JP2008026338A - 真空貼り合わせ装置用静電チャック及びそれを用いた真空貼り合わせ装置 - Google Patents

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義和 大谷
Takeshi Shima
武志 島
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Abstract

【課題】 異物の噛み込みによる静電吸着機能部の破損を防止する。
【解決手段】 誘電層1bの表面に所定厚さの誘電保護層1cを少なくとも一層以上設け、その最も表面側に配置された誘電保護層1cの基板接触面1′から電極層1aまでの間を複数層からなる積層構造にして、これら基板接触面1′から電極層1aまでの距離を上記誘電保護層1cの厚み分だけ広げることにより、大きな異物の噛み込みに伴う電極層1aへのダメージの確率が減少すると同時に、小さい異物の噛み込みで誘電保護層1cの基板接触面1′が傷付いても、誘電保護層1cでクラックの進行が抑えられて誘電層1aまで至らず、また該基板接触面1′から電極層1aまでの全体厚さを略同じに維持しつつ層の構成を分割した場合も、同様に誘電保護層1cでクラックの進行が抑えられて誘電層1aまで至らない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)などのフラットパネルディスプレーの製造過程において、CFガラスやTFTガラスなどの基板を真空中で吸着保持して貼り合わせる際に使用する真空貼り合わせ装置用静電チャック、及びそれを用いた真空貼り合わせ装置に関する。
詳しくは、平板状の電極層を誘電層で覆い、この誘電層と基板とを接触させて吸着保持する真空貼り合わせ装置用静電チャック、或いは電極層の表面に誘電層が積層された静電吸着機能部と、この電極層の裏面に配置される台座部とを貼り合わせてなる真空貼り合わせ装置用静電チャック、及び、それらを用いた真空貼り合わせ装置に関する。
従来、この種の真空貼り合わせ装置用静電チャックとして、基板が接触する誘電層(誘電体)と、それに電界を供給する電極層(電極部)とが積層された静電吸着機能部と、その土台となる台座部(支持基材)とを貼り合わせた板状の積層構造体からなり、上記誘電層の材料として使用したポリイミドなどの絶縁性有機材料が吸水性を有するため、真空貼り合わせ装置(フラットパネル用基板の貼り合わせ装置)に組み込み、真空中で使用すると水分などのガスを発生し、それに伴い基板の吸着が維持できなくなって、基板の落下原因となったが、この誘電層の表面を発ガス性及びガス透過性の低いポリエチレンフィルムからなる誘電膜で被覆することにより、これら誘電体の表面と雰囲気とが遮断されて、真空中の使用時におけるガスの発生を防止させ、基板の自重落下を防止したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−324144号公報(第2−5頁、図1、図4)
しかし乍ら、このような従来の真空貼り合わせ装置用静電チャックでは、電極層の表面にポリイミドなどからなる単層構造の誘電層とポリエチレンフィルムなどの非常に薄い誘電膜とを重ねた積層構造であるため、その表面を基板に接触させて吸着保持する際、これら両者間に異物が基板の表面に付着するなどして侵入すると、この異物の周囲に発生した静電吸着力により誘電膜や誘電層の中に噛み込んでしまい、その結果、薄い誘電膜を破って誘電層の表面が傷付くだけでなく、異物が大きい場合には電極層にダメージを与えて静電吸着機能部が破損し易いという問題があった。
更に、このような異物の噛み込みによる傷は、微小な異物で生じた傷であっても時間経過により誘電層の厚さ方向へ徐々に進行してクラックとなり、しかも誘電層が単層構造であるため、表面側からのクラックが直接、電極層まで達してしまう。
特に、このような従来の静電チャックを真空貼り合わせ装置に組み込んで、一対のガラス基板を吸着保持したまま真空中で接近して圧着させる場合には、多数の基板を繰り返して接触吸着させると共に基板のプレス工程があるため、このプレス工程で誘電層のクラックが一気に進行して電極層が露出し、この状態で電極層へ通電すると、真空中のあるタイミングでプラズマ放電を引き起こし、基板へのダメージや静電吸着力の低下につながるという問題もあった。
