JP2007335516A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 塗布、硬化することにより、アルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用金属の多孔質体内部に形成した誘電体酸化皮膜上に、導電性高分子膜を形成することが可能で、効率的に静電容量を引き出すことのできる可溶性導電性高分子水溶液を使用した固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 3,4−エチレンジオキシチオフェンの反復構造単位からなる陽イオン形態のポリマーにポリスチレンスルホン酸をドーパントとして、過ホウ酸アンモニウムを酸化剤として加えて化学酸化重合により合成した高分子水溶液に添加剤としてグリコール系溶媒を加えて成る溶媒添加高分子水溶液を、弁作用金属の多孔質体上に形成した誘電体酸化皮膜上もしくは、前記誘電体酸化皮膜上のポリスチレンスルホン酸膜上に塗布し、硬化形成した導電性高分子膜を含む固体電解質を有する固体電解コンデンサとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体電解コンデンサに関し、特に固体電解質に導電性高分子を使用した固体電解コンデンサに関する。
近年、アルミニウム等の弁作用金属の多孔質体に、陽極酸化法により誘電体酸化皮膜を形成した後、酸化皮膜上に導電性高分子層を形成し、これを固体電解質とする固体電解コンデンサが開発され、二酸化マンガンを固体電解質とする固体電解コンデンサに比べ、固体電解質の導電率が10〜100倍高く、さらに等価直列抵抗(以降、ESRと表記)値を低くすることが可能となり、高周波数特性が大幅に改善されたため様々な用途に用いられ、特に小型機器の高周波ノイズ吸収用として様々な電子機器に用いられ始めている。
また、高密度実装化にともない、この固体電解コンデンサには小型大容量、低ESRの特性要求が強くなってきている。
導電性高分子を合成するには、モノマーとして、3,4−エチレンジオキシチオフェン(以降、EDTと表記)、ピロール、アニリン等を用いるが、これをコンデンサの固体電解質として用いる際には、酸化剤とドーパントを加え、金属多孔質体の酸化皮膜層上で反応させて導電性高分子層を形成する化学酸化重合工法(例えば特許文献1等)、或いは、その化学酸化重合工法により形成された導電性高分子層を下地として電解重合工法によりさらに厚く導電性高分子層を形成する方法(例えば特許文献2等)が主に用いられている。一方、金属多孔質体の酸化皮膜層上での重合を行わずに可溶性導電性高分子の溶液を別に作製し、その高分子の溶液を多孔質体に含浸させ、乾燥・塗膜化することで酸化皮膜層上に導電性高分子層を直接形成する工法(以下、スラリーポリマー塗布法と表記)もある(例えば特許文献3等)。
このスラリーポリマー塗布法の場合、一般的に可溶性導電性高分子については、分子量と多孔質体内部への浸透性は相反する関係にあり、一方、形成される塗膜の電気抵抗は分子量に比例する傾向がある。そのため、コンデンサ用の固体電解質形成用に可溶性導電性高分子溶液のみを用いると、コンデンサのESRと静電容量がトレードオフの関係となることが多いため、そのような使用例は少ない。実際には、可溶性導電性高分子溶液の使用方法として、(A)分子量の大きな可溶性高分子を用いて多孔質体への浸透性は低いものの、低抵抗の高分子層が得られる可溶性高分子溶液を作製し、化学酸化重合工法と組み合わせて、多孔質体の最表面付近の導電性高分子層を厚く形成する目的で使用する、(B)小さな分子量の可溶性高分子を用いて高抵抗ではあるが多孔質体内部にも導電性高分子層の形成が容易となる可溶性高分子溶液を作製し、電解重合工法と組み合わせて電解重合時の下地とする目的で使用すること等が一般的となっている。
実際に固体電解コンデンサの陽極酸化皮膜層上に導電性高分子を形成するには、陽極酸化皮膜は表面が粗面化(エッチング)された多孔質体上に形成される膜のため、被覆率、ESR、信頼性の点から、化学酸化重合などを行う場合には、液の含浸性を上げるために液濃度などをコントロールして多孔質体内部まで導電性高分子層を形成する必要がある。また、電解重合工法に関しても電圧、印加時間、モノマー濃度、溶媒などを正しく選択し、細部まで充填しなければならない。更にスラリーポリマー塗布法についても同様に含浸性が必要となる。
前述の化学酸化重合法、電解重合法及びスラリーポリマー塗布法の中でスラリーポリマー塗布法は比較的簡便な工法であるが、近年では粗面化(エッチング)技術が発達し、ナノオーダーのピット幅になり、ますます含浸性が重要となってきており、含浸性を高めてピットの内部まで、如何に導電性高分子膜を形成するかが課題となっている。
モノマーとしてEDTを使用する可溶性導電性高分子の例としては、特許文献4、特許文献5等が提案されており、中でも特に水溶性導電性高分子に関しては、スタルク・ヴイテック社のBaytron−P等が市販されている。粗面化技術の発達により、前述の化学酸化重合法、電解重合法に比較して、より簡便な工法であるスラリーポリマー塗布法においてもますます含浸性が重要となっている。しかし、表面を粗面化し、多孔質体としたアルミニウム箔の表面に形成したアルミニウム陽極酸化皮膜上に直接既存の高分子水溶液を塗布、硬化して、多孔質体内部の導電性高分子膜形成状態をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察すると、多孔質体内部の深部にまでは形成されていないことが観察された。
