JP2004225033A - 電気絶縁性向上剤及び電気絶縁性が向上した樹脂組成物 - Google Patents

電気絶縁性向上剤及び電気絶縁性が向上した樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】焼成クレイに比して優れた電気絶縁性向上作用を有するケイ酸塩系電気絶縁性向上剤を提供する。
【解決手段】ケイ酸(SiO換算)分を90重量%以上含有し、且つ下記式(1) :
SiO・nAl (1)
式中、nは0.001乃至0.01の数である、
で表される化学組成比を有するケイ酸塩粒子からなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はケイ酸系の電気絶縁性向上剤に関するもので、より詳細には少ない配合量で、優れた電気絶縁性の向上効果が得られ、また透明性や着色防止性にも優れた電気絶縁性向上剤に関する。本発明はまた、電気絶縁性の向上した樹脂組成物にも関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂或いはゴム類そのものは、電気絶縁特性に際だって優れているが、これらの樹脂或いはゴムを加工するためには、可塑剤、軟化剤等の配合剤の配合が不可欠であり、これらの配合剤を配合すると、その添加により電気絶縁性がかなり低下するという問題がある。
【0003】
この問題に関して、電気絶縁特性が要求される樹脂或いはゴム成形品の分野においては、樹脂或いはゴムの電気絶縁性の向上を目的として、焼成クレイ、即ちカオリン族粘土鉱物を焼成して、メタカオリンに転移させたものを電気絶縁性向上剤として配合することが古くから行われている。
【0004】
電気絶縁性向上剤の原料に適したカオリン族粘土鉱物は、米国においてジョージアカオリンとして産出するものであるが、資源の枯渇や安定供給が問題とされるものであり、これに置き換わる合成品の出現が望まれており、その代替え合成品の研究も古くから行われている。
例えば、ケイ酸カルシウム系電気絶縁性向上用顔料(特許文献1参照)、電気絶縁剤用水酸化アルミニウム填剤(特許文献2参照)、変性モンモリロナイト族粘土鉱物系電気絶縁性向上剤(特許文献3参照)などが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特公昭55−27584号公報
【特許文献2】
特公昭59−12605号公報
【特許文献3】
特開昭61−27004号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの合成品の電気絶縁性向上剤はいずれも、その性能において焼成クレイの右に出るものは未だなく、その性能の抜本的な向上が望まれている。
一方、焼成クレイは、天然品に由来するため、その品質、性能にある範囲でのバラツキがあるのを避けることができず、また、着色していると共に、ロット毎に着色の程度も異なっているという問題もある。
【0007】
従って、本発明の目的は、焼成クレイに比して優れた電気絶縁性向上作用を有するケイ酸塩系電気絶縁性向上剤、特に少ない配合量で、優れた電気絶縁性の向上効果が得られ、また高温での電気絶縁性向上作用に優れており、更に透明性や着色防止性にも優れた電気絶縁性向上剤を提供するにある。
本発明の他の目的は、ケイ酸塩系電気絶縁性向上剤を含有し、電気絶縁性向上作用、透明性及び着色防止性の組み合わせに優れた樹脂組成物を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ケイ酸(SiO換算)分を90重量%以上含有し、且つ下記式(1) :
SiO・nAl (1)
式中、nは0.001乃至0.01の数である、
で表される化学組成比を有するケイ酸塩粒子からなることを特徴とする電気絶縁性向上剤が提供される。
【0009】
本発明の電気絶縁性向上剤に用いるケイ酸塩粒子においては、
1.レーザ散乱法で測定して、体積基準の中位径が0.1乃至1μmであり、しかも粒径10μm以上の粒子を実質上含有していない粒度分布を有していること、
2.前記ケイ酸塩粒子の粒度分布において、粒径が0.01μm以下の粒子を実質上含有していないこと、
