JP2008001756A - 電気絶縁性が改良された受酸剤、それを含む組成物およびその成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(i)〜(v)により定義付けられたハイドロタルサイト粒子よりなる受酸剤及びそれを配合したハロゲン含有樹脂・ゴム組成物。(i)特定の化学構造式を有し、(ii)レーザー回折散乱法により測定された平均粒子径が0.2〜2μであり、(iii)BET法により測定された比表面積が1〜50m2/gであり、(iv)Na金属に換算して0.06重量%以下含有し、(v)珪素化合物、リン酸化合物および硼素化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種が、それぞれSi、PおよびB原子に換算して0.05重量%〜3重量%表面に存在する。
【選択図】なし
Description
しかしながら、従来のハイドロタルサイト粒子は含ハロゲン樹脂または含ハロゲンゴム用に使用した場合、優れた受酸効果を示すものの、耐熱、耐水用途において電気絶縁性が充分でないために、電気絶縁性を必要とする使用、例えば、電線、電気部品等の使用が必ずしも満足されていなかった。
その結果、電気絶縁性の優れた含ハロゲン樹脂および含ハロゲンゴム用受酸剤としての特定のハイドロタルサイト粒子は、(イ)平均粒子径を一定以下とすること(つまり、ほとんどの粒子が2次凝集していない粒子であること)、(ロ)一定の比表面積を有すること(結晶形態がよいこと)、(ハ)Na化合物含有量が一定量以下であること(体積固有抵抗を高める)および(ニ)特定の化合物によってハイドロタルサイト粒子表面を覆うことが必要であることが見出された。
下記(i)〜(v)により定義付けられたハイドロタルサイト粒子よりなることを特徴とする電気絶縁性が優れた含ハロゲン樹脂および含ハロゲンゴム用受酸剤が提供される。
(i)ハイドロタルサイト粒子は下記化学構造式(1)で表される。
[(Mg)y(Zn)z]1−x(Al)x(OH)2+2n(CO3)x/2−n・mH2O (1)
但し、式中、x、y、z、nおよびmは下記条件を満足する値を示す。
0.1≦x≦0.5、x+z=1、0.5≦y≦1
0≦z≦0.5、0.01≦n≦0.03、0≦m<1
(ii)ハイドロタルサイト粒子は、レーザー回折散乱法により測定された平均粒子径が0.2〜2μであり、
(iii)ハイドロタルサイト粒子は、BET法により測定された比表面積が1〜50m2/gであり、
(iv)ハイドロタルサイト粒子はナトリウム化合物をNa金属として0.06重量%以下含有し、
(v)ハイドロタルサイト粒子は、珪素化合物、リン酸化合物および硼素化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種が、それぞれSi、PおよびB原子に換算して合計で0.05重量%〜3重量%表面に存在する。
本発明のハイドロタルサイト粒子は、下記化学構造式(1)で表される。
[(Mg)y(Zn)z]1−x(Al)x(OH)2+2n(CO3)x/2−n・mH2 (1)
前記一般式(1)において(y+z)は1であり、xは0.1≦x≦0.5 を満足し、好ましくは、0.2≦x≦0.4を満足する値である。さらにyは、0.5≦y≦1を満足し、zは0≦z≦0.5、好ましくは 0≦z≦0.3を満足する値である。さらにnは、0.01≦n≦0.03を満足し、好ましくは0.01≦n≦0.02を満足する値である。さらにmは、0≦m<1を満足し、好ましくは0≦m≦0.7を満足する値である。
ハイドロタルサイト粒子は、その他に電子顕微鏡でも結晶粒子サイズが確認され、平均的な結晶粒子サイズは0.3〜0.8μmの範囲内であることが分かる。更に、ハイドロタルサイト粒子は、BET法により測定された比表面積が1〜50m2/gであり、好ましくは、5〜30m2/gのものが適当である。
硼素化合物としては、酸素化合物およびその関連化合物であり、ホウ酸、次ホウ酸、ペルオクソホウ酸、およびその塩、ホウ酸エステル等よりなる群から選ばれる少なくとも一種の硼素化合物が好ましい。特に、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、およびその塩が好ましい。これら表面処理剤のうち、珪素化合物およびリン酸化合物が好適である。
ハイドロタルサイト粒子の平均粒子径が、前記値よりも大きくなるほど、分散が不充分となり、樹脂等の中での遊離、ハロゲン捕捉能力が劣り、熱安定性が悪く、機械的強度が低下したり、外観不良という問題が生じてくる。またハイドロタルサイト粒子のBET法により測定された比表面積が50m2/gを越えると樹脂等に対する分散性が低下し、熱安定性も低くなる。
さらに、炭酸イオンの原料としては工業用の炭酸ソーダまたは炭酸ガスを使用できる。これらのハイドロタルサイト粒子の工業的原料は、そのほとんどは不純金属化合物を少なからず含有しており、これら原料を使用して得られたハイドロタルサイト粒子は、これら不純金属化合物を含有しており、簡単な手段では除去できない。
上記により得られた本発明のハイドロタルサイト粒子を安定剤として合成樹脂等に配合することにより合成樹脂等の物性を損なわず、高体積固有抵抗を維持でき、耐熱用途においても電気絶縁性が優れることを見出した。
(1)平均粒子径;
