JP2008001884A - 導電性ポリマーおよびそれを用いた導電性組成物、ならびに導電性部材 - Google Patents

導電性ポリマーおよびそれを用いた導電性組成物、ならびに導電性部材 Download PDF

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Abstract

【課題】湿熱環境下での電気抵抗の変動が小さく、導電性に優れた導電性ポリマーを提供する。
【解決手段】下記の(A)成分1と(B)成分と(C)成分とが結合してなる有機溶剤可溶な導電性ポリマーであって、上記(A)成分1のイオン性部分が、(B)成分により導入された部分(B成分部分)2のスルホン酸イオンを介して、イオン結合しているとともに、上記(A)成分のイオン性部分が、(C)成分により導入された部分(C成分部分)3のスルホン酸イオンを介して、イオン結合している。
(A)π電子共役系ポリマー。
(B)スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基と,重合性官能基Xとを有する化合物。
(C)スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基を有し、有機溶剤に溶解する化合物。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータ,センサー,電子写真機器部材(OA部材)等に用いられる、導電性ポリマーおよびそれを用いた導電性組成物、ならびに導電性部材に関するものである。
一般に、アクチュエータ,センサー,電子写真機器部材(OA部材)等に用いられる導電性組成物は、電気特性と物性がともに必要であり、好適に使用するためには電気抵抗の制御や樹脂・ゴムの持つ強度や弾性等の物性が必須である。そのため、従来は、樹脂やゴム等のバインダーポリマーに、第四級アンモニウム塩等のイオン導電剤や、カーボンブラック等の電子導電剤を配合することにより、電気抵抗の制御を行っていた。
上記導電剤のうち、イオン導電剤は、バインダーポリマーと複合化した場合、バインダーポリマーに溶解するため、導電性のばらつきが小さく、また電圧を変化させた時の電気抵抗の変動が小さく、電気抵抗の電圧依存性に優れるという利点がある。しかし、イオン導電剤は水分等の影響を受けやすく、高温高湿と低温低湿の条件下では、複合体で電気抵抗が2桁以上変動するため、電気抵抗の環境依存性に劣り、アクチュエータ,センサー,電子写真機器部材(OA部材)等としての使用には制約が多い。一方、カーボンブラック等の電子導電剤は、バインダーポリマーと複合化した場合、水分等の影響を受けにくく、高温高湿と低温低湿の条件下での電気抵抗の変動が小さいため、電気抵抗の環境依存性に優れているという利点がある。しかし、電子導電剤は、一般に、凝集性が強いため、バインダーポリマー中での均一分散が困難であり、したがって、電気抵抗のばらつきが大きく、導電性の制御が困難である。また、比較的均一に分散している場合でも、導電性発現のメカニズムがバインダーポリマー中のカーボン間を、電子が高電圧により伝わるトンネル効果もしくはホッピング現象によるものであるため、電圧を変化させた時の電気抵抗の変動が大きく、電気抵抗の電圧依存性に劣る。
これらの問題を解決するため、本発明者らは、界面活性剤構造を有する導電性ポリマーと、スルホン酸基等を有するバインダーポリマーとを必須成分とする導電性組成物について、すでに特許出願を行っている(特許文献1)。この導電性組成物によると、高電圧領域での電気抵抗の変動が小さく、しかも電気抵抗の電圧依存性および電気抵抗の環境依存性が良好となる。
一方、上記の問題を解決するため、ポリアニリンを分散機で粉砕しながら、高分子ドーパントと反応させる導電性ポリアニリン組成物の製造方法(特許文献2)、有機重合体溶液組成物(特許文献3)等が提案されている。
特開2004−184512号公報 特開2002−265781号公報 特開2002−179911号公報
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1に記載の導電性ポリアニリン溶液について、さらに研究を続けた結果、この導電性ポリアニリン溶液は、界面活性剤構造を有する導電性ポリマーを使用しているため、導電性ポリアニリンを湿熱(高湿高温)環境下に放置すると、界面活性剤構造を有する導電性ポリマーが凝集する傾向がみられることを突き止めた。そのため、上記特許文献1では,それを用いた現像ロール等は、湿熱環境下での電気抵抗がやや変動し、導電性の要求特性に充分に応えられない。また、上記特許文献2に記載のものは、ポリアニリンと高分子ドーパントとが完全には反応していないため、湿熱環境下での電気抵抗の変動が大きいという難点がある。また、上記特許文献3に記載のものは、高分子ドーパントのプロトン酸塩を、脱ドープしたアニリンと混合した後、フィルムを作製し、後からドーピングを行うため、高分子ドーパントの表面のみがドーピングされ、ポリアニリンと高分子ドーパントとが内部まで完全には反応せず、体積方向での導電性が低いという難点がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、湿熱環境下での電気抵抗の変動が小さく、導電性に優れた導電性ポリマーおよびそれを用いた導電性組成物、ならびに導電性部材の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)成分と(B)成分と(C)成分とが結合(ドーピング)してなる有機溶剤可溶な導電性ポリマーであって、上記(A)成分のイオン性(電子供与性基)部分が(B)成分により導入された部分のスルホン酸イオンを介してイオン結合しているとともに、上記(A)成分のイオン性(電子供与性基)部分が(C)成分により導入された部分のスルホン酸イオンを介してイオン結合している導電性ポリマーを第1の要旨とする。
(A)π電子共役系ポリマー。
(B)スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基(スルホン酸イオン化できるもの「以下同じ」)と,重合性官能基とを有する化合物。
(C)スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基を有し、有機溶剤に溶解する化合物。
また、本発明は、導電性ポリマーと、下記の(D)成分とを主成分とする導電性組成物を第2の要旨とし、上記導電性組成物を、少なくとも一部に用いた導電性部材を第3の要旨とする。
(D)バインダーポリマー。
本発明者らは、前記特許文献1に係る発明について研究を重ね、湿熱環境下での電気抵抗の変動が小さく、導電性に優れた導電性ポリマーを得るため鋭意研究を重ねた結果、π電子共役系ポリマーを、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方のスルホン酸官能基を有するπ電子非共役系ポリマー(ドーパント)によりドーピング(導入)してなる溶剤可溶な導電性ポリマーであって、上記π電子非共役系ポリマーから誘導される部分がスルホン酸イオンを介して、上記π電子共役系ポリマーのイオン性部分とイオン結合している導電性ポリマーについて新たに特許出願を行った(特願2005−238774号)。
