JP4889374B2 - シートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車輌のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置に関する。
従来の車輌に搭載されているシートリクライニング装置は、ロック機構と併設された構成であって、このロック機構のケーシングに貫設した操作軸に板バネを捲装し、そして、この板バネを、ケーシングと操作軸に係止する構造となっている。従って、ハンドル操作を介して操作軸を可動し、ロック機構のロック及びアンロックを動作することにより、板バネの緊張及び弛緩(緊張開放)を図る構成である。
この従来の構成では、リクライニングシート(シートクッション及び/又はシートバックフレームである)の折畳みは、専ら板バネの反撥力に依存するので、折畳み時の衝撃は、時として思わぬ障害を引起すことが間々発生すると考えられている。
そこで、その障害の一例を説明する。〔1〕は、人に対する衝撃の問題である。例えば、幼児、老人、病人等の弱者に、怪我、恐怖感を与えること、又はシートに設けられた硬質部材が、この弱者に被害を及ぼすこと、またメガネ等の破損し易い物を損傷及び/又は破壊すること等が指摘されている。〔2〕は、車輌の種類と形態及び/又はシートの多様な態様に即した機能を確保するための問題である。例えば、早急なシートの折畳み及び/又は起立(適宜の傾斜角度「標準着座位置の角度」で立設)が望まれる場合、またシートの折畳み及び/又は起立を、スピーディ及び/又はスピード変化をもって行うこと、またこれらの動作を確実に行うことに関し、必ずしも適確に対応できないこと等が挙げられている。
前記〔1〕と〔2〕等に関する要望に応える先行文献を列挙すると、下記の文献(1)〜(3)があるので、その概要を説明する。
文献(1)は、特開2002−101997の「シートリクライニング装置」である。この発明は、シートバックフレームの軸に回転自在に軸支したアッパアームとロアアーム及び/又はフックレバーを設け、このフックレバーとロアアームとの間にリターンスプリングを設け、シートバックフレームが前倒の領域にあるとき、ロック機構は解除状態となり、アッパアームに対するリターンスプリングが作用せず、シートバックの回転に基づく加速度が付加されない構成とし、シートバックフレームの急激な戻りを回避し、かつリターンスプリングの小型化が図れるシートリクライニング装置を提供する。
また文献(2)は、特開2001−120381の「テーブル機構付きシートリクライニング装置」である。この発明は、べースブラケットのセンターシャフトに固定したラチェットホイールのラチェット歯部に係脱するロックパウルを中間プレートに軸支し、ロックパウルはピンを介して長孔を開設したカムプレートと係合し、このカムプレートはセンターシャフトに捲装したスプリング(渦巻きばね)で時計回りに付勢され、またカムプレートに設けたワイヤをプーリに捲装し、このプーリをアームプレートのフレームに固止し、このプーリの回転を介してアームプレートが前傾する構成であり、テーブルロックの解除を限定条件にしてシートバックが前傾することにより、このシートバックのハンマー状態を回避し、搭乗者に衝撃を与えないフルフラット形態のシートリクライニング装置を提供する。
文献(3)は、特開2004−65297の「シートリクライニング装置」である。その概要は、リクライニング機構のロック、アンロックを司るロック機構に着脱自在に設けたケーシングと、このケーシングにスプリングの一端を係止し、その他端をシートバックフレームに係止した構成であって、このスプリングをケーシングに設けた規制手段で制御することで、シートバックの急激な前傾を回避できるシートリクライニング装置を提案する。尚、この文献(3)は、本出願人の提案する発明であるが、本出願人は、さらなる改良を加えた多数の発明を出願中である。
特開2002−101997 特開2001−120381 特開2004−65297
前記文献(1)、文献(2)の発明は、シートバック(シートバックフレーム)の一方側を規制し、このシートバックの急激な折畳み(前傾)を回避し、またシートの確実かつスムーズな動きを確保する構成であって、スプリングの反撥力を一方で規制し、この規制をスプリング全体に及ぼす構成を介してシートの折畳み時における衝撃吸収を図る構成である。従って、スプリングを主体としたシートの折畳み時の回転に伴う加速的な衝撃を吸収すること、又はこの衝撃による各種の障害を回避すること等の面においても、必ずしも十分とは云えない。
また文献(1)、文献(2)は、スプリングの一端を規制する構成を採用するが、種々の部品の使用と、他の付帯設備及び/又は複雑な動きとを組合せた構成を採用する。従って、構成上の制約、構造の複雑化、或いは組付けの困難化を招来すること、又はコストの上昇を招来すること等の問題点がある。
