JP2008027969A - 単結晶ウェハの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業時間とコストの増大を抑えた簡便な方法で、結晶欠陥密度の低いエピタキシャル膜を有する単結晶ウェハを製造すること。
【解決手段】n型SiC基板1上にp型エピタキシャル層2と第1のn型エピタキシャル層3を順次、成膜する。溶融KOHエッチング処理において、p型層とn型層でエッチング速度が違うことを利用して、エピタキシャル層2,3中に括れ部6を有するエッチピット5を形成する。さらにエピタキシャル成長を行い、エッチピット5の底部をp型エピタキシャル層2中に空隙8として残したまま、エッチピット5を第2のn型エピタキシャル層7で埋めることによって、SiC基板1から伸びる転位4を空隙8で止め、転位4がエピタキシャル層3,7中に伝播するのを防ぐ。
【選択図】図4

Description

この発明は、単結晶ウェハの製造方法に関し、特に炭化珪素単結晶ウェハの製造方法に関する。
炭化珪素(以下、SiCとする)半導体デバイスの材料として、SiCウェハが用いられる。通常、SiCウェハは、SiC単結晶基板(以下、SiC基板とする)の上にSiCのエピタキシャル膜(以下、SiCエピタキシャル膜とする)を積層した構成となっている。SiCエピタキシャル膜中には、結晶欠陥の一種である貫通転位が含まれている。SiCエピタキシャル膜中の貫通転位の密度は、1×1014個/cm2程度である。
貫通転位は、pnダイオードのリーク電流の増大や、MOS(金属/酸化膜/半導体)デバイスにおける酸化膜の信頼性の低下など、デバイス特性を悪化させる要因になっている。従って、SiCデバイスの特性を改善するためには、SiCエピタキシャル膜中の貫通転位の密度を低減する必要がある。従来、窒化ガリウムのヘテロエピタキシャル成長の分野では、貫通転位の密度を低減させる方法として、ELO(Epitaxially Lateral Overgrowth)法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
その他にも、エピタキシャル膜中の結晶欠陥を低減させたり、補修する方法として、基板上にエピタキシャル材料の層を成長させ、前記層の欠陥を優先的にエッチングするように前記エピタキシャル層をエッチングし、かつエッチングした前記エピタキシャルウエハ上に次のエピタキシャル材料の層を成長させる過程からなることを特徴とする方法が公知である(例えば、特許文献1参照。)。また、SiCの単結晶基板表面に露出する欠陥をKOH溶液でエッチングしてエッチピットを形成する工程と、該エッチピットに絶縁膜を充填する工程とを有することを特徴とする方法が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
また、SiC半導体基板に存在するマイクロパイプとその近傍に半導体基板と逆導電型のイオンを注入して、高温熱処理をおこなったり、あるいは、マイクロパイプの表面露出部とその近傍を絶縁膜で覆うことを特徴とする方法が公知である(例えば、特許文献3参照。)。また、基板上に積層した第1の窒化物半導体層の上面に、エッチングによってピットを形成する第1の工程と、前記ピットの内部に、保護膜を成膜する第2の工程と、前記第1の窒化物半導体層を核とし、この上に、第2の窒化物半導体層を成長させる第3の工程とを備えたことを特徴とする方法が公知である(例えば、特許文献4参照。)。
また、成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させる下層部成長工程と、結晶膜の成長面に、その形成部位が前記下層部にて発生した個々の転位に自発的に対応する凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部のうちの少なくとも一部を空間部として結晶膜の上層部を成長させる上層部成長工程とを含むことを特徴とする方法が公知である(例えば、特許文献5参照。)。また、基板表面にパターニングされたマスク材料により成長領域を形成する工程と、前記成長領域に前記基板と格子定数や熱膨張係数が異なるIII−V族化合物半導体を成長する工程と、前記成長領域で前記III−V族化合物半導体をファセット構造を形成しながら成長させ、隣接する成長領域のIII−V族化合物半導体とともに前記マスク材料を覆い、さらに前記ファセット構造を埋め込んで表面を平坦化する工程を有することを特徴とする方法が公知である(例えば、特許文献6参照。)。
特表2005−532692号公報 特開2003−332562号公報 特開2002−134760号公報 特開2003−142414号公報 特開2002−217116号公報 特開平10−312971号公報
