JP2008024024A - 予備タイヤ保持装置の巻取機構 - Google Patents

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良仁 平岩
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Abstract

【課題】十分な巻取トルクを発生可能で、トルクリミット値のばらつきが少なく、トルクリミット値の設計変更が容易な、予備タイヤ保持装置巻取機構を提供する。
【解決手段】巻取ホイール10を回転させる第一回転体11と、これと同軸上に対向して配設され、外部からワイヤー3を巻き取る回転力が伝達される第二回転体15と、第二回転体15と同期回転可能かつ軸方向変位可能に取り付けられ、第一回転体11に対向して圧接または離隔する、周方向に傾斜した面を有する山形状のカム16bが突設された可動摩擦部材16と、可動摩擦部材16を第一回転体11方向に弾発付勢する皿状の板バネ17を有し、第一回転体11の可動摩擦部材16側にカム16bに対応する形状のカム係合部11eが凹陥形成されたトルクリミッタとを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は車両に装備される予備タイヤ保持装置の巻取機構に関するものである。
従来の予備タイヤ保持装置は、特許文献1に示されるような、巻取ホイールに巻かれたワイヤーの一端にタイヤ保持用のタイヤ懸架板を取り付けたものである。この巻取ホイールには内歯揺動機構が組み込まれており、シャフトを回転させた場合には自由にワイヤーの巻き取り及び繰り出しができるが、単にワイヤーに張力を加えただけでは巻取ホイールが回転しないようになっている。
予備タイヤを車体の所定の位置に懸架するために、シャフトを回転させてワイヤーを巻き取るが、巻取が不十分の場合には予備タイヤがぐらついてしまう。そこで、ワイヤーの巻取が完了して、所定のトルク以上になるまで、シャフトを回転することとなっていた。しかしながらこの方法では、トルク管理の為にトルクレンチが必要となり、手間がかかるという問題があった。
そこで、図6、図7に示されるような、輪形状のトーションスプリング51を用いて、所定以上のトルクがドライブシャフト52に作用した場合に、トーションスプリング51が変形して、ドライブシャフト52と同期回転する係合爪53が、トーションスプリング51から外れて、トルクをリミットする予備タイヤ保持装置が開発されている。しかしながらこの予備タイヤ保持装置巻取機構は、トルクリミッタ作動時にトーションスプリング51が撓むという問題と、トーションスプリング51の形状を均一に製作することが困難であることから、トルクリミット値にばらつきが生じ、クラッチスプリングの外径の寸法管理をしてトルクリミット値の管理をすることが困難であり、生産性が悪いという問題があった。更に、トルクリミット部と巻取機構部が独立しておらず、設計変更が容易でないという問題があった。
そこで、十分な巻取トルクを発生可能で、トルクリミット値のばらつきが生じなく生産性が良く、予備タイヤの巻取作業が容易で、巻き取る予備タイヤに応じた設計変更が容易な、予備タイヤ保持装置巻取機構の開発が要望されていた。
特許第3773998号公報
十分な巻取トルクを発生可能で、トルクリミット値のばらつきが生じなく生産性が良く、予備タイヤの巻取作業が容易で、トルクリミット値の設計変更が容易な、予備タイヤ保持装置巻取機構を提供することを目的としてなされたものである。
