JP2007335083A - 電子線ホログラフィ観察装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 透過型電子顕微鏡を用いた電子線ホログラフィ観察は、要求する空間分解能を実現させるための電子光学系の条件探索が複雑であり、電子顕微鏡の操作に不慣れな者にとっては長時間を費やす作業である。
【解決手段】 基本的な電子顕微鏡本体に加え、ホログラフィ観察において要求する空間分解能を入力する手段と、入力された値及び装置固有のパラメータから要求された空間分解能を実現する電子線バイプリズム及び試料位置を算出するための計算装置及び、得られた計算結果を実現するためのこれら二つの位置を移動させる機構を設ける。
【選択図】 図4

Description

本発明は荷電粒子線を用いて試料の像を観察する装置及びそれを用いた像観察方法に係る。更に詳しくは、電子線ホログラフィ観察法の観察光学系探索を従来よりも容易にする手段に関する。
電子顕微鏡を応用した試料の観測手法の一つに電子線ホログラフィ法がある。電子ホログラフィ法は、電子の波として性質を利用した観察法であり、物質を通り抜けた電子線(物体波;object wave)と、物質の影響を受けなかった電子線(参照波;reference wave)とを干渉させ、得られた干渉縞から電子線の位相情報の抽出を行う観測手法である。開示されている電子ホログラフィ法は、元来は電子顕微鏡を構成する電子レンズの球面収差を補正する手段として考案されたが、現在では、局所的な電磁場観察や、蛋白質などの生体試料の観察にも、応用範囲が広がっている。電子線ホログラフィを実現するための凡その装置構成、結像原理を開示する特許文献としては、例えば、特開平2-117544号公報(特許文献1)がある。
しかしながら、電子線ホログラフィは有用な分析手法であることは知られているが、現状、研究室レベルでの実施が殆どで、産業用の分析機器として広く使用されている装置とは言えない。その大きな理由としては電子光学系の設定が複雑で、使い勝手が良くないという点が挙げられる。その理由としては、装置の使途目的が装置ユーザによって全く異なっており、汎用化しにくい広範囲の条件を網羅することが必要になるため電子光学系設定の自動化がしにくいこと、装置ユーザに研究者などの熟練者が多く、ハード・ソフト両面から装置をカスタマイズしてしまうため、下手に自動化するよりは寧ろマニュアル操作の方がユーザニーズに適うこと、などが挙げられる。
従来、ホログラフィ電子法における電子光学系の調整は、
(1)電子線バイプリズムの偏向角度θを調整する。
(2)対物レンズの焦点距離 f を調整する。
の2つの手法によって行われている。そこで以下では、従来の電子線ホログラフィ法における、典型的な電子光学系の調整フローについて説明する。
図1には、従来のホログラフィ顕微鏡の電子光学系を調整する際に必要となる作業(電子線ホログラフィ観察のための一連の条件探索の作業)をフローチャートとして示した。まずステップ81にて被観察試料を電子光学系に挿入した後、ステップ82において、次に要求する空間分解能(d )を満足する干渉縞間隔(Δx)と干渉領域(w)を見積もる。特に、ホログラムの再生法としてフーリエ変換法を用いる場合には、所望の空間分解能を得るためには、干渉縞間隔を分解能の大凡1/3程度にする必要がある点に注意しながら作業を進めることが重要である。
調整の第一段階では、電子線バイプリズムの偏向角度θを調整する。ここで、θを調整するためには、グラスファイバーに印加する電圧の大きさ(バイプリズム電圧;Vp)と、ファイバーへの印加電圧の接地電位に対する極性を調整する。ファイバーの両側には接地電極が設けられており、具体的には接地電極に対する相対的な極性の調整を行う。また、θはグラスファイバーに印加する電位に比例して大きくなるが、干渉領域が最大干渉領域(wmax)に達する値が限度となる。
図1のステップ83の分岐では、Vpのみの調整でΔxが実現できるか否かの判断をする。ここで“Yes”の場合には、設定したVpをそのまま印加し、図2のステップ85の分岐で、Δxとなったときのwが要求に見合った幅となっているかの判断を行う。図2のステップ83或いはステップ85の分岐で“No”となった場合には、対物レンズ5や中間レンズ7への励磁電流を調整して、要求された観察条件を満たすように対物レンズの像面もしくは物面の位置を移動させる。ステップ83から85の探索作業を実行することにより、Vpが設定した値に保たれたまま対物レンズ5の像面位置7及び焦点距離が変化し、所望のΔx 及びw を満足する状態に電子光学系を調整することが可能となる。
一方、特開2005-197165号公報(特許文献2)には、2本の電子線バイプリズムを使用することにより、Δxとwとを独立して調整可能にした発明が開示されている。
特開平2-117544号公報 特開2005-197165号公報
