JP5088266B2 - 車線逸脱防止装置及び車線逸脱防止方法 - Google Patents

車線逸脱防止装置及び車線逸脱防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、自車両が走行車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止装置及び車線逸脱防止方法に関する。
車線逸脱防止装置としては、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
この特許文献1の車輪逸脱制御では、自車両が走行車線から逸脱すると判定した場合、制御量として逸脱防止出力を車両に付与する。この逸脱防止出力を付与することで、自車両が走行車線から逸脱することを防止する。
また、関連する技術として、車線逸脱防止制御を開始(逸脱防止出力を付与開始)してから、運転者による車線変更のための操舵操作を検出した場合、該車線逸脱防止制御を抑制して、該運転者による操舵介入を有効にする技術がある。具体的には、所定の閾値以上の操舵量を検出した場合に、車線逸脱防止制御の抑制を行う。
特開2007−122569号公報
ここで、走行車線から自車両が逸脱することを防止するという観点から、前記逸脱防止出力(制御量)は、走行車線に対する車両の逸脱傾向の度合いに応じた大きさとなる。このため、車線逸脱防止制御を行っている際に、運転者が車線変更のための操舵操作を行うと、運転者による操舵量が大きくなるほど、逸脱防止出力も大きくなる。
したがって、車線逸脱防止制御を行っている際に、運転者が車線変更のための操舵操作を行うと、車線逸脱防止制御の抑制を行っても、運転者による操舵操作と逸脱防止出力とが釣り合い状態に近づく場合があり、運転者に違和感を与える。
本発明の課題は、運転者の操舵操作の意図と走行制御とを合致することである。
前記課題を解決するために、本発明は、走行車線に対する自車両の逸脱傾向が発生していると判定した場合、走行車線から自車両が逸脱することを回避する車線逸脱防止制御を開始する。ただし、車線逸脱防止制御を行っている際に、運転者による逸脱傾向を強める方向への操舵入力を検出した場合、該車線逸脱防止制御を抑制する。この場合、車線逸脱防止制御を開始してからの経過時間が長くなるほど、前記車線逸脱防止制御を抑制する度合いを大きくする。
本発明によれば、車線逸脱防止制御を開始してからの経過時間が長くなるほど、車線逸脱防止制御を抑制する度合いを大きくする。
この結果、運転者による操舵操作と逸脱防止出力とが釣り合い状態に近づいた場合でも、この釣り合い状態を早期に解消する。
したがって、運転者の操舵操作の意図と走行制御とを合致することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
本発明の第1の実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。この後輪駆動車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、本発明の実施形態に係る車両の概略構成図である。
符号1はブレーキペダルである。ブレーキペダル1は、ブースタ2を介してマスタシリンダ3に連結する。なお、符号4はリザーバを示す。マスタシリンダ3は、流体圧回路30を介して各輪の各ホイールシリンダ6FL〜6RRに連結する。これによって、制動制御が作動しない状態では、運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で制動流体圧を昇圧する。その昇圧した制動流体圧を、流体圧回路30を通じて、各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。
また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間に、制動流体圧制御部7を介装する。制動流体圧制御部7は、例えば、液圧供給系にアクチュエータを有する。制動流体圧制御部7は、アクチュエータを制御して、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御する。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が例示できる。
制動流体圧制御部7は、例えば、アンチスキッド制御(Anti−lock Brake System)、トラクション制御(Traction Control System)又はビークルダイナミックスコントロール装置(Vehicle Dynamics Control)で使用する制動流体圧制御部を利用すれば良い。
制動流体圧制御部7は、制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて各輪への制動流体圧を制御する。また、制動流体圧制御部7は、単独で各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御する構成とすることも可能である。
また、この車両に、駆動トルクコントロールユニット12を設ける。駆動トルクコントロールユニット12は、駆動輪である後輪5RL、5RRへの駆動トルクを制御する。この制御は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比及びスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することで実現する。すなわち、駆動トルクコントロールユニット12は、燃料噴射量や点火時期を制御する。また、同時に、スロットル開度を制御する。これによって、エンジン9の運転状態を制御する。
また、駆動トルクコントロールユニット12は、制御の際の情報である駆動トルクTwの値を、制駆動力コントロールユニット8に出力する。
制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値を入力したときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御する。また、駆動トルクコントロールユニット12は、単独で後輪5RL、5RRの駆動トルクを制御することも可能である。
また、この車両の前部に、画像処理機能付きの撮像部13を備える。撮像部13は、走行車線内における自車両の位置を検出する。この撮像部13は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラからなる単眼カメラで構成する。
撮像部13は、自車両前方を撮像する。そして、撮像部13は、撮像した自車両前方の撮像画像について画像処理を行い、白線(レーンマーカ)等の車線区分線を検出し、その検出した車線区分線に基づいて、走行車線を検出する。
さらに、撮像部13は、その検出した走行車線に基づいて、自車両の走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角(ヨー角)φfront、走行車線中央に対する横変位Xfront、及び走行車線曲率β等を算出する。撮像部13は、算出したヨー角φfront、横変位Xfront及び走行車線曲率β等を、制駆動力コントロールユニット8に出力する。
ここで、撮像部13は、走行車線をなす車線区分線を検出して、その検出した車線区分線に基づいて、ヨー角φfrontを算出している。このため、ヨー角φfrontは、撮像部13の車線区分線の検出精度に大きく影響する。
また、走行車線曲率βを、後述のステアリングホイール21の操舵角δに基づいて算出しても良い。
また、この車両は、マスタシリンダ圧センサ17、アクセル開度センサ18、操舵角センサ19、方向指示スイッチ20、車輪速度センサ22FL〜22RRを備える。
マスタシリンダ圧センサ17は、マスタシリンダ3の出力圧、すなわちマスタシリンダ液圧Pmを検出する。アクセル開度センサ18は、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度θtを検出する。操舵角センサ19は、ステアリングホイール21の操舵角(ステアリング舵角)δを検出する。方向指示スイッチ20は、方向指示器による方向指示操作を検出する。車輪速度センサ22FL〜22RRは、各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi(i=fl、fr、rl、rr)を検出する。そして、これらセンサ等は、検出した検出信号を、制駆動力コントロールユニット8に出力する。
図2は、制御コントロールユニットの概略構成図である。
制駆動力コントロールユニット8は、図2に示すように、車線逸脱傾向判定手段8a、車線逸脱防止制御手段8b、制御抑制手段8c、タイマ8d、及び旋回状況検出手段8eを有する。
車線逸脱傾向判定手段8aは、走行車線に対する自車両の逸脱傾向の発生の有無を判定する。具体的には、車線逸脱傾向判定手段8aは、自車両の推定横変位Xsが逸脱傾向判定用閾値XL以上の場合(|Xs|≧XL)、車線逸脱傾向ありと判定する。
車線逸脱防止制御手段8bは、車線逸脱傾向判定手段8aが逸脱傾向が発生していると判定した場合、走行車線から逸脱することを回避する車線逸脱防止制御を行う。具体的には、車線逸脱防止制御手段8bは、走行車線から逸脱することを回避するように自車両を制御するヨーモーメントMsを算出する。
制御抑制手段8cは、車線逸脱傾向判定手段8aが車線逸脱防止制御を行っている際に、操舵角センサ19が逸脱傾向を強める方向への操舵入力を検出した場合、該車線逸脱防止制御を抑制する。
タイマ8dは、車線逸脱傾向あり(車線逸脱防止制御開始)と判定してからの経過時間をカウントする。
次に、制駆動力コントロールユニット8の処理について説明する。
図3は、制駆動力コントロールユニットで行う演算処理手順を示すフローチャートである。