上記課題を解決するためになされた本発明は、予備タイヤを懸架するタイヤ懸架板に繋着されたワイヤーを、巻取ホイールで巻き取る予備タイヤ保持装置の巻取機構において、前記巻取ホイールを回転させる第一回転体と、この第一回転体と同軸にかつ対向して配設され、外部からワイヤーを巻き取る回転力が伝達される第二回転体と、この第二回転体と同期回転可能かつ軸方向変位可能に取り付けられ、前記第一回転体に対向して圧接または離隔する可動摩擦部材と、この可動摩擦部材を前記第一回転体方向に弾発付勢する弾性部材を有するトルクリミッタとを備え、このトルクリミッタは、予備タイヤを巻き取るトルク伝達には十分大きい巻取トルクを持つように設定されるが、所定以上の巻取トルクの伝達を遮断するように設定され、予備タイヤの巻取完了時には前記トルクリミッタの第一回転体と可動摩擦部材が滑動して、前記第二回転体から前記巻取ホイールへの回転を遮断することを特徴とするものである。
なお、巻取ホイールの第一回転体側に内歯歯車を同心状に設け、前記内歯歯車より歯数の少ない外歯歯車を前記巻取ホイール側に突設した揺動板を、前記巻取ホイールと前記第一回転体の間に自転が規制されるように配設し、前記第一回転体の前記揺動板側に円柱状の偏心カムを前記第一回転体と異軸に設け、この偏心カムが前記外歯歯車と同軸に軸嵌し、前記外歯歯車を前記内歯歯車に偏心させて内外に遊噛させた内歯揺動機構を備え、この内歯揺動機構は、ワイヤーに張力が加わった際に前記巻取ホイールの回転を抑止することとすることが好ましい。
また、可動摩擦部材の第一回転体側には、可動摩擦部材の周方向に傾斜した面を有する山形状のカムが突設され、第一回転体の可動摩擦部材側には、前記カムに対応する形状のカム係合部が凹陥形成されていることが好ましい。
また、弾性部材は、第二回転体及び可動摩擦部材に同軸かつ対向して配設された皿状の板バネであることが好ましい。
予備タイヤを懸架するタイヤ懸架板に繋着されたワイヤーを、巻取ホイールで巻き取る予備タイヤ保持装置の巻取機構において、前記巻取ホイールを回転させる第一回転体と、この第一回転体と同軸にかつ対向して配設され、外部からワイヤーを巻き取る回転力が伝達される第二回転体と、この第二回転体と同期回転可能かつ軸方向変位可能に取り付けられ、前記第一回転体に対向して圧接または離隔する可動摩擦部材と、この可動摩擦部材を前記第一回転体方向に弾発付勢する弾性部材を有するトルクリミッタをと備えることとしたので、十分な巻取トルクを発生可能で、トルクリミット値のばらつきが少なく生産性が良く、予備タイヤの巻取作業が容易で、トルクリミット値の設計変更が容易な、予備タイヤ保持装置巻取機構を提供することが可能となる。
なお、巻取ホイールの第一回転側に内歯歯車を同心状に設け、前記内歯歯車より歯数の少ない外歯歯車を前記巻取ホイール側に突設した揺動板を、前記巻取ホイールと前記第一回転体の間に自転が規制されるように配設し、前記第一回転体の前記揺動板側に円柱状の偏心カムを前記第一回転体と異軸に設け、この偏心カムが前記外歯歯車と同軸に軸嵌し、前記外歯歯車を前記内歯歯車に偏心させて内外に遊噛させた内歯揺動機構を備えることとすると、予備タイヤの滑落を防止することが可能となる。
また、可動摩擦部材の第一回転体側には、可動摩擦部材の周方向に傾斜した面を有する山形状のカムが突設し、第一回転体の可動摩擦部材側には、前記カムに対応する形状のカム係合部を凹陥形成し、弾性部材を第二回転体及び可動摩擦部材に同軸かつ対向して配設された皿状の板バネにすると、更にトルクリミット値のばらつき精度を向上させることが可能となり、更に十分な巻取トルクを発生させることが可能となる。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は本発明の実施の形態を示す上面図であり、図2は側面図である。1は車両の下面に取り付けられる箱形形状のケースである。このケース1の内部に巻取機構が収納されている。2はケース1から突設された管状部材であり、ケース1内部に接続し、実施例のものではL字形状に形成されている。2aは略コの字形状に形成された管状部材保持具であり、コの字形状の一片を管状部材2が貫通するようになっており、コの字形状の底部を車両に取り付けて管状部材2を保持するようになっている。3はワイヤーであり、管状部材2の内部に収納され、一端が管状部材2の端部から臨ませてあるが、他端はケース1内に配設された巻取機構に接続し、この巻取機構により巻き取られるようになっている。