そして、本発明者らは上記出願に係る発明についてさらに向上させることを目的として研究を続けた結果、電気抵抗の制御幅,湿熱劣化の抑制,溶液の安定性,溶解できる溶剤の選択幅等の点について改善の余地があった。そこで、本発明者らはこれらの点について実験を重ねたところ、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基と,重合性官能基とを有する化合物(B成分)と、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基を有し、有機溶剤に溶解する化合物(C成分)と、の双方をドーパントとして併用すると、上記(A)成分のイオン性部分が、(B)成分により導入された部分のスルホン酸イオンを介して、イオン結合しているとともに、上記(A)成分のイオン性部分が、(C)成分により導入された部分のスルホン酸イオンを介してイオン結合している導電性ポリマーが得られ、このものは電気抵抗の制御幅,湿熱劣化の抑制,溶解できる溶剤の選択幅等の点で極めて有効であることを突き止め、本発明に到達した。これは、つぎのような理由にもとづくものと考えられる。すなわち、上記特願2005−238774号発明では、アクリル系ポリマー等のπ電子非共役系ポリマー(エラストマードーパント)へのスルホン酸官能基の導入量を多くしすぎると、π電子非共役系ポリマー(エラストマードーパント)が水溶性(親水性)になり、導電性ポリマーを塗膜にした場合の塗膜物性が悪くなる傾向がみられ、また親水性官能基を疎水性の高いエラストマーに均一に導入する重合は不安定で導入量に対するばらつきも大きいため、スルホン酸官能基の導入量には制約があり、この点で改善の余地があった。逆に、スルホン酸官能基量が少なすぎると、π電子共役系ポリマーへのドーピング量が減少し、電気抵抗が高くなる(低抵抗化が困難となる)ため、電気抵抗の制御幅に改善の余地があった。また、スルホン酸官能基を導入できないπ電子非共役系ポリマーは、湿熱劣化抑制のための効果が得られないため、π電子非共役系ポリマー(エラストマードーパント)にはかかる制約があり、この点についても改善の余地があった。これに対して、本発明では、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)が導電性ポリマーにドーピングしているため、導電性ポリマー自身が重合性官能基を有している。したがって、本発明の導電性ポリマーを、エラストマー等のバインダーポリマーと組み合わせて組成物化する場合、上記バインダーポリマーが、架橋点を有するバインダーポリマーであれば、導電性ポリマー自身の重合性官能基と、バインダーポリマー中の架橋点とが架橋するため、バインダーポリマーにスルホン酸官能基を導入する必要もない。そのため、スルホン酸官能基を導入できない種類のバインダーポリマーも選択することができ、バインダーポリマーの選択幅が広がる。また、バインダーポリマーにスルホン酸官能基を導入する必要もないため、スルホン酸官能基量に左右されることなく、電気抵抗を広範囲に制御することができるようになる。さらに、特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)が導電性ポリマーにドーピングしているため、導電性ポリマーが有機溶剤への溶解性にも優れ、溶解できる溶剤の選択幅も広がる。
このように、本発明の導電性ポリマーは、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)を導電性ポリマーにドーピングしているため、導電性ポリマー自身が重合性官能基を有している。そのため、湿熱環境下での電気抵抗の変動が小さく、導電性に優れるとともに、組成物化する場合にバインダーポリマーの制約が少なく、また、電気抵抗を広範囲に制御することができるようになる。さらに特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)が導電性ポリマーにドーピングしているため、有機溶剤への溶解性にも優れ、溶解できる溶剤の選択幅も広がる。
また、上記π電子共役系ポリマー(A成分)が、アニリン,ピロール,チオフェンおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一つのモノマーを重合してなるものであると、電気特性に優れ、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)および特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)との親和性が高く、イオン結合しやすいという効果が得られる。
また、上記π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマーが、炭素数1〜4のアルキル置換基および炭素数1〜4のアルコキシ置換基の少なくとも一方を有していると、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)および特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)との親和性が高く、均一なイオン結合が可能になり、導電性のばらつきが少なくなるという効果が得られる。
また、上記特定のバインダーポリマー(D成分)が、アクリル系ポリマー,ウレタン系ポリマー,熱可塑性樹脂ポリマー,熱硬化性樹脂ポリマー,ゴム系ポリマーおよび熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた少なくとも一つであると、導電性の制御効果に加えて、塗膜化した場合に、塗膜表面の摩擦を少なくでき、高強度で耐摩耗性に優れるという効果も得られる。
さらに、上記特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)中のスルホン酸官能基量および重合性官能基量が、0.5〜10mmol/gであると、イオン結合量と電気抵抗の制御が容易になるとともに、重合が均一で溶剤への溶解性、特定のバインダーポリマー(D成分)との相溶性が良好で、イオン結合量と電気抵抗の制御が容易になる。
また、本発明の導電性ポリマーと、バインダーポリマー(D成分)とを主成分とする導電性組成物は、C成分により導電性ポリマーが有機溶剤可溶となるため、この有機溶剤にバインダーポリマー(D成分)を溶解することにより、導電性ポリマーと、特定のバインダーポリマー(D成分)とが相溶するようになる。さらに架橋を行うことで、ドーパントが特定のバインダーポリマー(D成分)により架橋(固定)されるため、導電経路が安定し、湿熱劣化抑制の効果が大きくなる。また、本発明者らの先の出願に係る上記特願2005−238774号発明の導電性ポリマーは、剛直なポリアニリン等のπ電子共役系ポリマーの導電化は、π電子非共役系ポリマー(エラストマードーパント)によりドーピングされており特性が連動している。すなわち、柔軟化のために、剛直なπ電子共役系ポリマー(ポリアニリン等)を減量すると、導電性が低下し、逆に増量してもドーパントのスルホン酸基が不足し導電性を上げることができない。このように、導電性を保ったままで柔軟化を図るというような物性と導電性の制御のしやすさに改善の余地がみられた。本発明の導電性組成物では、導電性ポリマーと、バインダーポリマーとが一体化していないため、特性が連動しておらず、導電性を保ったままでの柔軟化が可能である。また、上記特願2005−238774号発明では、塗料化した場合に、塗料中でπ電子共役系ポリマー(ポリアニリン等)と,π電子非共役系ポリマー(エラストマードーパント)とが反応して橋架けが起こりゲル化する場合がみられるが、本発明の導電性組成物では、架橋剤の種類や量を変えることによってゲル化しにくい(溶安定性の高い)処方も可能となる。また、高硬度化、高弾性化するための架橋の制御も行い易くなる。
また、本発明の導電性組成物の電気抵抗が1×100 〜1×109 Ω・cmであると、高電圧の印加によっても電流量を抑制でき、また低電圧でも通電するため帯電しない(除電できる,電荷を貯めない)という効果が得られる。
そして、上記導電性組成物を、少なくとも一部に用いた導電性部材は、低温・低湿、高温・高湿の環境に対応でき、かつ、薄膜化しても柔軟性に優れ、電気抵抗が均一で、耐久性に優れているという効果が得られる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の導電性ポリマーは、π電子共役系ポリマー(A成分)と、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)と、特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)とが結合(ドーピング)してなる有機溶剤可溶な導電性ポリマーである。
