがOFFからONに変化したか否かを判定する。ここで、車線逸脱状態である(車線逸脱開始した)と判定するまで該ステップS21の処理を繰り返し、車線逸脱状態である(車線逸脱開始した)と判定した場合、ステップS22に進む。
ステップS22では、走行車線(白線)と車両とのなすヨー角(以下、車線逸脱時ヨー角という。)φdepartを検出する。このステップS22は、前記ステップS21で車線逸脱状態であると判定した場合に進むステップなので、このステップS22で検出するヨー角は、車線逸脱判定時のヨー角になる。このヨー角(以下、車線逸脱時ヨー角という。)φdepartを撮像部13により検出する(φdepart=φfront)。
続いてステップS23において、前記ステップS22で検出した車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性(以下、車両挙動応答特性推定値という。)を設定する。具体的には、車線逸脱時ヨー角φdepartが大きくなるほど、車両挙動応答特性推定値αを小さくする。この車両挙動応答特性推定値αは、その値が大きくなるほど、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高くなっていることを示す(推定する)。
図8は、車線逸脱時ヨー角φdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係の一例を示す。
図8に示すように、車線逸脱時ヨー角φdepartの増加に対して、車両挙動応答特性推定値αは2次関数的に減少する。このような特性図を参照して、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定する。
これにより、例えば、図9に示すように、(a)の車両101の走行状態では、車線逸脱時ヨー角φdepartがφdepart1であり、このとき、この車線逸脱時ヨー角φdepartに対応して、車両挙動応答特性推定値αがα1に設定され、(b)の車両101の走行状態に示すように、車線逸脱時ヨー角φdepartが(a)の車線逸脱時ヨー角φdepart1よりも大きいφdepart2(>φdepart1)になると、その車線逸脱時ヨー角φdepart2に応じて、車両挙動応答特性推定値αが、(a)の車両挙動応答特性推定値α1よりも大きいα2(>α1)に設定される。
なお、車両挙動応答特性推定値αの設定については、車線逸脱防止制御開始以後の所定時間内に変化するヨー角φに応じて車両挙動応答特性推定値αを得ていくとともに、その最大値をラッチし、ラッチした最大値を最終的な車両挙動応答特性推定値αに設定するようにしても良い。すなわち、本実施形態では、車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方を車線逸脱防止制御の開始時のものについて検出しているが、車線逸脱防止制御の開始時には、車線逸脱防止制御開始以後の所定時間内を含むものとする。
続いてステップS24において、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、前記ステップS7で車線逸脱防止制御の終了の判定に用いる制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。具体的には、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、制御終了判定用ヨー角φendが浅い角度になる(走行車線との平行度合いが高くなる)ように補正する。
図10は、車両挙動応答特性推定値αと制御終了判定用ヨー角φendとの関係の一例を示す。
図10に示すように、車両挙動応答特性推定値αが小さい領域では制御終了判定用ヨー角φendはある一定の小さい値になり(φend<0、走行車線内に向く角度)、車両挙動応答特性推定値αがある値になると、車両挙動応答特性推定値αの増加とともに制御終了判定用ヨー角φendも増加し、その後、車両挙動応答特性推定値αがある値に達すると制御終了判定用ヨー角φendは大きい値で一定値となる(φend=0、走行車線と平行になる角度)。このような特性図を参照して、車両挙動応答特性推定値αに基づいて制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。
続いてステップS10において、前記逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱回避のための警報として、音出力又は表示出力をする。
なお、逸脱判断フラグFoutがONの場合、すなわち、目標ヨーモーメントMsの絶対値|Ms|が0よりも大きい場合、車線逸脱防止制御として車両へのヨーモーメント(目標ヨーモーメントMs)の付与を開始するから、このヨーモーメントの付与と同時に該警報出力がされる。しかし、警報の出力タイミングは、これに限定されるものではなく、例えば、前記ヨーモーメント付与の開始タイミングよりも早くても良い。
続いてステップS11において、各車輪の目標制動液圧を算出する。具体的には次のように算出する。
逸脱判断フラグFoutがOFFの場合、すなわち、目標ヨーモーメントMsが0の場合(車線逸脱防止制御を実施しない場合)、下記(6)式及び(7)式に示すように、各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動液圧Pmf,Pmrにする。
Psfl=Psfr=Pmf ・・・(6)
Psrl=Psrr=Pmr ・・・(7)
ここで、Pmfは前輪用の制動液圧である。また、Pmrは後輪用の制動液圧であり、前後配分を考慮して前輪用の制動液圧Pmfに基づいて算出した値になる。例えば、運転者がブレーキ操作をしていれば、制動液圧Pmf,Pmrはそのブレーキ操作の操作量(マスタシリンダ液圧Pm)に応じた値になる。
一方、逸脱判断フラグFoutがONの場合、すなわち、目標ヨーモーメントMsの絶対値|Ms|が0よりも大きい場合(車線逸脱傾向があるとの判定結果を得た場合)、前記ステップS9で設定した目標ヨーモーメントMsに基づいて、前輪目標制動液圧差ΔPsf及び後輪目標制動液圧差ΔPsrを算出する。具体的には、下記(8)式及び(9)式により目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを算出する。
ΔPsf=2・Kbf・(Ms・FRratio)/T ・・・(8)
ΔPsr=2・Kbr・(Ms・(1−FRratio))/T ・・・(9)
ここで、前後輪液圧配分比FRratioは、前記ステップS10で設定した値である。また、Tはトレッドを示す。なお、このトレッドTについては、便宜上前後で同じ値にする。また、Kbf,Kbrは、制動力を制動液圧に換算する場合の前輪及び後輪についての換算係数であり、ブレーキ諸元により定まる。この目標制動液圧差ΔPsr,ΔPsrは、目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて各車輪に与える制動力の配分を決定する値であり、前後左右輪で制動力差を発生させるための値になる。
そして、算出した目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを用いて、最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。具体的には、逸脱判断フラグFoutがONで、かつ逸脱方向DoutがLEFTの場合、すなわち左側の白線に対して車線逸脱傾向がある場合、下記(10)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf
Psfr=Pmf+ΔPsf
Psrl=Pmr
Psrr=Pmr+ΔPsr
・・・(10)
また、逸脱判断フラグFoutがONで、かつ逸脱方向DoutがRIGHTの場合、すなわち右側の白線に対して車線逸脱傾向がある場合、下記(11)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf+ΔPsf
Psfr=Pmf
Psrl=Pmr+ΔPsr
Psrr=Pmr
・・・(11)
この(10)式及び(11)式によれば、車線逸脱回避側の車輪の制動力が大きくなるように、左右輪の制動力差が発生する。
また、ここでは、(10)式及び(11)式が示すように、運転者によるブレーキ操作、すなわち制動液圧Pmf,Pmrを考慮して各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出している。そして、制駆動力コントロールユニット8は、このようにして算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として、制動流体圧制御部7に出力する。
(動作)
動作は次のようになる。
