JP2001000083A - 両軸受けリールの制動力調整装置 - Google Patents

両軸受けリールの制動力調整装置

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JP2001000083A
JP2001000083A JP11173882A JP17388299A JP2001000083A JP 2001000083 A JP2001000083 A JP 2001000083A JP 11173882 A JP11173882 A JP 11173882A JP 17388299 A JP17388299 A JP 17388299A JP 2001000083 A JP2001000083 A JP 2001000083A
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braking
spool
cam
brake
rotating body
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Atsuto Okada
厚人 岡田
Hideo Noda
英夫 野田
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Ryobi Ltd
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Ryobi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定且つ円滑なスプールの回転を確保すると
共に、制動力の軽快且つ円滑な調整を可能にする両軸受
けリールの制動力調整装置を提供する。 【解決手段】 両軸受けリールの制動力調整装置は、リ
ール本体3に回転可能に支承されたスプール1と、スプ
ール1を含む回転体に、その回転軸心から外径方向に摺
動可能に取り付けられた複数の制動体2と、制動体2が
当接し得るように固定部に設けられた制動環体4とから
なる。回転体の一側面に、その回転軸心を中心とした周
方向に制動環体4への距離を異なるようにカム溝5を形
成し、カム溝5と制動体2との係合選択にて制動体の摺
動を規制して、制動環体4に当接する制動体2の数を調
整し得るように制動体2及びカム板10の一方を回転体
に対して回動位置決め可能にする。制動体2に回転体の
径方向に弾発力を付与する弾性手段13を設け、カム溝
5に選択係合させて回転体の径方向に摺動可能に規制部
材14を設け、規制部材14と弾性手段13とを係合さ
せて、制動体2の外径方向への摺動を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両軸受けリールの
制動装置、特に、スプールの回転伝動系中の回転体に、
この回転体の回転遠心力によって摺動可能に設けられた
制動体と、この制動体が摺動時に当接し得るように固定
部に、回転体の回転軸心上設けられた制動環体とからな
る遠心制動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】実用新案登録公報第2535505号に
は、回転遠心力によって外径方向に摺動可能に設けられ
た制動体を、制動環体に当接可能な位置と当接不能な位
置とに保持する位置保持機構を設けることによって、制
動環体に当接する制動体の数を変更してスプールへの制
動力を調整可能にした制動装置が開示されている。
【0003】しかし、この制動装置は、外径方向に摺動
可能に設けられた個々の制動体を制動環体に当接可能な
位置と当接不能な位置とに切り換えて制動力を調整する
ものであるため、切換調整に細かい作業が求められ、釣
り場や釣法の変化に対して迅速な対応ができない問題が
あった。
【0004】更に、上述した制動装置は、個々の制動体
の何れが制動環体に当接可能な位置にあるのかの判別が
し難く、当接する制動体の選択を誤るとスプールへの均
一な制動力の付与ができなくなるのみならず、スプール
にブレを生じさせて円滑な回転を損なうという問題を生
ずる。
【0005】上述した問題の解決策として、特開平9−
275860号公報(以下、「先行文献」という)に
は、有底筒状に形成されたレバーの内周面に制動環体へ