本発明の導電性ポリマーは、上記π電子共役系ポリマー(A成分)のイオン性部分(電子供与性基)が、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)により導入された部分(重合性官能基を有する化合物からなる部分)のスルホン酸官能基に由来するスルホン酸イオン(SO3 - )を介して、イオン結合しているとともに、上記π電子共役系ポリマー(A成分)のイオン性(電子供与性基)部分が、特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)により導入された部分(有機溶剤に溶解する化合物からなる部分)のスルホン酸官能基に由来するスルホン酸イオンを介して、イオン結合しているのであって、これが最大の特徴である。これを、上記π電子共役系ポリマー(A成分)がポリアニリンである場合について具体的に説明すると、その図1に示すように、ポリアニリン(A成分)1のイオン性部分(=NH+ −)が、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)により導入された部分(B成分部分)2のスルホン酸イオン(SO3 - )を介して、イオン結合4により強固に結合しているとともに、ポリアニリン(A成分)1のイオン性部分(=NH+ −)が、特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)により導入された部分(C成分部分)3のスルホン酸イオン(SO3 - )を介して、イオン結合5により強固に結合している。そのため、湿熱環境下でも導電性ポリマーの凝集が殆どみられず、電気抵抗の変動が小さく、導電性に優れている。なお、図において、Xはビニル基等の重合性官能基を示し、Zは(ドデシルベンゼン部分等)を示す。
ここで、目的のイオン結合は、例えば、導電性ポリマーを、π電子共役系ポリマー(A成分)の貧溶剤で、かつ、B成分およびC成分の良溶剤に溶解し、遠心分離機で処理した場合の溶解度または沈殿物の割合で確認することができ、沈殿物が多い(添加量に近い)程、目的のイオン結合の割合が少ないと考えられる。上記沈殿物のイオン結合の分析は、FT−IR、UV−VISスペクトル、NMR、GC−MS測定機等により行うことができる。
なお、上記π電子共役系ポリマー(A成分)の貧溶剤(溶解度が0.1%未満となる溶剤)であって、上記B成分およびC成分の良溶剤(溶解度が5%以上となる溶剤)は、通常、メチルエチルケトン(MEK),トルエン,酢酸エチル等の溶解性パラメーター(SP値)が8〜11の溶剤をいう。
本発明において、上記π電子共役系ポリマー(A成分)とは、π電子が共役できる構造、または単結合と多重結合とが交互に連なった構造をとることが可能なポリマーをいい、例えば、アニリン、ピロール、チオフェンおよびこれらの誘導体等のモノマーを重合したものがあげられる。また、上記モノマーは、炭素数1〜4のアルキル置換基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)およびアルコキシ置換基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)の少なくとも一方を有しているものが、溶解性の点から好ましい。上記π電子共役系ポリマー(A成分)としては、具体的には、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ3−メチルピロール、ポリチオフェン、ポリ3−メチルチオフェン、ポリo−トルイジン、ポリo−アニシジン、ポリsec−ブチルアニリン等があげられ、これらの共重合体やブレンドも用いることができる。
なお、上記π電子共役系ポリマー(A成分)の重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸カリウム、過酸化水素水や過酸化ベンゾイル等の過酸化物、クロラニル等のベンゾキノン、塩化第二鉄等の化学酸化剤を用いることが可能である。
つぎに、上記特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)としては、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基と,重合性官能基とを有する化合物が用いられる。
本発明において、スルホン酸官能基とは、スルホン酸基や、スルホン酸塩基(スルホン酸ナトリウム塩基,スルホン酸カリウム塩基等のスルホン酸金属塩基、スルホン酸アンモニウム塩基、スルホン酸ピリジウム塩基等)をいう。
また、上記B成分中のスルホン酸官能基量は、イオン結合と溶解性の点から、0.5〜10mmol/gが好ましく、特に好ましくは1〜5mmol/gである。
上記スルホン酸官能基量の測定は、例えば、B成分をフラスコで燃焼させ、イオンクロマトグラフ法でイオウ元素量を求め、これをスルホン酸官能基量として換算することにより求めることができる。
また、上記B成分における重合性官能基としては、本発明の導電性ポリマーを、バインダーポリマー(D成分)と併用して組成物化する場合に、D成分中の架橋点と、直接または架橋剤を介して架橋する官能基であれば特に限定はなく、例えば、ビニル基等のアルケニル基、ヒドロシリル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基等があげられる。
上記B成分中の重合性官能基量は、0.5〜10mmol/gが好ましく、特に好ましくは1〜5mmol/gである。すなわち、重合性官能基量が0.5mmol/g未満であると、分子量(Mn)が2000以上となり、イオン結合の効率が悪くなったり、導電性が低下する傾向がみられ、逆に10mmol/gを超えると、重合時の均一性が失われるおそれがあるからである。
上記特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)としては、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基と,重合性官能基とを有するものであれば特に限定はなく、例えば、p−フェノールスルホン酸、2−(4−ヒドロキシエチル−1−ピペラジニル)エタンスルホン酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、下記の一般式(1)または(2)で表される化合物、ビニルスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPSA)等の(メタ)アクリルアルキルスルホン酸類、ヒドロキシアルキル(C2 −C6 )(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物〔例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物等〕、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2 −C4 )モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物〔例えば、ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物等〕、下記の一般式(4)または一般式(5)で表される化合物、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)等のヒドロキシアルカンスルホン酸類、ヒドロキシアルカンスルホン酸脂肪酸エステル類等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、反応の均一性、溶解性の点で、p−フェノールスルホン酸、下記の構造式(3)で表されるスルホン酸化合物、AMPSA、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)が好適に用いられる。
Figure 2008001884
Figure 2008001884
上記ヒドロキシアルカンスルホン酸類としては、例えば、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸、1−ヒドロキシプロパン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシブタン−2−スルホン酸、2−ヒドロキシペンタン−1−スルホン酸等、もしくはこれらのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩等があげられる。
上記ヒドロキシアルカンスルホン酸脂肪酸エステル類としては、例えば、下記の一般式(6)で表わされるヒドロキシアルカンスルホン酸脂肪酸エステル類があげられる。
Figure 2008001884