車両走行中、各種データを読み込むとともに(前記ステップS1)、車速V及びヨー角を算出する(前記ステップS2、ステップS3)。続いて、推定横変位(逸脱推定値)Xsを算出して(前記ステップS4)、算出した推定横変位Xsに基づいて車線逸脱傾向の判定(逸脱判断フラグFoutの設定)を行うとともに、その車線逸脱傾向の判定結果(逸脱判断フラグFout)を、運転者の車線変更の意思に基づいて修正する(前記ステップS6)。
一方、基準ヨーモーメントMs0を算出して(前記ステップS5)、算出した基準ヨーモーメントMs0をリミッタ処理することで、目標ヨーモーメントMsを算出する(前記ステップS8)。さらに、ヨーモーメント出力終了タイミング(車線逸脱防止制御の終了タイミング)を判定するための制御終了判定用ヨー角φendを(前記ステップS7)、車線逸脱時ヨー角φdepartに応じて変化する車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正する(前記ステップS9)。 そして、車線逸脱傾向の判定結果に基づいて、警報出力を行うとともに(前記ステップS10)、目標ヨーモーメントMsに基づく各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)の算出を行い、算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧制御部7に出力する(前記ステップS11)。これにより、車両の車線逸脱傾向に応じて車両にヨーモーメントが付与される。そして、ヨーモーメント出力終了タイミングになると(φfront<φend)、車両へのヨーモーメントの付与が終了し、車線逸脱防止制御が終了する。
(作用及び効果)
作用及び効果は次のようになる。
前述のように、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定し、設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて制御終了判定用ヨー角φendを補正している。具体的には、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、制御終了判定用ヨー角φendを大きくする補正をしている。これにより、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングが早くなる。すなわち、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力が、車両が走行車線内に戻る過程の早い段階で終了するようになる。
ここで、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性とは、車線逸脱防止制御としてヨーモーメントを車両に付与した場合の、そのヨーモーメント付与に対しての車両挙動の応答特性であり、言い換えれば、車線逸脱防止制御の影響の受け易さ又は車線逸脱防止制御に対する車両の抵抗力等とも言える。ここで、応答特性が高い場合には、車線逸脱回避方向に車両姿勢(ヨー角φ)が向き易く、応答特性が低い場合には、車線逸脱回避方向に車両姿勢(ヨー角φ)が向き難い。よって、同一値のヨーモーメントを付与したとしても、応答特性が高い場合には、走行車線への車両の戻り量(ヨー角)が過大になってしまったり、応答特性が低い場合には、走行車線への車両の戻り量(ヨー角)が不足してしまったりする。そして、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性は、車線逸脱時の車両状態や走行環境等の影響を受けやすく、その結果、車線逸脱時の車両状態や走行環境等が該車線逸脱防止制御の終了時又は終了直後の車両姿勢に大きく影響する。
このようなことから、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を車両挙動応答特性推定値αとして推定し、推定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、制御終了判定用ヨー角φendを補正、すなわち、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを補正することで、具体的には、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、ヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、これにより、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性の変化の影響を受けることなく又は吸収して、車線逸脱防止制御終了後の車両の向き(ヨー角)のばらつきを抑制することができる。これにより、車線逸脱防止制御により車両が走行車線内に必要以上に戻されている感覚(大きな戻され感)やその反対に車両が走行車線内に戻されていない感覚(制御量の不足感)を運転者に与えてしまうのを防止できる。
ここで、図11は、車両挙動応答特性推定値α(車線逸脱時ヨー角φdepart)が異なる場合の車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角を示す。
同図の(a)と(b)とを比較してもわかるように、車両挙動応答特性推定値αが異なる場合でも、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど(車線逸脱時ヨー角φdepartが小さくなるほど)、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角(φfront)は、共に同様な値になる。
また、前述のように、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて、車両挙動応答特性推定値αを設定している。ここで、前述のように、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性は、車線逸脱時の車両状態や走行環境等の影響を受けやすく、この実施形態では、車線逸脱時ヨー角φdepartが大きくなるほど、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が低くなる、車線逸脱防止制御の影響の受け難くなる、又は車線逸脱防止制御に対する車両の抵抗力が大きくなると考えられる。
このようなことから、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定することで、車両挙動応答特性推定値αは、高い精度で車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を示す指標となる。
なお、前記第1の実施形態の説明において、制駆動力コントロールユニット8の図2の処理は、走行車線に対して車両の逸脱傾向が高くなったと判定した場合、走行車線に対して車両が逸脱するのを防止する車線逸脱防止制御を開始するとともに、所定のタイミングでその制御を終了する制御手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS22の処理は、前記車線逸脱防止制御の開始時の車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方を検出する状態検出手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS23及びステップS24の処理は、前記状態検出手段が検出した前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、車両が前記走行車線に戻る際の前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正する制御終了タイミング補正手段を実現している。
また、制駆動力コントロールユニット8のステップS23の処理は、前記状態検出手段が検出した前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、前記車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を推定する応答特性推定手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS24の処理は、前記応答特性推定手段が推定した車両挙動の応答特性に基づいて、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正する制御終了タイミング補正手段を実現している。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を説明する。
(構成)
第2の実施形態は、前記第1の実施形態と同様に、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。