MICROTRAC粒度分析計SPAタイプ[LEEDS&NORTHRUPINSTRUMENTS社製]を用いてレーザー回折散乱法により測定した。すなわち試料粉末700mgを70mlの水に加えて、超音波(NISSEI社製、MODEL US−300、電流30μA)で3分間分散処理した後、その分散液の2〜4mlを採って、250mlの脱気水を収容した上記粒度分析計の試料室に加え、分析計を作動させて8分間その懸濁液を循環した後、粒度分布を測定した。合計2回の測定を行い、それぞれの測定について得られた50%累積粒子径の算術平均値を算出して、試料の平均粒子径とした。
(2)BET法比表面積;液体窒素の吸着法により測定した。
(3)Na金属の分析;原子吸光法により測定した。
(4)ホウ素(B)はICPにより測定した。
(5)シリカ(Si)の定量方法:モリブデンイエロー方法に準じた。但し、有機酸を含むものは、灰化した後、同様な方法で測定した。
(6)リン(P)の定量方法:リンモリブデン酸アンモニウムによる重量法にて測定した。但し、有機酸を含むものは、灰化した後、同様な方法で測定した。
(7)炭酸イオン、Mg、Al、Znは通常の分析化学の手法にて測定した。
(8)体積固有抵抗;JIS K 6723 軟質ポリ塩化ビニルコンパウンドの体積低効率試験に準じて測定した。測定器は(株)アドバンテスト製R8340/R12704Aにて測定した。
塩化マグネシウム1モル/L水溶液400mLと硝酸アルミニウム1モル/L水溶液200mlをガラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また別に準備した水酸化ナトリウム2モル/L水溶液600mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH10.0となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で150℃、20時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、個液分離した後、イオン交換水500mLで洗浄した。得られたケーキを1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。得られたスラリーを40℃まで加温し、攪拌しながら、予め準備したメタケイ酸ソーダ1.0gを100mLに溶かした水溶液を全量加え1時間攪拌しながら40℃を維持した。その後、ヌッチェにより個液分離し、イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。得られたハイドロタルサイト粒子を分析した結果を表1に示す。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.15・0.55H2O
塩化マグネシウム1モル/L水溶液400mLと硝酸アルミニウム1モル/L水溶液200mlをカラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また、水酸化ナトリウム2モル/L水溶液600mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH10.0となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で150℃、20時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、個液分離した後、イオン交換水500mLで洗浄した。得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。
得られたハイドロタルサイト粒子を分析した結果を化学組成式で示すと以下のようになった。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.15・0.55H2O
塩化マグネシウム1モル/L水溶液350mLと塩化亜鉛1モル/L水溶液100mLおよび硝酸アルミニウム1モル/L水溶液200mlをガラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また、水酸化ナトリウム2モル/L水溶液650mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH9.8となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で150℃、10時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、個液分離した後、イオン交換水500mLで洗浄した。得られたケーキを1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。得られたスラリーを40℃まで加温し、攪拌しながら、予め準備した3号水ガラス0.1モルを100mLのイオン交換水に溶かした水溶液を全量加え1時間攪拌しながら40℃を維持した。その後、ヌッチェにより個液分離し、イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを再度1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。続いてスラリーを80℃まで加温し、予め準備していたステアリン酸ナトリウム1.6gの80℃水溶液を攪拌下に徐々に加え30分間維持。その後、ヌッチェにより個液分離し、70℃イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.54Zn0.15Al0.31(OH)2(CO3)0.13・0.61H2O