制駆動力コントロールユニット8の処理は、例えば10msec毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行する。なお、この図3に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって取得した情報は、随時、記憶装置に更新して記憶するとともに、必要な情報を随時、記憶装置から読み出す。
図3に示すように、処理を開始すると、まず、ステップS1において、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。
具体的には、各センサが検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θt、マスタシリンダ液圧Pm及び方向スイッチ信号を取得する。また、駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、撮像部13からの横変位Xfront及び走行車線曲率βを読み込む。
次に、ステップS2において、ヨー角φfrontを算出する。
具体的には、撮像部13が検出した白線(車線区分線)に基づいて、ヨー角φfrontを算出する。本実施形態では、このヨー角φfrontは、撮像部13による実測値を使用する。
また、撮像部13による実測値に換えて、撮像部13が撮像した近傍の白線に基づいて、ヨー角φfrontを算出してもよい。この場合、例えば、前記ステップS1で得た横変位Xfrontを用いて、後記(1)式によりヨー角φfrontを算出する。
φfront=tan-1(V/dX′(=dY/dX)) ・・・(1)
ここで、
dX :横変位Xの単位時間当たりの変化量
dY :単位時間当たりの進行方向の変化量
dX′:前記変化量dXの微分値
である。
また、近傍の白線に基づいてヨー角φfrontを算出する場合、前記(1)式のように、横変位Xを用いてヨー角φfrontを算出することに限定しない。例えば、近傍で検出した白線を遠方に延長して、その延長した白線に基づいて、ヨー角φfrontを算出しても良い。
次に、ステップS3において、車速Vを算出する。
具体的には、車速Vを、後記(2)式のように車輪速度Vwiに基づいて算出する。
V=(Vwrl+Vwrr)/2 (:前輪駆動の場合)
V=(Vwfl+Vwfr)/2 (:後輪駆動の場合)
・・・(2)
ここで、Vwfl、Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度である。Vwrl、Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、前記(2)式では、車速Vを、従動輪の車輪速の平均値として算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
また、このように算出した車速Vは、好ましくは、通常走行時に用いる。例えば、ABS(Anti−lock Brake System)制御などの別の自動制動制御装置が作動している場合には、その別の制動制御装置で推定している推定車体速度を取得して、前記車速Vとして用いる。
次に、ステップS4において、所定時間後の車両重心横位置の推定横変位を算出する。
具体的には、前記ステップS1で得た走行車線曲率β及び現在の車両の横変位Xfront、前記ステップS2で得たヨー角φfront、並びに前記ステップS3で得た車速Vを用いて、後記(3)式により推定横変位Xsを算出する。
Xs=Tt・V・(φfront+Tt・V・β)+Xfront ・・・(3)
ここで、Ttは前方注視距離算出用の車頭時間である。この車頭時間Ttに自車速Vを乗じると前方注視点距離になる。そして、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位推定値が、将来の推定横変位Xsとなる。なお、ヨー角φfrontは、前記ステップS2で撮像部13が検出した白線に基づいて算出したものであれば、撮像部13の実測値である。一方、ヨー角φfrontは、前記ステップS2で撮像部13が撮像した近傍の白線に基づいて算出したものであれば、前記(1)式により算出した推定値である。
この(3)式によれば、例えば、ヨー角φfrontが大きくなるほど、推定横変位Xsは大きくなる。
次に、ステップS5において、基準ヨーモーメントを算出する。
車線逸脱防止制御では、走行車線に対して自車両が逸脱傾向にあると判定した場合に、自車両に所定のヨーモーメント(所定の車線逸脱防止制御量)を付与することによって、自車両が走行車線から逸脱することを回避する。ステップS5では、自車両の実際の走行状態を基に、車線逸脱回避制御で自車両に付与する基準ヨーモーメントMs0を算出する。
具体的には、前記ステップS3で得た推定横変位Xs及び横変位限界距離XLに基づいて、後記(4a)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する。
Ms0=K1・K2・(|Xs|−XL)−MOMDNδovr ・・・(4a)
ここで、K1は、車両諸元から決まる比例ゲインである。また、K2は、車速Vに応じて変動するゲインである。図4は、ゲインK2の例を示す。図4に示すように、例えば、ゲインK2は、低速域で小さい値となる。そして、ゲインK2は、車速Vがある値になると、車速Vとともに増加する。その後、ゲインK2は、ある車速Vに達すると、大きい値で一定値となる。
また、横変位限界距離XLは、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、経験値、実験値等として得る。MOMDNδovrは、後述のステップS9で運転者の操舵操作に応じて設定するヨーモーメント補正量である。すなわち、MOMDNδovrは、運転者の操舵操作に応じて基準ヨーモーメントMs0を低減するための値(制御量)である。MOMDNδovrは、操舵の切増し操作量δovrが大きくなるほど大きくなる。
また、Kdnovrを直接ゲインとして付与する場合には、後記(4b)式により基準ヨーモーメントMs0を算出してもよい。
Ms0=K1・K2・(Kdnovr)・(|Xs|−XL) ・・・(4b)
ここで、ゲインKdnovrは、後述のステップS9で運転者の操舵操作に応じて設定するヨーモーメント補正ゲインである。すなわち、ゲインKdnovrは、運転者の操舵操作に応じて基準ヨーモーメントMs0を低減するためのゲインである。ゲインKdnovrは、操舵の切増し操作量δovrが大きくなるほど小さくなる。
この(4a)式又は(4b)式によれば、推定横変位Xsと横変位限界距離XLとの差分が大きくなるほど、基準ヨーモーメントMs0は大きくなる。また、推定横変位Xsとヨー角φfrontとの関係から(前記(3)式参照)、ヨー角φfrontが大きくなるほど、基準ヨーモーメントMs0は大きくなる。そして、逸脱状態となった時点(車線逸脱防止制御開始時点)からの操舵の切増し操作量が大きくなるほど、基準ヨーモーメントMs0は小さくなる。
なお、後述のように設定する逸脱判断フラグFoutがONの場合に、基準ヨーモーメントMs0を前記(4a)式又は(4b)式により算出する。そして、逸脱判断フラグFoutがOFFの場合には、基準ヨーモーメントMs0を零に設定する。
次に、ステップS6において、自車両の走行車線に対する逸脱傾向を判定する。
図5には、逸脱傾向を判定する処理に用いる値の定義を示す。
具体的には、前記ステップS4で得た推定横変位Xsと逸脱傾向判定用閾値とを比較して、逸脱傾向を判定する。
ここで、逸脱傾向判定用閾値は、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、経験値、実験値等として得る。本実施形態では、前記ステップS5で基準ヨーモーメントMs0の算出に用いた横変位限界距離XLを、逸脱傾向判定用閾値とする。
例えば、逸脱傾向判定用閾値XLを、走行車線の境界線の位置を示す値であり、後記(5)式により算出する。
L=(L−H)/2 ・・・(5)
ここで、Lは走行車線の車線幅であり、Hは自車両101の幅である。車線幅Lは、撮像部13が撮像画像を処理して得る。
以上のように定義した逸脱傾向判定用閾値XLと推定横変位Xsとを比較して、自車両の走行車線に対する逸脱傾向を判定する。
すなわち、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用閾値XL以上の場合(|Xs|≧XL)、車線逸脱傾向ありと判定して、逸脱判断フラグFoutをONに設定する。一方、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用閾値XL未満の場合(|Xs|<XL)、車線逸脱傾向なしと判定して、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
なお、自車両の走行車線に対する逸脱傾向の判定は、推定横位置Xsのかわりに横変位Xfrontを用いて行ってもよい。この場合、例えば、横変位Xfrontが逸脱傾向判定用閾値XL以上の場合(|Xfront|≧XL)、車線逸脱傾向ありと判定して、逸脱判断フラグFoutをONに設定する。一方、横変位Xfrontが逸脱傾向判定用閾値XL未満の場合(|Xfront|<XL)、車線逸脱傾向なしと判定して、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
また、逸脱判断フラグFoutをONに設定可能とする条件としては、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定した後に車両が逸脱状態でない状態((|Xs|<XL)又は(|Xfront|<XL))となった場合とすることもできる。また、逸脱判断フラグFoutをONに設定可能とする条件として、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定した後、所定時間経過した後とする等の、時間的な条件を加えることもできる。
