JP2010157555A - コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のコンデンサ10は、陽極11と誘電体層12と固体電解質層14と陰極13とを具備し、固体電解質層14が、誘電体層12側に形成された第1の導電性高分子層14aと、陰極13側に形成され、第1の導電性高分子層14aとは構成成分が異なる第2の導電性高分子層14bとを有し、第1の導電性高分子層14aおよび第2の導電性高分子層14bの一方または両方が塩類をさらに含有する。
【選択図】図1
Description
このコンデンサの構造は、特許文献1に示されるように、弁金属の多孔質体からなる陽極と、陽極の表面を酸化して形成した誘電体層と、導電性の固体電解質層と、カーボン層、銀層などが積層された陰極とを有するものが一般的である。固体電解質層としては、π共役系導電性高分子を含有する導電性膜を用いることがある。
また、コンデンサにおいては、等価直列抵抗(以下、ESRという。)が低く、かつ、静電容量が大きいものが求められている。
そこで、本発明では、耐電圧が高い上に、ESRが低く、かつ、静電容量が大きいコンデンサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
[1] 弁金属の多孔質体からなる陽極と、陽極表面が酸化されて形成された誘電体層と、誘電体層の、陽極と反対側に設けられた導電物質製の陰極と、誘電体層および陰極の間に形成され、π共役系導電性高分子およびポリアニオンを含有する固体電解質層とを具備するコンデンサにおいて、
固体電解質層が、誘電体層側に形成された第1の導電性高分子層と、陰極側に形成され、第1の導電性高分子層とは構成成分が異なる第2の導電性高分子層とを有し、
第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方または両方が塩類をさらに含有することを特徴とするコンデンサ。
[2] 第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方または両方がイオン伝導性化合物をさらに含有することを特徴とする[1]に記載のコンデンサ。
[3] 前記塩類が、カルボン酸塩類およびスルホン酸塩類の一方または両方であることを特徴とする[1]または[2]に記載のコンデンサ。
[4] 塩類を含有する第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方または両方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多いことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のコンデンサ。
[5] 第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の両方が塩類を含有する場合、第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多く、第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の他方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より少ないことを特徴とする[4]に記載のコンデンサ。
[6] 塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多い導電性高分子層が、第2の導電性高分子層であることを特徴とする[5]に記載のコンデンサ。
[7] 弁金属の多孔質体からなる陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する工程と、
誘電体層の、陽極と反対側に、導電物質製の陰極を設ける工程と、
前記誘電体層の、陰極側の表面に、π共役系導電性高分子、ポリアニオンおよび溶媒を含有する第1の導電性高分子溶液を用いて、第1の導電性高分子層を形成させる工程と、
該第1の導電性高分子層の、陰極側の表面に、π共役系導電性高分子、ポリアニオンおよび溶媒を含有し、第1の導電性高分子溶液とは構成成分が異なる第2の導電性高分子溶液を用いて、第2の導電性高分子層を形成させる工程とを有し、
第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方が塩類をさらに含有することを特徴とするコンデンサの製造方法。
[8] 第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方がイオン伝導性化合物をさらに含有することを特徴とする[7]に記載のコンデンサの製造方法。
[9] 前記塩類が、カルボン酸塩類およびスルホン酸塩類の一方または両方であることを特徴とする[7]または[8]に記載のコンデンサの製造方法。
[10] 塩類を含有する第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方での塩類の含有質量を、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多くすることを特徴とする[7]〜[9]のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
本発明のコンデンサの製造方法によれば、耐電圧が高い上に、ESRが低く、かつ、静電容量が大きいコンデンサを容易に製造できる。
本発明のコンデンサの一実施形態例について説明する。
図1に、本実施形態例のコンデンサの構成を示す。本実施形態のコンデンサ10は、陽極11と、陽極11の表面が酸化されて形成された誘電体層12と、陰極13と、誘電体層12および陰極13の間に形成された固体電解質層14とを有する。
陽極11は、弁金属の多孔質体からなる。弁金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモンなどが挙げられる。これらのうち、アルミニウム、タンタル、ニオブが好適である。
陽極11の具体例としては、アルミニウム箔をエッチングして表面積を増加させた後、その表面を酸化処理したものや、タンタル粒子やニオブ粒子の焼結体表面を酸化処理してペレットにしたものが挙げられる。このように酸化処理された陽極11は表面に凹凸が形成されている。
誘電体層12は、例えば、アジピン酸ジアンモニウム水溶液などの電解液中にて、陽極11の表面を陽極酸化することで形成される。そのため、図1に示すように、誘電体層12は、陽極11の凹凸の表面に沿っている。
陰極13は、誘電体層12の、陽極11と反対側に設けられ、例えば、カーボン、銀、アルミニウム等の導電物質から構成されている。陰極13が、カーボン、銀等で構成される場合には、カーボン、銀等を含む導電性ペーストから形成することができる。また、陰極13がアルミニウムで構成される場合には、アルミニウム箔からなる。
固体電解質層14は、π共役系導電性高分子およびポリアニオンを必須成分として含有し、誘電体層12側に形成された第1の導電性高分子層14aと、陰極13側に形成された第2の導電性高分子層14bとを有する。また、第1の導電性高分子層14aと第2の導電性高分子層14bは、構成成分が相違する。
