JP2002217116A - 結晶膜、結晶基板および半導体装置の製造方法 - Google Patents

結晶膜、結晶基板および半導体装置の製造方法

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悦男 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貫通転位密度が一様に低く、高品質な結晶層
を簡便に得ることができる結晶膜と結晶基板の製造方
法、およびこれらを用いた半導体装置の製造方法を提供
する。 【解決手段】 GaNよりなる下層部13aを成長さ
せ、成長温度(1020℃)は保持しつつGaの原料ガ
スの供給を3分間停止して下層部13aの表面をエッチ
ングする。これにより、個々の貫通転位D1 の位置に凹
部13bが自発的に形成される。次に、Gaの原料ガス
の供給を再開し、上層部13cを成長させる。このと
き、凹部13bの底部では結晶成長は進行せず、上側で
は横方向に成長が進む。従って、上層部13cが凹部1
3bの上を覆い、個々の貫通転位D1 の終端に空間部1
3b1 が形成される。空間部13b1 により貫通転位D
1 は遮断され、上層部13cへの伝播が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成長用基板の上に
結晶膜を成長させるための結晶膜の製造方法、結晶基板
の製造方法およびこれらを応用する半導体装置の製造方
法に係り、特に、窒化物系III−V族化合物を用いた
結晶膜、結晶基板、および半導体レーザ等の半導体装置
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種半導体装置の多くは、基板上に半導
体層を積層させて作製される。例えば、発光ダイオード
(Light Emitting Diode;LED)や半導体レーザ(L
D;Laser Diode )は、共に半導体層のpn接合に順方
向電流を流して電子と正孔を再結合させて光電変換を行
う半導体発光素子であり、n型とp型の半導体層が積層
されて構成されている。そのうち、LEDは単体ではフ
ォトカプラや表示ランプ、光通信用の光源などに用いら
れ、LDの方もディジタルまたはアナログの通信機器、
オーディオディスクやビデオディスクのピックアップ、
光ディスクメモリ、レーザプリンタなど様々な用途に用
いられている。また、その材料となる半導体もII−V
I族系あるいはIII−V族系の化合物半導体であり、
それぞれに多くのバリエーションがある。
【0003】これら発光素子あるいは半導体発光装置の
分野では、近年、半導体材料として窒化物系III−V
族化合物が注目されている。そもそも、窒化物系III
−V族化合物は、半導体材料の中でもとりわけ多くの優
れた特徴をもつことで知られている。GaN,AlN,
InNに代表されるこの材料系は、いずれも室温で最も
安定な構造がウルツ鉱型であるので、エネルギ−バンド
構造が直接遷移型である。また、同一結晶構造の化合物
同士の3元、4元の混晶(例えば、AlGaN,GaI
nN,AlGaInN)の作製が可能であり、そのバン
ドギャップエネルギーは近紫外域から可視全域にわたる
発光を可能にする。とりわけ、青色領域で発光するもの
は、記録の高密度化に伴って発光領域がより短波長側に
移行してきた光ディスク用のレーザにおいて有望視され
ている材料である。更に、GaNは電子飽和速度がGa
Asのそれよりも大きく、また、AlGaNは負の電子
親和力を持つことから、この材料系は超高周波・高出力
動作のトランジスタなどの新しいデバイスへの応用も期
待されている。
【0004】ところで、窒化物系III−V族化合物半
導体では、その結晶成長に関して、適した基板が未だ得
られていない点が大きな問題となっていた。GaNなど
窒化物系III−V族化合物半導体は、格子定数が他の
半導体結晶等に比べて小さく、格子定数や熱膨張係数が
似通ったものが従来から一般的な基板に存在しない。ま
た、最も成長に適しているはずのGaN基板においては
結晶中にクラックや転位の多いものしか未だ得られてい
ない。そのため、従来より、サファイアに代表される各
種の異種基板が代替に用いられており、これらの基板上
に900℃以下の低温でAlNあるいはAlx Ga1-x
N(0≦x<1)よりなる緩衝層を堆積させることによ
り格子不整合に起因する転位を低減する方法が一般的で
あった(特開昭63−188938号公報および特公平
8−8217号公報など)。この方法では、貫通転位を
109 cm-2程度まで低減することができ、結晶層の結
晶性や構造(モフォロジー)を改善することができる。
しかし、高品質の結晶層を得るには限界があり、より貫
通転位密度の低い結晶層を得るための技術が要求されて
きた。
【0005】そこで、近年になって結晶を横方向に成長
させる技術が提案されてきている。例えば、成長用基板
に結晶層を成長させ、その上に、酸化ケイ素あるいは窒
化ケイ素等の結晶成長を阻害する材料を用いてマスクパ
ターンを形成し、再び結晶層を成長させると、結晶はマ
スクより露出する結晶層を基礎としてマスク上を横方向
に成長する。横方向成長においては転位もまた屈曲する
ので、このようにして作製された基板の上面は、貫通転
位密度が非常に低いものとなる(特開平10−3129
71号公報参照)。
【0006】また、これに類似した技術として、成長用
基板の上の(例えばストライプ状の)所定の領域に種結
晶層を形成し、この種結晶層を基礎として結晶層を横方
向に成長させる方法も知られている(MRS Internet J.Ni
tride Semicond.Res.4S1,G3.38(1999),MRS Internet J.
Nitride Semicond.Res.4S1,G4.9(1999),中村他;第46回
応用物理学関係連合講演会'99 春講演予稿集31p-N-8(19
99))。なお、基板上に種結晶層を形成する替わりに、結
晶層の表面に凹部を形成して表面から側面部分を相対的
に凸部とするなどの応用が工夫されてきている(石田
他;第46回応用物理学関係連合講演会'99 春講演予稿集
30p-M-17(1999)など) 。これらの技術を用いれば、基板
表面の貫通転位密度は106 cm-2程度にまで低減でき
る。従って、このような転位密度の低い基板を用いて作
製される半導体装置では、基板からの貫通転位が少な
く、結晶性が向上するので、例えば半導体レーザの長寿
命化などの装置の性能向上が可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、リソグラフィによるパターニングが必要で
あるため、製造工程数が多くなってしまい、製造コスト
が高くなってしまうという問題があった。また、パター
ニングの際には、結晶成長装置内から一旦基板を取り出
す必要があり、不純物の付着により基板が汚染された
り、結晶層の表面が酸化される虞もあった。
【0008】その上、マスクあるいは種結晶層のパター
ニングは表面の転位分布に関係なく行なわれており、マ
スクの間の領域あるいは種結晶層の上面から転位が伝播
するために、これらの方法では貫通転位密度の低減に限
界があった。そもそも、マスクの間隙や種結晶層は横方
向成長させる結晶の核となるべき部分であり、パターニ
ングによってある程度のサイズの領域に形成されてい
た。そのサイズは、おおむね転位間の距離よりも大きな
値であり、この領域から転位が伝播することは避けられ
ない。なお、貫通転位が結晶層の表面に生じる確率は基
板面において一様であって、予め転位分布の傾向を把握
することができない。従って、転位分布を考慮して少し
でも転位の少ない領域にマスクの間隙や種結晶層を設定
することは難題であり、仮に、転位分布に即してこれら
のパターニングを行なうにしても、基板毎に異なるパタ
ーンが必要となることや、マスクの位置合わせ等の問題
があり、この手法は実際的ではない。
【0009】また、これらの方法では、横方向成長する
結晶において転位は屈曲して伝播し、横方向成長領域同
士の会合部では、伝播した転位が会合面に沿って立ち上
がり、結晶上面に転位列が生じる。つまり、得られる結
晶基板の上面には、マスクの間隙や結晶層からの貫通転
位と、会合部からの貫通転位が存在する。通常、マスク
や結晶層の間隔は一定とするので、それに応じて貫通転
位は周期的に発生している。そこで、従来では、出来る
だけ転位のない半導体装置を作製するために、半導体層
のうち主要な機能部分(例えばレーザでは発光領域)を
上記のような結晶基板の貫通転位密度が低い領域に成長
させ、致命的な転位を避けるように半導体層を形成して
いた。そのためには、基板に素子を精度よく位置合わせ
を行なう必要があり、そこに位置合わせの手間と、素子
の寸法設計が限定されるという問題が生じていた。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、貫通転位密度が一様に低く、高品質