さらに文献(3)は、スプリングの形状及び/又は寸法等を有効利用する発明であって、有効である。しかし、昨今のシートに対する要望を確実に達成するには、さらにスプリングの小寸法化及び/又は軽量化と、このスプリング及び/又は装置全体の取付けの簡略化等の面において、一層の改良が要望される処である。このような状況に鑑み、本出願人は、この要望に応えるために、本発明を提案する。
請求項1の発明は、ロック機構に一端を、またシートリクライニング機構の本体に枢着した第二の媒体に他端をそれぞれ固止したスプリングの構成を採用し、シートバックの動きと、この動きに連動するスプリングの他端の動きを介してシートバックの前傾(前進、即ち、折畳み)を図ることにより、このシートバックの前傾回転による衝撃の緩和を図ること、シートバック(シートバックフレーム)の迅速、かつ緩やかで確実な折畳み及び/又は移動等を図ること、又はその戻りスピードを、略垂直に起立後において、緩やかに、かつ優しくすること等を意図する。このようにして、衝撃をなくすことで、前述の弊害解消を図ること等を意図する。また請求項1の発明は、前述した構成を採用することで、スプリングの小寸法化、軽量化、スプリング及び/又は装置全体の取付けの簡略化等を図ることを意図する。
請求項1は、ロック、アンロックを司るロック機構に付設したシートリクライニング機構であって、
このロック機構の本体、又はシートフレームに一端を固止、またシートリクライニング機構の本体に枢着した第二の媒体に他端を固止したスプリングと、
この第二の媒体の第二の歯車に噛合する第一の歯車を備えた第一の媒体と、
この第一の媒体が一端に固止され、かつその他端がシートバックフレームに可動可能に設けられたリンクと、
このリンクの他端が、前記シートバックフレームの後倒れで、後倒れ方向(後方)に可動した際に、前記第一の媒体の第一の歯車を回転し、この回転で前記第二の媒体の第二の歯車を回転し、前記スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項2の発明は、請求項1の目的を達成すること、またこの目的を達成するのに最適なシートリクライニング装置の組付けの構造を提案すること等を意図する。
請求項2は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
そのロック機構の本体の表面に中心軸と、複数の受入片を設け、この中心軸に被嵌される軸及びこの受入片の受け部に挿入(係止)される挿入片を前記シートリクライニング機構の本体の裏面に設け、
この中心軸への軸の被嵌及び複数の受入片の受け部への挿入片の挿入を介して前記ロック機構とシートリクライニング機構とを一体に組付け可能とする構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項3の発明は、請求項1の目的を達成すること、またこの目的を達成するのに最適なストッパー機構の構造を提案すること等を意図する。
請求項3は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
そのロック機構の本体の表面にストッパー片を設け、このストッパー片にリンクの短手方向の端部が衝止される構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項4の発明は、請求項1の目的を達成すること、またこの目的を達成するのに最適なリンク機構の構造を提案すること等を意図する。
請求項4は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
そのリンクの他端側に長孔を開設し、この長孔にシートバックフレームに設けたピンを挿入し、このピンが前記長孔内を移動可能とする構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項5の発明は、請求項1の目的を達成すること、またこの目的を達成するのに最適な特性を発揮できるシートリクライニング装置の構造を提案すること等を意図する。
請求項5は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
その第三の媒体をシートバックフレームに枢支し、この第三の媒体に設けた第三の歯車を、前記シートフレームに枢支した第一の媒体の第一の歯車に噛合し、またこの第一の媒体の第一の歯車をシートフレームに枢着した第二の媒体の第二の歯車に噛合し、この第二の媒体に、スプリングの他端を係止し、またこのスプリングの一端は、シートフレームに係止する構成とし、