上記一般式(6)において、Xは一般式(7)で表わされる2位に分枝鎖を有するアシル基であってもよい。上記一般式(7)において、R2 およびR3 は鎖状炭化水素基を示し、少なくとも一方は不飽和結合(アルケニル基等)を含む炭化水素基を有する。上記鎖状炭化水素基は、直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、例えば、アルキル基、アルケニル基等があげられる。
上記アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2級ブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、2級ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプチル、オクチル、2―エチルヘキシル、2級オクチル、ノニル、2級ノニル、デシル、2級デシル、ウンデシル、2級ウンデシル、ドデシル、2級ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、2級トリデシル、テトラデシル、2級テトラデシル、ヘキサデシル、2級ヘキサデシル、ステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2―ブチルオクチル、2―ブチルデシル、2―ヘキシルオクチル、2―ヘキシルデシル、2―オクチルデシル、2―ヘキシルドデシル、2―オクチルドデシル、2―デシルテトラデシル、2―ドデシルヘキサデシル、2―ヘキサデシルオクタデシル、2―テトラデシルオクタデシル、モノメチル分枝―イソステアリル等があげられる。
上記アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等があげられる。
一般式(7)で表わされるアシル基としては、具体的には、2−エチルヘキサノイル、イソオクタノイル、イソノナノイル、イソデカノイル、イソトリデカノイル、イソパルミトイル、イソステアロイル、イソベヘノイル等があげられる。一般式(7)で表わされる基の炭素数は6〜24が好ましく、8〜20がより好ましい。
一般式(6)において、Mは水素原子、金属原子またはアンモニウムを表わす。金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属原子(但し、アルカリ土類金属原子は通常2価であるから、1/2)等があげられ、アンモニウムとしては、例えば、アンモニアのアンモニウム;メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン等のアルキルアミンのアンモニウム;モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のアルカノールアミンのアンモニウム等があげられる。
また、上記(メタ)アクリルアルキルスルホン酸類としては、例えば、(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル(C3 −C18)(メタ)アクリルスルホコハク酸エステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPSA)、(メタ)アクリルアミド(C1 −C22)アルキルスルホン酸〔例えば、アクリルアミドメタンスルホン酸、アクリルアミドエタンスルホン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸、2−アクリルアミドドデシルスルホン酸、2−アクリルアミド−2,6−ジメチル−3−ヘプタンスルホン酸およびこれらの部分的または全体的に中和された形態のもの等〕、N−(C1 −C22)アルキル(メタ)アクリルアミド(C1 −C22)アルキルスルホン酸〔例えば、ウンデシルアクリルアミドメタンスルホン酸およびこれらの部分的または全体的に中和された塩の形態のもの等〕等があげられる。
つぎに、上記特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)としては、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基を有し、有機溶剤に溶解する化合物が用いられる。
上記C成分中のスルホン酸官能基としては、上記B成分におけるスルホン酸官能基と同様のものがあげられる。
また、上記C成分中のスルホン酸官能基量は、イオン結合と溶解性の点から、0.1〜10mmol/gが好ましく、特に好ましくは1〜3mmol/gである。
上記C成分が溶解する有機溶剤としては、特に限定はなく、例えば、トルエン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン(MEK),メチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶剤、塩酸等があげられる。
また、本発明において、有機溶剤に溶解するとは、溶剤中に粒子として分散するのではなく溶解することで、遠心分離によって沈殿が生じない、または1ケ月以上の放置によって沈殿が生じないことをいう。
上記特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)としては、スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基を有し、有機溶剤に溶解する化合物であれば特に限定はなく、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸,ジドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸(DNNSA)等のアルキルナフタレンスルホン酸、ジドデシルジフェニルエーテルスルホン酸等のアルキルフェニルエーテルスルホン酸、カンファースルホン酸、スルホコハク酸エステルや、下記の式(8)で表されるジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム塩、下記の式(9)で表されるポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、下記の式(10)で表されるアミドエーテルスルホン酸ナトリウム、または下記の一般式(11)で表される化合物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、溶剤への溶解性、特定のバインダーポリマー(D成分)との相溶性の点で、ジドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルフェニルエーテルスルホン酸、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルやそれらのスルホン酸塩が好適に用いられる。
Figure 2008001884
Figure 2008001884
一般式(11)において、好ましいR1 としては、炭素数2〜12のアルキル基等があげられる。また、R2 としては、水素、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒドロキシ基が好ましく、さらに好ましくは、水素、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アルキルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒドロキシ基である。また、nは2〜4の整数が好ましい。
本発明の導電性ポリマーは、例えば、つぎの重合ドープ法もしくは後ドープ法により調製することができる。
〔重合ドープ法〕
上記π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマー(例えば、アニリン)と、特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)と、特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)と、トルエン等の有機溶剤等とをフラスコ中に所定量入れ、所定温度(例えば、5℃)に制御しながら、過硫酸アンモニウム等の酸化剤を数時間(例えば、1時間)かけて滴下し、数時間(例えば、20時間)酸化重合させて重合物を得る。つぎに、この重合物を水とメタノール等で洗浄して副生成物を除去し、遠心分離等することにより、導電性ポリマーを調製することができる。