な結晶層を簡便に得ることができる、結晶膜と結晶基板
の製造方法、およびこれらを用いた半導体装置の製造方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による結晶膜の製
造方法は、成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させ
る下層部成長工程と、結晶膜の成長面に、その形成部位
が下層部にて発生した個々の転位に自発的に対応する凹
部を形成する凹部形成工程と、凹部のうちの少なくとも
一部を空間部として結晶膜の上層部を成長させる上層部
成長工程とを含むものである。
【0012】本発明による他の結晶膜の製造方法は、成
長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させる下層部成長
工程と、下層部の上に中層部を成長させて、その中層部
の表面付近に、下層部にて発生した転位の伝播を遮断可
能な物質を自発的に個々の転位に対応する部位に析出さ
せることにより転位遮断部を形成する転位遮断部形成工
程と、中層部の上に上層部を成長させる上層部成長工程
とを含んでいる。
【0013】本発明による結晶基板の製造方法および他
の結晶基板の製造方法は、成長用基板の上に結晶膜を設
ける結晶基板の製造方法であって、それぞれ、本発明の
結晶膜の製造方法および他の結晶膜の製造方法により結
晶膜を成長させるようにしたものである。
【0014】本発明による半導体装置の製造方法および
他の半導体装置の製造方法は、成長用基板の上に結晶膜
を設ける工程を含む半導体装置の製造方法であって、そ
れぞれ、本発明の結晶膜の製造方法および他の結晶膜の
製造方法により結晶膜を成長させるようにしたものであ
る。
【0015】本発明による結晶膜、結晶基板、または半
導体装置のいずれかの製造方法では、その形成部位が結
晶膜の成長面に存在する個々の転位に自発的に対応する
凹部が形成され、この凹部のうちの少なくとも一部が空
間部となるように結晶膜の上層部が成長する。よって、
空間部により転位が一様に遮断され、上層部では転位密
度が格段に低くなる。
【0016】本発明による他の結晶膜、結晶基板、また
は半導体装置のいずれかの製造方法では、結晶層の下層
部の上に中層部が成長する際に、その中層部の表面付近
に、その形成部位が下層部にて発生した個々の転位に自
発的に対応する転位遮断部が形成される。よって、その
上に結晶を成長させると、転位遮断部により転位は一様
に遮断されて上層部の転位密度が格段に低くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る結晶層の製造方法を用いて作製さ
れた結晶基板10を表している。この結晶基板10は、
成長用基板11にバッファ層12を介して結晶層13が
形成されたものであり、結晶層13は、例えば、ウルツ
鉱型構造であり、短周期型周期律表における3B族元素
のうちの少なくとも1種と5B族元素のうちの少なくと
も窒素(N)とを含む窒化物系III−V族化合物半導
体(GaNなど)により構成されている。以下、この結
晶基板10の作製方法を具体的に説明する。
【0019】まず、例えばサファイアよりなる成長用基
板11を用意し、図示しないMOCVD(Metalorganic
Chemical Vapor Deposition;有機金属化学気相成長)
装置の内部に載置する。後に説明するように、ここで
は、全工程がこのMOCVD装置内で一貫して行われ、
製造中に基板を取り出すようなことがないものとする。
次に、図2に示したように、例えば、成長用基板11の
c面上に、GaNからなる厚さ30nmのバッファ層1
2を成長させる。その際、成長用基板11の温度(成長
温度)は例えば520℃とする。次いで、成長用基板1
1の温度を例えば1020℃に上げ、バッファ層12の
上に、例えば、GaNからなる下層部13aを2μm成
長させる(下層部成長工程)。
【0020】なお、このようにMOCVDによりGaN
の下層部13aを成長させる場合には、例えば次のよう
な条件でガスを供給する。すなわち、ガリウム(Ga)
の原料ガスとして、トリメチルガリウム((CH3 3
Ga)を50μモル/minの流量で供給し、窒素の原
料ガスとして、アンモニア(NH3 )を0.2モル/m
inの流量で供給する。また、キャリアガスには、水素
(H2 )および窒素(N2 )を用い、10リットル/m
inの流量で供給する。ちなみに、結晶層13(下層部
13aおよび後述する上層部13c)を成長させる際に
は、必要に応じてケイ素(Si)あるいはマグネシウム
(Mg)などの不純物を添加することも可能である。そ
の場合、ケイ素の原料ガスとしては例えばモノシラン
(SiH4)を用い、マグネシウムの原料ガスとしては
例えばビス=シクロペンタジエニルマグネシウム((C
5 5 2 Mg)を用いる。なお、結晶層13が本発明
の「結晶膜」の一具体例に相当する。
【0021】形成される下層部13aには、図2におい
て細線で示したように貫通転位D1が存在している。な
お、ここで貫通転位とは、結晶層13の厚さ方向に伝播
した転位欠陥を指す。この貫通転位D1 は、成長用基板
11とバッファ層12との格子不整合あるいは熱膨張係
数の差などに起因して発生したものであり、その密度は
例えば3×108 cm-2程度である。
【0022】次に、Gaの原料ガスの供給を例えば3分
間停止する。このとき、Gaの供給を遮断する他は、先
の下層部13aの形成工程の際の成長条件がそのまま保
持されている。これにより、図3(A)に示したよう
に、結晶層13の成長は一旦中断され、下層部13aの
表面には、主に熱とキャリアガスである水素(H)ガス
によりエッチングされて凹部が生じる(凹部形成工
程)。
【0023】具体的には、図3(B)に拡大して示した
ように、個々の貫通転位D1 に対応する位置に凹部(エ
ッチピット)13bが形成される。この凹部13bは、
リソグラフィ等によるパターンニングのように形成領域
が意図的に選択されるものとは異なり、自ずと貫通転位
1 に通ずる位置に形成されるものである。凹部13b
が自発的に貫通転位D1 に対応するのは、下層部13a
では各貫通転位D1 を中心に強度が相対的に弱くなって
おり、これらがエッチングされやすいためである。凹部
13bの形状は、例えば、貫通転位D1 と通じている部
分を頂点とする多角錐、あるいは貫通転位D1 と通じて
いる部分を中心とするすり鉢状であり、その深さは例え
ば30nm以上、好ましくは100nm以上である。多
角錐型の具体例としては、外1に示した6つの面(S
面)からなる倒立六角錐がある。
【0024】
【外1】
【0025】なお、ここでのエッチングは、成長用基板
11との界面まで行うようにしてもよい。また、ここで
はキャリアガス(Hガス)をエッチングガスに流用する
ようにしたが、1000℃程度の熱を主体としたサーマ
ルエッチングでも同様の凸部13bを形成することがで
きる。エッチングガスを利用する場合には気相エッチン
グが可能な他のガス、例えば窒化物系III−V族化合
物半導体に対してはアンモニア(NH3 )ガス、塩化水
素(HCl)ガスを導入して凹部13bを形成すること
もできる。また、ここでは、下層部13aの成長を停止
してエッチングを行うようにしたが、下層部13aの成
長は必ずしも中断される必要はなく、エッチングが支配
的な条件で成長を持続させてもよい。
【0026】次に、図4(A)に示したように、例え
ば、Gaの原料ガスの供給を再開し、上層部13cを成
長させる(上層部成長工程)。その際、Gaの原料ガス
は、例えば50μモル/minの流量で供給し、成長温
度は、例えば1000℃〜1050℃とする。このと
き、図4(B)に拡大して示したように、凹部13bに
おいては、まずその上側で上層部13cが積層方向に対
して垂直な方向(横方向)に成長を始める。そのために
凹部13bの底部には原料ガスが到達しにくくなり、底
部では実質的に結晶成長が進行せず、空隙が残される。
引き続き上層部13cを成長させると、図4(C)に拡
大して示したように、凹部13bを覆うように横方向成
長する結晶同士が会合する。これにより、凹部13bの
位置に空間部13b1 が形成される。
【0027】このとき、空間部13b1 の上の上層部1
3cには転位D1 が伝播しない。それは、転位D1 が、
凹部13bのそれぞれの基底部にあって実際に結晶が横
方向成長する面には存在しないからであり、上層部13
cの横方向成長領域は、下層部13aにおいて各転位D
1 が表出する部分との接触を回避できるからである。
【0028】また、空間部13b1 から新たに転位が派
生する場合には、新たな転位は転位D1 が持つ変位の合
計すなわちバーガース・ベクトルの和に相当する変位を
持つことになる。しかしながら、転位D1 が持つ変位
は、通常は転位D1 が連結するように合成され、ここで