この第三の媒体の第三の歯車が、前記シートバックフレームの後倒れで可動した際に、前記第一の媒体の第一の歯車を回転し、この回転で前記第二の媒体の第二の歯車を回転し、前記スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項6の発明は、請求項5の目的を達成すること、またこの目的を達成するのに最適なスプリング機構の構造を提案すること等を意図する。
請求項6は、請求項5に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
そのスプリングの他端を、シートリクライニング機構の軸(ロック機構の中心軸に被嵌した軸)に枢支した第二の媒体に係止し、その一端を前記シートリクライニング機構の軸に枢支し、かつ第三の媒体に連繋する第一の媒体に係止し、
前記シートバックのシートバックフレームの後倒れで、前記第三の媒体を回転し、この回転で、第一の媒体及び第二の媒体を回転し、これらの回転で、前記スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項7の発明は、請求項1の目的を達成すること、またこの目的を達成するのに最適なスプリング機構の規制片の構造を提案すること等を意図する。
請求項7は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
そのスプリングの弛緩時における、このスプリングの拡張環状端を規制する規制片を、シートバックフレーム、又はシートリクライニング機構の本体に設ける構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
請求項1の発明は、ロック、アンロックを司るロック機構に付設したシートリクライニング機構であって、
ロック機構の本体、又はシートフレームに一端を固止、またシートリクライニング機構の本体に枢着した第二の媒体に他端を固止したスプリングと、
第二の媒体の第二の歯車に噛合する第一の歯車を備えた第一の媒体と、
第一の媒体が一端に固止され、かつ他端がシートバックフレームに可動可能に設けられたリンクと、
リンクの他端が、シートバックフレームの後倒れで、後倒れ方向(後方)に可動した際に、第一の媒体の第一の歯車を回転し、回転で第二の媒体の第二の歯車を回転し、スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項1は、ロック機構に一端を、またリクライニング機構の本体に枢着した第二の媒体に他端をそれぞれ固止したスプリングの構成を採用し、シートバックの動きと、この動きに連動するスプリングの他端の動きを介してシートバックの前傾を図ることにより、このシートバックの前傾回転による衝撃の緩和が図れること、シートバックの迅速、かつ緩やかで確実な折畳み及び/又は移動等が図れること、又はその戻りスピードを、略垂直に起立後において、緩やかに、かつ優しくできること等の特徴を有する。このようにして、衝撃をなくすことで、前述の弊害解消が図れること等の実益を有する。また請求項1の発明は、前述した構成を採用することで、スプリングの小寸法化、軽量化、スプリング及び/又は装置全体の取付けの簡略化等が図れること等の特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
ロック機構の本体の表面に中心軸と、複数の受入片を設け、中心軸に被嵌される軸及び受入片の受け部に挿入(係止)される挿入片をシートリクライニング機構の本体の裏面に設け、
中心軸への軸の被嵌及び複数の受入片の受け部への挿入片の挿入を介してロック機構とシートリクライニング機構とを一体に組付け可能とする構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項2は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに最適なシートリクライニング装置の組付けの構造を提案できること等の特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
ロック機構の本体の表面にストッパー片を設け、ストッパー片にリンクの短手方向の端部が衝止される構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項3は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに最適なストッパー機構の構造を提案できること等の特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
