JP2008041355A - プラズマ表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

プラズマ表面処理装置及び表面処理方法 Download PDF

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克也 岡本
Shigeki Ogata
茂樹 緒形
Shinji Morimoto
信司 森本
Toyoichi Yoshino
豊一 吉野
Koji Nakajima
晃治 中島
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Abstract

【課題】板状又はフィルム状の被処理体の、表面処理が必要な領域にのみ、短時間で表面処理を行なうことができるプラズマ表面処理装置及び表面処理方法の提供。
【解決手段】板状又はフィルム状の被処理体4を載置する第1電極5と、第1電極5と相対的に接近・離間する第2電極2と、第2電極2に取付けられ、第1、第2電極5,2を接近させたとき第1電極5上の被処理体4に当接する面に、被処理体4の表面処理面を囲む凹部7が形成された誘電体3と、第1,第2電極5、2間に高周波高電圧を印加して被処理体4に当接した誘電体3の凹部7内で誘電体バリア放電8を発生させる電源1と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、プリント配線基板やガラス基板等の被処理体をプラズマに晒して表面処理を行なうプラズマ表面処理装置及び表面処理方法に関するものである。
従来、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、パソコン、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイなどの電子機器では、多くのプリント配線基板やガラス基板が使用され、これらの基板表面には、様々な材料が接着されたり、インクや薄膜によるコーティングが行われる。このとき、基板の接着面、コーティング面の表面状態が重要になる。
基板表面が濡れにくい材質の場合や、有機物で汚染されている場合には、接着やコーティングの品質を維持することができない。そこで、この問題を解決するために、大気圧下又は大気圧近傍下で、プラズマ生成用ガスをプラズマ励起し、生成した活性種により基板(被処理体)の表面処理を行なって表面を改質する方法が試みられている。
例えば、大気圧下で、対向配置した誘電体被覆電極間に高電圧を印加し、放電によりプラズマ生成用ガスをプラズマ励起し、生成した活性種を基板表面に移送して表面処理を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2537304号公報
(特許文献1)に記載された方法は、基板表面(被処理体)が金属又は合金の場合でもアーク放電が発生することがなく、大面積基板の表面処理が可能である。しかしながら、対向配置した誘電体被覆電極間にガスを供給する必要があり、ガスとして空気を用いると処理時間が増加し、処理時間を短縮するためには、希ガス等の添加が必要になるという問題があった。さらに、表面処理が不要な面も同時に処理されるため、表面処理が不要な耐プラズマ性のない部材にダメージを与えるおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、板状又はフィルム状の被処理体の、表面処理が必要な領域にのみ、短時間で表面処理を行なうことができるプラズマ表面処理装置及び表面処理方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、板状又はフィルム状の被処理体を載置する第1電極と、第1電極と相対的に接近・離間する第2電極と、第2電極に取付けられ。第1、第2電極を接近させたとき第1電極上の被処理体に当接する面に、該処理体の表面処理面を囲む凹部が形成された誘電体と、第1、第2電極間に高周波高電圧を印加して被処理体に当接した誘電体の凹部内で誘電体バリア放電を発生させる電源と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかるプラズマ表面処理装置は、被処理体の所定の表面処理面のみを、高密度のプラズマで表面処理することができるので、表面処理面に付着した有機汚染物質の除去、官能基の付与及び濡れ性の向上等が短時間で可能となり、表面処理面への材料の接着、インクや薄膜によるコーティング等の品質を向上することができる、という効果を奏する。
本願の第1の発明は、板状又はフィルム状の被処理体を載置する第1電極と、第1電極と相対的に接近・離間する第2電極と、第2電極に取付けられ、第1、第2電極を接近させたとき第1電極上の被処理体に当接する面に、該処理体の表面処理面を囲む凹部が形成された誘電体と、第1、第2電極間に高周波高電圧を印加して被処理体に当接した誘電体の凹部内で誘電体バリア放電を発生させる電源と、を備えることを特徴とするプラズマ表面処理装置であり、被処理体の表面処理面が誘電体と接触しないので、表面処理面に傷をつけることもなく、汚染物質を付着させることもないという作用を有する。