は空間部13b1 の上部は横方向に成長するので、新た
に発生する転位を横方向に伝播させることが可能であ
り、空間部13b1 から上層までの領域において転位を
減少させることが可能である。
【0029】このように、空間部13b1 を設けること
で貫通転位D1 は遮断され、あるいは変位が変化させら
れて、その上層部13cへの伝播が阻止される。なお、
ここで空間部13b1 は、3次元的に結晶が不連続にな
る領域であり、内部は真空状態である場合のほか、少な
くとも1部に非晶質様の材料が結晶化せずに取り残され
た状態や、ガスあるいは液体が充填されている状態、ま
たはそれらの複合状態になっている場合もある。
【0030】なお、空間部13b1 が確実に形成される
ようにするためには、凹部13bに対応する斜面からの
横方向成長の速度を大きくすることが好ましい。横方向
成長の速度を大きくするように成長条件を設定するに
は、例えば、キャリアガス種や成長圧力を変えたり、各
種原料ガスの供給比率を変えたりするとよい。また、凹
部13bの後に、非常に速い成長速度で瞬時に結晶成長
を開始すると、凹部13bに比べそれ以外の領域におい
て成長速度が速くなり、速やかに横方向成長が進行す
る。結晶層が窒化物系III−V族化合物半導体の場合
には、Gaの原料ガスを急激に増加することによって実
現することができる。
【0031】上層部13cを一定時間以上成長させる
と、図5のように、成長面は実質的に平坦となる。この
ようにして、上層部13cにおける貫通転位密度が低い
結晶層13が形成され、表面の貫通転位密度が低い結晶
基板10が作製できる。なお、図5において結晶層13
の上層部13cに示した貫通転位D2 は、空間部13b
1 が形成されなかった場合、あるいは凹部13bが完全
には貫通転位D1 と対応していない場合などに発生する
ものである。
【0032】このように本実施の形態によれば、下層部
13aの表面に、その位置が個々の貫通転位D1 に自発
的に対応する凹部13bを形成し、更に上層部13cを
凹部13bの上部を覆うように形成して空間部13b1
を設けるようにしたので、貫通転位D1 の上層部13c
への伝播が遮断される。従って、凹部13bの形成はパ
ターニング等の工程が不要であり、結晶層の作製工程を
簡易なものとすることができると同時に、上層部13c
における貫通転位密度が極めて低い結晶層13、および
高品質の結晶基板10を得ることができる。
【0033】また、下層部成長工程,凹部形成工程およ
び上層部成長工程は全て同一装置内で行うようにしたの
で、製造工程の一層の簡略化および短縮化を図ることが
でき、装置間を移送させる際に生じる不純物による汚染
および表面の酸化を防止することができる。しかも、凹
部形成工程はガリウムの原料ガスの供給を一旦停止する
というだけの極めて簡便なものであり、結晶基板10の
生産性を高めることができる。
【0034】作製された結晶基板10から成長用基板1
1などを除去し、結晶層13あるいはその一部からなる
薄膜とすれば、例えば、窒化物系III−V族化合物基
板として半導体装置等に用いることができる。成長用基
板11やバッファ層12などは、研削,ドライエッチン
グまたはウェットエッチング等により除去することがで
きる。また、結晶層13の上層部13cと下層部13a
との境界面には空間部13b1 が面状に分布しており、
機械的強度が弱くなっているので、この境界面で上層部
13cを下層部13a以下から分割するようにしてもよ
い。具体的には、例えば、レーザ照射,ランプ照射,超
音波の付与,急冷あるいは急加熱を施して分離すること
ができる。その他、機械的に変形させ、空間部13b1
を利用して結晶層13の上層部13cを剥離するように
してもよい。
【0035】(変形例)次に、第1の実施の形態の変形
例として、複数の凹部13bを連通される場合について
図6を参照して説明する。なお、以下には第1の実施の
形態と異なる部分についてのみ詳述する。
【0036】ここでは、結晶層13Aの凹部形成工程に
おいて、複数の凹部13bを連通させて凹部13dを形
成する。結晶層13Aの下層部13aにおける貫通転位
1の密度をbとすると、貫通転位D1 間の平均距離は
-1/2である。従って、貫通転位D1 に対応する凹部1
3bが互いに重なり合う領域において繋がり、1つの凹
部13dとなるために、凹部13bをb-1/2程度以上の
径に形成する。具体的には、凹部13bの径を30nm
以上とすれば、互いを確実に連通させて凹部13dを形
成するのに十分である。
【0037】そのためには、凹部形成の際に、例えばガ
リウムの原料ガスの供給を停止する時間を長くするなど
して、エッチングを下層部13aの表面方向にも充分に
進行させればよい。このようにして凹部13dを形成し
た後に上層部13cを成長させると、凹部13dには、
複数の貫通転位D1 に対応する空間部13d1 が形成さ
れる。
【0038】凹部13dの上を覆うように上層部13c
が成長する際に、下層部13aの貫通転位D1 が持つ変
位が維持される場合には、空間部13b1 と同様、その
変位に応じた転位が新たに発生する。しかしながら、貫
通転位D1 の合成変位が0となれば、上層部13cは貫
通転位D2 を生じることなく会合し、凹部13dを閉塞
することが可能である。なお、貫通転位D1 の合成変位
が0以外の値となった場合においても、個々の貫通転位
1 が持つ変位は互いに打ち消しあうことが可能であ
る。
【0039】従って、複数の凹部13bを連通させて凹
部13dを形成するようにすれば、上層部13cにおけ
る貫通転位密度をより効率よく低減することができる。
なお、凹部13dの大きさは特に限定しないが、そこに
包含される貫通転位D1 (すなわち凹部13b)が多い
ほど、転位同士の変位を相殺する確率を高めることがで
きる。
【0040】以下、他の実施の形態について説明する
が、各実施の形態において、第1の実施の形態と同一構
成要素には同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】[第2の実施の形態]図7(A)〜(C)
は、第2の実施の形態に係る結晶基板20の製造方法を
工程毎に表すものである。なお、図7は、便宜上、図1
ないし図6とは異なる縮尺で示している。
【0042】まず、図7(A)に示したように、例え
ば、第1の実施の形態の変形例と同様にして、下層部1
3aの表面に凹部13b,13dを形成する。更に、凹
部13b,13dを含む下層部13aの表面 (すなわ
ち、ここでの成長面)に、例えば酸素,窒素,フッ素あ
るいは炭素のうちの少なくとも1種を含む被膜21を形
成する。具体的には、例えば、ガリウムおよび窒素の原
料ガスの供給を中断し、ケイ素および酸素を含むガスを
それぞれ供給し、ケイ素と酸素とを含む被膜21を形成
する。これもまた、同一の装置内で供給する原料ガスを
切り替えることにより行なうことができる。なお、その
表面に結晶が成長しにくいように、被膜21は非晶質様
の状態であることが好ましい。
【0043】また、被膜21は、例えば、酸素、窒素、
フッ素等を下層部13aの原料ガスと共に導入すること
で形成してもよい。ここでは、例えばGaの酸化物など
を形成するとよい。この被膜21の材料としては、上述
のケイ素と酸素とを含むもの以外の酸化物、その他の窒
化物、フッ化物、金属あるいは炭素含有材料等を用いる
ことができる。例えば、アルミニウム(Al),ガリウ
ム(Ga),インジウム(In),マグネシウム(M
g),ジルコニウム(Zr)あるいはチタン(Ti)な
どの金属と酸素とを含むようにしたり、ケイ素(Si)
やマグネシウム、あるいは金属と窒素,フッ素あるいは
炭素とを含むようにしたりすることができる。また、レ
ジストなどの有機材料を用いてもよい。
【0044】次に、図7(B)に示したように、例えば
水素(H)を含む雰囲気中においてRIEなどのドライ
エッチングを行う。その際、下層部13aの表面は凹部
13b,13dに比べてエッチングガスと接触しやすい
ため、凹部13b,13dよりもエッチングが進行しや
すい。このエッチングにより、被膜21のうち下層部1
3a表面にあたる部分は除去され、凹部13b,13d
上に形成されている部分が選択的に残される。なお、被
膜21を凹部13b,13dの底部にいくほど厚くなる
ように形成すると、被膜21の除去を容易に行うことが
できる。なお、ここでのエッチングはドライエッチング
に限定されるものではなく、サーマルエッチングやウェ
ットエッチングを行うようにしてもよい。
【0045】次に、図7(C)に示したように、例えば
第1の実施の形態と同様にして、凹部13b,13dに
空間部13b1 ,13d1 を形成するように結晶層13
Bの上層部13cを成長させる。このようにして、結晶
基板20が完成する。ここでは、凹部13b,13dの
表面に被膜21が設けられているので、空間部13