3.前記ケイ酸塩粒子にアルミニウム含有化合物を摩砕混合して得られたアルミニウム化合物含有ケイ酸塩粒子からなり、該アルミニウム含有化合物を1乃至20重量%の割合で含有していること、
4.前記アルミニウム含有化合物が、水酸化アルミニウム及び/または焼成カオリンからなること、
が好ましい。
本発明によればまた、塩素含有重合体と、ケイ酸(SiO換算)分を90重量%以上含有し、且つ下記式(1) :
SiO・nAl (1)
式中、nは0.001乃至0.01の数である、
で表される化学組成比を有するケイ酸塩粒子を含有してなることを特徴とする電気絶縁性の向上した樹脂組成物が提供される。
【0010】
更に本発明の樹脂組成物においては、前記ケイ酸塩粒子を、塩素含有重合体100重量部当たり0.01乃至10重量部の量で含有していることが好ましい。
【0011】
更にまた本発明によれば、塩素含有重合体と前記アルミニウム含有化合物ケイ酸塩粒子とを含有してなることを特徴とする電気絶縁性の向上した樹脂組成物が提供される。
上記の樹脂組成物においては、前記アルミニウム含有化合物ケイ酸塩粒子を、塩素含有重合体100重量部当たり0.01乃至10重量部の量で含有していることが好ましい。
【0012】
【発明の実施形態】
[作用]
本発明は、前記式(1)で表される化学組成比から理解されるように、微量のアルミナ成分を含有するケイ酸塩粒子が優れた電気絶縁性向上剤となり得るという知見に基づくものである。
合成樹脂やゴムにおける電気絶縁性の低下の原因が、このものに配合された滑剤や軟化剤等にあることは、既に指摘したとおりであるが、この電気絶縁性低下の原因物質は未だ追求されるに至っておらず、また電気絶縁性向上に有効な物質の探求も専ら試行錯誤による実験に委ねられていたものである。
【0013】
本発明者らは、ケイ酸分を多く含み且つ前記式(1)の化学組成比(SiO/Al比)を満足するようなケイ酸塩粒子は、極めて微粒で且つシャープな粒度分布に粒度調整することができ、このような粒度調整されたケイ酸塩粒子を塩素含有重合体に配合すると、焼成クレイに比して著しく少ない配合量で、焼成クレイに勝るとも劣らない電気絶縁性向上効果が得られ、透明性や着色防止性の点でも優れていることを見出した。
【0014】
後述する実施例を参照されたい。
添付図面の図1は、鉛系配合における塩素含有重合体への本発明のケイ酸塩粒子の配合量と、配合された塩素含有重合体の体積抵抗との関係を片対数グラフにプロットしたものである(測定値は表1参照)。
この図1によると、測定温度30℃の場合、電気絶縁性向上剤が未配合の塩素含有重合体の体積抵抗は2.0×1013Ωcmであり、焼成クレイ(比較例1)を0.5重量部配合したものの体積抵抗は2.4×1013Ωcmであるのに対して、本発明のケイ酸塩粒子(実施例1)を配合したものの体積抵抗は、
0.1重量部:3.2×1013Ωcm、
0.3重量部:4.6×1013Ωcm
0.5重量部:7.1×1013Ωcm
1.0重量部:18.8×1013Ωcm
2.0重量部:22.7×1013Ωcm
となる。
即ち、本発明のケイ酸塩粒子を用いると、0.1重量部の配合で既に、焼成クレイ0.5重量部配合の場合よりも優れた電気絶縁性向上効果を示すのであって、これは本発明による予想外の効果である。
【0015】
また、測定温度60℃の場合、電気絶縁性向上剤が未配合の塩素含有重合体の体積抵抗は0.042×1013Ωcmであり、焼成クレイ(比較例1)を0.5重量部配合したものの体積抵抗は0.053×1013Ωcmであるのに対して、本発明のケイ酸塩粒子(実施例1)を配合したものの体積抵抗は、
0.1重量部:0.081×1013Ωcm
0.3重量部:0.15×1013Ωcm
0.5重量部:0.21×1013Ωcm
1.0重量部:0.83×1013Ωcm
2.0重量部:1.12×1013Ωcm
となる。
即ち、本発明のケイ酸塩粒子を用いると、60℃の高温でも、0.1重量部の配合で既に、焼成クレイ0.5重量部配合の場合よりも優れた電気絶縁性向上効果を示すのである。特に、このケイ酸塩粒子が高温の状態において優れた電気絶縁性向上を示すことは注目すべきことであり、これは本発明による予想外の利点である。