また、凹部により形成される閉空間内の大気中において、安定した誘電体バリア放電を発生させることが可能で、専用ガスが不要となり、表面処理面を直接、高密度プラズマに晒すという作用を有する。また、誘電体バリア放電を行う領域を、被処理体の表面処理面及びその周辺に限定できるため、被処理体全面を処理する場合よりも、消費電力を大幅に低減するという作用を有する。
また、第2電極に誘電体が取付けられているので、アーク放電の発生が抑制され、アーク放電による表面処理面へのダメージを抑制するという作用を有する。また、板状又はフィルム状の被処理体を挟んで表面処理を行うので、被処理体の反りが規制され、安定した誘電体バリア放電が行なわれるという作用を有する。
本願の第2の発明は、誘電体に形成された凹部の深さが、0.1mm以上であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ表面処理装置であり、誘電体表面に誘電体バリア放電を発生させる空間を確保するという作用を有する。
本願の第3の発明は、第1電極と被処理体との間に誘電体を介在させることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ表面処理装置であり、両面プリント配線基板のように、被処理体の両面に金属があるような被処理体であっても、異常放電の発生が抑制され、異常放電による表面処理面へのダメージを抑制するという作用を有する。
本願の第4の発明は、第2電極は複数の電極を有し、凹部が形成された複数の誘電体が該複数の電極にそれぞれ取付けられ、第1電極に載置された複数の被処理体を同時に表面処理することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のプラズマ表面処理装置であり、生産性を高めるという作用を有する。
本願の第5の発明は、誘電体バリア放電により発生した物質を排気する排気装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のプラズマ表面処理装置であり、表面処理時に発生するオゾンや窒素酸化物等の物質を強制排気してプラズマ表面処理装置の連続運転を可能とするという作用を有する。
本願の第6の発明は、第1電極を、被処理体を載置する位置と、第2電極の直下の位置と、表面処理後の被処理体を搬出する位置と、に移動させる搬送装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のプラズマ表面処理装置であり、生産性を高めるという作用を有する。
本願の第7の発明は、被処理体はプリント配線基板であり、表面処理面は、異方性導電フィルムの接着面又はワイヤーボンディング面であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のプラズマ表面処理装置であり、プリント配線基板を挟んで表面処理を行うので、プリント配線基板の反りが規制され、安定した誘電体バリア放電を行なうことができる。
本願の第8の発明は、板状又はフィルム状の被処理体を第1電極に載置するステップと、凹部が形成された誘電体を取付けた第2電極と第1電極とを互いに接近させ、誘電体を被処理体に当接させ、凹部により被処理体の表面処理面を囲むステップと、凹部内で、誘電体バリア放電を発生させるステップと、第1、第2電極を互いに離間させるステップと、を備えることを特徴とするプラズマ表面処理方法であり、被処理体の表面処理面が誘電体と接触しないので、表面処理面に傷をつけることもなく、汚染物質を付着させることもないという作用を有する。また、凹部により形成される閉空間内の大気中において、安定した誘電体バリア放電を発生させることが可能で、専用ガスが不要となり、表面処理面を直接、高密度プラズマに晒すという作用を有する。また、誘電体バリア放電を行う領域を、被処理体の表面処理面及びその周辺に限定できるため、被処理体全面を処理する場合よりも、消費電力を大幅に低減するという作用を有する。また、第2電極に誘電体が取付けられているので、アーク放電の発生が抑制され、アーク放電による表面処理面へのダメージを抑制することができるという作用を有する。また、板状又はフィルム状の被処理体を挟んで表面処理を行うので、被処理体の反りが規制され、安定した誘電体バリア放電が行なえるという作用を有する。
本願の第9の発明は、第1電極と被処理体との間に誘電体を介在させて誘電体バリア放電を発生させることを特徴とする請求項8記載のプラズマ表面処理方法であり、両面プリント配線基板のように、被処理体の両面に金属があるような被処理体であっても、異常放電の発生が抑制され、異常放電による表面処理面へのダメージを抑制する、という作用を有する。
