JP2003149362A - 移動装置 - Google Patents

移動装置

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JP2003149362A
JP2003149362A JP2001351529A JP2001351529A JP2003149362A JP 2003149362 A JP2003149362 A JP 2003149362A JP 2001351529 A JP2001351529 A JP 2001351529A JP 2001351529 A JP2001351529 A JP 2001351529A JP 2003149362 A JP2003149362 A JP 2003149362A
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律雄 深谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】移動の制御精度の向上した移動装置を提供する
ことにある。 【解決手段】ガイド部1は、直動型ベアリング10Dに
よって、移動範囲と方向を直線的一方向に規定されてい
る。駆動力発生装置3と、駆動力発生装置3によって発
生した駆動力を上記ガイド部へ伝達する軸2とによって
駆動部を構成する。駆動部とガイド部1は、直動型ベア
リング10Dによって、移動方向に対しては機械的な隙
間を抑制された状態で結着されている。駆動部は、移動
方向とは逆方向に作用する制動力を発生する摺動部材1
3と、プーリー14を備えている。駆動力発生装置3と
駆動力伝達軸2は、移動方向に対しての限定された微小
移動可能に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体を移動させる
移動装置に係り、特に、電子顕微鏡などの観察試料や半
導体製造装置のウエハーなどをを高精度に移動させ、停
止させるに好適な移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の移動装置の中で、精密な送りを要
求される機構では、一定の軌動を確保するためのガイド
部と、これを移動させるための駆動力を与える駆動部か
ら構成されている。
【0003】軌動を確保するガイド部は、嵌合による保
持部材と樹脂等の摺動部材等から構成される摩擦駆動機
構や、クロスドローラベアリング機構のような機械的な
隙間を小さく設定することが可能で、移動の際の抵抗力
を低減することができる直線運動型ベアリングの様な機
構が用いられる。何れも目的とする移動方向以外の回転
(Yaw、Roll)や倒れ(Pitch)等の微小移動を設定範囲
内で抑制できる構造とされる。
【0004】駆動部としては、カムフォロアーを用いる
ものと、ボールネジを用いるものが知られている。カム
フォロアーを用いるものは、移動方向が頻繁に変化せ
ず、比較的低速で一定速度の送りを対象とする場合に用
いられている。カムフォロアー方式では、例えば、駆動
軸を上・下方向からカムフォロアーと呼ばれるベアリン
グ部品で一定の荷重で挟み付ける構造としておき、この
状態で上・下どちらか一つのカムフォロアーにモータか
らの回転力を負荷することにより、カムフォロアーと駆
動軸間の摩擦力により回転を駆動軸の推力に換えるよう
にしている。
【0005】この方式では、カムフォロアーの回転量が
駆動系の直接の移動量となるので、各機構部の機械的隙
間が殆ど無い応答性の良い状態とすることが可能で移動
量および移動速度の制御性を高くすることができる。し
かし、その反面、設定された移動量と実際のガイド部の
移動量を常に計測しつつ移動させ、さらに補正を図る必
要があるため、位置測定時の測定精度及び測定された位
置情報に基づいて移動量を制御するアルゴリズムが必要
となりシステムが複雑となる傾向があった。
【0006】一方、ボールネジ方式は、比較的高速・高
加速の移動が要求され、頻繁に移動の正・逆方向を反転
させる必要がある移動装置の場合に用いられている。駆
動軸とカムフォロアーの摩擦による方式では、起動・停
止時の駆動力伝達部の滑りやモータ自体の正・逆回転変
更の際に生じる回転速度のバラツキ等に影響されて高精
度な送りが困難となり、さらに摩擦駆動部での対磨耗性
等信頼性に関しての問題を生じる可能性があったため、
これに代えてボールネジを駆動力源として使用してい
る。
【0007】ボールネジを駆動源とする方式では、ガイ
ド部の慣性力及び摺動抵抗に対して充分な大きさの駆動
力を設定する事が可能であり、設定距離の移動後はボー
ルネジの回転停止により、ガイド部を簡便に停止させる
ことが可能となる。さらにボールネジのリードが公差範
囲で略一定なため、ボールネジの回転角度の指定のみで
送り量を制御することが可能なので、移動量を常に計測
する必要が無いものである。実際の移動距離と設定移動
距離の差を調整・制御する工程を追加することにより移
動量の制御を高精度化することが可能なので、システム
を比較的簡便に構築できる利点がある。しかしながら、
駆動部とガイド部の結合に関しては、駆動軸とカムフォ
ロアーを使用する機械的な隙間を無くした方式の場合と
は異なり、以下に記載する理由のため、構造上の工夫が
必要となっていた。
【0008】高精度化されたボールネジでは、ネジとボ
ールの機械的な間隙が小さく設定されていることから、
200〜300mmの送りを繰り返し行う際に生じる摩
擦熱にともなうボールネジ本体の熱膨張・収縮による変
動量が移動量制御に与える影響が顕著となるためであ
る。移動量制御を高精度化するには、この熱変位の緩和
・吸収が必須となる。
【0009】そこで、例えば、従来の方法としては、駆
動部(駆動軸)とガイド部を接続する部分に機械的な隙
間を設定し、この隙間によりボールネジの回転に伴って
上昇した温度がボールネジ停止時に低下して生じる収縮
変形を吸収する方法であるとか、予想されるボールネジ
の温度変化範囲と対応する伸長・圧縮変形を予めボール
ネジに与えておき、ボールネジが膨張・収縮してもその
影響を軽減する等の方法が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、高速・高加速
でしかも負荷の大きな移動をボールネジ等を駆動系に使
用して実現する場合は、ボールネジ等駆動力源の熱膨張
と収縮を緩和・吸収する手段として、ガイド部と駆動部
の接続部分に移動方向に対しての限定された微小移動を
設定しておく方法が一般的となっているが、この構造を
採用した機構で5μm以下の送り精度を確保して移動量
を制御するには、目標とする位置直前での最後の移動方
向が、常に同じ方向となるように制御することで、(駆
動部)―(ガイド部)接続部の機械的な隙間を押し付け
により吸収し、さらに駆動の際には(駆動部)―(ガイ
ド部)それぞれの部材上で略同じ領域・状態で両者が接
触した状態を保つことで駆動部の移動距離とガイド部の
移動距離を一定に保つことが必要であった。
【0011】目標点手前で移動方向を一方向に制御する
方法を用いるならば、直線状の一軸方向の押し・引きだ
けを対象とした移動系であれば、5〜10μm以内に送
り精度を高精度化することが比較的容易に行える。しか
し、一般に用いられているような、面内を移動するため
のX・Y直交方向を組み合わせた構造を持つ移動装置の
場合には、両方向のガイド部が同時に略等しい距離で駆