塩化マグネシウム1モル/L水溶液350mLと塩化亜鉛1モル/L水溶液100mLおよび硝酸アルミニウム1モル/L水溶液200mlをガラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また、水酸化ナトリウム2モル/L水溶液650mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH9.8となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で150℃、10時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、ヌッチェにより個液分離し、イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを再度1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。続いてスラリーを80℃まで加温し、予め準備していたステアリン酸ナトリウム1.6gの80℃水溶液を攪拌下に徐々に加え30分間維持。その後、ヌッチェにより個液分離し、70℃イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.54Zn0.15Al0.31(OH)2(CO3)0.13・0.61H2O
比較例2で得た乾燥粉末100gに、市販の合成ケイ酸マグネシウム(協和化学工業株式会社製;KW600)7gを加えた。
塩化マグネシウム1モル/L水溶液350mLと塩化亜鉛1モル/L水溶液100mLおよび硝酸アルミニウム1モル/L水溶液200mlをガラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また、水酸化ナトリウム2モル/L水溶液650mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH9.8となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で150℃、10時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、個液分離した後、イオン交換水500mLで洗浄した。得られたケーキを1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。得られたスラリーを40℃まで加温し、攪拌しながら、予め準備したステアリルアシッドフォスフェートのモノエステルとジエステルの混合物のナトリウム塩1.6gを100mLのイオン交換水に溶かした水溶液を全量加え1時間攪拌しながら40℃を維持した。その後、ヌッチェにより個液分離し、イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを再度1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。続いてスラリーを80℃まで加温し、予め準備していたステアリン酸ナトリウム1.6gの80℃水溶液を攪拌下に徐々に加え30分間維持。その後、ヌッチェにより個液分離し、70℃イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.54Zn0.15Al0.31(OH)2(CO3)0.14・0.58H2O
塩化マグネシウム1モル/L水溶液350mLと塩化亜鉛1モル/L水溶液100mLおよび硝酸アルミニウム1モル/L水溶液200mlをガラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また、水酸化ナトリウム2モル/L水溶液650mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH9.8となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で150℃、10時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、個液分離した後、イオン交換水500mLで洗浄した。得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.54Zn0.15Al0.31(OH)2(CO3)0.14・0.58H2O
塩化マグネシウム1モル/L水溶液500mLと硫酸アルミニウム1モル/L水溶液100mlをカラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また別に準備した水酸化ナトリウム2モル/L水溶液700mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH10.0となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で170℃、10時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、個液分離した後、イオン交換水500mLで洗浄した。得られたケーキを1LのSUS容器に移しイオン交換水を加え再乳化して500mLとした。得られたスラリーを40℃まで加温し、攪拌しながら、予め準備した無水四ホウ酸ナトリウム1.5gを100mLに溶かした水溶液を全量加え1時間攪拌しながら40℃を維持した。その後、スラリーを80℃まで加温し、予め準備していたステアリン酸ナトリウム1.6gの80℃水溶液を攪拌下に徐々に加え30分間維持。その後、ヌッチェにより個液分離し、70℃イオン交換水500mLにて水洗し、得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。得られたハイドロタルサイト粒子を分析した結果を表1に示す。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.71Al0.29(OH)2(CO3)0.13・0.61H2O