さらに、横変位Xfrontに基づいて逸脱方向Doutを判定する。
具体的には、車線中央から左方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにし(Dout=LEFT)、車線中央から右方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにする(Dout=RIGHT)。
なお、アンチスキッド制御(ABS)、トラクション制御(TCS)又はビークルダイナミックスコントロール装置(VDC)が作動している場合には、車線逸脱防止制御を作動させないようにするために、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定してもよい。
また、運転者の車線変更の意思を考慮して、最終的に逸脱判断フラグFoutを設定しても良い。例えば、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記逸脱方向Doutが示す方向とが同じである場合、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する。すなわち、車線逸脱傾向なしとの判定結果に変更する。また、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記逸脱方向Doutが示す方向とが異なる場合、逸脱判断フラグFoutを維持し、逸脱判断フラグFoutをONのままにする。すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定結果を維持する。
また、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて最終的に逸脱判断フラグFoutを設定する。すなわち、運転者が逸脱方向に操舵している場合において、その操舵角δとその操舵角の変化量(単位時間当たりの変化量)Δδとの両方が設定値以上となっているか否かを判定する。そして、その操舵角δとその操舵角の変化量Δδとの両方が設定値以上となっているときには、運転者が意図的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する。
さらに、制駆動力コントロールユニット8は、車線逸脱傾向あり(車線逸脱防止制御開始)と判定してからの経過時間をタイマ8dによりカウントする。
次に、ステップS7において、ヨーモーメント出力終了タイミングを判定する。
ここで、前記ステップS6による逸脱傾向の判定に基づけば、自車両が走行車線に戻ったり、自車両が運転者の意思で車線変更したりすることで、車線逸脱傾向が解消する(Fout=OFF)。そして、車線逸脱傾向が解消する(Fout=OFF)ことにより、車線逸脱防止制御を終了、すなわち車両へのヨーモーメントの出力(付与)が終了するようになっている。
このステップS7では、このような逸脱傾向の判定とは別に、自車両の横変位量に基づいて、車線逸脱防止制御の終了タイミングを判定する。
具体的には、まず、制御終了判定用閾値Xendを設定する。ここで、制御終了判定用閾値Xendは、実験値、経験値又は理論値等である。そして、横変位Xfrontが制御終了判定用閾値Xend以上の場合(|Xfront|≧Xend)、制御終了と判定して、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定する。
図6は、横変位Xfrontと制御終了判定用閾値Xendとの関係を示す。
図6に示すように、制御終了判定用閾値Xendから逸脱傾向判定用しきい値XLを減算した値ls_w_LMT(=Xend−XL)が、逸脱傾向判定用しきい値XLから走行車線外側の車線逸脱防止制御の制御範囲になる。
ステップS7の判定処理によれば、自車両101の横変位Xfrontが制御終了判定用閾値Xendに到達したときに制御を終了する。これは、自車両101が所定値ls_w_LMTに到達した際に制御を終了することと等価となる。
次に、ステップS8において、最終的に制御指令値として用いる目標ヨーモーメントを設定する。
具体的には、前記ステップS5で得た基準ヨーモーメントMs0に対して各種リミッタ処理を行い、目標ヨーモーメントMsを算出する。
本実施形態の車線逸脱防止制御では、自車両が走行車線から逸脱回避を完了するまでに車線逸脱防止制御の処理ルーチン(図3の処理ルーチン)を複数回実行することを前提としている。すなわち、ヨーモーメント(具体的には、目標ヨーモーメントMs)を自車両に連続的に逐次付与することで、自車両の車線逸脱を回避することを前提としている。このようなことから、制御開始から制御終了までに実施する一連の処理ルーチンにより、ヨーモーメント(制御量)は、徐々に増加し、その後、徐々に減少するようになっている。
このステップS8では、このようなヨーモーメントの出力形態にすることを前提として、前記ステップS5で得た基準ヨーモーメントMs0に対してリミッタ処理を行い、目標ヨーモーメントMsを算出している。
図7は、基準ヨーモーメントMs0についての経時変化を示す。
図7に示すように、基準ヨーモーメントMs0の減少割合を減少側変化量リミッタLdownにより制限する。すなわち、減少側変化量リミッタLdownを、基準ヨーモーメントMs0の出力形態を制限する既定値として設定する。減少側変化量リミッタLdownは、車線逸脱防止制御の1回の処理ルーチン時間内の変化量相当になる。なお、図7に示すように、基準ヨーモーメントMs0の増加割合を制限するリミッタとして増加速変化量リミッタLupを設けてもよい。また、基準ヨーモーメントMs0の最大値を制限するリミッタとして最大値リミッタLmaxを設けてもよい。
なお、減少側変化量リミッタLdown、増加側変化量リミッタLup及び最大値リミッタLmaxの具体的な値は、経験値や実験値等に基づいて、自車両が走行車線から逸脱回避するのに最低限必要なヨーモーメントをスムーズに得られる値として設定される。
以上のように、減少側変化量リミッタLdown、増加側変化量リミッタLup及び最大値リミッタLmaxを既定値として設定し、その設定した減少側変化量リミッタLdown、増加側変化量リミッタLup及び最大値リミッタLmaxにより制限した基準ヨーモーメントMs0を目標ヨーモーメントMsとして算出する。
図8は、これらリミッタLup、Lmax、Ldownで基準ヨーモーメントMs0を制限して得た結果、すなわち目標ヨーモーメントMsを示す。
次に、ステップS9において、ヨーモーメント補正量を設定する。
具体的には、逸脱状態となった時点からの運転者の操舵操作介入量を検出し、その操舵操作介入量に応じてヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する。
図9は、ヨーモーメント補正量を設定する処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、処理を開始すると、まず、ステップS91において、前記ステップS6の判定処理を基に、車線逸脱傾向の有無を判定する。具体的には、前記ステップS6での判定の結果、逸脱判断フラグFoutがOFFからONの状態になったか否かを検出し、車線逸脱傾向の有無を検出する。そして、車線逸脱傾向あり(車線逸脱状態開始)と判定した場合には、ステップS92に進む。一方、車線逸脱傾向なしと判定した場合には、ステップS91の処理を繰り返す。
ステップS92では、前記ステップS91で車線逸脱状態開始と判定した時点、すなわち、車線逸脱傾向ありと判定した時点の舵角(現在の舵角)δを基準舵角δlatchとしてラッチ(初期値を記憶)する。ここで、車線逸脱傾向ありと判定した時点とは、逸脱判断フラグFoutがOFFからONに切り替わった時点であり、車線逸脱防止制御の開始時点である。
次に、ステップS93において、車線逸脱状態開始と判定した時点からの運転者による操舵の切増し操作量δovrを算出する。具体的には現在の舵角δと、前記ステップS92で記憶した基準舵角δlatchとを比較する。そして、基準舵角δlatchから車線逸脱方向(車線変更方向)への操舵(切り増し)が発生している場合には、後記(6)式により、切増し操作量δovrを算出する。
δovr=|δlatch−δ| ・・・(6)
次に、ステップS94において、前記ステップS93算出した切増し操作量δovrに基づいて、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する。
図10に、切増し操作量δovrとヨーモーメント補正量MOMDNδovrとの関係の一例を示す。
図10に示すように、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrは、切増し操作量δovrが小さい領域では、ある小さい値となる。ヨーモーメント補正量MOMDNδovrは、切増し操作量δovrがある値になると、切増し操作量δovrの増加とともに増加する。その後、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrは、切増し操作量δovrがある値に達すると、大きい値で一定値となる。このような特性図を参照して、切増し操作量δovrに基づいて、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する。
また、前記ステップS5でKdnovrを直接ゲインとして付与して(4b)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する場合には、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定することに換えて、補正ゲインKδovrを設定する。