また、上述した誘電層を備えた真空貼り合わせ装置用静電チャックでは、電極層の裏面側に粘着材又は接着剤などを用いて単層構造の基材層が設けられ、この基材層の裏面と台座部とを粘着材又は接着剤などを用いて貼り合わせているが、その製造工程において基材層の裏面と台座部とを貼り合わせる際、これら両者間に異物を噛み込んだり、また台座部の貼り合わせ面にバリなどの凹凸部分があると、基材層を介して電極層にダメージを与えて静電吸着機能部が破損することがある。
この場合には、主に電極層とアース電位となる台座部との間で抵抗値が低下し、この間で異常電流が流れることによって、静電吸着力の低下につながるという問題があった。
本発明のうち請求項1、4記載の発明は、異物の噛み込みによる静電吸着機能部の破損を防止することを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、クラックの進行を完全に防止することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の目的に加えて、誘電保護層のクラック発生率を低下させることを目的としたものである。
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3または4に記載の発明の目的に加えて、真空中におけるプラズマ放電の発生を防止することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、誘電層の表面に所定厚さの誘電保護層を少なくとも一層以上設けて、その最も表面側に配置された誘電保護層の基板接触面から電極層までの間を複数層からなる積層構造にしたことを特徴とするものである。
ここで言う「所定厚さの誘電保護層」とは、噛み込む恐れのある異物より大きいことが好ましい。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、前記誘電層と誘電保護層との間又は誘電保護層同士の間に緩衝層を設けた構成を加えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に、前記誘電保護層としてセラミックスを用いた構成を加えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、電極層の裏面側に設けられた基材層と台座部の貼り合わせ面との間に、所定厚さの基材保護層を少なくとも一層以上設けて、この台座部の貼り合わせ面から電極層までの間を複数層の積層構造にしたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3または4記載の真空貼り合わせ装置用静電チャックを、上下一対の保持板の対向面の両方又は一方のみに設け、この真空貼り合わせ装置用静電チャックに二枚の基板を吸着保持して対向させ、これら両基板を真空中で接近して圧着させることを特徴とするものである。
本発明のうち請求項1記載の発明は、誘電層の表面に所定厚さの誘電保護層を少なくとも一層以上設け、その最も表面側に配置された誘電保護層の基板接触面から電極層までの間を複数層からなる積層構造にして、これら基板接触面から電極層までの距離を上記誘電保護層の厚み分だけ広げることにより、大きな異物の噛み込みに伴う電極層へのダメージの確率が減少すると同時に、小さい異物の噛み込みで誘電保護層の基板接触面が傷付いても、誘電保護層でクラックの進行が抑えられて誘電層まで至らず、また該基板接触面から電極層までの全体厚さを略同じに維持しつつ層の構成を分割した場合も、同様に誘電保護層でクラックの進行が抑えられて誘電層まで至らない。
従って、異物の噛み込みによる静電吸着機能部の破損を防止することができる。
その結果、電極層の表面に単層構造の誘電層と薄い誘電膜とを重ねた積層構造である従来のものに比べ、耐久性が向上して長期に亘り使用できて、信頼性の向上が図れる。