特許第3040113号公報 特公平03−61331号公報 特開2001−023437号公報 特開平01−313521号公報 特開平06−295016号公報
本発明の技術的課題は、塗布、硬化することにより、多孔質体内部に形成したアルミニウム陽極酸化皮膜上に導電性高分子膜を形成する、すなわち含浸性が高くピットの内部まで、導電性高分子膜を形成することが可能な高分子水溶液を利用した固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明者等は、まず、多孔質体内部に導電性高分子膜が形成されていない原因を、従来の導電性高分子水溶液は、化学酸化重合により合成する際に主に酸化剤に、ペルオキソ2硫酸塩(アンモニウム、カリウム)が用いられるため、得られる導電性高分子の分子量が大きくなり、或いは小さな分子量のものが粒子状に凝集して含浸性が悪くなることと見出した。
また、含浸性の向上のため、EDTを高分子化(以降、高分子化したものをPEDTと表記)する際にポリスチレンスルホン酸(以降、PSSAと表記)をドープした構造の水溶性高分子をベースとした導電性高分子を、酸化剤として過ホウ酸アンモニウム(以降、APBと表記)を用いることにより、表面が粗面化(エッチング)された多孔質体内部に導電性高分子膜を形成することが可能となるが、一般的に、APBを用いて合成した高分子水溶液で形成する導電性高分子膜の導電率は、ペルオキソ2硫酸塩を用いて形成した導電性高分子膜の導電率より低い欠点があった。
導電率の改善のため、APB用いて合成した高分子水溶液を塗布し、硬化形成して導電性高分子膜を形成する際、グリコール系非水溶媒を添加した溶媒添加高分子水溶液(以下スラリーポリマー液と表記)とすることにより、膜導電率が増加することをも見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明の固体電解コンデンサは、化1で示される3,4−エチレンジオキシチオフェンの反復構造単位からなる陽イオン形態のポリマーに化2で示されるポリスチレンスルホン酸をドーパントとして、過ホウ酸アンモニウムを酸化剤として加えて化学酸化重合により合成した高分子水溶液に添加剤としてグリコール系溶媒を加えて成る溶媒添加高分子水溶液を、弁作用金属の多孔質体上に形成した誘電体酸化皮膜上もしくは、前記誘電体酸化皮膜上のポリスチレンスルホン酸膜上に塗布し、硬化形成した導電性高分子膜を含む固体電解質を有することを特徴とする。
Figure 2007335516
Figure 2007335516
また、本発明の固体電解コンデンサは、化学酸化重合によって合成した前記高分子水溶液が、3,4−エチレンジオキシチオフェンを1として、過ホウ酸アンモニウムを重量比で0.005〜0.05を含むことが好ましく、前記添加剤としてグリコール系溶媒を高分子水溶液に対して重量比で5質量%以上50質量%以下添加することが好ましく、前記グリコール系溶媒が、エチレングリコール、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル酢酸エステル、酢酸2−エトキシエチル、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジメトキシテトラエチレングリコール、エチルトリグリコール、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールギ酸エステル、エチレングリコール酢酸エステル、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールステアリン酸エステル、ポリエチレングリコールステアリン酸エステルの中から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
本発明によれば、PEDTにPSSA、APBを加えて合成した高分子水溶液にグリコール系溶媒を添加した溶媒添加高分子水溶液を塗布・硬化することにより、多孔質体内部に形成したアルミニウム陽極酸化皮膜上に導電性高分子膜を形成することが可能となり、スラリーポリマー塗布法でも化学酸化重合工法や電解酸化重合工法と比べ同等以上の固体電解コンデンサ素子の被覆率を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるアルミニウム固体電解コンデンサを説明する図であり、図1(a)は模式断面図であり、図1(b)は、図1(a)のA部分の拡大断面図である。図1に示すように、粗面化した矩形のアルミエッチング箔1の表面に、アジピン酸、クエン酸、りん酸、またはその塩等を含む水溶液中で、化成し、アルミニウム陽極酸化皮膜層2を形成する。しかるのち、両端の陽極部9と中央の陰極部10とを区分するために、エポキシ樹脂などでレジスト帯3を設けて、アルミニウム固体電解コンデンサ素子基体11とする。