JP2007529014A - 生体高分子配列分析のための電子移動解離 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、合衆国法典第35編119条(e)項に基づいて、2004年3月12日出願の米国特許出願番号60/552,876号および2004年5月20日出願の60/572,884号(その開示が、本明細書中で参考として援用される)の優先権を主張する。
タンパク質およびペプチドの研究および特徴付けは、現代生物学のまさに重要な部分となっており、これ自体がプロテオミクスという名称を有する。質量分析は、ペプチドおよびタンパク質分析のために使用される最も重要な技術の1つとなっており、この分野で多数の異なる質量分析実験が行われている。本発明は、文献に以前に記載されている「ボトムアップ」または「トップダウン」技術のいずれかを使用したペプチドおよびタンパク質のアミノ酸配列を特徴づけるための質量分析の使用に関する。現在、これらの実験型のうちで最も広範に使用されているものは、「ボトムアップ」プロテオミクス実験である。しかし、本明細書中に記載の発明は、タンデム質量分析(MS/MS)を利用する任意のプロテオミクス質量分析実験と同様に、「トップダウン」型試験の実施を有意に進行させる。
1.ペプチドイオンを導入し、RF四重極イオントラップ(2Dまたは3D)に捕獲する。
2.選択したペプチド前駆イオン種に関連する質量電荷比(m/z)の狭い範囲外の全イオンを、トラップから排除する。
3.単離された前駆ペプチドイオンを動力学的に励起し、衝突誘起分解(CAD)を受ける。
4.保持された生成物イオンを質量分析して、質量(m/z)スペクトルを得る。
a)翻訳後修飾された(すなわち、リン酸化およびグリコシル化など)ペプチドは、しばしば、ペプチド骨格の切断によるよりもむしろ修飾の喪失によって断片化する。約(20%〜30%)の比較的比率の低いこれらのペプチドイオン前駆体型のみから説明可能な/検索可能な生成物イオンスペクトルを得られる。
b)複数の塩基性アミノ酸残基(Lys、Arg、およびHis)を含み、それにより2つを超える電荷を有するペプチドも、ペプチド骨格に沿って無作為に断片化することができず、それにより、上記テクノロジーによって分析した場合、不完全な配列情報が得られる。
c)40個を超えるアミノ酸を含むペプチドもまた、ペプチド骨格に沿って無作為に断片化することができない。これらによっても不完全な配列情報が得られる。
1)翻訳後修飾された(リン酸化またはグリコシル化)ペプチドは、主に、ペプチド骨格結合で断片化し、質量分析によって容易に配列決定される。翻訳後修飾および他の側鎖部分を欠く断片化は、小さな副反応のみが認められるか、全く認められない。
2)多塩基性残基(それにより、気相内に2つを超える正電荷を有する)を含むペプチド、程度の差はあるが無作為なペプチド骨格に沿ったフラグメントでさえも容易に配列決定される。
3)ECDフラグメントは、分析されるペプチドのサイズに制限されない。McLaffertyのグループは、現在、ECDを使用してインタクトなタンパク質の配列を確認し、インタクトな分子上の翻訳後修飾を位置づけることができるという多数の証拠を示している。
1.ECD反応を起こすのに必要な熱運動エネルギー付近で陽イオンおよび電子を同時に閉じ込めることが非常に困難である。これは、つい最近まで、FT−ICR質量分析計の高磁場内に位置づけられたICRセル中のみで行われていた。これらのECD ICR装置は、典型的には、約4.7〜9Teslaの磁場を得るために超伝導磁石を使用し、それにより、毎回50〜150万ドルかかる。ほとんどのタンパク質配列分析は、現在、RF四重極イオントラップ、RF四重極線形トラップ、Q−TOF(四重極飛行時間型)、またはTOF−TOF装置で行われている。CAD中にイオンを含めるために従来から使用されている不均一なRF場デバイス(RFトラップおよびイオンガイド)が電子を閉じ込めないことが、FTICR以外の任意の質量分析計によるECDの実施を主に困難にしている。これは、電子の質量が非常に小さいことによる。これらのデバイスに注入された電子も、任意の効率でECD反応が起こるのに十分な時間間隔で熱エネルギー付近で保持することができない。したがって、いくつかのグループが最近RFイオントラップでのECDの実施を報告しているにもかかわらず、これらの実験の感度/フラグメントイオン収率は、ETDを使用して得られた結果よりも実質的に低い。
本開示は、質量分析計におけるイオンの新規の断片化方法および質量分析計によるペプチドおよびタンパク質の配列分析方法に関する。1つの実施形態によれば、ポリペプチドを、電子移動解離事象によってペプチド骨格に沿って無作為に断片化し、ここで標的ポリペプチドがイオン化し、四重極線形イオントラップに注入する。次いで、イオン化ポリペプチドと反対の電荷を有する1価または多価の気相イオンを、四重極線形イオントラップに注入し、気相イオンおよびイオン化ポリペプチドを制御された条件下で混合してアニオンからカチオンへの電子移動を促進し、それにより、電子移動解離生成物イオンの生成を誘導する。
定義
本明細書中で使用される、用語「ハロゲン」には、臭素、塩素、フッ素、およびヨウ素が含まれる。
本開示は、質量分析システムにおけるポリペプチドイオンを解離するためのイオン−イオン反応の使用に関する。より詳細には、本開示の1つの態様は、RF電場イオン封じ込めデバイス内での電子の多価ポリペプチド分析物イオンの移動を含み、それにより、ポリペプチドイオンの電子移動解離(ETD)が促進されるイオン−イオン反応の利用に関する。
式1 CH4+e70eV → CH4 ・+ + e− <70eV + e− Thermal
式2 CH4+e70eV → CH3 + + H・ + e− <70eV+e− Thermal
ETD反応のアニオンを生成するために、分子を化学イオン源に蒸発させ、熱電子集団と反応させる。これは、以前に記載されている周知のテクノロジーである(Hunt等,Anal.Chem.1976,48,2098およびHunt等,Anal.Chem.1978,50,1781−1784)。陽電子親和力(EA)(発熱反応して安定なまたは一過性に安定なラジカルアニオンを形成する)を有する任意の分子は、電子供与体として機能することができ、それにより、電子移動解離反応における試薬として使用される可能性がある。しかし、非ラジカル(偶数電子)アニオンも電子供与体として機能することができることに留意すべきである。
式3(六フッ化硫黄)SF6 + e− Thermal → SF6 ・−
式4(ペルフルオロベンゼン)C6F6 + e− Thermal → C6F6 ・− +
式5(ペルフルオロベンゼン)C6F6 + e− Thermal → C6F5 − + F・
式6(アントラセン)C14H10 + e− Thermal → C14H10 ・−(アントラセンラジカルアニオン)
C14H10 ・− →C14H9 − + H・(単分子分解生成物)
C14H10 ・− + CH4→C14H11 − + CH3 ・(イオン−分子反応生成物)
式7 [M+nH]+n + A・− → [M+nH]・(n−1)+ + A → [M+(n−1)H](n−1)+ + H・ + A
式8 [M+nH]+n + A・− → [M+(n−1)H](n−1)+ + [AH]
式9 [M+nH]+n + A− → [M+(nH)]・(n−1)+ + [A]・ → [M+(n−1)H](n−1)+ + H・ + A・
式10 [M+nH]+n + A− → [M+(n−1)H](n−1)+ + [AH]
電子移動
式11 [M+nH]n+ + [A]−・ → [M+nH]・(n−1)+ + A
水素放射
式12 [M+nH]・(n−1)+ → [M+(n−1)H](n−1)+ + H・(水素放射)
再結合および解離
式13a [M+(n−1)H](n−1)+ + H・ → [Ci+(m+1) c’H](m)+ + [ZN−i+(n−1−m)H]・(n−1−m)+ z
または
式13b [M+(n−1)H](n−1)+ + H・ →[Ai+mH]・(m)+ a+ [YN−i+(n−m)H]+(n−1−m) y’
上記のように、陽電子親和力(EA)(発熱反応して安定なまたは一過性に安定なラジカルアニオンを形成する)を有する任意の分子は、電子供与体として機能することができ、それにより、電子移動解離反応における試薬として使用される可能性がある。さらに、本発明者らは、多価ペプチドと反応した場合に電子を移動してETDを行う偶数電子種を形成するいくつかの化合物も同定した。したがって、ラジカルアニオンの形成は、アニオンが電子移動能力を有するかどうかの決定のための唯一の基準ではない。本発明者らの最初の研究は、以下のいくつかの化合物由来のアニオンを使用した:FC−43(ペルフルオロトリブチルアミン、PFTBA)、サルファヘキサフルオライド(SF6)、パーフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン(PDCH)、ヘキサフルオロベンゼン(C6F6)。この研究では、ETD型断片化が認められるが、プロトン移動反応が主に起こった。次いで、本発明者らは、選択したペプチドイオンとの反応のための特定のアニオン種を単離する能力を模倣した。その時、本発明者らは、上記の種ではなくバックグラウンドイオンが低レベルETD断片化を担うことを発見した。六フッ化硫黄およびPDCHの両方からのアニオンの単離により、これらのアニオンのみがプロトン移動反応を誘起し、検出可能なETDは認められないことが証明された。
(式中、式中、nは1または0であり、
Xは、S、O、N、NH、CR5、およびCHR5からなる群から選択され、
Yは、S、O、N、NH、CR6、およびCHR6からなる群から選択され、
Wは、S、O、N、NH、CR7、およびCHR7からなる群から選択され、
Uは、S、O、N、NH、CR8、およびCHR8からなる群から選択され、
Zは、S、O、N、NH、CR3、CHR3、および−CHR8CHR7−からなる群から選択され、
TおよびVは、独立して、S、O、N、NH、CR4、およびCHR4からなる群から選択され、
ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、H、C5〜C6アリール、C5〜C6ヘテロアリール、ハロ、CN、C1〜C4アルキル、アミノ、およびヒドロキシルからなる群から選択されるか、R1およびR8ならびに/あるいはR2とR7の原子が共に結合してC5〜C6アリール、C5〜C6ヘテロアリール環を形成するか、R7およびR5ならびに/あるいはR6とR8との原子が共に結合してC5〜C6アリール、C5〜C6ヘテロアリール環を形成するか、R2とR3との原子が共に結合してC5〜C6アリール、C5〜C6ヘテロアリール環を形成する)を有する多環芳香族炭化水素。
1つの実施形態によれば、これらの実験を行うために使用した装置は、2−D−多重極イオントラップにおける改良されたペプチド断片化方法のために必要な工程を実施するように改変された市販のシステム(改変FinniganLTQ(Thermo Electron Corp.))である。他の代わりの装置の構成を、他の市販または特注の構成要素に組み込んで使用することができる。イオン通路の機構またはESI源の間のイオン経路成分からRF QLTへの印加電圧を変化させなかった。図2は、装置に合わせた修正の概要を示し、本発明での使用に適切な線形四重極イオントラップのより詳細な説明は、米国特許公開番号___で公開された米国特許出願番号___に記載されている。
多価ポリペプチドカチオンを、エレクトロスプレーイオン化(ESI)によって生成した。1pmol/μLのペプチドを含む40%アセトニトリル水溶液(0.1%酢酸を含む)を、SilicaTip(商標)融解石英エミッタ(30μmチップ、New Objective,Woburn,MA,USA)に注入した。研究ペプチドには、副腎皮質刺激ホルモン断片1−24(ATCH hormone,Sigma−Aldrich,St.Louis,MO,USA)および研究所内合成リンペプチドが含まれる。メタンバッファーガス(MG Industries,Malvern,PA,USA)を使用した化学的陰イオン化を使用して、SF6(MG Industries,Malvern,PA,USA)およびPDCH(Sigma− Aldrich,St.Louis,MO,USA)のアニオンを生成した。Finnigan LTQ線形イオントラップ質量分析計(ThemoElectron,San Jose,CA,USA)を、デバイスの後ろ側(ファクトリーナノスプレー源の反対側)に置いたFinnigan 4500化学的イオン源(Finnigan,Sunnyvale,CA,USA)を受け入れるように適合させた。スキャン事象の順序は、以下を含む:以下により詳細に記載するように、前駆体イオンの単離(線形四重極イオントラップ)、イオン/イオン反応ためのアニオンの導入、最後に、生成物イオンの質量分析。
イオントラップへのカチオンの注入を、図5Aに示す。大気圧インターフェースのスキマー電極を地電位(0ボルト)に維持し、それにより、QLTに入るカチオンの運動エネルギーが本質的に0ボルトである。したがって、地電位でのBack Lens電極へのバイアス印加によって、バックグラウンドとの少数の散逸的衝突を受けた注入イオンがデバイスの前部への後戻りを反映するようにDC軸ポテンシャルが上昇する。注入イオンは、多数のさらなるヘリウム(約3mTorr)原子との運動量減耗衝突を受け、その軸方向の動きが有効に静められ、デバイスの中心部分の低バイアス電位によって十分に得られた軸方向のDC中に捕獲される。これらの衝突もイオンの放射状の動きを静め、その結果、RF四重極場の放射状の強力な集点効果の影響下で、イオンはデバイスの重心軸付近に広がる。さらなる運動励起に供されない限り、ヘリウムとの衝突により捕獲されたカチオンの運動エネルギーおよび内部エネルギーは約1〜2m秒内に熱レベル付近に減少する。完全に衝突から解放されたイオンは、重心軸の約1.0mm以内に閉じ込められたままである。
カチオン注入の終了および「注入波形」電場の任意の印加の中止後から数m秒以内に、所望のm/z分解能および高効率で(前駆体イオンの喪失が最も低い)単離することができるようにRF四重極捕獲電場の強度を増加させることができる。所望の前駆体m/z枠の外側の全ての他の陽イオンがQLTから共鳴によって排出されるようにより高い分解能の「波形」電場を印可する。通常、90%を超える前駆体が保持される。m/z単離中、デバイスの中心部分内にカチオンを封じ込めるために、QLTの前部および後部のDCバイアス電位を、中心部分より約12ボルト高く維持する。
前駆体m/z単離の完了後、前部のDCバイアル電位を中心部より1ボルト低く減少させる。カチオンの軸封じ込めを維持するために、前部DCバイアスを中心部および前部の両方に維持する。数m秒後、中心部中の全前駆体イオンが最初に前部に拡散し、再度、ヘリウム原子との衝突が静められることによって保持さされる。
一旦前駆体イオンが前部に移動すると、アニオンを注入および捕獲するために、中心部、後部、および後レンズのDCバイアス電位は、「地」電位以上に上昇する。NICI源を0ボルトにバイアスし、それにより、前部を負DCバイアス電圧に保持されて、前駆体カチオンの捕獲が維持され、デバイスの全面に陰イオンのための軸方向の電位壁が作製される。中心部分のDCバイアスは、後部よりも正になり、それにより、デバイスのこの部分にアニオンが蓄積する。この工程は、アニオンが定義付けによって負電荷であり、DCバイアス電位が異符号を有するので、アニオンがデバイスの後部から注入されることを除き、工程1におけるカチオンの注入および蓄積に対応する。
アニオン注入の終了から数m秒以内に、RF四重極捕獲電場の強度を、最良の達成可能なm/z分解および効率で前駆体を単離することができるように調整することができる。このような試薬アニオンのm/z単離を、図5Eに示す。上記のように、アニオン単離「波形」により、所望の試薬アニオンに近いm/z比および以前に選択した前駆体カチオンに近いm/z比のいずれも有さないアニオンを共鳴によって排出しなければならない。したがって、選択した前駆体のm/z枠に近いm/z比の望ましくないアニオンが排出される。この設定は理想的ではない。しかし、この設定は、この問題を回避するために駆動するQLTおよび/または電圧のデザインを実質的に変化させる必要がある。この実施により、カチオン−アニオン反応の開始前にトラップから最も望ましくないアニオンが確実に排除される。
一旦所望の捕獲された前駆体カチオンおよび試薬アニオン集団が確立されて衝突が静められると、二次電圧を、QLTの両末端レンズに印加する(本発明者らの命名法にしたがって、放射状封じ込めを行うためにQLT電極に印加したRF電圧は一次RF電圧である)。この二次RF電位の効果は、陽イオンおよび陰イオンの両方を拒絶することである。任意の所与のm/zのために、この斥力効果を、m/zと逆に変化する斥力ポテンシャルとしてモデリングすることができ、文献では、擬ポテンシャルまたは有効ポテンシャルと呼ばれる。QLTの同一領域中のアニオンおよびカチオンを同時に捕獲し、それにより、カチオン−アニオン反応を起こすために、トラップセグメントおよび末端レンズに印加したDCバイアス電圧は等しくなる(通常、0.000ボルト)。末端レンズに印加された二次RF電圧によって確立された擬ポテンシャルにより、カチオンおよびアニオンの両方に必要な軸方向の捕獲が得られる。これを、図5Fに示す。
カチオン−アニオン反応を終了させるために、中心部分のDCバイアス電圧を、末端部分および末端レンズのDCバイアスよりも低くする。2m秒以内に、全カチオンが中心部分に移動し、全アニオンがQLTの末端部分に移動する。次いで、末端レンズプレートに印加した軸方向の捕獲RF電圧(二次RF電圧)を止めて、アニオンを放出させる。これを、図5Gに示す。診断手順のために、これをしばしば使用して、未反応の試薬アニオンのm/zスペクトルを得る。上記のように低下させる代わりに中心部分の相対DCバイアスを完全に小さくすることによるカチオン−アニオン反応の終了によって、これを容易に行うことができる。これにより、中心部分にアニオンが保持され、軸に沿ってカチオンが抽出される。これを、図5Hに示す。
従来の様式で、いずれかの選択された極性の最終イオン集団のm/zスペクトルを得る(Bier−Syka,Schwartz等)。イオンを、棒電極中のスロットを介して、連続的に共鳴によってm/zに応じてイオン検出器に排出する。
実施例1:ポリペプチドの電子移動解離のためのアニオンの使用
1つの実施形態によれば、FC−43(ペルフルオロトリブチルアミン、PFTBA)、サルファヘキサフルオライド(SF6)、パーフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン(PDCH)ヘキサフルオロベンゼン(C6F6)、およびアントラセンをNICI(陰イオン化学的イオン化)源に導入して、実験用アニオンを生成した。全ての場合、供給源で作製されたアニオンを、標準的なペプチド前駆体イオンと反応させた場合に、少なくともいくつかのETD生成物を生成した。FC−43(電子衝撃イオン源を備えた質量分析計のために使用した標準的なm/zの較正物)を供給源に導入した場合、非常に低い前駆体−ETD生成物変換効率でいくつかのcイオンおよびzイオンが生成された。その後の実験では、上記分子を個別にイオン源に導入し、全てにより本発明者らの標準的な前駆体イオン(3価のリンペプチド(LPISASHpSpSKTR)3+(配列番号1))が広範なc型およびz型に断片化された。前駆体−ETD生成物変換効率は、SF6およびPDCHについては約0.1〜1%の範囲であり、(C6F6)については約0.5〜5%の範囲であり、アントラセンおよび9,10ジフェニルアントラセンについては約5〜20%の範囲であった。
実施例2:電子移動解離質量分析装置の修正および操作によるポリペプチド配列分析
修正ナノフローエレクトロスプレーイオン源(ESI)を備えた市販のQLT(Finnigan LTQ質量分析計(Thermo Electron,Waltham,MA))を使用して全実験を行った(図2〜4を参照のこと)。LTQを、装置の後方に配置したFinnigan 4500CI源(Thermo Electron)に適合するように修正した。アニオンビームを、八重極イオンガイドに印加したRF電圧のオン/オフ制御によってゲーティングし、CI源からQLTにアニオンを輸送する。図5A〜5Hは、3セグメントデバイスのいずれかの末端に配置したESI源およびCI源を備えた線形イオントラップの略図を示す。イオン/イオン反応の生成物を生成および分析するために、装置制御ソフトウェア(ITCLコード)を、5A〜5Hに図示したスキャン事象を標準的なQLT MSnスキャン機能に組み込むように修正した。
多価(プロトン化)ペプチドを、ESIによって生成した。1pmol/μlのペプチドを含む40%アセトニトリル水溶液(0.1%酢酸を含む)を、SilicaTip(商標)融解石英エミッタ(30μmチップ、New Objective,Woburn,MA,USA)に注入した。サンプルは、アンギオテンシンI(DRVYIHPFHL;配列番号2、Sigma−Aldrich)および研究所内合成リンペプチド:LPISASHpSpSKTR(配列番号1)、APVAPRPAApTPNLSK(配列番号3)、およびDRpSPIRGpSPR(配列番号4)を含んでいた。メタンバッファーガス(MG Industries,Malvern,PA)と共に負CIを使用して、メタン(Aldrich)の陰イオンを生成した。アントラセンを、融解石英制限カラムに接続したガスクロマトグラフオーブンおよび加熱トランスファラインアセンブリ(Thermo Electron)からなる間に合わせの加熱バッチ注入口を介してCI源に導入した。(図4を参照のこと)
Agilent(Palo Alto,CA)1100シリーズのバイナリHPLCシステムを、nHPLC−マイクロ−ESI−MS(nHPLC−μESI−MS/MS)によるオンラインペプチド分離および分析のためのQLT質量分析計に接続した。
10の合成ペプチド(1〜100fmol)の混合物を、分析カラムにポリテトラフルオロエチレンの管類(長さ0.06in×直径0.012in(1in=2.54cm)、Zeus Industrial Products,Orangeburg,SC)と端が接続されたポリイミドコーティングした融解石英マイクロキャピラリー「プレカラム」(長さ360μm×直径75μm、Polymi−cro Technologies,Phoenix)にロードした。このカラム(長さ360μm×直径50μm)を、5cmの5μm C18逆相充填剤(YMC、Kyoto)で作製されており、組み込みレーザー引き抜きエレクトロスプレーエミッタチップを具備していた(Martin等,(2000)Anal chem.72:4266−4274)。ペプチドを以下の勾配を用いて60nl/分の流速で溶離した:0〜100%のBを17分、100〜0%のBを18分(A、100mM酢酸水溶液(Sigma−Aldrich);B、100mM酢酸の70:30アセトニトリル溶液(Mallinckrodt/水))。データ依存性設定下でスペクトルを記録した。全スキャンマススペクトル(300〜600m/z)および全スキャンマススペクトル中の最も豊富なイオンに関して記録した3つのETD MS/MSスペクトルの獲得によって装置をサイクル運転させた(1秒/サイクル)。
300μgアリコートの精製核タンパク質を、トリプシン(Promega、1:20、酵素/基質)を含む100mMのNH4HCO3(pH8.5)にて37℃で一晩消化した。溶液を酢酸で酸性化し、乾燥させた。ペプチドを、メチルエステルに変換させた(Ficarro等,(2002)Nat.Biotechnol.20,301−305)。凍結乾燥によって試薬を除去し、サンプルを、MeOH、MeCN、および0.011%酢酸を含む混合物に再構成した。6cmのPOROS 20 MC金属キレートアフィニティクロマトグラフィ充填剤(Per−Septive Biosystems,Framingham,MA)を充填したFe3+活性化固定金属アフィニティクロマトグラフィカラム(長さ360μm×直径100μm)への半分のサンプルのローディングによってリンペプチドを富化した。15μlの250mMアスコルビン酸(Sigma)の使用によってC18マイクロキャピラリープレカラム(上記)にてリンペプチドを溶離した。プレカラムと端を接続し(上記)、リンペプチドを以下の勾配で溶離した:0〜60%のBを60分、60〜100%のBを70分。全スキャンMS中の5つの最も豊富なイオンをMS/MSのために選択したこと以外は、上記のようにスペクトルを記録した(ETD、サイクル時間は1.5秒)。
図6は、2リン酸化合成ペプチドLPISASHpSpSKTR(配列番号1)由来の(M+3H)+3イオンについて記録した単回スキャンETDマススペクトルを示す。このスペクトルの総獲得時間は300m秒であった。考察すべき陽イオンは、1pmol/μlレベルでサンプルを含む注入溶液のESIによってQLTの前部に生成された。得られた全スキャンスペクトルは、(M+3H)+3イオンと(M+2H)+2イオンとの混合物をそれぞれm/z482および722で含んでいた。電子移動反応のための試薬アニオンは、QLTの後部に接続したCI源中に生成された。1 torr(1torr=133Pa)の圧力での70eV電子とのメタンガスの衝撃により、正電荷の試薬イオン(CH5 +およびC2H5 +)および熱電子または熱電子付近の集団が生成された。アントラセン(C14H10)がCI源に蒸発された場合、生成された主なアニオンは、それぞれ式C14H9 −およびC14H11 −を有する偶数電子種(m/z177および179)である。
図6、7、8に示す断片化の質および範囲、ならびに検出されたサンプルレベル(図7C)は、今まで何百ものペプチドに関して記録されたスペクトルで認められたもの(PTMを使用したスペクトルが含まれる)に特有である。これらのスペクトルを手作業で解釈するか(de novo)、これらを使用し、SEQUESTなどのアルゴリズムを使用してデータベースを検索し、ペプチド配列を生成することができる(Eng等,(1994)J.Am.Soc.Mass Spectrom.5,976−989)。典型的には、非リン酸化トリプシンペプチドのCADタンデムマススペクトルにより、2.0〜4.0の相互相関スコアが得られる。ETDを使用して、PTM2を使用するか使用しないトリプシンペプチドのタンデムマススペクトルにより、3.0〜6.5の範囲の相互相関スコアが得られる。一旦SEQUESTをETD断片化に典型的な特徴を考慮するように適応させると、これらのスコアがさらに増加する可能性が高い。
実施例3:電子移動解離質量分析を使用したホスホプロテオーム分析
リン酸化は、細胞内シグナル伝達ネットワークの基礎をなすが、タンパク質リン酸化は低レベルで起こり、リン酸化ペプチドは従来の衝突活性化解離(CAD)MS/MSを使用して配列決定することが困難であるので、タンパク質リン酸化の大規模分析は依然として困難である。以下を使用するプロトコールを本明細書中に記載する:(1)巨大な(約15〜30残基)多価ペプチドの混合物を生成するためのLys−C、(2)リンペプチド富化のための固定化金属アフィニティクロマトグラフィ(IMAC)、(3)(リン酸塩を喪失することのない)リンペプチド断片化のための電子移動解離、および(4)データベース検索を容易にするための新規のソフトウェアアルゴリズム(OMSSA)。全酵母溶解物の分析および2つの異なる細胞系におけるリンタンパク質の差分発現の表示(リンプロファイリング)についてのこのアプローチの有用性を証明する。
出芽酵母由来のタンパク質をLys−Cまたはトリプシンで消化し、得られたペプチドを塩酸メタノールでメチルエステルに変換した。差分表示実験のために、2サンプル由来のペプチドを、それぞれd0−およびd3−メチルエステルに変換し、分析前に混合した。次に、IMACによってリンペプチドを富化し、(イオン/イオン反応のためのさらなるイオン源を受け入れるように適合させた)改変FinniganLTQにおけるnRP−HPLC−μESI−MS/MSによって分析した。装置をデータ依存モードで操作して、ETDスペクトルまたは連続的CAD/ETDスペクトルのいずれかを得た。リンペプチドカチオンの前部から線形イオントラップへの注入およびその後の後CI源から注入したフルオランテンアニオンとの短時間の反応(約65m秒)によってETDスペクトルを得た。
ETDによってペプチド骨格の断片化が促進されて、c/zイオン対が形成され、翻訳後修飾がインタクトなままである。ETDスペクトルを使用したデータベース検索を、特にリンペプチドについて、新規の確率ベースのプログラム(オープン質量分析検索アルゴリズム(OMSSA))の使用によって本発明者らの研究所で至適化する。
連続的イオン/イオン反応
上記のように、一定のアニオンは、主にETD試薬またはPTR試薬のいずれかとして作用する。いずれかのカテゴリー由来のアニオンへのカチオンの曝露により、これらの別々の反応を、個別且つ首尾よく行うことができる。例えば、多価ペプチド前駆体イオン(例えば、z>4)を、ETD誘起アニオンを使用して解離し、その後これらの試薬を除去し、第2のPTR誘起アニオン型を導入することができる。生成物種の荷電状態が制御された様式で減少するようにこの第2の反応の持続時間を調整することができる。すなわち、ETDによって+10前駆体ペプチドを解離して、+1〜−9の範囲の電荷を有するフラグメントを得ることができる。勿論、このような多価生成物の同位体ピークのm/z分解能は問題があり得るので、ETD生成物が主に+1荷電状態に変換されるように第2のPTR反応の持続時間を調整することができる。正味の効果は、種々の荷電状態で最初に精製されたETDフラグメントをより低い荷電状態に変換し、それにより、スペクトルの解釈を簡潔にすることである。
FinniganLTQ線形イオントラップ質量分析計を、ファクトリーナノスプレー源ペプチドイオン生成に対抗するデバイスの背面に配置した化学イオン化源を受け入れるように適合させた。化学的陰イオン化(メタンバッファー)を使用して、フルオランテン、安息香酸、および六フッ化硫黄のアニオンを生成した。フルオランテンおよび安息香酸を、ガスクロマトグラフオーブンおよび加熱トランスファラインからなるバッチ注入口を介して導入した。六フッ化硫黄を、リーク弁を介して直接供給源(ガスである)に導入した。電荷徴候に無関係の捕獲のために、LTQエレクトロニクスを、第2のRF捕獲電圧をQLTの末端レンズに重ね合わせるように修正した。
修正線形イオントラップ質量分析計を使用して、本発明者らは、イオン/イオン反応を使用した多価ペプチドの直接的調査を証明する。ここに、+7ACTHペプチド(SYSMEHFRWGKPVGKKRRPVRVYP7+;配列番号72)(m/z 420)を最初に単離し、フルオランテンのアニオンと約75m秒反応させた。この反応後に得られたスペクトルを、図9に示す(上のパネル)。ペプチドはほとんど全ての骨格結合で解離するが、多くのフラグメントは、ここで使用した質量分析計の分解能を超えた電荷を有する(挿入図を参照のこと、点で印をつけたm/z)。この問題を回避するために、本発明者らは、連続的イオン/イオン反応を実施した。この実験では、ETD反応および過剰なフルオランテンアニオンの排除後、得られた多価生成物イオンを偶数の六フッ化硫黄アニオンと反応させる(約200m秒)。この第2の反応(プロトン移動、PTR)は、1プロトン化フラグメントイオンのみを含み、種々のc型およびz型生成物イオンシグナルを1つの荷電状態に集中させるために生成物スペクトルを簡素化する働きをする。正味の結果は、前駆体ペプチドのN末端配列およびC末端配列に特有の同族列の1価のc型およびz型のフラグメントイオンの生成である(線形トラップのm/z範囲の限度は2000である)。上の挿入図中に示す多価フラグメントの排除に留意のこと。
実施例5:LTQ−ETD装置の改変、条件、および操作
修正ナノフローエレクトロスプレーイオン化(ESI)源を具備したFinniganLTQ質量分析計(Thermo Electron,San Jose,CA)を使用して全実験を行った(図2を参照のこと)。装置の背面に配置したFinnigan4500CI源(Thermo Electron)に適応するようにLTQを改変した。八重極イオンガイドに印加したRF電圧のオン/オフ制御によってアニオンビームをゲーティングし、CI源からQLTにアニオンを輸送する。イオン/イオン反応の生成物を生成および分析するために、所望のスキャン事象を組み込むように装置制御ソフトウェア(ITCL)を改変する。
リンペプチド標準を、衝突活性化の際に特徴的なリン酸喪失の存在に基づいて以下の種々の現行の研究計画から選択した:RLPIFNRIpSVSE(配列番号6)、pSRpSFDYNYR(配列番号7)、RpSpSGLpSRHR(配列番号8)、RSMpSLLGYR(配列番号9)、GpSPHYFSPFRPY(配列番号10)、DRpSPIRGpSPR(配列番号11)、LPISASHpSpSKTR(配列番号1)、RRpSPpSPYYSR(配列番号12)、SRVpSVpSPGR(配列番号13)、APVApSPRPAApTPNLSK(配列番号14)(「p」をリン酸化部位の前に置く)。標準的なFmoc固相化学(AMS 422マルチペプチド合成機、Gilson,Middleton,WI)を使用して合成を行った。
HEK細胞をT−150フラスコ(150cm2)中でコンフルエントまで成長させ、一晩血清を枯渇させた。トリプシン/EDTAを使用して細胞をばらばらにし、無血清培地で1回洗浄し、10mLの2つのアリコートに分けた(2×106細胞/mL)。第1のアリコートを、10μMのホルスコリンを含むDMSOと共に37℃で5分間インキュベートした。コントロール細胞を、10μLのDMSO(最終濃度は0.1%)のみを使用すること以外は同様に処理した。再懸濁細胞をペレット化し、以下を含む低張緩衝液中での震盪によって溶解した:10mM HEPES(pH7.9)、10mM KC1、1.5mM MgCl2、2mM EDTA、2mM EGTA、2mM Na3VO4、2.1mg/mL NaF、1nM オカダ酸、0.5mM PMSF、0.5mM AEBSF、2μg/mLロイペプチン、2μg/mLペプシンA、2μg/mLアプロチニン、20μg/mLベンズアミジン。核ペレットを、低速遠心分離によって単離し、TRIzol(登録商標)試薬(Invitrogen/Gibco,Carlsbad,CA)に再懸濁した。RNAおよびDNA画分を破棄した。タンパク質ペレットを、塩酸グアニジン/エタノールで洗浄し、1%SDS中での超音波処理によって再懸濁した。懸濁液を、3500MW Slide−A−Lyzer(登録商標)カセット(Pierce,Rockford,IL)中で2Lの1%SDSに対して透析する。BCAアッセイ(19、20)によって決定したところ、タンパク質濃度は約6mg/mLであった。コントロール由来の約300μgの総タンパク質に対応するアリコートを、10mM NH4HCO3で0.1%SDSに希釈し、100℃で10分間加熱した。タンパク質を、トリプシン(1:20)にて37℃で一晩消化した。ペプチドを、酢酸でpH3.5に酸性化した。ホルスコリン処理細胞由来の細胞を分析しなかった。
反応を2回行うことによってヒト核ペプチドをメチルエステルに変換した。さらに、ペプチドを、同量のアセトニトリル、メタノール、および0.01%酢酸水溶液中で再構成し、250mMアスコルビン酸(Sigma,St.Louis,MO)を使用した2時間の逆相分離によってIMAC溶離を行った(上記)。フルオランテンを、融解石英制限カラムに接続したガスクロマトグラフオーブン(120℃に設定)および加熱トランスファラインアセンブリ(Thermo Electron,San Jose,CA)からなる間に合わせの加熱バッチ注入口を介してCI源に導入した。メタンバッファーガス(MG Industries,Malvern,PA)を使用して、フルオランテン(Aldrich,St.Louis,MO)の陰イオンを生成した。CADおよびETD断片化法の直接比較のためのITCLによって得た方法を使用したデータ依存設定下でスペクトルを記録した。装置を全MSスキャンを行うように指示し、その後に5番目までの最も豊富なm/z値のCADおよびETDを変化させた。自動利得制御標的を、CADについては20,000、ETDについては50,000に設定した。アニオンを、25m秒間注入し、ペプチドと55m秒間反応させ、その後、生成物イオンを排出した。
CADのために、SEQUEST(9)(v.27,rev.9(c)1993)およびTurboSEQUEST(v.27,rev.11(c)1999−2002)を、これらの一連の実験を通して使用した。ETDデータのために、cイオンおよびzイオンをスコアリングするためにアルゴリズムを修正した(TurboSEQUEST v.27 rev.11,(c)1999−2003"Sequest27_a_mod")。示した配列を、対応するスペクトルの手作業の解釈によって確証した。
ヒト核リンペプチド分析−ETD
CADタンデムMSによるヒト核抽出物由来のリンペプチドを同定する本発明者らの最初の試みにより、数百種のリン酸化ペプチドが検出されたが、不適切なペプチド骨格の断片化により約10種のリンペプチド配列のみが解釈された。ヒト核抽出物由来の最も豊富なリンペプチドは、そのCADスペクトルがリン酸、水、およびメタノールのニュートラルロスによって特徴づけられる2リン酸化ペプチド(m/z412.6)であった(図11A)。別の分析では、本発明者らは、この同一サンプルの分析のためにETDタンデムMSを使用した。この同一ペプチドから得られたETDスペクトルは、これらのニュートラルロスを含まないが、むしろ、完全なc型およびz型のイオン系列が明らかとなり、それにより、ヒト核スプライシング因子(アルギニン/セリンリッチ3タンパク質)由来のeRpSLpSReRとしてリンペプチドを同定することができる(図11B)。小文字の「e」は、グルタミン酸のメチルエステル変換を示し、「p」はリン酸化セリン残基を示す。
実施例6:電子移動解離を促進するための芳香族炭化水素アニオンの使用
電子移動解離を促進するアニオンを調査した。多数のこれらのアニオンは、芳香族炭化水素と呼ばれる化合物クラスに属する。本発明者らの結果は、実質的に全ての試験した芳香族炭化水素が多価ペプチドと反応した場合に電子移動解離を誘起する能力を有することを証明する。試験したアニオンには、ナフタレン、フルオレン、フェナントレン、ピレン、フルオランテン、クリセン、トリフェニレン、ペリレン、アクリジン、2,2’ジピリジル、2,2’ジキノリン、9−アントラセンカルボニトリル、ジベンゾチオフェン、1,10’−フェナントロリン、およびアントラキノンが含まれる。これらの全芳香族炭化水素が電子移動を促進するが、フルオランテンおよび2,2’ジキノリンが特に十分に機能する。
実施例7:ETD質量分析法を使用して同定した不安定な翻訳後修飾
リン酸化に加えて、多数の他のタンパク質の翻訳後修飾はCAD不安定性を示し、それにより、CADタンデムMSによって配列決定することは困難である。ここでは、本発明者らは、3つの最も一般的且つ問題の多い修飾(リン酸化、グリコシル化、およびスルホン化)のETDタンデムMSの例を提供する。
実施例8:ペプチドアニオンの電子移動解離
本開示の1つの態様は、広範なペプチド骨格断片化、電子移動解離(ETD)を誘起するための多価ペプチドカチオンと1価の多核芳香族アニオンとの電子移動反応に関する。しかし、1つの実施形態によれば、修正四重極線形イオントラップ(QLT)質量分析計を使用して、多脱プロトン化ペプチドとカチオンとの反応も試験した。3脱プロトン化リンペプチド(LPISASHpSpSKTR(配列番号1))とキセノンのラジカルカチオンとの200m秒の反応により、電荷減少を伴って広範な断片化が起こる(図17)。解離生成物のうち、a型およびx型のフラグメントイオンが最も一般的である。電荷減少前駆体ならびにa型およびx型のフラグメントから二酸化炭素、リン酸、およびこれらの複数の組み合わせの喪失が認められる。
(1)C16H11+[M−2H]2− → C16H10+[M−H]1−
CO2ロス(約5%の相対存在量、データ占めさず)。電荷減少ペプチドアニオンの同位体分布試験より、狭い範囲で以前として起こる電位移動が明らかとなり、移動はおそらくフルオランテンまたは低レベルのバックグラウンドカチオンのいずれかから起こった。いずれかの場合、ニュートラルロス生成物イオンは電荷減少プロトン移動生成物よりも45単位少なく、本発明者らはCO2の喪失は、電子移動の副反応によって誘発されると結論づけた。
実施例9:低エネルギーのオフ抵抗共鳴活性化を使用した電子移動解離の誘発
電子移動事象後、以下の2つの結果となる可能性がある:(1)電子授受ペプチド/タンパク質が直接的に切断されて、2つの新規の種(c型およびz型生成物対またははるかに可能性が低いがa型およびy型の生成物対)が形成され得ること、または(2)ペプチド/タンパク質イオンが、さらなる電子をさらなるデエNCIを保持することができるが、断片化されないこと。この例を、図18Aで見出すことができ、2プロトン化ペプチド(RPKPQFFGLM(配列番号71)(m/z674))がフルオランテンのラジカルアニオンと100m秒反応した。反応後、いくつかのc型イオンが見出され、これらのc型フラグメントは、上記の第1のプロセスを示す(直接的なc/zフラグメントの精製)。図18Aでは、認められた電子移動生成物の実質的な部分は、電荷が減少したインタクトな前駆体ラジカル種((M+2H)+・)である。
Claims (33)
- 多価カチオンの解離方法であって、
多価カチオンをRF電場イオン封じ込めデバイスに導入する工程と、
前記イオン封じ込めデバイスに気相電子移動試薬アニオンを導入する工程と、
解離生成物カチオンを得るために、試薬アニオンまたはその誘導体試薬イオンから多価カチオンまたはその誘導体多価カチオンへの電子移動を促進するために、導入された前記試薬アニオンまたはその誘導体試薬イオンおよび多価カチオンまたはその誘導体多価カチオンを混合する工程と、
を含む方法。 - 前記多価カチオンがポリペプチドである、請求項1に記載の方法。
- 前記RF電場イオン封じ込めデバイスがRFイオンガイドである、請求項1に記載の方法。
- 前記RF電場イオン封じ込めデバイスがRFイオントラップである、請求項1に記載の方法。
- 前記RFイオントラップがRF線形多重極イオントラップである、請求項4に記載の方法。
- 前記RFイオントラップがRF三次元多重極イオントラップである、請求項4に記載の方法。
- 前記混合工程中、導入された前記試薬アニオンまたはその誘導体試薬イオンおよび多価カチオンまたはその誘導体多価カチオンの運動エネルギーが1電子ボルト未満である、請求項1に記載の方法。
- アニオンおよび多価カチオンの運動エネルギーを前記混合工程のための熱レベル付近に減少させるために、バックグラウンドガス分子との衝突を使用する、請求項1に記載の方法。
- 前記アニオンをRF線形多重極イオントラップの線形軸に沿って注入する、請求項5に記載の方法。
- 前記気相アニオンが、多環芳香族炭化水素または置換多環芳香族炭化水素から生成される、請求項1に記載の方法。
- 前記気相アニオンが、アントラセン、9,10ジフェニルアントラセン、ナフタレン、フルオレン、フェナントレン、ピレン、フルオランテン、クリセン、トリフェニレン、ペリレン、アクリジン、2,2’ジピリジル、2,2’ジキノリン、9−アントラセンカルボニトリル、ジベンゾチオフェン、1,10’−フェナントロリン、9’アントラセンカルボニトリル、およびアントラキノンからなる群から選択される低電子親和力基質から生成される、請求項1に記載の方法。
- 前記解離生成物カチオンの質量(m/z)を分析し、前記解離生成物カチオンに由来するイオンを検出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記イオントラップが、セグメント化された線形RF多重極イオントラップである、請求項5に記載の方法。
- 前記気相アニオンが、多環芳香族炭化水素化合物または置換多環芳香族炭化水素化合物から生成されたラジカル気相アニオンである、請求項5に記載の方法。
- 前記多価ポリペプチドおよび気相アニオンが、前記混合工程までイオントラップ内で空間的に分離されている、請求項1に記載の方法。
- 前記多価ポリペプチドカチオンおよび気相アニオンが、前記混合工程までイオントラップ内で空間的に分離されている、請求項5に記載の方法。
- 電子移動型解離経路を介した前記非解離電荷減少電子伝達生成物カチオンの解離を促進するために、十分なエネルギーを非解離電荷減少電子移動生成物カチオンに供給して、従来の衝突活性化解離生成物の20%未満を得る、さらなる活性化工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 電子移動型解離経路を介した前記非解離電荷減少電子伝達生成物カチオンの解離を促進するために、十分なエネルギーを非解離電荷減少電子移動生成物カチオンに供給して、従来の衝突活性化解離生成物の5%未満を得る、さらなる活性化工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記さらなる活性化工程が、アニオンと正電荷の多価ポリペプチドイオンとを混合する工程後に行なわれる、請求項17または請求項18に記載の方法。
- 前記活性化エネルギーを、光活性化形態または衝突活性化形態で供給する、請求項19に記載の方法。
- 線形イオントラップ内の電子移動生成物カチオンを保持しながらRFイオントラップ由来の残存アニオンを放出する工程と、
従来の衝突活性化解離生成物の20%未満が生成される衝突活性化を起こすために、電子移動生成物イオンを低エネルギーのオフ共鳴運動励起に供する工程と、
をさらに含む、請求項4に記載の方法。 - 第2型のアニオンを線形イオントラップに導入する工程と、
前記第2型のアニオンをカチオンと混合して反応させる工程と、
をさらに含み、
前記第2型のアニオンがプロトンを実質的に排他的にカチオンに移動させる、請求項2に記載の方法。 - 前記第2のアニオン型が、カルボン酸、フェノール酸、およびアルコキシドを含有する化合物からなる群から選択される化合物に由来する、請求項2に記載の方法。
- 前記第2のアニオン型が、安息香酸、PDCH、SF6、およびPFTBAからなる群から選択される化合物のアニオンである、請求項23に記載の方法。
- 前記電子移動解離生成物イオン、または前記電子移動解離生成物イオンの誘導体イオンの質量(m/z)を分析し検出する工程をさらに含む、請求項1、請求項2、請求項4、請求項22、または請求項23に記載の方法。
- ポリペプチドのアミノ酸配列を分析する方法であって、
多価ポリペプチドポリペプチドカチオンをRFイオントラップに導入する工程と、
気相アニオンをRFイオントラップに導入する工程と、
アニオンから多価ポリペプチドカチオンへの電子移動を促進するために前記気相アニオンと多価ポリペプチドカチオンとを混合し、それにより、電子移動解離生成物イオンの生成を誘導する工程と、
前記電子移動生成物カチオンから残存する気相アニオンを物理的に分離することによって反応を停止させる工程と、
前記トラップ中に残存するカチオンのm/z分析を行う工程と、
を含む方法。 - 前記電子移動解離生成物カチオンが、前記RFイオントラップからイオン検出器にm/zに応じて連続的に排出される、請求項26に記載の方法。
- 前記イオントラップが線形RF多価イオントラップである、請求項27に記載の方法。
- 前記気相アニオンを前記線形イオントラップの線形軸に沿って注入する、請求項28に記載の方法。
- 前記ラジカル気相アニオンが、アントラセン、9,10ジフェニルアントラセン、ナフタレン、フルオレン、フェナントレン、ピレン、フルオランテン、クリセン、トリフェニレン、ペリレン、アクリジン、2,2’ジピリジル、2,2’ジキノリン、9−アントラセンカルボニトリル、ジベンゾチオフェン、1,10’−フェナントロリン、9’アントラセンカルボニトリル、およびアントラキノンからなる群から選択される低電子親和力基質から生成される、請求項29に記載の方法。
- 電子移動解離によってポリペプチドを解離する方法であって、
多価ポリペプチドアニオンをRF電場イオン封じ込めデバイスに導入する工程と、
気相カチオンをRF電場イオン封じ込めデバイスに導入する工程と、
アニオンからカチオンへの電子移動を促進するためにラジカル気相イオンとイオン化ポリペプチドとを混合し、それにより、陰電子移動解離生成物イオンの生成を誘導する工程と、
を含む方法。 - 前記カチオンが、不活性ガスカチオンからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
- 前記陰電子移動解離生成物イオンまたは前記陰電子移動解離生成物イオン由来のイオンの質量(m/z)を分析し、検出する工程をさらに含む、請求項32に記載の方法。
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