4はタイヤ懸架板であり、予備タイヤに係合するようになっている。タイヤ懸架板4には貫通孔4aが形成されている。ワイヤー3が貫通孔4aを貫通し、更にタイヤ懸架板4の下方に配設されたコイルスプリング5を貫通し、ワイヤーエンド6に繋着している。このワイヤーエンド6は、円柱形状一端に同軸に円盤を組み合わせてなるものであり、この円盤の外径をコイルスプリング5の外径より大きくしてあるので、ワイヤーエンド6がコイルスプリング5から抜けず、タイヤ懸架板4がワイヤー3に繋着されるようになっている。
図3は、ケース1の内部に収納された、予備タイヤ保持装置の巻取機構の斜視図であり、以下この巻取機構の説明をする。10はケース1内部に軸支された円盤形状の巻取ホイールである。この巻取ホイール10の外周部には、ワイヤー巻取部10aが軸中心に向かって凹陥形成され、このワイヤー巻取部10aの両側には、ワイヤー巻取部10aの外径より大きい外径のワイヤーガイド10bが設けられている。巻取ホイール10の軸中心には軸支口10cが軸方向に貫通形成されている。巻取ホイール10の上面には、内歯歯車10dが同心状に設けられている。巻取ホイール10の内歯歯車10dと軸支口10cの間には、タイコ収納部10eが軸方向に貫通形成されている。このタイコ収納部10eの断面形状は実施例のものでは略小判形状をしている。
ワイヤー3の一端には、略小判形状のタイコが固着されている。このタイコは巻取ホイール10のタイコ収納部10eに収納され、ワイヤー3が巻取ホイール10に繋着されている。巻取ホイール10が回転することにより、ワイヤー3がワイヤー巻取部10aで巻き取られることとなる。
11は第一回転体であり、やや扁平の円柱形状をしている。この第一回転体11の上面から同軸に円柱形状の軸部11aを突設してある。一方、第一回転体11の下面から同軸に円柱形状の軸部11bを突設している。軸部11bの外径は、巻取ホイール10の軸支口10cの内径より僅かに小さくしてある。軸部11bは、巻取ホイール10の軸支口10c及びケース1を、これらの上方から貫通し、巻取ホイール10をケース1に軸支している。軸部11bの下端には、2つのスプリングピン用孔11cが、軸と鉛直方向に貫通形成されている。スプリングピン用孔11cは、ケース1から露出しており、軸部11b下端の外径より長いスプリングピン11hを、スプリングピン用孔11cに装入して、第一回転体11をケース1に回転可能に固定している。第一回転体11の軸部11cの下部、つまり巻取ホイール10側には、円柱形状の偏心カム11dが第一回転体11と異軸に設けられている。
12は略洋梨形状の揺動板である。この揺動板12は、巻取ホイール10の上方かつ第一回転体11の下方に、つまり巻取ホイール10と第一回転体11の間に配設されている。揺動板12の巻取ホイール10側には、内歯歯車10dと噛合する外歯歯車12aが設けられている。この外歯歯車12aの歯数は、内歯歯車10dの歯数より少なく、この外歯歯車12aと同軸に、偏心カム11dの外径より僅かに小さい内径の偏心カム係合部12bが貫通形成されている。偏心カム11dが偏心カム係合部12bに嵌合して、偏心カム11dが外歯歯車12aと同軸に軸嵌している。揺動板12には、2本の規制爪12cが設けられている。この規制爪12cの間には、ケース1に突設されている案内ピン13(図1に示す)が滑合装入されている。この規制爪12c及び案内ピン13により、揺動板12の上下左右の揺動は自在であるが、自転を規制するようにしている。
第一回転体11の軸部11bと偏心カム11dは、異軸にしてあるので、外歯歯車12aと内歯歯車10dは、偏心して内外に遊噛している。