固体電解質層14の厚さとしては、1〜100μmが好ましい。
π共役系導電性高分子は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、およびこれらの共重合体等が挙げられる。重合の容易さ、空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類およびポリアニリン類が好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも、充分な導電性を得ることができるが、導電性をより高めるためには、アルキル基、カルボン酸基、スルホン酸基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステルから選ばれた単独重合体または共重合体であって、アニオン基を有する構成単位を有し、必要に応じてアニオン基を有さない構成単位を有するものである。
なお、ポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させるだけでなく、π共役系導電性高分子のドーパントとしても機能する。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和結合(ビニル基)が1個以上含まれる構成単位からなるポリマーである。これらの中でも、不飽和結合とπ共役系導電性高分子との相互作用があること、置換若しくは未置換のブタジエンを出発物質として合成しやすいことから、置換若しくは未置換のブテニレンが好ましい。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等が挙げられる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
アルキル基は、極性溶媒又は非極性溶媒への溶解性および分散性、樹脂への相溶性および分散性等を高くすることができ、ヒドロキシ基は、他の水素原子等との水素結合を形成しやすくでき、有機溶剤への溶解性、樹脂への相溶性、分散性、接着性を高くすることができる。また、シアノ基およびヒドロキシフェニル基は、極性樹脂への相溶性、溶解性を高くすることができ、しかも、耐熱性も高くすることができる。
上記置換基の中では、アルキル基、ヒドロキシ基、エステル基、シアノ基が好ましい。
前記ヒドロキシ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したヒドロキシ基又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシ基が挙げられる。他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基等が挙げられる。ヒドロキシ基はこれらの官能基の末端又は中に置換されている。これらの中では樹脂への相溶および有機溶剤への溶解性から、主鎖に結合した炭素数1〜6のアルキル基の末端に結合したヒドロキシ基がより好ましい。
前記エステル基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したアルキル系エステル基、芳香族系エステル基、他の官能基を介在してなるアルキル系エステル基又は芳香族系エステル基が挙げられる。
シアノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数1〜7のアルキル基の末端に結合したシアノ基、ポリアニオンの主鎖に結合した炭素数2〜7のアルケニル基の末端に結合したシアノ基等を挙げることができる。
これらのうち、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸は、熱エネルギーを吸収して自ら分解することにより、π共役系導電性高分子の熱分解を緩和することができる。したがって、耐熱性、耐環境性に優れる。
第1の導電性高分子層14aおよび第2の導電性高分子層14bの一方または両方は塩類をさらに含有する。
塩類は、カチオンとアニオンとから構成されたものであれば特に限定されない。
カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の金属イオン類、アンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウム等のアンモニウム類、イミダゾリウムイオン類、ピリジニウムイオン類などが挙げられる。
アニオンとしては、例えば、硫酸イオン、亜硫酸イオン、塩化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン等の無機酸類、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン等の有機酸類、水酸化物イオン、炭酸イオン等が挙げられる。また、イオン性液体を使用することもできる。
塩類の中でも、ESRをより高くできることから、カルボン酸塩類、スルホン酸塩類が好ましい。
スルホン酸塩類としては、例えば、硫酸アンモニウム、4−スルホフタル酸アンモニウム、トリフルオロスルホン酸アンモニウム、パラスチレンスルホン酸トリエタノールアンモニウム、パラトルエンスルホン酸ジエチルエタノールアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸エチルメチルイミダゾリウム、4−スルホフタル酸メチルエチルイミダゾリウム、5−スルホイソフタル酸イミダゾリウム、5−スルホイソフタル酸リチウム、5−スルホイソフタル酸イミダゾリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヒドロキノンスルホン酸カリウム等が挙げられる。
イミダゾリウム系イオン性液体としては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(L)ラクテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロフォスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(L)ラクテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロフォスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロフォスフェート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネート、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロフォスフェート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネート、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキシル2,3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルフォネートなどが挙げられる。