第2の実施形態では、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理の処理手順について、前記図2に示す処理手順と同じであり、前記第1の実施形態と同様な処理手順になるが、前記ステップS7におけるヨーモーメントの出力の終了タイミング(車線逸脱防止制御の終了タイミング)の判定基準が前記第1の実施形態のものと異なっており、それに伴い、前記ステップS9のヨーモーメント出力終了タイミングの補正が前記第1の実施形態のものと異なっている。
すなわち、前記ステップS7では、車線逸脱防止制御の開始後に、実際の横変位Xfront(Tt=0の場合の推定横位置Xs)の絶対値が所定値(以下、制御終了判定用横変位という。)Xendin未満になった場合(|Xfront|<Xendin)、車線逸脱防止制御の終了タイミングになったと判定する。そして、車線逸脱防止制御の終了タイミングになったと判定した場合、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
図12は、逸脱傾向判定用しきい値Xと制御終了判定用横変位Xendinとの関係を示す。
図12に示すように、制御終了判定用横変位Xendinは、逸脱傾向判定用しきい値Xに対して走行車線内側に設定される。なお、このように設定することで、車線逸脱防止制御のハンチングを防止できるといった効果がある。
なお、車線逸脱防止制御の終了タイミングの判定を、実際の横変位Xfrontの代わりに推定横位置Xsを用いて行うこともできる。この場合、推定横位置Xsの絶対値が制御終了判定用横変位Xendin未満になった場合(|Xs|<Xendin)、車線逸脱防止制御の終了タイミングになったと判定する。
また、基本的には、制御終了判定用横変位Xendinを基に判定することで、車線逸脱を回避できたとして車線逸脱防止制御を終了するが、車線変更などにより車線の外側に対する変位が所定値になった場合にも、車線逸脱防止制御を終了するようにもできる。この場合の制御終了判定用横変位は、図12に示すように、逸脱傾向判定用しきい値Xに対して走行車線外側に位置されるXendoutになる。これにより、制御終了判定用横変位Xendoutから逸脱傾向判定用しきい値Xを減算した値ls_w_LMT(=Xendout−X)が、逸脱傾向判定用しきい値Xから走行車線外側の車線逸脱防止制御の制御範囲になる。
なお、逸脱傾向判定用しきい値Xや制御終了判定用横変位Xendinは、走行車線の中央を基準とする変位量であり、車線幅にかかわらず一定であるため、車線幅が変化してしまうと、逸脱傾向判定用しきい値Xに基づく車線逸脱防止制御の開始タイミングや制御終了判定用横変位Xendinに基づく車線逸脱防止制御の終了タイミングが、走行車線をなす車線区分線(白線等)に対して、該車線幅の変化に応じて変動するようになる。このようなことから、走行車線の中央を基準とする変位量ではなく、車線区分線(白線等)を基準にして、車線逸脱防止制御開始判定用しきい値(逸脱傾向判定用しきい値X相当)や、車線逸脱防止制御終了判定用しきい値(制御終了判定用横変位Xendin相当)を設定することで、走行車線をなす車線区分線(白線等)を基準にして、車線逸脱防止制御を開始及び終了させることができる。なお、これは幾何学的な表現上での差異であり、車線逸脱防止制御の上では差異はない。
以上のように、制御終了判定用横変位Xendinを基に車線逸脱防止制御の終了タイミングを判定しており、これに対応して、前記ステップS9では、制御終了判定用横変位Xendinを補正している。
図13は、そのステップS9の処理手順を示す。
図13に示すように、先ず、前記第1の実施形態と同様に、ステップS21において、車線逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、続くステップS22において、車線逸脱時ヨー角φdepartを検出し、続くステップS23において、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定している。
そして、第2の実施形態では、続くステップS31において、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、制御終了判定用横変位Xendinを補正(設定)する。具体的には、車両挙動応答特性推定値αが高くなるほど、制御終了判定用横変位Xendinが大きくなるように補正をする。
図14は、車両挙動応答特性推定値αと制御終了判定用横変位Xendinとの関係の一例を示す。
図14に示すように、車両挙動応答特性推定値αが小さい領域では制御終了判定用横変位Xendinはある一定の小さい値になり、車両挙動応答特性推定値αがある値になると、車両挙動応答特性推定値αの増加とともに制御終了判定用横変位Xendinも増加し、その後、車両挙動応答特性推定値αがある値に達すると制御終了判定用横変位Xendinは大きい値で一定値となる。このような特性図を参照して、車両挙動応答特性推定値αに基づいて制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。
(動作、作用及び効果)
これにより、特に第2の実施形態では、ヨーモーメント出力終了タイミングを判定するための制御終了判定用横変位Xendinを(前記ステップS7)、車線逸脱時ヨー角に応じて変化する車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正する(前記ステップS9)。そして、ヨーモーメント出力終了タイミングになると(|Xfront|<Xendin)、車両へのヨーモーメントの付与が終了し、車線逸脱防止制御が終了する。
ここで、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高い場合には、走行車線内に車両が戻り易く、応答特性が低い場合には、走行車線内に車両が戻り難い。よって、同一値のヨーモーメントを付与したとしても、応答特性が高い場合には、走行車線への車両の戻り量が過大になってしまったり、応答特性が低い場合には、走行車線への車両の戻り量が不足してしまったりする。そして、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性は、車線逸脱時の車両状態や走行環境等の影響を受けやすく、その結果、車線逸脱時の車両状態や走行環境等が該車線逸脱防止制御の終了時又は終了直後の車両姿勢に大きく影響する。
このようなことから、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を車両挙動応答特性推定値αとして推定し、推定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、制御終了判定用横変位Xendinを補正、すなわち、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを補正することで、具体的には、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、ヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、これにより、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性の変化の影響を受けることなく又は吸収して、車線逸脱防止制御終了後の走行車線内への車両の戻り量のばらつきを抑制することができる。
図15は、車両挙動応答特性推定値α(車線逸脱時ヨー角φdepart)が異なる場合の車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角を示す。
同図の(a)と(b)とを比較してもわかるように、車両挙動応答特性推定値αが異なる場合でも、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど(車線逸脱時ヨー角φdepartが小さくなるほど)、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、車線逸脱防止制御終了後の車両101の横位置(Xfront)は、共に同様な値になる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態を説明する。
(構成)
第3の実施形態は、前記第1及び第2の実施形態と同様に、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。
第3の実施形態では、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理の処理手順について、前記図2に示す処理手順と同じであり、前記第1の実施形態と同様な処理手順になるが、前記ステップS9のヨーモーメント出力終了タイミングの補正が前記第1の実施形態のものと異なっている。