本願の第10の発明は、第2電極は複数の電極を有し、凹部が形成された複数の誘電体が該複数の電極にそれぞれ取付けられ、第1電極に載置された複数の被処理体を同時に表面処理することを特徴とする請求項8又は9に記載のプラズマ表面処理方法であり、生産性を高めるという作用を有する。
本願の第11の発明は、誘電体バリア放電により発生した物質を強制排気することを特徴とする請求項8〜10いずれかに記載のプラズマ表面処理方法であり、表面処理時に発生するオゾンや窒素酸化物等の物質を強制排気してプラズマ表面処理装置の連続運転を可能とするという作用を有する。
本願の第12の発明は、第1電極を、被処理体を載置する位置と、第2電極の直下の位置と、表面処理後の被処理体を搬出する位置と、に移動させることを特徴とする請求項8〜11いずれかに記載のプラズマ表面処理方法であり、生産性を高めるという作用を有する。
以下に、本発明にかかるプラズマ表面処理装置及び表面処理方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。なお、これらの図面において、同一又は同等の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明のプラズマ表面処理装置の実施の形態1を示す斜視図であり、図2は、実施の形態1を示す平面図であり、図3は、図2のA−A´線に沿う断面図である。
図1〜図3に示すように、実施の形態1のプラズマ表面処理装置100は、平板状又はフィルム状の被処理体4を載置する矩形平板状の第1電極5と、第1電極5に対向するように設置され、第1電極5と相対的に接近・離間する四角柱状の第2電極2と、第2電極2に取付けられ、第1、第2電極5、2同士を接近させたとき第1電極5上の被処理体4に当接する面に、被処理体4の表面処理面6を囲む矩形の凹部7が形成された誘電体3と、を備えている。第1、第2電極5、2のいずれかを図示しない昇降装置で昇降させるようにすればよい。
第1、第2電極5、2間には、電源1により、高周波高電圧としての交流高電圧又はパルス高電圧が印加される。被処理体4は、第1、第2電極5、2を相対的に接近させ、誘電体3の外周部を被処理体4に当接させたとき、凹部7が被処理体4の表面処理面6を囲むように、第1電極5上に位置決めされる。凹部7は、被処理体4の表面処理面6との間に、閉空間を形成する。
閉空間に大気が存在する状態で、電極5、2間に交流高電圧又はパルス高電圧を印加すると、閉空間内で誘電体バリア放電8が発生し、誘電体バリア放電8による高密度プラズマに被処理体4の表面処理面6が晒され、1〜3秒で表面処理が行なわれる。
バリア放電の電圧は、4〜20kV、周波数は、5kHz以上とするのが望ましい。また、誘電体3の凹部7の深さは、0.1〜2mm、凹部7の底面と第2電極2の下面との間の距離は、0.5〜1.5mmとするのが望ましい。
次に、図4〜図6を参照して、本発明のプラズマ表面処理方法の実施の形態1について説明する。図4は、第1電極5と第2電極2とを離間させ被処理体4を第1電極5上に載置した状態を示す図であり、図5は、第1、第2電極5、2を接近させ、誘電体3の下面を被処理体4の上面に当接させ、放電を行なっている状態を示す図であり、図6は、第1、第2電極5、2を離間させた状態を示す図である。
図4に示すように、第1のステップでは、第1電極5と第2電極2とを離間させ被処理体4を第1電極5上に載置する。
図5に示すように、第2のステップでは、第1、第2電極5、2を接近させ、誘電体3の下面を被処理体4の上面に当接させ、誘電体3の凹部7により被処理体4の表面処理面6を囲む。第3のステップでは、凹部7内で、誘電体バリア放電8を発生させ、表面処理面6を高密度プラズマに直接晒し、表面処理する。
図6に示すように、第4のステップでは、第1、第2電極5、2を離間させ、被処理体4を開放する。
被処理体4の一例としては、フレキシブルプリント配線基板があげられ、異方性導電フィルム(ACF)接着面や、ワイヤーボンディング面の表面処理に利用することができる。近年、異方性導電フィルムの接着面積が小さくなっているが、実施の形態1のプラズマ表面処理装置100を用いれば、所定の領域のみを短時間で表面処理することができ、実装の信頼性が高い。
以上説明した実施の形態1のプラズマ表面処理装置100及び表面処理方法によれば、被処理体4の所定の表面処理面6のみを、高密度のプラズマで表面処理することができるので、表面処理面6に付着した有機汚染物質の除去、官能基の付与及び濡れ性の向上等が短時間で可能となり、表面処理面6への材料の接着、インクや薄膜によるコーティング等の品質を向上することができる。
また、被処理体4の表面処理面6が誘電体3と接触しないので、表面処理面6に傷をつけることもなく、汚染物質を付着させることもない。また、凹部7により形成される閉空間内の大気中において、安定した誘電体バリア放電8を発生させることが可能で、専用ガスが不要となり、表面処理面6を直接、高密度プラズマに晒すことができる。
