JP2008025652A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油孔とキャンセル室との間における作動油の流れを確保でき、作動応答性が低下してしまうことを防止できる密封装置を提供する。
【解決手段】軸部13に外嵌するキャンセルプレート26と、キャンセルプレート26側に延びる短筒部2cを内周に有しこの短筒部2cを軸部13に外嵌した状態でキャンセルプレート26との間でキャンセル室30を形成するピストンシール1とを備えている。軸部13に形成した油孔32を通じてキャンセル室30に対する作動油の供給と排出とを行うことにより、ピストンシール1を軸方向に往復摺動させる。ピストンシール1の短筒部2cの先端部に、当該ピストンシール1がキャンセルプレート26側に摺動した状態で油孔32の開口部32aに臨ませて作動油を流通させる流油路6を設けている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、軸方向に摺動可能なピストンシールを備えた密封装置に関する。
従来、例えば自動車などの自動変速機(AT)の動力接続部において、特許文献1に示しているように、作動油の供給と排出とにより軸方向に摺動可能な環状のピストンシールを備えた密封装置が用いられている。図8はこのような密封装置の従来例を示す断面図である。この密封装置は、環状のキャンセルプレート41及び環状のピストンシール42が軸方向に対向して軸部43に外嵌し、両者の間にキャンセル室44を形成している。そして、このキャンセル室44に通じる油孔45が軸部43に形成されており、この油孔45を通じてキャンセル室44への作動油の供給とキャンセル室44から作動油の排出とを選択的に行うことにより、ピストンシール42を軸方向に往復摺動させることができる。そして、このピストンシール42が多板クラッチ48を押圧し、動力接続部において駆動力の伝達がなされる。
特開2002−139155号公報
しかし、従来の密封装置では、ピストンシール42のキャンセルプレート41側への摺動のストロークが大きくなると、図8の破線で示しているように、ピストンシール42の内周側にある短筒部46の先端部が油孔45の開口部47の径方向外側に位置して当該開口部47を覆ってしまう。この場合、キャンセル室44と油孔45との間における作動油の流れが阻害され、ピストンシール42の作動応答性が低下し、自動変速機の動力接続部における動力伝達の応答性が低下してしまうおそれがある。
そこでこの発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、ピストンシールがキャンセルプレート側に摺動し、ピストンシールの短筒部が油孔の開口部の径方向外側に位置しても、キャンセル室と油孔との間における作動油の流れを確保でき、作動応答性が低下してしまうことを防止できる密封装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明の密封装置は、軸部に外嵌する環状のキャンセルプレートと、円板状の本体部とこの本体部の内周に前記キャンセルプレート側に延びる短筒部とを有し、この短筒部を前記軸部に外嵌した状態で前記キャンセルプレートとの間で環状のキャンセル室を形成する環状のピストンシールとを備え、前記軸部の外周面に開口部を有する油孔を通じて前記キャンセル室への作動油の供給と当該キャンセル室からの作動油の排出とを選択的に行うことにより、前記ピストンシールを軸方向に往復摺動させる密封装置であって、前記ピストンシールの前記短筒部の先端部に、当該ピストンシールが前記キャンセルプレート側に摺動した状態で前記油孔の開口部に臨ませて作動油を流通させる流油路を設けたものである。
この構成によれば、ピストンシールがキャンセルプレート側に摺動することにより、ピストンシールの短筒部が油孔の開口部の径方向外側に位置しても、その短筒部に形成した流油路を油孔の開口部に臨ませて、当該流油路によって油孔とキャンセル室との間で作動油を流通させることができる。このため、ピストンシールの短筒部が油孔の開口部を塞いでしまうことを防ぎ、油孔とキャンセル室との間の作動油の流れを確保でき、ピストンシールの作動応答性が低下することを防止できる。