レジスト帯3は、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の他、熱可塑性樹脂でもその目的を果すことができる。しかるのち、アルミニウム固体電解コンデンサ素子基体11の陰極部10に、予めPSSAを含浸したのち、硬化、乾燥してアルミニウム陽極酸化皮膜層2上に、プリコート層4としてPSSA膜を形成する。その後、EDTとPSSAを水溶液中で混合撹拌し酸化剤としてAPBを加えて撹拌して高分子水溶液を合成する。この時加えるAPBの重量はEDT1に対して0.005〜0.05であることが好ましく、上記範囲よりもAPBが多くなると反応が早すぎることによる粗大ポリマーの生成が起こり、また、APBが上記範囲よりも少ないと反応そのものが起こりにくくなってしまい、いずれの場合も得られる高分子水溶液の特性が劣化する。その後、高分子水溶液にエチレングリコール等のグリコール系溶媒を添加して溶媒添加高分子水溶液(スラリーポリマー液)とする。この時添加するグリコール系溶媒は高分子水溶液に対して5〜50質量(以下wtと表記)%の範囲であることが好ましい。このグリコール系溶媒を適量添加することにより、後述の様にスラリーポリマーをコンデンサに適用した際の被覆率を向上させることができる。スラリーポリマー液をアルミニウム固体電解コンデンサ素子基体11の陰極部10に含浸した後、乾燥、硬化してプリコート層4上に導電性高分子層からなるスラリーポリマー層5を形成する。その後、必要に応じ外部導電性高分子膜6を形成し、さらにグラファイト層7、銀ペースト層8を形成して固体電解コンデンサの素子とする。なお、予めPSSAを含浸しプリコート層を形成せず、直接陽極酸化皮膜層上にスラリーポリマー層を形成してもよい。また、ここでは、広義の固体電解コンデンサの例として伝送線路素子型について説明したが、一つの陽極部と一つの陰極部を備える狭義の固体電解コンデンサにも適用でき、弁作用金属はアルミニウムの他、タンタル、ニオブ等であってもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
粗面化したアルミエッチング箔の表面に、アルミニウム陽極酸化皮膜層を形成し、両端の陽極部と中央の陰極部とを区分するために、エポキシ樹脂でレジスト帯を設けて、アルミニウム固体電解コンデンサ素子基体とした。
次に、アルミニウム固体電解コンデンサ素子基体の内部に形成する固体電解質を作製するための本発明のスラリーポリマー液の製造方法、ならびに、アルミニウム固体電解コンデンサの製造方法について説明する。まず、純水が100gに対してEDT:1gと、固形分としてPSSA:2gとを水溶液中で混合撹拌したのち、酸化剤として、固形分としてAPBを0.005〜0.5gを添加し、16H(時間)〜72H(時間)連続撹拌して高分子水溶液を合成した。高分子水溶液にエチレングリコールを25wt%加えスラリーポリマー液Aを作製した。スラリーポリマー液Aを前述のアルミニウム固体電解コンデンサ素子基体の陰極部に含浸したのち、硬化、乾燥して陽極酸化皮膜上に、導電性高分子膜(スラリーポリマー層)を形成した。しかる後、スラリーポリマー層上にグラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサ素子とした後、静電容量(120kHz)を測定した。
その結果、アジピン酸アンモニウム電解液中で測定した液中静電容量(a)に対する作製した固体電解コンデンサ素子の静電容量(b)の比を被覆率(=<(b)/(a)>×100%)とし、撹拌時間と過ホウ酸アンモニウム添加量をパラメータとして表1に示す。酸化剤に、ペルオキソ2硫酸塩を用いた従来のスラリーポリマー液では、被覆率が10%以下であったが、本発明のものは、表1に示すように30〜40%の被覆率であった。
Figure 2007335516
(実施例2)
実施例1と同様にアルミニウム固体電解コンデンサ素子基体を作製した。陰極部に、予めPSSA含浸したのち、硬化、乾燥して陽極酸化皮膜上に、PSSA膜を形成した。次に純水100gに対してEDT1gと、固形分としてPSSA2gとを水溶液中で混合撹拌したのち、酸化剤として、固形分としてAPBを0.01g添加し、16H連続撹拌して高分子水溶液を合成した。高分子水溶液にエチレングリコールを5、10、20、25、50、70、80wt%加えてスラリーポリマー液Bとした。しかる後、PSSA膜上に、スラリーポリマー液Bを含浸、硬化、乾燥してスラリーポリマー層を形成し、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサ素子とした後、静電容量(120kHz)を測定した。実施例1と同様に測定した被覆率をエチレングリコール添加量をパラメータとして表2に示す。40〜60%の被覆率であった。
Figure 2007335516
(実施例3)