また、誘電体バリア放電8を行う領域を、被処理体4の表面処理面6及びその周辺に限定できるため、被処理体4の全面を処理する場合よりも、消費電力を大幅に低減することができる。また、第2電極2に誘電体3が取付けられているので、アーク放電の発生が抑制され、アーク放電による表面処理面6へのダメージを抑制することができる。
また、板状又はフィルム状の被処理体4を挟んで表面処理を行うので、被処理体4の反りが規制され、安定した誘電体バリア放電8が行なわれる。また、誘電体3に形成された凹部の深さを、0.1mm以上とすることにより、誘電体3の表面に誘電体バリア放電8を発生させる空間を確保することができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明のプラズマ表面処理装置の実施の形態2を示す斜視図であり、図8は、実施の形態2を示す縦断面図である。
図7及び図8に示すように、実施の形態2のプラズマ表面処理装置200は、矩形平板状の第1電極13と、三つのセルに仕切られ、それぞれのセルに被処理体11を設置し、第1電極13上に載置されるプラスチックトレイ12と、第1電極13に対向するように設置され、三叉状に形成され、プラスチックトレイ12の三つのセルに対向する三つの電極を有し、第1電極13に対して接近・離間する第2電極9と、第2電極9の三つの電極にそれぞれ取付けられ、第1電極13に対向する面に凹部10aが形成された誘電体10とを備えている。
第1、第2電極13、9間には、電源1により、高周波高電圧としての交流高電圧又はパルス高電圧が印加される。被処理体11は、第1、第2電極13、9を互いに接近させ、誘電体10の第1電極13に対向する面の外周部を被処理体11に当接させたとき、凹部10aが被処理体11の表面処理面を囲むように、プラスチックトレイ12上に位置決めされる。凹部10aは、被処理体11の表面処理面との間に、閉空間を形成している。
閉空間に大気が存在する状態で、電極13、9間に交流高電圧又はパルス高電圧を印加すると、閉空間内で誘電体バリア放電14が発生し、誘電体バリア放電14による高密度プラズマに被処理体11の表面処理面が晒され、1〜3秒で表面処理が行なわれる。
バリア放電の電圧は、4〜20kV、周波数は、5kHz以上とするのが望ましい。また、誘電体3の凹部10aの深さは、0.1〜2mm、凹部10aの底面と第2電極9の下面との間の距離は、0.5〜1.5mmとするのが望ましい。
実施の形態2のプラズマ表面処理装置200は、第2電極9が三つの電極を有しているので、一度に三つの被処理体11を表面処理することができる。
また、両面プリント配線基板を表面処理する場合、裏面にも配線層があるため、第1電極13との間に異常放電が生じる恐れがあるが、実施の形態2のように、第1電極13上に誘電体であるプラスチックトレイ12を設置することにより、両面プリント配線基板の裏面の配線層と第1電極13とが接触しないようにすれば、異常放電の発生が抑制され、異常放電による両面プリント配線基板へのダメージをなくすことができる。
次に、図9〜図11を参照して、本発明のプラズマ表面処理方法の実施の形態2について説明する。図9は、第1、第2電極13、9を離間させ、第1電極13を搬送用一軸ロボット16の一方側に位置させた状態を示す図であり、図10は、搬送用一軸ロボット16により、第1電極13を第2電極9の直下に位置させ、第2電極9を降下させた状態を示す図であり、図11は、第2電極9を上昇させて被処理体11を開放し、第1電極13を搬送用一軸ロボット16の他方側に位置させた状態を示す図である。
図9に示すように、第1のステップでは、第1電極13と第2電極9とを離間させ、プラスチックトレイ12を載置した第1電極13を、搬送装置としての搬送用一軸ロボット16の一方側に位置させ、三つの被処理体11(図8参照)をプラスチックトレイ12上に載置する。
図10に示すように、第2のステップでは、搬送用一軸ロボット16により、第1電極13を第2電極9の直下に位置させ、第2電極9を降下させ、誘電体10の下面を被処理体11の上面に当接させ、凹部10aにより被処理体11の表面処理面を囲む。第3のステップでは、凹部10a内で、誘電体バリア放電14を発生させ、表面処理面を高密度プラズマに直接晒し表面処理する。誘電体バリア放電時には、オゾンや窒素酸化物が生成されるので、これらを、第2電極9の上方に設置された局所排気装置15により連続的に排気する。オゾンや窒素酸化物等の物質を強制排気するので、実施の形態2のプラズマ表面処理装置200の連続運転が可能である。
図11に示すように、第4のステップでは、第2電極9を上昇させて被処理体11を開放し、第1電極13を搬送用一軸ロボット16の他方側に位置させる。他方側の位置で被処理体11を搬出し、その後、被処理体11の表面処理面に、導電フィルムの接着やコーティングが行われる。表面処理が短時間で済み、さらに、搬送装置を用いているので、一連の作業を生産性よく行なうことができる。
