JPH10266473A - 屋根防水構造及び防水用パネル - Google Patents

屋根防水構造及び防水用パネル

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JPH10266473A
JPH10266473A JP6821597A JP6821597A JPH10266473A JP H10266473 A JPH10266473 A JP H10266473A JP 6821597 A JP6821597 A JP 6821597A JP 6821597 A JP6821597 A JP 6821597A JP H10266473 A JPH10266473 A JP H10266473A
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panel
panels
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Masaya Sera
昌也 世良
Hidetoshi Kurihara
秀俊 栗原
Kazuya Kusabe
一也 草部
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置が確実かつ容易におこない得て、外観品
質および美観に優れ、耐久性の高い傾斜屋根の屋根防水
構造及びそれに用いられる防水用パネルを提供する。 【解決手段】 傾斜屋根の屋根下地の上面に、辺部に固
定用部材が取付けられた軟質合成樹脂製シートよりなる
防水用パネルを、屋根の横方向に一方から他方へ列状に
配置し、下位列の防水用パネルの固定用部材が上位列の
防水用パネルによって覆い隠される状態に軒側から棟側
へ水密状態に順次設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビル、家屋等の
RC(鉄筋コンクリート)製、ALC(軽量気泡コンク
リート)製等の傾斜屋根に適用される屋根防水構造及び
防水用パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビルや家屋の傾斜屋根の屋根防水
には、粘土瓦、セメント瓦、ガラス瓦あるいは金属瓦等
の硬質の瓦材による屋根葺きを避けて、軟質合成樹脂製
の防水シートを使用してこれを屋根下地の全面を覆うよ
うに敷設するシート防水工法を利用した屋根防水が多く
採用されている。これは、防水シートを屋根下地の上面
に接着剤や固定具を使って全面的にまたは部分的に接合
して前記傾斜屋根の全面を覆うように設置するものであ
る。
【0003】上記防水シートを使用して屋根防水をおこ
なうものとしては、防水シートを躯体の上面に接着剤を
介して全面的に接合する密着工法によるもの、または防
水シートを頭部に固定板を具備する釘様固定具を用いて
前記固定板の上面に接合固定するかまたは防水シートを
同様の固定具の固定板下面で押圧固定する、いわゆる絶
縁工法により水密状態に設置するものである。
【0004】ところが、傾斜屋根における上記いずれの
屋根防水も、余りにも平面的であり美観に乏しく、また
施工時には工数をできるだけ削減しようとして、剛性が
なくて取扱いが厄介であるにも拘らず、広面積の防水シ
ートを使う傾向にあるため、設置作業は必然的に大掛か
りとなり、かえって作業コストを高める結果となってい
る。
【0005】このような従来の屋根防水の欠点を解決す
るために、比較的小面積の複数の防水シートを、傾斜屋
根の横方向には隣合う側縁部を順次重ね貼りし、傾斜方
向には防水シートの上下縁部で重ね貼りするとともに前
記側縁部の各重ね貼り部分が隣合う上下列において千鳥
状に位置するようにして屋根下地の上に接合したのち、
各側端縁及び上下端縁の段差部分に色の異なるシール材
を充填する傾斜屋根の防水構造が提案されている。この
ような構造の具体例としては、例えば特開昭63−30
0158号公報が挙げられる。
【0006】しかし、上記提案によるものでは、なるほ
ど美観の点では改善され、比較的小面積の防水シートを
用いる点では設置作業を容易にはするが、防水シートを
