JP2008024395A - エレベータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エレベータ乗りかごのある検知方式の位置検出手段に故障や誤動作などが発生した場合でも、エレベータの誤作動や停止を防止する手段を備えたエレベータ制御装置を提供する。
【解決手段】 乗りかごまたは昇降路に取り付けた位置検出手段からの検出信号に基づいてエレベータ制御手段が乗りかご昇降やドア開閉を制御する制御信号を生成するエレベータ制御装置において、位置検出手段が、ある検知方式の第一位置検出手段10と、検知方式が異なる少なくとも一つの第二位置検出手段20とからなり、複数の検知方式の位置検出手段10,20とエレベータ制御手段40との間に、複数の検知方式の位置検出手段10,20からの検出信号を比較し、一致するときは第一位置検出手段10の検出信号を出力し、一致しないときは第二位置検出手段20の一つの検出信号を出力する比較器30を設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エレベータ制御装置に係り、特に、エレベータの位置検出手段に関する。
エレベータ乗りかごの位置検出手段としては、検知方式の違いにより、光電センサ,磁気センサ,超音波センサなどの検知素子を用いたものが、種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−67252号公報(第4〜5頁 図1〜図4)
従来は、特許文献1のように、単独で設置された位置検出手段や、同じ検知方式の複数の位置検出手段からの検出信号に基づき、エレベータ乗りかごの位置を検出していた。
これら従来技術では、位置検出手段の故障や誤動作などが発生した場合、エレベータ乗りかごを正常に運転制御できなくなり、エレベータの誤作動や停止に至るおそれがある。
例えば、位置検出手段を光電センサとした場合、外光,汚れ,消火時の散水,洪水などにより、誤動作を起こす可能性がある。また、磁気センサとした場合、近傍の磁界の影響により、誤動作を起こす可能性がある。さらに、超音波センサの場合、外来雑音の影響を受ける可能性がある。また、磁気センサや超音波センサは、光電センサと比べると、位置検出精度を高めにくいとされている。
単独で設置された位置検出手段の場合はもちろん、同じ検知方式の複数の位置検出手段からの検出信号に基づき、エレベータ乗りかごの位置を検出する方式の場合は、例えば散水の影響を受けやすい位置検出手段では、位置検出手段が何個あっても、一斉に役に立たなくなるおそれがある。
本発明の課題は、エレベータ乗りかごのある検知方式の位置検出手段に故障や誤動作などが発生した場合でも、エレベータの誤作動や停止を防止する手段を備えたエレベータ制御装置を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、乗りかごまたは昇降路に取り付けた位置検出手段からの検出信号に基づいてエレベータ制御手段が乗りかご昇降やドア開閉を制御する制御信号を生成するエレベータ制御装置において、位置検出手段が、ある検知方式の第一位置検出手段と、検知方式とは異なる少なくとも一つの検知方式の第二位置検出手段とからなり、複数の検知方式の位置検出手段とエレベータ制御手段との間に、複数の検知方式の位置検出手段からの検出信号を比較し、両者が一致するときは第一位置検出手段の検出信号を出力し、両者が一致しないときは第二位置検出手段の一つの検出信号を出力する比較器を設けたエレベータ制御装置を提案する。
本発明は、また、乗りかごまたは昇降路に取り付けた位置検出手段からの検出信号に基づいてエレベータ制御手段が乗りかご昇降やドア開閉を制御する制御信号を生成するエレベータ制御装置において、位置検出手段が、ある検知方式の第一位置検出手段と、検知方式とは異なる少なくとも一つの検知方式の第二位置検出手段とからなり、複数の検知方式の位置検出手段とエレベータ制御手段との間に、複数の検知方式の位置検出手段からの検出信号をそのままパススルーする自動選択モードと、第一位置検出手段の検知出力のみをエレベータ制御手段に出力する第一位置検出手段固定モードと、第二位置検出手段検知出力のみをエレベータ制御手段に出力する第二位置検出手段固定モードとを有する選択器と、選択器をパススルーした複数の検知方式の位置検出手段からの検出信号を比較し、両者が一致するときは第一位置検出手段の検出信号を出力し、両者が一致しないときは第二位置検出手段の一つの検出信号を出力する比較器とを設けたエレベータ制御装置を提案する。
本発明によれば、平常時は、位置検出精度が良い第一位置検出手段の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御するので、必要な精度を確保できる。
第一位置検出手段の検知出力と第二位置検出手段の検知出力とが一致しなくなると、異常時と推定し、誤動作しにくい第二位置検出手段の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御するので、安全性を保持できる。
さらに、ある検知方式の位置検出手段が誤動作することが予測できる場合は、他の位置検出手段固定モードに切り換えて運転を継続でき、エレベータの誤作動や停止のおそれが大幅に少なくなる。
次に、図1〜図3を参照して、本発明によるエレベータ制御装置の実施例を説明する。
