JP2008031364A - ポリアセタール樹脂用耐衝撃性改質剤、その製造方法、ポリアセタール樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゴム質重合体にビニル単量体成分がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、カルシウムを0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするグラフト共重合体からなるポリアセタール樹脂用耐衝撃性改質剤を用いる。
【選択図】なし
Description
本発明に用いるポリアセタール樹脂用耐衝撃性改質剤は、ゴム質重合体にビニル単量体成分がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、カルシウムを0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするグラフト共重合体からなるものである。
本発明に用いるグラフト共重合体は、ゴム質重合体にビニル単量体成分がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、カルシウムを0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするものである。該グラフト共重合体は、ゴム質重合体の存在下にビニル単量体成分を重合してグラフト共重合体ラテックスを得て、該ラテックスを酢酸カルシウムまたは塩化カルシウムによって凝析することにより製造される。
ブタジエン系ゴム質重合体(GX)としては、1,3−ブタジエンの単独重合体または共重合体が好ましい。該重合体は、1,3−ブタジエンと、必要に応じて架橋性単量体と、必要に応じて他のビニル単量体とを重合して得られる。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX)は、ブタジエン系ゴム質重合体(GX)の存在下にビニル単量体成分を重合して得られるグラフト共重合体である。
アクリル系ゴム質重合体(GY)としては、2−エチルヘキシルアクリレートを含む単量体成分を重合したアクリルゴム(gy1)と、n−ブチルアクリレートを含む単量体成分を重合したアクリルゴム(gy2)とを含有するゴム混合物、または、アクリルゴム(gy2)の単独が好ましい。
アクリル系グラフト共重合体(AY)は、アクリル系ゴム質重合体(GY)の存在下にビニル単量体成分を重合して得られるグラフト共重合体である。
シリコーン系ゴム質重合体(GZ)としては、ポリオルガノシロキサン(gz1)と、アクリルゴム(gz2)とを含有するゴム混合物が好ましい。
シリコーン系グラフト共重合体(AZ)は、シリコーン系ゴム質重合体(GZ)の存在下にビニル単量体成分を重合して得られるグラフト共重合体である。
ポリアセタール樹脂としては、オキシメチレン基を主たる繰り返し単位とし、炭素数2以上のオキシアルキレン基を含むポリオキシメチレン共重合体を主成分とする樹脂が好ましい。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂に、ポリアセタール樹脂用耐衝撃性改質剤を配合したものである。
本発明の成形品は、本発明のポリアセタール樹脂組成物を成形してなるものである。
得られたラテックスを蒸留水で希釈したものを試料として、米国MATEC社製CHDF2000型粒度分布計を用いて、質量平均粒子径および数平均粒子径を測定した。測定条件は、MATEC社が推奨する標準条件で行なった。具体的には、専用の粒子分離用キャピラリー式カートリッジ、およびキャリア液を用い、液性は中性、流速を1.4mL/分、圧力を28MPa、温度を35℃に保った状態で、濃度3%の希釈ラテックス試料0.1mLを用いて測定した。なお、標準粒子径物質として、米国DUKE社製の粒子径既知の単分散ポリスチレンを、30nmから800nmの範囲内で合計12点用いた。測定された質量平均粒子径および数平均粒子径から粒子径分布を求めた。
グラフト共重合体70部とポリメタクリル酸メチル30部を配合し、250℃の25φ単軸押し出し機でペレット化した。200℃設定のプレス機を用いて、このペレットから3mm厚みの板を作製し、幅10mm×長さ12mmに切り出した。動的粘弾性測定装置DMA983型(TA Instruments社製)により、昇温速度2℃/分の条件で測定し、得られたtanδ曲線のピークに対応した温度をガラス転移温度として求めた。
ICP発光分析装置を用いて、グラフト共重合体が含有するカルシウムの量を定量した。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−1)
ブタジエン系ゴム質重合体(GX−1)ラテックスの製造:
攪拌機、単量体追加口、温度計を備えたオートクレーブに、下記の第1単量体混合物を入れて攪拌し、オートクレーブの内温を43℃に昇温した。次いで、下記の還元剤混合物をオートクレーブ内に添加して重合反応を開始し、その後オートクレーブの内温を65℃まで昇温した。
1,3−ブタジエン 23.6部
スチレン 1.25部
t−ドデシルメルカプタン 0.15部
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.1部
ピロリン酸ナトリウム 0.5部
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 0.11部
脱イオン水 69.29部
還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.003部
デキストローズ 0.3部
脱イオン水 4.697部
重合開始から3時間後に下記の開始剤をオートクレーブ内に添加し、その直後から下記の第2単量体混合物を8時間かけてオートクレーブ内に連続滴下した。
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.2部
第2単量体混合物:
1,3−ブタジエン 70.8部
スチレン 3.75部
t−ドデシルメルカプタン 0.45部
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 1.2部
