JP2007332698A - 防水下地ユニットとこれを用いた防水下地構造 - Google Patents

防水下地ユニットとこれを用いた防水下地構造 Download PDF

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Abstract

【課題】防水下地の品質確保、作業時間、及び工期の短縮化を図ることができる防水下地パネルの提供。
【解決手段】建物の躯体の床または屋根の平面形状及び水勾配に合わせて、建物のモジュール寸法を基準にして割り付けられた複数の防水下地パネル間に形成されるパネル目地に防水テープを用いて連結して1ユニットとし、該ユニットを該目地に沿って折りたたみ可能としたことを特徴とする防水下地ユニット。
【選択図】図1(1)(2)

Description

建物のベランダや屋根の床面に施工される防水下地パネル及び防水下地構造に関する。
従来技術では、建物の施工現場におけるベランダまたは屋根の防水施工においては、施工図面に従い、防水下地パネルを1枚1枚敷き詰めて、規格外の形状が割り付けられた部位は、所定の刃物により切断して形状を合わせて防水下地面を形成して、その上にシート防水を施工して屋根防水を行い、雨仕舞いを確保した上で次工程である内部工事(間仕切・内装・設備工事)を開始していた。このような防水下地工事は、防水工事の一貫となっており、躯体工事後に行われ、躯体工事を行う作業者と防水工事を行う作業者とは、それぞれの専門職種に分かれていた(特許文献1)。
しかし、施工現場にて作業者が防水下地パネルを図面を見ながら水勾配の方向を考えて切断する作業は、煩雑であり、間違いが多発し、品質確保の面、作業手間の面から不利である。
この点で、防水下地パネルを大板化して、施工枚数を減らす方法があるものの、防水下地パネルの役物部品がたくさん必要になり部品点数が増えることによる生産効率低下し、生産価格が上昇すること、および、トラックの荷台にうまく積載できず、輸送効率が落ちることが問題となる。
また、内部工事の雨濡れ防止の観点から躯体完了から防水工事が完了するまでは防水工事の次工程である内部工事に着手できないため、防水工事の完了が内部工事のクリティカルパスとなり、特に雨季などでは、防水下地から防水仕上げの工事の間に雨が降ることにより、工期の短縮化を阻む原因となっていた。
さらに、防水下地工事を簡素化することにより、躯体工事を行う作業者を躯体工事から防水下地工事までを行うように多能工化して、現場施工のコストダウン及び工期短縮をしたいという要請もある。
特開平11−336088号公報
本発明は、防水下地の品質確保、作業時間、及び工期の短縮化を図ることができる防水下地パネルのユニット化、防水構造、及び防水工事の方法を提供することを目的とする。
本発明者は、防水下地材を折りたたみ可能に大板化することにより、防水下地工事の品質、作業性を大幅に向上しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.建物の躯体の床または屋根の平面形状及び水勾配に合わせて、建物のモジュール寸法を基準にして割り付けられた複数の防水下地パネル間に形成されるパネル目地に防水テープを用いて連結して1ユニットとし、該ユニットを該目地に沿って折りたたみ可能としたことを特徴とする防水下地ユニット。
2. さらに、建物の躯体の床または屋根の周縁部に沿って敷設する周縁用防水下地パネルを防水テープを用いて連結して、1ユニットとしたことを特徴とする1.に記載の防水下地ユニット。
3.建物の躯体の床面又は屋根面に、少なくとも前記1.及び2.の防水下地ユニットを敷設した防水下地構造において、前記2.の防水下地ユニットの周縁用防水下地パネルが、建物の躯体の床面又は屋根面の周縁部に沿って設けた周縁部材に嵌め込まれ、かつ周縁用防水下地パネルが嵌め込まれた周縁部材の周縁目地に沿って防水テープで目止めされ、防水下地ユニット間により形成されるユニット目地が防水テープで連結されていることを特徴とする建物の防水下地構造。
4.建物の防水下地構造の形成方法であって、