重ね貼りして立体的な段差を規則的配置状態で形成しよ
うとするには、防水シート自体の腰の弱さや、屋根下地
への接合手段、防水シート相互の重ね貼り手段等に起因
して、各防水シート相互の位置決めが難しく、接合や重
ね貼りに長時間を要して、設置作業は依然として厄介で
あることに変りはない。とりわけ、傾斜屋根の勾配が大
きい場合にはこの傾向は著しく、設置作業は困難を極め
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな従来の問題点を解決し、設置作業が確実かつ容易
で、しかも外観品質及び美観に優れ、耐久性の高い傾斜
屋根の屋根防水構造とこの屋根防水構造に用いられる防
水用パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の第
1の発明は、軟質合成樹脂製シートよりなる板体の辺部
に固定用部材が取付けられてなる複数の防水用パネル
を、前記固定用部材を棟側に向けて配置しこれを貫通す
る固定具により傾斜屋根の上面に固定したのち、軒側の
防水用パネルの固定用部材を覆い隠すように棟側の防水
用パネルを順次重ね合わせて傾斜屋根の全面に設置する
とともに、重ね合わせ部分を互いに貼り合わせることに
より水密処理を施してなることを特徴とする屋根防水構
造を要旨とする。
【0009】この発明の第1の発明の好ましい実施態様
は、上記第1の発明の屋根防水構造において、防水用パ
ネルを千鳥状に配列して設置してなる屋根防水構造であ
る。
【0010】また、この発明の第1の発明の別の好まし
い実施態様は、上記の屋根防水構造において、横方向に
隣合う防水用パネルの側縁部を互いに重ね合わせるとと
もに、重ね合わせ部分を互いに貼り合わせることにより
水密処理を施してなる屋根防水構造である。
【0011】さらに、この発明の第1の発明のまた別の
好ましい実施態様は、上記第1の発明の屋根防水構造に
おいて、横方向に隣合う防水用パネルの側縁部を互いに
突き合わせるとともに、突合わせ部分に防水テープを貼
り重ねることにより水密処理を施してなる屋根防水構造
である。
【0012】さらにまた、この発明の第1の発明のさら
に別の好ましい実施態様は、上記第1の発明の屋根防水
構造において、横方向に隣合う防水用パネルの側縁部を
互いに一定間隔をおいて対向させるとともに、対向部分
の下面に下地用板材を配してこれに前記防水パネルを貼
り重ねることにより水密処理を施してなる屋根防水構造
である。
【0013】つぎに、この発明の第2の発明は、請求項
1の屋根防水構造に使用される防水用パネルであって、
軟質合成樹脂製シートよりなる板体の辺部に1ないし2
個以上の合成樹脂鋼板よりなる固定用部材が固定縁部を
残して貼着されていることを特徴とする防水用パネルを
要旨とする。
【0014】この発明の第2の発明の好ましい実施態様
は、上記第2の発明の防水パネルにおいて、防水用パネ
ルの形状が方形状である防水用パネルである。
【0015】また、この発明の第2の発明の別の好まし
い実施態様は、上記第2の発明の防水パネルにおいて、
設置後の防水用パネルの露出部分における辺形状が非直
線形状である防水用パネルである。
【0016】この発明において用いられる防水用パネル
は、材質が例えば軟質ポリ塩化ビニル、ポリオレフィ
ン、塩化ビニル系エラストマー、ポリオレフィン系エラ
ストマー等の軟質合成樹脂よりなるシートから構成され
る。そして、文字通り上記の軟質合成樹脂単体のもので
あるほか、ガラス繊維等の無機繊維またはポリエステル
繊維等の有機合成繊維で補強された形態の軟質合成樹脂
製シートで構成することもできる。
【0017】上記防水用パネルの厚さは、構成する軟質
合成樹脂製シートの材質や形態によって決定されるが、
通常1.0〜6.0mmの範囲とする。この場合、厚さ
が1.0mm未満では太陽光線の照射や雨水の接触によ
る柔軟性の低下、亀裂の発生等のいわゆる耐候劣化によ
る耐久度の極端な低下によって防水用材料としての実用
耐久性が十分に得られなくなり、また厚さが6.0mm
を超えると耐久性は向上するものの、耐久性の向上に見
合う以上のコスト高となり不経済である。したがって、