しかしながら、前記ELO法では、マスクとなる保護膜の形成とそのパターンニングを含む複雑なマスク形成プロセスが必要であるため、長い作業時間を要し、コストが増大するという問題点がある。また、ELO法を適用してSiCエピタキシャル膜を成長させる場合には、マスク材として、例えば炭化タンタル(TaC)などのように、SiCエピタキシャル膜の成長温度(1600℃程度)に耐え得る材料を用いる必要があるという問題点がある。さらに、ELO法には、マスクによって被覆されない部分の転位がエピタキシャル膜中へ伝播するという問題点がある。
また、前記特許文献1に開示された方法は、ヘテロエピタキシャル成長法に適した方法であり、SiCのようにホモエピタキシャル成長法には適さない。SiCのホモエピタキシャル成長法の場合には、エッチングによって貫通転位のエッチピットを生成し、そのエッチピット上にSiCエピタキシャル膜を成長させても、貫通転位が基板からそのエピタキシャル膜中へ伝播してしまう。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、作業時間とコストの増大を抑えた簡便な方法で、結晶欠陥密度の低いエピタキシャル膜を有する単結晶ウェハを製造することができる単結晶ウェハの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、半導体基板の第1の主面に接してその上にp型エピタキシャル層を生成する第1のエピタキシャル成長工程と、前記p型エピタキシャル層に接してその上に第1のn型エピタキシャル層を生成する第2のエピタキシャル成長工程と、前記第1のn型エピタキシャル層にエッチング液を接触させ、前記第1のn型エピタキシャル層の結晶欠陥によって生じるエッチピットが前記p型エピタキシャル層に達するまで、前記第1のn型エピタキシャル層をエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項2の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、請求項1に記載の発明において、前記第1のn型エピタキシャル層の、前記エッチング処理により露出した面に接してその上に第2のn型エピタキシャル層を生成する第3のエピタキシャル成長工程、をさらに含むことを特徴とする。また、請求項3の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、請求項2に記載の発明において、前記第3のエピタキシャル成長工程では、前記エッチピットの底部が前記p型エピタキシャル層中に空隙として残るように、前記第2のn型エピタキシャル層で前記エッチピットを埋めることを特徴とする。
また、請求項4の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、請求項2または3に記載の発明において、前記エッチング工程後、前記第3のエピタキシャル成長工程前に、前記第1のn型エピタキシャル層の、前記エッチング処理により露出した面から前記p型エピタキシャル層にn型不純物をイオン注入し、注入された前記n型不純物を活性化させて前記p型エピタキシャル層の導電型をn型に転換する転換工程、をさらに含むことを特徴とする。また、請求項5の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、請求項2〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記第2のn型エピタキシャル層の表面を加工して平坦にすることを特徴とする。
また、請求項6の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の発明において、前記半導体基板の第2の主面を研磨することを特徴とする。また、請求項7の発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、前記半導体基板は炭化珪素でできており、前記エッチング液は溶融KOHであることを特徴とする。
この発明によれば、半導体基板上にp型エピタキシャル層と第1のn型エピタキシャル層を積層してエッチングを行うことによって、第1のn型エピタキシャル層の結晶欠陥部分に、第1のn型エピタキシャル層とp型エピタキシャル層の境界部分で括れたエッチピットができる。その状態で、さらに、第2のn型エピタキシャル層を積層することによって、p型エピタキシャル層中のエッチピットの底部が埋まる前に、エッチピットの括れ部分が塞がるため、p型エピタキシャル層中に空隙を残して、エッチピットを埋めることができる。その空隙によって、結晶欠陥が第1および第2のエピタキシャル層中に伝播するのを防ぐことができる。