前記防水下地パネルまたは前記防水下地ユニットの領域の配置、及び該領域に対応する領域番号及び該領域の勾配方向が示された建物の躯体の床面又は屋根面用の防水下地ユニット割付図面を使用して、実物の防水下地ユニットに、該図面に示された領域番号及び該領域の勾配方向を記しておき、該図面に基いて建物の躯体の床面又は屋根面に該実物の防水下地ユニットを配置し、防水下地ユニット間のユニット目地を防水テープを用いて又は周縁用防水下地パネルが嵌め込まれた周縁部材の周縁目地に沿って防水テープで目止めして前記建物の躯体の床面又は屋根面全体に防水下地構造を形成することを特徴とする建物防水下地構造の形成方法。
第1発明によれば、防水下地ユニットが折り畳みが可能なため、積載、荷降し及び現場への搬入が容易である。
また、施工現場にて作業者は、防水下地パネルの敷設をユニット単位で行うことができるので、現場加工を最少化し、作業を軽減でき、品質確保上も有利である。
また、作業自体が簡易化されるため、躯体工事と防水下地工事を1人の作業者(多能工)により一貫して作業することができる。
第2発明によれば、防水下地ユニットが建物の床面及び屋根面の周縁に対応した防水下地ユニットを提供することができる。
第3発明によれば、防水下地段階において雨漏りの心配のない信頼性の高い仮防水面が形成されることによりシート防水を敷設する前にも内部工事に着手できるため、工期短縮に寄与する(クリティカルパスを回避することができる)。
この防水下地に本防水を施工することにより万が一本防水の不具合により雨水が防水下地に進入しも、防水下地面から建物の内部にまで進入することを食い止めることができ、雨漏りに強い防水構造が提供できる。
第4発明によれば、防水下地の施工作業を簡易で、間違いなく、効率的に行うことができる。
(ユニットの構成、防水下地、防水構造)
図1は、第1発明である「防水下地ユニット」の例である。
図1(1)防水下地ユニットAは、建物の屋根の平部に配置するものであり、全体で片流れの水勾配を形成するように、4枚の片流れ用勾配付き防水下地ユニットパネル(四角形)1a(パネル記号k1、k2)の端面同士を突き合わせて並べて構成したものである。
防水下地ユニットA’は、防水下地ユニットAの4パネルの構成のうちいずれかの2パネルで構成したものである。
図1(2)防水下地ユニットBは、防水下地ユニットAを建物の屋根の外周部(軒先端)に沿って配置する場合のものであり、防水下地ユニットAの外周縁に沿って周縁片流れ用防水下地パネル1b(パネル記号s)を水下側のパネル1a(パネル記号k1、k2)に付加して並べて構成したもである。防水下地ユニットB’は、防水下地ユニットBの4パネルの構成のうちいずれかの2パネルで構成したものである。
図1(3)防水下地ユニットCは、建物の屋根の出隅部に配置するものであり、互いに垂直方向2方向に水勾配を形成するように片流れ用勾配付き防水下地ユニットパネル(四角形)1a(パネル記号k1)を対角線で2つに切断した隅棟線(45度線)に沿って隅棟用勾配付き防水下地パネル(三角形)1a’(パネル記号m1、m2)と前記四角形の片流れ用勾配付き防水下地ユニットパネル1a(k1)とを4パネル(三角パネルは、四角パネルの0.5パネルに当たる)1セットで並べて構成したものである。
防水下地ユニットC’は、防水下地ユニットCの4パネルの構成のうち、2パネルを使用して構成したものである。
図1(4)防水下地ユニットDは、防水下地ユニットCを建物の外周部に沿って配置する場合のものであり、防水下地ユニットCの外周に沿って周縁片流れ用防水下地パネル1b、周縁隅棟用防水下地パネル1b’を水下側のパネル1aに付加して並べて構成したもである。防水下地ユニットD’は、防水下地ユニットDの4枚の構成のうち、いずれかの2枚で構成したものである。
「防水下地ユニットA〜D」は工場などで4枚の略正方形の防水下地パネル1を突き合わせて形成された目地である「パネル目地21」をテープ2で連結して1つの防水下地ユニットを形成する。この「パネル目地21」を折り目として縦横いずれかの方向に折り曲げられるようにしたものである。
「防水下地パネル1」の材料は、仮防水可能な防水下地の形成を目的としてそれ自体に防水性のある本防水の下地層を形成することができるものを用いる。
ここで、仮防水とは、防水材の施工前に段階で建物の屋根やベランダの予定となる領域に対し、防水下地に雨漏れ防止の措置を施しておくことをいい、建物の内部工事を進捗させようとするものである。
