JP2007290518A - 車両用シートのハイト機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 後突時における安全性能をより高めるという目的を、構成の複雑化等を伴うことなく実現可能とする。
【解決手段】 左右一体のリヤリンク18の下端を、シートライザ14に設けられた、少なくとも下方への変形の可能な支持ブラケット18に対してそれぞれ枢支、連結している。そして、所定の係合ピン44を、左右のリヤリンク18それぞれに一体に設けるとともに、この係合ピンの係合をその下方で受ける受動プレート46を、当該係合ピンとの間に所定のクリアランスL1を有する高さで、シートライザ14の左右対応位置にそれぞれ配している。
【選択図】 図2
【解決手段】 左右一体のリヤリンク18の下端を、シートライザ14に設けられた、少なくとも下方への変形の可能な支持ブラケット18に対してそれぞれ枢支、連結している。そして、所定の係合ピン44を、左右のリヤリンク18それぞれに一体に設けるとともに、この係合ピンの係合をその下方で受ける受動プレート46を、当該係合ピンとの間に所定のクリアランスL1を有する高さで、シートライザ14の左右対応位置にそれぞれ配している。
【選択図】 図2
Description
本発明は、シートの高さ調整を可能とする車両用シートのハイト機構、特に、後突時における安全性を一層高めた車両用シートのハイト機構に関する。
たとえば、特開2001−88589号公報に開示のように、シートの高さ調整を可能とする、いわゆるハイト機構(シートリフタ等とも称する)は、通常、フロント、リヤ一対のハイトリンク(リフタリンク)をシートフレーム、シートライザ間に揺動可能に配することにより形成されている。そして、ハンドル、レバー等の操作部材、および下方へのハイトリンクの揺動を規制可能とするブレーキユニットを有した駆動手段による、たとえばリヤのハイトリンク(リヤリンク)に対する駆動操作により、シートを、そのリヤリンクの揺動角度に応じた任意の高さに調整、設定するものとして、このハイト機構は構成されている。
ここで、たとえば車両の後突が発生すると、その際の乗員の慣性移動により、シートには、その前方からの過大な荷重(衝撃荷重)が作用する。そして、この衝撃荷重は、シートを支持するハイト機構、特にリヤリンクに主に作用するため、この衝撃荷重に抗するだけの剛性が、このハイト機構のリヤリンクには要求される。
ところで、従来の一般的なハイト機構は、前出のブレーキユニットをシート左右の片側一方のみに備えた、いわゆる片持ち構造であるため、衝撃荷重が作用した際のシートの捩じれ、詳しくはシートフレームの捩じれが伴われやすい。
そこで、従来においては、このシートフレームの捩じれを、ハイトリンク、特にリヤリンクの肉厚増加等による剛性強化のもとで抑制していた。しかしながら、リヤリンクの肉厚増加は、その質量およびコストの増加を招くために好ましくなく、また、近年におけるその要求水準の引き上げに対応するためには、リヤリンクのさらなる剛性強化、およびシートフレームを含めた全体的な質量の増加等が必要となることから、リヤリンクに対する単純な剛性強化のもとでは、これに十分に対応しきれなくなる虞がある。
特開2001−88589号公報
解決しようとする問題点は、ハイトリンクを片持ち構造としている点である。
本発明の請求項1に係る車両用シートのハイト機構においては、左右一体のリヤリンクの下端を、シートライザに設けられた、少なくとも下方への変形の可能な支持ブラケットに対してそれぞれ枢支、連結している。そして、所定の係合ピンを、左右のリヤリンクそれぞれに一体に設けるとともに、この係合ピンの係合をその下方で受ける受動プレートを、当該係合ピンとの間に所定のクリアランスを有する高さで、シートライザの左右対応位置にそれぞれ配したことを、この車両用シートのハイト機構における最も主要な特徴としている。
また、この発明の請求項2は、係合ピンの係合を受ける受動プレートの受動端を、略波形の歯状に形成したことを、その最も主要な特徴としている。
本発明の請求項1に示す車両用シートのハイト機構によれば、後突時の衝撃荷重による支持ブラケットの変形により、左右両側の受動プレートがそれぞれの係合ピンの係合を受けるため、この時点で左右のリヤリンクを、いわゆる両持ちとすることができる。従って、この発明のハイト機構は、後突時のシートの捩じれを確実に防止できるという利点がある。
また、後突時の支持ブラケットの変形量は、係合ピンと受動プレートとの間のクリアランス分にすぎないため、シートの過剰な後傾が十分に防止できるという利点も、この請求項1によれば得られる。