の距離を異ならせて形成したカムに上記制動体を選択的
に係合させることによって制動体の外周方向への摺動量
を規制し、回転体と制動体とに対するレバーの相対位置
を調整することによって制動環体に当接する制動体の数
を選択して制動力を調整する制動力調整装置が提案され
ている。
【0006】先行文献には、回転体に上述と同様のカム
を形成し、このカムに係合させた制動体の回転体に対す
る相対位置を調整することによって、制動環体に当接す
る制動体の数を選択して制動力を調整することも提案さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行文
献による制動力調整装置は、制動体をレバー又は回転体
の内周面に形成したカムに係合させて制動体の外周方向
への摺動を規制するのみであるため、カムに係合されて
いない下方を向いた制動体は、スプールが回転していな
い場合やスプールが低速回転時において自重によって外
径方向に摺動して制動環体に当接し、スプールに制動力
を付与してしまうため、安定且つ円滑なスプールの回転
を阻害するのみならず、ルアー等の飛距離を伸ばすこと
ができないという問題があった。
【0008】又、先行文献による制動力調整装置におい
て、カムはレバー又は回転体の内周面に環状に一条だけ
形成されるものであるため、多段階の制動力の調整をす
べく制動体の数を増大すると、レバー又は制動体の調整
回動角度が極端に小さくなって調整作業が細かくなるの
みならず、制動体に係合させるカムの傾斜面が大きくな
ってレバー又は制動体の調整回動が軽快且つ円滑にでき
ないという問題もあった。
【0009】本発明の目的は、安定且つ円滑なスプール
の回転を確保すると共に、制動力の軽快且つ円滑な調整
を可能にする両軸受けリールの制動力調整装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の本発明は、リール本体(3)の両側
板間に回転可能に支承されたスプール(1)と、前記ス
プール(1)又は前記スプール(1)への回転伝動系中
の回転体に前記回転体の回転遠心力によって回転体の回
転軸心から外径方向に摺動可能に取り付けられた複数の
制動体(2)と、前記制動体(2)が外径方向に摺動時
に当接し得るようにリール本体等の固定部に前記回転体
の回転軸心と同軸心上に設けられた制動環体(4)とか
らなり、前記回転体の一側面及び/又は前記回転体の一
側面と前記制動体(2)を挟むように取り付けられたカ
ム板(10)との前記制動体(2)と対向する面の少な
くとも一方に、前記回転体の回転軸心を中心とした周方
向に前記制動環体(4)への距離を異なるようにカム
(5)を形成し、前記カム(5)と前記制動体(2)と
の係合選択にて制動体の外径方向への摺動を規制して、
前記制動環体(4)に当接する制動体(2)の数を調整
し得るように前記制動体(2)又はカム板(10)の一
方を前記回転体に対して回動位置決め可能に設けた両軸
受けリールの制動力調整装置において、前記制動体
(2)に回転体の径方向に弾発力を付与する弾性手段
(13)を設け、前記カム(5)に選択係合することに
よって回転体の径方向に摺動可能に規制部材(14)を
設け、前記規制部材(14)と前記弾性手段(13)と
を係合させることによって、制動体(2)の外径方向へ
の摺動を規制するようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項1の装置において、請求項2に記載
したように、前記複数の制動体(2)の一部の弾性手段
(13)を取り外してもよい。
【0012】請求項1又は請求項2の装置において、請
求項3に記載したように、前記規制部材(14)の前記
カム(5)との選択係合面を傾斜面に形成してもよい。
【0013】請求項1乃至請求項3の装置において、請
求項4に記載したように、前記カム(5)を前記回転体
の一側面と前記回転体に取り付けられたカム板(10)
との対向面の少なくとも一方に前記回転体の回転軸心を
中心とした周方向に径を異ならせて2条以上形成しても
よい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態に係
る両軸受けリールの制動力調整装置Aを、図1乃至図5
を参照して以下に詳細に説明する。