すなわち、第3の実施形態では、前記ステップS9において、車線逸脱防止制御の終了の際の基準ヨーモーメントMs0を所定時間維持(保持)することで、ヨーモーメント出力終了タイミングを補正している。
図16は、そのステップS9の処理手順を示す。
図16に示すように、先ず、前記第1の実施形態と同様に、ステップS21において、逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、続くステップS22において、車線逸脱時ヨー角φdepartを検出し、続くステップS23において、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定している。
そして、第3の実施形態では、続くステップS41において、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、車線逸脱防止制御の制御終了時のヨーモーメント(具体的には目標ヨーモーメントMs0)の保持時間(ホールド時間)を設定する。
図17は、車両挙動応答特性推定値αと保持時間Tholdとの関係の一例を示す。
図17に示すように、車両挙動応答特性推定値αが小さい領域では大きい値で一定値となり、車両挙動応答特性推定値αがある値になると、車両挙動応答特性推定値αが増加するのに対して保持時間Tholdが減少し、その後車両挙動応答特性推定値αがある値に達すると保持時間Tholdは小さい値で一定値となる(Thold=0)。概略として、車両挙動応答特性推定値αが高くなるほど、保持時間Tholdが小さくなる(短くなる)。このような特性図を参照して、車両挙動応答特性推定値αに基づいて保持時間Tholdを設定する。
続いてステップS42において、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになったか否かを判定する。ここで、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになった場合、すなわち、車線逸脱防止制御の終了タイミングと判定した場合(φfront<φend)、ステップS43に進み、そうでない場合(逸脱判断フラグFoutがONに維持されている場合)、前記ステップS21から再び処理を開始する。
ステップS43では、前記ステップS5で算出した基準ヨーモーメントMs0を前記ステップS41で設定した保持時間Tholdだけ保持(前回値を保持)する決定をする。これにより、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになった時点(φfront<φendを満たした時点)の基準ヨーモーメントMs0が保持時間Tholdだけ保持されて、その保持されている基準ヨーモーメントMs0を基に車両にヨーモーメントが付与されるようになる。
(動作、作用及び効果)
これにより、特に第3の実施形態では、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになった時、その時点(ヨー角基準として、φfront<φendを満たした時点)の基準ヨーモーメントMs0を減少させることなく、そのまま車両挙動応答特性推定値αに応じた保持時間Tholdだけ保持して、その保持している基準ヨーモーメントMs0を基に車両にヨーモーメントを付与する。
ここで、前記第1の実施形態でも説明したように、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高い場合には、車線逸脱回避方向に車両姿勢(ヨー角φ)が向き易く、応答特性が低い場合には、車線逸脱回避方向に車両姿勢(ヨー角φ)が向き難い。よって、同一値のヨーモーメントを付与したとしても、応答特性が高い場合には、走行車線への車両の戻り量(ヨー角)が過大になってしまったり、応答特性が低い場合には、走行車線への車両の戻り量(ヨー角)が不足してしまったりする。そして、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性は、車線逸脱時の車両状態や走行環境等の影響を受けやすく、その結果、車線逸脱時の車両状態や走行環境等が該車線逸脱防止制御の終了時又は終了直後の車両姿勢に大きく影響する。
このようなことから、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を車両挙動応答特性推定値αとして推定し、推定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて保持時間Tholdを設定、具体的には、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、保持時間Tholdを小さくしている。これにより、本来であればヨーモーメント出力終了タイミング(φfront<φend)となる場合でも、それ以降も車両挙動応答特性推定値αが大きさに応じた時間だけ、車両にヨーモーメントを付与している。すなわち、実質的に車線逸脱防止制御の終了タイミングを延長している。
これにより、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性の変化の影響を受けることなく又は吸収して、車線逸脱防止制御終了後の車両の向き(ヨー角)のばらつきを抑制することができる。これにより、車線逸脱防止制御により車両が走行車線内に必要以上に戻されている感覚(大きな戻され感)やその反対に車両が走行車線内に戻されていない感覚(制御量の不足感)を運転者に与えてしまうのを防止できる。
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態を説明する。
(構成)
第4の実施形態は、前記第3の実施形態と基本的には同様な構成等であるが、車線逸脱防止制御の終了タイミングの判定(逸脱判断フラグFoutがONからOFFになったか否かの判定)を横変位に基づいて行っている点が前記第3の実施形態の場合と異なっている。
すなわち、前記ステップS7では、車線逸脱防止制御の開始後に、実際の横変位Xfrontの絶対値推又は定横位置Xsの絶対値が制御終了判定用横変位Xendin未満になった場合(|Xfront|<Xendin又は|Xs|<Xendin)、車線逸脱防止制御の終了タイミングと判定する。そして、車線逸脱防止制御の終了タイミングになったと判定した場合、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
さらに、前記ステップS9における車線逸脱防止制御の終了タイミングの判定も、横変位に基づいて行っている。
図18は、そのステップS9の処理手順を示す。
図18に示すように、先ず、前記第3の実施形態と同様に、ステップS21において、逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、続くステップS22において、車線逸脱時ヨー角φdepartを検出し、続くステップS23において、車線逸脱時ヨー角φdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定し、続くステップS41において、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、車線逸脱防止制御の制御終了時のヨーモーメントの保持時間を設定する。
そして、第4の実施形態では、続くステップS51において、横変位に基づいて、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになったか否かを判定する。すなわち、|Xfront|<Xendinの場合、又は|Xs|<Xendinの場合、逸脱判断フラグFoutをONからOFFにして、すなわち、車線逸脱防止制御の終了タイミングと判定して、ステップS43に進み、そうでない場合、前記ステップS21から再び処理を開始する。
ステップS43では、前記第3の実施形態と同様に、前記ステップS5で算出した基準ヨーモーメントMs0を前記ステップS41で設定した保持時間Tholdだけ保持(前回値を保持)する決定をする。これにより、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになった時点(|Xfront|<Xendin又は|Xs|<Xendinを満たした時点)の基準ヨーモーメントMs0が保持時間Tholdだけ保持されて、その保持されている基準ヨーモーメントMs0を基に車両にヨーモーメントが付与されるようになる。
(動作、作用及び効果)
これにより、特に第4の実施形態では、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになった時、その時点(横変位基準として、|Xfront|<Xendin又は|Xs|<Xendinを満たした時点)の基準ヨーモーメントMs0を減少させることなく、そのまま車両挙動応答特性推定値αに応じた保持時間Tholdだけ保持して、その保持している基準ヨーモーメントMs0を基に車両にヨーモーメントを付与する。