さらに、係合ピン、およびこの係合ピンの係合される受動プレートをリヤリンクの左右対応位置にそれぞれ設ければ足りるため、構成の複雑化やリヤリンク部分の大型化等を伴うことがないという利点が、この請求項1にはある。
また、この発明の請求項2は、係合ピンの係合を受ける受動プレートの受動端を、略波形の歯状としているため、係合ピンの係合後における、受動プレートに対する位置ずれが確実に防止される。従って、この請求項2によれば、両持ちとした後のシートの安定性が一層向上されるという利点がある。
後突時における安全性能をより高めるという目的を、構成の複雑化等を伴うことなく実現可能とした。
図1は、本発明の車両用シートのハイト機構を示す概略正面図であり、これを見るとわかるように、この発明におけるハイト機構10は、シートフレーム12、シートライザ14間に介在されたフロント、リヤ一対のハイトリンク16,18によって、シート20を昇降可能に支持するものとして形成されている。
なお、この実施例においては、アッパレール、ロアレールの組み合わせとしてなるシートスライド装置を、シートライザ14として用いるものとしている。
図1に加えて図2を見るとわかるように、このハイト機構10におけるフロント、リヤのハイトリンク、つまりフロントリンク16、リヤリンク18は、フロントの連結シャフト22、およびリヤの連結シャフト24,26等によって左右間の一体連結された、いずれも左右一体のものとしてなり、シートフレーム12およびシートライザ(シートスライド装置)14に対するその各上下端の連結、枢支により、シート20をシートライザ、ひいては床体に対して昇降可能に支持するよう配設されている。そして、ハンドル、レバー等の操作部材28、および下方へのハイトリンク16,18の揺動を規制可能とするブレーキユニット30、さらには操作部材に付与された動力をリヤリンク18に付与するためのピニオン32、セクタギヤ34を有した駆動手段36による、そのリヤリンクに対する駆動操作により、シート20を、リヤリンクの揺動角度に応じた任意の高さに調整、設定するものとして、このハイト機構10は構成されている。
なお、上記同様のハイトリンク、および駆動手段等を備えたこの種のハイト機構の基本構成自体は、たとえば特開2001−88589号公報等に開示のように公知であり、その基本構成自体はこの発明の趣旨でないため、このハイト機構の基本構成に対する詳細な説明は、ここでは省略する。
ここで、左右のリヤリンク18を主とした各概略部分正面図である図3、図4に、その各縦断面図の示された図2を加えて見るとわかるように、この発明においては、左右一体のリヤリンク18の下端が、シートライザ14に設けられた、少なくとも下方への変形の可能な支持ブラケット38に対してそれぞれ枢支、連結されている。
この支持ブラケット38としては、たとえば、シートライザ14となるシートスライド装置のアッパレール40の上面にその基部38aの固定された略L形状の折曲プレートが例示でき、下方に折曲されたその折曲片38bに対し、リヤリンク18の下端が、たとえば枢支ピン42によって枢支、連結されている。
そして、この発明においては、係合ピン44が、左右のリヤリンク18それぞれに一体に設けられるとともに、この係合ピンの係合をその下方で受ける受動プレート46が、当該係合ピンとの間に所定のクリアランスL1を有する高さで、シートライザの左右対応位置にそれぞれ配されている。
なお、ここでいうクリアランスとは、リヤリンク18の揺動を保障可能とする係合ピン44、受動プレート46間の隙間を指すものである。
図2に示すように、係合ピン44は、左右のリヤリンク18に対し、シート20の左右方向に一致するその図中左右方向に突設され、たとえば、その剛性を確保するために、図中右側のリヤリンクにおいてはリヤリンクとセクタギヤ34との間に、また、図中左側のリヤリンクにおいてはリヤリンクとブラケット48との間に、それぞれ架設されている。
また、受動プレート46は、たとえば、枢支ピン42を中心とした円弧状の受動端46aをその上端に有して形成され、アッパレール40の上面に固定されたベースプレート50の側面に固定されている。
なお、このハイト機構10における支持ブラケット38は、車両の後突時における衝撃荷重の入力により下方に変形される剛性を持つものとして形成される。
このような構成のハイト機構10を有するシート20において、後突時の衝撃荷重がシートに入力されると、その衝撃荷重は、リヤリンク18を支持する支持ブラケット38に集中的に作用するため、下方に向かう荷重の分力により、この支持ブラケットは下方に変形する。そして、この支持ブラケット38の下方変形に伴う、左右の受動プレート46による係合ピン44の係合、受動が左右のリヤリンク18のそれぞれにおいて得られるため、この支持ブラケットの変形後は、左右のリヤリンクを、いわゆる両持ちのもとで支持することが可能となる。
つまり、この発明によれば、後突時の衝撃荷重による支持ブラケット38の下方変形により、左右のリヤリンク18を、いわゆる両持ちとすることができるため、リヤリンクの剛性を高めることなく、また、シートフレーム12の質量の増加等を伴うことなく、後突時のシートフレームの捩じれを確実に防止することが可能となる。従って、後突時におけるシート20の安全性能が、質量あるいはコストの増加等を伴うことなく高められる。
また、後突時における支持ブラケット38の下方変形量は、係合ピン44と受動プレート46との間のクリアランス分にすぎないため、後突時でのシート20の過剰な後傾もこの構成にもとで十分に防止することができる。従って、この発明によれば、この点においてもシート20の安全性能が一層高められる。
さらに、係合ピン44、およびこの係合ピンの係合される受動プレート46をリヤリンク18の左右対応位置にそれぞれ設ければ足りるため、構成の複雑化やリヤリンク部分の大型化等を伴うことがない。従って、この発明によれば、構成の複雑化や大型化等を伴うことなく、シート20の安全性能をより高めることが十分に可能となる。
なお、この実施例において示したハイトリンク16,18の形状、あるいは受動プレート46の形状等は、いずれもその一例にすぎないため、図示の形状に限定されるものではない。
また、この実施例においては、支持ブラケット38をシートライザ14とは別体のものとして具体化している。しかしながら、支持ブラケット38は、下方への折曲の可能な形態であれば足りるため、別体に限定されず、たとえば、シートライザの部分的な折曲片等によって、この支持ブラケットを形成してもよい。
ここで、この実施例においては、受動プレートの受動端46aの形状を、枢支ピン42を中心とした円弧形状として具体化しているが、図示のような平坦な円弧形状に限定されず、たとえば、図5に示すような略波形の歯状に、この受動プレートの受動端を形成してもよい。
このような構成であれば、係合ピン44の係合後における、受動プレート46に対する係合ピンの位置ずれが確実に防止されるため、両持ちとした後のシート20の安定性、ひいては安全性が一層向上される。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
本発明は、自動車に限定されず、他の車両用シートのハイト機構に適用することもできる。
10 車両用シートのハイト機構
16 フロントリンク
18 リヤリンク
38 支持ブラケット
44 係合ピン
46 受動プレート
16 フロントリンク
18 リヤリンク
38 支持ブラケット
44 係合ピン
46 受動プレート
Claims (2)
- シートフレーム、シートライザ間に介在されたフロント、リヤ一対のハイトリンクによって、シートを昇降可能に支持するとともに、そのうちのリヤリンクに対する、所定の駆動手段による駆動操作のもとで、シートを任意の高さに調整、設定可能とした車両用シートのハイト機構において、
左右一体の上記リヤリンクの下端を、上記シートライザに設けられた、少なくとも下方への変形の可能な支持ブラケットに対してそれぞれ枢支、連結し、
所定の係合ピンを、左右のリヤリンクそれぞれに一体に設けるとともに、この係合ピンの係合をその下方で受ける受動プレートを、当該係合ピンとの間に所定のクリアランスを有する高さで、シートライザの左右対応位置にそれぞれ配したことを特徴とする車両用シートのハイト機構。 - 前記係合ピンの係合を受ける受動プレートの受動端が、略波形の歯状に形成された請求項1記載の車両用シートのハイト機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006120009A JP2007290518A (ja) | 2006-04-25 | 2006-04-25 | 車両用シートのハイト機構 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009286237A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Shiroki Corp | 座席シートのリフタストッパ機構 |
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2006
- 2006-04-25 JP JP2006120009A patent/JP2007290518A/ja active Pending
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