防水用パネルの厚さは好ましくは2.0〜4.0mmの
範囲とする。
【0018】上記の防水用パネルの厚さに関連して、防
水用パネルを設置した後の露出部分(例えば後述の図7
の露出部分(p))の厚さを、非露出部分の厚さより厚
くすることで、外観上防水用パネルの端面の立体感をよ
り際立たせることができる。この場合の露出部分の厚さ
としては、4.0〜6.0mmが好適である。
【0019】また、この発明の防水用パネルの形状は、
正方形または長方形のいわゆる方形状のものが最も一般
的であるが、そのほか多角形、正多角形、円形、楕円形
等の形状を採用できる。この場合、設置後の防水パネル
の露出部分の辺形状については、防水機能を損なわない
限り、部分円、部分楕円、その他の波型状等の非直線形
状の辺形状を採用でき、また設置後の防水パネルの非露
出部分の辺形状についても前記露出部分の辺形状と同様
の形状が採用できるが、通常は方形状のものが適用され
る。
【0020】さらに、防水用パネルの大きさは、通常用
いられる建築規格のモデュールに見合う寸法で任意に設
定され、全体の形状に関わり無く、例えば縦900m
m、横900mmの大きさとする。
【0021】さらにまた、この発明の防水用パネルの表
面形態は、平坦であるもののほか、凹凸模様が形成され
たものとすることができる。この場合の凹凸模様の形成
は、前記防水用パネルの材料である軟質合成樹脂製シー
トを、例えば押出成形法により成形する際に、型付ロー
ルを用いて形成するかまたはシート状に成形後、例えば
ホットプレス成形法により形成するものとするが、これ
らの成形法に限定されるものではない。また前記防水用
パネルは、任意の色に着色されたり、表面に任意の色彩
模様が付与されたものであってもよい。なお、前記防水
用パネルの裏面は、通常平坦な状態とし色彩模様も要し
ない。
【0022】つぎに、この発明の防水用パネルの辺部に
貼着される固定用部材について述べると、固定用部材は
合成樹脂鋼板製の板状片からなり、この板状片の合成樹
脂層を、前記防水用パネルの通常は裏面に、固定縁部を
残して接着手段または融着手段により貼着したものであ
る。前記固定用部材に適用される合成樹脂鋼板は、一般
市販のものが適用され、例えば塩ビ鋼板では通常その厚
さは0.5〜2.0mmの範囲であり、塩化ビニル樹脂
層の厚さは概ね0.1〜0.9mmである。この場合、
前記固定用部材の固定縁部には、前記防水用パネルの設
置をより正確かつ容易にするための固定具を挿通し、こ
の固定具を屋根下地に埋設するための挿通孔を1個以上
設けておくものとする。
【0023】なお、この発明においては、各防水用パネ
ルの突合わせ部分、重ね合わせ部分、あるいは防水用パ
ネルと防水テープ、下地用板材、ないしは下地用シート
との貼り重ね部分等の接合に、各種接着剤による接着手
段、または熱風溶融による融着手段等の公知の接合手段
が適用され、さらにこれらの部分の水密性を一層高める
ために、シール材の塗布処理を施すことができる。ま
た、前記各接合部分にあって、互いの接合面が物理的に
離れている場合は、前記公知の接合手段に代えて前記シ
ール材の塗布処理を接合手段として適用してもよい。こ
の場合の前記シール材としては、塩化ビニル系樹脂、シ
リコン系樹脂、エポキシ系樹脂等からなる間隙充填性を
有するものが好適に用いられる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
実施例を示す図面に従って説明する。
【0025】図1は、この発明の屋根防水構造の一実施
形態を示す断面図である。(1)は傾斜屋根、(2)は
傾斜屋根(1)を構成する屋根下地であり、(3)は屋
根下地(2)の上面全面に最下列(L1 )から上列(L
6 )に順次設置されたこの発明の防水用パネルである。
【0026】防水用パネル(3)の構造は、図2に示す
ように、方形状の軟質塩化ビニル樹脂製シートから得ら
れた板体(S)の辺部(3a)裏面に、全長に亘って、
塩化ビニル鋼板製の固定用部材(4)が、その固定縁部
(4a)を残して接着剤により貼着され、一体構造とさ
れている。また前記固定縁部(4a)には、挿通孔(4