図2に示した手法で幅広い条件範囲を実現するためには、中間レンズ電流の極狭い範囲を精度良く調節する必要が生じる。一般的な電子顕微鏡の場合には、中間レンズ以降の各々のレンズ電流はメーカによって予め設定されていることが多く、通常の観察において任意の値に変化させることは想定されていない。そのため、ユーザーサイドで中間レンズの電流量を調整することは困難な場合が多く、仮に電流量の調整を行えたとしても、微細な変化量での調整は事実上できない場合が多い。以下詳述する。
図2には、電子線ホログラフィ観察用の電子光学系の典型例を示す。図2に示す電子光学系は、透過電子顕微鏡を使用した場合の電子光学系に相当する。図2において、試料3を照射する入射電子線1は、入射角度のバラつき(以下この角度ばらつきを開き角と記す)2を含んでいる。試料後方の透過電子線は対物レンズ5を経由し、対物レンズ像面7の位置で結像する。ホログラフィ観察の際は対物レンズ5の後方に接地電極と直径0.3μm程度の金属皮膜グラスファイバーからなる電子線バイプリズム6を設け、このグラスファイバーに電位を加える。図2の場合では負側の電位を加えることにより、電子線バイプリズム6左右の電子線が角度11(偏向角度θ)だけ光軸から離れる方向に偏向作用を受ける。その結果、電子線バイプリズム6により分割された左右の電子線が対物レンズの像面7において重畳し領域9には干渉縞を生じる。これをホログラムと呼びホログラムの幅9を試料面4に換算した値10を干渉領域wと呼ぶ。
干渉領域wは、対物レンズ像面及び入射電子線の波長λが一定条件の下では、以下の式1によって表すことができる。ここで、式1の右辺2項目は、電子線バイプリズムによって遮られる影の部分に対応する。
ここで、θは電子線バイプリズムによって偏向される角度、l は対物レンズ−電子線バイプリズム間距離、b は対物レンズ−像面間距離、Mobj. は対物レンズの倍率、rf は電子線バイプリズムの半径、f は対物レンズの焦点距離とする。
また、干渉縞間隔Δxの値は、以下の式2を用いて表すことができる。
ここで、f は対物レンズの焦点距離、λは入射電子線の波長、θは電子線バイプリズムによって偏向される角度、l は対物レンズ−電子線バイプリズム間距離とする。なお、wの最大値wmaxは入射電子線の波長λ及び開き角βによって決まる。wmax以上の領域を電子線バイプリズムで重畳させ干渉領域の大きさを大きくしても干渉縞は得られない。
前記(式1)(式2)に示すとおり、干渉縞間隔と干渉領域とバイプリズム電圧との関係は、他のパラメータを変えない限り、どちらか一方を定めると一意に定まる。そのため、一定以上の干渉領域を維持したままで、干渉縞間隔を粗くしたり狭くしたいといったことが、従来の装置では実現できなかった。
また、前記(式1)(式2)に現れる種々のパラメータを変えることは、装置ユーザに対して、装置をメーカの設定した条件から外れた任意の値で操作することを要求することになるため、極めて特殊な環境での操作となる。従って、調整には高度な技術レベルが必要で、電子顕微鏡操作に精通したオペレータ以外の者にとっては非常に煩雑な作業である。本発明ではこの点に注目し、電子顕微鏡を操作する初心者から熟練者に至る範囲に対して、使い勝手良くホログラフィ観察の実現を提供することを目的とする。
ホログラフィ観察可能な電子顕微鏡に対して、試料位置もしくは電子線バイプリズムのいずれか一方、ないしはその両方を、少なくとも光軸方向に上下させる移動機構を設け、移動量を自動的に計算する機能を備えた情報処理装置を設ける。更に、移動後の試料位置もしくは電子線バイプリズムの位置が、装置ユーザの希望する空間分解能あるいは干渉領域サイズを実現するために妥当な値かどうかを検定する機能を情報処理装置に備えることにより、装置調整時の装置ユーザの負担を軽減する。
本発明によれば電子顕微鏡でホログラフィ観察を行う際に、要求する空間分解能もしくは干渉領域を実現するための電子線バイプリズムおよび試料の位置を計算装置によって求め、更には算出された各々の位置を目標として、電子線バイプリズムおよび試料位置を移動させる。これにより、ホログラフィ観察の条件設定を半自動的に実現させる。よって従来の電子顕微鏡を用いたホログラフィ観察における問題点であった観察条件の探索に要する時間を短縮することが可能となる。
(実施例1)
本実施例では、本発明のホログラフィ電子法を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope; TEM)に適用した例について説明する。
図3には、本実施例の透過型電子顕微鏡の外観構成を模式的に示した。図3に示した透過型電子顕微鏡は、大まかには、電子顕微鏡筒37,当該電子顕微鏡筒37が据え付けられる台38,電子顕微鏡筒37の各部に電圧または電流を供給する電源ユニット36,撮像された透過電子顕微鏡像を写すテレビモニタ32,電源ユニット36を制御する制御部28等により構成される。