実施例2と同様にアルミニウム固体電解コンデンサ素子基体を作製し、陰極部の陽極酸化皮膜上に予め、PSSA膜を形成した。次に純水100gに対してEDT1gと、固形分としてPSSA2gとを水溶液中で混合撹拌したのち、酸化剤として、固形分としてAPB0.01gを添加し、16H連続撹拌して高分子重合水溶液を合成した。高分子水溶液にエチレングリコールを20wt%加えてスラリーポリマー液Cとした。その後、PSSA膜上に、スラリーポリマー液Cを含浸、硬化、乾燥してスラリーポリマー層を形成した。次に、スラリーポリマー層上に既存の技術を用いて、外部導電性高分子膜を形成した。外部導電性高分子膜の製造方法について説明する。純水を100とした場合、EDT:1、PSSA:2、ナフタレントリスルホン酸(以降、TNSAと表記):0.5、酸化剤:1とした。これらの材料の中で平均分子量14,000のPSSA及びTNSAは、20%水溶液を使用した。また、酸化剤は、ペルオキソ2硫酸アンモニウム(以降、APSと表記)粉末を使用した。重量比は、水溶液を用いる場合は、その中の固形分に対する値で示した。上記の材料を純水と共に容器に入れてスターラで72H間連続撹拌して高分子水溶液Dを合成した。高分子水溶液Dを塗布・硬化して外部導電性高分子膜を形成した。その後、グラファイト層、銀ペースト層を順次形成し、固体電解コンデンサ素子とした後、静電容量(120kHz)を測定した。実施例1と同様に測定した被覆率を表3に示す。70%〜80%の被覆率であった。
Figure 2007335516
(比較例)
実施例1と同様にアルミニウム固体電解コンデンサ素子基体を作製し、比較のため、化学酸化重合工法(陽極酸化皮膜上に予め、PSSA膜を形成した後、モノマーとしてEDT、酸化剤としてペルオキソ2硫酸アンモニウムの溶液を用い、それぞれ浸漬、乾燥して化学酸化重合を行なった)により製作した結果を比較例1として表4に、電解酸化重合工法(陽極酸化皮膜上に化学酸化重合層を形成後ピロールとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとを含む電解重合溶液に浸漬し、SUS(ステンレス鋼)電極を陽極に近接させ電解重合を行なった。)により製作した結果を比較例2として表5に示す。固体電解コンデンサ素子の被覆率は、60〜80%であった。
Figure 2007335516
Figure 2007335516
尚、モノマーである、EDT及び酸化剤であるAPBの重量比は、実施例では、純水を100とした場合、EDT:1及びAPB:0.005〜0.05とし、EDTを1gに限定して記載しているが、純水100gに対して、EDTを2g〜10gとし、EDTの添加量に合わせて、APBの添加量を0.005〜0.05の比率にして添加しても、効果があることが判明している。また、PSSAの添加量範囲は、重量比でEDTが1に対してPSSAは1〜10でよいが、最適添加量は、2〜3であった。
図1は本発明の実施の形態によるアルミニウム固体電解コンデンサを説明する図、図1(a)は模式断面図、図1(b)は図1(a)のA部分の拡大断面図。
符号の説明
1 アルミエッチング箔
2 アルミニウム陽極酸化皮膜層
3 レジスト帯
4 プリコート層
5 スラリーポリマー層
6 外部導電性高分子膜
7 グラファイト層
8 銀ペースト層
9 陽極部
10 陰極部
11 アルミニウム固体電解コンデンサ素子基体

Claims (4)

  1. 化1で示される3,4−エチレンジオキシチオフェンの反復構造単位からなる陽イオン形態のポリマーに化2で示されるポリスチレンスルホン酸をドーパントとして、過ホウ酸アンモニウムを酸化剤として加えて化学酸化重合により合成した高分子水溶液に添加剤としてグリコール系溶媒を加えて成る溶媒添加高分子水溶液を、弁作用金属の多孔質体上に形成した誘電体酸化皮膜上もしくは、前記誘電体酸化皮膜上のポリスチレンスルホン酸膜上に塗布し、形成した導電性高分子膜を含む固体電解質を有することを特徴とする固体電解コンデンサ。
    Figure 2007335516
    Figure 2007335516
  2. 化学酸化重合によって合成した前記高分子水溶液が、3,4−エチレンジオキシチオフェンを1として、過ホウ酸アンモニウムを重量比で0.005〜0.05を含むことを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記添加剤としてグリコール系溶媒を高分子水溶液に対して重量比で5質量%以上50質量%以下添加することを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記グリコール系溶媒が、エチレングリコール、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル酢酸エステル、酢酸2−エトキシエチル、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジメトキシテトラエチレングリコール、エチルトリグリコール、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールギ酸エステル、エチレングリコール酢酸エステル、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールステアリン酸エステル、ポリエチレングリコールステアリン酸エステルの中から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
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