JP2008024014A - 車両用シートのハイト機構 - Google Patents

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晃 根本
Tomohisa Kubota
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Abstract

【課題】剛性を損なうことなくリヤリンクをロック可能で設計上の自由度の高い車両用シートのハイト機構を提供する。
【解決手段】左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフト18Rに、駆動手段側と逆側でも、駆動手段側と同様のピニオン26−2、セクターギヤ28−2を設け、ピニオンと同軸にロックギヤ32を設けている。通常時には、係合部材の係合歯部34aが圧縮ばね36の付勢力Fによってロックギヤ32から離反され、リヤリンク16R−2は揺動自在となる。しかし、後方衝突で慣性が生じれば、慣性で係合部材34が付勢力Fに抗してスライドして係合歯部34aがロックギヤ32に噛合し、ロックギヤを介してリヤリンク16R−2が間接的にロックされる。
【選択図】図5

Description

本発明は、シートの高さ調整を可能とする車両用シートのハイト機構、特に、後方衝突時(背後からの衝突時)における安全性を高めた車両用シートのハイト機構に関する。
自動車などのシート(車両用シート)に装着されるハイト機構(シートリフター機構ともいう)は、シートの高さを調整可能に、フロント、リヤのハイトリンクを車床上のシートライザー、シート下端のシートフレーム間でその前後に左右に一対ずつ揺動可能に配置して構成されている。駆動レバーや、下方へのハイトリンクの揺動を規制するブレーキユニットなどを有する駆動手段によって、たとえば、リヤのハイトリンク(リヤリンク)を揺動させ、リヤリンクの揺動角度に応じて、シートの高さを調整して設定可能となっている。
フロント、リヤのハイトリンクが、シートライザー、シートフレーム間でその前後に左右に一対ずつ配置されているのに対して、ブレーキユニットを含む駆動手段は左右のいずれか一方にのみ配置されているにすぎない。そのため、ブレーキユニットは左右いずれか一方のハイトリンクの揺動を規制する、いわゆる片効きとなり、ブレーキユニットの作用しない他方のハイトリンクは揺動自在なフリー状態となる。
ここで、他の車両が当該車両の後方から衝突すると(後方衝突が発生すると)、ドライバーなどの車両シート着座者の慣性移動(慣性)によって、車両後方への過大な加重(衝撃加重)がシートに作用する。この衝撃荷重がシートを支持するハイト機構に作用すると、ブレーキユニットが片効きであるため、フリーなハイトリンクを変形させハイト機構をねじりながら沈み込ませて着座者に頚部傷害を生じさせるおそれがある。
最近では、衝突時の着座者の安全確保の要求レベルが引き上げられており、衝撃荷重によっても変形しない剛性がハイトリンク、特にリヤリンクに要求され、ハイトリンクの肉厚を厚くしその剛性を強化することにより、衝撃荷重に対応している。しかし、ハイトリンクの肉厚の増加は、ハイト機構の質量やコストの増加を招くため、好ましくない。
たとえば、特開2004−210030号公報には、衝突時にリヤリンクをロックするロック手段を備えたハイト機構が記載されている。このリヤリンクのロック手段は、リヤリンクに形成した挿通孔の内周に係合溝を設け、係合溝に係合可能な係合フックをシートフレームに揺動可能に設け、係合フックの揺動軸と同軸に感知アームをシートベルトの緊張によって揺動するように設けている。
もちろん、このロック手段は、駆動手段と逆側(ブレーキユニットのない側)に配置され、通常の状態では、係合フックは係合溝に係合せず、リヤリンクはアンロックとされて揺動可能となる。しかし、後方衝突によってシートベルトが緊張して、緊張による変位を感知アームが感知すると、感知アームが揺動軸の回りで揺動して、係合フックが係合溝に係合する。そして、係合フックが係合歯に係合して感知アームが突張ることによってリヤリンクがロックされ、リヤリンクの変形を妨げてハイト機構のねじれながらの沈み込みが抑制される。
特開2004−210030号公報
上記のように、係合溝付の挿通孔をリヤリンクに形成した構成(たとえば、特開2004−210030号公報)では、切り欠き(挿通孔)の存在によってリヤリンクの剛性を損なるおそれがある。
また、リヤリンクを直接ロックする構成では、ロック手段のレイアウトが難しく、設計上の自由度が低い。
本発明は、剛性を損なうことなくリヤリンクをロック可能で設計上の自由度の高い車両用シートのハイト機構の提供を目的としている。
本発明では、左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側においても、駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け、ピニオンと同軸で一体的に設けたロックギヤを可動の係合部材でロックすることにより、駆動手段と逆側のリヤリンクを間接的にロックしている。