電子顕微鏡筒37は、電子銃16とその下部に配置される照射光学系と結像光学系により構成される。電子銃16は、先端を先鋭化した針状タングステン単結晶から構成される電子源17と、それと対抗する位置に置かれる引き出し電極18とグラウンド電極20及び引き出された電子を加速するための加速管19から構成される。引き出し電極18は外部に設けた引き出し電源32により高電圧が印加可能であり、電子源17との間に-3.0〜-2.5kV程度の電圧を印加することで電子を引き出すことができる。
加速管19には、引き出された電子を加速するための加速電圧が電源ユニット36に備えられた加速電圧電源26より供給される。
照射光学系は、電子銃16から出射した電子線を所望の照射条件に設定する照射レンズ21により構成される。照射光学系を通過した電子線は、試料ホルダ22の先端に置かれた試料3を照射する。図示されていないが、試料ホルダ22の周囲には、試料ホルダ移動機構が配置される。これに関する詳細は図6を用いて後述する。
試料ホルダ22の下部には、、対物レンズ5及び透過電子線を分割するバイプリズム6とバイプリズム移動機構が配置される。バイプリズム6には外部に設けられたバイプリズム電源69によって電位が供給される。バイプリズム移動機構は電子顕微鏡筒37内部に設置され、バイプリズムの高さやXY面内の回転を、オペレータの所望量だけ移動、回転する機構である。図3の参照番号23,53,54,55は、バイプリズム移動機構に含まれるワイヤホルダ搬送機構示しており、参照番号68は搬入の際にバイプリズム6及びワイヤホルダ搬送機構23の一部を予備排気するための排気室である。試料ホルダ移動機構とバイプリズム移動機構とは移動制御機構33に接続されており、移動制御機構33では情報処理装置34での計算結果を参照して、電子線バイプリズム6及び試料ホルダ22とを求められた位置へ移動させる。バイプリズム6およびバイプリズム移動機構の詳細は図4で後述する。
バイプリズム6の下部には対物レンズ5の後方に置かれた中間レンズ8、投射レンズ24等により構成される結像光学系が配置される。試料3を透過した電子線は、対物レンズ5を経て対物レンズ像面に結像され、更に、中間レンズ8及び投射レンズ24によって更に拡大される。対物レンズ5、中間レンズ8、投射レンズ24に対する励磁電流は、電源ユニット36に配置されたレンズ電源27により供給される。また、レンズ電源27は、制御部28へと接続されており、制御部28はオペレータからの命令信号を解釈して、レンズ電源27の出力を常時制御している。
台38内には、前記光学系によって拡大された像を記録するための写真フィルム30や、像を撮像するためのテレビカメラ31が格納されている。得られた拡大像は、観察窓29から直接、あるいはテレビモニタ32を介してオペレータが観察する。
本実施例の情報処理装置34は、バイプリズム6や試料ホルダ22の位置制御のために必要な制御パラメータ、例えば、干渉領域w、空間分解能dなどの値を入力するための入力装置を備える。また、情報処理装置34には、電子顕微鏡の観測条件探索あるいは動作制御のために必要となる情報を格納する記憶手段、例えばメモリや各種ストレージ装置を備えている。記憶手段に格納される情報としては、例えば、入射電子線の加速電圧、対物レンズの焦点距離、試料への入射電子線の開き角(この値は照射レンズ電流値からも算出可能)、対物レンズ−試料面間の距離、対物レンズ−像面間の距離、対物レンズ−中間レンズ間の距離及び対物レンズ−電子線バイプリズム間の距離、電子線バイプリズムの単位電圧あたりの偏向角度、電子線バイプリズムを構成するグラスファイバーの直径、などである。更に、上記の記憶手段には、上記の観測条件探索あるいは動作制御を実行するためのソフトウェアが格納されており、情報処理装置34に設けられた演算手段によりソフトウェアが実行される。なお、上に述べた各種の情報と、ソフトウェアとは、必ずしも同じ記憶手段に格納されていなくとも良い。
移動制御機構33では、前記情報処理装置34の計算結果に基づいて、試料ホルダ22と電子線バイプリズム6の移動量に応じた命令信号35を、試料ホルダ移動機構及びバイプリズム移動機構へ伝達する。電子線バイプリズム6は光軸方向の移動の他にも光軸垂直面内で任意の角度に回転させることも可能である。前記試料ホルダ22及び電子線バイプリズム6の可動範囲は広いことが望ましいが、実際の装置では装置全体の高さや電子顕微鏡の基本設備(レンズ、アライメントコイル、絞り)との干渉を避ける必要がある。例えば、加速電圧が200kV級の電子顕微鏡の場合では、可動範囲は20〜30mm程度に留める必要がある。
さらに図3に示す装置では、バイプリズム移動量(Δl)及び試料ホルダ移動量(Δa)の実施後に各位置の微調整が必要となった場合に備えて、情報処理装置34に微動実行の命令信号を入力する機能を設け、命令信号を移動制御機構33に送信し各移動機構の微動を実現できるようにする。
