JP2010087014A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】更なる低ESR化を可能とする導電性高分子化合物を固体電解質とした固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】陽極となる拡面化された平板状の弁金属上に誘電体酸化皮膜を形成し、その酸化皮膜上に化学重合による第1の導電性高分子層を形成し、第1の導電性高分子層上に、エチレングリコールを5乃至80%の範囲で、及び前記ポリエチレングリコールを0.05乃至0.4%の範囲で含有する導電性高分子化合物分散液を浸漬又は塗布して乾燥することにより第2の導電性高分子層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサ。
【選択図】なし
【解決手段】陽極となる拡面化された平板状の弁金属上に誘電体酸化皮膜を形成し、その酸化皮膜上に化学重合による第1の導電性高分子層を形成し、第1の導電性高分子層上に、エチレングリコールを5乃至80%の範囲で、及び前記ポリエチレングリコールを0.05乃至0.4%の範囲で含有する導電性高分子化合物分散液を浸漬又は塗布して乾燥することにより第2の導電性高分子層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサ。
【選択図】なし
Description
本発明は、導電性高分子化合物を固体電解質とする固体電解コンデンサに関する。
従来より、導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサが知られている。この導電性高分子の形成方法として、例えば化学酸化重合や電解酸化重合に伴う欠点を補うために特許文献1に示すような、第1層に化学重合による第1の導電性高分子層を形成し、さらに導電性高分子化合物懸濁水溶液による第2の導電性高分子層を形成するという発明が提案されていた。
しかしながら、上記特許文献1の発明では、第2の導電性高分子層を形成するに当たり、素子外表面に形成される導電性高分子層を一定の厚さとするため、導電性高分子化合物懸濁水溶液の粘度を高くすると、導電性高分子化合物分散液がエッチングピット内に十分に浸透しないため、第1層と第2層の間の接続状態が悪くなり、ESRを低減することができないという問題が生じていた。
特開平11−121281号公報
特開平2007−299856号公報
特開平2005−145987号公報
そこで、上記のようなESRの低減を解決するものとして、特許文献2に示すような、陽極酸化皮膜上に形成された導電性高分子層を固体電解質とする固体電解コンデンサにおいて、グリコール系溶媒を添加した分散液を塗布する外側の導電性高分子層を形成する発明が提案されている。特に、この特許文献2に係る発明は、グリコール系溶媒を分散液に添加することで、下地の高分子層との密着性が向上し、ライフ後のESRの上昇を抑制する。
しかしながら、上記特許文献2に示されるような固体電解コンデンサは、ライフ後のESRの上昇は抑制しているが、初期ESRは殆ど低下しておらず、更なる低ESR化への要望には応えられないでいた。また、当該特許文献2は、分散液に添加するグリコール系溶媒の濃度は設定しているが、具体的に何をどういった配分で使用するとは何ら記載も示唆もされておらず、ESR増加の抑制に対しても十分な効果が得られないでいた。
本発明は、上記のような課題を解消するために提案されたものであって、その目的は、更なる低ESR化を可能とする導電性高分子化合物を固体電解質とした固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、ESRを低減させることができる固体電解コンデンサについて鋭意検討を重ね、第1の導電性高分子層上に、エチレングリコール及びポリエチレングリコールを含有する導電性高分子化合物分散液を浸漬又は塗布して乾燥することにより第2の導電性高分子層を形成することを試み、その効果について調べた結果、良好な結果が得られることが判明したものである。
(固体電解コンデンサの製造方法)
まず、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例について説明する。すなわち、所定の大きさ(例えば、10×10mm)を有する平板状のアルミニウムエッチド箔(陽極体)の表面に、アジピン酸アンモニウム水溶液中で5V、30分間化成することにより、アルミニウム誘電体酸化皮膜を形成する。続いて、この陽極体をリン酸二水素アンモニウム水溶液に浸漬し、電圧印加して5〜120分間修復化成を行う。
まず、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例について説明する。すなわち、所定の大きさ(例えば、10×10mm)を有する平板状のアルミニウムエッチド箔(陽極体)の表面に、アジピン酸アンモニウム水溶液中で5V、30分間化成することにより、アルミニウム誘電体酸化皮膜を形成する。続いて、この陽極体をリン酸二水素アンモニウム水溶液に浸漬し、電圧印加して5〜120分間修復化成を行う。