【0015】図1に示すように、この両軸受リールのリ
ール本体3はその左右両側に側板3a、3bを有する。
各側板3a、3bは枠板3ax、3bxと枠板3ax、
3bxにそれぞれ取り付けられたカバー3ay、3by
とで形成される。リール本体1の下部にはこの両軸受リ
ールを釣竿上に固定するための図示しない脚が設けられ
ている。
【0016】左右両側板3a、3b間にはスプール1が
回転自在に保持され、レベルワインダ20が左右移動可
能に設けられている。右側板3bにはスプール1を回転
させると共にレベルワインダ20を移動させるためのハ
ンドル21が取り付けられる。ハンドル21は左側板3
aに取り付けてもよい。
【0017】ハンドル21はスプール1と一体のスプー
ル軸1a(図1参照)とレベルワインダ20の図示しな
い駆動軸とに図示しない回転伝達機構を介して駆動連結
される。すなわち、ハンドル21と一体のハンドル軸が
スプール軸1aと平行に右側板3bに回転可能に支持さ
れる。ハンドル軸上にはドラッグ装置を介しマスター歯
車が取り付けられる。一方、スプール軸1aのハンドル
軸と平行に伸びた個所にはピニオン筒が取り付けられ、
このピニオン筒の歯にマスター歯車の歯が噛み合う。ハ
ンドル21の回転はハンドル軸、マスター歯車、ピニオ
ン筒、スプール軸1aを経てスプール1へと伝達され、
スプール1は釣糸巻取り方向に回転して釣糸を巻き取
る。また、ハンドル軸にはラチェット車がハンドル21
と共回り可能に取り付けられ、ラチェット車の歯にハン
ドル軸の釣糸巻取り方向への回転のみを許容する図示し
ない爪が噛み合う。爪とラチェット車との噛合い作用に
よりハンドル21は釣糸巻取り方向に回転可能である
が、釣糸繰出し方向への回転は阻止される。また、回転
伝達機構中には、ハンドル21の回転をスプール1に伝
達したり(クラッチON)遮断したりする(クラッチO
FF)ための図示しないクラッチ機構が設けられてい
る。
【0018】クラッチOFFによりスプール1を釣糸繰
出し方向に回転させる際にスプール1の過回転によるバ
ックラッシュの発生を防止するため、この両軸受リール
には制動装置及び制動力調整装置が設けられている。
【0019】回転体としてのスプール1のスプール軸1
aには、制動体支持板6が一体的に取り付けられてい
る。
【0020】制動体支持板6には、相互に約90度の角
度をなして外側に向かって放射状に伸びる支持桿6aが
形成され、これら支持桿6aには筒状の制動体2が摺動
可能にそれぞれ取り付けられている。従って、制動体2
は、スプール1の回転遠心力によって、支持桿6a上を
外径方向に摺動可能である。
【0021】一方、固定部としてのリール本体3には、
上述した制動体2が外径方向に摺動時に当接し得るよう
に、スプール1の回転軸心と同軸芯上に制動環体4が設
けられている。
【0022】本発明の第1実施形態においては、スプー
ル1に一体的に取り付けられた制動体支持板6のスプー
ル1とは反対側に、スプール1の回転軸心と同軸に環状
筒部6bが形成されている。この環状筒部6bには、図
1、図2及び図4に示すように、上述した支持桿6aに
対応して4つの方向に摺動案内溝6cを形成した規制部
材支持板6dが一体に形成されている。この規制部材支
持板6dの外側にカム板10が回動可能に取り付けられ
ている。
【0023】カム板10のスプール側の面には、図3に
示すように、カムがカム溝5として、スプール1の回転
軸心を中心として周方向に制動環体4への距離を異なら
せて形成されている。
【0024】又、カム板10のスプール側の面には、ス
プール1の回転軸心を中心として、同一径の複数の係合
凹部10aが形成されている。係合凹部10aは、図2
及び図5に示すように、制動体支持板6に設けられたク
リック機構12の突起が、係合凹部10aの何れかと係
合することによって、カム板10を制動体支持板6に対
する所定の回動位置に位置決めするように作用する。
【0025】制動体2には弾性手段としての伸長スプリ
ング13が外装されている。即ち、スプリング13は制
動体2の周りに挿入され、スプリング13の一端は、制
動体2の回転軸心方向に形成したフランジ2aに当接し
ており、一方、その他端は、規制部材支持板6dの摺動
案内溝6cに摺動可能に支承した状態で、規制部材14