塩化マグネシウム1モル/L水溶液500mLと硫酸アルミニウム1モル/L水溶液100mlをガラスビーカに準備し、それらが同時になくなるように、また別に準備した水酸化ナトリウム2モル/L水溶液700mLと炭酸ナトリウム1モル/L水溶液100mLを混合した混合溶液を、あらかじめ少量の水を張っている2L容積の反応槽中に、攪拌下にpH10.0となるように同時注加して反応物を得た。この反応物700mLを1Lのオートクレーブ中で170℃、10時間水熱熟成した。冷却後全量取り出し、得られたスラリーを40℃まで再び加温し、攪拌しながら、予め準備した無水四ホウ酸ナトリウム1.5gを100mLに溶かした水溶液を全量加え1時間攪拌しながら40℃を維持した。その後、スラリーを80℃まで加温し、予め準備していたステアリン酸ナトリウム1.6gの80℃水溶液を攪拌下に徐々に加え30分間維持。その後、ヌッチェにより個液分離し、70℃イオン交換水100mLにて水洗し、得られたケーキを120℃で16時間乾燥した後、ハンマーミルで粉砕し、45ミクロンのフィルターで篩過した。得られたハイドロタルサイト粒子を分析した結果を表1に示す。
ハイドロタルサイト粒子の化学構造式:Mg0.71Al0.29(OH)2(CO3)0.13・0.61H2O
下記配合(配合1)からなる樹脂組成物を、180℃で5分間ロール混練し、得られた1mmのロールシートを180℃ギアオーブンにて樹脂が茶褐色化するまでの時間を30分間隔で熱安定性試験を行なった。またロールシートを2枚重ねプレス機100Kg/cm2圧力で、180℃、10分間にて厚さ1mm、縦横120mmのプレスシートをテストピ−スとして得た。そのテストピースを上記分析手法(6)のJIS K6723の体積抵抗率試験に準じて測定した。
耐熱試験は得られたテストピースをギアオーブン中に136℃にて1週間放置した後、また、耐水試験はイオン交換水を入れた3Lビーカにテストピースを浸漬し75℃恒温槽中に設置し26週間放置した後、取り出し水分をふき取り、それぞれ23℃、湿度50%の恒温恒湿槽で2時間保持した後体積抵抗率試験を行なった。
180℃で5分間ロール混練するとき、ステアリルアシッドフォスフェートのモノエステルとジエステルの混合物0.12重量部を下記配合に加えたほかは、実施例5〜8と同様に樹脂組成物およびテストピースを得た。
(配合1)
ポリ塩化ビニル(重合度1300) 100重量部
アジピン酸系ポリエステル 50重量部
重質炭酸カルシウム 25重量部
三酸化アンチモン 5重量部
ステアリン酸亜鉛 0.5重量部
ステアリン酸カルシウム 0.2重量部
ジベンゾイルメタン 0.2重量部
表1のサンプル 3.0重量部
Claims (7)
- 下記(i)〜(v)により定義付けられたハイドロタルサイト粒子よりなることを特徴とする電気絶縁性が優れた含ハロゲン樹脂および含ハロゲンゴム用受酸剤。
(i)ハイドロタルサイト粒子は下記化学構造式(1)で表される。
[(Mg)y(Zn)z]1−x(Al)x(OH)2+2n(CO3)x/2−n・mH2O (1)
但し、式中、x、y、z、n及びmは下記条件を満足する値を示す。
0.1≦x≦0.5、x+z=1、0.5≦y≦1
0≦z≦0.5、0.01≦n≦0.03、0≦m<1
(ii)ハイドロタルサイト粒子は、レーザー回折散乱法により測定された平均粒子径が0.2〜2μであり、
(iii)ハイドロタルサイト粒子は、BET法により測定された比表面積が1〜50m2/gであり、
(iv)ハイドロタルサイト粒子はナトリウム化合物をNa金属に換算して0.06重量%以下含有し、
(v)ハイドロタルサイト粒子は、珪素化合物、リン酸化合物および硼素化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種が、それぞれSi、PおよびB原子に換算して合計で0.05重量%〜3重量%表面に存在する。 - 該ハイドロタルサイト粒子が、さらに高級脂肪酸類で表面処理されている請求項1記載の受酸剤。
- 該ハイドロタルサイト粒子が150〜300℃の温度で脱結晶されたものである請求項1記載の受酸剤。
- 含ハロゲン樹脂100重量部に対し、請求項1に記載のハイドロタルサイト粒子受酸剤を0.01〜20重量部配合した含ハロゲン樹脂組成物。
- 含ハロゲンゴム100重量部に対し、請求項1に記載のハイドロタルサイト粒子受酸剤を0.01〜20重量部配合した含ハロゲンゴム組成物。
- 請求項4に記載の含ハロゲン樹脂組成物より被覆された電線ケーブル。
- 請求項5に記載の含ハロゲンゴム組成物より被覆された電線ケーブル。
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