JP2008021977A - 複合電磁波シールド材及びその製造方法 - Google Patents

複合電磁波シールド材及びその製造方法 Download PDF

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Kazuhiko Ishihara
和彦 石原
Kohei Izumi
孝平 泉
Tomoyuki Tsuruta
知之 鶴田
Yoji Tamura
洋二 田村
Hideyuki Minaki
秀幸 三奈木
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    • H05K9/0088Electromagnetic shielding materials, e.g. EMI, RFI shielding comprising a plurality of shielding layers; combining different shielding material structure

Abstract

【課題】高周波領域において高いシールド効果を有し、機械特性が優れ、軽量かつフレキシブルで安価なシールド材料を提供する。
【解決手段】本発明の複合電磁波シールド材は、有機樹脂フィルムの片面に、下から順に、Alを主成分とする金属箔から成る導電性芯体、乾式Ni合金めっき層、乾式Cuめっき層、金属めっき層から成り、伸びが5%以上であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合電磁波シールド材及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、機械的特性に優れ、軽量かつ電磁波シールド性に優れた複合電磁波シールド材及びその製造方法に関する。
携帯電話、パーソナルコンピューター、電子レンジ等の各種電子機器の普及や高性能化に伴い、電子機器のノイズ防止や電磁波の人体に対する影響防止等の見地から、電磁波シールド材が使用されている。更に近年、著しい情報通信技術の発展が、大容量の情報通信を実現すると共に、使用周波数帯の高周波化をもたらし、その結果、高周波領域帯におけるシールド特性の向上ならびに軽量なシールド材料が求められるようになった。公知の電磁波シールド材としては、金属箔や金属メッシュなど、金属材料を種々の形で樹脂基板中に埋設したものなどが知られている(例えば特許文献1参照)。また、熱可塑性或いは熱硬化性樹脂に、繊維状金属フイラーを配合して導電性を付与した導電性複合樹脂組成物などもある(例えば特許文献2参照)。更に、Al箔とフィルムを複合した熱収縮性シールド材や、Al箔の表面に炭素材料を含む導電性樹脂を設けたシールド材もある(例えば特許文献3及び4参照)。金属箔や銅編組などを巻いて、シールド性を高めているものもある。
本出願に関する先行技術文献として次のものがある。
特開平2−302098号公報 特開昭61−287962号公報 特開昭63−104832号公報 特開平7−105748号公報
しかしながら、上記のシールド材は比較的高価であり、これが電線自体のコストを上昇させる大きな要因となっている。例えば、フイラーを用いた複合シールド材は、マスターチップ化した複合材を再び樹脂と混練して作製するため、膜厚が安定した製品を製造することが困難であり、その結果、歩留まりが悪く、コストアップの要因となる。また、Al箔とフィルムを複合した材料では、そのシールド性は、30〜300MHz帯領域で効果があるが、現在必要とされている1GHz帯以上の高周波に対するシールド領域においては、その効果が乏しい。更にこのAl箔上に炭素材料を含む導電性樹脂複合材を設けたシールド材においては、炭素材料に黒鉛を用いているため、これが水分を吸収するとAl箔と炭素材料との間で局部電池が形成され、その結果Al箔の腐食が進行してしまう問題がある。
これらに対して、Cu箔をシールド材に用いた場合においては、Cu箔の厚みを増やすことにより高いシールド効果は得られるが、シールド材自体が重くなる問題が生じる。またこれを電線に組み込んだ場合、電線自体のフレキシブルな屈曲が困難となり、扱いにくいものとなる。
一方、Al箔のみを用いた場合、軽量かつフレキシブルなシールド材となるが、Al箔だけではシールド効果が乏しいため、Al箔の外側に銅からなる編組を巻き付けることで、軽量な電線用シールド材を構成している。しかし、この銅編組が電線のコストを上昇させる要因の一つでもあり、更に銅編組を用いることで、電線のフレキシビリティーを束縛し、使い勝手も悪くなる。