1 ,13d1 を形成するための上層部13cの成長条
件の制御が容易となる。
【0046】このように、凹部13b,13dの上に被
膜21を形成するようにしたので、そののち、上層部1
3cを成長させ空間部13b1 ,13d1 を形成する際
に、成長条件の自由度を大きくすることができ、空間部
13b1 ,13d1 を容易に形成することができる。
【0047】[第3の実施の形態]図8(A),(B)
は、第3の実施の形態に係る結晶基板30の製造方法を
工程毎に表すものである。本実施の形態では、まず、図
8(A)に示したように、第2の実施の形態と同様にし
て、下層部13a表面に凹部13b,13dを形成した
のち、凹部13b,13dを含む下層部13の表面(す
なわち、ここでの成長面)に対して、例えば、酸化,窒
化,フッ化および炭化のうちの少なくとも1種の処理を
施して、表面処理領域13a1 を形成する。なお、この
表面処理領域13a1 は、層厚方向に原子数個分、例え
ば1nm程度の厚みとする。
【0048】具体的には、例えば、ガリウムおよび窒素
の原料ガスの供給を中断して酸素を含むガスを供給する
ことにより、この酸素と下層部13aのガリウムとを反
応させてガリウムの酸化物よりなる表面処理領域13a
1 を形成する。また、ケイ素を含むガスを供給すること
により、このケイ素と結晶層13Bの下層部13aの窒
素とを反応させてケイ素の窒化物よりなる表面処理領域
13a1 を形成するようにしてもよい。更に、フッ素あ
るいは炭素を含むガスを供給することにより、フッ素あ
るいは炭素と下層部13aのガリウムとを反応させてガ
リウムのフッ化物あるいは炭化物よりなる表面処理領域
13a1 を形成するようにしてもよい。
【0049】そののち、図8(B)に示したように、例
えば、第2の実施の形態と同様にしてドライエッチング
またはウェットエッチングを行い、表面処理領域13a
1 の一部を選択的に除去する。それ以降の工程は第2の
実施の形態と同様であり、被膜21を表面処理領域13
1 に置き換えれば、その効果も第2の実施の形態の効
果に同じである。
【0050】[第4の実施の形態]図9ないし図12
は、第4の実施の形態に係る結晶基板40の製造方法を
工程毎に表すものである。
【0051】まず、図9に示したように、第1の実施の
形態と同様にして、成長用基板11に、バッファ層12
および下層部43aを順次成長させる(下層部成長工
程)。下層部43aは、例えば第1の実施の形態と同様
の成長条件で形成され、同様に、3×108 cm-2程度
の密度の貫通転位D1 が存在している。
【0052】次に、例えば、ガリウムの原料ガスの供給
を一旦停止し、成長温度を850℃に下げる。続いて、
ガリウムの原料ガスの供給を再開し、図10(A)に示
したように、下層部43aの上に中層部43bを成長さ
せる(凹部形成工程)。すなわち、下層部43aを成長
させる際とは異なる成長温度で中層部43bを成長させ
る。中層部43bは、例えば、10nm以上、好ましく
は50nm以上であり、ここでは100nmの厚さまで
成長させる。
【0053】このようにして成長させた中層部43b
は、表面(本実施の形態における成長面)が凹凸形状と
なる。具体的には、図10(B)に拡大して示したよう
に、個々の貫通転位D1 に自発的に対応して、積層方向
における深さが例えば10nm〜100nmの凹部(成
長ピット)43cが形成される。凹部43cが自発的に
貫通転位D1 の位置に形成されるのは、一般にMOCV
D法により1000℃以下の成長温度で成長させた結晶
層は成長ピットを生じやすいことによる。凹部43cの
形状は、例えば第1の実施の形態の凹部13bと同様で
ある。
【0054】次に、例えば、ガリウムの原料ガスの供給
を停止し、成長温度を急速に1020℃まで上げる。続
いて、成長温度が1020℃に到達すると同時に、ガリ
ウムの原料ガスの供給を再開し、図11(A)に示した
ように、上層部43dを成長させる(上層部成長工
程)。ここでは、成長温度の急峻な上昇に伴って、図1
1(B)に拡大して示したように、上層部43dのうち
凹部43cに対応する斜面では横方向に成長が進む。そ
の成長の様子は第1の実施の形態と同様であり、図11
(C)に示したように、凹部43cの斜面から横方向成
長した結晶同士が会合して空間部43c1 が形成され
る。これにより、貫通転位D1 は遮断され、空間部53
1 の上側への伝播が阻止される。更に、結晶層43の
上層部43dを一定時間以上成長させると、図12に示
したように、成長面は実質的に平坦となり、結晶層43
および結晶基板40が完成する。
【0055】なお、ここでは、成長温度を昇降させる過
程においてガリウムの原料ガスの供給を停止するように
したが、降温させつつ凹部53cを形成したり、昇温さ
せつつ凹部53cに対応する斜面から横方向成長させた
りできるならば、必ずしも成長を中断する必要はない。
【0056】このように、結晶層43の中層部43b表
面に、自発的に貫通転位D1 に対応する凹部43cを形
成し、そののち上層部43dを成長させることにより結
晶層43の内部に空間部43c1 を形成するようにした
ので、空間部43c1 において貫通転位D1 を遮断する
ことができる。よって、結晶層43の上層部43dにお
ける貫通転位密度を簡便に低減することができる。な
お、本実施の形態は、凹部形成工程において下部層43
aとは成長条件の異なる中部層43bを形成し、その表
面に凹部43cを設けること以外は第1の実施の形態と
同様であり、第1の実施の形態と同様の効果を発揮す
る。
【0057】(変形例)上記第4の実施の形態では、下
層部43aを成長させる際とは異なる成長温度で中層部
43bを成長させるようにしたが、下層部43aを成長
させる際とは異なる成長速度で中層部43bを成長させ
るようにした場合においても、その表面は凹凸形状とな
り、同様の効果が得られる。この場合の成長速度は、中
層部43bは下層部43aよりも遅いほうが適当であ
る。なお、成長速度を変えるには、例えば、ガリウムの
原料ガスの流量を変化させるか、あるいはガリウムの原
料ガスと窒素の原料ガスとの流量比を変化させればよ
い。
【0058】また、中層部43bを成長させる際に、ケ
イ素あるいはマグネシウムなどの不純物を過剰(例え
ば、濃度で1×1019cm-3以上)に添加するようにし
ても、その表面は凹凸形状となり、同様の効果が得られ
る。
【0059】[第5の実施の形態]図13ないし図16
は、第5の実施の形態に係る結晶基板50の製造方法を
工程毎に表すものである。
【0060】まず、図13に示したように、第1の実施
の形態と同様に、成長用基板11の上にバッファ層12
および下層部53aを順次成長させる(下層部成長工
程)。なお、下層部53aには、第1の実施の形態と同
様に、3×109 cm-2程度の密度で貫通転位D1 が存
在している。
【0061】次いで、図14(A)に示したように、例
えば、ガリウムの原料ガスの供給を停止し、成長温度を
750℃に下げる。そののち、例えば、ガリウムの原料
ガスとインジウムの原料ガスとを所望の割合で供給し、
下層部53aの上に、例えばInp Ga1-p N(p≧
0.05)混晶よりなる中層部53bを5nm成長させ
る(転位遮断部形成工程)。このようにインジウムの組
成比が5%以上に高いInGaN混晶を成長させると、
図14(B)に拡大して示したように、その表面付近で
は貫通転位D1 の位置に金属インジウムが析出し、金属
インジウムよりなる転位遮断部53cが自発的に形成さ
れ易い。なお、図14では、転位遮断部53cは中層部
53bから突き出すようにして形成されているが、ここ
では転位遮断部53cの形状は問わない。なお、金属イ
ンジウムは、貫通転位D1 の伝播を遮断可能な物質であ
る。
【0062】中層部53bを成長させたのち、図15
(A)に示したように、例えば、インジウムの原料ガス
の供給を停止し、成長温度を1020℃まで上昇させ、
中層部53bの上にGaNよりなる上層部53dを成長
させる(上層部成長工程)。このとき、転位遮断部53
cにおいては、中層部53bおよび成長した上層部53
dに比べてGaN結晶が成長しにくいため、図15
(B)に拡大して示したように、転位遮断部53c上で
は、上層部53dが横方向成長する。上層部53dを更
に成長させると、図15(C)に拡大して示したよう
に、転位遮断部53c上において横方向成長した結晶同
士が会合し、一定時間経過すると、図16に示したよう
に、成長面は実質的に平坦となり、結晶層53および結
晶基板50が完成する。
【0063】このように本実施の形態によれば、結晶層
53の中層部53bを成長させる際に、貫通転位D1
対応して転位遮断部53cが自発的に形成されるので、
この転位遮断部53cにより貫通転位D1 を遮断するこ
とができる。よって、結晶層53の上層部53dにおけ
る貫通転位密度を簡便に低減することができる。なお、
本実施の形態では、中層部53bの表面に析出したIn