ピリジニウム系イオン性液体としては、1−エチルピリジニウムブロマイド、1−エチルピリジニウムクロライド、1−ブチルピリジニウムブロマイド、1−ブチルピリジニウムクロライド、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロフォスフェート、1−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ブチルピリジニウムトリフルオロメタンスルフォネート、1−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−ヘキシルピリジニウムクロライド、1−ヘキシルピリジニウムヘキサフルオロフォスフェート、1−ヘキシルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−ヘキシルピリジニウムトリフルオロメタンスルフォネートなどが挙げられる。
脂肪族系イオン性液体としては、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドなどが挙げられる。
第1の導電性高分子層14aおよび第2の導電性高分子層14bの両方が塩類を含有する場合、イオン伝導性と電子伝導性とのバランスを調整し、ESRをより低下させることから、第1の導電性高分子層14aおよび第2の導電性高分子層14bの一方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多く、第1の導電性高分子層14aおよび第2の導電性高分子層14bの他方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より少ないことが好ましい。
さらに、塩類による誘電体層12と固体電解質層14との接触面積を拡大してESRをより低下させることから、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多い導電性高分子層が、第2の導電性高分子層14bであることが好ましい。
コンデンサ10のESRをより低くできることから、第1の導電性高分子層14aおよび第2の導電性高分子層14bの一方または両方には、電解質の存在下でイオン伝導性を示すイオン伝導性化合物をさらに含むことが好ましい。
イオン伝導性化合物としては、例えば、ポリエーテル骨格を有する化合物、1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物、1つ以上のアルコキシ基を有する(メタ)アクリル化合物、1つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。これらの中でも、ESRを低下させる効果が大きいことから、ポリエーテル骨格を有する化合物、1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物が好ましい。
なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルの総称である。
また、後述する1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物、1つ以上のアルコキシ基を有する化合物、1つ以上のエポキシ基を有する化合物のうち、ポリエーテル骨格を有するものは、ポリエーテル骨格を有する化合物でもある。
次に、上記コンデンサ10の製造方法について説明する。
コンデンサ10の製造方法は、陽極11の表面を酸化して誘電体層12を形成する工程(以下、工程Aという。)と、誘電体層12の、陽極11と反対側に陰極13を設ける工程(以下、工程Bという。)と、誘電体層12の、陰極13側の表面に、第1の導電性高分子溶液を用いて第1の導電性高分子層14aを形成させる工程(以下、工程Cという。)と、第1の導電性高分子層14aの、陰極13側の表面に、第2の導電性高分子溶液を用いて第2の導電性高分子層14bを形成させる工程(以下、工程Dという。)とを有する。
第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方に含まれる塩類としては、ESRをより高くできることから、カルボン酸塩類、スルホン酸塩類が好ましい。
また、塩類による誘電体層12と固体電解質層14との接触面積を拡大してESRをより低下させることから、塩類を含有する第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方での塩類の含有質量を、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多くすることが好ましい
また、コンデンサ10のESRをより低くできることから、第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方には、上記イオン伝導性化合物をさらに含有することが好ましい。
有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、D−グルコース、D−グルシトール、イソプレングリコール、ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、ジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよい。
誘電体層12を形成する方法としては、例えば、アジピン酸ジアンモニウム水溶液などの電解液中にて、陽極11の表面を陽極酸化する方法が挙げられる。
陰極13を設ける方法としては、例えば、カーボンペースト、銀ペースト等の導電性ペーストを用いて陰極13を形成する方法、アルミニウム箔等の金属箔を誘電体層12に対向配置させる方法などが挙げられる。
第1の導電性高分子溶液を用いて第1の導電性高分子層14aを形成する方法としては、陽極11および誘電体層12を有する陽極素子を第1の導電性高分子溶液に浸漬する方法、誘電体層12の表面に第1の導電性高分子溶液を塗布する方法が挙げられる。
第1の導電性高分子層14aを形成する際には、減圧してもよいし、加圧してもよいし、遠心力を付与してもよい。
第2の導電性高分子溶液を用いて第2の導電性高分子層14bを形成する方法としては、陽極11と誘電体層12と第1の導電性高分子層14aを有する素子を第2の導電性高分子溶液に浸漬する方法、第1の導電性高分子層14aの表面に第2の導電性高分子溶液を塗布する方法が挙げられる。
第2の導電性高分子層14bを形成する際には、減圧してもよいし、加圧してもよいし、遠心力を付与してもよい。
セパレータとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデンなどからなるシート(不織布を含む)、ガラス繊維の不織布などが挙げられる。
セパレータの密度は、0.1〜1g/cm3の範囲であることが好ましく、0.2〜0.8g/cm3の範囲であることがより好ましい。
セパレータを設ける場合には、セパレータにカーボンペーストあるいは銀ペーストを含浸させて陰極を形成する方法を適用することもできる。
電解液用溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等のアルコール系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン系溶媒、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド系溶媒、アセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等のニトリル系溶媒、水等が挙げられる。