〔後ドープ法〕
上記π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマー(例えば、アニリン)と、過硫酸アンモニウム等の酸化剤とを所定量混合して、ポリアニリン等のπ電子共役系ポリマー(A成分)を得る。このπ電子共役系ポリマー(A成分)を、アルカリ環境下で、脱ドープ反応を行い、水とメタノールで精製を行う。そして、この脱ドープしたポリアニリン等のπ電子共役系ポリマー(A成分)と、上記特定の化合物〔官能基ドーパント〕(B成分)と、特定の化合物〔親油ドーパント〕(C成分)とを、必要に応じ溶解した状態で所定量混合し、ドーピングする後ドープ法により、導電性ポリマーを調製することができる。
ここで、上記π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマー単位のモル数(a)と、B成分のスルホン酸官能基のモル数(b)とのモル比は、(a)/(b)=1/0.01〜1/10が好ましく、特に好ましくは(a)/(b)=1/0.05〜1〜0.5である。すなわち、(b)のモル比が低くなると、導電性ポリマーの凝集抑制効果が減少する傾向がみられ、逆に(b)のモル比が高くなると、溶剤との溶解性の効果が少なくなる傾向がみられるからである。
また、上記π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマー単位のモル数(a)と、C成分のスルホン酸官能基のモル数(c)とのモル比は、(a)/(c)=1〜0.1〜1/20が好ましく、特に好ましくは(a)/(c)=1/0.3〜1/2である。すなわち、(c)のモル比が低くなると、溶剤や特定のバインダーポリマー(D成分)との親和性が減少する傾向がみられ、逆に(c)のモル比が高くなると、ドーピングのためのイオン結合の効率が減少し、導電性が低下する傾向がみられたり、B成分の導入が不足するからである。
本発明の導電性ポリマーは、前記C成分を溶解させる有機溶剤と同様のものがあげられ、例えば、トルエン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン(MEK),メチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶剤、塩酸等に可溶である。
つぎに、本発明の導電性組成物は、上記本発明の導電性ポリマーと、バインダーポリマー(D成分)とを主成分とするものである。
なお、本発明において、主成分とは、通常、全体の過半を占める成分のことをいい、全体が主成分のみからなる場合も含む意味である。
本発明の導電性組成物は、そのまま放置したり加熱等の処理を施すことにより、例えば、図2に示すような状態となる。すなわち、ポリアニリン等のπ電子共役系ポリマー(A成分)1と、そのポリマー1にスルホン酸イオン(SO3 - )を介して結合しているB成分部分2と、上記ポリマー1にスルホン酸イオン(SO3 - )を介して結合しているC成分部分3とからなる導電性ポリマー(図1と同じ)と、バインダーポリマー(D成分)6とからなり、重合性官能基Xと、バインダーポリマー(D成分)6中の架橋点Yとが、架橋剤CLを介して架橋した状態になる。なお、本発明の導電性組成物には、架橋剤CLなしで、重合性官能基XとD成分中の架橋点Yとが、直接架橋した状態も含む。また、バインダーポリマー(D成分)6中の架橋点Yなしで、バインダーポリマー(D成分)6と、ポリマー1が複合化した状態で重合性官能基Xと架橋剤CLとが架橋する形態も含む。
上記バインダーポリマー(D成分)は、特に限定はなく、上記B成分中の重合性官能基と、直接または架橋剤を介して架橋する架橋点をもつものがあげられ、例えば、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、熱可塑性樹脂ポリマー、熱硬化性樹脂ポリマー、ゴム系ポリマー、熱可塑性エラストマー等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記アクリル系ポリマーとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリヒドロキシメタクリレート、アクリルシリコーン系樹脂、アクリルフッ素系樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ウレタン系ポリマーとしては、例えば、分子構造中にウレタン結合(ウレタン基)を有する樹脂であれば特に限定はなく、例えば、エーテル系,エステル系,アクリル系,脂肪族系等のウレタンや、それにシリコーン系ポリオールまたはフッ素系ポリオールを共重合させたもの等があげられる。なお、ウレタン系樹脂は、分子構造中にウレア結合またはイミド結合を有するものであってもよい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記熱可塑性樹脂ポリマーとしては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル(PVC)、酢酸ビニル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記熱硬化性樹脂ポリマーとしては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、ポリイミド系樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ゴム系ポリマーとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR(H−NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)、塩素化ポリエチレン(Cl−PE)、エピクロロヒドリンゴム(ECO,CO)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンジエンポリマー(EPDM)、フッ素ゴム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS),スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等のスチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー(TPU)、オレフィン系エラストマー(TPO)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、ポリアミド系エラストマー、フッ素系エラストマー、塩ビ系エラストマー等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート基含有架橋剤(イソシアネート、ブロックイソシアネート等)、硫黄含有架橋剤(硫黄等)、過酸化物架橋剤(パーオキサイド等)、ヒドロシリル基含有架橋剤(ヒドロシリル硬化剤)、メラミン等の尿素樹脂、エポキシ硬化剤、ポリアミン硬化剤や、紫外線や電子線等のエネルギーによってラジカルを発生する光架橋剤等があげられる。
上記架橋剤の配合割合は、物性,粘着性,液保管性等の観点から、上記本発明の導電性ポリマーと,特定のバインダーポリマー(D成分)との合計量100重量部(以下「部」と略す)に対して、1〜30部が好ましく、特に好ましくは3〜10部である。
なお、本発明の導電性組成物には、上記主成分の他に、導電剤、架橋促進剤、老化防止剤等を適宜に配合しても差し支えない。
上記導電剤としては、特に限定はなく、例えば、カーボンブラック,c−ZnO(導電性酸化亜鉛),c−TiO2 (導電性酸化チタン),c−SnO2 (導電性酸化錫),グラファイト等の電子導電剤や、過塩素酸リチウム,第四級アンモニウム塩,ホウ酸塩のようなポリマーに溶解する化合物等のイオン導電剤があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記架橋促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系架橋促進剤、白金化合物、アミン触媒、ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤等の公知のものがあげられる。