なお、プラスチックトレイ12のセル数及び第2電極9の電極数は、二つ又は四つ以上としてもよい。また、平板状のプラスチックトレイ12、局所排気装置15及び搬送用一軸ロボット16を、実施の形態1のプラズマ表面処理装置100に用いてもよい。
以上のように、本発明にかかるプラズマ表面処理装置及び表面処理方法は、プリント配線基板やガラス基板の表面処理に有用である。
本発明のプラズマ表面処理装置の実施の形態1を示す斜視図 実施の形態1を示す平面図 図2のA−A´線に沿う断面図 第1電極と第2電極とを離間させ被処理体を第1電極上に載置した状態を示す図 第1、第2電極を接近させ、誘電体の下面を被処理体の上面に当接させ、放電を行なっている状態を示す図 第1、第2電極を離間させた状態を示す図 本発明のプラズマ表面処理装置の実施の形態2を示す斜視図 実施の形態2を示す縦断面図 第1、第2電極を離間させ、第1電極を搬送用一軸ロボットの一方側に位置させた状態を示す図 搬送用一軸ロボットにより第1電極を第2電極の直下に位置させ、第2電極を降下させた状態を示す図 第2電極を上昇させて被処理体を開放し、第1電極を搬送用一軸ロボットの他方側に位置させた状態を示す図
符号の説明
1 電源
2,9 第2電極
3,10 誘電体
4,11 被処理体
5,13 第1電極
6 表面処理面
7,10a 凹部
8,14 誘電体バリア放電
12 プラスチックトレイ
15 局所排気装置
16 搬送用一軸ロボット

Claims (12)

  1. 板状又はフィルム状の被処理体を載置する第1電極と、
    前記第1電極と相対的に接近・離間する第2電極と、
    前記第2電極に取付けられ、前記第1、第2電極を接近させたとき前記第1電極上の被処理体に当接する面に、該被処理体の表面処理面を囲む凹部が形成された誘電体と、
    前記第1、第2電極間に高周波高電圧を印加して前記被処理体に当接した前記誘電体の凹部内で誘電体バリア放電を発生させる電源と、
    を備えることを特徴とするプラズマ表面処理装置。
  2. 前記誘電体に形成された凹部の深さが、0.1mm以上であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ表面処理装置。
  3. 前記第1電極と前記被処理体との間に誘電体を介在させることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ表面処理装置。
  4. 前記第2電極は複数の電極を有し、前記凹部が形成された複数の前記誘電体が該複数の電極にそれぞれ取付けられ、前記第1電極上に載置された複数の前記被処理体を同時に表面処理することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のプラズマ表面処理装置。
  5. 前記誘電体バリア放電により発生した物質を排気する排気装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のプラズマ表面処理装置。
  6. 前記第1電極を、前記被処理体を載置する位置と、前記第2電極の直下の位置と、表面処理後の前記被処理体を搬出する位置と、に移動させる搬送装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のプラズマ表面処理装置。
  7. 前記被処理体はプリント配線基板であり、前記表面処理面は、異方性導電フィルムの接着面又はワイヤーボンディング面であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のプラズマ表面処理装置。
  8. 板状又はフィルム状の被処理体を第1電極に載置するステップと、
    凹部が形成された誘電体を取付けた第2電極と前記第1電極とを互いに接近させ、前記誘電体を前記被処理体に当接させ、前記凹部により前記被処理体の表面処理面を囲むステップと、
    前記凹部内で、誘電体バリア放電を発生させるステップと、
    前記第1、第2電極を互いに離間させるステップと、
    を備えることを特徴とするプラズマ表面処理方法。
  9. 前記第1電極と前記被処理体との間に誘電体を介在させて前記誘電体バリア放電を発生させることを特徴とする請求項8記載のプラズマ表面処理方法。
  10. 前記第2電極は複数の電極を有し、前記凹部が形成された複数の前記誘電体が該複数の電極にそれぞれ取付けられ、前記第1電極に載置された複数の前記被処理体を同時に表面処理することを特徴とする請求項8又は9に記載のプラズマ表面処理方法。
  11. 前記誘電体バリア放電により発生した物質を強制排気することを特徴とする請求項8〜10いずれかに記載のプラズマ表面処理方法。
  12. 前記第1電極を、前記被処理体を載置する位置と、前記第2電極の直下の位置と、表面処理後の前記被処理体を搬出する位置と、に移動させることを特徴とする請求項8〜11いずれかに記載のプラズマ表面処理方法。
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