その後、酸化剤(p−トルエンスルホン酸第二鉄)と3,4−エチレンジオキシチオフェン(エタノール溶液)に浸漬し、60℃で30分間、150℃で60分間の加熱重合を行い、第1の導電性高分子層を形成する。
次いで、この上に、ポリ−(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(以下、PEDOTという)からなる導電性高分子化合物の粉末とポリスチレンスルホン酸からなるドーパントの固形分と分散液(水)を混合して導電性高分子分散液を塗布する。そして、この導電性高分子分散液に添加剤としてエチレングリコール(EG)とポリエチレングリコール(PEG)を添加し、150℃で60分間加熱することで第2の導電性高分子層を形成する。
さらに、この第2の導電性高分子層の上にカーボン層を塗布して150℃で30分間乾燥し、次いで銀ペースト層を塗布して180℃で60分間乾燥することにより陰極導電体層を形成する。
(導電性高分子化合物分散液)
本発明に用いられる導電性高分子化合物分散液は、PEDOTの粉末とポリスチレンスルホン酸からなるドーパントの固形分を混合したものである。なお、導電性高分子化合物分散液の溶媒は、導電性高分子化合物が溶解するものであれば良く、主として水が用いられる。
本発明に用いられる導電性高分子化合物分散液は、PEDOTの粉末とポリスチレンスルホン酸からなるドーパントの固形分を混合したものである。なお、導電性高分子化合物分散液の溶媒は、導電性高分子化合物が溶解するものであれば良く、主として水が用いられる。
(重合性モノマー)
重合性モノマーとして3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDOTという)を用いた場合、コンデンサ素子基材に含浸するEDOTとしては、EDOTモノマーを用いることができるが、EDOTと揮発性溶媒とを1:0〜1:9の体積比で混合したモノマー溶液を用いることもできる。
重合性モノマーとして3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDOTという)を用いた場合、コンデンサ素子基材に含浸するEDOTとしては、EDOTモノマーを用いることができるが、EDOTと揮発性溶媒とを1:0〜1:9の体積比で混合したモノマー溶液を用いることもできる。
揮発性溶媒としては、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジプロピルエーテル等のエーテル類、ギ酸エチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル等の窒素化合物等を用いることができるが、なかでも、メタノール、エタノール、アセトン等が好ましい。
(酸化剤)
酸化剤としては、エタノールに溶解したパラトルエンスルホン酸第二鉄、過ヨウ素酸もしくはヨウ素酸の水溶液を用いることができ、酸化剤の溶媒に対する濃度は40〜65wt%が好ましく、45〜57wt%がより好ましい。酸化剤の溶媒に対する濃度が高い程、ESRは低減する。
酸化剤としては、エタノールに溶解したパラトルエンスルホン酸第二鉄、過ヨウ素酸もしくはヨウ素酸の水溶液を用いることができ、酸化剤の溶媒に対する濃度は40〜65wt%が好ましく、45〜57wt%がより好ましい。酸化剤の溶媒に対する濃度が高い程、ESRは低減する。
(修復化成の化成液)
修復化成の化成液としては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のリン酸系の化成液、ホウ酸アンモニウム等のホウ酸系の化成液、アジピン酸アンモニウム等のアジピン酸系の化成液を用いることができるが、なかでも、リン酸二水素アンモニウムを用いることが望ましい。また、コンデンサ素子を化成液に浸漬し、電圧印加して修復化成する時間は、5〜120分が望ましい。
修復化成の化成液としては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のリン酸系の化成液、ホウ酸アンモニウム等のホウ酸系の化成液、アジピン酸アンモニウム等のアジピン酸系の化成液を用いることができるが、なかでも、リン酸二水素アンモニウムを用いることが望ましい。また、コンデンサ素子を化成液に浸漬し、電圧印加して修復化成する時間は、5〜120分が望ましい。
(他の重合性モノマー)
本発明に用いられる重合性モノマーとしては、上記EDOTの他に、EDOT以外のチオフェン誘導体、アニリン、ピロール、フラン、アセチレンまたはそれらの誘導体であって、所定の酸化剤により酸化重合され、導電性ポリマーを形成するものであれば適用することができる。なお、チオフェン誘導体としては、下記の構造式のものを用いることができる。
[化1]
本発明に用いられる重合性モノマーとしては、上記EDOTの他に、EDOT以外のチオフェン誘導体、アニリン、ピロール、フラン、アセチレンまたはそれらの誘導体であって、所定の酸化剤により酸化重合され、導電性ポリマーを形成するものであれば適用することができる。なお、チオフェン誘導体としては、下記の構造式のものを用いることができる。
[化1]
(作用・効果)