従って本発明の目的は、高周波に対する電磁波シールド効果を向上した複合電磁波シールド材及びその製造方法を提供すると共に、軽量で機械的特性が優れた複合電磁波シールド材及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、有機樹脂フィルムの片面に、下から順に、Al(アルミニウム)を主成分とする金属箔からなる導電性芯体、乾式Ni(ニッケル)合金めっき層、乾式Cu(銅)めっき層、金属めっき層から成り、伸びが5%以上であることを特徴とする複合電磁波シールド材が提供される。
本発明の複合電磁波シールド材においては、
1.乾式Ni合金めっき層の厚みが10〜200Å、乾式Cuめっき層の厚みが5〜500Å、金属めっき層の厚みが0.3〜15μmの範囲にあること、
2.金属めっき層が、電解Cuめっき層又は電解Niめっき層であること、
が好適である。
本発明によればまた、有機樹脂フィルムの片面に、Alを主成分とする金属箔から成る導電性芯体を積層し、該導電性芯体の表面に乾式Ni合金めっき、乾式Cuめっきを順次行い、更に電解めっきを行うことを特徴とする複合電磁波シールド材の製造方法が提供される。
本発明の複合電磁波シールド材の製造方法においては、導電性芯体表面に乾式Ni合金めっきを施す前に、導電性芯体表面にプラズマ処理を行うことが好適である。
本発明の複合電磁波シールド材は、1GHz帯以上の高周波に対する電磁波シールド効果が優れるだけでなく、軽量且つフレキシブルであると共に、シールド材の片面のみに金属層を有するので、機械的特性が優れている。
また乾式Ni合金めっき層が、Alを主成分とする金属箔と乾式Cuめっき層との間に介在することにより、導電性芯体と乾式Cuめっき層との密着性を向上することができる。また、Alを主成分とする金属箔をプラズマ処理することにより、乾式Cuめっき層の密着性を更に向上することが可能となる。
本発明で製造したシールド材は、特に極細の電線用シールド材に用いた場合、その特徴を生かすことができる。
本発明を、以下詳細に説明する。
本発明の複合シールド材は、Alを主成分とする金属箔から成る導電性芯体の片面に絶縁体である有機樹脂フィルムを貼り合わせ、反対面にシールド効果に優れる成分から構成された金属層が形成されている。
本発明の複合電磁波シールド材は、導電性芯体として比較的軽量なAlを主成分とする金属箔を用い、この導電性芯体の一方の表面に絶縁体である有機樹脂フィルムを貼り合わせ、反対側の面にシールド効果に優れる金属から成る層を形成させることにより、機械特性が優れ、軽量かつ高シールドな電磁波シールド材を提供することができる。
本発明の複合電磁波シールド材においては、導電性芯体の表面に有機樹脂フィルム層、裏面にシールド特性に優れる金属層を形成させているが、この有機樹脂フィルム層を形成させることにより、シールド材の機械特性が向上する。
シールド材を組み込んだ電線を作る場合においては、伸びが5%未満の材料では電線を作製する時にシールド材が破断してしまうため適用することができず、一般に導電性芯体の両面にシールド層として金属を積層した場合はその伸びが極端に低下するため、電線用途のシールド材には不適応となるが、本発明の複合電磁波シールド材は、機械特性として5%以上の伸びを有しているため、電線用途にも使用することができる。
(導電性芯体)
本発明の複合電磁波シールド材においては、軽量化を図る観点から、導電性芯体として、Alを主成分とする金属箔を用いる。Alを主成分とする金属箔としては、Al箔、或いはAlを主成分とする合金箔(以下、単にAl合金箔という)を挙げることができ、圧延箔や電解箔を使用することができる。
一般に、Fe箔やNi箔を使用した場合、磁界シールド特性が向上するが、Fe、CuやNiの比重はAlよりも2〜3倍程度以上大きくなるため、これらを採用した場合には、本発明のシールド材のように軽量化を図ることができない。
Alを主成分とする金属箔からなる導電性芯体には、公知のもの又は市販品(例えばJISに規定の1000系、3000系など)のAl箔或いはAl合金箔を使用することが可能である。
Alを主成分とする金属箔の厚みは、4〜35μm、特に5〜20μmの範囲にあることが好適である。Al箔またはAl合金箔の厚みが4μm未満では、Alを主成分とする金属箔自体の安定生産ならびに生産コストに問題があり、逆に35μmを超えると電磁波シールド材自体の重量が大きくなって軽量化を図ることができず、更に電磁波シールド材の伸びが減少する点で好ましくない。
(有機樹脂フィルム)
絶縁体である有機樹脂フィルムとしては、熱可塑性フィルムとして、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリフェニレンオキシド、飽和ポリエステル、酢酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢ビ共重合体、フッ素樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマー等を使用することができ、また熱硬化性フィルムとして、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアラミド等公知のものを用いることができる。