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、誘電層と誘電保護層との間又は誘電保護層同士の間に緩衝層を設けることにより、異物の噛み込みでクラックが誘電保護層全体に亘って進行しても緩衝層で断ち切られ、次の誘電層又は次の誘電保護層までクラックが進行しない。
従って、クラックの進行を完全に防止することができる。
その結果、異物の噛み込みによる故障発生率を更に低減化できる。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の効果に加えて、誘電保護層としてセラミックスを用いることにより、誘電保護層自体が硬くなって、硬い異物を噛み込んだ時でも誘電保護層が傷付き難い。。
従って、誘電保護層のクラック発生率を低下させることができる。
その結果、異物の噛み込みによる故障発生率を更に低減化できる。
請求項4の発明は、電極層の裏面側に設けられた基材層と台座部との間に、所定厚さの基材保護層を少なくとも一層以上設けて、その台座部の貼り合わせ面から電極層までの間を複数層の積層構造にして、電極層までの距離を基材保護層の厚み分だけ広げることにより、大きな異物の噛み込みや台座部の貼り合わせ面にバリなどの凹凸部分による電極層へのダメージ確率が減少すると同時に、小さい異物の噛み込みで基材保護層の台座側裏面が傷付いても、基材保護層でクラックの進行が抑えられて誘電層まで至らない。
従って、異物の噛み込みによる静電吸着機能部の破損を防止することができる。
その結果、電極層とアース電位となる台座部との間で異常電流が流れることで静電吸着力の低下が発生しないから、安定した基板の吸着保持を長期に亘って実現できる。
請求項5の発明は請求項1、2、3または4の発明の効果に加えて、真空貼り合わせ装置用静電チャックを、上下一対の保持板の対向面の両方又は一方のみに設け、この真空貼り合わせ装置用静電チャックに二枚の基板を吸着保持して対向させ、これら両基板を真空中で接近して圧着させる真空貼り合わせ装置において、真空貼り合わせ装置用静電チャックの基板接触面と基板との間に異物を噛み込むことで、基板接触面が傷付きクラックが発生しても電極層まで至らず、露出状態にならない。
従って、真空中におけるプラズマ放電の発生を防止することができる。
その結果、プレス工程で誘電層のクラックが一気に進行して電極層が露出し易い従来のものに比べ、プラズマ放電による基板へのダメージや静電吸着力の低下を防止できる。
本発明の真空貼り合わせ装置用静電チャックAは、図1〜図3に示す如く、電極層1aの表面に誘電層1bが積層された静電吸着機能部1と、この電極層1aの裏面側に設けられた基材層2と、この基材層2の裏面に貼り合わせた台座部3とからなる板状の積層構造体であり、上記誘電層1bは例えばポリイミドなどの絶縁性有機材料で単層構造に形成される。
そして、上記誘電層1bの表面に所定厚さの誘電保護層1cを少なくとも一層以上設けるか、又は上記基材層2と台座部3の貼り合わせ面3aとの間に、所定厚さの基材保護層2bを少なくとも一層以上設けるか、或いは上記誘電保護層1cと基材保護層2bを夫々一層以上設けている。
以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は図1(a)(b)に示す如く、誘電層1bの表面に誘電保護層1cを少なくとも一層以上設け、その最も表面側に配置された誘電保護層1cの表面である基板接触面1′から電極層1aまでの間を複数層からなる積層構造にして、これら基板接触面1′から電極層1aまでの距離を誘電保護層1cの厚み分だけ広げるか、或いは該基板接触面1′から電極層1aまでの全体厚さを略同じに維持しつつ層の構成を分割した場合を示すものである。
これら誘電層1b及び誘電保護層1cの全体が厚くなると、一般的に吸着力が低下する傾向にあるため、図示例の如く、単層構造の誘電保護層1cを誘電層1bの表面に一層のみ積層するか、又は吸着力に余裕が有る場合には、図示せぬが単層構造の誘電保護層1cを二層以上積層して、この誘電保護層1cの厚み分だけ上記基板接触面1′から電極層1aまでの距離を広げるようにしている。
また、吸着する基板Wとの関係で吸着力を低下させたくない場合には、図示せぬが誘電保護層1cを複数層に分割して、上記基板接触面1′から電極層1aまでの全体厚さを略同じに維持しつつ多層化しても良い。