すなわち、請求項1に係る本発明によれば、シートフレーム、シートライザー間に介在されたフロントリンク、リヤリンクの一対のハイトリンクによってシートを昇降可能に支持するとともに、そのうちのリヤリンクに対する駆動手段の駆動レバーの操作のもとで、シートを任意の高さに調整、設定可能とした車両用シートのハイト機構において;左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側においても駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け;駆動手段と逆側のピニオンに同軸で一体的に設けられたロックギヤと、ロックギヤに噛合可能な係合歯部を有し、ロックギヤから係合歯部の離反した位置に設けられた可動の係合部材と、ロックギヤから係合歯部を離反させる方向の付勢力を係合部材に付与する付勢部材と、を有するロック手段を備え;後方衝突によって慣性が生じると、係合部材が付勢部材の付勢力に抗して移動して、係合歯部がロックギヤに噛合されることを特徴としている。
請求項2に係る本発明によれば、ロックギヤは外歯歯車であり;係合部材は、スライド可能にシートフレームに設けられ、後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、ロックギヤに噛合している係合歯部がロックギヤに食い込む位置に配置されている。
請求項7に係る本発明によれば、ロックギヤは内歯歯車であり;係合部材は、固定と可動の2つの円弧片に分割されてロックギヤ内に配置され、可動の円弧片はロックギヤに噛合可能な係合歯部を有して揺動可能とされ;後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、ロックギヤに噛合している係合歯部がロックギヤに食い込む位置に可動の円弧片が配置されている。
請求項1に係る本発明では、通常時には、係合部材はロックギヤに噛合せず、ロック手段はブレーキユニットのない側(駆動手段と逆側)のリヤリンクをフリーとし、後方衝突によって後方への慣性が生じれば、その慣性で係合部材がロックギヤに噛合して、そのリヤリンクをロックして、ハイト機構は両持ち状態となる。そのため、衝突時においてもリヤリンクの変形が確実に妨げられてハイト機構のねじれながらの沈み込みを抑制でき、ハイト機構の沈み込みによる着座者の頚部傷害を防止できる。
また、衝突時には両持ち状態となり、衝突時の衝撃に対して変形しやすいフリーのリヤリンクが存在しない。そのため、衝撃荷重に抗する過度の剛性がハイトリンク、特にリヤリンクに要求されず、リヤリンクなどの肉厚の増加によるハイトリンク、つまりはハイト機構の質量やコストの増加が避けられる。
リヤリンクに挿通孔などの切り欠きが形成されず、リヤリンクの剛性が損なわれないため、リヤリンクなどの肉厚を増加する必要がなく、この点からも、ハイトリンク、つまりはハイト機構の質量やコストの増加が避けられる。
ブレーキユニットのない側のリヤリンクやリヤの連結シャフトを介してリヤリンクと一体のセクターギヤをロックせず、セクターギヤに噛合するピニオンと同軸のロックギヤをロックしてリヤリンクを間接的にロックしているため、ロック手段のレイアウトが容易で、設形上の自由度が高い。そして、ロック手段をシートフレームに内蔵する構成も容易に得られる。
さらに、駆動手段の構成部品であるピニオン、セクターギヤをロック手段によるロックにも応用しており、シートの左右において部品の共通化が可能となる。そして、ピニオンと同軸にロックギヤを設け、そのロックギヤに噛合可能な係合部材を付勢力のもとでシートフレームに可動に設けるだけでロック手段が得られ、ロック手段の構成が簡単、小型化され、容易にユニット化できる。
請求項2、7に係る本発明では、ロックギヤが回転しようとすると、係合部材がロックギヤに食い込むことにより、シートフレームの下降を抑制、阻止できる。
本発明では、左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側においても駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け、ピニオンと同軸で一体のロックギヤに係合部材の係合歯部を噛合させてロックとしている。たとえば、ロックギヤを外歯歯車とすれば、係合部材は、スライド可能にシートフレームに設けられ、ロックギヤを内歯歯車とすれば、係合部材は、固定と可動の2つの円弧片に分割されてロックギヤ内に配置され、揺動可能な可動の円弧片に係合歯部が形成される。
以下図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例(実施例1)に係る車両用シートのハイト機構の概略平面図、図2は車両用シートのハイト機構の概略正面図、図3は図1の矢視A−Aから見た車両用シートのハイト機構の概略正面図、図4は図1の矢視B−Bから見た車両用シートのハイト機構の概略正面図をそれぞれ示す。
図1、図2に示すように、ハイト機構10は、シートフレーム12、シートライザー14間に介在されたフロント、リヤの一対のハイトリンク(フロントリンク、リヤリンク)16F、16Rによってシートフレーム上のシート13を昇降可能に支持するように構成されている。なお、この実施例では、アッパーレール、ロアレールの組み合わせからなるシートスライド装置をシートライザー14としているが、これに限定されない。
