JP2007527277A - ケラチンを含む創傷ケア製品 - Google Patents

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Abstract

本発明は創傷のまわりに創傷の治癒を促進する生化学的環境を提供する創傷ケア製品に関する。この創傷ケア製品は、ケラチンタンパク質画分材料を含み、そこではケラチンタンパク質画分は未加工のものであるか、中間フィラメントタンパク質ファミリーからのものであるか、又は高硫黄タンパク質ファミリーからのものであり、ケラチンタンパク質画分はS−スルホン化されている。本発明は創傷ケア製品の製造方法も記述する。

Description

本発明はケラチンを含む創傷ケア製品に関する。
創傷及び損傷は、手術、外傷性傷害、火傷、擦過傷及び皮膚移植を含む様々な事情によって生じうる。創傷の治癒は困難である場合があり、潰瘍及び敗血症の如き問題を生ずることがある。特に関心のあるのは、床ずれや糖尿病性潰瘍の如き慢性創傷である。これらの症状の治療は人口が老年化するにつれて重要さを増してくる。止血及び炎症、肉芽組織形成、上皮再形成及び再構築を含む創傷治癒で生ずる生化学的過程の従来のカスケードは、慢性創傷の場合は妨害される。これは、部分的には長期間の炎症応答及び炎症性細胞による破壊酵素の放出のためである。
湿潤環境を維持することにより創傷治癒速度を改良することができることが認識されている。慢性創傷の修復速度を増大させるためにこの環境を提供する多くの製品が開発されている。これらの手当て用品で用いられる材料はある程度生体適合性であり、ポリ乳酸、キチン、アルギン酸誘導体及びコラーゲンを含む。創傷滲出物に対するこれらの材料の応答及びこれらの材料が提供する生化学的環境は、創傷におけるそれらの性能の基礎である。
商業上入手可能な手当て用品は、シリコーン化合物、ナイロン織物又はワセリンガーゼ及びそれらの類似物の如き様々な合成材料を含む[A.J.Platt,A.Phipps and K.Judkins,A comparative studey of silicone net dressing and paraffin gauze dressing in skin−grafted sites,Burns,22(7),1996,p.543−545;Claudia Valenta and Barbara G.Auner,The use of polymers for dermal and transdemal delivery,European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics,58(2),2004,p.279−289]。これらの従来の創傷手当て用品材料は安価で容易に入手できるが、それらは一般的に創傷領域との親和性が低く、不十分な蒸気透過性は慢性創傷の長期間の治癒のためには最終的に不満足である[Marcel F.Jonkman,Izaaek Molenaar,Paul Nieuwenhuis,Peter Bruin and Albert J.Pennings,New method to assess the water vapour permeance of wound coverings,Biomaterials,9(3),1998,p.263−267]。高性能創傷手当て用品材料は、しばしば患者の皮膚の特性に類似する特性を有する天然材料から由来する。
創傷手当て用品は、天然材料を用いて又は合成材料と天然材料の組合せを通して作り出されることができる(JP# 47470/1988;Jen Ming Yang and Hao Tzu Lin,Properties of chitosan containing PP−g−AA−g−NIPAAm bigraft nonwoven fabric for wound dressing,Journal of Membrane Science,243(1−2),2004,p.1−7)。創傷手当て用品の使用は、創傷管理の極めて重要な部分であり、成功した治癒結果を達成するために必須である[Gordon Freedman,Hyacinth Entero and Harold Brem,Practical treatment of pain in patients with chronic wounds:pathogenesis−guided management,The American Journal of Surgery,188(1),2004,p.31−35]。最適な創傷手当て用品は、損傷された組織を保護し、湿潤環境を維持し、水透過性であり、微生物制御を維持し、治癒剤を創傷部位に送達し、適用するのが容易であり、頻繁な交換を必要とせず、非毒性で非抗原性のものである。
現在、いくつかの形態の創傷手当て用品材料が商業上入手可能であり、これらは閉塞性手当て用品、非接着性手当て用品、吸収性手当て用品、及びシート、フォーム、粉末及びゲルの形態の手当て用品を含む。特に慢性創傷のために、細胞及び増殖因子の如き生物学的材料を用いることによって創傷治癒過程を補助する改良された手当て用品を提供する試みがなされている。これまで、これらの生物学的材料は、製造工程及び貯蔵及び安定性の問題の如き要因のため極めて費用がかかることが証明されている。加えて、それらは慢性創傷治癒過程を加速させることにおいて最小の臨床的関連性しか示さなかった。特に、効果的な創傷管理は、組織修復の過程の理解及び創傷手当て用品材料の特性の知識を必要とする。これらの二つの要因が一緒に考慮されたときのみ、手当て用品選択の過程は合理的かつ知らされた様式で行われることができる。