図11に、切増し操作量δovrと補正ゲインKδovrとの関係の一例を示す。
図11に示すように、補正ゲインKδovrは、切増し操作量δovrが小さい領域では、ある大きい値となる。補正ゲインKδovrは、切増し操作量δovrがある値になると、切増し操作量δovrの増加とともに減少する。その後、補正ゲインKδovrは、切増し操作量δovrがある値に達すると、小さい値で一定値となる。このような特性図を参照して、切増し操作量δovrに基づいて、補正ゲインKδovrを設定する。
ここで、ヨーモーメント補正量MOMDNδovr及び補正ゲインKδovrは、ステップS94が実行される毎に更新する。
次に、ステップS95において、前記ステップS91で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達したか否かを判定する。そして、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合には(Tovr>Tovrthresh)、ステップS96に進む。一方、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していないと判定した場合には、図9に示す処理を終了する。
次に、ステップS96において、前記ステップS94で設定したヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整する。
具体的には、まず、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整するための調整ゲインKadj(Kadj>1)を、図12に示すマップに基づき設定する。
図12に、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrと調整ゲインKadjとの関係の一例を示す。
図12に示すように、調整ゲインKadjは、経過時間Tovrが短い領域では、ある小さい値となる。調整ゲインKadjは、経過時間Tovrがある値になると、経過時間Tovrの増加とともに増加する。その後、調整ゲインKadjは、経過時間Tovrがある値に達すると、大きい値で一定値となる。このような特性図を参照して、経過時間Tovrに基づいて、調整ゲインKadjを設定する。
そして、後記式によって、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整する。
MOMDNδovr ← MOMDNδovr×Kadj
また、前記ステップS5でKdnovrを直接ゲインとして付与して(4b)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する場合には、前記ステップS94で設定した補正ゲインKδovrを調整する。
具体的には、まず、補正ゲインKδovrを調整するための調整ゲインK´adj(K´adj<1)を、図13に示すマップに基づき設定する。
図13に、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrと調整ゲインK´adjとの関係の一例を示す。
図13に示すように、調整ゲインK´adjは、経過時間Tovrが短い領域では、ある大きい値となる。調整ゲインK´adjは、経過時間Tovrがある値になると、経過時間Tovrの増加とともに減少する。その後、調整ゲインK´adjは、経過時間Tovrがある値に達すると、小さい値で一定値となる。このような特性図を参照して、経過時間Tovrに基づいて、調整ゲインK´adjを設定する。
そして、後記式によって、補正ゲインKδovrを調整する。
Kδovr ← Kδovr×K´adj
次に、ステップS10において、前記ステップS8で得た目標ヨーモーメントMsの絶対値が零よりも大きい場合、車線逸脱防止のための警報として、音出力又は表示出力をする。
なお、目標ヨーモーメントMsの絶対値が零よりも大きい場合、車線逸脱防止制御として自車両へのヨーモーメント付与を開始するから、この自車両へのヨーモーメント付与と同時に該警報出力をする。しかし、警報の出力タイミングは、これに限定されるものではなく、例えば、前記ヨーモーメント付与の開始タイミングよりも警報の出力タイミングを早くしてもよい。
次に、ステップS11において、各車輪の目標制動液圧を算出する。
具体的には次のように算出する。
目標ヨーモーメントMsが零の場合、後記(7)式及び(8)式に示すように、各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動液圧Pmf,Pmrにする。目標ヨーモーメントMsが零の場合とは、ヨーモーメント制御を実施しないとの判定結果を得た場合(Fout=OFF)である。
Psfl=Psfr=Pmf ・・・(7)
Psrl=Psrr=Pmr ・・・(8)
ここで、Pmfは前輪用の制動液圧である。また、Pmrは後輪用の制動液圧であり、前後配分を考慮して前輪用の制動液圧Pmfに基づいて算出した値になる。例えば、運転者がブレーキ操作をしていれば、制動液圧Pmf,Pmrはそのブレーキ操作の操作量(マスタシリンダ液圧Pm)に応じた値になる。
一方、目標ヨーモーメントMsの絶対値が零よりも大きい場合、前記ステップS8で設定した目標ヨーモーメントMsに基づいて、前輪目標制動液圧差ΔPsf及び後輪目標制動液圧差ΔPsrを算出する。具体的には、後記(9)式及び(10)式により目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを算出する。目標ヨーモーメントMsの絶対値が零よりも大きい場合とは、車線逸脱傾向があるとの判定結果を得た場合(Fout=ON)である。
ΔPsf=2・Kbf・(Ms×FRratio)/T ・・・(9)
ΔPsr=2・Kbr・(Ms×(1−FRratio))/T ・・・(10)
ここで、FRratioは設定用閾値を示す。また、Tはトレッドを示す。なお、このトレッドTは、ここでは便宜上前後同じ値である。また、Kbf,Kbrは、制動力を制動液圧に換算する場合の前輪及び後輪についての換算係数であり、ブレーキ諸元により定まる。
このように、目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて車輪で発生させる制動力を配分し、各目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrに所定値を与え、前後それぞれの左右輪で制動力差を発生させる。そして、算出した目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを用いて、最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
具体的には、目標ヨーモーメントMsの絶対値が零よりも大きく、かつ逸脱方向DoutがLEFTの場合、すなわち左側の白線に対して車線逸脱傾向がある場合、後記(11)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf
Psfr=Pmf+ΔPsf
Psrl=Pmr
Psrr=Pmr+ΔPsr
・・・(11)
また、目標ヨーモーメントMsの絶対値が零よりも大きく、かつ逸脱方向DoutがRIGHTの場合、すなわち右側の白線に対して車線逸脱傾向がある場合、後記(12)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf+ΔPsf
Psfr=Pmf
Psrl=Pmr+ΔPsr
Psrr=Pmr
・・・(12)
この(11)式及び(12)式によれば、車線逸脱回避側の車輪の制動力が大きくなるように、左右輪の制動力差が発生する。また、ここでは、(11)式及び(12)式が示すように、運転者によるブレーキ操作、すなわち制動液圧Pmf,Pmrを考慮して各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出している。
そして、制駆動力コントロールユニット8は、このようにして算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として、制動流体圧制御部7に出力する。
(動作及び作用)
車両走行中、各種データを読み込むとともに(前記ステップS1)、ヨー角φfront及び車速Vを算出する(前記ステップS2、ステップS3)。続いて、推定横変位Xsを基に、車線逸脱傾向を判定する(逸脱判断フラグFoutを設定する、前記ステップS6)。このとき、運転者の操舵操作等から運転者の車線変更の意思を検出して、その検出結果を基に、車線逸脱傾向の判定結果を変更する(逸脱判断フラグFoutを変更する)。一方、推定横変位Xsを基に、基準ヨーモーメントMs0を算出する(前記ステップS4、ステップS5)。そして、車線逸脱防止制御作動中、逐次算出する基準ヨーモーメントMs0をリミッタ処理し、目標ヨーモーメントMsを算出する(前記ステップS8)。このとき、逸脱判断フラグFoutがONであれば、基準ヨーモーメントMs0を前記(4a)式又は(4b)式により算出し、逸脱判断フラグFoutがOFFであれば、基準ヨーモーメントMs0を零に設定する。
続いて、以上のように算出した目標ヨーモーメントMsを基に、車線逸脱防止のための警報を出力したり、該目標ヨーモーメントMsを自車両に付与するように、各車輪の目標制動液圧Psiを制御する(前記ステップS10、ステップS11)。これにより、自車両の車線逸脱傾向に応じて、警報を出力したり、自車両にヨーモーメントを付与したりして、自車両が走行車線から逸脱することを回避する。
そして、自車両の横変位Xfrontを基に、車線逸脱防止制御作動後のヨーモーメント出力終了タイミング、すなわち車線逸脱防止制御の終了タイミングを判定する(前記ステップS7)。そして、その判定結果を基に、車線逸脱防止制御を終了する。