上記誘電保護層1cの材料としては、Al2O3、SiC、AlN、Zr2O3などのセラミックスやそれ以外の無機材料か、又はポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの絶縁性有機材料を用いることが好ましい。
セラミックス製の誘電保護層1cを積層した場合には、誘電保護層1c自体が硬くなって、硬い異物を噛み込んだ時でも誘電保護層1cが傷付き難く、ポリイミドなどの有機材料製の誘電保護層1cを積層した場合には、電気的特性に優れる。
更に、上記誘電層1bと誘電保護層1cとの間又は誘電保護層1c同士の間には、緩衝層1dを設けることが好ましい。
本実施例の場合には、この緩衝層1dが粘着材又は接着剤などからなる接着層であるが、粘着材又は接着剤以外の材質で緩衝層1dを構成しても良い。
また、前記電極層1aの裏面側には、粘着材又は接着剤などの接着層2aを挟んで、絶縁材料などからなる単層構造の基材層2が該電極層1aを被覆するように設けられ、この基材層2の裏面と台座部3の貼り合わせ面3aとが粘着材又は接着剤などの接着層4を挟んで貼り付けられる。
そして、上述した真空貼り合わせ装置用静電チャックAは、例えば液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)などを製造するための真空貼り合わせ装置において、上下方向へ対向して配置された定盤などからなる保持板B,Cの対向面の両方又は一方のみの略全面或いは一部に取り付けることで組み込まれ、該真空貼り合わせ装置用静電チャックAに基板Wとして、例えばTFTガラスやCFガラスなどのガラス基板を吸着保持させると共に、これら上下一対の基板W,Wを相対的にXYθ方向へ調整移動して位置決めを行った後に、両者を真空中で接近して圧着させる。
上記真空貼り合わせ装置の作動を図示例に従って詳しく説明すれば、図1(a)に示す如く、大気中で上下の真空貼り合わせ装置用静電チャックA,Aに二枚のガラス基板W,Wを夫々吸着して保持させ、上下保持板B,Cの接近移動によって両者間に上下へ開閉自在な閉空間Sが上下基板W,Wを囲むように区画形成され、この閉空間S内が所定の真空度に達してから、上下保持板B,C及び真空貼り合わせ装置用静電チャックA,Aを相対的にXYθ方向へ調整移動して、上下基板W,W同士の位置合わせが行われる。
その後、図1(b)に示す如く、上下保持板B,Cを更に接近させるか、又は上方の真空貼り合わせ装置用静電チャックAから上基板Wを強制的に剥離して下基板W上の環状接着剤(シール材)Xへ瞬間的に圧着することにより、両者間に液晶を封止して重ね合わせ、その後は、閉空間S内の雰囲気を大気圧に戻し、それにより両基板W,Wの内外に生じる気圧差で両基板W,Wの間を所定のギャップまで加圧して貼り合わせ工程が完了する。
次に、斯かる真空貼り合わせ装置用静電チャックA及びそれを用いた真空貼り合わせ装置の作用について説明する。
各真空貼り合わせ装置用静電チャックAは、誘電層1bの表面に所定厚さの誘電保護層1cを少なくとも一層以上設け、その最も表面側に配置された誘電保護層1cの基板接触面1′から電極層1aまでの間を複数層からなる積層構造にして、これら基板接触面1′から電極層1aまでの距離を上記誘電保護層1cの厚み分だけ広げた場合には、基板接触面1′を基板Wに接触させて吸着保持する際、基板Wの表面に付着するなどして侵入した大きな異物を、これら基板Wの表面と最も表面側に配置された誘電保護層1cの基板接触面1′との間に噛み込んだとしても、誘電保護層1cの厚みで電極層1aへのダメージの確率が減少する。
これと同時に、小さい異物の噛み込みで最も表面側に配置された誘電保護層1cの基板接触面1′が傷付いても、誘電保護層1cでクラックの進行が抑えられて誘電層1aまで至らないため、そのような破壊モードの確率としては極端に少なくなる。
また、上記基板接触面1′から電極層1aまでの全体厚さを略同じに維持しつつ層の構成を分割して多層化した場合には、小さな異物を噛み込んで基板接触面1′が傷付ついても、多層の誘電保護層1cでクラックの進行が抑えられて誘電層1aまで至らない。
その結果、基板Wとの間の異物噛み込みによる静電吸着機能部1の破損を防止できる。