の制動体外装部14aに当接している。この規制部材1
4は、ピン14bを有しており、このピン14bはカム
5に係合している。
【0026】上述した構造を採用しているため、スプー
ル1及びこれに一体的に設けられた制動体支持板6と規
制部材支持板6dに対してカム板10を回動すると、こ
のカム板10に形成されたカム5に係合ピン14dを係
合した規制部材14が、規制部材支持板6dの摺動案内
溝6c中を径方向に案内される。
【0027】即ち、図3に示すように、係合ピン14b
がカム5の制動環体4への距離が遠い点Xにある場合に
は、規制部材14は図2に示すように、摺動案内溝6c
中の回転軸心に近い位置に置かれる。ここで、図3の状
態から、カム板10を時計方向に回動させるにつれて、
係合ピン14bはカム5の制動環体への距離が近い点Y
方向に移動して、規制部材14は、図2の状態から摺動
案内溝6c中を外径方向に案内される。
【0028】従って、規制部材14の制動体外装部14
aと内端に形成したフランジ2aとの間に、弾性手段と
しての伸長スプリング13を介在させた制動体2は、規
制部材14の回転軸心に近い位置から外径方向への摺動
に伴って伸長スプリング13による回転軸心方向への弾
発力を弱めることができ、制動体2は伸長スプリング1
3による回転軸心方向への弾発力を弱めるに従って、ス
プール1の回転遠心力によって制動環体4に当接し易く
なる。
【0029】又、図1の下側に示す制動体2のように複
数の制動体2中の一部から弾性手段を取り外している場
合には、スプール1が低速回転時には、規制部材14に
よる規制を解除されて且つ弾性手段13を取り外した図
1下側の制動体2が制動環体4に当接してスプール1に
制動力を付与する一方、スプール1が所定以上の拘束回
転時にだけ規制部材14による規制を解除され且つ弾性
手段13を付設した図1上側の制動体2が弾性手段13
の弾発力に抗して制動環体4に当接してスプール1に更
に制動力を付与するように構成できるため、スプール1
への更に多彩な制動力調整を行なうことができる。
【0030】次に、本発明の第2実施形態に係る両軸受
けリールの制動力調整装置Bを、図6乃至図10を参照
して以下に詳細に説明する。
【0031】回転体としてのスプール1には、スプール
1の回転遠心力によって外径方向に摺動可能に制動体2
が取り付けられている。固定部としてのリール本体3に
は、制動体2が外径方向に移動したときに当接し得るよ
うに、スプール1の回転軸心と同軸心上に制動環体4が
設けられている。
【0032】尚、第2実施形態の説明において、第1実
施形態における部材と機能上において対応する部材には
同一の名称及び同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0033】スプール1の一側面には、図7に示すよう
に、スプール1の回転軸心を中心として周方向にカムが
カム溝5として形成され、このカム溝5の外周面に、制
動環体4への距離を異ならせてカム面5aが形成されて
いる。
【0034】スプール1の一側面に突設させた環状筒部
1aには、制動体支持板6が回動可能に外装されてい
る。スプール1の一側面と制動体支持板6との間には、
回動位置決め手段としてのクリック機構7が装着されて
いる。
【0035】制動体支持板6には、図8に示すように、
外径方向に設けた案内溝に制動体2が摺動可能に内装さ
れている。制動体2の内端側に形成された細径部には、
図10に示すように、一端に係合ピン14bを設けた規
制部材14の制動体外装部14aが外装されている。制
動体外装部14aと制動体2の内端に取り付けた止め輪
2aとの間には、弾性手段としての伸長スプリング13
が外装されている。
【0036】上述したような構造を採用しているため、
スプール1に対して回動位置決め可能に設けられた制動
体支持板6を回動すると、スプール1に形成されたカム
溝5に係合ピン14bを係合した規制部材14が制動体
支持板を径方向に案内される。
【0037】即ち、図7に示すように、係合ピン14b
がカム面5aの制動環体4への距離が遠い面Xに当接し
ている場合には、規制部材14は図8に示すように回転
軸心に近い位置に置かれる。図8の状態から制動体支持
板6を時計方向に回動させるにつれて、係合ピン14b