本発明の導電性組成物は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、前述の方法に従って調製した導電性ポリマーを準備し、この導電性ポリマーと特定のバインダーポリマー(D成分)に、架橋剤等を必要に応じて適宜に配合する。つぎに、これらを溶剤に溶かさずにロール,ニーダー,バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、導電性組成物を調製することができる。また、溶剤に溶かして溶液化し、ビーズミルや三本ロールを用いて分散することによっても、導電性組成物を調製することができる。
上記溶剤としては、例えば、m−クレゾール、メタノール、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶剤等があげられる。
本発明の導電性組成物は、押出成形法,インジェクション成形法,インフレーション成形法等により成形して成形品化することができるが、これに限定するものではない。また、上記導電性組成物は、溶剤に溶解したコーティング液を、ラングミュアーブロジッド(LB)膜形成法や、スピンコーティング法,スプレーコーティング法,インクジェット法,ディップ法,遠心成型法等によってコーティングすることにより成膜化することも可能である。
つぎに、本発明の導電性部材は、本発明の導電性組成物を導電性部材の少なくとも一部(全部もしくは一部)に用いたものである。
本発明の導電性ポリマーおよびそれを用いた導電性組成物としては、例えば、アクチュエータ用材料、センサー用材料、電子写真機器部材(OA部材)用材料、静電気防止用のコーティング剤、繊維の処理剤、有機EL用材料、有機トランジスタの半導体材料、自動車用燃料ホースの帯電防止材料、二次電池の正極材料、有機薄膜太陽電池や色素増感型太陽電池の電極材料や活性層材料、防錆塗料、電磁波シールド材料、IDタグのアンテナ材料、高分子アクチュエータ,各種センサー,スーパーキャパシター等の電極材料等に用いることができる。また、上記導電性組成物を少なくとも一部に用いた導電性部材としては、例えば、アクチュエータ、センサー、電子写真機器部材(OA部材)、有機EL、有機トランジスタの半導体、自動車用燃料ホース、二次電池の正極、有機薄膜太陽電池や色素増感型太陽電池の電極や活性層、電磁波シールド材、IDタグのアンテナ等があげられる。また、上記導電性部材を電子機器として用いることができる。導電性部材自体が電子機器となる場合として、例えば、アクチュエータ,センサー等のトランスデューサーがあげられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、下記のようにして導電性ポリマーを調製した。
〔実施例1A〕
アニリン〔π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマー〕1モル(93g)と、ジノニルナフタレンスルホン酸(C成分)0.45モル(30%MEK溶液で691.1g)と、イセチオン酸(B成分)0.05モル(30%MEK溶液で21.02g)と、メチルエチルケトン(MEK)300ml、および水1000mlとをフラスコ中に入れ、5℃に制御し攪拌しながら、水500mlに溶解した過硫酸アンモニウム(酸化剤)1モル(228.2g)を1時間かけて滴下し、20時間酸化重合させて重合物を得た(重合ドープ法)。つぎに、この重合物を水とメタノールで遠心分離(8000rpm×30分)を繰り返して洗浄し、20℃で10Torrの減圧乾燥をして導電性ポリマーを調製した。
〔実施例2A〜4A、比較例1A,2A〕
π電子共役系ポリマー(A成分)のモノマー,特定の化合物(B成分),特定の化合物(C成分),酸化剤,溶剤の種類や配合割合等を、下記の表1に示すように変更する以外は、実施例1Aと同様にして導電性ポリマーを調製した。
Figure 2008001884
なお、上記表1に示す材料は、下記の通りである。
〔ジドデシルジフェニルエーテルスルホン酸(C成分) *1〕
スルホン酸官能基量:1.71mmol/g
〔ジノニルナフタレンスルホン酸(DNNSA)(C成分) *2〕
スルホン酸官能基量:2.17mmol/g
〔スルホコハク酸ジ−2エチルヘキシルナトリウム(C成分) *3〕
スルホン酸官能基量:2.24mmol/g
〔イセチオン酸(B成分) *4〕
スルホン酸官能基量:7.93mmol/g
〔AMPSA(B成分) *5〕
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸〔スルホン酸官能基量:4.83mmol/g:重合性官能基量:4.83mmol/g〕
このようにして得られた実施例および比較例の導電性ポリマーを用いて、下記のようにして各特性の評価を行った。これらの結果を、上記表1に併せて示した。
〔溶解度〕
各導電性ポリマーを各種溶剤(THF,MEK,トルエン,DMSO)に13重量%の濃度で添加し、超音波処理により溶解させ、遠心分離(20000rpm)して上澄み液を取り出した。この上澄み液中の導電性ポリマーの溶解度を測定した。評価は、いずれかの溶剤で5%以上溶解したものを○、いずれの溶剤も5%未満の溶解度でいずれかの溶剤で1%以上溶解したものを△とした。
〔電気抵抗〕
内径1cmの絶縁(ポリテトラフルオロエチレン:PTFE製)円筒を準備し、その中に各導電性ポリマーの粉体0.5gを入れ、この絶縁円筒の上下からSUS製の棒で10MPaの荷重をかけた状態で挟み、1Vでの電気抵抗を測定した。
上記表1の結果から、実施例の導電性ポリマーは、比較例の導電性ポリマーに比べて、各種溶剤への溶解性に優れるとともに、電気抵抗も良好であった。
つぎに、上記導電性ポリマー用いて、下記のように導電性組成物を調製した。
〔実施例1B〜4B、比較例1B,2B〕
下記の表2に示す各成分を同表に示す割合で配合し、2本ロールもしくは3本ロールを用いて、導電性組成物を調製した。
Figure 2008001884
なお、上記表2に示す材料は、下記の通りである。
〔ウレタンエラストマー(TPU)*1〕
東洋紡社製、バイロンUR5537
〔H−NBR*2〕
日本ゼオン社製、ゼットポール0020
〔イソシアネート*3〕
日本ポリウレタン社製、C2030
〔硫黄*4〕
架橋剤
〔加硫促進剤(CZ)*5〕
スルフェンアミド系架橋促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラーCZ)
〔加硫促進剤(BZ)*6〕
ジチオカルバミン酸塩系架橋促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラーBZ)
このようにして得られた実施例および比較例の導電性組成物を用いて、後記のようにして各特性の評価を行った。これらの結果を、下記の表3に併せて示した。
Figure 2008001884
〔相溶性〕
各導電性組成物を、上記表3に示した各種溶剤に混合し、超音波処理した後、遠心分離(20000rpm)して上澄液を取り出し、これをアプリケーターを用いガラスプレパラート板上にキャスティングし乾燥(120℃×30分)して塗膜(厚み5μm)を形成した。そして、この塗膜を光学顕微鏡(倍率:3000倍)で観察し、バインダーポリマーからなるマトリックス中に、導電性ポリマーの凝集が見られなかったものを○、見られたものを△とした。
〔架橋度〕
各導電性組成物を離型性のあるフィルム上にコーティングし、120℃で乾燥して、フィルム(大きさ:50×30mm、厚み0.05mm)を作製した。そして、このフィルムをMEK溶液に4時間浸漬し、浸漬前後のフィルムの乾燥重量変化の比率を架橋度(%)として表示した。
〔永久伸び〕
上記と同様にして得たフィルムに標線を付けたものを、10%引っ張った状態で24時間保持し、一旦開放した後、10分後に標線間の距離を測定した。そして、下記の式(α)に従い、永久伸び(%)を求めた。
Figure 2008001884
〔電気抵抗の電圧依存性〕
各導電性組成物をTHFに混合し、超音波処理した後、遠心分離(20000rpm)して上澄液を取り出し、これをアプリケーターを用いSUS板上にキャスティングし乾燥(120℃×30分)して塗膜(厚み5μm)を形成した。そして、この塗膜の電気抵抗を、25℃×50%RHの環境下、10Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Rv=1V)と、100Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Rv=30V)を、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=1V/Rv=30V)により、電気抵抗の電圧依存性を変動桁数で表示した。