動される様な特定の場合だけ、機械的隙間を吸収するた
めの目標手前からの一定方向の送り制御が有効となるも
のの、どちらか一方向の駆動系が停止しているか、もし
くは先に移動が終了して停止状態となった後に、残りの
一方向が駆動される状態となる場合は、他方向のガイド
部の移動の際に生じる機械振動、もしくは直交配置から
の偏向により生じた駆動分力の影響により、本来ならば
停止状態にあるべき方向の機構に機械的な隙間gの範囲
での微小移動が発生する場合がある。他方向の駆動力の
干渉によりこの微小な移動が発生すると、駆動部とガイ
ド部が機械的に接触した状態から分離してしまうため、
微小な移動に対して分離した隙間だけ移動への不感距離
が発生することとなり、次回の移動或いは最終目標点へ
の位置修正のための微動の際に誤差が発生し、移動の制
御精度を低下させる原因となっていた。さらにこの微動
は移動量及び発生の有・無が不規則であるため、位置決
め再現精度を低下させる原因ともなっていた。
【0012】本発明の目的は、移動の制御精度の向上し
た移動装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、移動範囲と方向を直線的一方向に
規定されたガイド部と、このガイド部に接続されるとと
もに、駆動力発生装置と、この駆動力発生装置によって
発生した駆動力を上記ガイド部へ伝達する軸とからなる
駆動部を有する移動装置において、上記駆動部と上記ガ
イド部は、移動方向に対しては機械的な隙間を抑制され
た状態で結着されており、上記駆動部は、移動方向とは
逆方向に作用する所定の大きさの制動力発生機構を備
え、上記駆動部の制動力発生機構よりも駆動力発生源に
近い側において、上記駆動力発生装置と駆動力伝達軸
は、移動方向に対しての限定された微小移動可能に接続
するようにしたものである。かかる構成により、移動時
の制御精度を向上し得るものとなる。
【0014】(2)上記(1)において、好ましくは、
上記ガイド部と、上記制動力発生機構を備えた上記駆動
部とから構成される第1の移動装置に対して、さらに、
上記ガイド部と、上記制動力発生機構を備えた上記駆動
部とから構成される第2の移動装置を備え、上記第1の
移動装置と上記第2の移動装置を2つの方向で重ね合わ
された構造とし、少なくとも一つの方向のガイド部と駆
動部の接続部は、他の方向にも移動できる構造としたも
のである。
【0015】(3)上記(1)において、好ましくは、
上記ガイド部は、移動方向とは逆方向に作用する所定の
大きさの制動力発生機構を備えるようにしたものであ
る。
【0016】(4)上記(1)において、好ましくは、
上記駆動部と上記ガイド部との接続部は、上記ガイド部
の移動方向を含む平面上で回転支点としたものである。
【0017】(5)上記(1)において、好ましくは、
上記駆動部の制動力発生機構は、上記駆動力伝達軸に対
する嵌め合わせ摺動部品としたものである。
【0018】(6)上記(5)において、好ましくは、
上記嵌め合わせ摺動部品が、すり割部品内部に配置した
ものである。
【0019】(7)上記(1)において、好ましくは、
上記駆動部の制動力発生機構は、上記駆動軸を拘束する
とともに、所定のトルクを発生させる回転機構としたも
のである。
【0020】(8)上記(2)において、好ましくは、
上記第1の移動装置によるガイド部の移動と上記第2の
移動装置によるガイド部の移動が同時に終了するように
上記第1の移動装置と第2の移動装置によるガイド部の
移動速度を制御する制御手段を備えるようにしたもので
ある。
【0021】(9)上記(1)において、好ましくは、
上記駆動力発生源と上記駆動力伝達軸の間の距離変化を
測定する距離変化測定部と、この距離変化測定部によっ
て測定された距離変化に応じてガイド部の送り量を変化
させて制御する制御手段を備えるようにしたものであ
る。
【0022】(10)上記(1)において、好ましく
は、上記ガイド部と上記駆動力伝達軸の間の圧力変化を
測定する圧力変化測定部と、この圧力変化測定部によっ
て測定された圧力変化に応じてガイド部の送り量を変化
させて制御する制御手段を備えたるようにしたものであ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の第1の実施形態による移動装置の構成について説明
する。図1は、本発明の第1の実施形態による移動装置
の平面図である。図2は、図1のA−A断面図である。
図3は、図1の要部拡大図である。
【0024】モータのような駆動力発生機構3と、被駆
動部材であるガイド部1との間に、駆動力伝達機構が設
けられている。ガイド部1は、ベースの上に取り付けら
れた直動型ベアリング10Aの上に、矢印X1に摺動可
能に支持されており、移動範囲と方向を直線的に一方向
に規定されている。駆動力発生機構3は、制御手段4に
よって制御される。
【0025】駆動力伝達機構は、ボールネジ6と、接続
部材9と、駆動力伝達軸2と、駆動力伝達部12とから
構成されている。ボールネジ6は、図2に示すように、
接続部材9と係合している。接続部材9は、ベースの上
に取り付けられた直動型ベアリング10Bの上摺動可能
に支持されており、移動範囲と方向を直線的に一方向に
規定されている。ボールネジ6が矢印R1方向に回動す
ると、接続部材9は、直動型ベアリング10Bの上を、
矢印X2方向に直線的に往復動する。
【0026】ボールネジ6のナット部の移動による駆動
力は、そのままではボールネジの回転により発生する振
動等の影響を受け、直線性が保たれないため、これを直
線軌道に近く矯正する目的で、一つの平面内に並列に配
置された一組の直動型ベアリング10Bに結着された接
続部材9を用いて、移動方向を規定している。この移動
方向を規定された接続部材9を介して、後述する駆動力
伝達部12を接続する。ボールネジ6のナット部分と結
着された接続部材9の移動方向の規定には、直動型ベア
リングの代わりに、例えば、嵌合いを用いた直動型の摺
動機構を用いることも可能となるが、部材間の摩擦によ
る摺動抵抗が大きい場合に駆動力が減少したり、移動中
の摺動抵抗の変動によりコギング振動を生じて移動量を
変動させたりする可能性もあるため、形状や摺動材の装
着位置に関する最適化設計が必要になる。本実施形態で
は、ボールネジは駆動力源としてのみ使用する。従っ
て、ボールネジに限らず直線的駆動力を発生させること
が可能な機構があれば、それをボールネジ部の代替とし
て使用することもできる。
【0027】接続部材9の上には、直動型ベアリング1
0Cが取り付けられている。駆動力伝達軸2の端部は、
直動型ベアリング10Cの上に摺動可能に取り付けられ
ている。駆動力伝達軸2は、矢印X2方向に直線的に往
復動する。なお、駆動力伝達軸2の端部には、駆動力伝
達軸2の矢印X2方向の移動を規制するロックナット付
きネジ15A,15Bが係合するように配置されてい
る。駆動力伝達軸2の矢印X2方向の移動をロックナッ
ト付きネジ15A,15Bによって微小移動距離となる
ように規制される。微小移動距離は、ロックナット付ネ
ジ15等の突き出し量を隙間ゲージ等により設定され
る。
【0028】駆動力伝達軸2と駆動力伝達部12は、回
転支点12Aにおいて、結合されている。駆動力伝達軸
2は、駆動力伝達部12に対して、回転支点12Aを中
心に、矢印R2方向に回動可能である。駆動力伝達部1
2の他端部とガイド部1とは、直動型ベアリング10D