ここで、前記第2の実施形態でも説明したように、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高い場合には、走行車線内への車両が戻り易く、応答特性が低い場合には、走行車線内への車両が戻り難い。よって、同一値のヨーモーメントを付与したとしても、応答特性が高い場合には、走行車線への車両の戻り量が過大になってしまったり、応答特性が低い場合には、走行車線への車両の戻り量が不足してしまったりする。そして、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性は、車線逸脱時の車両状態や走行環境等の影響を受けやすく、その結果、車線逸脱時の車両状態や走行環境等が該車線逸脱防止制御の終了時又は終了直後の車両姿勢に大きく影響する。
このようなことから、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を車両挙動応答特性推定値αとして推定し、推定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて保持時間Tholdを設定、具体的には、車両挙動応答特性推定値αが大きくなるほど、保持時間Tholdを小さくしている。これにより、本来であればヨーモーメント出力終了タイミング(φfront<φend)となる場合でも、それ以降も車両挙動応答特性推定値αが大きさに応じた時間だけ、車両にヨーモーメントを付与している。すなわち、実質的に車線逸脱防止制御の終了タイミングを延長している。
これにより、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性の変化の影響を受けることなく又は吸収して、車線逸脱防止制御終了後の走行車線内への車両の戻り量のばらつきを抑制することができる。これにより、車線逸脱防止制御により車両が走行車線内に必要以上に戻されている感覚(大きな戻され感)やその反対に車両が走行車線内に戻されていない感覚(制御量の不足感)を運転者に与えてしまうのを防止できる。
(第5の実施形態)
次に第5の実施形態を説明する。
(構成)
第5の実施形態では、前記ステップS9における車両挙動応答特性推定値αの設定を車速Vに基づいて行っており、この点が前記第1〜第4の実施形態の場合と異なっている。
図19は、第5の実施形態におけるステップS9の処理手順を示す。
図19に示すように、先ず、前記第1の実施形態と同様に、ステップS21において、逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、逸脱状態になっている場合、ステップS61に進む。
そして、第5の実施形態では、ステップS61において、車速Vdepartを検出する。このステップS61は、前記ステップS21で車線逸脱状態であると判定した場合に進むステップなので、このステップS61で検出する車速は、車線逸脱判定時の車速になる。
続いてステップS23において、前記ステップS61で検出した車速(以下、車線逸脱時車速という。)Vdepartに基づいて、車両挙動応答特性推定値αを設定する。具体的には、車線逸脱時車速Vdepartが大きくなるほど、車両挙動応答特性推定値αを小さくする。
図20は、車線逸脱時車速Vdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係の一例を示す。
図20に示すように、車線逸脱時車速Vdepartの増加に対して、車両挙動応答特性推定値αは2次関数的に減少する。このような特性図を参照して、車線逸脱時車速Vdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定する。
続いてステップS24において、前記第1の実施形態と同様に、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、前記ステップS7で車線逸脱防止制御の終了の判定に用いる制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。
(動作、作用及び効果)
このように、特に第5の実施形態では、ヨーモーメント出力終了タイミングを判定するための制御終了判定用ヨー角φendを(前記ステップS7)、車線逸脱時車速Vdepartに応じて変化する車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正する(前記ステップS9、図19)。
ここで、車線逸脱時車速Vdepartが小さくなるほど、車線逸脱防止制御により車両に付与するヨーモーメントに対し、対抗する力となる車両の直進復元力が弱くなり、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高くなると考えられる。
このようなことから、車線逸脱時車速Vdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定することで、車両挙動応答特性推定値αは、高い精度で車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を示す指標となる。
図21は、車線逸脱時車速Vdepart(車両挙動応答特性推定値α)が異なる場合の車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角を示す。
同図の(a)と(b)とを比較してもわかるように、車線逸脱時車速Vdepart(車両挙動応答特性推定値α)が異なる場合でも、車線逸脱時車速Vdepartが小さくなるほど、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角(φfront)は、共に同様な値になる。
(第6の実施形態)
次に第6の実施形態を説明する。
(構成)
第6の実施形態では、前記ステップS9における車両挙動応答特性推定値αの設定を道路半径(1/β)に基づいて行っており、この点が前記第5の実施形態の場合と異なっている。
図22は、第6の実施形態におけるステップS9の処理手順を示す。
図22に示すように、先ず、前記第5の実施形態と同様に、ステップS21において、逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、逸脱状態になっている場合、ステップS71に進む。
そして、第6の実施形態では、ステップS71において、道路半径(以下、車線逸脱時道路半径という。)Rdepartを検出する。
続いてステップS23において、前記ステップS71で検出した車線逸脱時道路半径Rdepartに基づいて、車両挙動応答特性推定値αを設定する。具体的には、車線逸脱時道路半径Rdepartが大きくなるほど、車両挙動応答特性推定値αを大きくする。
図23は、車線逸脱時道路半径Rdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係の一例を示す。
図23に示すように、車線逸脱時道路半径Rdepartとともに車両挙動応答特性推定値αは2次関数的に増加する。このような特性図を参照して、車線逸脱時道路半径Rdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定する。
続いてステップS24において、前記第5の実施形態と同様に、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、前記ステップS7で車線逸脱防止制御の終了の判定に用いる制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。
(動作、作用及び効果)
このように、特に第6の実施形態では、ヨーモーメント出力終了タイミングを判定するための制御終了判定用ヨー角φendを(前記ステップS7)、車線逸脱時道路半径Rdepartに応じて変化する車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正する(前記ステップS9、図22)。
ここで、車線逸脱時道路半径Rdepartが大きくなるほど、車線逸脱防止制御により車両に付与するヨーモーメントに対し、対抗する力となる車両の遠心力が弱くなり、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高くなると考えられる。
このようなことから、車線逸脱時道路半径Rdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定することで、車両挙動応答特性推定値αは、高い精度で車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を示す指標となる。