からなる転位遮断部53cを設けるようにしたが、この
転位遮断部53cを内部にInが充填された凹部とみな
せば、転位遮断部形成工程を凹部形成工程と言い換える
ことができる。このような観点に立つと、本実施の形態
は中層部43dを備える第4の実施の形態と同様であ
り、その効果は(第4の実施の形態と同じく)、第1の
実施の形態と同様である。
【0064】[第6の実施の形態]図17(A)〜
(C)は、第6の実施の形態に係る結晶基板60の製造
方法を工程毎に表すものである。
【0065】まず、図17(A)に示したように、第1
の実施の形態と同様にして下層部13aを成長させる。
次いで、下層部13aの上に、例えば、CVD(Chemic
al Vapor Deposition )法により幅5μmの二酸化ケイ
素膜(SiO2 )を成膜し、この二酸化ケイ素膜にRI
Eなどのドライエッチングを用いて開口を設けることに
よりストライプ状のマスク部61を形成する。その際、
マスク部61の幅は、例えば5μmとし、その間隔また
は周期は、例えば50nm〜10mmとする。なお、マ
スク部61の材料としては、一般にマスク材として用い
られるものを用いることができ、例えば、二酸化ケイ素
以外にもケイ素,アルミニウム(Al),ガリウム(G
a),インジウム(In)などを含む金属材料や、その
酸素物、窒化物、あるいは炭化物を用いることができ、
有機材料を用いてもよい。開口の形状は、例えば、スト
ライプ状,矩形状,格子状,六角形状,三角形状あるい
は円形状とすることができる。
【0066】次に、図17(B)に示したように、例え
ば第1の実施の形態と同様にして凹部13bを形成す
る。ここでは、主にマスク部61以外の開口領域におい
て表面がエッチングされ、凹部13bとなる。そのの
ち、図17(C)に示したように、上層部13cを成長
させ、空間部13b1 を形成する。ここでは、上層部1
3cは、マスク部61の間の開口領域において成長し始
め、マスク部61の上に横方向成長する。その際、開口
領域に成長する部分には転位がほとんど存在しないの
で、上層部13c全体が低転位密度となる。
【0067】このように、下層部13aの上に選択的に
マスク部61を形成するようにしたので、凹部13bの
形成領域が小さくて済み、例えば成長速度を高速化する
など上層部13cの成長条件を厳しくすることが可能で
ある。なお、凹部13bの形成とマスク部61の形成と
の順番は逆であってもよい。
【0068】なお、一般的には、マスク部は直下にあた
る下層部の転位を遮断すると共に、開口領域からの転位
をその上に屈曲させる役割を持つ。従って、マスク部上
には転位列が形成され、結晶層表面の貫通転位密度はマ
スク部の周期に応じた周期的分布を持つ。これに対し、
本実施の形態では、マスク部61は上述のようにもっぱ
ら層形成の効率化のために設けられる。また、開口領域
において転位が遮断されるためにマスク部61の上にお
いても転位が低減することになる。従って、この場合に
は、もともと結晶層13Dの上層部における転位密度が
低いので、その転位密度の粗密が実用上問題とならな
い。
【0069】従って、本実施の形態では、結晶基板60
は上述のようにマスク部61に関係なく貫通転位密度が
低くなるので、半導体装置の作製時に、従来の横方向成
長技術のような基板の位置合わせが不要である。なお、
このような観点から、本発明は従来の技術に比べてより
有効的に貫通転位を低減することが可能であることがわ
かる。なお、本実施の形態はマスク部61を設けること
以外は第1の実施の形態と同様であるので、その他の効
果は第1の実施の形態と同様である。
【0070】[第7の実施の形態]図18は、第7の実
施の形態に係る結晶基板の製造方法を用いて製造された
結晶基板70の断面構造を表している。以下、図18を
参照して、本実施の形態に係る製造方法について説明す
る。
【0071】まず、成長用基板11の上にバッファ層1
2を成長させ、バッファ層12の上に、例えば、MOC
VD法によりGaNからなる種結晶層71を2μm程度
成長させる。次いで、種結晶層71の上に、例えば、C
VD法により厚さ0.3μm〜1μmの窒化ケイ素ある
いは二酸化ケイ素よりなる図示しない非晶質膜を形成
し、これをフォトリソグラフィ技術を用いてストライプ
状にパターニングする。続いて、図示しない非晶質膜を
マスクとして例えばRIEを行い、種結晶層71から不
要部分を除去する。その後、例えばウェットエッチング
を行って図示しない非晶質膜を除去する。
【0072】次いで、種結晶層71を基礎として例えば
MOCVD法により下層部13aを成長させる。下層部
13aの成長は、種結晶層71の上面から上方向に、側
壁面から横方向に進行する。その際、種結晶層71の上
側には貫通転位D1 が伝播するが、それ以外の部分で
は、横方向成長に伴って貫通転位D1 は屈曲してほとん
ど存在しない。なお、横方向成長の速度は上面における
成長速度よりも大きく、一定時間経過すると成長面が実
質的に平坦となる。
【0073】下層部13aを成長させたのち、例えば第
1の実施の形態と同様にして下層部13aの表面に凹部
13bを形成する。ここでは、上述したように種結晶層
71の上側では貫通転位密度が高く、凹部13bが多数
形成される。また、種結晶層71の上側以外の領域にお
いては、横方向に成長した結晶同士が会合することによ
り発生した貫通転位D1 が存在しており、この貫通転位
1 に対応して凹部13bが形成される。次いで、上層
部13cを成長させ、凹部13bの位置に空間部13b
1 を形成する。これにより、結晶層13Eおよび結晶基
板70が完成する。
【0074】このように、種結晶層71を基礎として下
層部13aを成長させ、結晶層13Eを作製するように
したので、貫通転位密度が低い下層部13aを予め用意
することができ、上層部13cにおける貫通転位密度を
より低減させることができる。その他の効果は、第1の
実施の形態に同じである。
【0075】[第8の実施の形態]第8の実施の形態
は、図19に示したように、上述の凹部形成工程と上層
部形成工程とをそれぞれ2回以上(ここでは、2回)行
う場合の製造方法に関するものである。
【0076】まず、例えば、第1の実施の形態と同様に
して、成長用基板11の上に、バッファ層12を介して
結晶層13Fの下層部13aを成長させ、凹部13bを
形成し、上層部13cを成長させて空間部13b1 を形
成する。この上層部13cには、貫通転位D1 に対応し
て空間部13b1 が形成されなかったり、凹部13bが
完全には貫通転位D1 と対応していなかったりする場合
に、貫通転位D2 が生じる。
【0077】次に、上層部13cを第2の下層部とし
て、下層部13aに凹部13bを形成したようにして、
上層部13cの表面に凹部13eを形成する。凹部13
eは、貫通転位D2 に対応して自発的に形成され、例え
ば深さ100nm程度である。
【0078】次に、例えば、ガリウムの原料ガスの供給
を再開し、例えば1020℃の成長温度で上層部13f
を成長させる。その際、凹部13eの位置に空間部13
1が形成される。これにより、結晶層13Fおよび結
晶基板80が完成する。なお、この上層部13fおいて
は、貫通転位D2 に対応して空間部13e1 が形成され
なかったり、凹部13eが完全には貫通転位D2 と対応
していなかったりする場合に、貫通転位D3 が生じる。
【0079】このように、凹部形成工程と上層部形成工
程とを2回繰り返し、空間部13b 1 ,13e1 を設け
ることにより、結晶層13Fの表面(上層部13f)に
おける貫通転位密度をより低くすることができる。ま
た、同様にして、凹部形成工程と上層部形成工程とを複
数回繰り返し、空間部13b1 ,13e1 ,・・・の層
を複数重ねて設けていくと、上層部における貫通転位の
存在確率はその度毎に減少してゆき、貫通転位密度を次
第に低くしてゆくことができる。
【0080】また、本実施の形態では、第1の実施の形
態の製造方法を2回繰り返す場合について説明したが、
上記の他の実施の形態の方法を用いても同様の効果を得
ることができる。勿論、同一の製造方法のみならず各製
造方法を組み合わせて繰り返すようにしてもよい。
【0081】[第9の実施の形態]この第9の実施の形
態では、上記の各実施の形態において製造される結晶基
板を用いた半導体装置の製造方法について説明する。な
お、半導体装置が結晶基板の上層部側に形成される場
合、結晶基板の内部構造の違いは考慮する必要がないの
で、いずれの方法で作製された結晶基板でも同じように
用いられる。よって、ここでは一例として、結晶基板1
0を用いて、図20に示したSCH(SepareteConfinem
ent Heterostructure)構造の半導体レーザ1を製造す
る場合について説明する。
【0082】この半導体レーザ1は、結晶基板10の上
に、半導体層100としてn側コンタクト層101,n