ケラチンタンパク質は幅広い範囲の生物学的組織に存在し、皮膚、毛髪及び他の材料において構造的な役割を果たしている。毛髪から抽出されたケラチンは、創傷手当て用品における価値ある成分であることが示されている。US 5932552は、創傷ケア製品における成分として使用するための、還元又は酸化によって調製された生体適合性ケラチン材料を提供する。極性基を作り出すケラチンの酸化のために当該技術に含まれる方法は、苛酷であり、ケラチンを分解し、タンパク質のアミノ酸組成及び三次構造から生じる中心的な物理的特徴の損失及びタンパク質の損傷を生じる。加えて、これらの材料の調製に用いられる酸化過程は不可逆的であり、形成されたシステイン酸基は、有用な構造的機能を発揮するシスチンに再変換されることができない。可溶性タンパク質を作り出す還元のために当該技術に含まれる方法は、苛酷なアルカリ条件下で行われ、これもまたケラチンタンパク質の中心的な物理的特徴の損失及びタンパク質に対する損傷を生じる。
ケラチン繊維のコア成分、特にウール及び毛髪に存在するマトリックスタンパク質及び中間フィラメントタンパク質は、それらの三次構造及びアミノ酸組成に反映される繊維中での特別の役割を果たす。これらの同一の特徴は、これらのタンパク質の精製された形態を用いる場合は良好な物理的特性及び高い吸収能力を有する材料を作り出すために利用されることができる。これを行うためには、ケラチンを単離するために用いられる方法は温和である必要があり、これによりタンパク質の損傷を防止し、可逆的なシスチン変性を作り出し、シスチン結合の生成を通して堅固な材料の再構築を可能とし、ケラチン源からの特定のケラチンタンパク質画分の単離を容易にする。本発明は、これらの原理に従って調製される創傷ケア製品に用いるための新規材料を提供する。
本発明の目的は、ケラチンタンパク質画分を用いる創傷ケア製品を提供することである。本発明のさらなる目的は、創傷ケアに用いるための未加工のかつS−スルホン化されたケラチンタンパク質画分を提供すること、又は少なくとも公衆に有用な選択肢を提供することである。
本発明は、ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分が未加工のものである材料を提供する。
本発明は、ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分が中間フィラメントタンパク質ファミリーからのものである材料も提供する。
本発明は、ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分が高硫黄タンパク質ファミリーからのものである材料も提供する。
本発明は、ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分がS−スルホン化されている材料も提供する。
ケラチンタンパク質画分は加水分解されていることができる。
ケラチンタンパク質はS−スルホン化されていることが好ましい。
ケラチンタンパク質は高硫黄タンパク質ファミリーからのものであることができる。
ケラチンタンパク質は中間フィラメントタンパク質であることができる。
材料は繊維、フィルム、フォーム又はヒドロゲルであることが好ましい。
本発明は、以下の工程を含む創傷ケア製品の製造方法も提供する:
(a)ケラチンタンパク質の10%溶液を調製する;
(b)ケラチンタンパク質と水溶性ポリマーを混合して完全な混合物を形成させる;
(c)かくして製造された水性混合物を流延する;及び
(d)順次凍結させ解凍してヒドロゲルを製造する。
生体材料の物理機械的特性は、架橋剤を導入してジスルフィド結合を形成させ、かくしてスルホン酸官能基を除去することによって改良されることができる。
還元剤として使用される架橋剤はチオール又はチオグリコレート塩であることができる。
物理機械的特性は湿潤強度及び乾燥強度であることができる。
チオグリコレート塩はアンモニウムチオグリコレート溶液であることができる。
水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及びそれらの類似物であることができる。
本発明は、架橋剤を組入れることによる、本発明の方法によって製造された創傷ケア製品の湿潤強度を改良する方法も提供する。
架橋剤はアルデヒドであることが好ましい。
架橋剤は、ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド及びそれらの類似物からなる群から選択されることができる。
図面の簡単な記述
本発明は、以下の特定の実施態様を参照として例示のためのみに記述されるであろう:
図1は、ケラチン及び他の材料で治療された創傷の応答を示す。
図2は、ケラチン材料上のヒツジ繊維芽細胞の増殖を示す。
図3は、ケラチン材料上のヒト繊維芽細胞の増殖を示す。
図4は、ケラチンマトリックスの存在下でのT細胞増殖に対するCon(A)刺激の効果を示す。
図5は、72時間後のケラチンマトリックスの存在下でのT細胞増殖に対するCon(A)刺激の効果を示す。
人間の毛髪、ウール、動物繊維、角、ひづめまたは他の哺乳類源から誘導されたもののような硬質アルファケラチンタンパク質はそれらの生物化学的性質により、特にそれらの分子量及びアミノ酸組成により特定の成分に類別されることができる。表1は従来公知の及び本発明の主題の典型的なケラチンタンパク質画分の通常の分析法により決定されたアミノ酸組成を示す。これは全てのシスチン及び不安定なシスチン誘導体をシステインに変換する、典型的には半シスチンとして記録されるアナライト(analyte)の酸加水分解を含む。