リンクの他端側に長孔を開設し、長孔にシートバックフレームに設けたピンを挿入し、ピンが長孔内を移動可能とする構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項4は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに最適なリンク機構の構造を提案できること等の特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
第三の媒体をシートバックフレームに枢支し、第三の媒体に設けた第三の歯車を、シートフレームに枢支した第一の媒体の第一の歯車に噛合し、また第一の媒体の第一の歯車をシートフレームに枢着した第二の媒体の第二の歯車に噛合し、第二の媒体に、スプリングの他端を係止し、またスプリングの一端は、シートフレームに係止する構成とし、
第三の媒体の第三の歯車が、シートバックフレームの後倒れで可動した際に、第一の媒体の第一の歯車を回転し、回転で第二の媒体の第二の歯車を回転し、スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項5は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに最適な特性を発揮できるシートリクライニング装置の構造を提案できること等の特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
スプリングの他端を、シートリクライニング機構の軸(ロック機構の中心軸に被嵌した軸)に枢支した第二の媒体に係止し、一端をシートリクライニング機構の軸に枢支し、かつ第三の媒体に連繋する第一の媒体に係止し、
シートバックのシートバックフレームの後倒れで、第三の媒体を回転し、回転で、第一の媒体及び第二の媒体を回転し、これらの回転で、スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項6は、請求項5の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに最適なスプリング機構の構造を提案できること等の特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
スプリングの弛緩時における、スプリングの拡張環状端を規制する規制片を、シートバックフレーム、又はシートリクライニング機構の本体に設ける構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置である。
従って、請求項7は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに最適なスプリング機構の規制片の構造を提案できること等の特徴を有する。
以下、本発明の各実施例を、図面を参照して説明する。
先ず、図1−1〜図1−3に示した各タイプのシートの一部及び/又は全体を示した一例の側面模式図において、Aは車輌のシートで、このシートAは、シートバックフレームA1の座側に設けたシートクッションA2と、またシートバックフレームA1の背側に設けたシートバックA3で構成される。そして、このシートAは、図1−1において、一般的な車輌の運転席のシートAを示し、また図1−2において、一般的な車輌の運転席と、後部座席の二列シートAを示し、さらに図1−3において、一般的な車輌の三列シートAを示している。
またBはシートバックフレームA1に設けたロック機構で、このロック機構BはシートバックA3の起立、折畳み等を司るロック、アンロック機構を備える。さらにロック機構Bには操作ハンドルDの復帰を司るスプリング(図示せず)等の復帰手段が設けられている。図中Eはヘッドレストを示す。
図2〜図4−2は、第一の実施例を示すものであり、図中1は渦巻状のスプリングで、このスプリング1の一端1aを、シートリクライニング機構Cの本体2を介してロック機構Bの本体(後述する)、又はシートバックA3の座側(以下、シートフレームA4とする)に係止し、その他端1bを後述するシートリクライニング機構Cの本体2に枢着3aした第二の媒体3に固止する。
この第二の媒体3に設けた第二の歯車30は、本体2に枢支4aした第一の媒体4に設けた第一の歯車40に噛合する構成である。図中5はリンクで、このリンク5の一端5aを第一の媒体4に固止し、またその他端5bをシートバックA3の背側(以下、シートバックフレームA1とする)に可動自在に設ける。これによって、シートバックフレームA1が矢印「イ」の方向に後倒した場合(後退した場合)に、第一の媒体4が枢支4aを支点として矢印「ロ」の方向に回転する。この回転で第二の媒体3が矢印「ハ」の方向に回転する。この矢印「ハ」の方向への回転で、スプリング1の他端1bを基点として、このスプリング1の略全体を圧縮する。即ち、図2から図3の状態に変わる。このシートバックフレームA1の後倒しと、スプリング1の圧縮とを介してシートバックA3には、起立(前倒し)に到る反力が保持される。例えば、図10に示した反発力として蓄積されている。尚、リンク5の他端5bに設けた長孔50には、シートバックフレームA1に設けたピン6が遊嵌されており、このシートバックフレームA1の可動(前後倒し)の際に、リンク5の自由な移動及び/又は揺動等の動きを保証する。