予備タイヤ保持装置の巻取機構は、特公昭56−11625号公報や特公昭44−22691に記載された内歯揺動機構と基本的に同じ機構である。第一回転体11を回転させると、偏心カム11dが偏心回転するから、この偏心カム11dに軸嵌された外歯歯車12aは、巻取ホイール10の内歯歯車10dに沿って動くが、外歯歯車12aは規制爪12cに規制されて回転することなく揺動し、これに連れて内歯歯車10dは減速回転させられることとなる。この減速回転比は、内歯歯車10dと外歯歯車12aの歯数の差を、内歯歯車10dの歯数で割った比となる。
一方で、外力により内歯歯車10dを回転させようとしても、内歯歯車10dの回転力は外歯歯車12aを経て、規制爪12cに滑合装入した固定点の案内ピン13に伝えられ、外歯歯車12aには回転力は伝えられないため、外歯歯車12aを回転させない限り、内歯歯車10dは回転することはない。このような構造の内歯揺動機構により、ワイヤー3に張力を加えただけでは巻取ホイール10が回転しないようになっている。
15は第二回転体であり、第一回転体と対向して同軸に配設されている。第二回転体15は、円筒部15aと、この円筒部15aの上部に設けられた工具接合部15bを組み合わせてなるものである。円筒部15aの内径は、第一回転体11の外径より僅かに大きくしてあり、第一回転体11が覆い被さるようになっている。工具接合部15bの断面形状の外形は、実施例のものでは五角形をしており、この工具接合部15bに、例えばクランク状の巻取工具(図示せず)が接合され、巻取工具を回転させることにより、ワイヤーを巻き取る回転力が第二回転体に伝達される。工具接合部15bの軸中心には、第一回転体11の軸部11aの外形より僅かに小さい内径の軸支穴15cが形成されている。この第二回転体15の軸支穴15cに、後述する第一回転体11のネジ部11fが貫通し、第二回転体15が第一回転体11に回転可能にかつ同軸に軸支されている。
16は可動摩擦部材であり、その断面形状は略十字形状である。この可動摩擦部材16の十字の交点部分には、第一回転体11の軸部11aの外形より僅かに大きい外形の軸支穴16aが形成されている。可動摩擦部材16の第一回転体11側には、可動摩擦部材16の周方向に傾斜した面を有する山形状のカム16bが突設されている。実施例のカム16bは、その頭頂部を平らにしてあり、カム16bの周方向の両側に、可動摩擦部材16の周方向に傾斜した面を有している。実施例のカム16bは、軸を中心に90度づつずらして等間隔に4個突設されている。
一方、第一回転体11の可動摩擦部材16側の面には、前記カム16bに対応する形状のカム係合部11eが凹陥形成されている。可動摩擦部材16の軸支穴16aを、第一回転体11の軸部11aが貫通し、可動摩擦部材16のカム16bが、第一回転体11のカム係合部11eに係合した状態で、可動摩擦部材16が、第一回転体11と同軸に対向して、第一回転体11に軸支されている。
第二回転体15の円筒部15aの内側には、可動摩擦部材16に対応する形状の可動溝15dが軸方向に形成されている。可動摩擦部材16は可動溝15dに係合するように、円筒部15a内に取り付けられ、可動摩擦部材16は第二回転体15と同期回転可能かつ軸方向変位可能となっている。
第二回転体15と可動摩擦部材16に同軸かつ対向して、弾性部材である皿状の板バネ17が配設されている。本実施例の皿状の板バネ17は、環状円板を内周縁から外周縁に向けて傾斜形成されたものであり、皿状の板バネ17の中心穴17aの内径は、第一回転体11の軸部11aの外形よりやや大きくしてある。実施例では8枚の皿状の板バネ17を、傾斜方向を互い違いにして、第一回転体11の軸部11aを、皿状の板バネ17の中心穴17aに貫通して配設している。