電解質としては、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸、安息香酸、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、トルイル酸、エナント酸、マロン酸、蟻酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸等のデカンジカルボン酸、1,7−オクタンジカルボン酸等のオクタンジカルボン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の有機酸、あるいは、硼酸、硼酸と多価アルコールより得られる硼酸の多価アルコール錯化合物、りん酸、炭酸、けい酸等の無機酸などをアニオン成分とし、一級アミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン等)、二級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチルアミン、ジフェニルアミン等)、三級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリフェニルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等)、テトラアルキルアンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム等)などをカチオン成分とした電解質が挙げられる。
(調製例1)導電性高分子溶液(I)の調製
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、2,000mlのイオン交換水に42.6gのポリスチレンスルホン酸(質量平均分子量;約150,000)を溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とを添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液を透析して不純イオンを除去した後、イオン交換し、約1.2質量%のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を含む溶液(以下、PEDOT−PSS溶液という。)を得た。
そして、このPEDOT−PSS溶液100gに、0.36gのイミダゾールを添加して、導電性高分子原料溶液(MB)を得た。この導電性高分子原料溶液(MB)50.18gに、1.2gのポリエチレングリコール400(数平均分子量;400)を添加して、導電性高分子溶液(I)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、1.2gのポリエチレングリコール400および1.2gのアジピン酸ジアンモニウムを混合させて、導電性高分子溶液(II)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、0.6gのポリエチレングリコール400および0.6gのアジピン酸ジアンモニウムを混合させて、導電性高分子溶液(III)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、2.4gのポリエチレングリコール400および1.2gのアジピン酸ジアンモニウムを混合させて、導電性高分子溶液(IV)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)5.018gに、5.0gのイオン交換水および0.6gのポリエチレングリコール400を混合させて、導電性高分子溶液(V)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、2.4gのポリエチレングリコール1500(数平均分子量;1500)および1.2gのアジピン酸ジアンモニウムを混合させて、導電性高分子溶液(VI)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)5.018gに、5.0gのイオン交換水と、0.6gのポリエチレングリコール400と、2.4gのイオン交換水に0.6gの4−トルエンスルホン酸水和物を溶解し、0.215gの25質量%アンモニア水を添加してpH8に調整した溶液とを混合させて、導電性高分子溶液(VII)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)5.018gに、5.0gのイオン交換水と、0.6gのポリエチレングリコール400と、0.6gの4−スルホフタル酸アンモニウムとを混合させて、導電性高分子溶液(VIII)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、1.2gのポリエチレングリコール400と、0.6gの硫酸アンモニウムとを混合させて、導電性高分子溶液(IX)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、1.2gのポリエチレングリコール400と、1.2gのアジピン酸ジアンモニウムと、0.036gのポリウレタン(商品名;R−9660、楠本化成社製)とを混合させて、導電性高分子溶液(X)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、1.2gのポリエチレングリコール400と、1.2gのアジピン酸ジアンモニウムと、0.036gのポリエステル(商品名;プラスコートZ−561、互応化学社製)とを混合させて、導電性高分子溶液(XI)を得た。
調製例1における導電性高分子原料溶液(MB)10.036gに、1.2gのアジピン酸ジアンモニウムを混合させて、導電性高分子溶液(XII)を得た。
調製例1における導電性高分子溶液(MB)10.036gに、1.2gのポリエチレングリコール400、および0.06gのアジピン酸ジアンモニウムを混合させて導電性高分子溶液(XIII)を得た。
エッチドアルミニウム箔(陽極箔)に陽極リード端子を接続した後、アジピン酸ジアンモニウム10質量%水溶液中で140Vの電圧を印加し、化成(酸化処理)して、アルミニウム箔表面に誘電体層を形成して陽極素子を得た。
次に、陽極素子の陽極箔に、陰極リード端子を溶接させた対向アルミニウム陰極箔を、セルロース製のセパレータを介して積層し、これを円筒状に巻き取ってコンデンサ素子を得た。
調製例1で調製した導電性高分子溶液(I)に前記コンデンサ素子を減圧環境下で浸漬した後、120℃の熱風乾燥機で30分間乾燥して第1の導電性高分子層を形成した。次いで、導電性高分子溶液(II)への浸漬を1回繰り返して、第2の導電性高分子層を形成した。これにより、第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層を有する固体電解質層を形成させた。