を介して接続されている。直動型ベアリング10Dは、
矢印Y1方向に直線的に摺動可能である。
【0029】ガイド部1と駆動力伝達部12とは、直動
型のベアリング10Dにより接続することにより、駆動
方向のバックラッシが可能な限り小さく制約され、さら
に駆動方向と直行する方向へは小さな抵抗で移動させる
ことが可能な構造となっている。直動型のベアリング1
0Dには、ガイド部1の端面に逆ラジアル方向の荷重を
負担することができる。直動型ベアリング10Dには、
与圧がなされており、ラジアル隙間が無いか、或いは移
動精度と比較して小さく限定されたものが使用されるこ
とが好ましいものである。更に、ラジアル方向及び逆ラ
ジアル方向の定格荷重についても、移動装置個々の移動
装置のガイド部の移動に関しての慣性力及び摺動抵抗に
対して充分に余裕のあるものが選択されるべきである。
【0030】駆動力伝達軸2に対する移動平面内での回
転方向の力を緩和する目的で、回転支点12Aを介し
て、直動型ベアリング10Dに固定された駆動力伝達部
12と駆動軸2を接続する。回転支点12は、移動(駆
動)方向に関して移動量の制御精度を高めるため、可能
な限りラジアル方向の機械的な隙間を小さく設定してお
く。
【0031】また、駆動力伝達軸2の途中には、駆動力
伝達軸2を両側から挟み付ける状態で、プーリー14が
設けられている。プーリー14は、回転速度に対しての
トルクを所定の値に設定することができるものである。
プーリー14は、駆動力伝達軸2に対して、駆動力伝達
軸2の移動方向に対して、その移動方向とは逆の方向に
所定の制動力が常に発生するトルク伝達型の反力発生部
材である。発生するトルクは、駆動源による駆動力と比
較すると小さく設定されている。
【0032】さらに、駆動力伝達軸2の途中には、駆動
力伝達軸2の直径との嵌合い公差を限定した穴を設けた
摺動部材13を装着している。摺動部材13は、駆動力
伝達軸2と接触して、その接触抵抗により駆動力伝達軸
2の移動時の制動力を作用させる。なお、嵌めあい部品
と軸の抵抗を調整する目的で、摺動材製部品の周囲を一
部にすり割り構造を設けた環状部品を配置しておき、さ
らにこのすり割り部をネジの締め付けで変化させること
で摺動材製部品の内径を増・減させることもを可能であ
る。このように摺動部材に対して加圧し、駆動力伝達軸
と摺動材の抵抗を調節する可能とすることもできる。
【0033】駆動力伝達軸2に作用する制動力の設定
は、他方向の駆動軸が動作した際に、その方向からの分
力や振動の影響によりガイド部1の不規則な微動が発生
しない程度の大きさとする。制動力の設定では、ガイド
部1の移動速度および質量、更にはガイド方式や速度制
御パターンを考慮した選択が必要となる。駆動軸と嵌め
合い部品の摺動抵抗による駆動軸への制動力発生機構
と、前記の調整により所定トルクを発生させることがで
きるプーリ14等の駆動軸への挟みつけ構造を併用した
場合には、嵌めあい部分13で発生させる反力の大きさ
に関して各装置毎の個体差がある場合に、トルクの増・
減をプーリ部14で調整し、所定の値に設定することが
可能となるため設定された移動速度条件に対し常に一定
の大きさの反力を発生する状態に調整することが可能と
なる。
【0034】制御手段4は、速度制御パターンとして、
加速と減速の加速度を徐々に変化させるS字速度制御と
呼ばれている速度制御を行う。この速度制御パターンに
より、回転力源となるモータの起動時点でのトルクを小
さく設定することが可能となるため、回転角度のバラツ
キを抑制することができる。S字速度制御を用いる場合
は、加・減速時の慣性力を徐々に増加・減少させる制御
であることから、停止時の整定性を高めることもでき
る。
【0035】次に、図4〜図6を用いて、本発明の第1
の実施形態による移動装置に用いる可動範囲制限部材の
第2の例について説明する。図4は、本発明の第1の実
施形態による移動装置に用いる可動範囲制限部材の第2
の例の平面図である。図5は、図4のA−A断面図であ
る。図6は、図4の要部拡大図である。なお、図1と同
一符号は、同一部分を示している。
【0036】本例では、図1に示したロックナット付き
ネジ15A,15Bに代えて、駆動力伝達軸2に取り付
けられたカムフォロアー5と、接続部材9に形成された
溝状の接触部9Aを係合することにより、駆動力伝達軸
2の可動範囲を制限している。カムフォロアー5は、ラ
ジアル荷重の負担が可能な部品である。
【0037】次に、図7〜図9を用いて、本発明の第1
の実施形態による移動装置に用いる可動範囲制限部材の
第3の例について説明する。図7は、本発明の第1の実
施形態による移動装置に用いる可動範囲制限部材の第3
の例の平面図である。図8は、図7のA−A断面図であ
る。図9は、図7の要部拡大図である。なお、図1と同
一符号は、同一部分を示している。
【0038】本例では、図1に示したロックナット付き
ネジ15A,15Bに代えて、駆動力伝達軸2に取り付
けられた突起状部品16と、接続部材9に形成された溝
部9Bを係合することにより、駆動力伝達軸2の可動範
囲を制限している。
【0039】なお、可動範囲制限部材としては、駆動方
向に関してガイド部を駆動できるだけの強度を持ち、駆
動時の駆動力発生源と駆動力伝達軸の接触部分が常に一
定の距離となるものであれば、様々な構造を選択でき
る。
【0040】以上説明したように、往復動する部材(ガ
イド部1,接続部材9,駆動力伝達軸2,駆動力伝達部
12)は、直動型ベアリング10A,10B,10C,
10Dによって摺動可能に支持され、移動範囲と方向を
直線的に一方向に規定されている。特に、ガイド部1に
ついては、移動方向に関する機械的な隙間を抑制した接
続部とするために、直動型のベアリング10Aを使用し
ている。
【0041】また、直動型ベアリング10Aに対する駆
動力伝達部12の接続は、回転支点12Aとすることに
より、ガイド部1に対する回転方向(Yaw)の力の影響
を減じる構造としている。この構造とすることで、駆動
力伝達軸の正・逆の移動方向に関しては、直動型ベアリ
ングのラジアル隙間の範囲で機械的な隙間が抑制される
こととなる。
【0042】また、駆動力伝達軸2は、プーリー14や
摺動部材13によって、駆動力伝達軸2の移動方向に対
する制動力が与えられている。さらに、駆動力伝達軸2
の駆動力発生源であるモータ3に近い側においては、接
続部材9と駆動力伝達軸2の接続部では、ロックナット
付きネジ15A,15Bによって、駆動方向に対して限
定された範囲Δlでの微小移動が可能な構造としてする
ことにより、駆動力発生源であるモータ3の発熱等によ
る移動量の変動の影響を緩和している。また、駆動力伝
達軸2と駆動力伝達部12は、回転支点12Aにおい
て、結合されている。回転支点12Aにおいては、ガイ
ド部1との接続部12の移動方向での機械的隙間を極め
て小さく限定した形で設けられている。したがって、駆
動力伝達軸の偏向により駆動軸に対してねじりなどの力
が発生しても、この回転支点12Aと、直動型のベアリ
ング10Dを駆動方向と直交する方向に配していること
により、ねじりが吸収され、ガイド部1に対して、この
ように駆動方向と直交する方向の力が殆ど作用しない状
態となる。ガイド部1と駆動力伝達軸2の接続部12で
ねじりなどの方向の力が作用しない構造としておくこと
で、駆動方向以外のYaw方向の微動が駆動軸により殆
