JP5030281B2 - 車両用シートのシートバック構造 - Google Patents
車両用シートのシートバック構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5030281B2 JP5030281B2 JP2007231933A JP2007231933A JP5030281B2 JP 5030281 B2 JP5030281 B2 JP 5030281B2 JP 2007231933 A JP2007231933 A JP 2007231933A JP 2007231933 A JP2007231933 A JP 2007231933A JP 5030281 B2 JP5030281 B2 JP 5030281B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- occupant
- receiving member
- headrest
- pressure receiving
- waist
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
- Seats For Vehicles (AREA)
Description
一般に、乗員の通常の運転姿勢においては、乗員腰部がシートバック着座面にほぼ当接されるのに対し、乗員背部はシートバック着座面から離反される傾向にある。そのため、後突による後方慣性移動のもとでは、その離反分の距離を少なくとも経た後に、乗員背部が受圧部材に到達して受圧部材を押圧することになる。つまり、後突時、乗員背部は、大きな付勢力により付勢、保持された受圧部材に対し、その離反分の距離を経て擬似衝突をすることになるため、ヘッドレストの作動にあたっては、乗員背部に過度の衝撃的負担を強いるおそれが否定できない。
つまり、乗員背部で受圧部材を押圧する構成では、その初動時、乗員背部に過度の負担を強いるおそれがあるとともに、乗員腰部から受圧部材への押圧が継続できないおそれがある。
また、初動時は乗員腰部からの押圧で受圧部材が移動するため、初動時に乗員背部に過度の負担を強いるおそれがない。
つまり、請求項1に係る本発明の構成によれば、乗員に過度の衝撃的負担を強いることのない高い始動性能と、乗員腰部からの押力に依らない高い保持性能との両立が容易に確保できる。
図1、図3に示すように、シートバック10は、いわゆる緊急作動式のヘッドレスト12を備えて構成されている。ヘッドレスト12は、後突時での乗員の後方慣性移動による荷重の受圧によって、図1に示す下方初期位置から上方に前傾変位した図3に示す上方変位位置に移動する。
なお、図3では、下方初期位置を一点鎖線で、上方変位位置を実線で示しており、矢視のような円弧運動のもとでヘッドレスト12は前傾変位する。
なお、図2において、図中の右側の回動リンク14は右のサイドメンバ18aに隠されている。
図4(A)、(B)はブラケットガイドの斜視図および縦断面図を示す。図4(A)、(B)に示すように、ブラケットガイド26は前後壁28f、28rを持ち、前後壁はいずれも、ヘッドレスト下方初期位置でのホルダブラケットの上半部24aの角度に対応する傾斜角度の第1支持面28aと、上方変位位置でのホルダブラケットの角度に対応する傾斜角度の第2支持面28bとを組み合わせた壁面形状となっている。そして、この前後壁の第1支持面28a、第2支持面28bが、ホルダブラケット24を挟持可能とする段違いの平行面としてそれぞれ互い違いに形成されることにより、その前後壁面での挟持のもとでヘッドレスト12の下方初期位置、上方変位位置の双方においてホルダブラケットを保持するように構成されている。
つまり、図2において、枢支ピン16の回りで回動リンク14を時計方向に回動させる付勢力が付勢手段(引張コイルばね)30によって回動リンクに加えられている。
実施例では、一対の縦軸34aの下半部34a2の幅を上半部34a1よりも狭く形成して横軸34bを一対の縦軸の間隔よりも狭くしているため、乗員腰部からの荷重を縦軸の下半部および横軸で確実に受けることができる。また、1本の棒状部材を折曲加工して受圧部材34を成形しているため、受圧部材が容易に成形できる。
このように、乗員腰部からの荷重の入力のもとで回動リンク14に初動が与えられるため、回動リンク始動時における乗員背部への衝撃的負担の付与が軽減される。
しかし、乗員背部の後方慣性移動に伴った乗員背部による受圧部材の縦軸34aの押圧のもとで、付勢手段30の付勢力に抗したヘッドレスト上方変位位置での回動リンク14の保持、つまり上方変位位置でのヘッドレスト12の保持が継続されるため、上方変位位置でのヘッドレストの維持が乗員腰部からの荷重に依ることなく得られる。
従って、乗員に過度の衝撃的負担を強いることのない高い始動性能と、乗員腰部からの押力に依らない高い保持性能との両立が容易に確保される。
さらに、受圧部材34は、ガイド孔付のガイド部材などにガイド、拘束されない自由な動きのもとで後方に移動可能であるため、迅速に移動でき、高い作動性能が確保される。
しかしながら、ヘッドレスト上方変位位置でのシートバック構造の一部破断の拡大縦断面図である図5からわかるように、リバウンド荷重の作用方向P2は、ヘッドレス戻り時の回動リンク14の回動方向と一致しないため、リバウンド荷重によるヘッドレストの戻りを確実に防止できる。
P2×L2<<P1×L1
の関係により、回動リンクに作用するヘッドレストの戻り方向のトルク(=P2×L2)は、支持シャフト20を押し上げるトルク(=P1×L1)より十分に小さくなる。
つまり、ヘッドレスト上方変位位置においては、リバウンド荷重がヘッドレスト12に作用しても、ヘッドレストは上方変位位置に確実に保持され、上方変位位置における高い保持性能が得られる。
付勢手段30の付勢力のもとでヘッドレスト12がその下方初期位置方向に戻される場合には、支持シャフト20が縦軸の上端折曲部34a’に当接して押し下げることによって受圧部材34はその初期位置に復帰する。