有機樹脂フィルムの厚みは、1.2〜50μmの範囲にあることが好ましい。有機樹脂フィルムの厚みが1.2μm未満では、フィルムの安定生産や製造コストの点で満足するものではなく、逆に50μmを超えると電磁波シールドのフレキシブル性かつ軽量性を損なうおそれがある。
有機樹脂フィルム自体は延伸でも無延伸でもよいが、均一なフィルム厚みの点からは延伸したフィルムを用いることが好ましい。
導電性芯体への有機樹脂フィルムの貼り合わせは、有機樹脂フィルムを溶融温度直前まで加熱したラミネート方式、接着界面に接着剤を用いた接着方式など、公知の方法で貼り合わせることが可能である。
(プラズマ処理)
本発明においては、Alを主成分とする金属箔の表面酸化皮膜を取り除く目的で、Alを主成分とする金属箔の表面をプラズマに曝すことが望ましい。
すなわち、Alを主成分とする金属箔の表面には強固な酸化皮膜が形成されており、この酸化皮膜が、Alを主成分とする金属箔へのCu成分の密着性を低下させる原因となるが、本願発明においては、Alを主成分とする金属箔表面に、後述する乾式Ni合金めっき層が形成されているのでAlとCuとの密着性は改良されているが、プラズマ処理を施すことにより更に密着性を向上することが可能となる。
プラズマに用いるガスには、一般的にArガスが使用されるが、窒素ガス、酸素ガス、へリウムガスでも適用できる。
また、このプラズマはRFプラズマ装置を用いて形成させることが可能であり、その出力については、10〜300W、より好ましくは50〜200WでAlを主成分とする金属箔の表面酸化被膜を除去することが可能である。10W未満では、プラズマの形成が困難であり、たとえプラズマを形成させたとしても、Alを主成分とする金属箔上の酸化皮膜を除去するには不十分であり、逆に300Wを超えるとフィルムが収縮するなどして、寸法変化が生じるなどの問題を生じるおそれがある。
(乾式Ni合金めっき層)
Alを主成分とする金属箔の表面に、乾式Ni合金めっき層を形成することにより、Cuの酸化を抑制すると共にAlとCuの密着力を向上させることが可能となる。
乾式Ni合金めっき層としては、Ni−Cr(クロム)合金層、Ni−Cu合金層、Ni−Ti(チタン)合金層、Ni−V(バナジウム)合金層、Ni−P(リン)合金層,Ni−B(ホウ素)合金層或いはNi−Mo(モリブデン)合金層などが適用でき、中でも、Ni−Cr合金層、Ni−Cu合金層を好適に使用することができ、Ni−Cr合金層が下地の金属箔との密着性に特に優れているので好ましい。
Ni合金めっき層は、真空蒸着法或いはスパッタリング法等の公知の乾式の方法で形成し、その厚みは10〜200Åの範囲にあることが望ましく、10Å未満では、Alを主成分とする金属箔との密着性が悪く、逆に200Åを超えると密着性の改善効果は飽和し、不経済である。尚、上記範囲内においては厚みが増加するほど経時後の密着力が向上する(実施例8参照)。
乾式Ni合金めっき層に含まれるCr,Cu,Ti,V,B或いはMoなどの添加元素は7〜35%の量で合金中に含まれることが望ましく、7%未満では、乾式めっきが困難であり、逆に35%を超えると、十分な密着性が得られない点で問題がある。尚、合金成分としてCrを用いる場合は上記範囲内においてCr量が増加するほど経時後の密着性を向上できる(実施例9参照)、また合金成分としてPが含まれる場合には7〜25%の量で含有することが望ましい。Pの場合、上限25%を超えると十分な密着性を得ることが困難である。
(乾式Cuめっき層)
Alを主成分とする金属箔上に形成された乾式Ni合金めっき層上にCu層を形成することにより、Alを主成分とする金属箔上の酸化皮膜の再形成を抑制することが可能である。
この乾式Cuめっき層は、真空蒸着法或いはスパッタリング法等の公知の乾式の方法で形成することができるが、特にスパッタリングによる形成が密着性の点から好ましい。
乾式Cuめっき層の厚みは、5Å〜500Åの範囲、特に10Å〜100Åの範囲にあることが好ましい。厚みが5Å未満では、乾式Cuめっき層が不均一となり、次の工程での金属めっきが均一に形成されにくく、かつAlが一部露出しているため金属めっき層の密着不良が発生しやすい。
(金属めっき層)
乾式Cuめっき層上に被覆する金属めっき層には、シールド特性の優れるCu,Ni,Co(コバルト),Sn(スズ),Zn(亜鉛),Fe,Ni−P合金,Ni−B合金,Ni−Mo合金,Ni−W(タングステン)合金,Ni−Co合金,Ni−Fe合金等を使用することができるが、特にCu、Niが好ましい。
金属めっき層は、無電解めっき或いは電解めっきにより形成する。金属めっき層の厚みは、0.3〜15μm、特に1〜3μmの範囲にあることが望ましい。乾式Cuめっき層上の金属めっき層の厚みが、0.3μm以下の場合にはシールド効果が乏しく、逆に15μm以上の場合はシールド材料が重くなり、軽量かつフレキシブルな高シールド材料を提供することが難しくなるので好ましくない。