ハイト機構のフロントリンク16F、リヤリンク16Rは、シートフレーム12、シートライザー14間で左右にそれぞれ配置され、左右のフロントリンク16R−1、16R−2がフロントの連結シャフト(リンクシャフト)18Fの端にそれぞれ固定、連結して左右一体化されるとともに、左右のリヤリンク16R−1、16R−2もリヤの連結シャフト(リンクシャフト)18Rに固定、連結されて左右一体化されている。そして、フロントリンク16F、リヤフロント16Rは、シートフレーム12、シートライザー(シートスライド装置)14に、その上下端をそれぞれ連結、枢支することにより、シート13をシートライザーに対して昇降可能に支持している。
なお、リヤフロント16Rは、セクターカバー19(図1参照)で被覆されており、内部構造を図示するために、図3〜図4及び後述の図5ではセクターカバーは除かれている。
図1に加えて、図3に示すように、ハイト機構10は駆動手段20を左右いずれかに備え、実施例では、シート13の右サイドに駆動手段が配置され、リヤリンク16R−1を揺動させ、リヤリンクの揺動角度に応じてシート13の高さを調整、設定している。図1に示すように、駆動手段20は、駆動レバー22と、左右いずれか(実施例では右サイド)でハイトリンク(フロントリンク16F、リヤフロント16R)の揺動を規制するブレーキユニット24と、駆動レバーに加えられた動力をリヤリンクに伝達するためのピニオン26およびセクターギヤ28とを有して形成されている。ピニオン26は駆動レバー22と同軸で一体的に回動可能に設けられ、セクターギヤ28はリヤの連結シャフト18に固定されて一体化されている。
駆動レバー22を操作すれば、その出力が駆動レバーと同軸のピニオン26−1を回動させ、ピニオンに噛合するセクターギヤ28−1をリヤの連結シャフト18Rとともに回動させる。左右のリヤリンク16R−1、16R−1がリヤの連結シャフト18Rを介して一体化されているため、リヤの連結シャフトの回動に伴って、左右のリヤリンクがその揺動軸17の回りで揺動し、その揺動に追従して左右のフロントリンク16F−1、16F2も揺動されることにより、シート13がシートフレーム12とともに昇降される。
上記のようなハイトリンク(フロントリンク、リヤリンク)16F、16R、駆動手段20を備えたハイト機構の基本構成自体は、たとえば、特開2001−088589号公報記載のように公知であり、その基本構成自体は本発明の要旨でないため、基本構成の詳細な説明は省略する。
図3、図4に示すように、実施例においては、セクタギヤ28は、リヤの連結シャフト18Rの左右いずれにも設けられており、セクタギヤに噛合するピニオン26も左右いずれにも設けられている。なお、駆動手段側(ブレーキユニットのある側)の構成部材には−1を、逆側の構成部材には−2を付記して区別する。ブレーキユニット24と同じ側のピニオン26−1が駆動レバーと同軸に設けられているのに対して、ブレーキユニットのない側のピニオン26−2はシートフレーム12に回動自在に軸支されている。
また、ハイト機構10は、ロック手段30を備えており、このロック手段は駆動手段のブレーキユニット24と逆側(実施例では左サイド)に設けられて、リヤリンク16R−2を間接的にロックするように構成されている。
図5は、図1の矢視B−Bから見た車両用シートのハイト機構の破断拡大正面図であり、(A)は通常時の破断拡大正面図、(B)は後方衝突時の破断拡大正面図をそれぞれ示す。図5(A)に示すように、ロック手段30は、ロックギヤ32、係合部材34、付勢部材36を有して構成されている。ロックギヤ32は左サイドのピニオン26−2と同軸に設けられてピニオンと一体化され、係合部材34はピニオンに噛合可能な係合歯部34aを有してシートスライド12上にスライド可能に設けられ、付勢部材36は、係合歯部をピニオンから離反する方向の付勢力Fを係合部材に付与するように設けられている。
なお、ロックギヤ32とシートフレーム12の内面との間にピニオン26−2が位置してセクターギヤ28−2に噛合されており、係合部材34はロックギヤと噛合可能にシートスライドの内面に設けられている。
たとえば、長孔34bが係合部材34に形成され、この長孔に挿通する複数、たとえば2つのガイドピン12aをシートスライド12に設けている。また、付勢部材36は、たとえば、その一端が係合部材の係止突起34cに、他端がシートスライド上の略L形状のブラケット12bの係止孔12b−1にそれぞれ係止されて、係合部材、シートスライド間に張設された引張ばねとされる。そして、ロックギヤ32に近い側のガイドピン12a−1が引張ばね36の付勢力Fによって長孔の末端34b−1に押圧されると、係合歯部34aがピニオン26−2から離反して非噛合となるように、長孔34b、ガイドピン12aの位置関係が設定されている。
また、ピニオン26−2が時計方向に回動したとき、係合歯部34aがピニオンと同軸のロックギヤ32に食い込むような位置、つまり、ピニオン、ロックギヤの共通の(回動)軸心O1に対して第4象限(図6(A)参照)に係合歯部が位置するように、係合部材34が配置されている。