図4は、電子顕微鏡筒37内に配置されたバイプリズム移動機構の詳細を示す図である。バイプリズム移動機構は、内部に雌ねじが切られた円筒(バイプリズムエレベータ40)であり、上面と下面には電子線が透過するための孔が形成されている。バイプリズムエレベータ40の上部には、バイプリズムエレベータ40全体を回転させるために、リング状の歯車39が取り付けられている。なお、本実施例では、バイプリズムエレベータを上下させるためにネジによる回転機構を設けたが、回転機構以外の手段によってバイプリズムエレベータの上下駆動機構を実現しても良い。
この歯車39はバイプリズムエレベータ用回転導入器51の軸の先端に取り付けた傘歯車49と噛み合うように配置されている。バイプリズムエレベータ用回転導入器51は、電子顕微鏡筒37に設けられた第1のフィードスルーを介して、電子顕微鏡筒37外に設けられたバイプリズムエレベータ用回転導入器駆動用モータ(図示されず)に接続される。当該駆動用モータの回転数は移動制御機構33により制御され、オペレータの所望の回転数だけ回転することより、バイプリズムの高さ調整が実行できるようになっている。制御の詳細については後述する。ここで、本実施例の電子線バイプリズム6は、ワイヤホルダ42及びワイヤホルダマウント43の2種類の部品により構成され、透過電子線の光路を分離するためのワイヤは、ワイヤホルダ42により固定されている。電子線バイプリズムを、ワイヤを保持する部位とそれ以外の部位に分割構成することにより、消耗品であるワイヤの交換が容易になるという利点がある。なお、ワイヤホルダ42は更に、ワイヤベース44とバイプリズム接地電極45から構成されるが、その詳細は、図5を用いて説明する。
ワイヤホルダ42に保持されるワイヤは消耗品であるため、交換機構が必要である。また、電子線ホログラフィ観察以外の通常像観察の際はバイプリズムが不要であるため、バイプリズムエレベータ40の側面には、ワイヤホルダ42をバイプリズム回転ステージ47上に載置ないしは待避するための開口が形成されている。同様に、電子顕微鏡筒37の側面には、第2のフィードスルーが形成されている。ワイヤホルダ搬送機構23は、第2のフィードスルーとバイプリズムエレベータ40の開口を通して、鏡筒内の真空状態を損なうことなく鏡筒内外にワイヤホルダ42を搬送できる。図5には図示されてはいないが、第2のフィードスルーの外部には、バイプリズム待避用のバイプリズム予備排気室68が設けられており(図3)、鏡筒内部へバイプリズムを搬送する前には予めこの部分を真空状態にしておく。また、バイプリズム予備排気室68の電子鏡筒37への接合部には、真空バルブが設けられている。バイプリズム予備排気室68と鏡筒内が同等の真空に達した後、チャック53によって保持した状態でワイヤホルダ搬送機構23を前進させ、ワイヤホルダ42を搬入する。搬入されたワイヤホルダ42はチャック53をガイドフレーム54の下端に下ろすことで、ステージベース48に支持されたバイプリズム回転ステージ47上のワイヤホルダマウント43上に固定される。なお、チャック53及びガイドフレーム54の構造に関しては図5を用いて説明する。ワイヤホルダマウント43の端部には雄ねじが形成されており、バイプリズムエレベータ40の内面に形成された雌ねじと嵌合している。
更に、バイプリズム回転ステージ47の側面には歯車状に加工された帯状の領域が形成されており、バイプリズム回転ステージ用回転導入器52の軸の先端に取り付けたウォームギヤ50と噛み合うようにしておく。バイプリズム回転ステージ用回転導入器52は、電子顕微鏡筒44に設けられた第3のフィードスルーを介して真空鏡体外部と導通しており、電子顕微鏡筒37外部の駆動手段(例えばモータなど)により、回転するようになっている。
なお、バイプリズム回転ステージ47とバイプリズムエレベータ40とはベアリング46を挟む構造となっており、各々が独立して回転するようになっている。バイプリズムエレベータ用回転導入器51及びバイプリズム回転ステージ用回転導入器52は、各々の単位回転角或いは回転変位量から、初期状態からの光軸方向の移動変位量や回転角度を測定することも可能である。これを利用して、バイプリズムエレベータ用回転導入器51及びバイプリズム回転ステージ用回転導入器52の単位回転角度に対するホルダマウント50の光軸方向の移動量とバイプリズム回転ステージ47の回転角度との関係に関する情報を予め計測しておき、情報処理装置34内の記憶手段に格納しておくことも可能である。光軸方向の移動量とバイプリズム回転ステージ47の回転角度との関係は、テーブル形式で記憶させておくと情報処理の上で都合がよい。
ガイド41はバイプリズムエレベータ40とワイヤホルダマウント43が共に回転することを防ぐと共に光軸方向への移動をガイドするための冶具であり、バイプリズム回転ステージ47に固定される。ワイヤホルダ搬送機構23、バイプリズムエレベータ用回転導入器51及びバイプリズム回転ステージ用回転導入器52は軸方向に前後させることが可能であり、像観察時やバイプリズムの搬送、移動、回転が不要な場合には後退させ、電子顕微鏡筒外へと退避させる。