本発明にかかる単結晶ウェハの製造方法によれば、作業時間とコストの増大を抑えた簡便な方法で、結晶欠陥密度の低いエピタキシャル膜を有する単結晶ウェハを製造することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる単結晶ウェハの製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1〜図6は、この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。このうち、図3は、エッチピットの形状を説明するための要部断面図である。まず、例えば気相CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、n型SiC基板1の上にp型エピタキシャル層2を成膜する。このときの成膜条件は、一般的な条件である。特に限定しないが、例えば、温度1600℃、圧力80Torr、H2流量20slm、SiH4流量67ccm、C38流量11ccm、TMA(Tri−Methyl−Aluminum)流量0.1ccmである。
続いて、例えば気相CVD法においてドーパントを変えて、p型エピタキシャル層2の上にn型エピタキシャル層3を成膜する(図1)。このときの成膜条件は、一般的な条件である。特に限定しないが、例えば、TMAに代えてN2を流量100ccmで流す。その他の条件は、p型エピタキシャル層2の成膜条件と同じでよい。この状態では、貫通刃状転位4が、基板1からp型エピタキシャル層2およびn型エピタキシャル層3を貫通してn型エピタキシャル層3の表面まで伸びている。
ここで、p型エピタキシャル層2の濃度および膜厚は、それぞれ、例えば1014〜1020cm-3程度および0.1〜10μm程度の範囲にあればよい。また、n型エピタキシャル層3の濃度は、例えば1014〜1019cm-3程度の範囲にあればよい。n型エピタキシャル層3の膜厚は、続くエッチング工程の処理条件によって変わるが、例えば0.5〜1.5μm程度の範囲にあるのが望ましい。
次いで、例えば、エッチング液として溶融KOHを用いて500℃で1分間のエッチングを行う。これによって、n型エピタキシャル層3の表面がエッチングされる。そして、貫通刃状転位4の部分にエッチピット5が形成される(図2)。図3に、形成されたエッチピット5を拡大して示す。図3に示すように、エッチピット5の深さは、n型エピタキシャル層3を貫通してp型エピタキシャル層2が浅く窪む程度である。エッチング条件は、上述した条件に限らず、このような深さのエッチピット5が形成されるような条件であればよい。
ここで、p型エピタキシャル層2のa軸方向のエッチング速度は、n型エピタキシャル層3のa軸方向のエッチング速度よりも大きい。この速度差に起因して、表1に示すように、エッチピット5は、n型エピタキシャル層3よりもp型エピタキシャル層2において大きく形成される。このa軸方向のエッチング速度の差は、エピタキシャル層の極性に依存し、不純物濃度には依存しない。
Figure 2008027969
従って、図3に示すように、エッチピット5は、n型エピタキシャル層3の表面からエッチピット5の底部へ向かって、n型エピタキシャル層3中で徐々に狭くなり、p型エピタキシャル層2中で再び広くなって、p型エピタキシャル層2中で底となる。つまり、エッチピット5の、n型エピタキシャル層3とp型エピタキシャル層2との境界部分に、括れた形状の部分(以下、括れ部とする)6ができる。
上述したような括れ部6を有するエッチピット5を形成するには、エッチング終了時にn型エピタキシャル層3が残った状態で、エッチピット5の底部がp型エピタキシャル層2中に達している必要がある。例えば溶融KOHを用いたエッチングの場合、そのエッチング速度は、無転位部より転位部の方が大きい。エッチング温度500℃のときのKOHエッチングの時間とエッチング深さ・大きさとの関係、エッチング時間1分間のときのKOHエッチングの温度とエッチング深さ・大きさとの関係を、それぞれ、図7および図8に示す。
図7および図8において、貫通刃状転位部エッチング深さ(□のプロット)と通常部エッチング深さ(▲のプロット)を比較することにより明らかなように、エッチング温度が高いほど、またエッチング時間が長いほど、転位部と無転位部とのエッチング速度の差が広がる。従って、高温で長時間の溶融KOHエッチングを行うことは、プロセス余裕を増す点で有利である。