また、前記密封装置において、前記流油路は切欠溝であるのが好ましい。
これによれば、切欠溝が油孔とキャンセル室との間で作動油を流通させることができる。また、流油路の形成が容易である。
また、前記流油路は周方向に等間隔で複数形成され、前記流油路の数は、前記軸部に周方向に等間隔で複数形成した前記開口部の数よりも多く、前記流油路の周方向の寸法は、前記開口部の周方向の寸法よりも大きいのが好ましい。
これによれば、軸部の油孔の開口部と、ピストンシールの短筒部の流油路との間に位相のずれがあっても、キャンセル室といずれかの開口部とが流油路を介して通じる構成とすることが可能となる。
また、前記密封装置において、前記ピストンシールは自動変速機の動力接続部で用いられるのが好ましい。これによれば、ピストンシールの作動応答性が低下することを防止できることから、自動変速機の動力接続部における動力伝達の応答性を高く維持できる。
この発明によれば、ピストンシールの短筒部に形成した流油路によって、キャンセル室と油孔との間における作動油の流れを確保でき、ピストンシールの作動応答性が低下することを防止できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の密封装置の実施の一形態(第1実施形態)を示す要部断面図であり、密封装置が自動車の自動変速機の動力接続部に用いられている場合を示している。図1において、この動力接続部には、ハウジング10と、環状のピストンシール(ボンデッドシール)1と、環状のキャンセルプレート26と、ピストンシール1とキャンセルプレート26との間に介在した弾性部材12と、多板クラッチ11とが配設されている。
ハウジング10は、径方向内側の軸部13と、この軸部13から径方向外側へ延びる径方向部14と、この径方向部14から多板クラッチ11側の軸方向へ延びる軸方向部15とを有しており、これらの部分で断面が略コ字形の凹部7となる。そして、この凹部7に前記ピストンシール1の一部が設けられている。軸方向部15の内壁面(内周面)21と軸部13の外周面20とは径方向で対向した配置となる。
ピストンシール1は、金属製の環状部材2と、この環状部材2に固定した環状のシール部材3とを有している。環状部材2は所定形状にプレス成形されたものであり、段付き円板状である本体部2aと、この本体部2aの径方向外側部から軸方向に延びた円筒部分2dを有する筒状の外周部2bと、この本体部2aの径方向内側部からキャンセルプレート26側へ軸方向に延びて形成した筒状の短筒部2cとを有している。そして、前記外周部2bの先端部が前記多板クラッチ11と接触する。短筒部2cはピストンシール1の軸線に平行な方向に直線である筒形状であり、短筒部2cが軸部13に外嵌し、当該短筒部2cの内周面が軸部13の外周面20に接触する。そして、シール部材3は弾性材からなり、例えばゴム製であり、環状部材2に加硫接着されている。このシール部材3は外周側にシールリップ5を有しており、シールリップ5は本体部2a側から前記軸方向部15の周壁面21に向かって延び当該周壁面21に接触する。
キャンセルプレート26は、軸部13に外嵌している金属製の環状部材27と、この環状部材27に固定した環状のシール部材28とを有している。環状部材27は所定形状にプレス成形されたものである。シール部材28は弾性材からなり、例えばゴム製であり、環状部材27に加硫接着されている。シール部材28はシールリップを有しており、このシールリップはピストンシール1の外周部2bの円筒部分2dの内周面に接触する。そして、このキャンセルプレート26は、軸部13に固定の止め輪29によって軸方向の移動が規制されている。
これにより、ハウジング10の凹部7において、ピストンシール1と、ハウジング10の断面略コ字形の部分との間に環状の油圧室8が形成され、ピストンシール1は、高圧側となる油圧室8と低圧側であり多板クラッチ11がある外部9との間を仕切ることができる。この油圧室8には、軸部13の外周面20に開口部31aを有して作動油を当該油圧室8に供給し又は作動油を当該油圧室8から排出するための第1油孔31が繋がっている。
また、キャンセルプレート26とピストンシール1とは軸方向に対向して設けられており、キャンセルプレート26とピストンシール1との間に環状のキャンセル室30が形成される。このキャンセル室30には、軸部13の外周面20に開口部32aを有して作動油を当該キャンセル室30に供給し又は作動油を当該キャンセル室30から排出するための第2油孔32が繋がっている。前記弾性部材12は、キャンセルプレート26に対してピストンシール1を離反させる方向に弾性力を付与するものであり、コイルバネとしている。
以上の構成により、作動油を第1油孔31から油圧室8に供給し当該油圧室8の油圧を高めると共に、キャンセル室30の作動油を第2油孔32から排出することで、ピストンシール1は弾性部材12の弾性力に抗して多板クラッチ11側(キャンセルプレート26側)へ軸方向に摺動できる。また、弾性部材12の弾性復元力が作用した状態で、油圧室8の作動油を第1油孔31から排出し当該油圧室8の油圧を低下させると共に、第2油孔32からキャンセル室30へ作動油を供給することで、ピストンシール1は多板クラッチ11から離れる側へ軸方向に移動できる。
第2油孔32の開口部32aは、軸部13の外周面20の内、キャンセルプレート26の近傍の軸方向位置に形成されている。そして、ピストンシール1は、その短筒部2cの先端部4がキャンセルプレート26の側周面の内周側部に接近する位置まで、軸方向に摺動でき、これにより、ピストンシール1の軸方向の摺動のストロークを長く取ることができる。そして、ピストンシール1がキャンセルプレート26に近いストローク終端位置まで摺動すると、その短筒部2cの先端部4は、第2油孔32の開口部32aの軸方向形成位置にまで達し、開口部32aの径方向外側位置にある状態(図1の状態)となる。
そこで、このピストンシール1の短筒部2cの先端部4には流油路6が設けられており、ピストンシール1がキャンセルプレート26側に摺動した状態(図1の状態)で、この流油路6を第2油孔32の開口部32aに臨ませて、第2油孔32とキャンセル室30との間で作動油を阻害することなく流通させることができる。つまり、流油路6は、第2油孔32からキャンセル室30へ径方向外側に向かって直線的に作動油を流すことができる。図2は、ピストンシール1の短筒部2cの先端部4の拡大斜視図であり、この流油路6の具体的な構成は、短筒部2cの先端部4に形成した切欠溝6aである。この切欠溝6aは、ピストンシール1の軸心に交差(直交)した先端部4の先端面4aに形成されており、かつ、この先端面4aにおいて先端部4の内周面から外周面へと連続している。
また、図3と図4と図5とはピストンシール1の短筒部2cの先端部4、及び軸部13を軸方向から見た図である。軸部13には複数の第2油孔32が周方向に等間隔で形成されており、外周面21において開口部32aが周方向に等間隔にある。この実施の形態では、軸部13において、径方向にまっすぐ延びる四本の第2油孔32が等間隔で形成されている(90°離れて形成されている)。そして、ピストンシール1の短筒部2cの先端部4には、第2油孔32の開口部32aの数(四つ)よりも多い数の切欠溝6aが周方向に等間隔で形成されており、この実施の形態では、五つの切欠溝6aが等間隔で形成されている(72°離れて形成されている)。さらに、各切欠溝6aの周方向の寸法A(先端面4aにおける寸法A)は、第2油孔32の開口部32aの周方向の寸法dよりも大きく設定されている(A>d)。例えば、直径がφ35mmの軸部13の外周面21において周方向で等間隔に四つの開口部32aを形成し、その開口部32aの直径dをφ2mmの円形とした場合、短筒部2cの先端部4に五つの切欠溝6aを周方向で等間隔に形成し、この切欠溝6aの周方向の寸法Aを前記直径dの4倍以上(8mm以上)でかつ8倍以下(16mm以下)としている。このように、開口部32aの数nに対して、切欠溝6aの数をこれよりも一つ多い数n+1とすることによって、少ない数の切欠溝6aにより構成し、切欠溝6aの形成のための製造コストの低減を図っている。
これによれば、図3と図4と図5とに示しているように、軸部13の第2油孔32の開口部32aと、ピストンシール1の短筒部2cに形成した切欠溝6aとの間に位相のずれがあっても、いずれかの第2油孔32(開口部32a)に切欠溝6aを臨ませることができ、キャンセル室30といずれかの第2油孔32(開口部32a)とが切欠溝6aを介して通じる構成となる。したがって、図1に示しているように、キャンセル室30から作動油を第2油孔32を通じて排出しつつ、ピストンシール1の短筒部2cの先端部4が、第2油孔32の開口部32aの軸方向形成位置まで摺動しても、その短筒部2cの先端部4に形成した切欠溝6aによって第2油孔32とキャンセル室30との間で作動油を流すことができる。これにより、ピストンシール1の短筒部2cの先端部4が第2油孔32の開口部32aを塞いでしまうことを防ぎ、作動油の流れを確保でき、ピストンシール1の作動応答性が低下することを防止できる。そして、このピストンシール1を自動変速機の動力接続部で用いていることで、当該動力接続部における動力伝達の応答性を高く維持できる。また、流油路6として切欠溝6aを採用していることで、短筒部2cの先端部4を切削やプレスなどによって形成でき、製造が容易となる。
図6はこの発明の密封装置の第2の実施の形態を示す要部断面図である。この第2の実施の形態は、第1の形態と比べてピストンシールが異なるが、その他は同じである。この第2の実施の形態では、ピストンシール16は、金属製の環状部材17と、この環状部材17に固定した環状のシール部材18とを有しており、このシール部材18は、円板状の本体部18cと、この本体部18cの内径側からキャンセルプレート26側に延びる短筒部18bとを有し、この短筒部18bの先端部が軸部13に外嵌する。そして、この短筒部18bの先端部に、前記実施の形態と同様の流油路23を形成している。なお、この図6では、油圧室8に繋がる第1油孔は図示省略している。
具体的に説明すると、ピストンシール16の環状部材17は所定形状にプレス成形されたものであり、段付き円板状である本体部17aと、この本体部17aの径方向外側部から軸方向に延びた円筒部分17fを有する筒状の外周部17bと、本体部17aの径方向内側部からキャンセルプレート26側へ延びた短筒部17cとを有している。この短筒部17cは、本体部17aの径方向内側部から軸方向に延びた基端部としての円筒部17dと、先端部としての内鍔部17eとを有している。
シール部材18は弾性材からなり、例えばゴム製であり、環状部材17に加硫接着されている。シール部材18は、外シールリップ18dのある外周部18aと、内周側にある前記短筒部18bと、これらを繋ぐ前記本体部18cとを有している。シール部材18の短筒部18bは環状部材17の短筒部17cに接着されている。
図7は環状部材17の短筒部17cの先端部(内筒部17e)、及びシール部材18の短筒部18bの先端部を示す拡大斜視図である。シール部材18の短筒部18bの先端部は、油圧室8側でかつ軸部13の外周面20側に向かって延び当該外周面20に接触している内シールリップ18eと、環状部材17の内鍔部17eを内径側から覆っている第1被覆部18fと、内鍔部17eの内径側部分をキャンセルプレート26側から(軸方向から)覆っている第2被覆部18gとを有している。
そして、前記第1の実施の形態と同様に、作動油を第1油孔(図示せず)から油圧室8に供給し当該油圧室8の油圧を高めると共に、キャンセル室30の作動油を第2油孔32から排出することで、ピストンシール16は弾性部材12の弾性力に抗して多板クラッチ11側へ軸方向に摺動できる。また、弾性部材12の弾性復元力が作用している状態で、油圧室8の作動油を第1油孔(図示せず)から排出し当該油圧室8の油圧を低下させると共に、第2油孔32からキャンセル室30へ作動油を供給することで、ピストンシール16は多板クラッチ11から離れる側へ軸方向に移動できる。そして、ピストンシール16がキャンセルプレート26に近いストローク終端位置まで摺動すると、シール部材18の短筒部18bの先端部は、第2油孔32の開口部32aの軸方向形成位置にまで達し、開口部32aの径方向外側位置にある状態(図6の状態)となる。
そこで、短筒部18bの第2被覆部18gに流油路23として切欠溝23aが形成されており、ピストンシール16がキャンセルプレート26側に摺動した状態(図6の状態)で、この切欠溝23aを第2油孔32の開口部32aに臨ませて、第2油孔32とキャンセル室30との間で作動油を阻害することなく流通させることができる。切欠溝23aは、第2被覆部18gの内のピストンシール16の軸心に交差(直交)した先端面18hに形成されており、かつ、この先端面18hにおいて第2被覆部18gの内周面から外周面へと連続している。
そして、第1の実施の形態と同様に、図3と図4と図5において、軸部13には第2油孔32の開口部32aが周方向に等間隔で四つ形成されており、ピストンシール16の第2被覆部18gには、この第2油孔32の開口部32aの数よりも多い数である五つの切欠溝23aが周方向に等間隔で形成されている。そして、各切欠溝23aの周方向の寸法A(図7の先端面18hにおける寸法A)は、第2油孔32の開口部32aの周方向の寸法d(開口部32aの直径)よりも大きく設定されている。
また、この発明は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態であっても良く、流油路としての切欠溝の形状を円弧形状や矩形とできる。また、第2油孔32の開口部32a数も五つ以上であってもよく、この場合、切欠溝の数を6本以上とすればよい。
この発明の密封装置の実施の一形態を示す要部の断面図である。 図1のピストンシールの短筒部の先端部の拡大斜視図である。 ピストンシールの内周部の先端部、及び軸部を軸方向から見た図である。 ピストンシールの内周部の先端部、及び軸部を軸方向から見た図である。 ピストンシールの内周部の先端部、及び軸部を軸方向から見た図である。 この発明の密封装置の第2の実施の形態を示す要部の断面図である。 図6のピストンシールの短筒部の先端部の拡大斜視図である。 従来の密封装置の断面図である。
符号の説明
1 ピストンシール
2c 短筒部
4 先端部
6 流油路
6a 切欠溝
8 油圧室
13 軸部
16 ピストンシール
18b 短筒部
18f 第1被覆部
18g 第2被覆部(先端部)
20 外周面
23 流油路
23a 切欠溝
26 キャンセルプレート
30 キャンセル室
31 第1油孔
31a 開口部
32 第2油孔
32a 開口部

Claims (4)

  1. 軸部に外嵌する環状のキャンセルプレートと、
    円板状の本体部とこの本体部の内周に前記キャンセルプレート側に延びる短筒部とを有し、この短筒部を前記軸部に外嵌した状態で前記キャンセルプレートとの間で環状のキャンセル室を形成する環状のピストンシールと、を備え、
    前記軸部の外周面に開口部を有する油孔を通じて前記キャンセル室への作動油の供給と当該キャンセル室からの作動油の排出とを選択的に行うことにより、前記ピストンシールを軸方向に往復摺動させる密封装置であって、
    前記ピストンシールの前記短筒部の先端部に、当該ピストンシールが前記キャンセルプレート側に摺動した状態で前記油孔の開口部に臨ませて作動油を流通させる流油路を設けたことを特徴とする密封装置。
  2. 前記流油路は切欠溝である請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記流油路は周方向に等間隔で複数形成され、
    前記流油路の数は、前記軸部に周方向に等間隔で複数形成した前記開口部の数よりも多く、
    前記流油路の周方向の寸法は、前記開口部の周方向の寸法よりも大きい請求項1又は2に記載の密封装置。
  4. 前記ピストンシールは自動変速機の動力接続部で用いられる請求項1〜3のいずれか一項に記載の密封装置。
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