図24は、車線逸脱時道路半径Rdepart(車両挙動応答特性推定値α)が異なる場合の車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角を示す。
同図の(a)と(b)とを比較してもわかるように、車線逸脱時道路半径Rdepart(車両挙動応答特性推定値α)が異なる場合でも、車線逸脱時道路半径Rdepartが大きくなるほど、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角(φfront)は、共に同様な値になる。
(第7の実施形態)
次に第7の実施形態を説明する。
(構成)
第7の実施形態では、前記ステップS9における車両挙動応答特性推定値αの設定を路面カント(車線幅方向の傾斜)の度合いに基づいて行っており、この点が前記第5及び第6の実施形態の場合と異なっている。
図25は、第7の実施形態におけるステップS9の処理手順を示す。
図25に示すように、先ず、前記第5及び第6の実施形態と同様に、ステップS21において、逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、逸脱状態になっている場合、ステップS81に進む。
そして、第7の実施形態では、ステップS81において、路面カントの度合い(以下、車線逸脱時カント度合いという。)Cdepartを検出する。ここで、路面カントの度合いの検出については、一般に用いられる手法により行うようにしても良い。例えば、操舵値とヨーレイト値との差分により路面カントの度合いを推定したり、道路半径に基づいて路面カントの度合いを推定(道路半径が小さくなるほど旋回内側に傾いていると推定)したり、ナビゲーション情報に基づいて路面カントの度合いを推定したりしても良い。
また、本実施形態では、路面カント度合いについては、車線幅方向で傾斜していない場合を0として、走行車線の幅方向で車両が車線逸脱している側が上りカントになっている場合(車線中央に対して車両が車線逸脱している側が高い場合)、その傾斜度合いに応じて正値で増加させ、走行車線の幅方向で車両が車線逸脱している側が下りカントになっている場合(車線中央に対して車両が車線逸脱している側が低い場合)、その傾斜度合いに応じて負値で減少させている。
続いてステップS23において、前記ステップS81で検出した車線逸脱時路面カント度合いCdepartに基づいて、車両挙動応答特性推定値αを設定する。具体的には、車線逸脱時路面カント度合いCdepartが大きくなるほど(走行車線の幅方向で車両が車線逸脱している側が上りカントとなる傾向が強いほど)、車両挙動応答特性推定値αを大きくする。
図26は、車線逸脱時路面カント度合いCdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係の一例を示す。
図26に示すように、車線逸脱時路面カント度合いCdepartとともに車両挙動応答特性推定値αは2次関数的に増加する。このような特性図を参照して、車線逸脱時路面カント度合いCに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定する。
続いてステップS24において、前記第5及び第6の実施形態と同様に、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、前記ステップS7で車線逸脱防止制御の終了の判定に用いる制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。
(動作、作用及び効果)
このように、特に第7の実施形態では、ヨーモーメント出力終了タイミングを判定するための制御終了判定用ヨー角φendを(前記ステップS7)、車線逸脱時路面カント度合いCに応じて変化する車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正する(前記ステップS9、図25)。
ここで、車線逸脱時路面カント度合いCdepartが大きくなるほど、車両を車線中央に戻そうとする、該車両に作用する力が強くなる、すなわち、車両に対し車線逸脱防止制御により付与するヨーモーメントと同方向に作用する力が大きくなるので、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高くなると考えられる。
このようなことから、車線逸脱時路面カント度合いCdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定することで、車両挙動応答特性推定値αは、高い精度で車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を示す指標となる。
図27は、車線逸脱時路面カント度合いCdepart(車両挙動応答特性推定値α)が異なる場合の車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角を示す。
同図の(a)と(b)とを比較してもわかるように、車線逸脱時路面カント度合いCdepart(車両挙動応答特性推定値α)が異なる場合でも、車線逸脱時路面カント度合いCdepartが大きくなるほど、車線逸脱防止制御によるヨーモーメント出力終了タイミングを早くすることで、車線逸脱防止制御終了後の車両101のヨー角(φfront)は、共に同様な値になる。
(第8の実施形態)
次に第8の実施形態を説明する。
(構成)
第8の実施形態では、前記ステップS9における車両挙動応答特性推定値αの設定を路面摩擦係数に基づいて行っており、この点が前記第5〜第7の実施形態の場合と異なっている。
図28は、第8の実施形態におけるステップS9の処理手順を示す。
図28に示すように、先ず、前記第5〜第7の実施形態と同様に、ステップS21において、逸脱状態になっているか(車線逸脱開始したか)否かを判定し、逸脱状態になっている場合、ステップS91に進む。
そして、第8の実施形態では、ステップS91において、路面摩擦係数(以下、車線逸脱時路面摩擦係数という。)μdepartを検出する。ここで、路面摩擦係数の検出については、一般に用いられる手法により行うようにしても良い。例えば、車輪速変化や目標車速と実車速との差分値などにより、路面摩擦係数を推定しても良い。
続いてステップS23において、前記ステップS91で検出した車線逸脱時路面摩擦係数μdepartに基づいて、車両挙動応答特性推定値αを設定する。具体的には、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartが大きくなるほど、車両挙動応答特性推定値αを小さくする。
図29は、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係の一例を示す。
図29に示すように、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartとともに車両挙動応答特性推定値αは2次関数的に増加する。このような特性図を参照して、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定する。
続いてステップS24において、前記第5〜第7の実施形態と同様に、前記ステップS23で設定した車両挙動応答特性推定値αに基づいて、前記ステップS7で車線逸脱防止制御の終了の判定に用いる制御終了判定用ヨー角φendを補正(設定)する。
(動作、作用及び効果)
このように、特に第8の実施形態では、ヨーモーメント出力終了タイミングを判定するための制御終了判定用ヨー角φendを(前記ステップS7)、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartに応じて変化する車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正する(前記ステップS9、図28)。
ここで、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartが大きくなるほど、路面と車輪とのスリップの度合いが少なくなるので、車線逸脱防止制御により車両に付与するヨーモーメントをその目標値に近づけることができ、車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性が高くなると考えられる。
このようなことから、車線逸脱時路面摩擦係数μdepartに基づいて車両挙動応答特性推定値αを設定することで、車両挙動応答特性推定値αは、高い精度で車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を示す指標となる。
(第9の実施形態)
次に第9の実施形態を説明する。
(構成)
第9実施形態は、前記第1〜第8の実施形態と同様に、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。