〔電気抵抗の環境依存性〕
各導電性組成物を用いて上記と同様にして塗膜を作製した。この塗膜について、印加電圧10Vの条件下、低温低湿(15℃×10%RH)時の電気抵抗(Rv=15℃×10%RH)と、高温高湿(35℃×85%RH)時の電気抵抗(Rv=35℃×85%RH)を、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=15℃×10%RH/Rv=35℃×85%RH)により、電気抵抗の環境依存性を変動桁数で表示した。
〔湿熱後の電気抵抗変動〕
上記塗膜を80℃×95%RHの湿熱環境下に14日放置し、その後の電気抵抗を上記と同様にして測定した。そして、電気抵抗の変動桁数を求めた。
〔高電圧領域での電気抵抗変動(チャージアップ)〕
各導電性組成物を用いて上記と同様にして塗膜を作製した。この塗膜について、25℃×50%RHの環境下、30Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Rv=0秒)と、25℃×50%RHの環境下、30Vの電圧を10分間印加した時の電気抵抗(Rv=600秒)とを、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=600秒/Rv=0秒)により、高電圧領域での電気抵抗変動を変動桁数で表示した。
上記表3の結果から、実施例品は、いずれの評価も良好であった。実施例品は架橋度が向上しており、バインダーポリマー(D成分)中で、π電子共役系ポリマー(A成分)が特定の化合物(B成分)を介して固定されていることがわかる。また、永久伸びも良好であり、これは架橋により網目構造が形成されたことを示唆している。これに対して、比較例1B品および比較例2B品は、湿熱環境下での電気抵抗変動および高電圧領域での電気抵抗変動が大きかった。
つぎに、上記導電性組成物を用いて導電性高分子複合体を作製した。
〔実施例1C〕
離型処理されたPETフィルムの離型処理面に、上記実施例1Bと同様にして調製した導電性組成物(コーティング液)を塗布した。そして、1晩常温(25℃)で乾燥した後、さらに120℃で30分乾燥した。つぎに、PETフィルムを剥がし、厚み10μmのフィルム状の導電性高分子複合体を作製した。
〔実施例2C〜4C、比較例1C〕
導電性組成物(コーティング液)を、下記の表4に示すものに変更する以外は、実施例1Cと同様にして導電性高分子複合体を作製した。
Figure 2008001884
このようにして得られた実施例および比較例の導電性高分子複合体を用いて、下記の基準に従い、周波数による応答変位振幅を測定した。その結果を、上記表4に併せて示した。
〔周波数による応答変位振幅〕
図3に示すように、上記導電性高分子複合体を短冊状11(1cm×3cm)に切り取り、その両面にイオンスパッタ型真空蒸着器を用いて、厚み30nmの白金層(電極12)を蒸着した。そして、各白金層12の一端部に銅線(直径100μm,長さ3cm)13を接続し、試験体を得た。つぎに、上記試験体のうち、銅線13が接続された一端部をPETフィルム(絶縁フィルム)(図示せず)を介してクランプ(図示せず)で挟持し、長手方向を鉛直方向に合わせて設置した。そして、上記銅線13を任意波形発生装置(電源)14に接続し、試験体にパルス状の電圧(0〜10V)を印加し、周波数(0.1〜5Hz)による応答変位振幅を、レーザ変位計15を用いて測定した。また、湿熱後(80℃×95%RHの湿熱環境下に14日放置後)についても、同様に応答変位振幅を測定した。
上記表4の結果から、試験体は、パルス状の電圧(0〜10V)を印加すると変形し、その印加電圧の周波数に応じて振幅が変化した。また、湿熱後の応答性も大きく変化しなかった。この結果から、実施例1C〜4C品は、低電圧(10V程度)で作動するアクチュエータに利用できることがわかる。これに対して、比較例1C品は、湿熱後の応答性が著しく悪化した。
つぎに、上記導電性組成物を用いて帯電ロールを作製した。
〔応用例1D〕
(ベース層用材料の調製)
カーボンブラックを分散させたシリコーンゴム(信越化学工業社製、KE1350AB)を準備した。なお、このシリコーンゴムを用いて上記と同様にして塗膜を作製し、この塗膜について上記と同様にして電気抵抗等を測定した結果、電気抵抗(10V) は4.5×104 Ω・cm、電気抵抗(100V) は3.8×103 Ω・cm、電気抵抗の電圧依存性は1.07桁、電気抵抗の環境依存性は0.03桁、高電圧領域での電気抵抗変動(チャージアップ)は0.13桁であった。
(中間層用材料の調製)
上記実施例2Bと同様にして導電性組成物を調製し、これをTHFに溶解して、導電性組成物(コーティング液)を調製した。
(表層用材料の調製)
ウレタンエラストマー(TPU)(日本ミラクトラン社製、E980)93部を、THF300部とMEK150部とトルエン100部に溶解させた後、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラックHS100)9部を加え、3本ロールを用いて混練して、導電性組成物(コーティング液)を調製した。なお、この導電性組成物を用いて、上記と同様にして導電性塗膜を作製し、この導電性塗膜について上記と同様にして電気抵抗等を測定した結果、電気抵抗(10V) は6.0×106 Ω・cm、電気抵抗(100V) は9.0×104 Ω・cm、電気抵抗の電圧依存性は1.82桁、電気抵抗の環境依存は0.05桁、高電圧領域での電気抵抗変動(チャージアップ)は0.09桁であった。
(帯電ロールの作製)
軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に、上記ベース層用材料を注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層を形成した。つぎに、このベース層の外周面に、上記中間層材料を塗布して、中間層を形成した。ついで、上記中間層の外周面に、上記表層用材料を塗布して、表層を形成することにより、軸体の外周面にベース層(厚み3mm)が形成され、その外周面に中間層(厚み100μm)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み10μm)が形成されてなる、3層構造の帯電ロールを作製した。
〔比較応用例1D〕
(ベース層用材料の調製)
応用例1Dと同様にして、ベース層用材料を調製した。
(中間層用材料の調製)
上記比較例2Bと同様にして導電性組成物を調製し、これをTHFに溶解して、導電性組成物(コーティング液)を調製した。
(帯電ロールの作製)
上記中間層用材料を用いる以外は、応用例1Dと同様にして、3層構造の帯電ロールを作製した。
このようにして得られた応用例および比較応用例の帯電ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、下記の表5に併せて示した。
Figure 2008001884
〔電気抵抗、電気抵抗の電圧依存性〕
帯電ロールの表面をSUS板に押し当てた状態で、帯電ロールの両端に各1kgの荷重をかけ、帯電ロールの芯金と、SUS板に押し当てた帯電ロール表面との間の電気抵抗を、SRIS 2304に準じて測定した。なお、電気抵抗は、25℃×50%RHの環境下、10Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Rv=10V)と、100Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Rv=100V)をそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=10V/Rv=100V)により、電気抵抗の電圧依存性を変動桁数で表示した。
〔電気抵抗の環境依存性〕