また本発明においては、金属めっき層の表面に、防錆を目的として適当な化成処理などの保護膜を形成することも可能である。
(実施例1)
導電性芯体として、市販のAl箔(9μm厚)を用い、これにPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(6μm厚)をラミネートして、15μm厚のAl/PET材を作製した。
次に、Al/PET材のAl箔上にスパッタリングにより、10Å厚のNi−7%Cr合金層を形成した。次に、真空蒸着めっきにより100Å厚の乾式Cuめっき層を形成した。
このCuを真空蒸着めっきしたAl/PET材を真空成膜装置から取り出し、乾式Cuめっき層の上に2μm厚のCuめっき層を形成することにより複合電磁波シールド材を作製した。
Cuめっき層は、硫酸銅5水和物が200g/L、硫酸:50g/L、塩化物イオン:50ppm、銅めっき光沢剤:5ml/L(奥野製薬製添加剤SF−M)から成るめっき浴を用いて、浴温25〜30℃で、電流密度:3〜5A/dmでCuめっきを行うことにより形成した。
作製した複合電磁波シールドについて、密着性、伸度、シールド性について下記方法により評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にしてAl/PET材のAl箔上に形成されたNi−7%Cr合金層上に、スパッタリングして100Å厚の乾式Cuめっき層を形成した。この乾式Cuめっき層を形成したAl/PET材を真空スパッタ装置から取出し、2μm厚のNiめっき層を形成することにより、複合電磁波シールド材を作製した。
Niめっき層は、硫酸ニッケル5水和物が240g/L、ホウ酸:30g/L、ピット防止剤;2ml/(日本化学産業:ピットレス)から成るNiめっき浴を用いて、浴温55〜60℃、電流密度:5mA/dmでNiめっきを行うことにより形成した。
実施例1と同様に、評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にしてAl/PET材のAl箔上に形成されたNi−7%Cr合金層上に、スパッタリングして5Å厚の乾式Cuめっき層を形成した。この乾式Cuめっき層を形成したAl/PET材を真空スパッタ装置から取出し、実施例1と同様の方法で2μm厚のCuめっき層を形成し、複合電磁波シールド材を作製した。
実施例1と同様に、評価結果を表1に示す。
(実施例4)
乾式Cuめっき層の厚みを100Åとした以外は、実施例3と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
Cuめっき層の厚みを0.3μmとした以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
Cuめっき層の厚みを15μmとした以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
乾式Cuめっき層の厚みを500Åとした以外は、実施例3と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
乾式Ni合金めっき層の厚みを200Åとした以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
乾式Ni合金めっき層をNi−30%Cr合金層とした以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例10)
乾式Ni合金めっき層をNi−30%Cu合金層とした以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例11)
Al/PET材を真空成膜装置内に装着し、真空引きを30分間行った後に、Arガスを導入して0.5Paの気圧に調整したところで,Ti/SUS電極で構成されているRFプラズマ電極内に50Wの電圧を加えてArプラズマを形成させる。このArプラズマ内にAl/PET材を通過させながら,Al箔表面上の酸化皮膜を除去した以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。
(比較例1)
Al/PET材表面にNi−Cr7%合金層を形成せず、Al箔表面に直接乾式Cuめっき層を形成した以外は、実施例4と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。
(比較例2)
Al/PET材表面にNi−Cr7%合金層を形成せず、Al箔表面に直接乾式Cuめっき層を形成した以外は、実施例1と同様にして複合電磁波シールド材を作製した。
(比較例3)