図1は、本発明によるエレベータ制御装置における位置検出手段の取り付け状況を示す模式平面図である。
実施例1においては、乗りかごと昇降路壁面との間に、主位置検出手段としての第一位置検出手段10と、この第一位置検出手段10とは検知方式が異なる第二位置検出手段20とを併設してある。ここでは、位置検出精度が良い光電センサを第一位置検出手段10とし、この光電センサが外光,汚れ,消火時の散水,洪水などにより誤動作を起こす可能性がある場合でも、支障無く動作することを期待できる磁気センサを第二位置検出手段20としてある。
第一位置検出手段すなわち光電センサ10は、発光素子10Bと受光素子10Cとを有し乗りかごに固定されている透過型フォトインタラプタ10Aと、昇降路壁面に固定され乗りかごの昇降につれて発光素子10Bと受光素子10Cとの間の光路を開放/遮蔽する位置検出板10Dとからなる。
第二位置検出手段すなわち磁気センサ20は、乗りかごに固定されているホール素子などの感磁素子20Aと、昇降路壁面に固定され乗りかごの昇降につれて感磁素子20Aと対向する位置に配置された永久磁石20Bとからなる。
一般的には、第一位置検出手段10としては、位置検出精度が良い位置検出素子を採用し、第二位置検出手段20としては、第一位置検出手段10が誤動作を起こす可能性がある場合でも、支障無く動作する位置検出素子を採用することが望ましい。本実施例1の磁気センサ20の感磁素子20Aは、外光,汚れ,消火時の散水,洪水などがあっても、永久磁石20Bの位置を支障無く検出できる。
なお、第一位置検出手段10と第二位置検出手段20とは、左右に並べても、上下に積み重ねてもよいし、乗りかご側の素子と昇降路側の素子とを入れ換えてもよい。
また、第二位置検出手段20の種類は、1種類に限らず、検知方式が異なる複数種類とし、全体で3種類以上とすることもできる。
さらに、光電センサ10は、透過型フォトインタラプタではなく、反射型フォトインタラプタなどでもよい。
図2は、本発明によるエレベータ制御装置の実施例1の系統構成を示すブロック図である。本実施例1は、従来と異なり、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とを比較する比較器30を備え、比較器30が選択した方の検知出力をエレベータ制御手段40に送り込む。
平常時は、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とが一致するので、比較器30は、第一位置検出手段10の検知出力を選択し、エレベータ制御手段40に送り込む。エレベータ制御手段40は、選択された第一位置検出手段10の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御する。
比較器30は、外光や散水などの原因により、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とが一致しなくなると、第二位置検出手段20が誤動作しにくいことを前提として、第一位置検出手段10が誤動作した異常時と推定し、第二位置検出手段20の検知出力を選択し、エレベータ制御手段40に送り込む。エレベータ制御手段40は、選択された第二位置検出手段20の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御する。
本実施例1によれば、平常時は、位置検出精度が良い第一位置検出手段10の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御するので、必要な精度を確保できる。
第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とが一致しなくなると、異常時と推定し、誤動作しにくい第二位置検出手段20の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御するので、安全性を保持できる。
図3は、本発明によるエレベータ制御装置の実施例2の系統構成を示すブロック図である。
実施例2の位置検出手段の取り付け状況は、図1に示した実施例1と変わらない。実施例2は、実施例1の比較器30の前段に、選択器50を設置してある。
選択器50は、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とをそのまま比較器30にパススルーする自動選択モードと、第一位置検出手段10の検知出力のみをエレベータ制御手段40に出力する第一位置検出手段固定モードと、第二位置検出手段20の検知出力のみをエレベータ制御手段40に出力する第二位置検出手段固定モードとを有している。
第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とをそのままパススルーする自動選択モードにおいては、実施例1と同様に、比較器30が、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とを比較し、選択した方の検知出力をエレベータ制御手段40に送り込む。