Figure 2007527277
表1は本発明で使用されるケラチン画分のアミノ酸組成を示す:S−スルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)、S−スルホン化ケラチン高硫黄タンパク質(SHSP)、S−スルホン化ケラチンペプチド(SPEP)。Gillespie and Marshall,Variability in the proteins of wool and hair,Proc.Sixth Int.Wool Text.Res.Conf.,Pretoria,2,67−77,1980の提供による中間フィラメントタンパク質(IFP)、高硫黄タンパク質(HSP)及び全ウール。全ての残基はモル%として表示されている。S−スルホシステイン、シスチン及びシステインは還元及びアルキル化後のS−カルボキシメチルシステインとして測定され、cysとして報告されている。
表2は従来公知の及び本発明の主題の典型的なケラチンタンパク質画分の通常の分析法により決定された分子量を示す。通常の分析は還元を用いるケラチン内のシスチン結合の開裂を含み、従ってタンパク質質量はタンパク質の脱ケラチン化状態に最も似たその本来の脱架橋状態で決定される。質量はポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いて決定される。ペプチドSPEPの場合、質量は質量分光法を用いて決定される。これらの方法を用いるとケラチンはペプチド結合のどのような加水分解もなしに可溶化され、分子量の正確な値が決定される。
Figure 2007527277
表2:本発明で使用されるケラチン画分の分子量:S−スルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)、S−スルホン化ケラチン高硫黄タンパク質(SHSP)、S−スルホン化ケラチンペプチド(SPEP)。Gillespie and Marshall,Variability in the proteins of wool and hair,Proc.Sixth Int.Wool Text.Res.Conf.,Pretoria,2,67−77,1980の提供による中間フィラメントタンパク質(IFP)及び高硫黄タンパク質(HSP)。
アミノ酸組成及び分子量の両者ともケラチンの種類に渡って種間で及び一つの種の品種内で少し変わり、例えば異なる品種の羊からのウール間で少し変わる。表1と2に与えられた数字は述べたケラチン源に対する表示である。しかし、個々の種類のケラチンタンパク質、またはケラチンタンパク質画分は特有の特性、特に分子量及びアミノ酸含量を持つ。
本発明の主題は未加工のS−スルホン化ケラチンタンパク質画分を含む材料である。“未加工(intact)”は有意に加水分解されていないタンパク質に関し、ここで加水分解とは水の添加を通しての結合の開裂として定義される。Gillespie(Biochemistry and physiology of the skin,vol 1、Ed.Goldsmith Oxford University Press,London,1983,pp475−510)は“未加工”をケラチン化された高分子状態のタンパク質に関するものであると考えており、更にウール及び毛髪内に未加工のケラチンを形成するように錯体を作るポリペプチドサブユニットに関する。本発明の目的に対し、“未加工”はGillespieにより述べられたポリペプチドサブユニットに関する。これらはケラチン化の工程を通して形成されたジスルフィド架橋なしのそれらの本来の形のケラチンタンパク質に等しい。
ケラチンタンパク質画分は従来周知の中間フィラメントタンパク質、高硫黄タンパク質または高グリシン−チロシンタンパク質のようなケラチンタンパク質ファミリー内からの個々の群である。中間フィラメントタンパク質は詳細にOrwinら(Structure and Biochemistry of Mammalian Hard Keratin,Electron Microscopy Reviews,4,47,1991)により述べられており、またGilliespie(Biochemistry and physiology of the skin,vol 1,Ed.Goldsmith Oxford University Press,London,1983,pp475−510)により低硫黄タンパク質と呼ばれている。このタンパク質ファミリーの鍵となる特性は40−60kDの範囲の分子量と約4%のシステイン含量(半シスチンとして測定した)である。高硫黄タンパク質ファミリーはまた、同じ刊行物中にOrwin及びGillespieにより十分述べられている。このタンパク質ファミリーは大きな不均一度を持つが、10−30kDの分子量及び10%を越えるシステイン含量を持つものとして特徴付けられることができる。このファミリーのサブセット、超高硫黄タンパク質は34%までのシステイン含量を持つことができる。高グリシン−チロシンタンパク質ファミリーはまた、同じ刊行物中にOrwin及びGillespieにより十分述べられている。このファミリーはまた、高チロシンタンパク質と呼ばれており、10kD未満の分子量、典型的に10%を越えるチロシン含量及び典型的に20%を越えるグリシン含量の特性を持つ。