はカム溝5の制動環体4への距離が近い面Y方向に移動
して、規制部材14は図7の状態から摺動案内溝6c中
を外径方向に摺動される。
【0038】即ち、図7は、全ての係合ピン14bがカ
ム溝5の制動環体4から離れた面Xに係合されて、全て
の制動体2が弾性手段13を介して回転軸心方向に強く
押圧されて制動環体4に当接不能な状態に置かれたこと
を示している。
【0039】従って、カム溝5と制動体2とがこのよう
な状態にある場合には、スプール1を高速回転させて
も、制動体2が制動環体4に当接しないため、スプール
1に制動力が付与されない。
【0040】図7の状態から制動体支持板6を時計方向
に15度回転させると、図8に示す制動体2に外装さ
れた規制部材14の係合ピン14bがカム溝5の制動環
体4に近い面Yに移動して、制動体2への弾性手段を
介した回転軸心方向の押圧力が小さくなり、制動体2
が制動環体4に当接可能な状態になる。
【0041】従って、この状態でスプール1を高速回転
させると、制動体2が制動環体4に当接して極めて小
さな制動力がスプール1に付与される。
【0042】この状態から制動体支持板6を時計方向に
更に15度回転させると、図8に示す制動体2に外装
された規制部材14の係合ピン14bがカム溝5の制動
環体4に近い面Yに移動して制動体2もまた、制動環
体4に当接可能な状態になる。
【0043】従って、この状態でスプール1を高速回転
させると、制動体2と制動体2とが制動環体4に当
接して小さな制動力がスプール1に付与される。
【0044】この状態から制動体支持板6を時計方向に
更に15度ずつ回転させると、図8に示す制動体2、
制動体2、制動体2、制動体2に外装された規制
部材14…の係合ピン14b…がカム溝5の制動環体4
に近い面Yに順次移動して制動体2、制動体2、制
動体2、制動体2も順次制動環体4に当接可能な状
態になる。
【0045】従って、制動体支持板6を時計方向に回転
させるに従って、制動環体4に当接可能な制動体2が増
大して、スプール1を高速回転させた場合のスプールに
付与される制動力を強めることができる。
【0046】逆に、制動体支持板6を反時計方向に回転
させた場合には、回転に応じて制動体2、制動体2
、制動体2、制動体2、制動体2、制動体2
に外装された規制部材14…の係合ピン14b…がカム
溝5の制動環体4から離れた面Xに順次当接してスプー
ル1に付与される制動力を順次弱くすることができる。
【0047】尚、この第2実施形態においては、規制部
材14の係合ピン14bのカム溝5の傾斜面との係合面
を図7に示すように傾斜面14cに形成しているため、
制動体支持板6を反時計方向に回転させた場合の制動体
支持板6の回転体に対する回動位置決めを円滑且つ軽快
に行なうことができる。
【0048】又、この第2実施形態においては、上述し
たように回転体としてのスプール1に回動可能に設けら
れたクリック機構7によって回動位置決め可能に設けら
れた制動体支持板6の外周面に係合部6aを形成し、こ
の係合部6aに係合して制動体支持板6を、固定部とし
てのリール本体3の所定の位置に位置決めする係合ツマ
ミ3aをリール本体3に摺動可能に設け、この係合部6
aと係合ツマミ3aとによってロック手段を形成してい
る。
【0049】従って、この第2実施形態においては、係
合ツマミ3aを摺動させて制動体支持板6の外周面に形
成した係合部6aに係合させた上で、リール本体3に対
してスプール1を回動させると、リール本体3の所定の
位置に位置決めされた制動体支持板6に対してスプール
1が回動し、スプール1の一側面に形成されたカム溝5
のカム5aと制動体支持板6に支持された制動体2に外
装された規制部材14の係合ピン14bとの係合状態を
上述したように変更させ、もって制動力を調整すること
ができる。
【0050】上述した係合ツマミ3aと係合部6aとの
係合を、係合ツマミ3aの摺動復帰によって解除する
と、スプール1と制動体支持板6とは、クリック機構7
によって一体的に位置決めされる。従って、スプール1
の高速回転に伴って制動体支持板6に支持されてカム溝
5の面Xに外装された規制部材14の係合ピン14b
を、当接させていない制動体2を外径方向に摺動させて
制動環体4に当接させることによって、スプール1に所