ロック手段30の動きについて、図5(A)(B)を参照しながら以下に説明する。
図5(A)に示すように、通常時には、ガイドピン12a−1が引張ばね36の付勢力Fによって長孔の末端34b−1に押圧されて、係合歯部34aがロックギヤ32から離反して非噛合となり、ロックギヤは係合部材34にその回動を邪魔されることなく空転可能となる。
上記のように、ロックギヤ32はピニオン26−2と同軸で一体に回動可能とされ、ピニオンはセクターギヤ28−2に噛合され、セクターギヤはリヤの連結シャフト18に固定され、連結シャフトにリヤリンク16R−2が連結されている。そのため、ロックギヤ32が空転可能であれば、リヤリンク16R−2はフリーとなる。そして、駆動手段の駆動レバー22を操作すれば、駆動手段側(右サイド)のピニオン26−1が回動して、その駆動力がセクターギヤ28−1を介してリヤの連結シャフト18Rに伝達され、左右のリヤリンク16R−1、16R−2が揺動して、シートフレーム12とともにシート13を昇降させる。
このように、通常時には、ロック手段30は、ブレーキユニット24と逆側のリヤリンク16R−2をロックせず、リヤリンクはアンロックで揺動自在となる。
しかし、後方衝突によってシート13の着座者に後方への慣性が生じると、その慣性によって、係合部材34は、ガイドピン12aにガイドされて、引張ばね36の付勢力Fに抗して矢視X方向(ロックギヤ32に接近する方向)に移動し、図5(B)に示すように、先端の係合歯部34aがロックギヤ32に噛合される。ここで、ロックギヤ32はピニオン26−2と同軸で一体化されており、ピニオンはセクターギヤ28−2に噛合され、セクターギヤは、リヤの連結シャフト18Rを介してリヤリンク16R−2と一体化されている。そのため、係合歯部34aがロックギヤ32に噛合されることにより、係合部材34はリヤリンク16R−2をロックする。
このように、後方衝突による慣性によって、ロック手段30はリヤリンク16R−2をロックする。
また、後方衝突による慣性によってシートフレーム12が僅かでも下がると、図5(B)において、セクターギヤ28−2がリヤの連結シャフト18Rの回りで矢視Y1方向(時計方向)に回動する。すると、セクターギヤ28−2に噛合するピニオン26−2が同軸のロックギヤ32とともに矢視Y2方向(時計方向)に回動する。ロックギヤ32のこの回動によって、ロックギヤに噛合している係合歯部34aがロックギヤに食い込み、係合歯部、ロックギヤが強固に噛合され、係合部材34がリヤリンク16R−2を確実にロックする。
このように、通常時には、ロック手段30はブレーキユニット24のない側のリヤリンク16R−2をロックしないでフリーとし、後方衝突によって後方への慣性が生じれば、その慣性でロック手段が機能してリヤリンク16R−2をロックする。そして、ブレーキユニット側のリヤリンク16R−1がブレーキユニット24で制動されるとともに、ブレーキユニットのない側のリヤリンク16R−2がロック手段30でロックされることにより、ハイト機構10は両持ち状態となる。そのため、衝突時においてもリヤリンク16の変形が確実に妨げられてハイト機構10のねじれながらの沈み込みを抑制でき、ハイト機構の沈み込みによる着座者の頚部傷害を防止できる。
また、衝突時には両持ち状態となり、衝突時の衝撃に対して変形しやすいフリーなリヤリンクが存在しない。そのため、衝撃荷重に抗する過度の剛性がハイトリンク、特にリヤリンク16Rに要求されず、リヤリンクなどの肉厚の増加によるハイトリンク、つまりはハイト機構10の質量やコストの増加が避けられる。
特に、この発明では、ブレーキユニットのない側のリヤリンク16R−2直接ロックせず、ブレーキユニットのない側(駆動手段と逆側)でリヤの連結シャフト18Rに、セクターギヤ28−2、ピニオン26−2を設け、ピニオンと同軸のロックギヤ32をロックしてリヤリンク16R−2を間接的にロックしている。この構成では、ロック手段30のレイアウトが容易で、設形上の自由度が高い。そして、ロック手段30をシートフレーム12に内蔵する構成も容易に得られる。
さらに、径の小さなピニオン26−2でなく、ピニオンと同軸のロックギヤ32を噛合してロックする構成では、ピニオンよりはるかに大きな径のロックギヤが利用でき、ピニオン26−2をロックする場合に比較してはるかに小さな力でロックギヤをロックできる。
リヤリンク16R−2を直接ロックしておらず、リヤリンクに挿通孔などの切り欠きを形成する必要がない。そのため、リヤリンクの剛性が損なわれず、リヤリンクなどの肉厚を増加する必要がなく、この点からも、ハイトリンク、つまりはハイト機構10の質量やコストの増加が避けられる。
さらに、駆動手段20の構成部品であるピニオン26、セクターギヤ28をロック手段30によるロックにも応用しており、シートの左右において部品の共通化が可能となる。
そして、ピニオン26−2と同軸にロックギヤ32を設け、そのロックギヤに噛合可能な係合部材34を付勢力のもとでシートフレーム12にスライド可能に設けるだけでロック手段30が得られ、ロック手段の構成が簡単、小型化できるとともに、容易にユニット化できる。