ど発生させられない状態になるので、ガイド部の移動方
向の規定がより確実となる。
【0043】次に、図10を用いて、本発明の第2の実
施形態による移動装置の構成について説明する。図10
は、本発明の第2の実施形態による移動装置の平面図で
ある。
【0044】本実施形態の移動装置は、X,Yの直交す
る2軸方向に移動可能なものである。構成は、図1に示
した1軸方向の移動装置を、2つ用いて、互いに直交す
るように重ね合わせている。図中、符号の添え字Xは、
X軸方向の移動装置を示し、添え字Yは、Y軸方向の移
動装置を示している。添え字を除いた符号で、図1に示
したものと同一符号は、同一部品を示している。
【0045】図1に示した移動装置は、駆動力発生源3
と駆動力伝達軸2の間には駆動方向に対して微動できる
ものの、ガイド部1と駆動力伝達軸2の接続に関しては
駆動方向に関して隙間が無い状態とされている。従っ
て、図10に示すように、X・Y2方向が組み合わされ
た構造の移動装置の場合、他方向のガイド部から伝達さ
れる振動或いは分力の作用があっても駆動力伝達軸2に
対しての制動力発生機構13,14で打ち消されるの
で、駆動力発生源3と駆動力伝達軸2の接続部に設けら
れた機械的な隙間15に対しての影響が低減・減少す
る。そのため駆動力発生源と駆動力伝達軸の接続部の状
態が殆ど変化させられないものとなる。
【0046】図10において、X軸方向の移動装置は、
モータのような駆動力発生機構3Xと、被駆動部材であ
るガイド部1Xと、これらの間に設けられたX軸方向の
駆動力伝達機構とから構成されている。ガイド部1X
は、直動型ベアリング10AXの上に、摺動可能に支持
されており、移動範囲と方向を直線的に一方向に規定さ
れている。駆動力発生機構3Xは、制御手段4Aによっ
て制御される。
【0047】駆動力伝達機構は、ボールネジ6Xと、接
続部材9Xと、駆動力伝達軸2Xと、駆動力伝達部12
Xとから構成されている。さらに、移動範囲と方向を直
線的に一方向に規定する直動型ベアリング10BX,1
0CX,10DXが備えられている。また、駆動力伝達
軸2Xの端部には、駆動力伝達軸2Xの移動を規制する
ロックナット付きネジ15AX,15BXが係合するよ
うに配置されている。駆動力伝達軸2Xと駆動力伝達部
12Xは、回転支点12AXにおいて、結合されてい
る。駆動力伝達部12Xの他端部とガイド部1Xとは、
直動型ベアリング10Dを介して接続されている。
【0048】また、駆動力伝達軸2Xの途中には、駆動
力伝達軸2Xを両側から挟み付ける状態で、プーリー1
4Xが設けられており、駆動力伝達軸2Xに対して、駆
動力伝達軸2Xの移動方向に対して、その移動方向とは
逆の方向に所定の制動力が常に発生するようにしてい
る。また、駆動力伝達軸2Xの途中には、駆動力伝達軸
2Xの直径との嵌合い公差を限定した穴を設けた摺動部
材13Xを装着して、駆動力伝達軸2Xと接触して、そ
の接触抵抗により駆動力伝達軸2Xの移動時の制動力を
作用させるようにしている。
【0049】また、Y軸方向の移動装置は、モータのよ
うな駆動力発生機構3Yと、被駆動部材であるガイド部
1Yと、これらの間に設けられたY軸方向の駆動力伝達
機構とから構成されている。ガイド部1Yは、直動型ベ
アリング10AYの上に、摺動可能に支持されており、
移動範囲と方向を直線的に一方向に規定されている。駆
動力発生機構3Yは、制御手段4Aによって制御され
る。
【0050】駆動力伝達機構は、ボールネジ6Yと、接
続部材9Yと、駆動力伝達軸2Yと、駆動力伝達部12
Yとから構成されている。さらに、移動範囲と方向を直
線的に一方向に規定する直動型ベアリング10BY,1
0CY,10DYが備えられている。また、駆動力伝達
軸2Yの端部には、駆動力伝達軸2Yの移動を規制する
ロックナット付きネジ15AY,15BYが係合するよ
うに配置されている。駆動力伝達軸2Yと駆動力伝達部
12Yは、回転支点12AYにおいて、結合されてい
る。駆動力伝達部12Yの他端部とガイド部1Yとは、
直動型ベアリング10Dを介して接続されている。
【0051】X軸方向の移動装置とY軸方向の移動装置
を重ね合わせた部分は、X軸方向のガイド部1Xの上
に、直動型ベアリング10AYが取り付けられ、この直
動型ベアリング10AYの上に、Y軸方向のガイド部1
Tが直線的に一方向に規定されて摺動可能に保持されて
いる。X軸方向のガイド部1Xは、矢印X1方向に摺動
可能であり、Y軸方向のガイド部1Yは、矢印YX1方
向に摺動可能である。
【0052】また、駆動力伝達軸2Yの途中には、駆動
力伝達軸2Yを両側から挟み付ける状態で、プーリー1
4Yが設けられており、駆動力伝達軸2Yに対して、駆
動力伝達軸2Yの移動方向に対して、その移動方向とは
逆の方向に所定の制動力が常に発生するようにしてい
る。また、駆動力伝達軸2Yの途中には、駆動力伝達軸
2Yの直径との嵌合い公差を限定した穴を設けた摺動部
材13Yを装着して、駆動力伝達軸2Yと接触して、そ
の接触抵抗により駆動力伝達軸2Yの移動時の制動力を
作用させるようにしている。
【0053】なお、ガイド部1Xには、測長センサ21
Xが設けられている。測長センサ21Xは、ガイド部1
XのX軸方向の移動距離を測定する。ガイド部1Yに
は、測長センサ21Yが設けられている。測長センサ2
1Yは、ガイド部1Xに対するガイド部1YのY軸方向
の移動距離を測定する。
【0054】リニアスケール21のような移動量検出部
は、ボールネジ6の様に移動距離を予め一定の精度で設
定できる駆動力発生源を使用する場合に併用され移動量
の制御を行うために用いられる。リニアスケール21
は、ガイド部1の移動方向に対し、捩れ,振れができる
だけ無い状態で装着されている。なお、駆動方向に対し
て直角に2本のリニアスケールを平行配置して、相互の
差を検出することで捩れやフレ(Yaw)の成分を補正す
るようにすることもできる。
【0055】リニアスケール21の移動距離の基準とし
て、所定位置に移動制御上の原点を設定し、リニアスケ
ール21を基準とした座標を割り付ける。最初の位置移
動には、位置制御上の原点からの距離を用い、これ以外
の移動量の設定には、リニアスケールを基準とする移動
開始前の座標との相対距離として設定する。
【0056】なお、移動装置毎に各可動部品の持つ公差
の範囲で変化する設定移動距離と実際の移動距離の個体
差についての補正の目的で、例えば基準となるスケール
を調整の目的で移動装置に装着し、このスケール上で表
される距離と実際に移動装置により移動した距離を比較
して各位置での較正値を求めておき、移動設定の際の移
動距離をこれに従って増・減させ、実移動距離と装置の
設定移動距離を一致させる設定移動量の補正を行うこと
で、絶対精度を向上させることもできる。
【0057】本実施形態では、駆動力伝達部である駆動
力伝達軸2(2X,2Y)とガイド部1(1X,1Y)
の接続部(直動型ベアリング10DX,10DYによる
接続部)において、できるだけ移動方向に対する機械的
な隙間を抑制した構造としている。例えば、直行するX
・Yの2方向のガイド部を、図4に示したように重ね合
わせて配置した場合は、どちらか一方の方向のガイド部
と駆動部の接続部では他方向の移動に追従可能な構造と
しなければならないが、移動方向に関する機械的な隙間
を抑制した接続部とするために、本実施形態では、直動
型のベアリング10DX,10DYを用いている。直動