第9の実施形態では、車両挙動応答特性推定値α(車線逸脱時ヨー角φdepart等)に基づいて補正したヨーモーメント出力終了タイミング(車線逸脱防止制御の終了タイミング)を、運転者の運転操作状態に基づいて更に補正する。
図30は、第9の実施形態の制駆動力コントロールユニット8が行う演算処理を示す。
図30に示す第9の実施形態の制駆動力コントロールユニット8が行う演算処理の基本的な部分は、前記図2に示した演算処理と同一であるが、第9の実施形態における図30に示す演算処理では、特に、前記ステップS9の後に、ステップS101及びステップS102を設けている。以下の説明では、第9の実施形態における図30に示す演算処理において、前記第1の実施形態における図2に示す演算処理と同一符号を付してあるものについては、特に言及しない限りは同一である。
図30に示すように、ステップS101では、運転操作状態を検出する。具体的には、下記(12)に示すように、前記ステップS1で読み込んだ操舵角δ(操舵角センサ19の検出値)の所定時間Tstr1(例えば0.2秒)内の変化量(操舵角δの今回値δnowと所定時間前の値δtstrとの差分)に基づいて、操舵速度Δstrを算出する。
Δstr=|(δnow−δtstr)/Tstr| ・・・(12)
続いてステップS102において、前記ステップS9で補正したヨーモーメント出力終了タイミングを運転操作状態に基づいて更に補正する。
図31は、その処理手順を示す。
図31に示すように、先ずステップS111において、前記ステップS101で算出した操舵速度Δstrと比較するための操舵判定用しきい値Δstr_thを設定する。操舵判定用しきい値Δstr_thは、例えば実験値又は経験値であり、運転者が操舵操作したと判定できる程度の値である。
続いてステップS112において、前記ステップS101で算出した操舵速度Δstrと操舵判定用しきい値Δstr_thとを比較する。ここで、操舵速度Δstrが操舵判定用しきい値Δstr_th以下の場合(Δstr≦Δstr_th)、ステップS113に進み、そうでない場合(Δstr>Δstr_th)、ステップS114に進む。
ステップS113では、車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正したヨーモーメント出力終了タイミングを維持する決定をし、ステップS114では、車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正したヨーモーメント出力終了タイミングをさらに補正する決定をする。ステップS114では、具体的には、車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正した制御終了判定用ヨー角φend、制御終了判定用横変位Xendin又は保持時間Tholdを、最大値の車両挙動応答特性推定値αに対応する制御終了判定用ヨー角φend、制御終了判定用横変位Xendin又は保持時間Tholdに戻すことで(前記図10、図14、図17参照)、ヨーモーメント出力終了タイミングを元に戻す補正をする。
これにより、前記ステップS9において車両挙動応答特性推定値αに基づいてヨーモーメント出力終了タイミングが遅くなるような補正をした場合でも、このステップS101及びステップS102により、操舵角δの変化量又は操舵速度が大きい場合には、運転者に運転操作の意思がある(運転操作意思が高い)として、該補正したヨーモーメント出力終了タイミングを、早くなる方向に補正しなおしている、すなわち、車両挙動応答特性推定値αに基づくヨーモーメント出力終了タイミングの補正を抑制している。
これにより、運転者に運転操作の意思がある場合に、車線逸脱防止制御の作動時間が長くなることで、車線逸脱防止制御が運転者に煩わしさを与えてしまうのを防止できる。
なお、前記実施形態を次のような構成により実現することもできる。
すなわち、第9の実施形態の前記ステップS101において、よりゆっくりとした操舵操作に対応させて、より長い時間Tstr2(>Tstr1、例えば2秒)内の操舵変化量に基づいて、操舵速度Δstr2を算出することもできる(下記(13)式)。
Δstr2=|(δnow−δtstr2)/Tstr2| ・・・(13)
ここで、δtstr2は、時間Tstr2前の操舵角δである。
また、前記第9の実施形態では、操舵角δに基づいて、操舵速度Δstrを算出し、算出した操舵速度Δstrと操舵判定用しきい値Δstr_thとを比較し、運転者の運転操作意思を判定している。これに対して、前記操舵判定用しきい値(以下、第1の操舵判定用しきい値という。)Δstr_thの他に、第2の操舵判定用しきい値Δstr_th2を設けることもできる。この場合、第2の操舵判定用しきい値Δstr_th2を第1の操舵判定用しきい値Δstr_thよりも大きい値に設定して(Δstr_th2>Δstr_th)、操舵速度Δstrが第2の操舵判定用しきい値Δstr_th2以下の場合(Δstr≦Δstr_th2)、車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正したヨーモーメント出力終了タイミングを維持する決定をし、そうでない場合(Δstr>Δstr_th2)、車両挙動応答特性推定値αに基づいて補正したヨーモーメント出力終了タイミングをさらに補正する決定をする。
また、アクセル開度の変化量(例えば、アクセル操作速度)Δθやブレーキ操作の変化量(例えば、ブレーキ操作速度)ΔBrkに基づいて、運転者の運転操作意思を判定することもできる。すなわち、アクセル操作状態やブレーキ操作状態を、運転者の運転操作意思の判定用指標とすることもできる。この場合、アクセル開度センサ18によりアクセル操作状態を検出し、ブレーキ操作センサによりブレーキ操作状態を検出する。
この場合、例えば、下記(14)式のように、アクセル開度の変化量Δθを算出し、また、下記(15)式のように、ブレーキ操作の変化量ΔBrkを算出する。
Δθ=|(θnow−θtθ)/Tθ| ・・・(14)
ΔBrk=|(Brknow−Brktbrk)/TBrk| ・・・(15)
ここで、θnowは、アクセル開度θの今回値であり、θtθは、所定時間Tθ前のアクセル開度θである。また、Brknowは、ブレーキ操作位置Brkの今回値であり、Brktbrkは、所定時間TBrk前のブレーキ操作位置Brkである。
また、運転者の運転操作意思の判定用指標を複数得て、例えば、前述のΔstr、Δstr2、Δθ、ΔBrkを得て、各判定用指標に基づいて、ヨーモーメント出力終了タイミングをさらに補正することもできる。このように、複数の運転者の運転操作意思の判定用指標を参照することで、最適なヨーモーメント出力終了タイミングにすることができるようになる。
また、前記実施形態では、車両状態や走行環境を示す値としてヨー角等を挙げて具体的に説明している。これに対して、車両状態や走行環境を他の値とすることもできる。
さらに、本発明は、制動制御によってヨーモーメントを与えているものに限らず、例えば、左右輪の駆動力差付与や操舵制御によってヨーモーメントを与えるものであっても良い。
本発明の第1の実施形態の車両を示す概略構成図である。 車両の車線逸脱防止装置のコントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 推定横変位Xsや逸脱傾向判定用しきい値Xの説明に使用した図である。 車速VとゲインK2との関係を示す特性図である。 基準ヨーモーメントMs0の経時変化を示す特性図である。 リミッタ処理により得た目標ヨーモーメントMsの経時変化を示す特性図である。 前記コントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車線逸脱時ヨー角φdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係を示す特性図である。 ヨー角φdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係の説明に使用した図である。 車両挙動応答特性推定値αと制御終了判定用ヨー角φendとの関係を示す特性図である。 第1の実施形態における効果の説明に使用した図である。 逸脱傾向判定用しきい値Xと制御終了判定用横変位Xendinとの関係を示す特性図である。 第2の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車両挙動応答特性推定値αと制御終了判定用横変位Xendinとの関係を示す特性図である。 第2の実施形態における効果の説明に使用した図である。 第3の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車両挙動応答特性推定値αと保持時間Tholdとの関係を示す特性図である。 