定の制動力を付与することができる。
【0051】図9に示すように、係合ツマミ3aと係合
部6aとの係合位置に対応して、スプール1の外端に
は、目盛り板8が回転可能に配置され、一方、制動体支
持板6の外端には指針9が設けられている。図6におけ
る符号11は、目盛り板8と指針9との関係を外部から
視認できるように、固定部としてのリール本体3に設け
られた窓を示している。
【0052】尚、上述において、目盛り板8をスプール
1に、指針9を制動体支持板6にそれぞれ設けたものと
して説明したが、これらを逆に設けてもよい。又、目盛
り板8をスプール1に設ける一方、指針9を窓11に設
けてもよい。
【0053】又、係合ツマミ3aの係合部6aを制動体
支持板6の回転軸心を挟んだ対称位置に2つ設け、これ
に対応させて目盛り板8の目盛りと指針9とをそれぞれ
2つ設けたものとして説明したが、本発明においては、
係合部6a、目盛り、指針9はそれぞれ1つであって
も、又、3つ以上あってもよい。
【0054】第2実施形態においては、スプール1の一
側面のみにカム溝5を形成したが、スプール1の一側面
と協働して、制動体2及びこれを支持する制動体支持板
6を挟むように、第1実施形態と同様のカム板10をス
プール1に回動不能に取り付け、スプール1の一側面と
これに対向するカム板10の面とにスプール1の回転軸
心を中心として周方向にカム溝5を形成し、スプール1
とカム板10との間で本実施形態と同様に制動体2,規
制部材14及び弾性手段13を支承した制動体支持板6
をスプール1とカム板10に回動位置決め可能に設け、
規制部材14の係合ピン14bをスプール1とカム板1
0とに形成されたカム溝5に係合させるように構成して
もよい。
【0055】このように規制部材14の係合ピン14b
をスプール1とカム板10とに形成されたカム溝5に係
合させるように構成すれば、制動力調整のための制動体
2の回動角度を同一に設定する場合には、これにより制
御する制動体の数を増大でき、多段階の制動力の調整が
可能になり、制動体の数を同一に設定する場合には、制
動体の回動角度を大きくできて、制動体の調整作業の簡
易化を可能にすると共に、カムの傾斜面を緩やかに形成
でき、制動力の調整作業を円滑且つ軽快に行なうことが
できる。
【0056】又、スプール1の一側面にカム溝5を直接
形成したが、スプール1の一側面に、カム溝5を形成し
た部材を取り付けてもよい。
【0057】次に、本発明の第3実施形態に係る両軸受
けリールの制動力調整装置Cを、図11を参照して以下
に詳細に説明する。
【0058】この制動力調整装置Cは、カム板10にお
けるカムがカム溝5’、5’’として形成され、このカ
ム溝5’、5’’のパターンが異なることを除き、上述
した第1実施形態に係る両軸受けリールの制動力調整装
置Aと同一である。従って、同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略する。
【0059】即ち、図11に示すように、カム板10に
は、回転体の回転軸心を中心として所定の直径を有する
円の円周上に3つのカム溝5’…が形成され、更に、上
記円の直径よりも小さい直径を有する同心円の円周上に
3つのカム溝5’’…が形成されている。
【0060】このような構造を採用することにより、制
動力調整のための制動体又はカム板の回動角度を同一に
設定するときは、これにより制御する制動体の数を増大
でき、多段階の制動力の調整が可能になり、制動体の数
を同一に設定する場合には、制動体又はカム板の回動角
度を大きくできて、制動力の調整作業の簡易化を可能に
すると共に、カムの傾斜面を緩やかに形成でき、制動力
の調整作業を円滑且つ軽快に行なうことができる。
【0061】第3実施形態においては、カム板10に径
を異ならせて2条のカム溝5を形成するように構成する
ものとして説明したが、第2実施形態におけるように、
スプールの一側面に径を異ならせて2条のカム溝5を形
成してもよく、又、第2実施形態の変形例に関して述べ
たように、スプールの一側面とカム板10との対向面に
それぞれ径を異ならせて2条のカム溝5を形成してもよ
い。
【0062】又、本発明においては、径を異ならせたカ
ム溝を3条以上形成してもよい。
【0063】更に、制動体及びカム板を回転体に回動不
能に設ける構造に対して、これらを回転体に回動可能に
設けるようにユニット化することもできる。
【0064】制動力調整装置にユニット化を図ると、組
立作業の簡易化が図れるのみならず、各部品単位ではな
く、制動力調整装置としての作業検収を行なうことがで
きるため、歩留まり率の向上が図れて生産性を向上で
き、各部品単位ではなくユニットとしての管理ができる
ことに起因して、部品管理の簡易化が図れ、使用後手入
れ等のメンテナンスの簡易化も図ることができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1の本発明の両軸受けリールの制
動力調整装置によれば、制動体の外径方向の摺動を、回
転体の回転中心方向に弾発力を付与する弾性手段を介し
て規制部材によって規制しているため、スプールの高速
回転時には、弾性手段の弾発力に抗して制動体を外径方
向に摺動させて制動環体に制動体を当接させるように
し、一方、スプールが回転していない場合や低速回転時
には、弾性手段の弾発力によって制動体を制動環体に当
接しない位置に保持し、その結果、スプールが回転して
いない場合や低速回転時における制動体の自重による制
動環体への当接を回避でき、スプールへの安定した制動
力の付与及びこれに起因するルアーの飛距離の向上を図
ることができる。
【0066】又、制動体は、回転遠心力がかからない組
立時や制動力調整時においては、弾性手段の弾発力によ
って回転体の回転軸心方向の制動環体に当接しない位置
に保持されるために、工場での組立作業や使用後のメン
テナンスのための組立作業、並びに、制動力調整後の側
板の取付け時等に制動環体が制動体に当接することがな
く、これらの作業の簡易化を図ることができる。
【0067】又、制動力調整時においても、制動体が自
重によって外径方向に摺動することがないので、カムと
当接することがなく、制動環体に当接することによる摩
擦抵抗も加えられることがなく、調整作業を円滑且つ軽
快に行なうことができる。
【0068】更に、回転体の一側面とこれに取り付けた
カム板とにカムを形成した場合は、制動力調整のための
制動体の回動角度を同一に設定するときは、これにより
制御する制動体の数を増大でき、多段階の制動力の調整
が可能になり、制動体の数を同一に設定する場合には、
制動体の回動角度を大きくできて、制動力の調整作業の
簡易化を可能にすると共に、カムの傾斜面を緩やかに形
成でき、制動力の調整作業を円滑且つ軽快に行なうこと
ができる。
【0069】本発明の装置において、請求項2に記載し
たように、複数の制動体の一部の弾性手段を取り外せ
ば、スプールの低速回転時には、規制部材による規制が
解除され、しかも、弾性手段を取り外した制動体が制動
環体に当接してスプールに制動力が付与され、スプール
が所定以上の高速回転したときにだけ、規制部材による
規制が解除され、且つ、弾性手段を付設した制動体が弾
性手段の弾発力に抗して制動環体に当接してスプールに
更に制動力を付与するようになるため、スプールへの更
に多彩な制動力調整を行なうことができる。
【0070】本発明の装置において、請求項3に記載し
たように、規制部材のカムとの選択係合面を傾斜面に形
成すれば、制動力調整時における制動体又はカム板の回
転体に対する回動位置決めを更に円滑且つ軽快に行なう
ことができる。
【0071】本発明の装置において、請求項4に記載し
たように、カムを回転体の回転軸心を中心として周方向
に径を異ならせて2条以上形成すれば、制動力調整のた
めの制動体又はカム板の回動角度を同一に設定するとき
は、これにより制御する制動体の数を増大でき、多段階
の制動力の調整が可能になり、制動体の数を同一に設定
する場合には、制動体又はカム板の回動角度を大きくで
きて、制動力の調整作業の簡易化を可能にすると共に、
カムの傾斜面を緩やかに形成でき、制動力の調整作業を
円滑且つ軽快に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様に係る両軸受けリールの
制動力調整装置を示す断面図
【図2】図1のII−II線断面図
【図3】図1のIII−III線断面図
【図4】図2のIV−IV線断面図
【図5】図2のV−V線断面図