次いで、固体電解質層を形成したコンデンサ素子を、アルミニウム製のケースに収容し、封口ゴムで封止して、コンデンサを作製した。
作製したコンデンサについて、LCZメータ2345(エヌエフ回路設計ブロック社製)を用いて、120Hzでの静電容量、100kHzでのESRの初期値を測定した。 また、安定化電源を用いてコンデンサに10mAの定電流を流して耐電圧を測定した。 これらの測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(III)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(IV)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(V)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(VI)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(VII)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(VIII)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(IX)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(X)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(XI)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(XII)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(I)の代わりに導電性高分子溶液(II)を、導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(XIII)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(I)の代わりに導電性高分子溶液(II)を、導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(I)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
導電性高分子溶液(II)の代わりに導電性高分子溶液(I)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、コンデンサを作製した。そして、実施例1と同様にして、静電容量、ESRの初期値、耐電圧を測定した。測定結果を表1に示す。
固体電解質層を構成する第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層が共に塩類を含有せず、また、固体電解質層が実質的に1層の比較例1のコンデンサは、静電容量が小さく、ESRが高く、耐電圧が低かった。
11 陽極
12 誘電体層
13 陰極
14 固体電解質層
14a 第1の導電性高分子層
14b 第2の導電性高分子層
Claims (10)
- 弁金属の多孔質体からなる陽極と、陽極表面が酸化されて形成された誘電体層と、誘電体層の、陽極と反対側に設けられた導電物質製の陰極と、誘電体層および陰極の間に形成され、π共役系導電性高分子およびポリアニオンを含有する固体電解質層とを具備するコンデンサにおいて、
固体電解質層が、誘電体層側に形成された第1の導電性高分子層と、陰極側に形成され、第1の導電性高分子層とは構成成分が異なる第2の導電性高分子層とを有し、
第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方または両方が塩類をさらに含有することを特徴とするコンデンサ。 - 第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方または両方がイオン伝導性化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
- 前記塩類が、カルボン酸塩類およびスルホン酸塩類の一方または両方であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンデンサ。
- 塩類を含有する第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方または両方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンデンサ。
- 第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の両方が塩類を含有する場合、第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の一方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多く、第1の導電性高分子層および第2の導電性高分子層の他方は、塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より少ないことを特徴とする請求項4に記載のコンデンサ。
- 塩類の含有質量がπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多い導電性高分子層が、第2の導電性高分子層であることを特徴とする請求項5に記載のコンデンサ。
- 弁金属の多孔質体からなる陽極の表面を酸化して誘電体層を形成する工程と、
誘電体層の、陽極と反対側に、導電物質製の陰極を設ける工程と、
前記誘電体層の、陰極側の表面に、π共役系導電性高分子、ポリアニオンおよび溶媒を含有する第1の導電性高分子溶液を用いて、第1の導電性高分子層を形成させる工程と、
該第1の導電性高分子層の、陰極側の表面に、π共役系導電性高分子、ポリアニオンおよび溶媒を含有し、第1の導電性高分子溶液とは構成成分が異なる第2の導電性高分子溶液を用いて、第2の導電性高分子層を形成させる工程とを有し、
第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方が塩類をさらに含有することを特徴とするコンデンサの製造方法。 - 第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方がイオン伝導性化合物をさらに含有することを特徴とする請求項7に記載のコンデンサの製造方法。
- 前記塩類が、カルボン酸塩類およびスルホン酸塩類の一方または両方であることを特徴とする請求項7または8に記載のコンデンサの製造方法。
- 塩類を含有する第1の導電性高分子溶液および第2の導電性高分子溶液の一方または両方での塩類の含有質量を、π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有質量より多くすることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のコンデンサの製造方法。
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