本発明の作用効果は、以下の通りである。
EGにより導電性高分子表面の荷電状態が解消されることで、導電性高分子同士の接続状態が良好となり、形成される導電性高分子層の導電性が向上するため、ESR特性が良好となる。
また、導電性化合物分散液に添加したPEG中をドーパントから遊離したプロトンが移動することでイオン導電性を向上させ、導電性高分子層全体の電導度が高まる。
さらに、PEGの高分子鎖に沿ってドーパントであるポリスチレンスルホン酸鎖が伸びることにより、PEDOT鎖が伸びた状態となり導電パスが長くなるため、電子伝導性が良好となり、特に、このような作用がEG中で行われることで、導電パスの伸びた導電性高分子同士が良好な接続状態で形成される。
本発明の作用効果は、以下の通りである。
EGにより導電性高分子表面の荷電状態が解消されることで、導電性高分子同士の接続状態が良好となり、形成される導電性高分子層の導電性が向上するため、ESR特性が良好となる。
また、導電性化合物分散液に添加したPEG中をドーパントから遊離したプロトンが移動することでイオン導電性を向上させ、導電性高分子層全体の電導度が高まる。
さらに、PEGの高分子鎖に沿ってドーパントであるポリスチレンスルホン酸鎖が伸びることにより、PEDOT鎖が伸びた状態となり導電パスが長くなるため、電子伝導性が良好となり、特に、このような作用がEG中で行われることで、導電パスの伸びた導電性高分子同士が良好な接続状態で形成される。
以上のような本発明によれば、導電性高分子分散液にEGとPEGを所定の配分で添加しているため、EG、あるいはPEGの一方を分散液に添加した場合よりも顕著に低ESR化を実現することが可能な固体電解コンデンサを提供することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本実施形態では説明上、まず、以下の比較例1、2について説明し、次に、実施例1、2について説明する。
(比較例1)
大きさが10×10mmの平板状のアルミニウムエッチド箔を、アジピン酸アンモニウム水溶液中で5V、30分間化成し、その表面にアルミニウム誘電体酸化皮膜を形成した。続いて、リン酸二水素アンモニウム水溶液に浸漬し、電圧印加して40分間修復化成を行った。その後、酸化剤(p−トルエンスルホン酸第二鉄)と3,4−エチレンジオキシチオフェン(エタノール溶液)に浸漬し、60℃で30分間、150℃で60分間の加熱重合を行い、第1の導電性高分子層を形成した。
大きさが10×10mmの平板状のアルミニウムエッチド箔を、アジピン酸アンモニウム水溶液中で5V、30分間化成し、その表面にアルミニウム誘電体酸化皮膜を形成した。続いて、リン酸二水素アンモニウム水溶液に浸漬し、電圧印加して40分間修復化成を行った。その後、酸化剤(p−トルエンスルホン酸第二鉄)と3,4−エチレンジオキシチオフェン(エタノール溶液)に浸漬し、60℃で30分間、150℃で60分間の加熱重合を行い、第1の導電性高分子層を形成した。
次いで、この上に、PEDOTからなる導電性高分子化合物の粉末とポリスチレンスルホン酸からなるドーパントの固形分と水である分散液を混合して導電性高分子分散液を塗布する。そして、この導電性高分子分散液に下記[表1]に示す配分でEGのみを添加し、150℃で60分間加熱することで第2の導電性高分子層を形成する。さらに、この第2の導電性高分子層の上にカーボン層を塗布して150℃で30分間乾燥し、次いで銀ペースト層を塗布して180℃で60分間乾燥することにより陰極導電体層を形成した。
上記[表1]に基づき導電性高分子分散液にEGのみを添加して形成した固体電解コンデンサの初期ESR(100kHz)の測定結果は下記の通りである。
[表2]の結果から、導電性高分子分散液にEGを5%以上添加することで、EGを添加しない場合よりもESR特性が若干改善されることがわかる。EGは導電性高分子との親和性が良好であるので、導電性高分子化合物分散液中の導電性高分子の分散性が向上した点が影響する。しかしながら、EGを5%以上添加した場合と添加していない場合とではほぼ同等であり、更なる低ESR化が実現できたとは言えない。
また、EGを90%添加した場合にはESRが悪化する(増加する)。その理由としては、沸点の高いEG量が増加しているため乾燥に時間を要し、乾燥時に層の形成ムラが生じるため、これがひびとして第二導電性高分子層表面に出現するからである。
以上の通り、[表2]の結果を参酌すれば、導電性高分子分散液へのEGの単独添加の場合には、当該EGを5〜80%添加することで、若干のESR特性の改善が見られるが、十分に低ESR化が実現したとは明らかに言えない。
(比較例2)
比較例2では、導電性高分子分散液に添加する添加剤を下記[表3]に示すようなPEGのみとし、それ以外の工程は比較例1と同様とした。
比較例2では、導電性高分子分散液に添加する添加剤を下記[表3]に示すようなPEGのみとし、それ以外の工程は比較例1と同様とした。
上記[表3]に基づき導電性高分子分散液にPEGのみを添加して形成した固体電解コンデンサの初期ESR(100kHz)の測定結果は下記の通りである。