【図6】本発明の第2実施形態に係る両軸受けリールの
制動力調整装置を示す断面図
【図7】図6のVII−VII線断面図
【図8】図6のVIII−VIII線断面図
【図9】図6のIX−IX線断面図
【図10】図6の制動体及び規制部材を示す斜視図
【図11】本発明の第3実施形態に係る両軸受けリール
の制動力調整装置を示す断面図
【符号の説明】
A 第1実施形態に係る両軸受けリールの制動力調整装
置 B 第2実施形態に係る両軸受けリールの制動力調整装
置 C 第3実施形態に係る両軸受けリールの制動力調整装
置 1 スプール 2 制動体 3 リール本体 4 制動環体 5 カム溝 10 カム板 13 弾性手段 14 規制部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体の両側板間に回転可能に支承
    されたスプールと、 前記スプール又は前記スプールへの回転伝動系中の回転
    体に前記回転体の回転遠心力によって回転体の回転軸心
    から外径方向に摺動可能に取り付けられた複数の制動体
    と、 前記制動体が外径方向に摺動時に当接し得るようにリー
    ル本体等の固定部に前記回転体の回転軸心と同軸心上に
    設けられた制動環体とからなり、 前記回転体の一側面及び/又は前記回転体の一側面と前
    記制動体を挟むように取り付けられたカム板との前記制
    動体と対向する面の少なくとも一方に、前記回転体の回
    転軸心を中心とした周方向に前記制動環体への距離を異
    なるようにカムを形成し、前記カムと前記制動体との係
    合選択にて制動体の外径方向への摺動を規制して、前記
    制動環体に当接する制動体の数を調整し得るように前記
    制動体又はカム板の一方を前記回転体に対して回動位置
    決め可能に設けた両軸受けリールの制動力調整装置にお
    いて、 前記制動体に回転体の径方向に弾発力を付与する弾性手
    段を設け、 前記カムに選択係合することによって回転体の径方向に
    摺動可能に規制部材を設け、 前記規制部材と前記弾性手段とを係合させることによっ
    て、制動体の外径方向への摺動を規制するようにしたこ
    とを特徴とする両軸受けリールの制動力調整装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の制動体の一部の弾性手段を取
    り外していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記規制部材の前記カムとの選択係合面
    を傾斜面に形成したことを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記カムを前記回転体の一側面と前記回
    転体に取り付けられたカム板との対向面の少なくとも一
    方に前記回転体の回転軸心を中心とした周方向に径を異
    ならせて2条以上形成したことを特徴とする請求項1乃
    至請求項3の何れかに記載の装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100652843B1 (ko) 2005-09-01 2006-12-01 주식회사 바낙스 베이트 케스팅 릴의 원심브레이크장치
CN106334976A (zh) * 2015-11-29 2017-01-18 杭州跟策科技有限公司 灯笼端头表面打磨机
CN106334986A (zh) * 2015-11-29 2017-01-18 杭州跟策科技有限公司 压力锅盖打磨机
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CN106334954A (zh) * 2015-11-29 2017-01-18 杭州跟策科技有限公司 设有手提杆的减速机壳加工夹具
CN106362907A (zh) * 2015-11-29 2017-02-01 杭州跟策科技有限公司 压力锅盖基板涂装机
CN106392790A (zh) * 2015-11-29 2017-02-15 杭州跟策科技有限公司 水管接头打磨机

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