その一方で、n型エピタキシャル層3にできるエッチピット5が拡大してしまうため、後のエピタキシャル成長工程においてエッチピット5の括れ部6を塞ぐ際に、塞ぐ必要のある領域が広くなるという点で不利である。これらのことを考慮すると、望ましくは、n型エピタキシャル層3の膜厚を0.5〜1.5μmにするのがよい。そして、溶融KOHエッチングを、400〜500℃で1〜2分間、行うのが適当である。
エッチングによるエッチピット5の形成後、例えば気相CVD法により、n型エピタキシャル層3(第1のn型エピタキシャル層3とする)の上にさらにn型エピタキシャル層7(第2のn型エピタキシャル層7とする)を成膜する(図4)。なお、2つのn型エピタキシャル層3,7を区別するため、下層のn型エピタキシャル層3を第1のn型エピタキシャル層3とし、上層のn型エピタキシャル層7を第2のn型エピタキシャル層7とする。
第2のn型エピタキシャル層7の成膜条件は、一般的な条件であり、例えば第1のn型エピタキシャル層3を成膜するときと同じでよい。第2のn型エピタキシャル層7のエピタキシャル成長時に、エッチピット5の括れ部6が横方向に成長する。それによって、p型エピタキシャル層2中のエッチピット5の底部が埋まる前に、エッチピット5の括れ部6が塞がる。つまり、p型エピタキシャル層2中に空隙8を残して、エッチピット5が第2のn型エピタキシャル層7により埋められる。
n型SiC基板1から伸びる貫通刃状転位4は、p型エピタキシャル層2中の空隙8によって止り、第1のn型エピタキシャル層3および第2のn型エピタキシャル層7へは伝播しない。つまり、貫通刃状転位4が第1のn型エピタキシャル層3および第2のn型エピタキシャル層7へは伝播するのを防ぐことができる。第2のn型エピタキシャル層7の成膜直後では、第2のn型エピタキシャル層7の表面に、エッチピット5に起因する凹部が残っている。
そこで、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理により、第2のn型エピタキシャル層7の表面を研磨して平坦にする(図5)。また、p型の層(p型エピタキシャル層2)がn型SiC基板1と第1および第2のn型エピタキシャル層3,7の間に挟まれているので、例えばCMP処理により、n型SiC基板1およびp型エピタキシャル層2を研磨してなくす。以上のようにして、従来よりも転位の少ない第1のn型エピタキシャル層3と第2のn型エピタキシャル層7からなるn型のSiC単結晶ウェハが得られる(図6)。
実施の形態2.
図9〜図11は、この発明の実施の形態2にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。まず、実施の形態1と同様にして、n型SiC基板1上にp型エピタキシャル層2および第1のn型エピタキシャル層3を順次、エピタキシャル成長させ(図1)、例えば溶融KOHを用いてエッチングを行ってエッチピット5を形成する(図2)。エピタキシャル成長条件やエッチング条件は、実施の形態1と同様である。
続いて、燐イオン(P)または窒素イオン(N)を、p型エピタキシャル層2(図2参照)を覆う深さにイオン注入し、活性化処理を行う。これによって、n型SiC基板1と第1のn型エピタキシャル層3の間のp型エピタキシャル層2がn型に転換し、n型層12となる(図9)。続いて、実施の形態1と同様にして、第2のn型エピタキシャル層7を成膜し、n型層12中に空隙8を残して、エッチピットを第2のn型エピタキシャル層7で埋める(図10)。続いて、第2のn型エピタキシャル層7の表面を研磨して平坦にする(図11)。以上のようにして、従来よりも転位の少ないn型のSiC単結晶ウェハが得られる。
ここで、p型エピタキシャル層2の導電型を転換するためのイオン注入を行うタイミングとしては、溶融KOHエッチング処理の直後が望ましい。その理由は、注入深さが浅い方が注入ダメージを軽減することができるからであり、第2のn型エピタキシャル層7を積層する前の方が注入深さを浅くできるからである。しかし、イオン注入によるダメージの回復を十分に行うことができれば、溶融KOHエッチング処理を行った後であれば、いつイオン注入を行ってもよい。
以上説明したように、実施の形態によれば、p型層とn型層のエッチング速度の違いを利用して、エピタキシャル層2,3中に括れ部6を有するエッチピット5を形成し、さらにエピタキシャル成長を行うことによって、エッチピット5の底部を空隙8として残したままエッチピット5が埋まる。SiC基板1から伸びる転位4は、その空隙8で止るので、転位4がエピタキシャル層3,7中に伝播するのを防ぐことができる。従って、作業時間とコストの増大を抑えた簡便な方法で、転位密度の低いエピタキシャル層3,7からなるSiC単結晶ウェハを製造することができる。