そして、シートリクライニング機構Cは、ロック機構Bの本体8に設けた中心軸10と受入片11とを利用して固定される。即ち、シートリクライニング機構Cの本体2に設けた取付孔12及び挿入片13(この挿入片13を、三箇所に設けて、固止等における安定性の確保が有効である)を、それぞれ前記中心軸10と受入片11とに係合することで、ワンタッチでかつ確実に組付けられる。従って、ロボットでの組付け、ロック機構Bへの後付けも可能となり重宝し、汎用性と、コストの低廉化等に寄与できる。また図示しないが本体2に冶具挿入用の孔を数個設けることも有益である。尚、11aは受入片11の受け部を示す。
図中15は本体8に設けたストッパー片で、このストッパー片15は、シートバックフレームA1の前後倒しの終点を規制し、このシートバックフレームA1の行き過ぎと、故障の回避を図る。
また第一の媒体4は第一の歯車40を備えており、また第二の媒体3は第二の歯車30を備えている。そして、この第一の歯車40と第二の歯車30が噛合し、第一の歯車40の動きに対して、第二の歯車30の動きを多く、又は少なくするために(シートバックフレームA1の前後倒しの距離を確保するために)、その回転比を変える。即ち、第一の歯車40のピッチ>第二の歯車30のピッチか、第一の歯車40のピッチ<第二の歯車30のピッチという構造とする。勿論、同ピッチの例もあり得る。
また図5〜図6は前述の図2〜図4−2の第一の実施例に準ずる。
さらに図7〜図9に示した第三の実施例では、シートバックフレームA1に設けた第三の媒体20と、この第三の媒体20に設けた第三の歯車200を介して作動する構成であり、前述の各実施例で使用したリンク5を省略し、リンク5に起因する問題(シートリクライニング機構Cとの衝止)の解消と、コストの低廉化、コンパクト化等を図る。そして、この例では、第三の媒体20に支持腕201を形成し、この支持腕201をロック機構Bの本体8に設けた中心軸10に嵌合したシートリクライニング機構Cの軸21(鞘管)に係止する。従って、この第三の媒体20は、シートバックフレームA1とロック機構Bの本体8に係止する構成も可能である。尚、スプリング1の他端1bを第二の媒体3を介して軸21に係止し、またその一端1aを中間媒体41を介して第一の媒体4に係止する。その圧縮等の動きは前述の各実施例に準ずる。そして、このスプリング1の中心は軸21に遊嵌されており、その他端1bは第一の媒体4の回転で矢印「ニ」の方向に移動する。またその一端1aは第二の媒体3の回転で矢印「ホ」の方向に移動する。即ち、この例では、スプリング1の一端1aと他端1bは、常に対峙方向に移動し、また復帰する構成であり、シートバックフレームA1(シートバックA3)の戻りの迅速化と、シートバックフレームA1(シートバックA3)の荷重に有効に対応できる構造とする。
尚、図中22は規制片であって、この規制片22は、スプリング1の拡張環状端を規制し、過剰な戻りを調整する。そして、全てのシートAに適用できるスプリング1を提供する。またシートバックA3の前後倒しを調整できる構造を提供し、車輌への適用性の拡充と、部品の共通性を確保すること等を意図する。
そして、図10に示した模式図は、荷重とシートバック角度(移動距離)との相関関係を示した図であり、従来の特性と、本発明の特性又は最良の特性とを示したものであり、倒れ角度と、その荷重並びに戻りスピードを考察し、データとして示しており、理想的なシートバックA3の戻りと、戻りスピードとを示している。この特性に合わせて、前述の第一の媒体4の第一の歯車40及び/又は第二の媒体3の第二の歯車30のピッチと、リンク5の長さ、取付け位置、スプリング1の反発力、厚み、幅等をそれぞれ調整する。
シートの一部を示した一例の側面模式図 二列シートの全体を示した一例の側面模式図 三列シートの全体を示した一例の側面模式図 第一の実施例を示したスプリングの弛緩状態の正面模式図 第一の実施例におけるスプリングの圧縮状態の正面模式図 第一の実施例の断面模式図 第一の実施例の分解状態の断面模式図 第二の実施例を示したスプリングの弛緩状態の正面模式図 第二の実施例におけるスプリングの圧縮状態の正面模式図 第三の実施例を示したスプリングの弛緩状態の正面模式図 第三の実施例の断面模式図 第三の実施例の要部の断面模式図 シートバックの各特性を示した模式図
符号の説明
A シート
A1 シートバックフレーム
A2 シートクッション
A3 シートバック
A4 シートフレーム
B ロック機構