実施例2では、クランク部材が左右一対の支持リンクの間に架設されている点でのみ上記実施例1と相違し、他の構成は上記実施例1と同じであるため、相違する構成について以下に説明する。
図6(A)(B)、図7からよくわかるように、たとえば、支持リンク40は上部に位置する第1のリンク41と、下部に位置する第2のリンク42とを組み合わせて形成される。そして、第1のリンク41の上端を回動リンク14に枢支ピン41aで、第2のリンク42の下端をシートバックフレームのサイドメンバ18aに枢支ピン42aで、第1、第2のリンクの対向端を枢支ピン41bでそれぞれ枢着することにより、支持リンク40の上端(第1のリンク41の上端)が上下動可能となっている。
なお、ガイド片のガイド溝41d1の下端にクランク部材の中間部36a’を係合させることによって、初期状態でのクランク部材36の下降が規制されている。
また、剛性の高い支持リンク40を介して回動リンク14を押し上げるため、上方変位位置でのヘッドレスト12の保持の確実性が向上される。
また、初動時は乗員腰部からの押圧で受圧部材が移動するため、初動時に乗員背部に過度の負担を強いるおそれがない。
このように、本発明によれば、乗員に過度の衝撃的負担を強いることのない高い始動性能と、乗員腰部からの押力に依らない高い保持性能との両立が容易に確保できる。
12 ヘッドレスト
14 回動リンク
16 枢支ピン(回動リンクの枢支点)
20 支持シャフト
24 ホルダブラケット
26 ブラケットガイド
28f、28r 前後壁
28a、28b 第1、第2の支持面
30 付勢手段(引張コイルばね)
34 受圧部材
34a 縦軸
34b 横軸
36 クランク部材
40 支持リンク
Claims (2)
- シートバックに内設された受圧部材が後突の際の乗員の後方慣性移動による所定の付勢力以上の荷重を受けることで、ヘッドレストをその初期の下方支持位置から所定の上方位置に強制的に変位させる車両用シートのシートバック構造において、
左右一対の回動リンクがシートバックフレームの左右のサイドメンバにそれぞれ枢着され、
支持シャフトが回動リンクの回動を伴って上下円弧移動を可能に左右一対の回動リンクの所定端間に架設、横設され、
支持シャフトに一体に設けられたヘッドレストステーの挿通、保持される筒状のホルダブラケットが、シートバックフレームのアッパメンバに固定されたブラケットガイドに対し摺動自在かつ傾動自在に挿通されることにより、ブラケットガイドを支点とした前傾を伴いながらのヘッドレストの上方変位を上記付勢力に抗した回動リンクの回動のもとで確保可能とし、
上記受圧部材は、乗員腰部および乗員背部の双方からの荷重を受圧可能に下方に延びた縦設の受圧部材として、支持シャフトへのその上端の直接の連結を伴って配設され、
後方かつ上方への回動を可能にシートバックの左右方向で架設、軸支されて横設されたクランク部材に、上記受圧部材が支持され、このクランク部材から下方に延びた受圧部材の部分において、乗員腰部からの荷重を受圧可能とし、
受圧部材が、乗員背部からの荷重を受圧可能とする幅を持つ一対の縦軸と、乗員腰部からの荷重を受圧可能とする横軸とを有する正面略U字形状に可撓性のある棒状部材から形成され、クランク部材より下方に位置する部分の一対の縦軸の下半部の幅をその上半部よりも狭く形成したことを特徴とする車両用シートのシートバック構造。 - 上記ブラケットガイドは、ヘッドレストの下方初期位置での上記ホルダブラケットの角度に対応する傾斜角度の第1支持面と、ヘッドレストの上方変位位置での上記ホルダブラケットの角度に対応する傾斜角度の第2支持面とをそれぞれ有する前後壁を備え、
前後壁の第1支持面、第2支持面が、上記ホルダブラケットを挟持可能とする段違いの平行面としてそれぞれ互い違いに形成された請求項1記載の車両用シートのシートバック構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007231933A JP5030281B2 (ja) | 2007-07-31 | 2007-09-06 | 車両用シートのシートバック構造 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007198558 | 2007-07-31 | ||
JP2007198558 | 2007-07-31 | ||
JP2007231933A JP5030281B2 (ja) | 2007-07-31 | 2007-09-06 | 車両用シートのシートバック構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009051480A JP2009051480A (ja) | 2009-03-12 |
JP5030281B2 true JP5030281B2 (ja) | 2012-09-19 |
Family
ID=40502941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007231933A Expired - Fee Related JP5030281B2 (ja) | 2007-07-31 | 2007-09-06 | 車両用シートのシートバック構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5030281B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5515034B2 (ja) * | 2009-08-19 | 2014-06-11 | 株式会社タチエス | 車両用シートのシートバック構造 |
JP5231384B2 (ja) * | 2009-12-04 | 2013-07-10 | 本田技研工業株式会社 | 車両用シート |