本発明の目的のための“ケラチンタンパク質画分”は全体的ではないが優勢的に上述の一つの個々のタンパク質群を含むケラチンの精製された形である。本発明の文脈において、S−スルホン化ケラチンは優勢的にBunte塩として一般的に知られるS−スルホシステインの形で存在するシステイン/シスチンを持つ。この高度に極性な基はタンパク質に対しある程度の溶解度を与える。溶液中で安定であるが、S−スルホ基は不安定なシステイン誘導体であり、システインのようなチオール類及び他の還元剤に対して高度に反応性である。還元剤との反応はS−スルホシステイン基のシステインへ戻る変換を導く。S−スルホシステインとシステイン酸は両基ともSO 基を含むが化学的に異なる。システイン酸はシステインまたはシスチンの酸化により不可逆的に製造され、一且形成されるとシステインに戻るジスルフィド架橋を形成することができない。S−スルホシステインはシステインに向けて反応的であり、容易にジスルフィド架橋を形成する。
SIFPはWO 03011894に記述されたような方法によって調製することができる。本発明のこの側面及び他の詳細は特に詳しく記述されるであろう。
高S−スルホン化ケラチンは、NZ/PCT/00169(ここに組入れられる)に概略が記述されているような方法を用いて、多孔質スポンジ、フィルム及び繊維を含む様々なマトリックスに形成されることができることが示されている。
精製されたウールケラチン中間フィラメントタンパク質はマトリックスへの再形成に特に好適である。これは、部分的にはそれらの高い分子量及びそれらの三次構造のためである。NZ/PCT/00169に概略が記述された方法は、これらの材料を広範囲に使用して有用なマトリックスを形成させる。
S−スルホケラチンは、PCT/NZ02/00125(ここに組入れられる)に概略が記述されている方法を含む様々な方法によって調製することができる。
多孔質スポンジマトリックスは、創傷環境で使用するのに特に有用である。なぜなら、それらは創傷滲出物を吸収して創傷治癒のための健康な環境を維持するという重要な役割を果たすことができるからである。加えて、それらは、治癒過程を刺激する増殖因子、抗細菌剤又は培養された細胞などの他の治癒剤の送達のための媒体として作用することができる。これらの特徴は、S−スルホン化ケラチンタンパク質画分を用いてマトリックスを構成させることにより増大される。S−スルホ基の高い極性特性は、この材料から由来するマトリックスを高度に吸収性にする。加えて、S−スルホン化ケラチンは生体適合性であり、インビトロで有害な応答を引き起こさない。
フィルムは、創傷治療のための手当て用品における重要な成分であり、創傷を保護するバリアを提供し、治癒を促進する好適な環境を維持する。S−スルホン化ケラチンフィルムは生体適合性であり、インビトロで有害な応答を引き起こさない。従って、それらは創傷手当て用品における有用な成分である。
S−スルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質から再構成された繊維は、創傷手当て用品のための成分として使用されることができる。繊維は特に用途が広い。なぜなら、それらは織布又は不織布構築物に形成されることができ、繊維設計は創傷と手当て用品との相互作用に影響を与えるために材料の化学的特性を制御するために用いられることができるからである。創傷ケアにおける再生繊維、特にアルギン酸繊維の使用に対して多くの研究が行われてきた。S−スルホン化中間フィラメントタンパク質から由来する再構成されたケラチン繊維は、類似の用途で用いるための新規の材料である。
ヒドロゲルは創傷手当て用品においてしばしば使用され、創傷環境を制御することにおいて重要な役割を果たし、治癒を刺激又は補助する薬剤の送達のための好適な媒体を提供する。S−スルホン化ケラチン、特に未加工のS−スルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質は、高次構造の結果として、及びタンパク質の未加工の特性の結果として達成可能な分子間相互作用の結果として、ヒドロゲル形成のための優れた支持体である。
SIFP及びSHSPタンパク質画分から由来するケラチン材料は、様々な量の高度に極性のS−スルホ基を含み、従ってそれらの物理化学的特性、特に水分を吸収するそれらの能力が異なる。これらの組合せから由来する創傷手当て用品は多かれ少なかれ水分を吸収し、従ってそれらが創傷滲出物を吸収する度合いにおいて制御されることができる。
スプレー又は凍結乾燥された粉末として調製されたS−スルホン化ケラチンタンパク質は、高吸収性材料であり、創傷手当て用品における価値ある成分であり、特に現在入手可能な製品ではアルギン酸又はコラーゲン誘導体材料がしばしば用いられているヒドロゲルタイプの手当て用品に用いるのに価値ある成分である。SIFPタンパク質とSHSPタンパク質の組合せは、各タンパク質画分内に存在するS−スルホ基の量の変異のため、粉末の吸収能力及び吸収により形成されるゲルの性質に対してのある程度の制御をもたらす。