もし、衝突時にシートフレーム12が下降しても、直ちに、係合歯部34aがロックギヤに食い込んでより強固な噛合が確保される。そのため、ロック手段30がリヤリンク16R−2を強固にロックして、ハイト機構10の沈み込みを確実に抑制できる。
なお、実施例では、長孔34bを係合部材34に、ガイドピン12aをシートフレーム12に設けている。しかしこれとは逆に、長孔34bをシートフレーム12に、ガイドピン12aを係合部材34に設けて、シートフレーム上での係合部材のスライドを確保してもよい。
長孔34b、ガイドピン12aの組み合わせ以外の構成で、係合部材34を可動に構成してもよい。しかし、長孔34b、ガイドピン12aの組み合わせでは、簡単な構成で、シートフレーム上での係合部材34のスライドが確保される。
図6(B)は係合部材34のスライドを確保する構成の変形例を示す。この変形例では、係合部材34の両側に複数、たとえば2本ずつのガイドピン12a’を設けて係合部材のスライドを確保するとともに、ロックギヤ32から離反した位置に係合部材34を位置決めするストッパピンとしてのガイドピン12a’’を設けている。この変形例では、5本のガイドピン12a’、12a’’をシートフレーム12に配置するだけで、シートフレーム上での係合部材34のスライドが確保される。そして、切り欠き(長孔)が係合部材34から省略され、剛性に優れた係合部材が得られる。
次に、図7〜図8を参照しながら、本発明の別実施例(実施例2)に係る車両用シートのハイト機構について詳細に説明する。ここで、上記実施例1の構成部材と同じ機能を有する実施例2の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略する。また、機能、構成の異なる実施例2の構成部材には上記実施例1の対応する構成部材に100を加えた参照番号を付す。以下に、上記実施例1と異なる実施例2の構成を主として説明する。
図7は、図1の矢視B−Bから見た実施例2における車両用シートのハイト機構の概略正面図、図8は、図1の矢視B−Bから見た車両用シートのハイト機構の破断拡大正面図であり、(A)は通常時の破断拡大正面図、(B)は後方衝突時の破断拡大正面図をそれぞれ示す。なお、図7、図8(A)(B)は、実施例1の図4、図5(A)(B)にそれぞれ対応し、図1〜図3は実施例2においても共通する。
実施例1では、ロックギヤが外歯歯車で、係合部材がスライド可能に設けられているのに対して、実施例2では、ロックギヤが内歯歯車で、係合部材が揺動して半径方向に拡がるように構成されている。
つまり、図7、図8(A)(B)に示すように、実施例2においては、ピニオン26−2と同軸のロック手段130のロックギヤ132は内歯歯車とされ、ロックギヤの内部にロックギヤに噛合可能な係合部材134が配置されている。係合部材134は、2つに分割された円弧片134−1、134−2からなり、一方の円弧片134−1はロックギヤ132に噛合可能な係合歯部134aを有し、揺動軸35によってロックギヤ132の側面に揺動可能に取付けられ、他方の円弧片134−2はロックギヤの側面に固定されている。ここで、ピニオン26−2が時計方向に回動したとき、ロックギヤ132に係合歯部134aが食い込むような位置、つまり、係合歯部がその軸心O2に対して第3象限(図6(A)参照)に位置するように、可動の円弧片134−1が配置されている。
そして、係合歯部134aがロックギヤ(内歯歯車)132から離反する方向の付勢力Fを可動の円弧片134に付与するように付勢部材136は配置されている。たとえば、付勢部材136は、板ばねとされ、その折曲片を係止ピン37にそれぞれ係止させて円弧片134−1、134−2の対向する上縁部に架設されている。また、円弧片134−1、134−2の対向する下縁部には、重り部材38が自重で落下可能に保持されている。たとえば、重り部材38はローラとされ、ローラを保持するように、円弧片134−1、134−2のいずれか、たとえば、固定の円弧片134−2に保持溝39が形成され、自重による円滑な落下を可能にするように、保持溝の下縁部39aは緩やかな傾斜面となっている(図8(B)参照)。また、固定の円弧片の下縁部134−2’をテーパ面として、半径方向外方に行くにつれて、2つの円弧片の対向する下縁部134−1’、134−2’の隙間が狭まるような形状としている。
ロック手段30の動きについて、図8(A)(B)を参照しながら以下に説明する。
図8(A)に示すように、付勢部材(板ばね)136は、揺動軸35の回りで反時計方向に揺動する付勢力Fを可動の円弧片134−2に付与して、係合歯部134aをロックギヤ132から離反させ、非噛合としている。つまり、通常時には、ロックギヤ132は係合部材134にその回転を邪魔されることなく空転可能となる。そのため、リヤリンク16R−2はフリーとされ、駆動手段の駆動レバー22の操作に応じてリヤリンクが揺動して、シートフレーム12とともにシート13が昇降可能となる。このように、通常時には、ロック手段30は機能せず、リヤリンク16R−2はフリーとなって揺動自在となる。