そのため、「防水下地パネル1」の材料は、吸水性が少ないもの、撥水性があるものが好ましく、例えば、ポリスチレン樹脂発泡体(登録商標「スタイロフォーム」等)やフェノール樹脂発泡体などの断熱材を兼ねたものが用いられる。
また、「防水下地パネル1」の大きさは、規格化されている。その大きさは、平面視正方形(本例では約900mm角)であり、建物のモジュール寸法を基準として形成されたグリッドの規格(平面座標軸X方向及びY方向それぞれ915mm間隔)に対応している。
すなわち、予め建物のモジュール寸法に合わせた防水下地材である「防水下地パネル1」を建物のモジュール寸法に基く基準線により形成したグリッドに配置する。
また、「防水下地パネル1」の高さ方向(厚み方向)の寸法には変化がある。即ち、建物の躯体の床面又は屋根面に敷設したときに、防水下地に傾斜面が形成できるように勾配が設けられている。例えば、特開2004−36385号公報に記載された勾配板を使用する。
「防水テープ2」は、防水性のあるものであれば、材料は限定されないが、少なくとも本防水(シートの施工)が完了するまでの1次防水としての耐久性(止水性、接着性、耐候性)が必要である。
例えば、50mm巾のクラフトテープなどを使用する。防水下地パネルの材料と同等の耐久性があり、かつ防水面の性能維持が表層のシート耐久性と同等であれば、防水下地層における防水性確保に好ましく、雨漏りへの対策が万全となる。
「防水下地ユニットA〜D」は、「邸別の防水下地ユニット割付図面」を作成し、これに基き、予め工場などで制作したものを建築現場にて搬入し、施工作業者により設置される。
図2(4)は、予め建物のモジュール寸法に合わせた防水下地材である「防水下地パネル1」をグリッド(建物のモジュール寸法に基く基準線により形成した格子状の基準線)に配置した図面である。
図2を用いて以下に「陸屋根の防水下地ユニット割付図面39」の作成手順を説明する。
図2(1)では、まず、平面図から防水を施工すべき領域を抽出する。本図の例は、屋上階の屋根領域31を示している。該屋根領域31は、隅棟33と大棟32で丁度寄棟の屋根を形成するように領域が分割されている。なお、30は、建物のモジュール寸法(本例では、305mmをモジュール寸法の単位としている。)に基く通り芯(柱芯)の基準線である。
図2(2)では、該屋根領域31を4つの勾配面31aに分割する。すなわち、棟線32、33で囲まれた領域を1単位として分割する。各領域の棟線で形成される境界線は、勾配方向の切り替えの基準線となる。大棟(頂部である水上側)32から屋根領域31の外周部(水下側)に向かって雨水が流れるように設計されるため、これに基き屋根領域31に棟線32、33を記載する。
具体的には、建物の屋根領域の4つの頂点34からXY方向の基準線に対し45度である隅棟線33を記載し、該4つの頂点34から伸びる隅棟線33同士が交差点同士を結んで大棟線32とする。
図2(3)では、図面にX方向及びY方向の通り芯基準線30(モジュール寸法に基く基準線)に基き、グリッド基準線(格子状の破線)35を記載する。本例のグリッド基準線は、X方向及びY方向ともに915mm間隔としている。
図2(4)では、隣接する基準グリッドの組み合わせを検討し、原則としてグリッド4つを1組(すなわち1枚の防水下地パネルは1つのグリッド領域36に対応)として1つの防水下地ユニットA〜D(基本ユニット)を割り当てる。特に、建物の外周端部を形成する屋根(軒先端)やベランダ床の周縁部に接するグリッドに配置する防水下地ユニットは、周縁部に接する防水下地ユニット辺につき周縁用勾配防水下地パネルが連結された防水下地ユニットB、Dを割り付ける。
また、4パネルに満たない領域は、2パネル構成の防水下地ユニットA’〜D’を併用して割り付ける。図2(4)に示される領域番号37は、防水下地ユニットごと記載されたものであり、屋根面への防水下地ユニットの敷設の順番を示している。
勾配方向矢印38は、屋根の勾配方向に基く各防水下地パネルに記載して示した勾配方向である(なお図中、屋根面形状は左右対象形状のため左側半分の屋根面に勾配方向矢印を示し、右側半分の屋根面に示すべき勾配方向矢印は、省略した)。