タンパク質の未加工の性質のため、及び極性S−スルホン酸基の存在から生ずる材料の水溶性のため、S−スルホン化ケラチンタンパク質画分、特にケラチン中間フィラメントタンパク質画分は様々なマトリックスに容易に形成されることができ、これらのマトリックスの物理的特性はそれらが創傷環境において有用な物理的役割を提供することができるようなものである。さらに、材料はフィルム、繊維又はスポンジへの再生後、化学的に処理されてS−スルホン酸官能基を除去して天然ケラチンに存在するのと同様のジスルフィド架橋を材料内に生成させることができる。この処理方法は、NZ/PCT/00169に記述されている。このように処理されると、ケラチンマトリックスは吸収性が低くなり、創傷環境におけるそれらの構造を保持する。それらは抗細菌剤、増殖因子、抗生物質治療剤、培養された細胞又は他の医薬の如き生物活性剤を創傷部位に送達するのに極めて好適である。
創傷手当て用品又は治癒膜の物理的及び機械的特性は様々な方法により容易に改良されることができる。一つの方法は、アンモニウムチオグリコレート溶液の如き還元試薬でpH7.0で1時間処理してS−スルホン化ケラチンからスルホン酸官能基を除去してシスチンジスルフィドを架橋として導入することを含む。これは、機械的特性、特に膜材料の湿潤強度の有意な改良を生ずる。化学的変換はフーリエ変換赤外線(FT−IR)分光光度研究を用いて確認される。なぜなら、スルホン酸基は1022cm−1で強く鋭い吸光度を生じるが、これはS−スルホン酸基を記述された試薬に暴露することによって消失することが観察されるからである。
ケラチンヒドロゲル生体材料の物理的及び機械的強度の改良方法は、ケラチンタンパク質鎖間の又はケラチンタンパク質と他のポリマー(例えばポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン)の間の水素結合網状構造を増大させることである。これは、ヒドロゲルシートの構築中に凍結−解凍方法を用いることによって達成されることができる。これは、この方法を用いて形成されたヒドロゲルの不溶性の増大によって確認される。
化学的に架橋されたヒドロゲル生体材料の製造は本発明の他の実施態様である。不溶性及び膨潤状態での強度の如き物理的特性の改良は、ケラチンタンパク質鎖間の化学的架橋の形成を可能にするグルタルアルデヒドの如き化学的架橋剤を用いることによって達成されることができる。
さらに、ケラチンベースの膜及びヒドロゲルの物理的特性は、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、カルボジイミド(例えば1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)、2,5−ヘキサジオン、ジイミデート(例えばジメチルスベルイミデート)又はビスアクリルアミド(例えばN,N′−メチレンビスアクリルアミド)の如き典型的な化学的架橋剤を用いる方法を含む標準的なタンパク質架橋方法によって増大されることができる。
インビトロ試験
上述の材料についての生物学的応答は、創傷治癒に関連する細胞の増殖、及び免疫原性応答、特に繊維芽細胞及びリンパ球の増殖によってインビトロで測定された。
Figure 2007527277
表3:インビトロで試験されたケラチン材料
ヒツジの繊維芽細胞:
図2は、細胞培地単独(コントロール)に関するヒツジの皮膚の繊維芽細胞増殖に対する様々なケラチンマトリックスの効果を示すグラフである。n=3の並列サンプルが各時点について用いられた。
大部分のケラチンマトリックス上でのヒツジ繊維芽細胞の増殖動力学は類似している。ウェルは約10000個の細胞で最初に播種される(0時間)。播種後の最初の24時間の間、培養物は細胞数の低下によって証明されるように遅延時間を経験する。この現象は行われた全てのアッセイで認識されており、低下は、試験材料を含むウェルに加えてコントロールのウェルでも観察される。追加の短い時間経過実験は、この遅延時間が12時間未満の時間続くこと(データは示さず)、及び増殖の指数期はこの時点で開始することを示した。細胞数の倍加は、対数増殖期の終わりをマークする亜集密(約80%の集密)で約24時間〜48時間ごとに生じる。これは実験時間経過(5日又は120時間)の終わりに相当する。延長された時間経過実験は、細胞増殖における安定期を示し、この直後に培養の完全な集密がある。接触阻害及び栄養の欠失は、この時点での増殖速度を制限することにおいて重要な役割を果たし、単層培養物は細胞死の徴候(即ち、膜の一体性の喪失、細胞数の減少、個々の細胞の空胞形成)を示す。
かかる動力学は、大部分の生体ポリマー支持体、特にフィルム及びスポンジサンプル上のヒツジの繊維芽細胞によって示される。
個々のマトリックスの種類に関しては、以下の観察がなされた:
フィルム:ジスルフィド化学構造を有するフィルムは、ヒツジ繊維芽細胞増殖を最も満足のいくように支持する(材料D)。フィルム材料Cによって証明される第二のナトリウムS−スルホン酸塩構造は、細胞増殖をより少ない度合いで支持し、培養物中で膨潤する傾向がある。これらのフィルム上の細胞は、良好な広がりを有する典型的な多極的に又は二極的に延長された繊維芽細胞形態を示した。
スポンジ:多孔スポンジ材料B(ジスルフィド構造)の繊維芽細胞増殖は、より良好なフィルムのいくつかの繊維芽細胞増殖に匹敵した。アッセイ中、細胞はスポンジの上部表面に付着することが観察された。光学顕微鏡によって、これらの細胞の形態学的外観は、非マトリックスコントロールと比較して全ての支持体上で同様であるとみなされた。細胞はスポンジ材料に浸潤していることが顕微鏡によって観察された。
粉末:ケラチン粉末希釈系列が確立され、結果はグラフにおいて材料Eとして示された。この結果は2mg/mlの濃度についての観察された増殖曲線を表わす。これより高い濃度の溶液は同じ曲線を生じ、これにより低い濃度の溶液はコントロールより少し高い細胞増殖速度を示した。抽出物試験は、十分な濃度ではケラチン粉末それ自体がヒツジの繊維芽細胞に対して分裂促進性であるかもしれないということを示唆する。