【0016】
添付図面の図2は、Ca/Zn系非鉛配合における塩素含有重合体への本発明のケイ酸塩粒子の配合量と、配合された塩素含有重合体の体積抵抗との関係を片対数グラフにプロットしたものである(測定値は表3参照)。
この図2によると、測定温度30℃の場合、電気絶縁性向上剤が未配合の塩素含有重合体の体積抵抗は3.4×1013Ωcmであり、焼成クレイ(比較例1)を0.5重量部配合したものの体積抵抗は3.9×1013Ωcmであるのに対して、本発明のケイ酸塩粒子(実施例1)を配合したものの体積抵抗は、
0.1重量部:3.8×1013Ωcm、
0.3重量部:7.8×1013Ωcm
0.5重量部:15.3×1013Ωcm
1.0重量部:25.0×1013Ωcm
2.0重量部:29.2×1013Ωcm
となる。
即ち、本発明のケイ酸塩粒子を用いると、0.1重量部の配合で既に、焼成クレイ0.5重量部配合の場合とほぼ同等の電気絶縁性向上効果を示すのであって、これは本発明による予想外の効果である。
【0017】
また、測定温度60℃の場合、電気絶縁性向上剤が未配合の塩素含有重合体の体積抵抗は0.064×1013Ωcmであり、焼成クレイ(比較例1)を0.5重量部配合したものの体積抵抗は0.1×1013Ωcmであるのに対して、本発明のケイ酸塩粒子(実施例1)を配合したものの体積抵抗は、
0.1重量部:0.1×1013Ωcm
0.3重量部:0.25×1013Ωcm
0.5重量部:0.50×1013Ωcm
1.0重量部:0.93×1013Ωcm
2.0重量部:1.2×1013Ωcm
となる。
本発明のケイ酸塩粒子を用いると、60℃の高温でも、0.1重量部の配合で既に、焼成クレイ0.5重量部配合の場合とほぼ同等の電気絶縁性向上効果を示すのである。
【0018】
更に、本発明においては、少ない配合量で電気絶縁性を向上できることから、電気絶縁性の向上と共に、塩素含有重合体の着色を防止することができる。例えば焼成クレイでは、満足すべき電気絶縁性を確保するためには、塩素含有重合体に多量配合しなければならず、この結果、着色防止性の点で極めて不満足なものとなってしまう。しかるに、前述したケイ酸塩粒子からなる本発明の電気絶縁性向上剤では、塩素含有重合体100重量部当り0.1重量部の配合量でも優れた電気絶縁性を示すことから、後述する実施例の実験結果に示されているように、焼成クレイと同部数の比較でも着色性の変化が小さいことに加え、同程度の絶縁性を得るのに、より低部数化が可能なため塩素含有重合体の着色を極めて有効に防止することができる(表2参照)。
【0019】
さらに、本発明で用いるケイ酸塩粒子は、粉砕性が極めて良好であり、湿式粉砕し、さらにジェットミルなどを用いて粉砕し乾燥することにより、極めて微粒で且つシャープな粒度分布を有するものに粒度調整することができる。例えば、図3に示すように、レーザ散乱法で測定して、体積基準の中位径が0.1乃至1μmであり、しかも粒径10μm以上の粒子が実質上存在せず、さらには粒径が0.01μm以下のものが実質存在しない粒度分布を有していることが好ましく、このような微粒で且つシャープな粒度分布を有するものを使用することにより、ハンドリング性や樹脂に対する分散性が良好であり、且つ優れた透明性を示す。即ち、このようなケイ酸塩粒子は、屈折率の点では焼成クレイに比して塩素含有重合体との差が大きいのであるが、上記のような粒度分布に粒度調整されたものを使用することにより、優れた透明性を示す(後述する実施例の表4参照)。
【0020】
また、本発明に用いるケイ酸塩粒子は、それ自身で十分な絶縁性を向上させるが、更にアルミニウム含有化合物を0.1乃至20重量%の割合で摩砕混合して得られるアルミニウム化合物含有ケイ酸塩粒子を用いることで更に電気絶縁性が向上することを見出した。(後述の実施例2乃至6参照)
参考例としてケイ酸塩粒子と含アルミニウム化合物を単に乾式で混合したものでは、絶縁性の向上はあまり見られないことが分かる(例えば実施例3と参考例3を参照)。
【0021】