また、可動の円弧片の下縁部134−1’は、固定の円弧片の対向する下縁部134−2’方向に板ばね136の付勢力Fによって押圧されて、ローラ38をその保持溝39に収納、保持している。
しかし、後方衝突によってシート13の着座者に後方への慣性が生じると、慣性によって、係合部材の可動の円弧片134−1が、板ばね136の付勢力Fに抗して揺動軸35の回りで時計方向に揺動し、図8(B)に示すように、その係合歯部134aがロックギヤ132に噛合される。係合歯部34aがロックギヤ132に噛合されることにより、ロック手段130がリヤリンク16R−2を間接的にロックする。
また、慣性によって、可動の円弧片134−1が揺動軸35の回りで時計方向に揺動すると、2つの円弧片の対向する下縁部134−1’、134−2’の隙間が拡がる。すると、ローラ38が保持溝39から自重で落下する。ここで、固定の円弧片の下縁部134−2’をテーパ面として半径方向外方に行くにつれて下縁部134−1’、134−2’の隙間が狭まるように形成されており、可動の円弧片134−1が揺動軸35の回りで時計方向に揺動すると、ローラ38が保持溝39から自重で転がり落ち、下縁部の隙間に挟持される。そのため、ロックギヤ32からの可動の円弧片134−1の跳ね返り(離反)が阻止され、係合部材、ロックギヤの噛合が確実に維持される。
また、後方衝突による慣性によってシートフレーム12が僅かでも下がると、図8(B)において、リヤの連結シャフト18Rの回りでセクターギヤ28−2が矢視Y1方向(時計方向)に回動して、セクターギヤに噛合するピニオン26−1が同軸のロックギヤ132とともに矢視Y2方向に回動する。すると、可動の円弧片134−1が揺動軸35の回りで時計方向に揺動し、その係合歯部34aがロックギヤに食い込んでより強固に噛合されて、ロック手段130がリヤリンク16R−2を確実にロックする。
また、半径方向外方に行くにつれて下縁部134−1’、134−2’の隙間が狭まるように形成されているため、可動の円弧片134−1が揺動軸35の回りで時計方向に揺動するにつれて、ローラ38がさらに落下して、強固な食い込み状態が確保される。
このような構成の実施例2では、実施例1と同様な効果が得られる。
すなわち、実施例2においても、通常時には、ロック手段30はブレーキユニット24のない側のリヤリンク16R−2をロックせず、リヤリンク16R−2をフリーとし、後方衝突によって後方への慣性が生じれば、その慣性でロック手段が機能してリヤリンクをロックして、ハイト機構10が両持ち状態となる。そのため、衝突時においてもリヤリンク16の変形が確実に妨げられてハイト機構10のねじれながらの沈み込みを抑制でき、ハイト機構の沈み込みによる着座者の頚部傷害を防止できる。
また、衝突時には両持ち状態となるため、衝撃荷重に抗する過度の剛性がハイトリンク、特にリヤリンク16Rに要求されず、リヤリンクなどの肉厚の増加によるハイトリンク、つまりはハイト機構10の質量やコストの増加が避けられる。
また、リヤリンク16R−2に挿通孔などの切り欠きを形成する必要がなく、リヤリンクの剛性が損なわれず、リヤリンクなどの肉厚を増加する必要がない。
そして、ロックギヤ32をロックしてリヤリンク16R−2を間接的にロックしているため、ロック手段30のレイアウトが容易で、設形上の自由度が高い。そして、ロック手段をシートフレーム12に内蔵する構成も容易に得られる。
さらに、ピニオン26−2よりはるかに大きな径のロックギヤ132を噛合してロックしているため、ピニオンをロックする場合に比較してはるかに小さな力でロックギヤをロックできる。
さらに、シートの左右において部品の共通化が可能となり、ロック手段の構成が簡単、小型化され、容易にユニット化できる。
特にこの実施例2においては、重り部材(ローラ)38の自重での落下、挟持によって、ロックギヤ32からの可動の円弧片134−1の跳ね返りが阻止され、係合部材、ロックギヤの噛合が確実に維持される。
そして、もし、衝突時にシートフレーム12が下降しても、直ちに、係合歯部134aがロックギヤに食い込んでより強固な噛合が確保され、ローラの落下、挟持によってその食い込んだ噛合が強固に保持されるため、ロック手段30がリヤリンク16R−2を確実にロックして、ハイト機構10の沈み込みを抑制できる。
なお、実施例2では、ローラ38の保持溝39を固定の円弧片134−2に形成している。しかし、可動の円弧片134−1に保持溝39を形成してもよいし、双方に保持溝を分割して設けてもよい。また、保持溝39は、ローラなどの重り部材38を一時的に保持するものであれば足り、その断面形状は部分円形に限定されず、他の形状、たとえばV字形などでもよい。
また、ローラを重り部材38としているが、重り部材は、可動の円弧片134−1が揺動軸35の回りで板ばね(付勢部材)136の付勢力Fに抗して時計方向に揺動したとき、保持溝39から自重で転がり落ちるものであれば足り、たとえば、鋼球などでもよい。
さらに、固定の円弧片の134−2’をテーパ面として、半径方向外方に行くにつれて、2つの円弧片の対向する下縁部134−1’、134−2’の隙間が狭まるような形状としている。しかし、2つの円弧片の対向する下縁部134−1’、134−2’は、ロックギヤへの係合歯部134aの食い込みを許容する重り部材38の自重による落下を可能とする形状であれば足り、図示の形状に限定されない。