脱イオン水 73.6部
重合開始から21時間反応させて、ブタジエン系ゴム質重合体(GX−1)ラテックスを得た。ラテックス中のブタジエン系ゴム質重合体(GX−1)の質量平均粒子径(dw)は165nmであり、粒子径分布(dw/dn)は1.2であった。
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた5口フラスコに、下記のラテックス混合物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ、フラスコの内温を70℃に昇温した。
ブタジエン系ゴム質重合体(GX−1)ラテックス 187.5部
(固形分:75部)
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 1.5部
ロンガリット 0.6部
脱イオン水 35.325部
次いで、下記の第3単量体混合物をフラスコ内に1時間かけて滴下し、その後1時間保持した。
メチルメタクリレート 20部
スチレン 5部
クメンハイドロパーオキサイド 0.075部
以上の重合の完了により、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−1)ラテックスを得た。このラテックスの固形分100部に対して、5部の酢酸カルシウムを用いて凝析し、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−1)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−2)
ブタジエン系ゴム質重合体(GX−2)ラテックスの製造:
攪拌機、単量体追加口、温度計を備えたオートクレーブに、下記の第1単量体混合物を入れて攪拌し、オートクレーブの内温を43℃に昇温した。次いで、下記の還元剤混合物をオートクレーブ内に添加して重合反応を開始し、その後オートクレーブの内温を65℃まで昇温した。
1,3−ブタジエン 29.5部
スチレン 6.0部
ジビニルベンゼン 1.5部
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.1部
ピロリン酸ナトリウム 0.5部
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 0.8部
脱イオン水 71.6部
還元剤混合物:
硫酸第一鉄 0.003部
デキストローズ 0.3部
脱イオン水 4.697部
重合開始から2時間後に下記の開始剤をオートクレーブ内に添加し、その直後から下記の第2単量体混合物を3時間かけてオートクレーブ内に連続滴下した。
p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.2部
第2単量体混合物:
1,3−ブタジエン 48.1部
スチレン 12.1部
ジビニルベンゼン 2.8部
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 1.2部
脱イオン水 70.6部
重合開始から7時間反応させて、ブタジエン系ゴム質重合体(GX−2)ラテックスを得た。ラテックス中のブタジエン系ゴム質重合体(GX−2)の質量平均粒子径(dw)は90nmであり、粒子径分布(dw/dn)は1.2であった。
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた5口フラスコに、下記のラテックス混合物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ、フラスコの内温を70℃に昇温した。
ブタジエン系ゴム質重合体(GX−2)ラテックス 187.5部
(固形分:75部)
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 1.5部
ロンガリット 0.6部
脱イオン水 35.324部
次いで、下記の第3単量体混合物をフラスコ内に1時間かけて滴下し、その後1時間保持した(1段階目のグラフト重合)。
メチルメタクリレート 6.25部
エチルアクリレート 1.25部
クメンハイドロキシパーオキサイド 0.023部
次いで、下記の第4単量体混合物をフラスコ内に1時間かけて滴下し、その後3時間保持した(2段階目のグラフト重合)。
スチレン 12.5部
クメンハイドロキシパーオキサイド 0.038部
さらに、下記の第5単量体混合物をフラスコ内に0.5時間かけて滴下し、その後1時間保持した(3段階目のグラフト重合)。
メチルメタクリレート 5部
クメンハイドロキシパーオキサイド 0.015部
以上の重合の完了により、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−2)ラテックスを得た。このラテックスの固形分100部に対して、5部の酢酸カルシウムを用いて凝析し、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−2)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−3)
酢酸カルシウムの使用量を10部に変更した以外は実施例1と同様にして、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−3)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−4)
凝析剤の種類を酢酸カルシウムから塩化カルシウムに変更した以外は実施例1と同様にして、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−4)を得た。
アクリル系グラフト共重合体(AY−1)
アクリル系ゴム質重合体(GY−1)ラテックスの製造:
下記の第1単量体混合物をホモミキサーで10,000rpmで予備撹拌した後、ホモジナイザーにより20MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
2−エチルヘキシルアクリレート 99.5部
アリルメタクリレート 0.5部
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 1部