第一回転体11の軸部11aの上端は、軸部11aより外径が小さくなっており、ネジ溝が螺刻され、ネジ部11fが形成されている。軸部11aとネジ部11fの間には段部11gが形成されている。18は第二回転体15の工具接合部15bの内径より小さい外径のワッシャーである。19は第一回転体11のネジ部11fの螺合するプッシュナットである。第二回転体15の上方から、ワッシャー18を第一回転体11の軸部11aに装入し、プッシュナット19を第一回転体11の軸部11aに締め込んで、可動摩擦部材16、皿状の板バネ17、第二回転体15を、第一回転体11に取り付けている。ワッシャー18は第一回転体11の段部11gで拘止されるので、図4に示されるように、皿状の板バネ17は完全に押縮されることがない。皿状の板バネ17は常時、可動摩擦部材16を第一回転体11方向に弾発付勢している。
このような構造により、可動摩擦部材16は、第一回転体11と対向して、圧接または離隔するようになっており、所定以上の巻取トルクが第二回転体15作用すると、図5に示すように、皿状の板バネ17が押縮されながら、可動摩擦部材16のカム16bが、第一回転体11のカム係合部11eを乗り越えて、第一回転体11と可動摩擦部材15が滑動して、第二回転体15から巻取ホイール10への回転を遮断し、トルクリミッタとして機能する。
次に本発明の作用を説明する。予備タイヤ(図示せず)を、タイヤ懸架板4に取り付ける。図4及び図5に示す蓋体30を取り外し、車内から巻取工具を、第二回転体15の工具接合部15bに取り付ける。巻取工具を回転させると、第二回転体15が回転し、この第二回転体15と同期して、可動摩擦部材16も回転する。トルクリミッタは、予備タイヤを巻き取るトルク伝達には十分大きい巻取トルクを持つように設定されているので、可動摩擦部材16が回転すると、第一回転体11も回転する。第一回転体11が回転すると、前述したように、揺動板12が揺動回転し、減速しながら巻取ホイール10を回転させる。
巻取ホイール11が回転して、ワイヤー3が巻き取られ、予備タイヤが係合したタイヤ懸架板4がコイルスプリング5に当接すると、コイルスプリング5が押縮され、所定以上の巻取トルク(トルクリミット値)が第二回転体15に作用すると、前述したように第二回転体15の巻取ホイール10への回転が遮断され、予備タイヤの巻取が完了する。コイルスプリング5は、押縮され、コイルスプリング5に弾性エネルギーが蓄えられるので、常にワイヤー3が引っ張る方向に付勢されるが、前述したように内歯揺動機構が、巻取ホイール10の回転を抑止し、予備タイヤが滑落することがなく、予備タイヤが本発明の予備タイヤ保持装置に保持される。
作業者が、予備タイヤの巻取作業をした場合、可動摩擦部材16のカム16bが、第一回転体11のカム係合部11eを乗り越える際に、第二回転体15から巻取ホイール10への回転が遮断されたことを知覚することができ、予備タイヤの巻取が完了したことを知覚することができるので、トルクレンチを使用した場合に比べて、予備タイヤの巻取作業が顕著に容易になる。
車種によっては、予備タイヤの重量が異なるため、適正なトルクリミット値になるように、皿状の板バネ17の特性や枚数を変更してトルクリミット値を変更する。
従来品ではトーションスプリング51が撓みやすくトルクのバラツキが大きく、またトーションスプリング51が撓む際に、ドライブシャフト52を傾かせる力が発生し、ドライブシャフト52が摺動する部分で余分な抵抗が生じてしまい、トルクリミット値が安定せず、巻取トルクの調整幅が狭くなってしまう。これに対して本発明では、トルクリミッタ部と巻き上げ機構部が独立した構造となっているので、第二回転体15を傾かせる力が発生せず、第一回転体11と第二回転体15の間で余分な抵抗が生じることがなく、トルクリミット値の調整量を十分に確保することが可能となる。本発明では、皿状の板バネ17の特性や枚数を変更することにより、トルクリミット値の設計変更を容易にすることが可能となる。また、皿状の板バネ17を使用するので、ばらつき要素が少ないので、トルクリミット値のばらつきも少なくなり、
生産性が向上する。