また、逸脱状態となった時点からの運転者の操舵操作介入量を検出し、その操舵操作介入量に応じてヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する(前記ステップS9)。そして、設定したヨーモーメント補正量MOMDNδovrにより、基準ヨーモーメントを補正する(前記ステップS5)。
ここで、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、切増し操作量δovrが所定の値に達する迄の間、運転者による操舵の切増し操作と車線逸脱防止制御によるヨーモーメントとが釣り合い状態に近づく場合がある。すなわち、切増し操作量δovrが車線逸脱防止制御によるヨーモーメントに打ち勝つ所定の値に達する迄の間、運転者による操舵の切増し操作と車線逸脱防止制御によるヨーモーメントとが釣り合い状態に近づく場合がある。そして、運転者による操舵の切増し操作と車線逸脱防止制御によるヨーモーメントとが釣り合い状態に近づくと、運転者に違和感を与える。
図14は、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切増し操作を行ったときの切増し操作量δovrの経時変化の一例を示す。
図14に示すように、車線逸脱防止制御中に運転者が操舵の切増し操作を行った場合、切増し操作の開始から切増し操作量δovrが所定の値に達する迄の間、運転者による操舵の切増し操作と車線逸脱防止制御によるヨーモーメントとが釣り合い状態となる。
そこで、本実施形態に係る車線逸脱防止制御では、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrの設定(前記ステップS9)を、次のように行っている。
すなわち、車線逸脱状態開始と判定した時点(車線逸脱防止制御開始)からの運転者による操舵の切増し操作量δovrを算出し(ステップS93)、算出した切増し操作量δovrに基づいて、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する(ステップS94)。この場合、切増し操作量δovrが大きいほど、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrが大きくなるように設定する。
さらに、車線逸脱状態開始と判定した時点からの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整する。具体的には、まず、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整するための調整ゲインKadj(Kadj>1)を設定する。ここで、調整ゲインKadjは、図12に示すように、経過時間Tovrが増加するほど、大きな値に設定する。
これにより、経過時間Tovrが増加するほど、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrが大きな値となる。したがって、経過時間Tovrが増加するほど、基準ヨーモーメントMs0が小さい値となる。
図15は、目標ヨーモーメントMsの経時変化を示す。
図15において二点破線から点線への変化として示すように、本実施形態に係る車線逸脱防止制御では、車線逸脱状態開始からの経過時間Tovrに応じて、目標ヨーモーメントMsを減少調整する。すなわち、車線逸脱状態開始からの経過時間Tovrに応じて、車線逸脱防止制御を抑制する。この場合、経過時間Tovrが増加するほど、目標ヨーモーメントMsの減少の度合いを大きくし、すなわち車線逸脱防止制御の抑制の度合いを大きくする。この結果、運転者の操舵操作の意図と走行制御とを合致することが可能となる。
ここで、ステップS1〜S4及びS6の処理が、車線逸脱傾向判定手段8aを構成する。ステップS5、S8、S10及びS11の処理が、車線逸脱防止制御手段8bを構成する。操舵角センサ19が、操舵入力検出手段を構成する。ステップS91〜S96の処理が、抑制制御手段8cを構成する。タイマ8dが、経過時間算出手段を構成する。
(効果)
第1の実施形態における効果は次のようになる。
(1)抑制制御手段は、経過時間算出手段が算出した車線逸脱状態開始からの経過時間Tovrに基づいて、目標ヨーモーメントMsを減少調整する。すなわち、抑制制御手段は、車線逸脱状態開始からの経過時間Tovrに基づいて、車線逸脱防止制御手段による車線逸脱防止制御を抑制する。この場合、経過時間Tovrが増加するほど、車線逸脱防止制御の抑制の度合いを大きくする。
この結果、運転者による操舵操作と逸脱防止出力とが釣り合い状態に近づいた場合でも、この釣り合い状態を早期に解消する。したがって、運転者の操舵操作の意図と走行制御とを合致することが可能となる。
(2)抑制制御手段は、車線逸脱傾向判定手段が車線逸脱状態開始と判定した時点からの運転者による操舵の切増し操作量δovrを算出する。そして、抑制制御手段は、算出した切増し操作量δovrに基づいて、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する。この場合、切増し操作量δovrが大きいほど、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrが大きくなるように設定する。
この結果、運転者の操舵の切り増し操作量が大きくなるほど、車線逸脱防止制御の抑制する度合いが大きくなるため、車線変更時に運転者に与える違和感を低減することが可能となる。
(第2の実施形態)
(構成)
第2の実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。
第2実施形態に係る車線逸脱防止装置の基本的構成は、第1の実施形態に係る車線逸脱防止装置と同一である。第2の実施形態では、第1の実施形態に係る車線逸脱防止装置と同一の構成について説明を省略する。
図16は、第2の実施形態に係る制御コントロールユニットの概略構成図である。なお、図16において一点鎖線で示す構成は、本実施形態の変形例で追加する構成である。
第2の実施形態に係る車線逸脱防止装置では、図16に示すように、第1の実施形態に係る車線逸脱防止装置において、制御コントロールユニット8が、さらに、補正手段8eを有している。
補正手段8eは、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrに応じて、判定用閾値δovrthreshを調整(補正)する。
そして、第2の実施形態に係る車線逸脱防止装置では、図3に示すステップS9の処理が第1の実施形態に係る車線逸脱防止装置と異なっている。
すなわち、第2の実施形態では、前記ステップS9において、運転者による操舵操作介入量が所定の閾値に達したか否かを判定する。そして、運転者による操舵操作介入量が所定の閾値に達した場合に、車線逸脱防止制御を抑制する。
図17は、第2の実施形態におけるヨーモーメント補正量を設定する処理を示すフローチャートである。
図17に示すように、処理を開始すると、まず、ステップS101において、前記ステップS6の判定処理を基に、車線逸脱傾向の有無を判定する。具体的には、前記ステップS6での判定の結果、逸脱判断フラグFoutがOFFからONの状態になったか否かを検出し、車線逸脱傾向の有無を検出する。そして、車線逸脱傾向ありと判定した場合には、ステップS102に進む。一方、車線逸脱傾向なしと判定した場合には、ステップS101の処理を繰り返す。
ステップS102では、前記ステップS101で車線逸脱状態開始と判定した時点、すなわち、車線逸脱傾向ありと判定した時点の舵角(現在の舵角)δを基準舵角δlatchとしてラッチ(初期値を記憶)する。
次に、ステップS103において、車線逸脱状態開始と判定した時点からの運転者による操舵の切増し操作量δovrを算出する。具体的には現在の舵角δと、前記ステップS102で記憶した基準舵角δlatchとを比較する。そして、基準舵角δlatchから車線逸脱方向(車線変更方向)への操舵(切り増し)が発生している場合には、前記(6)式により、切増し操作量δovrを算出する。
次に、ステップS104において、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを設定する。
次に、ステップS105において、前記ステップS101で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達したか否かを判定する。そして、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合には(Tovr>Tovrthresh)、ステップS106に進む。一方、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していないと判定した場合には、ステップS107へ移行する。
次に、ステップS106において、前記ステップS104で設定した判定用閾値δovrthreshを調整する。
図18に、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrと判定用閾値δovrthreshとの関係の一例を示す。
具体的には、図18に示すように、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、判定用閾値δovrthreshが小さくなるように調整する。すなわち、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、車線逸脱防止制御の抑制を開始するタイミングを早める。
次に、ステップS107において、車線逸脱防止制御の抑制の開始の判定をする。