また、付勢部材136は、係合歯部134aをロックギヤ132から離反させる方向の付勢力Fを可動の円弧片134−1に付与すれば足り、板ばねに限定されない。たとえば、竹の子ばねや圧縮コイルばねを可動、固定の円弧片134−1、134−2の対向する上縁部の間に架設してもよい。
可動、固定の円弧片134−1、134−2の対向する上縁部の間に付勢部材136を配置することなく、ロックギヤに設けた係止ピンと、可動の円弧片134−1との間に配置してもよい。しかし、可動、固定の円弧片134−1、134−2の対向する上縁部の間に付勢部材136を配置した構成では、構成的に簡単化できる。
上記のように、本発明では、左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側でも、駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け、ピニオンと同軸に設けたロックギヤに係合部材の係合歯部を、後方衝突による慣性によって噛合させて、駆動手段と逆側のリヤリンクを間接的にロックすることにより、剛性を損なうことなくリヤリンクをロック可能としている。
上記実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で上記以外の変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
本発明は、駆動レバーを操作して同軸のピニオンを回動し、ピニオンに噛合するセクターギヤを介してリヤの連結シャフトに出力を伝達して左右のリヤリンクを揺動させる駆動手段の装着された車両用シートに広範囲に応用できる。
本発明の一実施例(実施例1)に係る車両用シートのハイト機構の概略平面図を示す。 車両用シートのハイト機構の概略正面図を示す。 図1の矢視A−Aから見た車両用シートのハイト機構の概略正面図を示す(セクターカバーは除く)。 図1の矢視B−Bから見た車両用シートのハイト機構の概略正面図を示す(セクターカバーは除く)。 図1の矢視B−Bから見た車両用シートのハイト機構の破断拡大正面図であり、(A)は通常時の破断拡大正面図、(B)は後方衝突時の破断拡大正面図をそれぞれ示す(セクターカバーは除く)。 (A)はロックギヤの(回動)軸心などに対する4つの象限を示し、(B)は係合部材の変形例を示す。 図1の矢視B−Bから見た実施例2における車両用シートのハイト機構の概略正面図 図1の矢視B−Bから見た車両用シートのハイト機構の破断拡大正面図であり、(A)は通常時の破断拡大正面図、(B)は後方衝突時の破断拡大正面図をそれぞれ示す。
符号の説明
10 ハイト機構
12 シートフレーム
12a ガイドピン
13 シート
14 シートライザー
16F、16R ハイトリンク(フロントリンク、リヤリンク)
18F、18R フロント、リヤの連結シャフト
20 駆動手段
22 駆動レバー
24 ブレーキユニット
26(26−1、26−2) ピニオン
28(28−1、28−2) セクターギヤ
30 ロック手段
32 ロックギヤ(外歯歯車)
132 ロックギヤ(内歯歯車)
34 係合部材
34a 係合歯部
34b 長孔
134 係合部材
134−1 可動の円弧片
134−2 固定の円弧片
134a 係合歯部
36 付勢部材(引張ばね)
136 付勢部材(板ばね)
38 重り部材(ローラ)
39 保持溝
O1 ロックギヤの(回動)軸心
02 可動の円弧片の(揺動)軸心

Claims (10)

  1. シートフレーム、シートライザー間に介在されたフロントリンク、リヤリンクの一対のハイトリンクによってシートを昇降可能に支持するとともに、そのうちのリヤリンクに対する駆動手段の駆動レバーの操作のもとで、シートを任意の高さに調整、設定可能とした車両用シートのハイト機構において、
    左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側においても駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け、
    駆動手段と逆側のピニオンと同軸で一体的に設けられたロックギヤと、
    ロックギヤに噛合可能な係合歯部を有し、ロックギヤから係合歯部の離反した位置に設けられた可動の係合部材と、
    ロックギヤから係合歯部を離反させる方向の付勢力を係合部材に付与する付勢部材と、を有するロック手段を備え、
    後方衝突によって慣性が生じると、係合部材が付勢部材の付勢力に抗して移動して、係合歯部がロックギヤに噛合されることを特徴とする車両用シートのハイト機構。
  2. ロックギヤは、外歯歯車であり、
    係合部材は、スライド可能にシートフレームに設けられ、後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、ロックギヤに噛合している係合歯部がロックギヤに食い込む位置に配置されている請求項1記載の車両用シートのハイト機構。
  3. シートフレームに設けられた複数のガイドピンにガイドされて、シートフレーム上での係合部材のスライドが確保される請求項1または2記載の車両用シートのハイト機構。