ヒトの繊維芽細胞:
図3は、細胞培地単独(コントロール)に関するヒトの皮膚の繊維芽細胞増殖に対する様々なケラチンマトリックスの効果を示すグラフである。
対応するケラチン支持体に対するヒトの繊維芽細胞データは、ヒツジの細胞系統で観察されたデータと多かれ少なかれ似ていた。再び、典型的な増殖曲線が120時間にわたって確立されたが、100%の集密はコントロールのウェルではこの時間の終わりに到達された。120時間目に、大部分の試験材料の存在下で増殖された培養物は83〜89%の集密にわたっていた。
ヒツジのリンパ球
図4は、10日間にわたってケラチンマトリックスの存在下/不存在下で増殖されたT細胞に対するConA刺激の効果を証明する。トリチウム化チミジン計数は、各処理群について(一連の標準に対して)ウェルあたりの細胞数に変換された。
得られた分析は以下のことを示唆する:
1.ConA刺激されたヒツジのTリンパ球細胞と活性化されていないヒツジのTリンパ球細胞との間には、240時間の実験にわたって細胞数の顕著な相違がある。コントロール(ケラチン生体ポリマーの不存在下で増殖された)の細胞数は、240時間目で未刺激の細胞と刺激された細胞との間で6倍の相違を示す。ConAの不存在下で増殖された細胞は10日目に50000個細胞/ウェルの濃度に到達したが、ConAを補充されたコントロール細胞は同じ時点で300000個細胞/ウェルを超える濃度に到達した。かかる高い濃度が得られたのは、細胞が懸濁培養で維持され、それ故栄養供給が減少され、表面面積要求が制限要因でなかったためである。
2.サンプル(マトリックスの存在)ウェルとコントロール(マトリックスの不存在)ウェルの間には、細胞増殖速度の相違が少ししかなかった。この効果は、刺激された細胞及び未刺激の細胞の両方について観察された。換言すると:
(a)マトリックスの存在下で増殖された未刺激の細胞は、純粋に組織培養参照ウェルで増殖された細胞と同程度に増殖した。このことは、ケラチン生体材料は非免疫原性ではないが、それらは抗原的に不活性であるように見えるということを示唆する。もしそれらが非免疫原性であったなら、生体材料に暴露されたリンパ球が増殖することは予期されなかったであろう。それどころかもしこれが不活性ならば、細胞増殖速度は(事実そうであるように)コントロールの増殖速度と類似しているであろう。
(b)マトリックスの存在下で増殖された刺激された細胞は、コントロールのウェル(ケラチンマトリックスを含まない)と同等の速度又はこれよりわずかに高い速度で増殖した。このことは、活性化されたT細胞がマトリックス自体によって又はこの短い時間経過にわたって生成されうるいかなる分解性副生成物によっていかなる方法でも阻害されないことを示唆する。試験された生体材料による活性T細胞の阻害の失敗は、生成物が正常な細胞媒介性免疫応答と干渉しないことを示す。
図5は、72時間で様々なマトリックスの存在下で増殖されたTリンパ球細胞に対するConA刺激の効果を示す。総計数は、チミジン取入れ及びDNAへの取込みのレベルを反映し、これは次に増殖の尺度として用いられる(前のグラフ参照)。72時間の培養は、処理間の比較のための時間の最良の尺度とみなされる。何故なら、細胞は十分に対数期増殖内であるからである。
結果は、刺激された処理と未刺激の処理を相互に横に配置した縦棒グラフとして表わされる。誤差バーはn=3についての平均±SDを表わす。未刺激のウェル計数(未ラベル)は、小さい誤差スコア内の極めて小さい変異を示す。刺激された細胞についての総計数は少し変動するが、ステューデントのTテスト分析は材料Cのみがコントロールから有意に相違する(p=0.075)ことを示唆する。
未感作のT細胞は、マトリックスの存在下又は不存在下で同程度に増殖することが示された。これは、生体材料が非免疫原性ではないが不活性であることを示した。試験された単一のマトリックスのいずれも、コントロール(マトリックスウェルなし)よりいかなる程度でも大きい正常な免疫応答を刺激しなかった。
ケラチンマトリックスと共に培養物中で維持された活性化されたT細胞は、コントロール(マトリックス存在せず)の速度と同等又はこれより大きい速度で正常に増殖した。このことは、生体材料は刺激されたT細胞と生体適合性であり、ある程度分裂促進性であり、ほぼ確実に正常な免疫応答とは干渉しないことを示す。マトリックス又はその副生成物による活性化されたT細胞の阻害はなかった。
まとめると、試験されたマトリックスは身体の細胞媒介性免疫応答とは干渉せず、ヒツジのTリンパ球細胞系と生体適合性である。
インビボ試験
創傷環境におけるケラチンマトリックスの効果が動物モデルを用いて証明された。
切除創傷を有するラットの群に対して四つのサンプルを適用する無作為試験が行われた。一群あたり6匹のオスのラットがいた。二つの創傷(直径8mm)が中央線に沿って各ラットの背中に確立された。一方の創傷はコントロールとされ、賦形剤又は塩水が適用され、試験材料は他方の創傷に適用された。治癒速度は規則的な写真撮影によって監視された。創傷は一日おきに写真撮影され、治癒している創傷の面積が定量された。各創傷についての変化のパーセント(%)は各時点で決定され、コントロールの創傷に対する実験例の創傷の治癒の相対速度が各ラットについて決定された。各時点での平均相違が次に計算され、表4に詳述される。
研究された手当て用品は次の通りであった:KP−U:ケラチン膜創傷手当て用品(例1)、KP−T:ケラチン膜創傷手当て用品(例3)、HG−GL:ケラチンヒドロゲル