具体的には、前記ステップS103で算出した切増し操作量δovrと前記ステップS104で設定した判定用閾値δovrthresh又は前記ステップS106で調整した判定用閾値δovrthreshとを比較する。そして、切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも大きい場合(|δovr|>δovrthresh)、ステップS108へ移行する。一方、切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも小さい場合(|δovr|≦δovrthresh)、図17に示す処理を終了する。
次に、ステップS108において、前記ステップS103算出した切増し操作量δovrに基づいて、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定する。この場合、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrは、例えば、図10に示すマップに基づいて設定する。
ここで、前記ステップS5でKdnovrを直接ゲインとして付与して(4b)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する場合には、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを設定することに換えて、補正ゲインKδovrを設定する。この場合、補正ゲインKδovrは、例えば、図11に示すマップに基づいて設定する。
なお、ヨーモーメント補正量MOMDNδovr及び補正ゲインKδovrは、ステップS108が実行される毎に更新する。
次に、ステップS109において、前記ステップS108で設定したヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整する。
具体的には、まず、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整するための調整ゲインKadj(Kadj>1)を、図12に示すマップに基づき設定する。図12に示すように、経過時間Tovrに基づいて、調整ゲインKadjを設定する。
そして、後記式によって、ヨーモーメント補正量MOMDNδovrを調整する。
MOMDNδovr ← MOMDNδovr×Kadj
また、前記ステップS5でKdnovrを直接ゲインとして付与して(4b)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する場合には、前記ステップS108で設定した補正ゲインKδovrを調整する。
具体的には、まず、補正ゲインKδovrを調整するための調整ゲインK´adj(K´adj<1)を、図13に示すマップに基づき設定する。図13に示すように、経過時間Tovrに基づいて、調整ゲインK´adjを設定する。
そして、後記式によって、補正ゲインKδovrを調整する。
Kδovr ← Kδovr×K´adj
なお、切増し操作量δovrに基づいてヨーモーメント補正量MOMDNδovr又は補正ゲインKδovrを設定することに換えて、図7又は図8に示す減少側変化量リミッタLdownによって基準ヨーモーメントを漸減するようにしてもよい。
(動作及び作用)
第2の実施形態では、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを設定する(前記ステップS104)。そして、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達したか否かを判定する(前記ステップS105)。さらに、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合には、判定用閾値δovrthreshを調整する(前記ステップs106)。この場合、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、判定用閾値δovrthreshが小さくなるように調整する。すなわち、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、車線逸脱防止制御の抑制を開始するタイミングを早める。これにより、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、車線逸脱防止制御の抑制を早期に開始する。したがって、運転者の違和感を低減することが可能となる。
ここで、ステップS1〜S4及びS6の処理が、車線逸脱傾向判定手段8aを構成する。ステップS5、S8、S10及びS11の処理が、車線逸脱防止制御手段8bを構成する。操舵角センサ19が、操舵入力検出手段を構成する。ステップS101〜S104及びS107〜S109の処理が、抑制制御手段8cを構成する。タイマ8dが、経過時間算出手段を構成する。ステップS105及びS106の処理が、補正手段8eを構成する。
(効果)
第2の実施形態における効果は次のようになる。
(1)補正手段は、経過時間算出手段が算出した車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshを調整する。この場合、補正手段は、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、判定用閾値δovrthreshが小さくなるように調整する。
この結果、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、車線逸脱防止制御の抑制を早期に開始する。したがって、運転者の違和感を低減することが可能となる。
(第2の実施形態の変形例)
(1)前記第2の実施形態では、補正手段8eは、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、前記ステップS106で判定用閾値δovrthreshを調整する。これによって、車線逸脱防止制御の抑制を開始するタイミングを調整している。
これに代えて、補正手段8eは、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshと比較する操舵の切増し操作量δovrを調整(補正)する。これによって、車線逸脱防止制御の抑制を開始するタイミングを調整してもよい。
すなわち、前記ステップS105で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshと比較する操舵の切増し操作量δovrを調整する。
図19に、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrに応じて、操舵の切増し操作量δovrを調整する方法の一例を示す。
具体的には、前記ステップS105で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、前記ステップS103で算出した操舵の切増し操作量δovrに調整ゲインKstr(Kstr>1)を乗算する。これにより、図19(a)において点線から実線への変化として示すように、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、操舵の切増し操作量δovrが大きな値となる。
また、図19(b)において点線から実線への変化として示すように、前記ステップS103で算出した操舵の切増し操作量δovrにオフセットを付与してもよい。すなわち、前記ステップS105で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、前記ステップS103で算出した操舵の切増し操作量δovrにオフセットを付与する。
このように、補正手段は、経過時間算出手段が算出した車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshと比較する操舵の切増し操作量δovrをを調整する。この場合、補正手段は、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、操舵の切増し操作量δovrが大きな値となるように調整する。
この結果、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、車線逸脱防止制御の抑制を早期に開始する。したがって、運転者の違和感を低減することが可能となる。
(2)カーブを走行するための修正操舵で車線逸脱防止制御が中断してしまうことを防止することもできる。
このために、本変形例に係る車線逸脱防止装置では、図16に示すように、第2の実施形態に係る車線逸脱防止装置において、制御コントロールユニット8が、さらに、旋回状況検出手段8fと、第2の補正手段8gとを備える。
旋回状況検出手段8fは、撮像部13等が入力したデータに基づき、カーブ半径、カーブ半径変化率、ヨーレート、ヨーレート変化率、横加速度、横加速度変化率等を算出する。そして、旋回状況検出手段8fは、カーブ半径、カーブ半径変化率、ヨーレート、ヨーレート変化率、横加速度及び横加速度変化率のうち少なくとも一つに基づいて、自車両の旋回状況を検出する。
第2の補正手段8gは、前記ステップS106において、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを、旋回状況検出手段8fが検出した自車両の旋回状況に基づいて補正する。
具体的には、第2の補正手段8gは、判定用閾値δovrthreshに、自車両の旋回状況に基づいて設定したゲインKcompcurve(Kcompcurve≧1)を乗算する。この場合、自車両の旋回状況の旋回量が大きくなるほど、ゲインKcompcurveが大きくなるように設定する。
例えば、カーブ半径から算出したカーブの曲率(1/R)に基づいて、ゲインKcompcurveを設定する。
図20に、カーブの曲率(1/R)とゲインKcompcurveとの関係の一例を示す。