図5は、ワイヤホルダ搬送機構23の概観及びワイヤホルダ42の着脱動作を模式的に示す斜視図である。ワイヤホルダ42はワイヤベース44とバイプリズム接地電極45の二つの部品から構成されている。ワイヤホルダ42をワイヤホルダマウント43へ装着する際は、ワイヤホルダ42をチャック53によってはさみ、保持した状態でワイヤホルダ搬送機構23の軸55を光軸側へ前進させる。チャック53はガイドフレーム54の上下端で抑えられる範囲内で上下移動させることが可能である。また、図示されていないがガイドフレーム54には位置検出のためのセンサが設けられており、チャック53がガイドフレーム54の上下端何れかの位置にあるかを常に監視している。ワイヤホルダ42がチャック53に保持され、且つチャック53がガイドフレーム54の上端の位置にある状態でワイヤホルダ搬送機構23の軸55を前進させる。ワイヤホルダ42が光軸上に到達したことを確認後、ワイヤホルダ42をチャック53ごとガイドフレーム54の下端へ降ろし、ワイヤホルダマウント43の受けにワイヤホルダを挿入する。挿入後はチャック53を開放状態としガイドフレーム54の上端に戻した上、ワイヤホルダ搬送機構23の軸55を後退させる。挿入後は、ワイヤホルダマウント43とワイヤホルダ42を構成するバイプリズム接地電極45のみが電気的に同電位となる。
図6には、試料ホルダ22の光軸平行移動機構の具体例を示した。試料ホルダエレベータ57は円筒状をしており、試料ホルダ22の着脱用のため一部を切り欠いた形状としておく。試料ホルダ22は試料ホルダ搬送機構66により鏡体内へ搬送され、試料ステージ61及び試料ホルダマウント59に嵌め合いなどで固定される。試料ホルダマウント59は円盤状をしており、試料ステージ61の中心に置かれると共に外周にネジ加工を施しておく。また、試料ホルダエレベータ57の内側にもネジ加工を施し、上部にはリング状の歯車56を載置する。この歯車56は試料ホルダエレベータ用回転導入器65の軸の先端に取り付けた傘歯車64と噛み合うように配置される。
これら二つの歯車は試料ホルダエレベータ用回転導入器65の軸とともに回転し、試料ホルダエレベータ57内部のネジによって試料ホルダマウント59と試料ホルダ22とが光軸方向に移動する。本発明の実施に当たっては試料ホルダエレベータ用回転導入器65の単位回転角度に対する試料ホルダマウント59及び試料ホルダ22の光軸方向の移動量を計測しておき、情報処理装置34内の記憶手段に格納しておく。データ記憶の形式としては、電子線バイプリズム移動機構と同様に、所定原点からの回転導入器の単位回転角度と試料ホルダマウント59の光軸方向への原点からの移動量及び試料ホルダ22の光軸方向への原点からの移動量とをテーブル形式で記憶させる。記憶させたデータは、必要に応じて記憶手段から読み出され、情報処理装置34内の演算手段により参照される。
ガイド58は試料ホルダエレベータ57と試料ホルダマウント59が共に回転することを防ぐと共に光軸平行方向への移動をガイドするためもので、試料ステージ61に固定されている。試料ステージ61は光軸垂直面内の2方向に設けられたアクチュエータ62を駆動させることによって試料ホルダを面内の任意の位置に移動可能である。また、試料ホルダ搬送機構66及び試料ホルダエレベータ用回転導入器65は軸方向に移動することが可能であり、像観察時や試料ホルダの搬送、移動が不要な場合には退避させておく。
前記移動機構は試料ホルダ22を対物レンズ磁極67から遠ざけることで、試料周辺を磁場ゼロもしくは試料位置と磁場の強さの相対関係を事前に計測しておくことによって、試料を任意の磁場環境中で観察することも可能である。この機能は、磁場の影響を強く受ける磁性体試料の観察の際には試料内の磁気的な情報を損なうことなく観察が可能と言った副次的なメリットを生ずる。
次に、本実施例の透過電子顕微鏡の動作について説明する。図7には、図3に示す装置を用いてホログラフィ観察を行った場合における条件探索の過程を示すフローチャートを示した。なお、以下の説明において、全ての計算動作は、情報処理装置34により実行されているものとする。また、フローチャートの各ステップの動作は、全て情報処理装置34により制御されているものとする。また、フローの開始に先立って、電子線バイプリズム6及び試料ホルダ22の位置合わせは終了しており、両者とも既に所定の原点位置に位置しているものとする。
最初に、ステップ91で、情報処理装置34に備えられた入力装置を介して、観察に要求する空間分解能(d )或いは電子線の位相分布を知りたい領域(干渉領域;w )の各値を入力する。d、wの各値が入力されると、情報処理装置34により、必要な干渉縞間隔(Δx)が計算される。ここでは、ホログラムの再生がフーリエ変換法で行われることを想定し、必要な干渉縞間隔をdの1/3とする。
次に、ステップ92で、Δxの実現に必要なバイプリズム電圧(Vp)が計算される。Vpは、対物レンズの焦点距離f 、入射電子線の波長λ、電子線バイプリズム単位電圧あたりの偏向角度γ、干渉縞間隔Δx、対物レンズ−電子線バイプリズム間距離l を用いて、以下の式3により計算することができる。また、この時のバイプリズム電圧の上限は印加によって生成される干渉領域wが干渉領域の最大値wmaxを越えない範囲に設定される。
次にステップ93において、前のステップ92で求められたバイプリズム電圧Vpを実施した際のwが要求値に達しているかの検定を実行する。wは、バイプリズム電圧Vpを用いて、以下の式4で計算できる。
ここで、bは対物レンズ−像面間距離、Mobj.対物レンズの倍率、rf は電子線バイプリズムの半径である。
ステップ93の判定で、“Yes”の場合には、更に、次のステップ94へ進み、干渉縞のコントラスト(η)の検定を行う。通常干渉縞のコントラストとは、縞の強度の最高値(Imax.)と最低値(Imin.)を用いて式5のように定義される値である。この値は実際に得られた干渉縞から測定することも可能であるが、計算の結果求まったVpを印加した場合に得られると予想される干渉領域と、照射電子線の開き角で制限される干渉領域の最大値との比から求めるなど、電子光学系の各パラメータから求めることも可能である。本発明では、より条件探索に要する時間を短縮するため、後者の手法を用いてηを検定することとする。
ηは、1に近いほど望ましいが、本実施例では、0.2以上を検定の条件とした。0.2以上であれば、実用上ホログラムの再生が可能な範囲であるためである。これを満足する場合はバイプリズムにVpを印加する。ηが不十分な場合(図7のステップ94の分岐で“No”の場合)にはバイプリズム電圧の上限を更に低くした上で、ステップ93に戻り再度条件探索を繰り返す。
バイプリズム電圧の調整のみではΔx、wの実現が不可能と判断された場合(図7のステップ93の分岐で“No”の場合)、には、式6及び式7により、Δx、wを実現する条件を探索する。この場合、パラメータとしては、電子線バイプリズムの変位量(Δl)を取り、式中の試料位置の変位量(Δa)は0として計算する。再計算により、Δx、wを実現可能なバイプリズム電圧値(Vp)及び電子線バイプリズム変位量(Δl)が得られた場合には、更にステップ94へ進み、実際にこれらのパラメータが実施された場合のηの検定を(式6)及び(式7)に基づいて行う。ここで十分と判断された場合には、電子線バイプリズムの移動命令を移動機構制御電源へ送信し、Vp及びΔlを実施する。ηが不十分な場合には、ステップ93に戻り、バイプリズム電圧の上限を下げた範囲内で観察条件を探索する(ステップ98)。
バイプリズム電圧(Vp)及び電子線バイプリズム変位量(Δl)の調整ではΔx 、wの実現が不可能と判断された場合 (図7のステップ96の分岐で“No”の場合)には、前記同様に(式6)(式7)を用い、電子線バイプリズムの位置の変位量(Δl)と試料位置の変位量(Δa)の両方をパラメータに取り、Δx、wを実現する条件を探索する。Δaの変位はΔlの場合と異なり、変位に伴って対物レンズの倍率が、(式8)に従って変化するので注意する。
ここで、f は対物レンズの焦点距離、Mobj.は対物レンズの倍率、Δlは電子線バイプリズム変位量、ao はデフォルト状態の試料面の位置、Δaは試料位置変位量である。Δl 及び Δaは物理的には、それぞれバイプリズム、試料面の光軸方向への移動量に対応し、デフォルト状態では双方0である。
計算によって要求を満足するVp、ΔlおよびΔaが得られた場合には、更にステップ94へ進み、これらのパラメータが実施された場合のηの検定を(式6)及び(数7)に基づいて行う。検定の結果、得られたηが十分と判断されると、情報処理装置34内の記憶手段に格納されたテーブルが読み出され、計算されたΔlに相当するバイプリズムエレベータ用回転導入器51及びΔaに相当する試料ホルダエレベータ用回転導入器65の回転量とが算出される。算出された回転量は、移動機構制御40へ送信され、Δl及びΔa分の移動が実行される。同様に、Vpの値が制御部28に転送され、さらに制御部28はバイプリズム電源69へこの値を転送し、電子線バイプリズム6に対して、Vp分の電圧印加が開始される(ステップ95)
この時、Δlの移動動作はΔaの移動動作の後で実行されるように、制御シーケンスを構成する。その理由は、前述のようにΔaの変化には対物レンズの正焦点となる焦点距離の変化を伴うため、Δa移動動作実行の直後に対物レンズの焦点距離を調整して、正焦点像を見ながら作業を行うためである。
またΔa移動の実行に伴う対物レンズの倍率(Mobj.)の変化によって、電子顕微鏡全体の像倍率(MTotal)も変化する。そのため像観察時には、Δaと(式8)及び(式9)から最終像倍率を逐次計算し、情報処理装置34のディスプレイ上に表示する機能を設け、操作者の使い勝手の向上を図る。