(例4)、HG−O:ケラチンヒドロゲル(例2)、HG−C:商業的に入手可能なヒドロゲル創傷手当て用品製品。
24匹のラットが試験で用いられ、試験研究は治癒終点で完了された。
創傷治癒速度に基づく結果は以下のようにまとめられる:
i)HG−GL創傷手当て用品材料は有意に治癒を促進し、最も顕著な相違は治癒の初期段階で生じた。
ii)KP−T創傷手当て用品材料は治癒速度において、特に最初の3〜5日間にわたっていくらかの改善を示した。
Figure 2007527277
表4:様々な創傷手当て用品の適用後の創傷部位によって占められる面積。KP−U:ケラチン膜創傷手当て用品(例1)、KP−T:ケラチン膜創傷手当て用品(例3)、HG−GL:ケラチンヒドロゲル(例4)、HG−O:ケラチンヒドロゲル(例2)、HG−C:商業的に入手可能なヒドロゲル創傷手当て製品。
様々な形態のケラチンの調製方法が今や実施例として記述される。
実施例1:創傷ケア製品において使用するためのケラチン膜の製造
10%のS−スルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)溶液は、機械的撹拌下で2時間にわたって1MのNaOHを徐々に添加しながら蒸留水中に溶解されたS−スルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質粉末を使用して調製された。pHは8.0〜9.5の範囲に維持され、最終的に8.5に調整された。ケラチンタンパク質溶液は気泡及び未溶解材料を除去するために27000gで10分間遠心分離された。生じたケラチンタンパク質溶液はペトリ皿に流延され、溶媒は雰囲気条件下で蒸発されてケラチン膜を残した。溶媒は、アルコールの如き有機ベースの水性混和性溶媒を何%か含むこともできる。
実施例2:創傷ケア製品において使用するためのケラチンヒドロゲルの製造
10%のスルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)溶液は実施例1に記述されたようにして調製された。次に溶液は、20%の固形分含量を含むポリビニルアルコール(PVA)及び10%の固形分含量を含むポリビニルピロリドン(PVP)の如き水溶性ポリマーと完全に混合され、ヒドロゲルを生成させるための最適のレオロジー及び最適の組成、即ちSIFP:PVA:PVP=100:60:40(w/w,%)を達成した。組合された溶液は次に流延され、凍結−解凍サイクルを通して硬化され、ケラチンベースのヒドロゲルを生成した。これは材料を−80℃で1時間凍結して23℃で1時間解凍することを含んでいた。この凍結−解凍サイクルは7回まで繰返されてヒドロゲルが得られた。ヒドロゲルは蒸留水で多数回洗浄されて未反応のケラチン及びポリマーが除去された。
実施例3:創傷ケア製品において使用するための架橋されたケラチン膜の製造
実施例1に記述されたようにして製造された材料の物理的強度及び機械的特性を改良するために、膜は還元剤で処理されて化学的架橋が導入された。pH7.0に調整された0.25Mのアンモニウムチオグリコレート溶液に60分間膜を浸漬することは、S−スルホン化ケラチンタンパク質(SIFP)からスルホン酸基を除去するために用いられ、ジスルフィド結合(−S−S−)を形成させることを可能にした。生じた膜は蒸留水で多数回洗浄されて残余試薬が除去された。
実施例4:創傷ケア製品において使用するための化学的に架橋されたケラチンヒドロゲルの製造
実施例2に記述されたようにしてケラチン、PVA,PVP溶液を調製した後、0.05%及び0.1%のグルタルアルデヒド架橋剤が混合された溶液に添加された。組合された溶液は次に流延され、凍結−解凍サイクルを通して硬化され、ケラチンベースのヒドロゲルを生成した。これは材料を−80℃で1時間凍結して23℃で1時間解凍することを含んでいた。この凍結−解凍サイクルは7回まで繰返されてヒドロゲルが得られた。ヒドロゲルは蒸留水で多数回洗浄されて未反応のケラチン及びポリマー並びに未反応のグルタルアルデヒドの残余が除去された。物理的観察は、それらの寸法安定性又は強度の有意な改良を示した。これらの特徴は、水性溶媒(即ち、水)からのケラチンタンパク質とポリマーの完全な混合として作られた後に、水性溶媒におけるヒドロゲル不溶性挙動によっても確認される。
実施例5:創傷ケア製品において使用するためのジスルフィド架橋されたケラチン膜の製造
10%のスルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)溶液は実施例1に記述されたようにして調製された。溶液は次に1%の0.25Mアンモニウムチオグリコレート溶液(NHTG)と完全に混合され、ここでその組成はSIFP:NHTG=99:1(w/w,%)である。混合された溶液は次にペトリ皿に流延され、溶媒は雰囲気条件下で蒸発されてジスルフィド架橋されたケラチン膜を生成した。膜は蒸留水で多数回洗浄されて残余NHTGが除去された。
実施例6:創傷ケア製品において使用するためのジスルフィド架橋されたケラチンヒドロゲルの製造
10%のスルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)溶液は実施例1に記述されたようにして調製された。溶液は次に1%の0.25Mアンモニウムチオグリコレート溶液(NHTG)と完全に混合され、ここでその組成はSIFP:NHTG=99:1(w/w,%)である。混合された溶液は次に流延され、凍結−解凍サイクルを通して硬化され、ジスルフィド架橋されたケラチンヒドロゲルを生成した。これは材料を−80℃で1時間凍結して23℃で1時間解凍することを含んでいた。この凍結−解凍サイクルは7回まで繰返されて化学的に架橋されたヒドロゲルが得られた。