図20に示すように、カーブの曲率(1/R)が小さい場合には、ゲインKcompcurveを小さい値に設定し、カーブの曲率(1/R)が大きい場合には、ゲインKcompcurveを大きい値に設定する。すなわち、カーブの曲率(1/R)が大きくなるほど、すなわち旋回半径が小さくなるほど、ゲインKcompcurveが大きくなるように設定する。
これにより、カーブの曲率(1/R)が大きくなるほど、判定用閾値δovrthreshが大きくなるように補正をする。この結果、カーブの曲率(1/R)が大きくなるほど、車線逸脱防止制御の抑制を開始し難くなる。
また、横加速度(横G)に基づいて、ゲインKcompcurveを設定してもよい。
図21に、横GとゲインKcompcurveとの関係の一例を示す。
図21に示すように、横Gが小さい場合には、ゲインKcompcurveを小さい値に設定し、横Gが大きい場合には、ゲインKcompcurveを大きい値に設定する。すなわち、横Gが大きくなるほど、すなわち旋回半径が小さくなるほど、ゲインKcompcurveが大きくなるように設定する。
さらに、ヨーレートに基づいて、ゲインKcompcurveを設定してもよい。
図22に、ヨーレートとゲインKcompcurveとの関係の一例を示す。
図22に示すように、ヨーレートが小さい場合には、ゲインKcompcurveを小さい値に設定し、ヨーレートが大きい場合には、ゲインKcompcurveを大きい値に設定する。すなわち、ヨーレートが大きくなるほど、すなわち旋回半径が小さくなるほど、ゲインKcompcurveが大きくなるように設定する。
このように、旋回状況検出手段は、自車両の旋回状況を検出する。そして、補正手段は、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを、自車両の旋回状況の旋回量に応じて補正する。この場合、自車両の旋回状況の旋回量が大きくなるほど、判定用閾値δovrthreshが大きくなるように設定する。これにより、カーブを走行する際の修正操舵により、必要以上に車線逸脱防止制御の抑制が開始することを防止できる。
また、カーブ半径、カーブ半径変化率、ヨーレート、ヨーレート変化率、横加速度及び横加速度変化率のうち少なくとも一つに基づいて、自車両の旋回状況を検出する。これにより、道路形状や自車両の運動状況を考慮して、修正操舵が起こりやすい状況を適切に検出することが可能となる。
(第3の実施形態)
(構成)
第3の実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。
第3実施形態に係る車線逸脱防止装置の基本的構成は、第2の実施形態に係る車線逸脱防止装置と同一である。第3の実施形態では、第2の実施形態に係る車線逸脱防止装置と同一の構成について説明を省略する。
そして、第3の実施形態に係る車線逸脱防止装置では、図3に示すステップS9の処理が第2の実施形態に係る車線逸脱防止装置と異なっている。
すなわち、第3の実施形態では、前記ステップS9において、車線逸脱防止制御の抑制を開始する際の目標ヨーモーメントMsの値に応じて、車線逸脱防止制御を抑制する。
図23は、第3の実施形態におけるヨーモーメント補正量を設定する処理を示すフローチャートである。
図23に示すように、処理を開始すると、まず、ステップS111において、前記ステップS6の判定処理を基に、車線逸脱傾向の有無を判定する。具体的には、前記ステップS6での判定の結果、逸脱判断フラグFoutがOFFからONの状態になったか否かを検出し、車線逸脱傾向の有無を検出する。そして、車線逸脱傾向ありと判定した場合には、ステップS112に進む。一方、車線逸脱傾向なしと判定した場合には、ステップS111の処理を繰り返す。
ステップS112では、前記ステップS111で車線逸脱状態開始と判定した時点、すなわち、車線逸脱傾向ありと判定した時点の舵角(現在の舵角)δを基準舵角δlatchとしてラッチ(初期値を記憶)する。
次に、ステップS113において、車線逸脱状態開始と判定した時点からの運転者による操舵の切増し操作量δovrを算出する。具体的には現在の舵角δと、前記ステップS112で記憶した基準舵角δlatchとを比較する。そして、基準舵角δlatchから車線逸脱方向(車線変更方向)への操舵(切り増し)が発生している場合には、前記(6)式により、切増し操作量δovrを算出する。
次に、ステップS114において、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを設定する。
次に、ステップS115において、前記ステップS111で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達したか否かを判定する。そして、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合には(Tovr>Tovrthresh)、ステップS116に進む。一方、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していないと判定した場合には、ステップS117へ移行する。
次に、ステップS116において、前記ステップS114で設定した判定用閾値δovrthreshを調整する。この場合、判定用閾値δovrthreshは、例えば、図18に示すマップに基づいて設定する。
次に、ステップS117において、車線逸脱防止制御の抑制の開始の判定をする。
具体的には、前記ステップS113で算出した切増し操作量δovrと前記ステップS114で設定した判定用閾値δovrthresh又は前記ステップS116で調整した判定用閾値δovrthreshとを比較する。そして、切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも大きい場合(|δovr|>δovrthresh)、ステップS118へ移行する。一方、切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも小さい場合(|δovr|≦δovrthresh)、図23に示す処理を終了する。
次に、ステップS118において、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrに応じた基準ヨーモーメントMs0の漸減勾配を設定する。
具体的には、前記ステップS117で切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも大きいと判定された時点における目標ヨーモーメントMsを検出する。そして、検出した目標ヨーモーメントMsの値に応じて、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrに応じた基準ヨーモーメントMs0の漸減勾配を設定する。
図24に、目標ヨーモーメントと基準ヨーモーメントの漸減勾配との関係の一例を示す。
基準ヨーモーメントMs0の漸減勾配は、例えば、図24に示すマップに基づき設定する。この場合、検出した目標ヨーモーメントMsの値が大きいほど、基準ヨーモーメントMs0の漸減勾配が大きくなるように設定する。ここで、漸減勾配とは、漸減線の傾きの度合いを意味する。
次に、ステップS119において、前記ステップS118で設定した漸減勾配に応じて、基準ヨーモーメントMs0の漸減処理を行う。
(動作及び作用)
第3の実施形態では、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを設定する(前記ステップS114)。そして、切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも大きいと判定した場合(前記ステップS117)、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrに応じた基準ヨーモーメントMs0の漸減勾配を設定する(前記ステップS118)。この場合、検出した目標ヨーモーメントMsの値が大きいほど、漸減勾配が大きくなるように設定する。
これにより、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、車線逸脱防止制御の制御量が大きいほど、車線逸脱防止制御を抑制する度合いが大きくなる。したがって、運転者の違和感を低減することが可能となる。
ここで、ステップS1〜S4及びS6の処理が、車線逸脱傾向判定手段8aを構成する。ステップS5、S8、S10及びS11の処理が、車線逸脱防止制御手段8bを構成する。操舵角センサ19が、操舵入力検出手段を構成する。ステップS111〜S114、S117〜S119の処理が、抑制制御手段8cを構成する。タイマ8dが、経過時間算出手段を構成する。ステップS115及びS116の処理が、補正手段を構成する。
(効果)
第3の実施形態における効果は次のようになる。
(1)抑制制御手段は、補正手段が切増し操作量δovrが判定用閾値δovrthreshよりも大きいと判定した場合、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrに応じた基準ヨーモーメントMs0の漸減勾配を設定する。この場合、抑制制御手段は、車線逸脱防止制御手段が算出した目標ヨーモーメントMsの値が大きいほど、漸減勾配が大きくなるように設定する。
これにより、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、車線逸脱防止制御の制御量が大きいほど、車線逸脱防止制御を抑制する度合いが大きくなる。したがって、運転者の違和感を低減することが可能となる。
(第3の実施形態の変形例)
(1)前記第3の実施形態では、補正手段8eは、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、前記ステップS116で判定用閾値δovrthreshを調整する。これによって、車線逸脱防止制御の抑制を開始するタイミングを調整している。