[表4]の結果から、導電性高分子分散液にPEGを0.05〜0.2%の範囲で添加する場合は、PEGを添加しない場合よりもESR特性が若干改善されることがわかる。これは、導電性化合物分散液に添加したPEG中をドーパントから遊離したプロトンが移動することでイオン導電性を向上させ、導電性高分子層全体の電導度が向上する点が影響している。しかしながら、PEGを0.05〜0.2%添加した場合と添加していない場合とではほぼ同等であり、更なる低ESR化が実現できたとは言えない。
また、PEGを0.5%以上添加した場合には、急激にESR特性が悪化する(増加する)。これは、導電性高分子層からPEGが分離し、絶縁性のPEG層が形成されることで、これが第二導電性高分子層表面にムラとして出現したためである。
以上の通り、[表4]の結果を参酌すれば、導電性高分子分散液へのPEGの単独添加の場合には、当該PEGを0.05〜0.2%添加することで、若干のESR特性の改善が見られるが、十分に低ESR化が実現したとは明らかに言えない。
(実施例1)
導電性高分子分散液に添加する添加剤を下記[表5]に示すような配分でEGとPEGを添加し、それ以外の工程は比較例1、2と同様とした。具体的には、EGを30%添加した状態で、PEGの添加量を0〜1%の範囲で変化させている。
導電性高分子分散液に添加する添加剤を下記[表5]に示すような配分でEGとPEGを添加し、それ以外の工程は比較例1、2と同様とした。具体的には、EGを30%添加した状態で、PEGの添加量を0〜1%の範囲で変化させている。
上記[表5]に基づき導電性高分子分散液にEGとPEGを添加して形成した固体電解コンデンサの初期ESR(100kHz)の測定結果は下記の通りである。
上記[表6]によれば、EGを30%添加した状態において、PEGを0.05〜0.4%の範囲で添加した場合に、EGのみ添加しPEGを添加しない場合や双方添加しない場合と比較して顕著にESRが低下している。すなわち、EGを30%添加した状態において、PEGを0.05〜0.4%の範囲で添加した場合には、ESRを5.6〜6.0mΩの範囲で維持しており、EGのみ添加した場合の6.9mΩ、双方添加しない場合の7.3mΩと比較しても顕著な低ESR化が実現できている。
このことから、導電性高分子分散液に、所定のEGの配分でPEGを0.05〜0.4%の範囲で添加した場合には、両物質による相乗効果で大幅にESR特性が改善された。
(実施例2)
導電性高分子分散液に添加する添加剤を下記[表7]に示すような配分でEGとPEGを添加し、それ以外の工程は実施例1と同様とした。具体的には、PEGを0.1%添加した状態において、EGの添加量を0〜90%の範囲で変化させている。
導電性高分子分散液に添加する添加剤を下記[表7]に示すような配分でEGとPEGを添加し、それ以外の工程は実施例1と同様とした。具体的には、PEGを0.1%添加した状態において、EGの添加量を0〜90%の範囲で変化させている。
上記[表7]に基づき導電性高分子分散液にEGとPEGを添加して形成した固体電解コンデンサの初期ESR(100kHz)の測定結果は下記の通りである。
上記[表8]によれば、0.1%のPEGを添加した状態において、EGを5〜80%の範囲で添加した場合に、PEGのみ添加しEGを添加しない場合や双方添加しない場合と比較して顕著にESRが低下している。すなわち、PEGを0.1%添加した状態において、EGを5〜80%の範囲で添加した場合には、ESRを5.4〜6.2mΩの範囲で維持しており、PEGのみ添加した場合の7.2mΩ、双方添加しない場合の7.3mΩと比較しても顕著な低ESR化が実現できている。
このことから、導電性高分子分散液に、所定のPEGの配分でEGを5〜80%の範囲で添加した場合には、両物質による相乗効果で大幅にESR特性が改善された。また、上記(実施例1)のESR特性の結果も勘案した結果、導電性高分子化合物分散液に対して、PEGを0.05〜0.4%の範囲で添加した状態においてEGを5〜80%添加した場合に導電性高分子層が形成された固体電解コンデンサのESR特性が改善されることがわかった。
Claims (3)
- 陽極体となる拡面化された平板状の弁金属上に誘電体酸化皮膜を形成し、
その酸化皮膜上に化学重合による第1の導電性高分子層を形成し、
第1の導電性高分子層上に、エチレングリコール及びポリエチレングリコールを含有する導電性高分子化合物分散液を浸漬又は塗布して乾燥することにより第2の導電性高分子層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサ。 - 前記導電性高分子化合物分散液は、前記エチレングリコールを5乃至80%の範囲で、前記ポリエチレングリコールを0.05乃至0.4%の範囲で含有することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記第1及び第2の導電性高分子層が、ピロール、アニリン、チオフェン、フラン、及びそれらの誘導体の重合体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
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