そして、斯かる真空貼り合わせ装置用静電チャックAを真空貼り合わせ装置に組み込んだ場合には、該真空貼り合わせ装置用静電チャックAの基板接触面1′を基板Wに接触させて吸着保持する際、これら両者間に異物を噛み込むことで、基板接触面1′が傷付きクラックが発生しても電極層1aまで至らず、この電極層1aが露出状態にならないため、真空中におけるプラズマ放電の発生を防止できる。
更に、誘電層1bと誘電保護層1cとの間か、又は誘電保護層1c同士の間に緩衝層1dを設けた場合には、異物の噛み込みで発生したクラックが誘電保護層1cの厚さ方向全体に亘って進行しても、このクラックは緩衝層1dで完全に断ち切られ、次の誘電層1b又は次の誘電保護層1cへ連続することはないため、クラックの進行による静電吸着機能部1の破損発生率がより確実に低下するという利点がある。
この実施例2は、図2(a)(b)に示す如く、前記誘電保護層1c及び緩衝層1dに代えて、電極層1aの裏面側に接着層2aを挟んで設けられた基材層2と台座部3の貼り合わせ面3aとの間に、所定厚さの基材保護層2bを少なくとも一層以上設けて、この台座部3の貼り合わせ面3aから電極層1aまでの間を複数層の積層構造にした構成が、前記図1(a)(b)に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は実施例1と同じものである。
この基材保護層2bは、前記誘電保護層1cと同様な材料で単層構造に成形され、図示例の場合には、基材層2の裏面と台座部3の貼り合わせ面3aとの間に一層のみ積層しているが、真空貼り合わせ装置用静電チャックA全体の厚さ寸法に余裕が有る場合には、図示せぬが単層構造の基材保護層2bを二層以上積層して、この基材保護層2bの厚み分だけ上記台座部3の貼り合わせ面3aから電極層1aまでの距離を広げるようにしている。
また、真空貼り合わせ装置用静電チャックA全体の厚さ寸法を厚くできない場合には、図示せぬが基材保護層2bを複数層に分割して、上記台座部3の貼り合わせ面3aから電極層1aまでの厚さを略同じに維持しつつ多層化しても良い。
更に、上記基材層2と基材保護層2bとの間又は基材保護層2b同士の間には、緩衝層2cを設けることにより、基材保護層2b全体に亘ってクラックが進行しても緩衝層2cで断ち切られ、次の基材層2又は次の基材保護層2bまでクラックが進行しないすることが好ましい。
本実施例の場合には、この緩衝層2cが粘着材又は接着剤などからなる接着層であるが、粘着材又は接着剤以外の材質で緩衝層2cを構成しても良い。
従って、図2(a)(b)に示すものは、台座部3の貼り合わせ面3aから電極層1aまでの距離を基材保護層2bの厚み分だけ広げた場合には、その製造工程において基材保護層2bの裏面と台座部3の貼り合わせ面3aとを貼り合わせる際、両者間に侵入した大きな異物を噛み込んだり、台座部3の貼り合わせ面3aにバリなどの凹凸部分があったとしても、基材保護層2bの厚みで電極層1aへのダメージの確率が減少する。
これと同時に、小さい異物の噛み込みで基材保護層2bの台座側裏面が傷付いても、基材保護層2bでクラックの進行が抑えられて誘電層1aまで至らないため、そのような破壊モードの確率としては極端に少なくなる。
また、上記基材保護層2bの台座側裏面から電極層1aまでの全体厚さを略同じに維持しつつ層の構成を分割して多層化した場合には、小さな異物を噛み込んで基材保護層2bの台座側裏面が傷付ついても、多層の基材保護層2bでクラックの進行が抑えられて誘電層1aまで至らない。
その結果、製造時の異物噛み込みや台座部3の貼り合わせ面3aにバリなどの凹凸部分による静電吸着機能部1の破損を防止できる。
この実施例3は、図3(a)(b)に示す如く、前記図1(a)(b)に示した実施例1の誘電保護層1c及び緩衝層1dと、前記図2(a)(b)に示した実施例2の基材保護層2b及び緩衝層2cとを両方設けた構成が、前記実施例1及び実施例2とは異なり、それ以外の構成は実施例1及び実施例2と同じものである。