実施例7:創傷ケア製品において使用するための未架橋のケラチンヒドロゲルの製造
10%のスルホン化ケラチン中間フィラメントタンパク質(SIFP)溶液は実施例1に記述されたようにして調製された。溶液は流延され、凍結−解凍サイクルを通して硬化され、ケラチンベースのケラチンヒドロゲルを生成した。これは材料を−80℃で1時間凍結して23℃で1時間解凍することを含んでいた。この凍結−解凍サイクルは7回まで繰返されてケラチンタンパク質ヒドロゲルが得られた。
本発明は広範囲の創傷ケア製品において有用である。かかる製品は、創傷部位のまわりに治癒を誘導する生化学的環境を提供することによって、創傷の治癒及び治癒速度を補助するであろう。
ケラチン及び他の材料で治療された創傷の応答を示す。 ケラチン材料上のヒツジ繊維芽細胞の増殖を示す。 ケラチン材料上のヒト繊維芽細胞の増殖を示す。 ケラチンマトリックスの存在下でのT細胞増殖に対するCon(A)刺激の効果を示す。 72時間後のケラチンマトリックスの存在下でのT細胞増殖に対するCon(A)刺激の効果を示す。

Claims (22)

  1. ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分が未加工のものである材料。
  2. ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分が中間フィラメントタンパク質ファミリーからのものである材料。
  3. ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分が高硫黄タンパク質ファミリーからのものである材料。
  4. ケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料であって、ケラチンタンパク質画分がS−スルホン化されている材料。
  5. ケラチンタンパク質画分が加水分解されている、請求項2〜4のいずれか一項に記載のケラチンタンパク質画分を含む創傷を治療するための材料。
  6. ケラチンタンパク質がS−スルホン化されている、請求項1,2,3又は5のいずれか一項に記載の創傷を治療するための材料。
  7. ケラチンタンパク質が高硫黄タンパク質ファミリーからのものである、請求項1,4又は5のいずれか一項に記載の創傷を治療するための材料。
  8. ケラチンタンパク質が中間フィラメントタンパク質である、請求項1,4又は5のいずれか一項に記載の創傷を治療するための材料。
  9. 材料が繊維、フィルム、フォーム及びヒドロゲルからなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の創傷を治療するための材料。
  10. 以下の工程を含む創傷ケア製品の製造方法:
    (a)ケラチンタンパク質の10%溶液を調製する;
    (b)ケラチンタンパク質と水溶性ポリマーを混合して完全な混合物を形成させる;
    (c)かくして製造された水性混合物を流延する;及び
    (d)順次凍結させ解凍してヒドロゲルを製造する。
  11. 生体材料の物理機械的特性が、架橋剤を導入してジスルフィド結合を形成させ、かくしてスルホン酸官能基を除去することによって改良される、請求項10に記載の方法。
  12. 還元剤として使用される架橋剤がチオール又はチオグリコレート塩である、請求項11に記載の方法。
  13. 物理機械的特性が湿潤強度及び乾燥強度である、請求項11又は12に記載の方法。
  14. チオグリコレート塩がアンモニウムチオグリコレート溶液である、請求項12に記載の方法。
  15. ケラチンタンパク質がS−スルホン化されている、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. ケラチンタンパク質がタンパク質画分である、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. タンパク質画分が未加工のものである、請求項16に記載の方法。
  18. ケラチンタンパク質が中間フィラメントタンパク質ファミリーからのものである、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 水溶性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及びそれらの類似物からなる群から選択される、請求項10〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 架橋剤を組入れることによる、請求項10〜19のいずれか一項に記載の方法によって製造された創傷ケア製品の湿潤強度を改良する方法。
  21. 架橋剤がアルデヒドである、請求項20に記載の方法。
  22. 架橋剤が、ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド及びそれらの類似物からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
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