また、本図には示されていないが、2パネル未満の領域や平面形状が不整形である領域が発生した場合は、規格の防水下地パネルを切断して製作した防水下地ユニット(変形ユニット)を用いて割付けることができる。
このような変形ユニットは、例えば大棟の部位やベランダや屋上ペントハウスの外壁壁際に生じる。
なお、防水下地ユニットA〜Dを構成する防水下地パネル1は、平面座標軸X方向またはY方向いずれかの1方向に向かう片流れ用勾配付き防水下地パネル1a(パネル記号:k1、k2)と、屋根の隅棟用(X方向及びY方向の両方向が交わる部位に配置する)用の防水下地パネル1a’(パネル記号:m1、m2)と、周縁片流れ用防水下地パネル1b(パネル記号:s)と、および周縁隅棟用防水下地パネル1b’(パネル記号:s’)を適宜組み合わせて構成する(図1(1)〜(4)参照)。
次に、実物の防水下地ユニットを工場で製作する方法について説明する。
1.規格化された防水下地パネルの表面に矢印記号を記載して勾配方向を表示する。
図2(4)の防水下地ユニット割付図面に記載された勾配方向の通りに間違いなく防水下地ユニットを製作するとともに、現場において作業者が防水下地ユニットの勾配方向を設計図とおり正しく配置しやすくするためである。
2.矢印方向を照合しながら、4パネルまたは2パネルの防水下地パネル辺を突き合わせてその形成される「パネル目地」に対して表面側から防水テープ2を貼り付けて連結する。
外周用の防水下地パネルBまたはDでは、周縁用防水下地パネルsまたはs’を突きつけて表面側から防水テープ2で連結する。
3.また、製作する防水下地ユニットの表面には、図面に示された番号を記載しておく。この番号は、建築現場において作業者が敷設すべき防水下地ユニットの順番になっているので、敷設順番に間違いが起こらず、施工の品質を確保しやすくなる。
4.規格寸法のまま使用できない防水下地ユニット領域(後述する変形ユニット)は適宜規格化された防水下地パネルを切断して寸法調整を行う。
「防水下地ユニット」は、A〜Dのように4パネルを1ユニットとするものと、A’〜D’のように2パネルで構成するものがある。
すなわち、4パネルの1ユニット(約1830mm角)の場合は、パネル目地で折り畳んだときに約915mm×1830mm(約畳1枚分)となる大きさとなるのに対して、2パネルの1ユニットの場合は、そのままの大きさで約915mm×1830mm(約畳1枚分)であるから、4パネルの防水下地ユニットと2パネルのものとを略同じの大きさに積み重ねて一定の荷姿にすることができる(図5参照)。そして、人による運搬や荷台への積み降ろし作業の軽減を図ることができる。
図2(5)は、屋根の防水下地構造の断面図である。
図中の番号表示(丸付き数字5、丸付き数字6、丸付き数字7など)は、防水下地ユニットの領域番号である。
(a)は、図2(4)の屋根のrr断面図であり、屋根の大棟部を切断したものである。
屋根の非外周部では、無勾配の平板の嵩上げ用防水下地パネル(h)が4パネルで構成された防水下地ユニットEを下部に敷き、その上部に片流れ勾配付き防水下地パネル(k1、k2)で構成された防水下地ユニットAを重ね、屋根の外周部では、前記防水下地ユニットAに隣接して、さらに防水下地ユニットAに周縁片流れ用防水下地パネル(s)が付加された防水下地ユニットBを配置する。
屋根の大棟部(図2(4)、および図2(5)(a)の斜線表示部)は、片流れ勾配付き防水下地パネル(k1)、無勾配の平板の防水下地パネル(h)を切断して寸法調整した防水下地ユニットが配置されている。
(b)は、図2(4)の屋根のtt断面図であり、屋根の非外周部の隅棟にかかる部位を切断したものである。
隅棟にかかる部位に片流れ用防水下地パネル(k1)にさらに隅棟用防水下地パネル(m1、m2)を組み合わせた防水下地ユニットCが配置される。なお、防水下地ユニットCの下には、防水下地ユニットE、E’(嵩上げ用防水下地パネル(h)が2パネル構成のもの)が敷かれている。
屋根の外周部では、前記防水下地ユニットAに隣接して、さらに防水下地ユニットAに周縁片流れ用防水下地パネル(s)が付加された防水下地ユニットBを配置する。
(c)は、図2(4)の屋根のuu断面図であり、屋根の外周部を切断したものである。防水下地ユニットB、B’および防水下地ユニットD(防水下地ユニットC周縁用防水下地パネルsが付加されたもの)を配置する。