実施例1で用いたと同様のAl/PET材について、破断伸度及びシールド特性を評価した。
(評価方法)
<密着性評価>
作製した複合電磁波シールド材の乾式Cuめっき層とAl箔の密着性を調べる目的で、金属めっき直後にテープ剥離試験を行い(表1中「初期」で表示)、更に促進試験として、タバイエスペック製の恒温恒湿器(75℃−95%RH)内にこの複合電磁波シールド材を1か月静置した後にテープ剥離試験を行った(表1中「経時後」で表示)。このテープ剥離試験には、ニチバン株式会社製セロハン粘着テープ24mm幅を用いた。
評価の基準は下記の通りであり、Cu残存部が60%以上を合格とした。
◎:テープ剥離後のCu残存部が90%以上
○:テープ剥離後のCu残存部が90%未満70%以上
△:テープ剥離後のCu残存部が70%未満60%以上
×:テープ剥離後のCu残存部が50%未満
<伸びの側定方法>
テンシロン(ORIENTEC社製引っ張り試験器:RTC−1210A)を用いて、サンプル幅が15mmでチャック間隔が100mm長となるようにサンプルを準備し、1mm/分の速度でサンプルを引っ張り、破断するまでの伸びをチャック間隔距離に対する百分率で示した。破断伸度5%以上を合格とした。
<クロストーク法によるシールド性評価方法>
1) 図1に示すように、中央部に外部導体を剥いた部分(30cm長を有す1m長のマイクロ波ケーブル1に3GHzの高周波を入力し、マイクロ波ケーブル1に近接して置かれた、前記ケーブルと同様のマイクロ波ケーブル2に乗り移った高周波の出力(P1)を測定する。
2) 次に上記1)と同様にして、マイクロ波ケーブル2に15mm幅のサンプルを剥き出し部(但し、左右の外部導体はリード線で電気的に接合されている)を中心に、少なくともCu層を内側に且つ表裏の約1/3の面積が互いに重なるようにスパイラル状に剥き出し部の15cm手前から60cm長(40回巻き)巻いたケーブルに乗り移った高周波の出力(P2)
を測定する。
3) 下記式によりシールド効果を算出し、マイクロ波ケーブル2に巻いたサンプルのシールド性を評価し、シールド効果の価が大きいほど電磁波シールド性は良好であり、40dB以上を合格とした。
シールド効果(dB)=−10Log(P2/P1)
Figure 2008021977
(評価結果)
(1)樹脂フィルムを支持体にすることで、伸び性を確保することができる。
(2)乾式Ni−Crあるいは乾式Ni−Cu合金めっきを行うことで、AlとCuの密着力を向上させることができる(実施例1〜11)。
(3)プラズマ処理をすることで、AlとCuの密着力を更に向上させることができ、ベストモードとなる(実施例11)。
(4)乾式Ni−Cu合金めっきによりAlとCuの密着力は確保されるが、乾式Ni−Cr合金めっきにより、密着力はより向上する(実施例9,10)。
注)Cuは経時により酸化による劣化が生じやすいため、Crよりも密着力が劣る。
(5)乾式Ni−Cr合金めっきにおいてCrの含有量が増えると経時後の密着力が向上する(実施例4,9)。また、乾式Ni合金めっき層のトータル厚みが増しても経時後の密着力が向上する(実施例8)。
(6)乾式Cuめっきでは、蒸着により十分な密着力が経時後も得られるが、スパッタによりNi合金めっきの表面がCuで十分に覆われるため密着力がより向上する(実施例1,2)。
(7)金属めっきではCuにより十分なシールド性が得られるが、Niによりより高いシールド性が得られる(実施例2)。
(8)蒸着よりもスパッタのほうが密着力は良いが、乾式Ni合金めっきを行わないと十分な密着力が得られない(比較例1,2)。
(9)Alだけでは十分なシールド効果が得られない(比較例3)。
本発明のクロストーク法によるシールド性測定装置を示す。

Claims (5)

  1. 有機樹脂フィルムの片面に、下から順に、Alを主成分とする金属箔から成る導電性芯体、乾式Ni合金めっき層、乾式Cuめっき層、金属めっき層から成り、伸びが5%以上であることを特徴とする複合電磁波シールド材。
  2. 前記乾式Ni合金めっき層の厚みが10〜200Å、乾式Cuめっき層の厚みが5〜500Å、金属めっき層の厚みが0.3〜15μmの範囲にある請求項1に記載の複合電磁波シールド材。
  3. 前記金属めっき層が、電解Cuめっき層又は電解Niめっき層である請求項1又は2記載の複合電磁波シールド材。
  4. 有機樹脂フィルムの片面に、Alを主成分とする金属箔からなる導電性芯体を積層し、該導電性芯体の表面に乾式Ni合金めっき、乾式Cuめっきを順次行い、更に電解めっきを行うことを特徴とする複合電磁波シールド材の製造方法。
  5. 前記導電性芯体表面に乾式Ni合金めっきを施す前に、導電性芯体表面にプラズマ処理を行う請求項4記載の複合電磁波シールド材の製造方法。
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