型ベアリング10DX,10DYに対する駆動力伝達部
12X,12Yの接続は、回転支点12AX,12AY
としておき、ガイド部に対する回転方向(Yaw)の力
の影響を減じる構造としている。この構造とすること
で、駆動力伝達軸2X,2Yの正・逆の移動方向に関し
ては、直動型ベアリングのラジアル隙間の範囲で機械的
な隙間が抑制されることとなる。
【0058】また、駆動力伝達軸2X,2Yに対して
は、駆動力伝達軸方向の移動に対して、移動方向とは逆
の方向に駆動力と比較すると小さく設定された、所定の
大きさの制動力が常に発生する構造とするために、プー
リー14X,14Yと、摺動部材13X,13Yとを備
えている。
【0059】また、駆動力伝達軸2Xの一端は、ロック
ナット付きネジ15AX,15BX,15AX,15A
Yにより、駆動方向に対して限定された範囲での微小移
動が可能な構造としておき、駆動力発生源の発熱等によ
る移動量の変動の影響を緩和している。ロックナット付
きネジ15AX,15BX,15AX,15AYは、い
わば、可動範囲制限部材として機能しているものであ
る。
【0060】本実施形態の構造では、X・Y2方向のど
ちらか一方のみのガイド部が移動し、もう一方は停止し
た状態にあるとき、停止している方向のガイド部に対し
て移動中のガイド部から負荷される分力を、駆動力伝達
部に設けた制動力発生部(プーリー14X,14Y;摺
動部材13X,13Y)により負担・減少することにな
るので、従来の構造では機械的な隙間の範囲で不規則に
発生していたガイド部の移動を抑制することが可能とな
る。この様に、他方向のガイド部の移動時の干渉を原因
とするガイド相互の移動が防止されることにより、一旦
一方向からの駆動により接触状態とした(ガイド部)−
(駆動力伝達部)の接続部に関して、停止した後の不規
則な移動による機械的隙間の設定範囲内での微小変動に
ともなう隙間の発生と、この隙間による移動量の不感帯
を生じないことになり、ガイド部の位置を基準とした設
定移動量の修正を行う場合、より高精度に移動量を制御
し、位置を決定することが可能となる。
【0061】また、ガイド部1の停止に関しても、単軸
方向だけの送りの場合には、ガイド部1の移動方向の慣
性力により設定移動量に対して制動できず移動方向に先
走りしてしまう場合もあったが、直交する2方向で同時
に駆動する場合は、それぞれの駆動力が他方向の機械的
な隙間に対して抑制する方向で作用するため、ガイド部
を停止させる方向の力を有効に作用させることが可能と
なり、単軸方向の動作の際に生じていた先走りを抑制・
防止させることができる。
【0062】次に、図11を用いて、本発明の第2の実
施形態による移動装置の制御手段による制御方法につい
て説明する。図11は、本発明の第2の実施形態による
移動装置の制御手段による制御方法の内容の説明図であ
る。
【0063】図10に示した制御手段4Aは、X軸方向
の駆動力発生機構3Xと、Y軸方向の駆動力発生機構3
Yの両方の駆動を制御する。本実施形態においては、図
11に示すように、X軸とY軸の交点からX軸方向に距
離Lxで、Y軸方向に距離Lyの位置まで移動させる場
合、X軸方向の移動速度Vxと、Y軸方向の移動速度V
yを、移動距離に反比例するように駆動送り制御する。
例えば、距離Lx:距離Ly=2:1の場合、移動速度
Vx:移動速度Vy=1:2とする。このように、X,
Y方向の移動速度をX,Y方向の移動距離に反比例され
ることにより、X方向とY方向の動作開始及び操作終了
を略同時にすることができる。
【0064】例えば、図11に示したように、移動目標
点までの移動方向が座標値でLx:Ly=2:1である
場合、従来の各方向の速度条件が同一(Vx=Vy)に
設定されている状態では、図11に点線で示すように、
移動開始時にX・Y方向での僅かな時間差はあっても、
X・Yとも略同時に移動を開始して約45°の方向に向
けて移動し、その後、設定移動距離の短いY方向は移動
がXよりも先に終了し、X方向のみが残りの距離の移動
を継続することになる。つまりY方向の駆動軸は先に停
止し、この状態でガイド部の座標が制動機構により保持
されることとなる。しかし実際には、X方向の移動に伴
う振動や、僅かなX・Y各方向での直行配置からのズレ
により生じた分力の影響を受け、本来停止状態にあるべ
きY方向のガイド部が、再度微小に移動するという可能
性がある。
【0065】図1や図10に示した本実施形態の構造を
用いれば、この様な停止後の微小移動は抑制することが
可能となるので、図11で説明した速度制御を併用せず
とも一度きりの移動では精度が低下させられることは無
いものである。しかしながら、この移動の後、連続して
別の方向へガイド部を移動させると、駆動力発生部の収
縮・膨張などの変位の影響によるガイド部の微小変位を
防止するために設定された微動可能範囲内で生じる数μ
m程度の隙間が、移動終了後に発生する可能性があり、
これが原因となって設定された移動距離に対する不足
(不感量)を生じ、精度低下となる。
【0066】それに対して、本実施形態の制御方法のよ
うに、X,Y方向の移動速度をX,Y方向の移動距離に
反比例されることにより、X方向とY方向の動作開始及
び操作終了を略同時にすることができる。この状態で
は、ガイド部に対してはガイド部の移動中は、X・Y各
方向からの駆動力が負荷されているため、機械的な隙間
が内在しても、駆動方向に向かって常に押し付けられる
こととなり、吸収された状態とすることができる。従っ
てガイド部の座標を基準とした移動制御をより高精度化
することができ、移動距離の精度が低下することを防止
できるものである。
【0067】ガイド部の停止に関しても、単軸方向だけ
の送りの場合にはガイド部の移動方向の慣性力により設
定移動量に対して制動できず移動方向に先走りしてしま
う場合もあったが、直交する2方向で同時に駆動する場
合は、それぞれの駆動力が他方向の機械的な隙間に対し
て抑制する方向で作用するため、ガイド部を停止させる
方向の力を有効に作用させることが可能となり、単軸方
向の動作の際に生じていた先走りを抑制・防止させるこ
とができる。
【0068】このような移動距離に合わせて速度を変更
し、X・Yの方向が同時に動作を完了する様な制御を行
うには、例えば、駆動力発生機構3X,3Yとして、パ
ルスモータを駆動力として使用すれば、モータ駆動パル
スの発生インターバルを移動距離の比に反比例させて、
別々に設定することによっても実現できる。
【0069】本実施形態によれば、ガイド部の座標を基
準とした移動制御をより高精度化することができ、移動
距離の精度が低下することを防止できるものである。
【0070】次に、図12〜図15を用いて、本発明の
第3の実施形態による移動装置の構成及び制御方法につ
いて説明する。なお、本実施形態では、1軸方向の制御
についてのみ説明するが、図10に示したような2軸方
向の制御に対しても同様に適用されるものである。図1
2は、本発明の第3の実施形態による移動装置の構成を
示す平面図である。図13は、図12のA−A断面図で
ある。図14は、図12の要部拡大図である。図15
は、本発明の第3の実施形態による移動装置の制御手段
による制御方法の内容の説明図である。なお、図1と同
一符号は、同一部分を示す。
【0071】図12及び図13に示すように、駆動力伝
達軸2には、固定部材2Aが固定されている。一方、接