第4の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 第5の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車線逸脱時車速Vdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係を示す特性図である。 第5の実施形態における効果の説明に使用した図である。 第6の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車線逸脱時道路半径Rdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係を示す特性図である。 第6の実施形態における効果の説明に使用した図である。 第7の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車線逸脱時路面カント度合いCdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係を示す特性図である。 第7の実施形態における効果の説明に使用した図である。 第8の実施形態におけるコントロールユニットによるヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。 車線逸脱時路面摩擦係数μdepartと車両挙動応答特性推定値αとの関係を示す特性図である。 第9の実施形態におけるコントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 第9の実施形態におけるコントロールユニットによる、運転操作状態に基づくヨーモーメント出力終了タイミングの補正処理の処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
6FL〜6RR ホイールシリンダ、7 制動流体圧制御部、8 制駆動力コントロールユニット、9 エンジン、12 駆動トルクコントロールユニット、13 撮像部、17 マスタシリンダ圧センサ、18 アクセル開度センサ、19 操舵角センサ、22FL〜22RR 車輪速度センサ

Claims (13)

  1. 走行車線に対して車両の逸脱傾向が高くなったと判定した場合、走行車線に対して車両が逸脱するのを防止する車線逸脱防止制御を開始するとともに、所定のタイミングでその制御を終了する制御手段と、
    前記車線逸脱防止制御の開始時の車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方を検出する状態検出手段と、
    前記状態検出手段が検出した前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、車両が前記走行車線に戻る際の前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正する制御終了タイミング補正手段と、
    を備えることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記状態検出手段が検出した前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に基づいて、前記車線逸脱防止制御に対する車両挙動の応答特性を推定する応答特性推定手段をさらに備え、前記制御終了タイミング補正手段は、前記応答特性推定手段が推定した車両挙動の応答特性に基づいて、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正することを特徴とする請求項1に記載の車線逸脱防止装置。
  3. 前記制御終了タイミング補正手段は、前記応答特性推定手段が推定した車両挙動の応答特性が高くなるほど、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを早くする補正をすることを特徴とする請求項2に記載の車線逸脱防止装置。
  4. 前記車両状態は、前記走行車線と車両とのなすヨー角であり、前記制御終了タイミング補正手段は、前記状態検出手段が前記車線逸脱防止制御の開始時に検出した前記ヨー角が小さくなるほど、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを早くする補正をすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  5. 前記車両状態は車速であり、前記制御終了タイミング補正手段は、前記状態検出手段が前記車線逸脱防止制御の開始時に検出した前記車速が小さくなるほど、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを早くする補正をすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  6. 前記走行環境は走行路の道路半径であり、前記制御終了タイミング補正手段は、前記状態検出手段が前記車線逸脱防止制御の開始時に検出した前記道路半径が大きくなるほど、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを早くする補正をすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  7. 前記走行環境は、走行車線において、その中央位置に対して車両が車線逸脱している外側位置が傾斜している度合いであり、前記制御終了タイミング補正手段は、前記状態検出手段が前記車線逸脱防止制御の開始時に検出した前記傾斜の度合いが、前記中央位置に対して前記外側位置が高くなる方向に大きくなるほど、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを早くする補正をすることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  8. 前記走行環境は路面摩擦係数であり、前記制御終了タイミング補正手段は、前記状態検出手段が前記車線逸脱防止制御の開始時に検出した前記路面摩擦係数が大きくなるほど、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを早くする補正をすることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  9. 前記制御手段は、前記車線逸脱防止制御開始後に前記走行車線と車両とのなすヨー角が所定のヨー角に戻った場合、前記車線逸脱防止制御を終了しており、前記制御終了タイミング補正手段は、前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に応じて前記所定のヨー角を補正することで、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  10. 前記制御手段は、前記車線逸脱防止制御開始後に前記走行車線に対する車両の横変位量が所定の変位量に戻った場合、前記車線逸脱防止制御を終了しており、前記制御終了タイミング補正手段は、前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に応じて前記所定の変位量を補正することで、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  11. 前記制御手段は、前記車線逸脱防止制御開始後に所定の終了条件を満たした場合、前記車線逸脱防止制御を終了しており、前記制御終了タイミング補正手段は、前記制御終了タイミング補正手段は、前記車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に応じた時間だけ、所定の終了条件を満たした以降も前記車線逸脱防止制御を終了することなく、作動を維持することで、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  12. 運転者の運転操作状態に基づいて運転者の運転操作意思を検出する運転操作意思検出手段をさらに備え、前記制御終了タイミング補正手段は、前記運転操作意思検出手段が運転者の運転操作意思を検出した場合、前記車線逸脱防止制御の終了タイミングの補正を抑制することを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  13. 走行車線に対して車両の逸脱傾向が高くなったと判定した場合、走行車線に対して車両が逸脱するのを防止する車線逸脱防止制御を開始する車線逸脱防止装置において、
    前記車線逸脱防止制御の開始時の車両状態及び走行環境のうちの少なくとも一方に対応して該車線逸脱防止制御の終了タイミングを補正することを特徴とする車線逸脱防止装置。
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