このように、本発明に使用されるトルクリミッタを内歯揺動機構に組み合わせた場合、従来に比べて予備タイヤの巻取作業の容易化や、生産性の向上に顕著な効果がある。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う予備タイヤ保持装置の巻取機構構もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
予備タイヤ保持装置の上面図である。 予備タイヤ保持装置の側面図である。 予備タイヤ保持装置の巻取機構の斜視図である。 予備タイヤ保持装置の巻取機構の断面図である。 予備タイヤ保持装置の巻取機構の断面図である。 従来の予備タイヤ保持装置の斜視図である。 従来の予備タイヤ保持装置の巻取機構部の斜視図である。
符号の説明
1 ケース
2 管状部材
2a 管状部材保持具
3 ワイヤー
4 タイヤ懸架板
4a 貫通孔
5 コイルスプリング
6 ワイヤーエンド
10 巻取ホイール
10a ワイヤー巻取部
10b ワイヤーガイド
10c 軸支穴
10d 内歯歯車
10e タイコ収納部
11 第一回転体
11a 軸部
11b 軸部
11c スプリングピン用孔
11d 偏心カム
11e カム係合部
11f ネジ部
11g 段部
11h スプリングピン
12 揺動板
12a 外歯歯車
12b 偏心カム係合部
12c 規制爪
13 案内ピン
15 第二回転体
15a 円筒部
15b 工具接合部
15c 軸支穴
15d 可動溝
16 可動摩擦部材
16a 軸支穴
16b カム
17 皿状の板バネ
17a 中心穴
18 ワッシャー
19 プッシュナット
30 蓋体
51 トーションスプリング
52 ドライブシャフト
53 係合爪

Claims (4)

  1. 予備タイヤを懸架するタイヤ懸架板に繋着されたワイヤーを、巻取ホイールで巻き取る予備タイヤ保持装置の巻取機構において、前記巻取ホイールを回転させる第一回転体と、この第一回転体と同軸にかつ対向して配設され、外部からワイヤーを巻き取る回転力が伝達される第二回転体と、この第二回転体と同期回転可能かつ軸方向変位可能に取り付けられ、前記第一回転体に対向して圧接または離隔する可動摩擦部材と、この可動摩擦部材を前記第一回転体方向に弾発付勢する弾性部材を有するトルクリミッタとを備え、このトルクリミッタは、予備タイヤを巻き取るトルク伝達には十分大きい巻取トルクを持つように設定されるが、所定以上の巻取トルクの伝達を遮断するように設定され、予備タイヤの巻取完了時には前記トルクリミッタの第一回転体と可動摩擦部材が滑動して、前記第二回転体から前記巻取ホイールへの回転を遮断することを特徴とする予備タイヤ保持装置の巻取機構。
  2. 巻取ホイールの第一回転体側に内歯歯車を同心状に設け、前記内歯歯車より歯数の少ない外歯歯車を前記巻取ホイール側に突設した揺動板を、前記巻取ホイールと前記第一回転体の間に自転が規制されるように配設し、前記第一回転体の前記揺動板側に円柱状の偏心カムを前記第一回転体と異軸に設け、この偏心カムが前記外歯歯車と同軸に軸嵌し、前記外歯歯車を前記内歯歯車に偏心させて内外に遊噛させた内歯揺動機構を備え、この内歯揺動機構は、ワイヤーに張力が加わった際に前記巻取ホイールの回転を抑止することを特徴とする請求項1に記載の予備タイヤ保持装置の巻取機構。
  3. 可動摩擦部材の第一回転体側には、可動摩擦部材の周方向に傾斜した面を有する山形状のカムが突設され、第一回転体の可動摩擦部材側には、前記カムに対応する形状のカム係合部が凹陥形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の予備タイヤ保持装置の巻取機構。
  4. 弾性部材は、第二回転体及び可動摩擦部材に同軸かつ対向して配設された皿状の板バネであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の予備タイヤ保持装置の巻取機構。
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