型クラッド層102,n型ガイド層103,活性層10
4,結晶劣化防止層105,p型ガイド層106,p型
クラッド層107およびp側コンタクト層108を順次
積層したものである。
【0083】まず、例えば、複数の半導体レーザ1が形
成される結晶基板10を用意する。ここでは、例えば第
1の実施の形態の方法を用い、厚さ400μmのサファ
イアよりなる成長用基板11のc面に、厚さ30nmの
GaNよりなるバッファ層12および厚さ4μmのGa
Nよりなる結晶層13を成長させて結晶基板10を得
る。
【0084】次に、この結晶基板10の上に、例えば、
MOCVD法により半導体層100を成長させる。具体
的には、まず、例えば、n型不純物としてケイ素を添加
したn型GaNよりなる厚さ3μmのn側コンタクト層
101,n型不純物としてケイ素を添加したn型AlG
aN混晶よりなる厚さ1μmのn型クラッド層102、
およびn型不純物としてケイ素を添加したn型GaNよ
りなる厚さ0.1μmのn型ガイド層103を順次成長
させる。次いで、n型ガイド層103の上に、例えば、
Ga1-x Inx N混晶層とGa1-y Iny N(但し、x
≠y)混晶層とを積層した多重量子井戸構造を有する厚
さ30nmの活性層104を成長させる。続いて、活性
層104の上に、例えば、p型不純物としてマグネシウ
ムを添加したp型AlGaN混晶よりなる厚さ20nm
の結晶劣化防止層105,p型不純物としてマグネシウ
ムを添加したp型GaNよりなる厚さ0.1μmのp型
ガイド層106,p型不純物としてマグネシウムを添加
したp型AlGaN混晶よりなる厚さ0.8μmのp型
クラッド層107およびp型不純物としてマグネシウム
を添加したp型GaNよりなる厚さ0.5μmのp側コ
ンタクト層108を順次成長させる。なお、半導体層1
00は、結晶層13を成長させた後で連続して成長させ
るようにしてもよいし、別途成長させるようにしてもよ
い。
【0085】このとき、結晶基板10の表面(上層部1
3c)には貫通転位が非常に少ないので、その上に成長
する半導体層100に伝播する貫通転位も非常に少な
く、半導体層100は結晶性が良好なものとなる。
【0086】次に、p側コンタクト層108からn側コ
ンタクト層101まで順次エッチングして、n側コンタ
クト層101の一部を表面に露出させる。続いて、p側
コンタクト層108の上に図示しないマスクを形成し、
このマスクを利用してp側コンタクト層108およびp
型クラッド層107の一部を選択的にエッチングし、更
に細いストライプ形状に加工して、電流狭窄部を形成す
る。
【0087】次に、露出面全体に、例えば蒸着法により
二酸化ケイ素よりなる絶縁膜111を形成する。更に、
絶縁膜111のp側コンタクト層108の上にあたる部
分に開口を設け、この開口部に例えばパラジウム(P
d),白金および金を順次蒸着し、p側電極113を形
成する。また、絶縁膜111のn側コンタクト層101
上の領域に開口を形成し、この開口部に、例えばチタン
(Ti),アルミニウム(Al),白金(Pt)および
金(Au)を順次蒸着し、合金化してn側電極112を
形成する。
【0088】次に、例えば、成長用基板11を80μm
程度の厚さとなるまで研削したのち、結晶基板10ごと
半導体層100をストライプ方向に対して垂直に分割す
る。これにより、各半導体レーザ1の一対の共振器端面
が形成される。次いで、各共振器端面に図示しない反射
鏡膜をそれぞれ形成する。更に、各半導体レーザ1毎に
半導体層100をストライプ方向に対して平行に分割す
る。これにより、図20に示した半導体レーザ1を複数
個得ることができる。完成した半導体レーザ1は、それ
ぞれ図示しないパッケージに実装される。
【0089】このように、結晶基板10の上に半導体層
100を成長させて半導体レーザ1を作製するようにし
たので、半導体層100の貫通転位密度が一様に低減
し、その結晶性が改善される。よって、半導体レーザ1
の発光特性の劣化を防止することができると同時に、そ
の信頼性の向上や長寿命化を図ることができる。また、
この製造方法によれば、半導体レーザ1の生産性や歩留
まりを向上させることができる。
【0090】[第10の実施の形態]図21は第10の
実施の形態に係る半導体レーザ2の断面構成を表してい
る。ここでは、窒化物系III−V族化合物基板90を
用い、第9の実施の形態とは異なる構成のレーザを作製
する場合について説明する。但し、先の半導体レーザ1
と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0091】窒化物系III−V族化合物基板90は、
上記第1ないし第8の実施の形態において製造される結
晶基板のうち、成長用基板11を除いたもの、もしくは
結晶層の少なくとも一部によって構成される。ここで
は、前述の方法によって空間部を含んだ面で分割するこ
とで結晶基板から得られる上層部を、窒化物系III−
V族化合物基板(以下、基板と略記)90とする。従っ
て、基板90は貫通転位が極めて少ないものとなってい
る。
【0092】例えば、n型GaNにより形成されている
基板90の上に、MOCVD法によりn側コンタクト層
101からp側コンタクト層108までを順次成長さ
せ、半導体層20Aを形成する。次に、半導体レーザ1
と同様にしてp型クラッド層107の上部およびp側コ
ンタクト層108を細いストライプ形状に加工し、電流
狭窄部を形成する。次いで、電流狭窄部の両側に、例え
ば、n型不純物としてケイ素を添加したn型AlGaN
混晶よりなる電流ブロック層120を成長させる。この
電流ブロック層120は、周囲との絶縁性が確保されて
おり、電流狭窄層として機能する。次いで、基板90上
の全面にp側電極33を形成し、基板90の裏面側にn
側電極32を形成する。これにより、半導体レーザ2が
得られる。
【0093】このように、窒化物系III−V族化合物
基板90の上に半導体層100Aを成長させて半導体レ
ーザ2を作製するようにしたので、半導体層100Aの
貫通転位密度が一様に低減し、その結晶性が改善され
る。よって、半導体レーザ2の発光特性の劣化を防止す
ることができると同時に、その信頼性の向上や長寿命化
を図ることができる。また、この製造方法によれば、半
導体レーザ2の生産性や歩留まりを向上させることがで
きる。
【0094】また、このようにして製造される半導体レ
ーザ2は、基板の裏面側に電極が形成されている通常の
AlGaAs系あるいはAlGaInP系半導体レーザ
と同様の構成を有しているので、これらを製造する際の
プロセスと同様のプロセスを適用することができると共
に、パッケージについても同じ形状のものを利用するこ
とができるという利点を有する。更に、半導体レーザ2
は、半導体レーザ1よりもサイズを小さくすることがで
きると共に、より簡易な工程で作製できるために量産性
に優れ、生産性の向上を図ることもできる。
【0095】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記各実施の形態で
は、結晶層13,43,53を成長させる一連の工程を
同一装置内で行うようにしたが、各工程毎に別の装置を
用いて行うようにしてもよい。例えば、下層部形成の後
に、気相成長装置から成長用基板11を取り出し、凹部
形成工程を別途行うようにすれば、下層部13aに化学
エッチングを施し、積極的に凹部13bを形成すること
ができる。その場合、貫通転位密度測定の手段に用いら
れる水酸化カリウム(KOH)溶液によるエッチング
は、貫通転位部を選択的にエッチングするので好適に用
いることができる。また、このときのエッチャントは水
溶液に限らず、溶融塩や熱リン酸などを用いることもで
きる。また更に、RIEを用いることもでき、これら各
種のエッチング法を組み合わせて用いてもよい。但し、
上述したように、各工程は同一装置内で連続して行う方
が工程の簡略化および短縮化を実現することができると
共に、不要な不純物の混入を防止することもできるの
で、好ましい。
【0096】また、上記各実施の形態では、GaNより
なる結晶層13,53を成長させるようにしたが、3B
族元素のうちの少なくとも1種と5B族元素のうちの少
なくとも窒素とを含む他の結晶層を成長させるようにし
てもよいし、それ以外の材料(例えば、GaAs)より
なる結晶層を成長させるようにしてもよい。なお、本発
明は、このようなIII−V族化合物以外の材料を用い
た場合にも適用可能である。また、第5の実施の形態で
は、InGaN混晶よりなる中層部53bを成長させ、
金属インジウムの転位遮断部53cを形成するようにし
たが、このように転位遮断部53cを形成可能な材料で
あれば同様にして用いることができる。
【0097】また、上記第2、第3、第6および第7の
実施の形態では、エッチングにより凹部13bを形成す
るようにしたが、第4の実施の形態と同様に中層部を成
長させてその表面に凹部を設けるようにしてもよい。