続部材9には、電気式マイクロセンサ16が取り付けら
れている。駆動力発生源3と駆動力伝達軸2の間は、限
定された微小移動が可能な構造としているが、電気式マ
イクロセンサ16は、この部分に装着されている。電気
式マイクロセンサ16は、例えばの分解能が0.1〜1
μm程度で距離測定範囲として数10μm〜数mm程度
の微小移動量の大きさに対応できる距離測定センサであ
る。電気式マイクロセンサ16は、距離を測定する際
に、駆動力発生源3と駆動力伝達軸2の間では移動装置
の制動力と比較して充分に小さい力でしかし、確実に両
者の距離を測定することが可能な状態とされている。
【0072】本実施形態では、リニアスケール21によ
るガイド部1の移動距離の測定の他に、電気式マイクロ
センサ16のような微小距離の測定可能な距離センサを
用いて、駆動力発生源3と駆動軸2の間の距離の変化を
測定し、この値に応じて設定移動量を増減してガイド部
の移動制御を行うようにしている。
【0073】次に、図15に示すように、本実施形態の
制御手段4による移動制御では、二段階の移動制御を用
いている。
【0074】ステップs10において、制御手段4は、
最初に、目標とする移動量からX・Yともに同じ距離で
数10μm〜100μm程度だけ手前の位置を目標とし
て移動を行う。座標値に従い設定された移動量(距離)
からボールネジ6の回転角度を設定することで移動させ
る。
【0075】次に、ステップs15において、制御手段
4は、駆動力発生源3と駆動力伝達軸2との距離を、電
気式マイクロセンサ16により計測し、センサの距離変
化が、予め設定してあるしきい値よりも大きいか小さい
かを判定する。センサの距離変化がしきい値よりも大き
い場合とは、駆動力発生源3と駆動力伝達軸2との間の
移動装置におけるガタが大きい場合である。大きい場合
には、ステップs20に進み、小さい場合には、ステッ
プs50に進む。
【0076】ガタが大きい場合には、ステップs20に
おいて、制御手段4は、この目標点直前への移動が終了
した後のガイド部1の位置を、再びリニアスケール21
を基準とした座標により測定し、ステップs25におい
て、目標位置までの距離(Δx、Δy)を算出する。
【0077】次に、ステップs30において、制御手段
4は、目標位置までの距離(Δx、Δy)が正か、負か
を判定する。距離が正の場合とは、移動前の原点位置か
ら目標位置に向かった場合、現在の位置が目標位置より
も手前にある場合であり、負の場合とは、目標位置を通
り過ぎている場合である。
【0078】目標位置までの距離(Δx、Δy)が負の
場合には、ステップs45において、制御手段4は、ガ
イド部1を数10μm〜100μm引き戻して、移動前
の原点位置から目標位置に向かった場合、目標位置より
も手前の位置に戻すようにする。すなわち、ガイド部1
には常に同じ方向から駆動力が与えられるようにする。
そして、ステップs15の処理に戻る。
【0079】一方、目標位置までの距離(Δx、Δy)
が正の場合には、ステップs35において、制御手段4
は、目標位置までの距離(Δx、Δy)の1/2の距離
を移動量として設定する。すなわち、ステップs15の
判定でステップs20以降に進んだ場合は、ガタが大き
い場合であるため、目標位置までの距離(Δx、Δy)
そのものを移動量として設定すると、目標位置を通り過
ぎる恐れがある。目標位置を通り過ぎると、先述したス
テップs45の処理によりガイド部1を引き戻す処理が
必要となるため、目標位置までの移動時間が長くなる。
そこで、ガタの大きい場合には、目標位置までの距離
(Δx、Δy)の1/2の距離を移動量とすることによ
り、目標位置を通り過ぎるのを防止するようにしてい
る。そして、ステップs45において、制御手段4は、
ガイド部1を移動し、ステップs15の処理に戻る。
【0080】一方、ガタが小さい場合には、ステップ5
0において、制御手段4は、この目標点直前への移動が
終了した後のガイド部1の位置を、再びリニアスケール
21を基準とした座標により測定し、ステップs55に
おいて、目標位置までの距離(Δx、Δy)を算出す
る。
【0081】次に、ステップs60において、制御手段
4は、目標位置までの距離(Δx、Δy)が正か、負か
を判定する。距離が正の場合とは、移動前の原点位置か
ら目標位置に向かった場合、現在の位置が目標位置より
も手前にある場合であり、負の場合とは、目標位置を通
り過ぎている場合である。
【0082】目標位置までの距離(Δx、Δy)が負の
場合には、ステップs45において、制御手段4は、ガ
イド部1を数10μm〜100μm引き戻して、移動前
の原点位置から目標位置に向かった場合、目標位置より
も手前の位置に戻すようにする。そして、ステップs1
5の処理に戻る。
【0083】一方、目標位置までの距離(Δx、Δy)
が正の場合には、ステップs65において、制御手段4
は、目標位置までの距離(Δx、Δy)そのものを移動
量として設定し、そして、ステップs70において、制
御手段4は、ガイド部1を移動する。
【0084】次に、ステップs75において、制御手段
4は、再び、移動が終了した後のガイド部1の位置を、
リニアスケール21を基準とした座標により測定し、目
標位置までの距離(Δx、Δy)を算出し、この距離
(Δx、Δy)が許容値内か否かを判定する。許容値内
の時は、移動制御を終了する。許容値外の時は、ステッ
プs45において、制御手段4は、ガイド部1を数10
μm〜100μm引き戻して、移動前の原点位置から目
標位置に向かった場合、目標位置よりも手前の位置に戻
すようにして、ステップs15以降の処理を繰り返す。
【0085】以上のように、本実施形態では、最初の目
標距離の手前を目標とした移動で比較的長距離の移動を
実行しておき、その後数10μm〜100μmの微小な
移動で修正することで、長距離の移動に伴う機械的な隙
間を原因としたYaw変化やPitch変化による誤差、さらに
は累積の誤差を排除し、より高精度な移動量制御を行う
ことが可能となる。
【0086】また、この方法を用いると駆動力発生源と
駆動力伝達軸の接続部に設定された微小移動の影響を取
り除くことができ、駆動力発生源に設定する移動量をそ
のままガイド部の移動量とすることができる。駆動力発
生源自体にも設定移動量との差が発生するがこれを予め
修正して移動量の設定を行うのであれば、ガイド部の移
動量制御をさらに高精度化することが可能となる。
【0087】さらに、目標地点直前の位置確認と、目標
点までの最終移動を短時間内で行うのであれば、熱変形
などに伴い発生する駆動力発生部と駆動力伝達軸の接合
部の機械的な隙間が移動距離の制御に与える影響を抑制
することもできる。
【0088】次に、図16及び図17を用いて、本発明
の第4の実施形態による移動装置の構成について説明す
る。図16は、本発明の第4の実施形態による移動装置
の平面図である。図17は、図16のB部の拡大断面図
である。なお、図10と同一符号は、同一部分を示して
いる。
【0089】本実施形態の基本的な構成は、図10に示
したものと同様である。本実施形態では、図10に示し
た構成に、さらに、制動機構23Yを追加している。制
動機構23Yは、図17に示すように、ガイド部1Xと
ガイド部1Yの間に設けられており、バネ23Aによっ
て、ガイド部1Xに押しつけられている。
【0090】ガイド部1(1Y,1X)の質量が比較的
大きく、停止時の慣性力が大きい場合、或いはガイド部