図示例の場合には、誘電層1bの表面に単層構造の誘電保護層1cを一層のみ積層したが、これに限定されず、単層構造の誘電保護層1cを二層以上積層して、この誘電保護層1cの厚み分だけ上記基板接触面1′から電極層1aまでの距離を広げたり、また誘電保護層1cを複数層に分割して、上記基板接触面1′から電極層1aまでの全体厚さを略同じに維持しつつ多層化しても良い。
更に、基材層2の裏面と台座部3の貼り合わせ面3aとの間に単層構造の基材保護層2bを一層のみ積層したが、これに限定されず、単層構造の基材保護層2bを二層以上積層して、この基材保護層2bの厚み分だけ台座部3の貼り合わせ面3aから電極層1aまでの距離を広げたり、また基材保護層2bを複数層に分割して、台座部3の貼り合わせ面3aから電極層1aまでの厚さを略同じに維持しつつ多層化しても良い。
従って、図3(a)(b)に示すものは、基板Wとの間の異物噛み込みによる静電吸着機能部1の破損防止と、製造時の異物噛み込みや台座部3の貼り合わせ面3aにバリなどの凹凸部分による静電吸着機能部1の破損防止を同時に達成できる。
尚、前示実施例では、真空貼り合わせ装置用静電チャックAを真空貼り合わせ装置に組み込み、基板Wとしてガラス基板を吸着保持させる場合を示したが、これに限定されず、ガラス以外の材料で形成された基板を吸着保持させた場合であっても前示実施例と同様な作用効果が得られる。
更に、前記真空貼り合わせ装置は静電チャックAのみで基板Wを吸着保持する場合を示したが、これに限定されず、この静電チャックAによる基板Wの吸着保持に加えて、大気中における基板Wの保持を補助するための吸引吸着手段や粘着保持手段を配設しても良い
本発明の一実施例を示す真空貼り合わせ装置用静電チャックの縦断正面図であり、(a)は貼り合わせ前の状態を示し、(b)は貼り合わせ後の状態を示している。 本発明の他の実施例を示す真空貼り合わせ装置用静電チャックの縦断正面図であり、(a)は貼り合わせ前の状態を示し、(b)は貼り合わせ後の状態を示している。 本発明の他の実施例を示す真空貼り合わせ装置用静電チャックの縦断正面図であり、(a)は貼り合わせ前の状態を示し、(b)は貼り合わせ後の状態を示している。
符号の説明
A 静電チャック B,C 保持板
S 閉空間 W 基板
1 静電吸着機能部 1′ 基板接触面
1a 電極層 1b 誘電層
1c 誘電保護層 1d 緩衝層(接着層)
2 基材層 2a 接着層
2b 基材保護層 2c 緩衝層(接着層)
3 台座部 3a 貼り合わせ面
4 接着層

Claims (5)

  1. 平板状の電極層(1a)を誘電層(1b)で覆い、この誘電層(1b)と基板(W)とを接触させて吸着保持する真空貼り合わせ装置用静電チャックにおいて、
    前記誘電層(1b)の表面に所定厚さの誘電保護層(1c)を少なくとも一層以上設けて、その最も表面側に配置された誘電保護層(1c)の基板接触面(1′)から電極層(1a)までの間を複数層からなる積層構造にしたことを特徴とする真空貼り合わせ装置用静電チャック。
  2. 前記誘電層(1b)と誘電保護層(1c)との間又は誘電保護層(1c)同士の間に緩衝層(1d)を設けた請求項1記載の真空貼り合わせ装置用静電チャック。
  3. 前記誘電保護層(1c)としてセラミックスを用いた請求項1または2記載の真空貼り合わせ装置用静電チャック。
  4. 電極層(1a)の表面に誘電層(1b)が積層された静電吸着機能部(1)と、その土台となる台座部(3)とを貼り合わせてなる真空貼り合わせ装置用静電チャックにおいて、
    前記電極層(1a)の裏面側に設けられた基材層(2)と台座部(3)の貼り合わせ面(3a)との間に、所定厚さの基材保護層(2b)を少なくとも一層以上設けて、この台座部(3)の貼り合わせ面(3a)から電極層(1a)までの間を複数層の積層構造にしたことを特徴とする真空貼り合わせ装置用静電チャック。
  5. 請求項1、2、3または4記載の真空貼り合わせ装置用静電チャック(A)を、上下一対の保持板(B,C)の対向面の両方又は一方のみに設け、この真空貼り合わせ装置用静電チャック(A)に二枚の基板(W)を吸着保持して対向させ、これら両基板(W,W)を真空中で接近して圧着させることを特徴とする真空貼り合わせ装置。
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