JP5535690B2 (ja) * | 2010-03-04 | 2014-07-02 | 株式会社タチエス | シートバックのフレーム構造体 |
JP2011207335A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Ts Tech Co Ltd | 車両用シート |
JP6041763B2 (ja) | 2013-07-22 | 2016-12-14 | 株式会社タチエス | サイドエアバッグ内蔵の車両用シート |
CN106724258B (zh) * | 2016-12-31 | 2023-12-26 | 恒林家居股份有限公司 | 椅背的倾仰调节机构及椅子 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10138812A (ja) * | 1996-11-08 | 1998-05-26 | Takashimaya Nippatsu Kogyo Kk | 乗物用ヘッドレスト装置 |
US6631955B2 (en) * | 2001-06-29 | 2003-10-14 | Lear Corporation | Variable movement headrest arrangement |
JP4356878B2 (ja) * | 2004-01-09 | 2009-11-04 | 本田技研工業株式会社 | 車両用乗員保護装置 |
JP5156191B2 (ja) * | 2006-01-13 | 2013-03-06 | リア コーポレイション | アクティブヘッドレストシステムを備えた車両シート |
JP4631802B2 (ja) * | 2006-05-26 | 2011-02-16 | トヨタ紡織株式会社 | 車両用シートのヘッドレスト作動機構 |
JP4151984B2 (ja) * | 2006-07-13 | 2008-09-17 | 株式会社タチエス | 車両用シートのシートバック構造 |
-
2007
- 2007-09-06 JP JP2007231933A patent/JP5030281B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009051480A (ja) | 2009-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4151984B2 (ja) | 車両用シートのシートバック構造 | |
US7758114B2 (en) | Seat back structure of vehicle seat | |
EP1777101B1 (en) | Automobile seat | |
JP5308011B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5030281B2 (ja) | 車両用シートのシートバック構造 | |
JP5091574B2 (ja) | 車両用シート | |
JP6004909B2 (ja) | 車両用シート | |
EP1847417A1 (en) | Automobile seat with impact-absorbable seatback | |
JP2010012990A (ja) | 車両用シート | |
JP2006298244A (ja) | アクティブヘッドレスト構造 | |
EP1731357A1 (en) | Automobile seat | |
US8029056B2 (en) | Clutch mechanism for vehicle seat | |
JP5112736B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2018083450A (ja) | 乗物用シート | |
US8029057B2 (en) | Clutch mechanism for vehicle seat | |
JP4431480B2 (ja) | ヘッドレスト | |
JP4327708B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5252936B2 (ja) | 車両用シート | |
JP6565311B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP5071074B2 (ja) | 車両用シートのヘッドレスト | |
JP5343593B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2010105424A (ja) | 車両用シートのシートバック構造 | |
JP2005088618A (ja) | 車両用シート装置 | |
JP2006056515A (ja) | 車両用シート構造 | |
JP2012091566A (ja) | 車両用シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090427 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111107 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120423 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120530 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120625 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120625 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |