JP7394535B2 - 粒子線分析装置 - Google Patents

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本発明は、電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Micro Analyzer、以下「EPMA」と称す)や走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下「SEM」と称す)など、電子線、イオンビーム、中性子線等の粒子線を試料に照射して試料の分析や観察を行う粒子線分析装置に関する。
EPMAやSEMは、微小径に集束させた電子線を試料に照射し、その電子線の照射位置から発生した特性X線、カソードルミネセンス、或いは、二次電子、反射電子などを検出する。試料上の電子線の照射位置からはそこに含まれる元素に特有のエネルギーを有する特性X線やカソードルミネセンスが放出されるため、その特性X線等のエネルギーや強度を調べることにより、試料上のその位置に存在する元素を特定したり、その元素の含有量を求めたりすることができる。また、試料上で電子線の照射位置を2次元的に走査しながら特性X線等の検出を繰り返すことで、試料上の2次元的な測定範囲に亘る元素のマッピングを調べることができる。さらに、そうした電子線の照射位置の走査に伴って試料から発生する二次電子や反射電子を検出することで、試料上の測定範囲における表面画像を作成することもできる(特許文献1等参照)。
従来のEPMAには、試料ステージ上に固定された一又は複数の試料の表面における分析したい複数の分析対象位置の情報(つまり位置座標)を予め登録しておく機能が搭載されているものがある。未知試料を分析する際には、元素とその含有量が既知である標準試料が用いられるが、複数種類の標準試料が埋め込まれた試料ホルダを試料ステージ上に固定し、その各標準試料の位置座標を一度登録しておけば、標準試料を分析する必要がある場合に登録されている位置情報を元に直ぐに目的の標準試料を分析できる位置まで試料ステージを移動させることができる。それにより、光学顕微鏡又はSEM像などの観察画像において目的の標準試料をいちいち探す手間を省くことができる。また、始めに光学顕微鏡を用い試料上で分析位置の候補になりそうな部位を見つけて登録しておけば、あとでその候補の位置に直ぐに戻って観察や分析を行うことができる。また、試料上の観察した又は分析した位置を登録しておくことで、あとで再び同じ位置を観察したり分析をしたりしたいときに速やかにその位置に戻ることができる。さらには、登録された複数の分析対象位置に対する連続的な分析を自動的に実行することもできる。
特開平9-61383号公報 特開2000-149851号公報
「電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Microanalyzer) オプション トレースマッピング分析」、[online]、株式会社島津製作所、[2019年3月25日検索]、インターネット<URL: https://www.an.shimadzu.co.jp/surface/epma/8050g/07.htm>
しかしながら、上記従来のEPMAでは次のような問題がある。図4及び図5は、EPMAの試料ステージ4上に、1又は複数の試料5bが埋め込まれた試料ホルダ5aが設置された状態を示す概略図である。試料ステージ4はX軸、Y軸方向に移動自在であり、それにより、電子線が照射される位置がX-Y平面内で変化する。
図4に示すように、試料ステージ4上で試料ホルダ5aを固定する位置が変更されたり、図5に示すように、試料ステージ4上での試料ホルダ5aの位置が同じでも回転されていたり、試料ステージ4上での試料ホルダ5aの固定が不十分で試料ホルダ5aが徐々に移動してしまったり、さらには、装置の設置環境(室温等)の変化に伴って試料ホルダ5aが伸縮したりした場合、分析対象位置が登録されている座標からずれてしまうことがある。その場合には、座標がずれた後の状態で改めて各分析対象位置を再び探し出して新しい座標を登録し直すか、或いは、1箇所又は複数箇所の分析対象位置における位置ずれ量を計測し、その計測値に基づいて、登録されている分析対象位置における座標を一つずつ修正するという作業が必要である。いずれにしても、こうした作業には手間が掛かり、登録されている分析対象位置の数が多いと、作業は非常に煩雑である。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、試料ステージ上での試料の載置位置又は固定位置に変更があったような場合でも、登録されている複数の分析対象位置の情報の再登録や修正の作業の手間を大幅に低減することができる粒子線分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様は、試料ステージ上に載置された試料に粒子線を照射し、その照射によって該試料から放出された粒子又は電磁波を検出して該試料についての情報を得る粒子線分析装置であって、
試料ステージ上に載置された一又は複数の試料上の、複数の分析対象位置の座標情報を記憶しておく位置情報記憶部と、
前記試料ステージ上に載置されている一又は複数の試料において、前記位置情報記憶部に記憶されている前記複数の分析対象位置の中の全てではない少なくとも一つの分析対象位置を探索し、その少なくとも一つの分析対象位置の最新の座標情報を取得する最新情報取得部と、
前記複数の分析対象位置の中の全てではない少なくとも一つの分析対象位置の最新の座標情報と該分析対象位置の前記位置情報記憶部に記憶されている座標情報とから一つの位置ずれ情報を算出する位置ずれ情報算出部と、
前記位置情報記憶部に記憶されている、前記複数の分析対象位置の全ての座標情報を、前記一つの位置ずれ情報を用いて修正して新たな座標情報を算出する座標情報算出部と、
前記位置情報記憶部に記憶されている、前記複数の分析対象位置の全ての座標情報を、前記新たな座標情報に書き換える、又は、該新たな座標情報を前記位置情報記憶部とは別の記憶部に新たに記憶させる記憶情報更新部と、
を備えるものである。
上記粒子線とは、電子線、イオンビーム等の荷電粒子線や中性子線などである。例えば粒子線が電子線である場合、本発明に係る粒子線分析装置は例えば、EPMA若しくはSEM、又はその両者の機能を備えた装置である。
本発明の第1の態様に係る粒子線分析装置では、例えばユーザーが、分析実行前等の適宜の時点で、試料ステージ上に設置されている一又は複数の試料に対する観察画像を見ながら、位置情報記憶部に記憶されている複数の分析対象位置の中の所定の一つの分析対象位置を探索し、その分析対象位置を見つけたならば画像上で該位置を指示する。この指示を受けて最新情報取得部は、その所定の一つの分析対象位置に対する最新の座標情報を取得する。もちろん、位置情報記憶部に記憶されている座標情報が取得された時点から、試料ステージ上に設置されている一又は複数の試料の位置のずれが全くなければ、位置ずれ情報算出部で算出される位置ずれはゼロになる。
本発明の第1の態様に係る粒子線分析装置によれば、試料ステージ上での試料の固定位置が変更されたり、或いは何らかの状態変化によって試料位置が変わってしまったりした場合でも、上述したように例えばユーザーが一つの分析対象位置を探索する作業を行いさえすれば、複数の分析対象位置の座標情報が一括して自動的に修正される。したがって、過去に登録した分析対象位置の座標情報をユーザーが全て登録し直したり、或いは全て手作業で修正したりする手間を軽減することができる。その結果、EPMA等を用いた分析作業の効率を改善することができる。
本発明の一実施形態であるEPMAの要部の構成図。 本実施形態のEPMAにおけるポジションリスト自動修正処理のフローチャート。 ポジションテーブルの表示例を示す図。 試料ホルダの固定位置を変更した場合の状態を示す概略図。 試料ホルダの固定位置を変更した場合の状態を示す概略図。
以下、本発明の一実施形態であるEPMAについて添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のEPMAの要部の構成図である。
本実施形態のEPMAでは、図1に示すように、電子銃1から放出された電子線は偏向コイル2を介し、対物レンズ3によって集束されて、試料ステージ4上に固定されている試料5の表面に照射される。試料ステージ4は、モータ等を含むステージ駆動機構6により互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の3軸方向に移動可能となっており、これにより試料5上での電子線の照射位置が移動するとともに、凹凸を有する試料5の表面に電子線を照射することができるようになっている。また、光学顕微観察部8はカメラ等を含み、試料5の表面の光学顕微観察画像を取得するためのものである。
電子線の照射に応じて試料5から放出された特性X線はエネルギー分散型のX線検出器9に入力され、X線検出器9は入射したX線のエネルギーに比例した波高値を有するパルス信号を発生する。制御/処理部20ではこの信号に基づき電子線の照射位置におけるX線スペクトルが作成される。一方、電子線の照射によって試料5からは二次電子や反射電子も放出され、これら電子はシンチレータと光電子増倍管とから成る電子検出器10により検出される。制御/処理部20では、電子線の照射位置が測定領域内で2次元的に走査されたときの検出信号に基づいて、試料5の表面の上記測定領域における2次電子画像(又は反射電子画像)が作成される。
制御/処理部20は、後述する特徴的な処理を実行するために、分析対象位置設定部21、位置情報記憶部22、画像記憶部23、基準位置指定部24、位置ずれ修正処理部25、位置情報更新部26などの機能ブロックを含む。また、制御/処理部20にはユーザインターフェイスとしての操作部30及び表示部31が接続されている。
次に、本実施形態のEPMAにおける特徴的な機能について説明する。
本実施形態のEPMAでは、試料ステージ4の上に設置された一又は複数の試料上の、複数の分析対象位置をユーザーが予め指定し、その分析対象位置の座標情報を登録しておくことができる。
具体的には、ユーザーが操作部30で所定の操作を行うと、分析対象位置設定部21は、試料ステージ4上の試料5の観察画像を光学顕微観察部8で撮影するか、又は試料ステージ4上の試料5のSEM画像を取得し、得られた画像を表示部31の画面上に表示する。ユーザーはこの画像を見ながら操作部30で操作を行うことで試料ステージ4を3軸方向に適宜に移動させ、試料5上の分析したい分析対象位置を見つけて画像上で該位置を指定する。すると分析対象位置設定部21は、指定された位置に対応する座標情報を取得し、それをポジションリストに登録する。多数の分析対象位置の座標情報が含まれるポジションリストは位置情報記憶部22に保存される。
図3は、ポジションリストを含むポジションテーブルの表示画面50の一例である。この表示例では、左方に、一つの試料の観察画像51が表示され、右方にその一つの試料上の分析対象位置のポジションリスト52が表示されている。ポジションリスト52中のX、Y、及びZは、X軸、Y軸、及びZ軸の座標である。
図4や図5に示したように、試料ステージ4上での試料ホルダ5aの固定位置が変更されてしまうと、当然のことながら、上述したように一旦登録したポジションリストにおける各分析対象位置(図3中の「位置#1」、…」)に対応する座標情報は正しくなくなる。本実施形態のEPMAは、この座標情報を一括して修正するためのポジションリスト自動修正処理の機能を有している。図2はこの機能を利用したポジションリスト自動修正処理の手順を示すフローチャートである。
上述したようにユーザー(オペレータ)が試料5上の分析対象位置を指定し、その座標情報を登録する際に、ユーザーは、ポジションリストに登録された複数の分析対象位置の中から、試料上又はホルダベース上で位置合わせや焦点合わせが容易であると推定される1又は複数の分析対象位置を選択し、その選択した分析対象位置を含む所定の範囲の光学顕微鏡画像(又はSEM画像)を撮影する。撮影により得られた光学顕微鏡画像は、選択された分析対象位置の座標情報とともに画像記憶部23に保存される。ここで、光学顕微鏡画像を保存するのは、あとで位置合わせの際にターゲットとする位置の視覚的な参考にするためである。ここでは一例として、位置合わせのための分析対象位置の座標が、(X,Y,Z)=(X1,Y1,Z1)であるとする。また、分析対象位置を指定したときの、試料ステージ4上での試料の状態を「状態A」とする。
なお、ポジションリストの中から位置合わせのための分析対象位置を選択する際に、1箇所、2箇所、3箇所等を選択できるようにするとよい。試料5が回転したり傾いたりしていないと仮定した1軸の変化のみを想定する場合には、1箇所のみの分析対象位置を選択すればよい。また、試料5が回転したり試料面が傾いたりせずに一方向に平行移動していることを想定する場合には、2箇所の分析対象位置を選択すればよい。さらに、試料5が回転したり傾いたりして3次元の変化が想定される場合には、3箇所以上の分析対象位置を選択するのがよい。
例えば、試料ホルダ5aを一旦試料ステージ4上から取り出し再び試料ステージ4上に設置したために、試料5の位置がずれてしまったものとする。もちろん、試料5の位置がずれる要因はこれに限らないのは前述の通りである。試料ステージ4上で試料5の位置がずれてしまっている状態を「状態B」とする。
ユーザーが操作部30で所定の操作を行うと、基準位置指定部24は、画像記憶部23に保存されている光学顕微鏡画像(又はSEM画像)を読み出して参考画像として表示部31の画面上に表示するとともに、その光学顕微鏡画像中の分析対象位置の座標(例えば(X1,Y1,Z1)も同時に表示する(ステップS1)。また、基準位置指定部24は、光学顕微観察部8によりその時点での試料ステージ4上の光学顕微鏡画像(又はSEM画像)を撮影し、その光学顕微鏡画像も表示部31の画面上に表示する。その光学顕微鏡画像の中心位置の座標も併せて表示するとよい。
ユーザーは、現時点でのリアルタイムの光学顕微鏡画像を参考画像と見比べながら操作部30で所定の操作を行うことで、現時点での光学顕微鏡像の視野範囲が参考画像と同じになるように、試料ステージ4をX軸、Y軸の各方向に移動させる。さらに、Z軸方向にも試料ステージ4を移動させ、焦点が合うように高さを合わせる(ステップS2)。つまり、X軸、Y軸、Z軸の3軸方向の試料ステージ4の位置を調整する。なお、こうした位置調整のために、参考画像と現時点でのリアルタイムの光学顕微鏡画像との一方を半透明表示とすることで重ね合わせの表示を可能とし、注目点が一致する様子を一目で確認できるようにすると便利である。
現時点でのリアルタイムの光学顕微鏡画像と参考画像の視野範囲が合致すると、ユーザーは操作部30を操作することで位置合わせ用の分析対象位置を指示し、視野範囲を確定させる(ステップS3)。すると基準位置指定部24は、このときの、つまり状態Bにおける位置合わせ用の分析対象位置の座標情報を取得するとともに光学顕微鏡画像を取得し、これを画像記憶部23に一時的に保存する(ステップS4)。いま、このときの位置合わせのための分析対象位置の座標が、(X1’,Y1’, Z1’)であるとする。
位置ずれ修正処理部25は、状態Aにおける位置合わせのための分析対象位置の座標と状態Bにおける同じ位置合わせのための分析対象位置の座標との差異(ΔX,ΔY,ΔZ)を計算し、これを補正値とする(ステップS5)。即ち、補正値は、ΔX=X1’-X1、ΔY=Y1’-Y1、ΔZ=Z1’-Z1、により求まる。
位置ずれ修正処理部25は上記補正値を用いて、状態Aにおいて登録済みである、ポジションリストに挙げられている全ての分析対象位置の座標を修正する。ただし、本実施形態のEPMAでは、ポジションリストに挙げられている複数の分析対象位置の座標を一つずつ指定したうえで修正するか、或いは、一括して全ての分析対象位置の座標を修正するかを選択することができるようになっている。そこで、一括して修正する旨の選択が成されているか否かをまず判定し(ステップS6)、一括修正が選択されている場合、位置ずれ修正処理部25は上記補正値を用いて、ポジションリストに挙げられている複数の分析対象位置の座標を一括して修正する(ステップS7)。即ち、ポジションリスト中の各分析対象位置の座標に対して(ΔX,ΔY,ΔZ)に相当する分の補正を行えばよい。これにより、ポジションリスト中の多数の分析対象位置の座標を簡便に且つ確実に修正することができる。
一方、ステップS6で一括修正の指示がないと判定されると(ステップS6でNo)、位置ずれ修正処理部25は上記補正値を用いて、ユーザーにより指定された分析対象位置の座標のみを個別に修正する(ステップS8)。そして、ステップS7又はS8の終了後、位置情報更新部26は、ポジションリスト中の分析対象位置の座標を修正後の値に書き換える(ステップS9)。或いは、ステップS9では、修正後の座標情報を含むポジションリストを修正前の座標情報を含むポジションリストとは別のファイル名で保存するようユーザーに促す表示を行い、これに応じたユーザーによる所定の操作を受けて、修正後の座標情報を含むポジションリストを位置情報記憶部22に保存するようにしてもよい。
以上のようにして本実施形態のEPMAでは、分析対象位置の登録時から試料ステージ4上で試料5の設置位置がずれてしまった場合でも、ユーザーが多数の分析対象位置の中の1又は少数の分析対象位置をリアルタイムの光学顕微鏡画像上で探索して指示するだけで、ポジションリストに挙げられている全ての分析対象位置の座標情報を一括して自動的に修正することができる。
上記説明では、位置合わせのための分析対象位置は1箇所のみであるが、上述したように位置合わせのための分析対象位置を2箇所又は3箇所と増やすことで、試料の設置に関する、より多様な変化に対応して分析対象位置の座標を修正することができる。
また、上記説明では、ポジションリストに挙げられている分析対象位置の座標を修正する場合について例示したが、試料上の複数の位置における座標情報を一括して修正する例はこれに限らない。
例えば、株式会社島津製作所製のEPMA用のオプションソフトウェアにはトレースマッピング分析と呼ばれる機能が搭載されている(非特許文献1参照)。これは、特許文献2等に開示されている技術であり、この技術によれば、予め座標位置と高さ値とを登録した複数の測定点の情報に基づいてトレース曲面(複数の等値線から成る曲面)を作成することができる。試料上の複数の測定点の座標位置と高さ値とを登録した時点から、試料が試料ステージ上で移動してしまった場合でも、上記実施形態のEPMAにおけるポジションリスト自動修正処理を利用することで、トレース曲面の元となる複数の測定点の座標及び高さ値を一括して修正することができる。この場合、登録される測定点の数は少なくとも数十点、多い場合には数百点にも及ぶため、これを1点ずつ修正すると膨大な手間が掛かる。それに対し、本発明の手法を適用することで、その手間を大幅に省くことができる。
なお、上記実施形態及び上述した変形例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜修正、変更、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。 具体的には、例えば上記実施形態はSEMの機能を有するEPMAであるが、電子線を試料に照射する分析装置に限らず、イオン線や中性線線などの各種の粒子線を試料上の微小領域に照射して分析を行う各種の装置に本発明を適用可能であることは明らかである。
[種々の態様]
上述した例示的な実施形態が以下の態様の具体例であることは、当業者には明らかである。
本発明の第1の態様に係る粒子線分析装置は、試料ステージ上に載置された試料に粒子線を照射し、その照射によって該試料から放出された粒子又は電磁波を検出して該試料についての情報を得る粒子線分析装置であって、
試料ステージ上に載置された一又は複数の試料上の、複数の分析対象位置の座標情報を記憶しておく位置情報記憶部と、
前記試料ステージ上に載置されている一又は複数の試料において、前記位置情報記憶部に記憶されている複数の分析対象位置の中の少なくとも一つを探索し、その少なくとも一つの分析対象位置の最新の座標情報を取得する最新情報取得部と、
前記少なくとも一つの分析対象位置の最新の座標情報と該分析対象位置の前記位置情報記憶部に記憶されている座標情報とから位置ずれ情報を算出する位置ずれ情報算出部と、
前記位置情報記憶部に記憶されている、前記複数の分析対象位置の座標情報の全てを、前記位置ずれ情報を用いて修正して新たな座標情報を算出する座標情報算出部と、
前記位置情報記憶部に記憶されている、前記複数の分析対象位置の座標情報の全てを、前記新たな座標情報に書き換える、又は、該位置情報記憶部とは別の記憶部に新たに記憶させる記憶情報更新部と、
を備えるものである。
第1の態様に係る粒子線分析装置によれば、試料ステージ上での試料の固定位置を変更したり、或いは何らかの状態変化によって試料位置が変わってしまったりした場合でも、例えばユーザーが一つの分析対象位置を探索する作業を行いさえすれば、位置情報記憶部に保存されている複数の分析対象位置の座標情報が一括して自動的に修正される。それにより、過去に登録した分析対象位置の座標情報をユーザーが全て登録し直したり、或いは全て手作業で修正したりする手間を軽減することができ、EPMA等による分析作業の効率を改善することができる。
本発明の第2の態様に係る粒子線分析装置は、第1の態様において、
前記最新情報取得部は、前記位置情報記憶部に複数の分析対象位置の座標情報が記憶された際の、前記少なくとも一つの分析対象位置を含む所定範囲の試料観察画像と、現時点の試料観察画像とを表示部の画面上に表示することにより、ユーザーによる、現時点での試料観察画像における前記少なくとも一つの分析対象位置の探索を補助するようにしたものである。
第2の態様に係る粒子線分析装置によれば、ユーザーは表示部の画面上に表示された二つの画像を見比べる又は重ね合わせることで、ターゲットとしている分析対象位置を容易に見つけることができる。それにより、分析作業の一層の効率改善が可能である。
1…電子銃
2…偏向コイル
3…対物レンズ
4…試料ステージ
5、5b…試料
5a…試料ホルダ
6…ステージ駆動機構
8…光学顕微観察部
9…X線検出器
10…電子検出器
20…制御/処理部
21…分析対象位置設定部
22…位置情報記憶部
23…画像記憶部
24…基準位置指定部
25…修正処理部
26…位置情報更新部
30…操作部
31…表示部

Claims (2)

  1. 試料ステージ上に載置された試料に粒子線を照射し、その照射によって該試料から放出された粒子又は電磁波を検出して該試料についての情報を得る粒子線分析装置であって、
    前記試料ステージ上に載置された一又は複数の試料上の、複数の分析対象位置の座標情報を記憶しておく位置情報記憶部と、
    前記試料ステージ上に載置されている一又は複数の試料において、前記位置情報記憶部に記憶されている前記複数の分析対象位置の中の全てではない少なくとも一つの分析対象位置を探索し、その少なくとも一つの分析対象位置の最新の座標情報を取得する最新情報取得部と、
    前記複数の分析対象位置の中の全てではない少なくとも一つの分析対象位置の最新の座標情報と該分析対象位置の前記位置情報記憶部に記憶されている座標情報とから一つの位置ずれ情報を算出する位置ずれ情報算出部と、
    前記位置情報記憶部に記憶されている、前記複数の分析対象位置の全ての座標情報を、前記一つの位置ずれ情報を用いて修正して新たな座標情報を算出する座標情報算出部と、
    前記位置情報記憶部に記憶されている、前記複数の分析対象位置の全ての座標情報を、前記新たな座標情報に書き換える、又は、前記複数の分析対象位置の全てに対する前記新たな座標情報を前記位置情報記憶部とは別の記憶部に新たに記憶させる記憶情報更新部と、
    を備える粒子線分析装置。
  2. 前記最新情報取得部は、前記位置情報記憶部に複数の分析対象位置の座標情報が記憶された際の、前記複数の分析対象位置の中の全てではない少なくとも一つの分析対象位置を含む所定範囲の試料観察画像と、現時点の試料観察画像とを表示部の画面上に表示することにより、ユーザーによる、現時点での試料観察画像における前記少なくとも一つの分析対象位置の探索を補助するようにした、請求項1に記載の粒子線分析装置。
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