自動選択モードにおいて、平常時は、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とが一致するので、比較器30は、第一位置検出手段10の検知出力を選択し、エレベータ制御手段40に送り込む。エレベータ制御手段40は、選択された第一位置検出手段10の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御する。
自動選択モードにおいて、比較器30は、外光や散水などの原因により、第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とが一致しなくなると、第二位置検出手段20が誤動作しにくいことを前提として、第一位置検出手段10が誤動作した異常時と推定し、第二位置検出手段20の検知出力を選択し、エレベータ制御手段40に送り込む。エレベータ制御手段40は、選択された第二位置検出手段20の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御する。
例えば、位置検出手段10,20の近傍に磁界を一時的に発生する装置や磁性体を設置されて、第二位置検出手段20が誤動作することが予測できる場合は、第一位置検出手段固定モードに切り換え、第一位置検出手段10の検知出力のみをエレベータ制御手段40に出力する。第一位置検出手段10の検知出力のみをエレベータ制御手段40に出力する第一位置検出手段固定モードにおいては、第二位置検出手段20の異常の有無にかかわらず、エレベータ制御手段40は、第一位置検出手段10の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御する。
一方、エレベータ乗りかごが一時的に散水されて、第一位置検出手段10が誤動作することが予測できる場合は、第二位置検出手段固定モードに切り換え、第二位置検出手段20の検知出力のみをエレベータ制御手段40に出力する。第二位置検出手段20の検知出力のみをエレベータ制御手段40に出力する第二位置検出手段固定モードにおいては、第一位置検出手段10の異常の有無にかかわらず、エレベータ制御手段40は、第二位置検出手段20の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御する。
本実施例2によれば、平常時は、位置検出精度が良い第一位置検出手段10の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御するので、必要な精度を確保できる。
第一位置検出手段10の検知出力と第二位置検出手段20の検知出力とが一致しなくなると、異常時と推定し、誤動作しにくい第二位置検出手段20の検知出力に基づいて、乗りかごの昇降やドアの開閉を制御するので、安全性を保持できる。
さらに、ある検知方式の位置検出手段が誤動作することが予測できる場合は、他の位置検出手段固定モードに切り換えて運転を継続でき、エレベータの誤作動や停止のおそれが大幅に少なくなる。
本発明によるエレベータ制御装置における位置検出手段の取り付け状況を示す模式平面図である。 本発明によるエレベータ制御装置の実施例1の系統構成を示すブロック図である。 本発明によるエレベータ制御装置の実施例2の系統構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 第一位置検出手段(光電センサ)
20 第二位置検出手段(磁気センサ)
30 比較器
40 エレベータ制御手段
50 選択器

Claims (2)

  1. 乗りかごまたは昇降路に取り付けた位置検出手段からの検出信号に基づいてエレベータ制御手段が乗りかご昇降やドア開閉を制御する制御信号を生成するエレベータ制御装置において、
    前記位置検出手段が、ある検知方式の第一位置検出手段と、前記検知方式とは異なる少なくとも一つの検知方式の第二位置検出手段とからなり、
    前記複数の検知方式の位置検出手段と前記エレベータ制御手段との間に、前記複数の検知方式の位置検出手段からの検出信号を比較し、両者が一致するときは前記第一位置検出手段の検出信号を出力し、両者が一致しないときは前記第二位置検出手段の一つの検出信号を出力する比較器を設けた
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 乗りかごまたは昇降路に取り付けた位置検出手段からの検出信号に基づいてエレベータ制御手段が乗りかご昇降やドア開閉を制御する制御信号を生成するエレベータ制御装置において、
    前記位置検出手段が、ある検知方式の第一位置検出手段と、前記検知方式とは異なる少なくとも一つの検知方式の第二位置検出手段とからなり、
    前記複数の検知方式の位置検出手段と前記エレベータ制御手段との間に、前記複数の検知方式の位置検出手段からの検出信号をそのままパススルーする自動選択モードと、前記第一位置検出手段の検知出力のみを前記エレベータ制御手段に出力する第一位置検出手段固定モードと、前記第二位置検出手段検知出力のみを前記エレベータ制御手段に出力する第二位置検出手段固定モードとを有する選択器と、前記選択器をパススルーした前記複数の検知方式の位置検出手段からの検出信号を比較し、両者が一致するときは前記第一位置検出手段の検出信号を出力し、両者が一致しないときは前記第二位置検出手段の一つの検出信号を出力する比較器とを設けた
    ことを特徴とするエレベータ制御装置。
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