アルミニウム含有化合物としては、絶縁性に悪影響を及ぼさないものであれば使用でき、具体的には、水酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、カオリン、焼成カオリン等が挙げられ、特に水酸化アルミニウム及び/または焼成カオリンを用いることが好ましい。
【0022】
アルミニウム含有化合物の割合は、ケイ酸塩粒子とアルミニウム含有化合物の合計を100重量%としたときの、アルミニウム含有化合物の割合のことであり、1乃至20重量%であることが好ましく、アルミニウム含有化合物の割合が20重量%より多いと、絶縁性は低下する(参考例1及び2参照)。
【0023】
本発明において、摩砕混合により得られたアルミニウム化合物含有ケイ酸塩粒子の絶縁性が、なぜ向上するか詳細は不明であるが次のように推測される。
即ち、ケイ酸塩粒子とアルミニウム含有化合物を摩砕混合すると、粉砕により微粉化され、結晶構造における結合手が破断され、塩基性交換能が増大し、この結果として、ナトリウム等の電解物質が吸着等によりトラップされて絶縁性が向上するものと考えられる。
【0024】
摩砕の方法は乾式でも湿式でも良いが、特に湿式摩砕が好ましい。一例として、ケイ酸塩粒子とアルミニウム含有化合物とを、水の存在下にメカノケミカル的に反応させることにより得られる。メカノケミカル的反応とは、ケイ酸塩粒子とアルミニウム含有化合物に機械的な摩砕力が加わる条件下での反応であり、一般にボールミル、チューブミル、振動ミル、ビーズミル等の反応装置を使用し可及的に低い温度、一般に70℃以下の温度、特に15乃至50℃の温度で反応を行う。
【0025】
[ケイ酸塩粒子]
本発明の電気絶縁性向上剤を構成するケイ酸塩粒子は、ケイ酸(SiO換算)分を90重量%以上含有し、且つ下記式(1):
SiO・nAl (1)
式中、nは0.001乃至0.01、
特に0.003乃至0.01の数である、
で表される化学組成比を有している。
【0026】
上記式(1)において、nの数(シリカ1モル当たりのアルミナのモル数)が上記範囲外である場合には、このケイ酸塩粒子の粉砕性が損なわれ、特に前述した微粒で且つシャープな粒度分布を有するように粒度調整することが困難となり、樹脂に対する均一分散性が損なわれ、安定して電気絶縁性向上効果を発揮させることが困難となるおそれがある。特にnの値が上記範囲よりも小さく、ケイ酸塩というよりも所謂シリカに近いものとなると、電気絶縁性向上効果が損なわれてしまう。
【0027】
上記のケイ酸塩粒子は、モンモリロナイトに代表されるアルミノケイ酸塩鉱物を酸処理することにより得られ、得られた酸処理物を、湿式で粉砕し、乾燥後さらにジェットミル等により微粉砕することにより、所定の粒度分布に調整されたものを電気絶縁性向上剤として使用する。原料アルミノケイ酸塩鉱物としては、ケイ酸分含量が比較的多いものを用いることが、アルミナ含量が前述した少量の範囲に調整し得るという点で好ましい。
本発明において、上記ケイ酸塩粒子は、通常、非晶質であるが、一部に結晶構造が残存しているものであってもよく、また、一般には、未焼成の状態で使用に供されるが、必要により、焼成して使用することも可能である。
【0028】
本発明に用いるケイ酸塩粒子は、通常、BET比表面積が50乃至300m/gの範囲にあることが好ましい。電気絶縁性向上効果は、BET比表面積が大きくなるほど大きくなる傾向を示すが、比表面積があまりにも大きくなると、嵩高になると共に、樹脂への分散性が低下する傾向があるので、上記範囲にあることが好ましい。
【0029】
本発明に用いるケイ酸塩粒子は、必要により、高級脂肪酸塩(特にカルシウム塩)などで表面処理し、分散性を更に向上して使用することもできる。この場合、高級脂肪酸塩の使用量は、ケイ酸塩粒子当り、0.5乃至30重量%の範囲とするのがよい。
表面処理は高級脂肪酸カルシウム以外のもの、例えば、カルシウム以外の高級脂肪酸及びその塩、多価アルコール乃至その部分エステル(ジペンタエリスリトール等)を用いても良い。
【0030】
高級脂肪酸カルシウムとしては、炭素数10乃至22、特に14乃至18の飽和乃至不飽和脂肪酸、例えばカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸のカルシウム塩等が使用される。中でもステアリン酸カルシウムが好適なものである。脂肪酸は勿論牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の混合脂肪酸であってもよい。
【0031】
[塩素含有重合体組成物]
本発明の樹脂組成物は、前述したケイ酸塩粒子を含有してなることが特徴であり、この樹脂組成物は電気絶縁性が顕著に向上しており、また着色防止性や透明性も向上している。
【0032】
塩素含有重合体としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩素化ビニル−塩化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ塩化ビニル等の重合体、及びこれらの塩素含有重合体とポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテンなどのα−オレフィン重合体又はエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、などのポリオレフィン及びこれらの共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば無水マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体とのブレンド品などを挙げることができる。
【0033】
本発明の樹脂組成物においては、前記ケイ酸塩粒子を塩素含有重合体100重量部当たり0.01乃至10重量部、特に0.05乃至5重量部、最も好適には、0.1乃至3重量部の量で用いるのがよい。ケイ酸塩粒子の量が上記範囲を下回ると、電気絶縁性向上剤として満足すべき作用が発現されない。一方、塩素含有重合体に対するケイ酸塩粒子が多すぎても電気絶縁性向上剤としての作用は上乗せされず、コスト的に不利となる。
また、前記ケイ酸塩粒子に、アルミニウム含有化合物を20重量%以下の割合で摩砕混合して得られたアルミニウム化合物含有ケイ酸塩粒子も塩素含有合体100重量部当たり0.01乃至10重量部、特に0.05乃至5重量部、好適には、0.1乃至3重量部の量で用いるのがよい。
【0034】
本発明の樹脂組成物では、上記ケイ酸塩粒子に加えて、一般に、カルシウム−亜鉛系安定剤などの非鉛系安定剤や鉛系安定剤を使用することができる。
【0035】
非鉛系の安定剤として代表的なカルシウム−亜鉛系安定剤としては、それ自体公知の任意のものが使用され、この安定剤は、塩素含有重合体の加工温度で溶融しない無機系の安定剤でも、或いは塩素含有重合体の加工温度で溶融する有機系安定剤でも用いることができる。
カルシウム−亜鉛系安定剤の少なくとも一部は無機系のものであることが好ましい。
前者の無機系安定剤の適当な例は、次の通りである。
【0036】
1.ゼオライト系安定剤
ゼオライトA、ゼオライトX、ゼオライトY等の合成ゼオライト乃至はその酸処理物の金属イオン(カルシウム、亜鉛イオン)交換処理体。
【0037】
2.層状金属水酸化物系安定剤
2−1.亜鉛変成ハイドロタルサイト系安定剤
一般式
2+ 3+ (OH)2x+3y−2z(A2−・aHO(2)式中、M2+はZn等の2価金属イオンであり、M3+はAl等の3価金属イオンであり、A2−はCO 等の2価アニオンであり、x,y及びzは8≧x/y ≧1/4 およびz/x+y >1/20を満足する正数であり、
aは0.25≦a/x+y ≦1.0 を満足する数である。
を有する複合金属水酸化物。
亜鉛変性ハイドロタルサイトとしては、前記一般式(2)において、M2+の2価金属イオンがMgとZnとの組み合わせからなるものであり、Mg:Znの原子比が9:1乃至1.8:1、特に3:1乃至2.5:1の範囲にあるものが、熱安定性と初期着色防止の点で優れている。
【0038】
2−2.微結晶ケイ酸カルシウム
本発明では、ケイ酸カルシウムとして、(A)一般式(3)
CaO・xSiO・nHO ‥‥(3)
式中、xは0.5乃至2.0の数であり、nは2.5以下の数である、
で表される化学組成を有し且つ面間隔3.01乃至3.08オングストローム、面間隔2.78乃至2.82オングストローム及び面間隔1.81乃至1.84オングストロームにX線回折像を有する微結晶カルシウムシリケート或いはその多価アルコール乃至その部分エステルの複合物を用いる。この微結晶ケイ酸カルシウムも熱安定性と初期着色防止の点で優れている。
【0039】
3.カルシウム及び亜鉛の水酸化物、塩基性塩及びケイ酸塩
水酸化カルシウム、水酸化亜鉛等の水酸化物。
式(酸化物基準)
MO・qMXz/m ‥‥(4)
式中、Mはカルシウム又は亜鉛であり、Xは無機の酸性酸化物アニオン又は有機アニオンであり、mはアニオンXの価数、qは0.1乃至10、特に0.5乃至5の数である、
で表わされる組成を有する塩基性塩。特に塩基性炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性ステアリン酸カルシウム、塩基性ステアリン酸亜鉛、塩基性パルミチン酸カルシウム等。
式(酸化物基準)
MO・kSiO ‥‥(5)
式中、Mはアルカリ土類金属又は亜鉛を表し、kは0.1乃至10、
特に0.5乃至5の数である、
で表わされる組成を有するケイ酸塩。
【0040】
後者の有機系熱安定剤の適当な例は次の通りである。
4.金属石鹸系安定剤
ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸のカルシウム塩、亜鉛塩等。
【0041】
これらの無機系或いは有機系の安定剤は単独でも或いは2種以上の組合せでも使用し得る。金属石鹸配合による滑性過多を防止するために、安定剤の少なくとも一部は無機系安定剤であることが好ましい。
また、非鉛系安定剤としては、カルシウム−亜鉛系安定剤のみに限定されず、例えば、マグネシウム系、バリウム系、ストロンチウム系等の他の金属系安定剤を使用することもできる。
【0042】
また鉛系安定剤としては、三塩基性乃至四塩基性硫酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、塩基性亜硫酸鉛、二塩基性マレイン酸鉛、塩基性珪酸鉛、塩基性炭酸鉛、塩基性フタル酸鉛等を挙げることができる。また、これらを単独に使用した場合の滑性不足を補うため二塩基性ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉛等の金属石鹸、或いは各種脂肪酸エステル類やワックス類を併用することもできる。
【0043】
上述した非鉛系安定剤或いは鉛系安定剤は、その種類によっても異なるが、一般に、塩素含有重合体100重量部当たり0.1乃至10重量部、特に1乃至5重量部の量で用いるのがよい。安定剤の量が上記範囲を下回ると、満足すべき熱安定化作用が発現されず、安定剤が多すぎても熱安定剤としての作用は上乗せされず、コスト的に不利となる。
【0044】
また、上記安定剤は、それ自体公知の任意の安定助剤と組み合わせて用いることができる。
このような安定助剤としては、多価アルコール、フェノール類、β−ケト酸エステルまたはβ−ジケトンが好ましく、その適当な例は次の通りである。
【0045】
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリスイソシアヌレート、ジペンタエリスリトールアジペート等を挙げることができる。
【0046】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールF、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕などがあげられる。
【0047】