1の移動に要する機械的な抵抗が小さい場合は、駆動力
伝達軸2に設けられたプーリー14(14X,14Y)
や樹脂製部材13(13X,13Y)のような反力発生
機構だけでなく、摩擦力発生機構等による制動機構23
をガイド部1にも設けることにより、慣性力をより抑制
することが可能となり、停止時の整定性が高まり、さら
にガイド部相互の摺動状態に確実に倣わせることができ
るので、ガイド部の姿勢を制約することができる。
【0091】以上のように、本実施形態においては、プ
ーリー14(14X,14Y)や樹脂製部材13(13
X,13Y)のような駆動部の相互干渉による移動防止
機能の他に、ガイド部1自体の制動機構23Yを設ける
ことにより、設定されただけの距離の移動が終了した
後、一旦停止した状態となったガイド部1の不規則な微
動を抑制することが可能となるので、設定された移動距
離に対する送り・微小移動補正動作時の再現性が向上す
る。
【0092】次に、図18及び図19を用いて、本発明
の第5の実施形態による移動装置の構成及び制御方法に
ついて説明する。なお、本実施形態では、1軸方向の制
御についてのみ説明するが、図10に示したような2軸
方向の制御に対しても同様に適用されるものである。な
お、本実施形態では、1軸方向の制御についてのみ説明
するが、図10に示したような2軸方向の制御に対して
も同様に適用されるものである。図18は、本発明の第
5の実施形態による移動装置の構成を示す平面図であ
る。図19は、図18の要部拡大図である。なお、図1
と同一符号は、同一部分を示している。
【0093】本実施形態の基本的な構成は、図1に示し
たものと同様である。本実施形態では、図1に示した構
成に、さらに、圧力検出手段24を追加している。圧力
検出手段24は、図19に示すように、駆動力伝達軸2
には、固定部材2Aが固定されている。一方、接続部材
9には、圧力検出手段24が取り付けられている。圧力
検出手段24は、2つの圧電素子のような圧力センサ2
4A,24Bが取り付けられている。本実施形態では、
駆動力伝達軸2と接続部9の圧力変化を測定し、これに
より移動設定量を調整する。圧力センサ24A,24B
は、接触状態にあるか非接触状態にあるかの判定を行う
ものである。
【0094】圧力センサ24A,24Bでは、ガイド部
1と駆動軸2の距離の変化を高精度に測定するには困難
がある。しかし、駆動力発生源3と駆動軸2の接触状態
がおよびガイド部1の停止状態をモニタすることができ
る。例えば、圧力センサ24A,24Bの出力が移動制
御に低下する方向に変化した場合には駆動力発生源と駆
動力伝達軸が分離する状態になっていることを示してい
る。従って、設定移動量に対しては、ガイド部の実際の
移動量が不足する可能性がある。この状態では調整移動
を行わず、一旦所定の圧力以上の状態になるまで微小移
動を行い、その後にガイド部の現状の位置と目標位置と
の差から移動させる。駆動力発生源と駆動軸が接触状態
であることを確認して移動を行うこととなるので、少な
くとも駆動力発生源の移動量に略等しいだけの移動量を
ガイド部に与えることが可能となる。
【0095】この駆動力伝達軸2と接続部材9の圧力セ
ンサは、移動距離の制御以外にもガイド部1の停止状態
の把握にも応用ができる。移動方向が順方向・逆方向と
変化した場合に駆動力発生源と駆動力伝達軸は分離する
ので圧力はゼロとなり、直前の移動との方向の変化を検
出できる。
【0096】正・負両方の圧力を検出できるセンサを使
用するならば、一つ前の移動の後、駆動力が“0”とな
った後にガイド部がどのように移動したかを検出するこ
とも可能となる。万一圧力が’0’または負の側にある
場合には、一つ前の移動の方向が逆であったことが判別
される。また駆動力が無くなった後に引き続き圧力だけ
が変化している場合には、ガイド部が完全に停止せず微
小に移動していることが検出できる。ガイド部が停止せ
ず、移動方向に対して先走りした状態である場合、セン
サの圧力が接触状態で得られる値と比較して低下した状
態となる。圧力センサでの圧力を基準としてガイド部の
制動力を増加させ、ガイド部が常に先走りしない適正な
状態に制動機構を調整することも可能となる。また長期
間の移動装置の可動によりガイド部の摺動材が磨耗した
場合にも、圧力の低下や変動により状態を検出できるの
で、摺動材の交換時期を確定することができる。
【0097】次に、図20を用いて、本発明の第6の実
施形態による移動装置の構成及び制御方法について説明
する。なお、本実施形態では、1軸方向の制御について
のみ説明するが、図10に示したような2軸方向の制御
に対しても同様に適用されるものである。なお、本実施
形態では、1軸方向の制御についてのみ説明するが、図
10に示したような2軸方向の制御に対しても同様に適
用されるものである。
【0098】図20は、本発明の第6の実施形態による
移動装置の構成を示す平面図である。なお、図1と同一
符号は、同一部分を示している。
【0099】本実施形態の基本的な構成は、図1に示し
たものと同様である。本実施形態では、図1に示した構
成からプーリー14を除き、代わりに、ダッシュポット
25を追加している。ダッシュポット25は、押しの動
作と引きの動作に対して制動力を発生する部材であり、
移動方向に対して常に逆向きに作用する所定の制動力を
作用させる構造となっている。ダッシュポット25の一
端は、回転支点25Aによってガイド部1に取り付けら
れ、他端は、回転支点25Bによって移動装置を保持す
る部材に取り付けられている。そして、駆動力伝達部1
2と駆動力伝達軸2の間の取付部である回転支点12の
ガタG1に対して、ダッシュポット25の取付部である
回転支点23A,25BのガタG2を、ガタG2<ガタ
G1となるように設計している。これによって、ガイド
部1への制動力を確実に作用させることができる。な
お、ダッシュポット25の装着の際には、ガイド部1の
移動面内での回転(Yaw)方向の姿勢を変化させない
構造とする必要がある。
【0100】なお、上述する各実施形態において、応用
される雰囲気としては特別な指定は無いものである。低
圧力環境においてアウトガス及び塵埃の発生の少ない材
料や潤滑剤等、環境を保つ上で必要な条件を満たすもの
が使用されるのであれば大気圧雰囲気に限らず、真空環
境下での応用も可能となる。
【0101】以上説明したように、各実施形態によれ
ば、直交する2方向の移動装置において微小な移動を行
う場合、各方向のガイド部の移動の際の相互干渉による
不規則な微動が抑制できるため、移動量の制御を高精度
化することが可能となる。さらに従来の制御では、設定
された機械的な隙間を吸収するため、目標とする移動距
離の直前にX・Y両方向のガイド部を同時に同じ移動量
で移動させる無駄な経路設定と距離の移動を省き、工程
時間の延長を防止できる。特に2〜3mmの範囲の比較
的短い距離での移動を行う場合は、経路変更による行程
時間の増大や、精度が低下する場合があったが、本発明
によれば、移動時間が正味の行程時間だけとすることが
できる。また、X・Yを組み合わせた面内移動装置を対
象とした場合には、先に停止した方向のガイド部に関し
ては停止状態を確保できるため、移動距離の制御性を高
めることが可能となる。
【0102】また、微小隙間の検出部を設けることによ
り、機構内部の機械的な隙間や機構内の摺動材の磨耗状
態を検出でき、これに適した制動力の設定や設定移動量