C シートリクライニング機構
D 操作ハンドル
E ヘッドレスト
1 スプリング
1a 一端
1b 他端
2 本体
20 第三の媒体
200 第三の歯車
201 支持腕
21 軸
22 規制片
3 第二の媒体
30 第二の歯車
3a 枢着
4 第一の媒体
40 第一の歯車
41 中間媒体
4a 枢支
5 リンク
5a 一端
5b 他端
50 長孔
6 ピン
8 本体
10 中心軸
11 受入片
11a 受け部
12 取付孔
13 挿入片
15 ストッパー片

Claims (7)

  1. ロック、アンロックを司るロック機構に付設したシートリクライニング機構であって、
    このロック機構の本体、又はシートフレームに一端を固止、またシートリクライニング機構の本体に枢着した第二の媒体に他端を固止したスプリングと、
    この第二の媒体の第二の歯車に噛合する第一の歯車を備えた第一の媒体と、
    この第一の媒体が一端に固止され、かつその他端がシートバックフレームに可動可能に設けられたリンクと、
    このリンクの他端が、前記シートバックフレームの後倒れで、後倒れ方向(後方)に可動した際に、前記第一の媒体の第一の歯車を回転し、この回転で前記第二の媒体の第二の歯車を回転し、前記スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
    そのロック機構の本体の表面に中心軸と、複数の受入片を設け、この中心軸に被嵌される軸及びこの受入片の受け部に挿入(係止)される挿入片を前記シートリクライニング機構の本体の裏面に設け、
    この中心軸への軸の被嵌及び複数の受入片の受け部への挿入片の挿入を介して前記ロック機構とシートリクライニング機構とを一体に組付け可能とする構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
  3. 請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
    そのロック機構の本体の表面にストッパー片を設け、このストッパー片にリンクの短手方向の端部が衝止される構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
  4. 請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
    そのリンクの他端側に長孔を開設し、この長孔にシートバックフレームに設けたピンを挿入し、このピンが前記長孔内を移動可能とする構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
  5. 請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
    その第三の媒体をシートバックフレームに枢支し、この第三の媒体に設けた第三の歯車を、前記シートフレームに枢支した第一の媒体の第一の歯車に噛合し、またこの第一の媒体の第一の歯車をシートフレームに枢着した第二の媒体の第二の歯車に噛合し、この第二の媒体に、スプリングの他端を係止し、またこのスプリングの一端は、シートフレームに係止する構成とし、
    この第三の媒体の第三の歯車が、前記シートバックフレームの後倒れで可動した際に、前記第一の媒体の第一の歯車を回転し、この回転で前記第二の媒体の第二の歯車を回転し、前記スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
  6. 請求項5に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
    そのスプリングの他端を、シートリクライニング機構の軸(ロック機構の中心軸に被嵌した軸)に枢支した第二の媒体に係止し、その一端を前記シートリクライニング機構の軸に枢支し、かつ第三の媒体に連繋する第一の媒体に係止し、
    前記シートバックのシートバックフレームの後倒れで、前記第三の媒体を回転し、この回転で、第一の媒体及び第二の媒体を回転し、これらの回転で、前記スプリングを圧縮する構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
  7. 請求項1に記載のシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置において、
    そのスプリングの弛緩時における、このスプリングの拡張環状端を規制する規制片を、シートバックフレーム、又はシートリクライニング機構の本体に設ける構成としたシートバックの荷重調整構造を備えたシートリクライニング装置。
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