β−ジケトンまたはβ−ケト酸エステルとしては、例えば、1,3−シクロヘキサジオン、メチレンビス−1,3ーシクロヘキサジオン、2−ベンジル−1,3−シクロヘキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノン、2−アセチル−1,3−シクロヘキサンジオン、ビス(ベンゾイル)メタン、ベンゾイル−p−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メチルベンゾイル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロイルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、アセチルアセトン、ステアロイルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)−メタン及びジピバロイルメタン等を用いることが出来る。
【0048】
【実施例】
本発明を、次の実施例を挙げて更に説明する。なお、実施例で行った、試験方法は、以下のようにして行った。
【0049】
(1)化学分析
JIS.M.8855に準拠して測定した。
【0050】
(2)粒径測定
Coulter 社製Particle Size Analyzer Model LS13 320 を使用し、平均粒径を測定した。
【0051】
(3)電気絶縁性(V.R)
軟質塩化ビニルシートを170℃、圧力150kg/cm 、5分間加圧加熱成形し、厚さ1mmのシートを作成して試験片とし、JIS.6723に準拠し、試料シートの30℃または60℃における体積固有抵抗値を測定した。
【0052】
(4)シート着色性・透明性
上記(3)と同様の条件で作成したシートを、日本電飾(株)製ND−1001DP型色測色差計を用いて測定した。着色性については裏当てに白板を使用して測定し、絶縁向上剤無添加(ブランク)を基準とした色差(△E)で示した。透明性については全可視光透過率で評価した。
【0053】
(実施例1)
SiOを76.1%、Alを12.5%含有するアルミノ珪酸塩鉱物(酸性白土)を40%硫酸にて90℃で30時間酸処理し、十分な水洗後、固形物相当で50gを濃度が20%になるように1.5Lポットミルに2mm径アルミナボール600mlと共に仕込み、12時間湿式粉砕を行った。得られたスラリーをステンレス製バットに移し替え110℃にて蒸発乾固した。乾燥物をサンプルミルで予備粉砕を行った後、日本ニューマチック製100型ジェットミルにて粉砕を行い、絶縁向上剤微粉末(本発明品)を得た。
得られた絶縁向上剤微粉末を分析した結果、SiO=94.5%、Al
=0.84%であった(Al/SiOモル比=0.005)。
また、レーザー散乱法による粒度分布測定を行ったところ、中位径0.356μm、最大径約1μm、最小径0.1μmの微細且つ極めてシャープな粒度分布を持つ粉体であることが観察された(添付図3参照)。
更に、BET法による比表面積測定結果は140m/gであった。
【0054】
(比較例1)
絶縁性向上剤として汎用に用いられている焼成クレイ(SATINTON SP−33)を用いた(Al/SiOモル比=0.52)。粒度分布は中位径2.716μmでかなりブロードな分布を持つ粉体であることが観察された(添付図4参照)。
【0055】
絶縁性向上剤を配合した樹脂評価において、絶縁性向上剤以外の配合は以下の通りである。
(基本配合1:鉛系配合)
重量部
塩化ビニル樹脂(重合度=1300) 100
ジ・2−エチルヘキシル・フタレート(DOP) 50
三塩基性硫酸鉛 2.5
ステアリン酸鉛 0.5
重質炭酸カルシウム 50
絶縁性向上剤(添加量は表1参照)
電気絶縁性の測定結果を表1に、シートの色相の測定結果を表2にそれぞれ示す。
【0056】
【表1】
Figure 2004225033
【0057】
【表2】
Figure 2004225033
【0058】
(基本配合2:非鉛系配合)
重量部
塩化ビニル樹脂(重合度=1300) 100
ジ・2−エチルヘキシル・フタレート(DOP) 50
Ca/Zn系複合安定剤(水澤化学製) 3.0
重質炭酸カルシウム 50
絶縁性向上剤(添加量は表3参照)
電気絶縁性の測定結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
Figure 2004225033
【0060】
(基本配合3:非鉛系透明配合)
重量部
塩化ビニル樹脂(重合度=1050) 100
ジ・2−エチルヘキシル・フタレート(DOP) 50