の補正を行うことができる。
【0103】さらに、上述した移動制御を行うことによ
り、駆動機構全体としての機械的な隙間による移動制御
量の誤差を抑制して、移動制御をより高精度化すること
ができる。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、移動の制御精度を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による移動装置の平面
図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による移動装置に用い
る可動範囲制限部材の第2の例の平面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】図4の要部拡大図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による移動装置に用い
る可動範囲制限部材の第3の例の平面図である。
【図8】図7のA−A断面図である。
【図9】図7の要部拡大図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による移動装置の平
面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による移動装置の制
御手段による制御方法の内容の説明図である。
【図12】本発明の第3の実施形態による移動装置の構
成を示す平面図である。
【図13】図12のA−A断面図である。
【図14】図12の要部拡大図である。
【図15】本発明の第3の実施形態による移動装置の制
御手段による制御方法の内容の説明図である。
【図16】本発明の第4の実施形態による移動装置の平
面図である。
【図17】図16のB部の拡大断面図である。
【図18】、本発明の第5の実施形態による移動装置の
構成を示す平面図である。
【図19】図18の要部拡大図である。
【図20】本発明の第6の実施形態による移動装置の構
成を示す平面図である。
【符号の説明】
1…ガイド部 2…駆動力伝達軸 3…駆動力発生機構 5…カムフォロア 6…ボールネジ 9…接続部材 10…直動型ベアリング 12…駆動力伝達部 12A…回転支点 13…摺動部材 14…プーリー 15…ロックナット付きネジ 16…電気式マイクロセンサ 21…リニアスケール 23…制動機構 24…圧力検出手段 25…ダッシュポット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深谷 律雄 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 (72)発明者 笹田 勝弘 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 Fターム(参考) 2F078 CA08 CB02 CB03 CB09 CB12 CB18 CC03 CC07 CC11 5C001 AA03 CC04 CC07 5F031 CA02 HA53 JA01 JA10 JA21 JA45 JA47 KA06 LA07 LA12 MA33 PA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動範囲と方向を直線的一方向に規定され
    たガイド部と、 このガイド部に接続されるとともに、駆動力発生装置
    と、この駆動力発生装置によって発生した駆動力を上記
    ガイド部へ伝達する軸とからなる駆動部を有する移動装
    置において、 上記駆動部と上記ガイド部は、移動方向に対しては機械
    的な隙間を抑制された状態で結着されており、 上記駆動部は、移動方向とは逆方向に作用する所定の大
    きさの制動力発生機構を備え、 上記駆動部の制動力発生機構よりも駆動力発生源に近い
    側において、上記駆動力発生装置と駆動力伝達軸は、移
    動方向に対しての限定された微小移動可能に接続されて
    いることを特徴とする移動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の移動装置において、 上記ガイド部と、上記制動力発生機構を備えた上記駆動
    部とから構成される第1の移動装置に対して、 さらに、上記ガイド部と、上記制動力発生機構を備えた
    上記駆動部とから構成される第2の移動装置を備え、 上記第1の移動装置と上記第2の移動装置を2つの方向
    で重ね合わされた構造とし、 少なくとも一つの方向のガイド部と駆動部の接続部は、
    他の方向にも移動できる構造としたことを特徴とする移
    動装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の移動装置において、さら
    に、 上記ガイド部は、移動方向とは逆方向に作用する所定の
    大きさの制動力発生機構を備えたことを特徴とする移動
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の移動装置において、さら
    に、 上記駆動部と上記ガイド部との接続部は、上記ガイド部
    の移動方向を含む平面上で回転支点であることを特徴と
    する移動装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の移動装置において、 上記駆動部の制動力発生機構は、上記駆動力伝達軸に対
    する嵌め合わせ摺動部品であることを特徴とする移動装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の移動装置において、 上記嵌め合わせ摺動部品が、すり割部品内部に配置した
    ことを特徴とする移動装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の移動装置において、 上記駆動部の制動力発生機構は、上記駆動軸を拘束する
    とともに、所定のトルクを発生させる回転機構であるこ
    とを特徴とする移動装置。
  8. 【請求項8】請求項2記載の移動装置において、 上記第1の移動装置によるガイド部の移動と上記第2の
    移動装置によるガイド部の移動が同時に終了するように
    上記第1の移動装置と第2の移動装置によるガイド部の
    移動速度を制御する制御手段を備えたことを特徴とする
    移動装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の移動装置において、さら
    に、 上記駆動力発生源と上記駆動力伝達軸の間の距離変化を
    測定する距離変化測定部と、 この距離変化測定部によって測定された距離変化に応じ
    てガイド部の送り量を変化させて制御する制御手段を備
    えたことを特徴とする移動装置。
  10. 【請求項10】請求項1記載の移動装置において、さら
    に、 上記ガイド部と上記駆動力伝達軸の間の圧力変化を測定
    する圧力変化測定部と、 この圧力変化測定部によって測定された圧力変化に応じ
    てガイド部の送り量を変化させて制御する制御手段を備
    えたことを特徴とする移動装置。
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