【0098】また、上記第4ないし第8の実施の形態で
は、各々の貫通転位D1 に個別に対応した凹部13bを
形成する場合について説明したが、第1の実施の形態の
変形例と同様にして、凹部の径を調整し、複数の貫通転
位D1 に通ずる凹部13d(すなわち、空間部13
1 )を形成するようにしてもよい。
【0099】また、上記各実施の形態では、成長用基板
11をサファイアとして説明したが、これに限らずどの
ような材質の基板を用いてもよい。例えば、Si,Si
C,GaN,GaAsあるいはマグネシウム・アルミニ
ウム複合酸化物(MgAl24 ;スピネル)やリチウ
ム・ガリウム複合酸化物(LiGaO2 )等を成長用基
板とすることもできる。
【0100】また、上記各実施の形態では、結晶層1
3,43,53および半導体層100をMOCVD法に
より成長させる場合について説明したが、MOVPE
(MetalOrganic Vapor Phase Epitaxy;有機金属気相成
長)法であっても、MBE(Molecular Beam Epitaxy;
分子線エピタキシー)法,ハイドライド気相成長法また
はハライド気相成長法などの他の気相成長法により形成
するようにしてもよい。なお、ハイドライド気相成長法
とは、ハイドライド(水素化物)が輸送または反応に寄
与する気相成長法のことをいい、ハライド気相成長法と
は、ハライド(ハロゲン化物)が輸送または反応に寄与
する気相成長法のことをいう。
【0101】また、上記第9および第10の実施の形態
では、半導体装置として半導体レーザ1,2を具体例に
挙げて説明したが、本発明は、発光ダイオードあるいは
電界効果トランジスタなどの他の半導体装置についても
適用することができる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項21のいずれか1項に記載の結晶膜の製造方法、ある
いは請求項24ないし請求項26のいずれか1項に記載
の結晶基板の製造方法によれば、結晶膜の成長面に、そ
の形成部位が個々の転位に自発的に対応する凹部を形成
し、そののち上層部を成長させることにより結晶膜の内
部に空間部を形成するようにしたので、空間部において
個々の転位を遮断することができる。従って、簡便な方
法でありながら、結晶膜の上層部における転位密度を効
率よく低減することができる。特に、下層部成長工程,
凹部形成工程および上層部成長工程を同一装置内で行え
ば、製造工程のより一層の簡略化および短縮化を図るこ
とができると共に、装置間を移送させる際に生じる不純
物による汚染および表面の酸化を防止することができ
る。
【0103】また、請求項22または請求項23に記載
の結晶膜の製造方法、あるいは請求項27に記載の結晶
基板の製造方法によれば、結晶層の中層部を成長させる
際に、転位に対応する部位にその伝播を遮断可能な物質
を自発的に析出させることにより転位遮断部を形成する
ようにしたので、転位遮断部において転位を遮断するこ
とができる。よって、結晶層の上層部における転位密度
を簡便に低減することができる。
【0104】更に、請求項28あるいは請求項29に記
載の半導体装置の製造方法によれば、本発明の結晶層の
製造方法を用いるようにしたので、半導体装置の性能を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る結晶基板の製
造方法を用いて製造された結晶基板の構成を表す断面図
である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る結晶基板の製
造方法を説明するための断面図である。
【図3】図2に続く製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図4】図3に続く製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図5】図4に続く製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図6】本発明の第1の実施の形態の変形例を説明する
ための断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る結晶基板の製
造方法を説明するための断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る結晶基板の製
造方法を説明するための断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る結晶基板の製
造方法を説明するための断面図である。
【図10】図9に続く製造工程を説明するための断面図
である。
【図11】図10に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図12】図11に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係る結晶基板の
製造方法を説明するための断面図である。
【図14】図13に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図15】図14に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図16】図15に続く製造工程を説明するための断面
図である。
【図17】本発明の第6の実施の形態に係る結晶基板の
製造方法を説明するための断面図である。
【図18】本発明の第7の実施の形態に係る結晶基板の
製造方法を説明するための断面図である。
【図19】本発明の第8の実施の形態に係る結晶基板の
製造方法を説明するための断面図である。
【図20】本発明の第9の実施の形態に係る半導体装置
の製造方法を説明するための断面図である。
【図21】本発明の第10の実施の形態に係る半導体装
置の製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1,2…半導体レーザ、10,20,30,40,5
0,60,70,80…結晶基板、11…成長用基板、
12…バッファ層、13,13A〜13F,43,53
…結晶層、13a,43a,53a…下層部、43b,
53b…中層部、13c,13f,43d,53d…上
層部、13b,13d,13e,43c…凹部、13b
1 ,13d1 ,13e1 ,43c1 …空間部、13a1
…表面処理領域、21…被膜、53c…転位遮断部、6
1…マスク部、71…種結晶層、100,100A…半
導体層、101…n側コンタクト層、102…n型クラ
ッド層、103…n型ガイド層、104…活性層、10
5…結晶劣化防止層、106…p型ガイド層、107…
p型クラッド層、108…p側コンタクト層、111…
絶縁膜、112…n側電極、113…p側電極、90…
窒化物系III−V族化合物基板、120…電流ブロッ
ク層、D1 ,D2 ,D3 …貫通転位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土居 正人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大畑 豊治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 森田 悦男 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 村上 洋介 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AA04 AA05 AB14 AB17 AC08 AC19 AD11 AD14 AF04 AF09 CA12 DA53 DA67 DB01 5F073 AA11 AA89 CA07 DA05 DA22 DA25

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長
    させる下層部成長工程と、 結晶膜の成長面に、その形成部位が前記下層部にて発生
    した個々の転位に自発的に対応する凹部を形成する凹部
    形成工程と、 前記凹部のうちの少なくとも一部を空間部として結晶膜
    の上層部を成長させる上層部成長工程とを含むことを特
    徴とする結晶膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記下層部の表面に、エッチングを施し
    凹部を形成することを特徴とする請求項1記載の結晶膜
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記結晶膜を原料ガスおよびキャリアガ
    スを用いる気相成長法により形成すると共に、前記エッ
    チングをキャリアガスを用いて行うことを特徴とする請