なお、防水下地ユニットE、E’は、その構成する防水下地パネル(h)が無勾配の平板であるものの防水下地ユニットA〜D(A’〜D’)を構成する前述した防水下地パネルと同じ大きさであり、パネル同士で形成されるパネル目地も防水テープで連結されるので、防水下地ユニットA〜D(A’〜D’)と全く同様に折り畳みが可能であり、運搬時に互いに積み重なって、同じ荷姿を形成することができる。
図3に示すとおり、これら隣接する防水下地ユニット同士で形成される「ユニット目地22」は、防水テープ2で連結されている。防水下地ユニットB、Dは、建物の周縁部に沿って設けた周縁部材15に嵌合され、かつ防水下地ユニットB、Dと周縁部材15の周縁目地が防水テープ2で連結されている。
ここで、図4−1は、防水下地ユニットBの周縁部11aの拡大図である。建物10は、柱、梁13に外壁14と屋根スラブ12で覆われた鉄骨軸組構造の躯体である。
屋根外周部に沿って梁13の長さ方向に連続する周縁部材15を梁13の上側フランジの上面にボルト固定により設置し、防水下地ユニットBの周縁片流れ用防水下地パネル(s)を嵌め込むように設置して、周縁目地23が防水テープ2を使用して目止め(継ぎ目を塞ぐ)されている。これにより水勾配方向16である最水上部である大棟線から建物の外周の周縁先端までを連続して雨水を流すことができる。
図4−2の拡大図に示すとおり、周縁部材15は、断面視C型であり、下片15a立ち上がり片15bと、上片15cと、開放口15dから構成される。その周縁部材15の下片15aは建物の梁13のフランジにボルト留めで固定され、開放口15dから充填断熱材またはモルタル12aを充填してスラブ12の上面に連続するスラブ面12bを形成し、開放口15dから周縁片流れ用防水下地パネル(s)を挿入する。
すなわち、防水下地の施工が完了した段階で、建物10の躯体の内部に雨漏れの心配のない信頼性のある仮防水層が出来上がる。
建物10の躯体の内部には、雨水が滴下することがなくなるので、防水工事の前または該防水工事を同時に行いながら、間仕切り工事などの室内の雨掛りを避けたい工事に着手することができる。
従来は、本防水の敷設工事が完了するまで内部工事を行うことができなかったため、本防水工事が完了しなければ次工程である建物内部の雨水を嫌う間仕切り壁などの内装下地工事に進むことができなかった(クリティカルパスとなっていた)。
なお、防水下地ユニットA〜D(A’〜D’)は、強風による煽り・飛散を防止するためにを床面(スラブ12)の要所に防水下地パネル1から躯体(スラブ12)に貫通する固定用ビスを使用して固定する。
そして、防水下地構造の上に防水シート、塗布防水などの防水材を敷設する本防水を施工することにより防水構造を形成することができる。
これにより、本防水面と仮防水面の2つの防水面をもつ防水構造を形成することができ、仮防水後、本防水前の間や本防水の後および建物完成後も2重の防水面を形成した雨漏りのし難い防水構造を得ることができる。
次に、図5を用いて、建築現場における建物の屋根の防水下地構造の形成方法を説明する。
(1)まず、躯体工事で構築された屋根面40現場に輸送された防水下地ユニットを荷姿41のまま搬入する。防水下地ユニット荷姿41を解く。
この荷姿41は、防水下地パネル4枚構成の防水下地ユニットを半分に折りたたんで、畳一枚とほぼ等しい大きさになっているので、作業者の運搬が容易である。
(2)次に図2(4)に示される屋根の防水下地ユニット割付図面を使って、領域に対応する領域番号37及び領域の勾配方向の矢印38に応じ、
実物の防水下地ユニットの表面に記された領域番号3と勾配方向の矢印4と、
防水下地ユニット割付図面に示された領域番号37と勾配方向の矢印38とを照合して、実際に建物の躯体の屋根面40に仮配置してゆく。
その際、建物の外周側の周縁パネル側のユニットを先に配置決定して、順次建物の内部側の配置を決めることにより配置ミス、配置ずれなどの施工ミスを防止できる(配置手順)。
本発明に係る実物の防水下地ユニットの表面に示された領域番号は、前記配置手順に従っており、この順番通りに配置することによりだれもが間違いのない施工を行うことができる。