ここで、MDefault、aoはそれぞれデフォルト状態の最終増倍率及び試料面の位置を示す。Mobjは対物レンズの倍率、Δaは試料位置変位量を示しデフォルト状態では双方0である。
図8には、Δl、Δaから計算される最終倍率がディスプレイ上に表示されている様子を示した。なお、Vp、Δl、Δaの可変範囲内でΔx、wの実現ができないと判断された場合((図5)101の分岐で“No”の条件)には、要求する条件が本発明の適用範囲外であると見做し、作業を終了する。
以上の構成により、ホログラフィ観察機能を実装した電子顕微鏡において、電子線バイプリズムや試料の位置調整、および電子線バイプリズムへの印加電圧調整といった作業が自動化され、使い勝手の非常によい装置が実現される。
本実施例では、試料位置の変位量(Δa)による像倍率の変化が習熟していないオペレータには混乱の原因をもたらすと考え、図7のステップ93の分岐で“No”の場合には、まず電子線バイプリズム変位量(Δl)による条件探索をするシーケンスとした。Δlだけの変位であれば、観察中の像には影響が無く、干渉領域もしくは干渉縞間隔の変化のみとなるためである。しかし、この順序は必ずしも重要ではなく、試料位置の変位量を網羅した後で電子線バイプリズム変位量を探索する、もしくは、いずれか一方の変位量だけを用いて条件を探索するといったことも実用上は想定される。
(実施例2)
本実施例では、本発明を走査型透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope; STEM)への適用例について説明する。図9には、本発明に係る自動調整機能を実装したSTEMの装置構成の概観図を示す。STEMの場合には、対物レンズ5によって形成された収束電子線を試料面上を走査させるための偏向コイル70とこれを制御する走査制御電源71が組み込まれる。また、電子線バイプリズム6の位置がTEMの場合と異なり照射レンズ21の上方となるが、それ以外の構成要素は、図3に示した装置とほぼ同じである。
ホログラフィ観察用の透過電子顕微鏡用電子光学系。 従来のホログラフィ観察用の条件探索作業のフローチャート。 本発明を適用した透過型電子顕微鏡(TEM)の装置外観図。 バイプリズム移動機構の概略図 ワイヤホルダ搬送機構の斜視図 試料ホルダ移動機構の概略図 TEMにおける条件探索時の動作フローチャート。 情報処理装置の倍率表示の一例。 本発明を適用した走査型透過電子顕微鏡(STEM)の装置外観図。
符号の説明
1…入射電子線、2…入射電子線の開き角、3…試料、4…試料面、5…対物レンズ、6…電子線バイプリズム、7…対物レンズ像面、8…中間レンズ、9…干渉領域(ホログラム)、10…試料面に換算した干渉領域、11…電子線バイプリズムによる偏向角、12…対物レンズ−試料面間距離、13…対物レンズ−対物レンズ像面間距離、14…対物レンズ焦点距離、15…対物レンズ−電子線バイプリズム間距離、16…電子銃、17…電子源、18…引き出し電極、19…加速管、20…接地電極、21…照射レンズ、22…試料ホルダ、23…ワイヤホルダ搬送機構、24…投射レンズ、25…引き出し電源、26…加速電圧電源、27…レンズ電源、28…制御部、29…観察窓、30…写真フィルム、31…テレビカメラ、32…テレビモニタ、33…移動制御機構、34…情報処理装置、35…命令信号、36…電源ユニット、37…電子顕微鏡筒、38…台、39…歯車、39…バイプリズムエレベータ、40…傘歯車、41…ガイド、42…ワイヤホルダ、43…ワイヤホルダマウント、44…ワイヤベース、45…バイプリズム接地電極、46…ベアリング、47…バイプリズム回転ステージ、48…ステージベース、49…傘歯車、50…ウォームギヤ、51…バイプリズムエレベータ用回転導入器、52…バイプリズム回転ステージ用回転導入器、53…チャック、54…ガイドフレーム、55…軸、56…歯車、57…試料ホルダエレベータ、58…ガイド、59…試料ホルダマウント、60…ベアリング、61…試料ステージ、62…アクチュエータ、63…コイル、64…傘歯車、65…試料ホルダエレベータ用回転導入器、66…試料ホルダ搬送機構、67…対物レンズ磁極、68…バイプリズム予備排気室、69…バイプリズム電源、70…偏向コイル、71…走査制御電源。

Claims (11)

  1. 試料に対して電子線を照射する電子銃と、
    該試料を載置する試料ホルダと、
    前記試料を透過した電子線の通過位置に配置された電子線バイプリズムと、
    前記試料ホルダと電子線バイプリズムの間に配置された対物レンズと、
    前記試料ホルダ、電子線バイプリズムおよび対物レンズとを格納する電子線鏡筒と、
    前記電子線バイプリズムによって分割された電子線の干渉縞もしくは前記試料の透過電子像を記録する手段とを備え、
    更に、前記電子線バイプリズムの電子線の進行方向に対する位置を調整する位置調整手段と、