    求項2記載の結晶膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記下層部成長工程の後に成長条件を変
    えて中層部を成長させ、この中層部の表面に凹部を形成
    することを特徴とする請求項1記載の結晶膜の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記中層部を前記下層部成長工程とは異
    なる速度で成長させることを特徴とする請求項4記載の
    結晶膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記中層部を前記下層部成長工程とは異
    なる温度で成長させることを特徴とする請求項4記載の
    結晶膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記凹部の表面に被膜を形成することを
    特徴とする請求項1記載の結晶膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 酸素,窒素,フッ素および炭素のうちの
    少なくとも1種を含む被膜を形成することを特徴とする
    請求項7記載の結晶膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記凹部の表面に表面処理を施すことを
    特徴とする請求項1記載の結晶膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 酸化,窒化,フッ化および炭化のうち
    の少なくとも1種の表面処理を施すことを特徴とする請
    求項9記載の結晶膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記下層部の上に選択的にマスク部を
    形成することを特徴とする請求項1記載の結晶膜の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記下層部成長工程において、成長用
    基板の上に種結晶膜を形成し、この種結晶膜を基礎とし
    た横方向成長により前記下層部を成長させることを特徴
    とする請求項1記載の結晶膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記凹部形成工程および前記上層部成
    長工程を複数回繰り返して行うことを特徴とする請求項
    1記載の結晶膜の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記下層部成長工程,前記凹部形成工
    程および前記上層部成長工程を同一装置内で行うことを
    特徴とする請求項1記載の結晶膜の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記凹部を転位に通じる部分を頂点と
    する多角錐形状に形成することを特徴とする請求項1記
    載の結晶膜の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記凹部を転位に通じる部分を中心と
    するすり鉢状に形成することを特徴とする請求項1記載
    の結晶膜の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記凹部形成工程において、前記個々
    の転位に対応した複数の凹部を連通させることを特徴と
    する請求項1記載の結晶膜の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記複数の凹部を連通させてなる凹部
    の幅または径を30nm以上とすることを特徴とする請
    求項17記載の結晶膜の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記複数の凹部を連通させてなる凹部
    の幅または径を前記下層部における転位密度の平方根の
    逆数以上とすることを特徴とする請求項17記載の結晶
    膜の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記結晶膜が、ウルツ鉱型構造となる
    ことを特徴とする請求項1記載の結晶膜の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記結晶膜が、3B族元素のうちの少
    なくとも1種と5B族元素のうちの少なくとも窒素
    (N)とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の
    結晶膜の製造方法。
  22. 【請求項22】 成長用基板の上に結晶膜の下層部を成
    長させる下層部成長工程と、前記下層部の上に中層部を
    成長させて、その中層部の表面付近に、前記下層部にて
    発生した転位の伝播を遮断可能な物質を自発的に個々の
    前記転位に対応する部位に析出させることにより転位遮
    断部を形成する転位遮断部形成工程と、 前記中層部の上に上層部を成長させる上層部成長工程と
    を含むことを特徴とする結晶膜の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記転位遮断部を、インジウム(I
    n)の析出により形成することを特徴とする請求項22
    記載の結晶膜の製造方法。
  24. 【請求項24】 成長用基板の上に結晶膜が設けられた
    結晶基板の製造方法であって、 前記結晶膜を成長させる工程が、 成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させる下層部成
    長工程と、 結晶膜の成長面に、その形成部位が前記下層部にて発生
    した個々の転位に自発的に対応する凹部を形成する凹部
    形成工程と、 前記凹部のうちの少なくとも一部を空間部として結晶膜
    の上層部を成長させる上層部成長工程とを含むことを特
    徴とする結晶基板の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記結晶膜を成長させた後に、成長用
    基板を除去する工程を含むことを特徴とする請求項24
    記載の結晶基板の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記空間部を層面に平行な面上に複数
    形成し、前記複数の空間部が形成された面で分割して、
    前記成長用基板および前記空間部を除去することを特徴
    とする請求項25記載の結晶基板の製造方法。
  27. 【請求項27】 成長用基板の上に結晶膜が設けられた
    結晶基板の製造方法であって、 前記結晶膜を成長させる工程が、 成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させる下層部成
    長工程と、 前記下層部の上に中層部を成長させて、その中層部の表
    面付近に、前記下層部にて発生した転位の伝播を遮断可
    能な物質を自発的に個々の前記転位に対応する部位に析
    出させることにより転位遮断部を形成する転位遮断部形
    成工程と、 前記中層部の上に上層部を成長させる上層部成長工程と
    を含むことを特徴とする結晶基板の製造方法。
  28. 【請求項28】 成長用基板の上に結晶膜を設ける工程
    を含む半導体装置の製造方法であって、 前記結晶膜を成長させる工程が、 成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させる下層部成
    長工程と、 結晶膜の成長面に、その形成部位が前記下層部にて発生
    した個々の転位に自発的に対応する凹部を形成する凹部
    形成工程と、 前記凹部のうちの少なくとも一部を空間部として結晶膜
    の上層部を成長させる上層部成長工程とを含むことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 成長用基板の上に結晶膜を設ける工程
    を含む半導体装置の製造方法であって、 前記結晶膜を成長させる工程が、 成長用基板の上に結晶膜の下層部を成長させる下層部成
    長工程と、 前記下層部の上に中層部を成長させて、その中層部の表
    面付近に、前記下層部にて発生した転位の伝播を遮断可
    能な物質を自発的に個々の前記転位に対応する部位に析
    出させることにより転位遮断部を形成する転位遮断部形
    成工程と、 前記中層部の上に上層部を成長させる上層部成長工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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