Ca/Zn系複合安定剤(水澤化学製) 2.0
絶縁性向上剤(添加量は表4参照)
シートの透明性の測定結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
Figure 2004225033
【0062】
(実施例2〜6、参考例1〜4)
表5に示すように実施例1で得た試料と、水酸化アルミニウム(昭和電工製H−42M)及び/又は焼成カオリン(SATINTONE SP−33)を表5に示した重量比で、実施例1と同様の仕込量、粉砕条件にて同時に湿式粉砕を行い、更に同様の方法で粉体をそれぞれ調製した。次に基本配合2の条件で、絶縁性向上剤の添加部数を0.3重量部にて絶縁性を測定した。
結果を表5に示す。
【0063】
【表5】
Figure 2004225033
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の化学組成のケイ酸粒子を電気絶縁性向上剤として塩素含有重合体に配合することにより、焼成クレイに比して少ない配合量で、優れた電気絶縁性の向上効果が得られ、また高温での電気絶縁性の向上作用に優れており、更に透明性や着色防止性にも優れているという利点が達成される。
また前記ケイ酸塩粒子を、アルミニウム含有化合物、特に水酸化アルミニウム及び/又は焼成カオリンを1乃至20重量%以下の割合で摩砕混合して得たアルミニウム化合物含有ケイ酸塩粒子も優れた電気絶縁性の向上効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明品(実施例1)と焼成クレイ(比較例1)を鉛系配合の塩素含有重合体への配合量と、体積抵抗との関係を片対数グラフにした図である。
【図2】本発明品(実施例1)と焼成クレイ(比較例1)を非鉛系配合の塩素含有重合体への配合量と、体積抵抗との関係を片対数グラフにした図である。
【図3】本発明品の粒度分布を示す図である。
【図4】焼成クレイの粒度分布を示す図である。

Claims (9)

  1. ケイ酸(SiO換算)分を90重量%以上含有し、且つ下記式(1) :
    SiO・nAl (1)
    式中、nは0.001乃至0.01の数である、
    で表される化学組成比を有するケイ酸塩粒子からなることを特徴とする電気絶縁性向上剤。
  2. 前記ケイ酸塩粒子は、レーザ散乱法で測定して、体積基準の中位径が0.1乃至1μmであり、しかも粒径10μm以上の粒子を実質上含有していない粒度分布を有している請求項1に記載の電気絶縁性向上剤。
  3. 前記ケイ酸塩粒子の粒度分布において、粒径が0.01μm以下の粒子を実質上含有していない請求項2に記載の電気絶縁性向上剤。
  4. 請求項1に記載のケイ酸塩粒子と、アルミニウム含有化合物を摩砕混合して得られたアルミニウム化合物含有ケイ酸塩粒子とからなり、該アルミニウム含有化合物を1乃至20重量%の割合で含有していることを特徴とする電気絶縁性向上剤。
  5. 前記アルミニウム含有化合物が、水酸化アルミニウム及び/または焼成カオリンからなることを特徴とする請求項4に記載の電気絶縁性向上剤。
  6. 塩素含有重合体と、ケイ酸(SiO換算)分を90重量%以上含有し、且つ下記式(1) :
    SiO・nAl (1)
    式中、nは0.001乃至0.01の数である、
    で表される化学組成比を有するケイ酸塩粒子を含有してなることを特徴とする電気絶縁性の向上した樹脂組成物。
  7. 前記ケイ酸塩粒子を、塩素含有重合体100重量部当たり0.01乃至10重量部の量で含有する請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 塩素含有重合体と、請求項4のアルミニウム含有化合物ケイ酸塩粒子とを含有してなることを特徴とする電気絶縁性の向上した樹脂組成物。
  9. 前記アルミニウム含有化合物ケイ酸塩粒子を、塩素含有重合体100重量部当たり0.01乃至10重量部の量で含有している請求項8に記載の樹脂組成物。
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