  4. ガイドピンは係合部材に形成された長孔に挿通され、
    付勢部材は、係合部材とシートフレームとの間に張設された引張ばねであり、ガイドピンの1つが長孔の末端に押圧されることによって、ロックギヤから係合歯部の離反した位置に係合部材を位置決めする請求項3記載の車両用シートのハイト機構。
  5. ガイドピンは、係合部材を挟んで両側に配置されてその間での係合部材のスライドを許容するスライド許容用のガイドピンと、ロックギヤから係合歯部の離反した位置に係合部材を位置決めする位置決め用のガイドピンとからなり、
    付勢部材は、係合部材とシートフレームとの間に張設されて、係合部材を位置決め用のガイドピンに押圧する付勢力を係合部材に付与する引張ばねである請求項3記載の車両用シートのハイト機構。
  6. シートフレーム、シートライザー間に介在されたフロントリンク、リヤリンクの一対のハイトリンクによってシートを昇降可能に支持するとともに、そのうちのリヤリンクに対する駆動手段の駆動レバーの操作のもとで、シートを任意の高さに調整、設定可能とした車両用シートのハイト機構において、
    左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側においても駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け、
    駆動手段と逆側のピニオンと同軸で一体的に設けられた外歯のロックギヤと、
    ロックギヤに噛合可能な係合歯部を有し、シートフレームに設けた複数のガイドピンにガイドされてスライド可能にシートフレームに設けられ、後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、係合歯部がロックギヤに食い込む位置に配置された係合部材と、
    ロックギヤから係合歯部を離反させる方向の付勢力を係合部材に付与する付勢部材と、を有するロック手段を備え、
    後方衝突によって慣性が生じると、係合部材が付勢部材の付勢力に抗してスライドして係合歯部がロックギヤに噛合し、
    後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、ロックギヤに噛合している係合歯部がロックギヤに食い込むことを特徴とする車両用シートのハイト機構。
  7. ロックギヤは、内歯歯車であり、
    係合部材は、固定と可動の2つの円弧片に分割されてロックギヤ内に配置され、可動の円弧片はロックギヤに噛合可能な係合歯部を有して揺動可能とされ、
    可動の円弧片は、後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、ロックギヤに噛合している係合歯部がロックギヤに食い込む位置に配置されている請求項1記載の車両用シートのハイト機構。
  8. 付勢部材は、2つの円弧片の対向する上縁部に配置されて、ロックギヤから係合歯部を離反させる方向の付勢力を可動の円弧片に付与し、
    後方衝突の慣性によって可動の円形片が揺動しその係合歯部がロックギヤに噛合して、2つの円弧片の対向する下縁部の隙間が拡がると自重で落下してその隙間に挟持される重り部材が、2つの円弧片の対向する下縁部の間に配置されている請求項7記載の車両用シートのハイト機構。
  9. 重り部材を保持する保持溝が2つの円弧片の対向する下縁部に設けられ、対向する下縁部の間に隙間が拡がるにつれて、重り部材が自重で保持溝から飛び出て落下してその隙間に挟持される請求項8記載の車両用シートのハイト機構。
  10. シートフレーム、シートライザー間に介在されたフロントリンク、リヤリンクの一対のハイトリンクによってシートを昇降可能に支持するとともに、そのうちのリヤリンクに対する駆動手段の駆動レバーの操作のもとで、シートを任意の高さに調整、設定可能とした車両用シートのハイト機構において、
    左右のリヤリンクを一体的に連結するリヤの連結シャフトに、駆動手段と逆側においても駆動手段側と同様のピニオン、セクターギヤを設け、
    駆動手段と逆側のピニオンと同軸で一体的に設けられた内歯のロックギヤと、
    ロックギヤに噛合可能な係合歯部を有して揺動可能な可動の円弧片と、固定の円弧片とを有してロックギヤ内に設けられ、可動の円弧片が、後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、係合歯部がロックギヤに食い込む位置に配置された係合部材と、
    ロックギヤから係合歯部を離反させる方向の付勢力を可動の円弧片に付与する付勢部材と、を有するロック手段を備え、
    後方衝突によって慣性が生じると、可動の円弧片が付勢部材の付勢力に抗して揺動して係合歯部がロックギヤに噛合し、
    後方衝突によるシートフレームの下降に連動してロックギヤが回転しようとすると、ロックギヤに噛合している係合歯部がロックギヤに食い込むことを特徴とする車両用シートのハイト機構。
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