    前記電子線バイプリズムの移動量を計算する情報処理手段とを備えたことを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  2. 請求項1に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記試料ホルダの位置調整手段を備え、
    前記情報処理手段は、該試料ホルダの移動量の計算機能を備えたことを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  3. 請求項1に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記情報処理装置は、前記干渉縞の間隔に基づく空間分解能と干渉縞の形成領域とをもとに、前記電子線バイプリズムの移動量を計算することを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  4. 請求項1に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記情報処理装置は、前記干渉縞の間隔に基づく空間分解能と干渉縞の形成領域とをもとに、前記電子線バイプリズムおよび試料ホルダの移動量を計算することを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  5. 請求項4に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記情報処理装置は、前記試料ホルダの位置変化に伴って生ずる対物レンズの倍率の変化を当該位置変化量から算出する機能を備え、
    更に、算出された倍率変化に計算される前記透過電子像の倍率を表示するディスプレイを備えることを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  6. 請求項3に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記電子線バイプリズムと前記試料ホルダの位置調整に際しては、
    試料ホルダ位置を移動し、
    移動後の試料位置にて対物レンズの像が正焦点像となるように対物レンズの焦点距離を調整し、
    該対物レンズの焦点距離の調整後に前記電子線バイプリズム位置を移動する順序で、
    前記電子線バイプリズムと前記試料ホルダ位置調整動作を実行することを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  7. 請求項1に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記電子線バイプリズムは、電子線が照射されるワイヤと該ワイヤを保持するワイヤホルダと、該ワイヤホルダが載置されるワイヤホルダマウントにより構成され、
    該ワイヤホルダを前記電子顕微鏡筒外から出し入れするワイヤホルダ移送手段と、該ワイヤホルダ移送手段を導入するために電子顕微鏡筒に設けられたフィードスルーとを備えたことを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  8. 請求項1に記載の電子顕微鏡装置において、
    前記位置調整手段は、
    前記電子線バイプリズムを内部に格納する電子線バイプリズムエレベータと、
    前記電子線バイプリズムを、該電子線バイプリズムエレベータ内で上下動させる手段とを備えることを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  9. 請求項8に記載の電子顕微鏡応用装置において、
    前記電子線バイプリズムは、電子線が照射されるワイヤと該ワイヤを保持するワイヤホルダ部と、該ワイヤホルダ部が載置されるワイヤホルダマウントにより構成され、
    前記電子線バイプリズムエレベータは、内部にネジ山を備え、
    前記ワイヤホルダマウントは、該ネジ山と嵌合するネジ部を端部に有し、
    更に、前記ワイヤホルダとワイヤホルダマウントを載置するステージを有し、
    該ステージを回転駆動する回転導入器を備えることを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  10. 請求項9に記載の電子顕微鏡応用装置において、
    前記回転導入器の回転数を前記情報処理手段により制御することを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
  11. 請求項10に記載の電子顕微鏡応用装置において、
    前記回転導入器の単位回転角と、前記電子線バイプリズムの移動量とを格納する記憶手段を備えることを特徴とする電子顕微鏡応用装置。
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