脱イオン水 193.5部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた第1の5口フラスコに、第1単量体混合物の乳化物を入れ、フラスコ内を窒素置換しつつ、フラスコの内温を50℃に昇温した。次いで、下記の開始剤をフラスコ内に添加し、さらに、下記の第1還元剤混合物をフラスコ内に添加した。
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.5部
第1還元剤混合物:
硫酸第1鉄 0.0002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.0006部
ロンガリット 0.26部
脱イオン水 4.7392部
重合開始から5時間反応させて、アクリル系ゴム質重合体(gy1−1)ラテックスを得た。
アクリル系ゴム質重合体(gy1−1)ラテックス 30部
(固形分:10部)
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 0.7部
脱イオン水 173.92部
次いで、下記の第2単量体混合物を第2のフラスコに入れて10分間攪拌し、第2単量体混合物をアクリルゴム質重合体(gy1−1)に含浸させた。
n−ブチルアクリレート 76.44部
アリルメタクリレート 1.56部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.32部
さらに10分間攪拌した後、第2のフラスコ内を窒素置換しつつ、内温を50℃に昇温した。下記の第2還元剤混合物を第2のフラスコ内に添加して重合を開始し、その後フラスコの内温を70℃で2時間保持した。
硫酸第1鉄 0.0002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.0006部
ロンガリット 0.26部
脱イオン水 4.7392部
重合を完了して、アクリル系ゴム質重合体(GY−1)ラテックスを得た。
前記のアクリル系ゴム質重合体(GY−1)ラテックスを70℃に保持し、下記の第3単量体混合物を15分間かけて滴下し、その後4時間保持した。
メチルメタクリレート 12部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.06部
以上の重合の完了により、アクリル系グラフト共重合体(AY−1)ラテックスを得た。このラテックスの固形分100部に対して、5部の酢酸カルシウムを用いて凝析し、アクリル系グラフト共重合体(AY−1)を得た。
アクリル系グラフト共重合体(AY−2)
アクリル系ゴム質重合体(GY−2)ラテックスの製造:
下記の第1単量体混合物をホモミキサーで12,000rpmで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより20MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
2−エチルヘキシルアクリレート 38.4部
アリルメタクリレート 0.1部
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 0.3部
脱イオン水 61.2部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた5口フラスコに、第1単量体混合物の乳化物の1/2量を入れ、下記の水および開始剤をフラスコ内に添加した。
脱イオン水 89.65部
開始剤:
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.125部
フラスコ内を窒素置換しつつ、フラスコの内温を50℃に昇温した。次いで、下記の第1還元剤混合物をフラスコ内に添加し、重合開始から100分間保持した。
硫酸第一鉄 0.0002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.0006部
ロンガリット 0.02部
脱イオン水 4.9792部
次いで、フラスコの内温を60℃にし、第1単量体混合物の乳化物の残り1/2量をフラスコ内に添加した。さらに、下記の乳化剤および開始剤を添加した。
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム 0.1部
開始剤:
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.125部
次いで、下記の還元剤混合物をフラスコ内に添加した。
ロンガリット 0.02部
脱イオン水 4.98部
重合開始から100分間保持して、アクリルゴム質重合体(gy1−2)ラテックスを得た。
n−ブチルアクリレート 49.75部
アリルメタクリレート 0.25部
イソプロピルベンゼンパーオキサイド 0.25部
第3還元剤混合物:
ロンガリット 0.1部
脱イオン水 8.075部
フラスコの内温を65℃にし、100分間保持して重合を完了し、アクリル系ゴム質重合体(GY−2)ラテックスを得た。
前記のアクリル系ゴム質重合体(GY−2)ラテックスを65℃に保持し、下記の第3単量体混合物を25分間かけて滴下し、その後150分間保持した。
メチルメタクリレート 11.2部
n−ブチルアクリレート 0.3部
イソプロピルベンゼンパーオキサイド 0.075部
以上の重合の完了により、アクリル系グラフト共重合体(AY−2)ラテックスを得た。このラテックスの固形分100部に対して、5部の酢酸カルシウムを用いてラテックスを凝析し、アクリル系グラフト共重合体(AY−2)を得た。
シリコーン系グラフト共重合体(AZ−1)
シリコーン系ゴム質重合体(GZ−1)ラテックスの製造:
下記の第1単量体混合物を、下記の水溶液に加え、ホモミキサーで10,000rpmで予備撹拌した後、ホモジナイザーにより20MPaの圧力で乳化し、第1単量体混合物の乳化物を得た。
オクタメチルシクロテトラシロキサン 97.5部
γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン 0.5部
テトラエトキシシラン 2部
水溶液:
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.67部
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.67部
脱イオン水 198.66部
攪拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた第1の5口フラスコに、第1単量体混合物の乳化物を入れ、フラスコ内の温度を80℃に昇温し、5時間保持した。その後、20℃まで冷却し、48時間後に水酸化ナトリウム水溶液を用いてラテックスのpHを7.4に中和して重合を完了させ、シリコーン系ゴム質重合体(gz1−1)ラテックスを得た。
シリコーン系ゴム質重合体(gz1−1)ラテックス 60部
(固形分:20部)
ラウリル硫酸ナトリウム 0.2部
脱イオン水 124.57部
第2のフラスコ内を窒素で置換しつつ、50℃に昇温して、下記の第2単量体混合物を添加した。30分間攪拌して、第2単量体混合物をシリコーン系ゴム質重合体(gz1−1)に含浸させた。
n−ブチルアクリレート 64.5部
アリルメタクリレート 0.5部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.15部
次いで、下記の還元剤混合物を第2のフラスコ内に添加し、重合を開始した。
硫酸第1鉄 0.0002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.0006部
ロンガリット 0.18部
脱イオン水 4.8192部
フラスコの内温を70℃とし、90分間保持して重合を完了させて、シリコーン系ゴム質重合体(GZ−1)ラテックスを得た。
前記のシリコーン系ゴム質重合体(GZ−1)ラテックスを65℃に保持し、下記の第3単量体混合物を第2のフラスコ内に30分間かけて滴下し、その後2時間保持した。
メチルメタクリレート 13部
エチルアクリレート 2部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.08部
以上の重合の完了により、シリコーン系グラフト共重合体(AZ−1)ラテックスを得た。このラテックスの固形分100部に対して、5部の酢酸カルシウムを用いてラテックスを凝析し、シリコーン系グラフト共重合体(AZ−1)を得た。
シリコーン系グラフト共重合体(AZ−2)
シリコーン系ゴム質重合体(GZ−2)ラテックスの製造:
実施例7と同様にして、シリコーン系ゴム質重合体(gz1−1)ラテックスを得た。
シリコーン系ゴム質重合体(gz1−1)ラテックス 90部
(固形分:30部)
ラウリル硫酸ナトリウム 0.2部
脱イオン水 104.57部
フラスコ内を窒素で置換しつつ、50℃に昇温して、下記の第1単量体混合物を添加した。30分間攪拌して、第1単量体混合物をシリコーン系ゴム質重合体(gz1−1)に含浸させた。
n−ブチルアクリレート 39.5部
アリルメタクリレート 0.5部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.15部
次いで、下記の還元剤混合物をフラスコ内に添加し、重合を開始した。
硫酸第1鉄 0.0002部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.0006部
ロンガリット 0.18部
脱イオン水 4.8192部
フラスコの内温を70℃とし、90分間保持して重合を完了させて、シリコーン系ゴム質重合体(GZ−2)ラテックスを得た。
前記のシリコーン系ゴム質重合体(GZ−2)ラテックスを65℃に保持し、下記の第2単量体混合物をフラスコ内に200分間かけて滴下し、その後2時間保持した。
スチレン 20.5部
アクリロニトリル 5.5部
エチルアクリレート 4部
t−ブチルハイドロパーオキサイド 0.08部
以上の重合の完了により、シリコーン系グラフト共重合体(AZ−2)ラテックスを得た。このラテックスの固形分100部に対して、5部の酢酸カルシウムを用いてラテックスを凝析し、シリコーン系グラフト共重合体(AZ−2)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−5)の製造:
酢酸カルシウムの使用量を1部に変更した以外は、実施例1と同様にしてブタジエン系グラフト共重合体(AX−5)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−6)の製造:
酢酸カルシウムの使用量を15部に変更した以外は、実施例1と同様にしてブタジエン系グラフト共重合体(AX−6)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−7)の製造:
酢酸カルシウムの添加量を2.5部に変更した以外は、実施例1と同様にしてブタジエン系グラフト共重合体(AX―7)を得た。
ブタジエン系グラフト共重合体(AX−8)の製造:
ラテックスを凝析、分離した後、固形分に対して10倍量の脱イオン水を用いて、グラフト共重合体を洗浄した以外は、実施例3と同様にして、ブタジエン系グラフト共重合体(AX−8)を得た。
ASTM D256に従って23℃で測定した。サンプル厚みは1/8インチ、ノッチ付き試験片を用いた。
ASTM D790に従って23℃で測定した。サンプル厚みは1/4インチとした。
Claims (4)
- ゴム質重合体にビニル単量体成分がグラフト重合されたグラフト共重合体であって、カルシウムを0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするグラフト共重合体からなる、ポリアセタール樹脂用耐衝撃性改質剤。
- ゴム質重合体の存在下にビニル単量体成分を重合してグラフト共重合体ラテックスを得て、該ラテックスを酢酸カルシウムまたは塩化カルシウムによって凝析することを特徴とする、請求項1記載のグラフト共重合体の製造方法。
- 請求項1に記載のポリアセタール樹脂用耐衝撃性改質剤を1〜30質量%、ポリアセタール樹脂を70〜99質量%含む、ポリアセタール樹脂組成物。
- 請求項3に記載のポリアセタール樹脂組成物を成形してなる成形品。
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