これに代えて、前記第2の実施形態の場合と同様に、補正手段8eは、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshと比較する操舵の切増し操作量δovrを調整(補正)する。これによって、車線逸脱防止制御の抑制を開始するタイミングを調整してもよい。
すなわち、前記ステップS115で車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshと比較する操舵の切増し操作量δovrを調整する。
具体的には、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、操舵の切増し操作量δovrが大きな値となるように調整する。
このように、補正手段は、経過時間算出手段が算出した車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが所定時間Tovrthreshに達していると判定した場合、判定用閾値δovrthreshと比較する操舵の切増し操作量δovrをを調整する。この場合、補正手段は、車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間Tovrが長くなるほど、操舵の切増し操作量δovrが大きな値となるように調整する。
この結果、車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切り増し操作を開始した場合、車線逸脱防止制御の抑制を早期に開始する。したがって、運転者の違和感を低減することが可能となる。
(2)また、前記第2の実施形態の変形例と同様に、カーブを走行するための修正操舵で車線逸脱防止制御が中断してしまうことを防止することもできる。
このために、本変形例に係る車線逸脱防止装置は、第2の実施形態の変形例に係る車線逸脱防止装置と同様に、制御コントロールユニット8が、旋回状況検出手段8fと、第2の補正手段8gとを備える。
第2の補正手段8gは、前記ステップS116において、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを、旋回状況検出手段8fが検出した自車両の旋回状況に基づいて補正する。
具体的には、判定用閾値δovrthreshに、自車両の旋回状況に基づいて設定したゲインKcompcurve(Kcompcurve≧1)を乗算する。この場合、自車両の旋回状況の旋回量が大きくなるほど、ゲインKcompcurveが大きくなるように設定する。
このように、旋回状況検出手段が、自車両の旋回状況を検出する。そして、制御抑制手段は、車線逸脱防止制御の抑制を開始するための判定用閾値δovrthreshを、自車両の旋回状況の旋回量に応じて補正する。この場合、自車両の旋回状況の旋回量が大きくなるほど、判定用閾値δovrthreshが大きくなるように設定する。これにより、カーブを走行する際の修正操舵により、必要以上に車線逸脱防止制御の抑制が開始することを防止できる。
また、カーブ半径、カーブ半径変化率、ヨーレート、ヨーレート変化率、横加速度及び横加速度変化率のうち少なくとも一つに基づいて、自車両の旋回状況を検出する。これにより、道路形状や自車両の運動状況を考慮して、修正操舵が起こりやすい状況を適切に検出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両の概略構成図である。 制御コントロールユニットの概略構成図である。 制駆動力コントロールユニットで行う演算処理手順を示すフローチャートである。 車速VとゲインK2との関係を示す特性図である。 逸脱傾向を判定する処理に用いる値の定義を示す図である。 横変位と制御終了判定用閾値との関係を示す図である。 基準ヨーモーメントについての経時変化を示す図である。 目標ヨーモーメントを示す図である。 ヨーモーメント補正量を設定する処理を示すフローチャートである。 切増し操作量とヨーモーメント補正量との関係の一例を示す図である。 切増し操作量と補正ゲインKδovrとの関係の一例を示す図である。 車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間と調整ゲインKadjとの関係の一例を示す図である。 車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間と調整ゲインK´adjとの関係の一例を示す図である。 車線逸脱防止制御中に運転者が車線変更のための操舵の切増し操作を行ったときの切増し操作量の経時変化の一例を示す図である。 目標ヨーモーメントの経時変化を示す図である。 第2の実施形態に係る制御コントロールユニットの概略構成図である。 第2の実施形態におけるヨーモーメント補正量を設定する処理を示すフローチャートである。 車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間と判定用閾値との関係の一例を示す図である。 車線逸脱状態開始と判定してからの経過時間に応じて、操舵の切増し操作量を調整する方法の一例を示す図である。 カーブの曲率とゲインKcompcurveとの関係の一例を示す図である。 横GとゲインKcompcurveとの関係の一例を示す図である。 ヨーレートとゲインKcompcurveとの関係の一例を示す図である。 第3の実施形態におけるヨーモーメント補正量を設定する処理を示すフローチャートである。 目標ヨーモーメントと基準ヨーモーメントの漸減勾配との関係の一例を示す図である。
符号の説明
101 自車両
8 制駆動力コントロールユニット
8a 車線逸脱傾向判定手段
8b 車線逸脱防止制御手段
8c 制御抑制手段
8d タイマ(経過時間算出手段)
8e 補正手段
8f 旋回状況検出手段
8g 第2の補正手段
19 操舵角センサ(操舵入力検出手段)
Tovr 経過時間
δovr 切増し操作量(操舵量)
δovrthresh 判定用閾値(所定の閾値)
Ms 目標ヨーモーメント(制御量)

Claims (8)

  1. 走行車線に対する自車両の逸脱傾向の発生を判定する車線逸脱傾向判定手段と、
    前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が発生していると判定した場合、走行車線から自車両が逸脱することを回避する車線逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御手段と、
    運転者の操舵入力を検出する操舵入力検出手段と、
    前記車線逸脱防止制御手段が車線逸脱防止制御を行っている際に、前記操舵入力検出手段が逸脱傾向を強める方向への操舵入力を検出した場合、該車線逸脱防止制御を抑制する制御抑制手段と、
    前記車線逸脱防止制御手段が車線逸脱防止制御を開始してからの経過時間を算出する経過時間算出手段と、を備え、
    前記制御抑制手段は、前記経過時間算出手段が算出した経過時間が長くなるほど、車線逸脱防止制御を抑制する度合いを大きくすることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記制御抑制手段は、前記操舵入力検出手段が検出した操舵量と所定の閾値とを比較し、前記操舵入力検出手段が検出した操舵量が前記所定の閾値に達したと判定した場合、前記車線逸脱防止制御の抑制を開始し、
    前記経過時間算出手段が算出した経過時間に応じて、前記所定の閾値を小さくする補正手段を備えることを特徴とする請求項1記載の車線逸脱防止装置。
  3. 前記制御抑制手段は、前記操舵入力検出手段が検出した操舵量と所定の閾値とを比較し、前記操舵入力検出手段が検出した操舵量が前記所定の閾値に達したと判定した場合、前記車線逸脱防止制御の抑制を開始し、
    前記経過時間算出手段が算出した経過時間に応じて、前記所定の閾値と比較する操舵量を大きくする補正手段を備えることを特徴とする請求項1記載の車線逸脱防止装置。
  4. 自車両の旋回状況を検出する旋回状況検出手段と、
    前記旋回状況検出手段が検出した旋回状況の旋回量が大きいほど、前記所定の閾値を大きくする第2の補正手段と、を備えることを特徴とする請求項2又は3記載の車線逸脱防止装置。
  5. 前記旋回状況検出手段は、カーブ半径、カーブ半径変化率、ヨーレート、ヨーレート変化率、横加速度及び横加速度変化率のうち少なくとも一つに基づいて、前記旋回状況を検出することを特徴とする請求項4記載の車線逸脱防止装置。
  6. 前記制御抑制手段は、前記車線逸脱防止制御の抑制を開始する際の車線逸脱防止制御の制御量を検出し、検出した制御量が大きいほど、前記車線逸脱防止制御を抑制する度合いを大きくすることを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか1項記載の車線逸脱防止装置。
  7. 前記制御抑制手段は、前記操舵入力検出手段が検出した操舵量が大きいほど、前記車線逸脱防止制御を抑制する度合いを大きくすることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の車線逸脱防止装置。
  8. 走行車線に対する自車両の逸脱傾向が発生していると判定した場合、走行車線から自車両が逸脱することを回避する車線逸脱防止制御を開始し、
    車線逸脱防止制御を行っている際に、運転者による逸脱傾向を強める方向への操舵入力を検出した場合、該車線逸脱防止制御を抑制し、
    車線逸脱防止制御を開始してからの経過時間が長くなるほど、前記車線逸脱防止制御を抑制する度合いを大きくすることを特徴とする車線逸脱防止方法。
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