上記電気抵抗の評価に準じて、印加電圧10Vの条件下、低温低湿(15℃×10%RH)の時の電気抵抗(Rv=15℃×10%RH)と、高温高湿(35℃×85%RH)の時の電気抵抗(Rv=35℃×85%RH)を、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、Log(Rv=15℃×10%RH/Rv=35℃×85%RH)により、電気抵抗の環境依存性を変動桁数で表示した。
〔硬度(JIS A)〕
各帯電ロールの最表面の硬度を、JIS K 6253に準じて測定した。
〔圧縮永久歪〕
各帯電ロールの圧縮永久歪を、温度70℃、試験時間22時間、圧縮率25%の条件下、JIS K 6262に準じて測定した。
〔帯電ロール特性〕
(画像むら)
帯電ロールを市販のカラープリンター(ヒューレットパッカード社製、レーザージェット4プラス)に組み込み、一ヶ月放置の後、20℃×50%RHの環境下において画像出しを行った。評価は、ハーフトーン画像での濃度むらがなく、細線のとぎれや色むらがなかったものを○、濃度むらが生じたものを×とした。
(環境による画質の変動)
各帯電ロールを市販のカラープリンター(ヒューレットパッカード社製、レーザージェット4プラス)に組み込み、40℃×95%RHの湿熱環境下に6ヶ月放置した後、画像出しを行った時の、環境による画質の変動の評価を行った。評価は、べた黒画像を印刷し、マクベス濃度計で変化が0.1以下の時を○、0.1を超える時を×とした。
〔チャージアップによる濃度変動〕
各帯電ロールを市販のカラープリンター(ヒューレットパッカード社製、レーザージェット4プラス)に組み込み、25℃×50%RHの環境下、1万枚画像出しを行った。評価は、ハーフトーン画像での濃度差がなかったもの(マクベス濃度計で0.1未満)を○、濃度差が生じたもの(マクベス濃度計で0.2以上)を×、0.1以上0.2未満を△とした。
〔環境による電気抵抗変動〕
40℃×95%RHの環境下で6ヶ月間放置し、前後の電気抵抗を、25℃×50%RHの環境下で10V印加し、SRIS 2304に準じてそれぞれ測定した。そして、電気抵抗の変動桁数を求めた。
上記表5の結果から、応用例1D品は、圧縮永久歪み等の全ての特性が良好で、帯電ロール特性に優れ、湿熱環境での経時変化が少なかった。これに対して、比較応用例1D品は、圧縮永久歪みが大きく、環境による画質の変動や環境による電気抵抗変動が大きかった。
なお、実施例の導電性ポリマーおよび導電性組成物を用いた現像ロール,転写ベルトについても、上記帯電ロールの場合と同様、初期特性に優れ、湿熱環境での劣化が少なかった。さらに、実施例の導電性ポリマーおよび導電性組成物を用いて作製した可撓性電極担持物品の用途でも、同様の優れた効果が確認できた。
本発明の導電性ポリマーおよびそれを用いた導電性組成物としては、例えば、アクチュエータ用材料、センサー用材料、電子写真機器部材(OA部材)用材料、静電気防止用のコーティング剤、繊維の処理剤、有機EL用材料、有機トランジスタの半導体材料、自動車用燃料ホースの帯電防止材料、二次電池の正極材料、有機薄膜太陽電池や色素増感型太陽電池の電極材料や活性層材料、防錆塗料、電磁波シールド材料、IDタグのアンテナ材料、高分子アクチュエータ,各種センサー,スーパーキャパシター等の電極材料等に用いることができる。また、上記導電性組成物を少なくとも一部に用いた導電性部材としては、例えば、アクチュエータ、センサー、電子写真機器部材(OA部材)、有機EL、有機トランジスタの半導体、自動車用燃料ホース、二次電池の正極、有機薄膜太陽電池や色素増感型太陽電池の電極や活性層、電磁波シールド材、IDタグのアンテナ等があげられる。また、上記導電性部材を電子機器として用いることができる。導電性部材自体が電子機器となる場合として、例えば、アクチュエータ,センサー等のトランスデューサーがあげられる。
本発明の導電性ポリマーの一部を示す模式図である。 本発明の導電性組成物の架橋状態の一部を示す模式図である。 周波数による応答変位振幅の測定方法を示す説明図である。
符号の説明
1 A成分
2 B成分部分
3 C成分部分
4 イオン結合
5 イオン結合
X 重合性官能基
Z 親油性官能基

Claims (15)

  1. 下記の(A)成分と(B)成分と(C)成分とが結合してなる有機溶剤可溶な導電性ポリマーであって、上記(A)成分のイオン性部分が(B)成分により導入された部分のスルホン酸イオンを介してイオン結合しているとともに、上記(A)成分のイオン性部分が(C)成分により導入された部分のスルホン酸イオンを介してイオン結合していることを特徴とする導電性ポリマー。
    (A)π電子共役系ポリマー。
    (B)スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基と,重合性官能基とを有する化合物。
    (C)スルホン酸基およびスルホン酸塩基の少なくとも一方からなるスルホン酸官能基を有し、有機溶剤に溶解する化合物。
  2. 上記(A)成分のπ電子共役系ポリマーが、アニリン,ピロール,チオフェンおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一つのモノマーを重合してなる請求項1記載の導電性ポリマー。
  3. 上記モノマーが、炭素数1〜4のアルキル置換基および炭素数1〜4のアルコキシ置換基の少なくとも一方を有している請求項2記載の導電性ポリマー。
  4. 上記(B)成分が、水酸基またはラジカル重合性官能基を持つ請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性ポリマー。
  5. 上記(B)成分中のスルホン酸官能基量および重合性官能基量が、0.5〜10mmol/gである請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性ポリマー。
  6. 上記(B)成分が、イセチオン酸,2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−2−スルホン酸,p−フェノールスルホン酸,2−(4−ヒドロキシエチル−1−ピペラジニル)エタンスルホン酸およびそれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性ポリマー。
  7. 上記(C)成分が、アルキルベンゼンスルホン酸,アルキルナフタレンスルホン酸,アルキルフェニルエーテルスルホン酸およびそれらのスルホン酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性ポリマー。
  8. 上記(C)成分が、ドデシルベンゼンスルホン酸,ジノニルナフタレンスルホン酸,ジドデシルベンゼンスルホン酸,ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸,スルホコハク酸エステルおよびそれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電性ポリマー。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の導電性ポリマーと、下記の(D)成分とを主成分とすることを特徴とする導電性組成物。
    (D)バインダーポリマー。
  10. 上記(D)成分が、アクリル系ポリマー,ウレタン系ポリマー,熱可塑性樹脂ポリマー,熱硬化性樹脂ポリマー,ゴム系ポリマーおよび熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項9記載の導電性組成物。
  11. 上記(B)成分中の重合性官能基と、上記(D)成分中の架橋点とが、直接または架橋剤を介して架橋している請求項9または10記載の導電性組成物。
  12. 上記架橋剤が、イソシアネート基含有架橋剤,硫黄含有架橋剤,過酸化物架橋剤,ヒドロシリル基含有架橋剤および光架橋剤からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項9記載の導電性組成物。
  13. 電気抵抗が1×100 〜1×109 Ω・cmである請求項9〜12のいずれか一項に記載の導電性組成物。
  14. 請求項9〜13のいずれか一項に記載の導電性組成物を、少なくとも一部に用いたことを特徴とする導電性部材。
  15. 請求項14記載の導電性部材からなる電子機器。
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