(3)建物の外周部側の周縁目地44を防水テープ42を用いて目止めする。
また、同様に建物の内部側のユニット目地43を防水テープ42を用いて目止めする。
なお、要所をパネル用の固定ビスにより躯体に固定する(図示なし)。
このようにして防水下地構造を形成した後、本防水であるシート防水を敷設することとなる。一方、建物内部では、雨水を嫌う間仕切り壁などの内装下地工事を行うことができる。
本発明は、建築物の防水工事の分野で好適に利用できる。
防水ユニットA〜B(A′〜B′)の実施形態を示す斜視図である。 防水ユニットC〜D(C′〜D′)の実施形態を示す斜視図である。 (1)〜(2)は、屋根の防水下地ユニット割付図の作成手順の説明図である。 (3)〜(4)は、屋根の防水下地ユニット割付図の作成手順の説明図である。 防水下地構造の断面図であり、(a)は図2(4)のrr断面図、(b)はtt断面図、(c)はuu断面図である。 屋根の防水下地ユニット割付図である。 周縁部の防水下地構造の断面図である。 図4−1の周縁部の拡大図である。 防水下地構造の形成方法を説明した図である。
符号の説明
A、A’、C、C’…防水下地ユニット
B、B’D、D’防水下地ユニット…(周縁用防水防水下地パネルsまたはs’付き、)
1…防水下地パネル
1a、k1、k2…片流れ用勾配付き防水下地パネル(四角形)
1a’、m1、m2…隅棟用勾配付き防水下地パネル(三角形)
1b 、s…周縁片流れ用防水下地パネル
1b’ 、s’…周縁隅棟用防水下地パネル
h…無勾配平板防水下地パネル
2…防水テープ
3…防水下地ユニットの領域番号
4…防水下地ユニットの勾配方向矢印
10…建物
11…床面または屋根面
11a…周縁部(屋根軒先部)
12…スラブ
12a…充填断熱材またはモルタル
12b…スラブ面
13…梁
14…外壁
15…周縁部材
15a…下片
15b…立上り片
15c…上片
15d…開放口
16…水勾配方向
21…パネル目地
22…ユニット目地
23…周縁目地
30…通り芯
31…屋根領域
31a…勾配面
32…大棟
33…隅棟
34…頂点
35…グリッド基準線
36…グリッド領域
37…領域番号
38…勾配方向矢印
39…防水下地ユニット割付図
40…床面または屋根面
41…荷姿
42…防水テープ
43…ユニット目地
44…周縁目地

Claims (4)

  1. 建物の躯体の床または屋根の平面形状及び水勾配に合わせて、建物のモジュール寸法を基準にして割り付けられた複数の防水下地パネル間に形成されるパネル目地に防水テープを用いて連結して1ユニットとし、該ユニットを該目地に沿って折りたたみ可能としたことを特徴とする防水下地ユニット。
  2. さらに、建物の躯体の床または屋根の周縁部に沿って敷設する周縁用防水下地パネルを防水テープを用いて連結して、1ユニットとしたことを特徴とする請求項1に記載の防水下地ユニット。
  3. 建物の躯体の床面又は屋根面に、少なくとも前記請求項1及び請求項2の防水下地ユニットを敷設した防水下地構造において、前記請求項2の防水下地ユニットの周縁用防水下地パネルが、建物の躯体の床面又は屋根面の周縁部に沿って設けた周縁部材に嵌め込まれ、かつ周縁用防水下地パネルが嵌め込まれた周縁部材の周縁目地に沿って防水テープで目止めされ、防水下地ユニット間により形成されるユニット目地が防水テープで連結されていることを特徴とする建物の防水下地構造。
  4. 建物の防水下地構造の形成方法であって、
    前記防水下地パネルまたは前記防水下地ユニットの領域の配置、及び該領域に対応する領域番号及び該領域の勾配方向が示された建物の躯体の床面又は屋根面用の防水下地ユニット割付図面を使用して、実物の防水下地ユニットに、該図面に示された領域番号及び該領域の勾配方向を記しておき、該図面に基いて建物の躯体の床面又は屋根面に該実物の防水下地ユニットを配置し、防水下地ユニット間のユニット目地を防水テープを用いて又は周縁用防水下地パネルが嵌め込まれた周縁部材の周縁目地に沿って防水テープで目止めして前記建物の躯体の床面又は屋根面全体に防水下地構造を形成することを特徴とする建物防水下地構造の形成方法。
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