本発明者が、実施の形態1または2の方法で製造したSiC単結晶ウェハの貫通刃状転位の密度を調べたところ、いずれも、従来のウェハのおよそ1/100であった。また、実施の形態1または2の方法で製造したSiC単結晶ウェハを用いてSiCデバイスを作製したところ、デバイス特性が向上し、また、製造歩留まりが改善した。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、種々変更可能である。例えば、実施の形態中に記載した寸法や濃度などは一例であり、本発明はそれらの値に限定されるものではない。また、本発明は、SiC単結晶ウェハの製造に限らず、その他の半導体単結晶ウェハの製造にも適用できる。
以上のように、本発明にかかる単結晶ウェハの製造方法は、転位密度の低い単結晶ウェハを製造するのに有用であり、特に、パワー半導体素子の製造に用いられるSiC単結晶ウェハを製造するのに適している。
この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態1にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 KOHエッチングの時間とエッチング深さ・大きさとの関係を示す特性図である。 KOHエッチングの温度とエッチング深さ・大きさとの関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態2にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態2にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。 この発明の実施の形態2にかかる単結晶ウェハの製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 n型SiC基板
2 p型エピタキシャル層
3 第1のn型エピタキシャル層
4 貫通刃状転位
5 エッチピット
7 第2のn型エピタキシャル層
8 空隙
12 n型層



Claims (7)

  1. 半導体基板の第1の主面に接してその上にp型エピタキシャル層を生成する第1のエピタキシャル成長工程と、
    前記p型エピタキシャル層に接してその上に第1のn型エピタキシャル層を生成する第2のエピタキシャル成長工程と、
    前記第1のn型エピタキシャル層にエッチング液を接触させ、前記第1のn型エピタキシャル層の結晶欠陥によって生じるエッチピットが前記p型エピタキシャル層に達するまで、前記第1のn型エピタキシャル層をエッチングするエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする単結晶ウェハの製造方法。
  2. 前記第1のn型エピタキシャル層の、前記エッチング処理により露出した面に接してその上に第2のn型エピタキシャル層を生成する第3のエピタキシャル成長工程、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の単結晶ウェハの製造方法。
  3. 前記第3のエピタキシャル成長工程では、前記エッチピットの底部が前記p型エピタキシャル層中に空隙として残るように、前記第2のn型エピタキシャル層で前記エッチピットを埋めることを特徴とする請求項2に記載の単結晶ウェハの製造方法。
  4. 前記エッチング工程後、前記第3のエピタキシャル成長工程前に、前記第1のn型エピタキシャル層の、前記エッチング処理により露出した面から前記p型エピタキシャル層にn型不純物をイオン注入し、注入された前記n型不純物を活性化させて前記p型エピタキシャル層の導電型をn型に転換する転換工程、
    をさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載の単結晶ウェハの製造方法。
  5. 前記第2のn型エピタキシャル層の表面を加工して平坦にすることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の単結晶ウェハの製造方法。
  6. 前記半導体基板の第2の主面を研磨することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の単結晶ウェハの製造方法。
  7. 前記半導体基板は炭化珪素でできており、前記エッチング液は溶融KOHであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の単結晶ウェハの製造方法。



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