b)が設けられており、この挿通孔(4b)を貫通する
固定具(4c)の先端を、前記屋根下地(2)に埋設す
るように打込むことによって、防水用パネル(3)が前
記屋根下地(2)の上面に固定される構造とされてい
る。(D)は、防水用パネル(3)の表面に形成された
凹凸模様である。
【0027】つぎに、防水用パネル(3)の設置の手順
について述べると、図3(イ)に示すように、最下列
(L1 )の防水用パネル(3)群を、前記図2に示す固
定用部材(4)の挿通孔(4b)に、固定具(4c)を
通し、屋根下地(2)にその先端を埋設するように打込
んで、順次横方向に側縁部(3b)(3b)が互いに接
触するように配置した状態で軒側から設置を開始する。
さらに、傾斜屋根(1)の軒側から棟側に向かって、次
列(L2 )、次々列(L3 )〜最上列(Ln )と、順次
上位列の防水用パネル(3)群について、同様にして設
置の作業を進めるが、このとき下位列の防水用パネル
(3)の固定用部材(4)が上位列の防水用パネル
(3)によって完全に覆い隠される状態の位置関係にお
いて防水用パネル(3)を重ね合わせて設置し、以下こ
れにならって順次上位列の設置を最上列(Ln )まで継
続する。
【0028】なお、図3(イ)においては、最下列(L
1 )に対する次列(L2 )及び次々列(L3 )の防水用
パネル(3)の位置関係が、互いに千鳥状となるような
位置関係で設置した。またこの場合、防水用パネル
(3)の最下列(L1 )及び最上列(Ln )に相当する
位置であって、防水用パネル(3)が一重となる縁部の
突合わせ部分に、水密性を高めるために、屋根下地
(2)と防水用パネル(3)との間に、防水用パネル
(3)と同材質の下地用シート(5)を介在させること
ができる。下地用シート(5)の屋根下地(2)への貼
着手段は、従来の密着工法等、その他いずれの方法を採
用してもよい。
【0029】ついで、上記設置作業を進める過程で、図
3(ロ)に示すように、各防水用パネル(3)の各重ね
合わせ部分に、例えばシリコン樹脂を主成分とするシー
ル材(6)を水密性が確保できる状態で帯状に充填する
ことにより水密処理を施す。このシール材(6)の充填
作業は、各防水用パネル(3)が屋根下地(2)に固定
用部材(4)で固定された直後に順次行うようにしても
よいが、作業効率の点から所定の傾斜屋根(1)の全域
ないしは広域で固定が完了したのちに行うと効率がよ
い。
【0030】なお、上記の実施形態において、防水用パ
ネル(3)の配置を、図3(ハ)に示すように、横方向
に両側縁部(3b´)(3b´)を間隔(d)をおいて
順次配置することもできる。この場合、間隔(d)は、
多くとも前列及び後列の各防水用パネル(3)(3)の
重ね合わせ部分に充填されるシール材(6)を、両パネ
ル(3)(3)で共有できる程度に止めることが必要で
あり、防水用パネル(3)の上下辺(3a)(3a)の
寸法から両側辺(3b´)(3b´)での重なり部分の
寸法(w)(w)を差引いた寸法とする。この寸法
(w)は概ね50mmである。また外観上、美観の観点
からは、間隔(d)を例えば前記寸法(w)と等しい寸
法とする。なおこの場合、最下列(L1 )及び最上列
(Ln )には、前記間隔(d)を塞ぐために下地用シー
ト(5´)を防水用パネル(3)と屋根下地(2)との
間に介在させるものとする。
【0031】つぎに、この発明の屋根防水構造の別の実
施の形態について述べると、図4(イ)は、屋根下地
(2)の上面に、防水用パネル(3)が、横方向には側
縁部を互いに重ね合わせられ、接着手段または溶着手段
により接合されるとともに、傾斜方向には列状となるよ
うに、最下列(L1 )から最上列(Ln )に順次重ね合
わせられて設置された構造としたものである。各防水パ
ネル(3)の重ね合わせ部分の端部はシール材(6)に
より水密処理されている。この形態の屋根防水構造にお
ける防水用パネル(3)の構造としては、図4(ロ)に
示すように、塩化ビニル鋼板製の固定用部材(4)の長
さが、防水用パネル(3)の前記側縁部の重ね合わせ部
分には及ばない範囲の短い長さとされた以外は、図2に
示すと同様の構造のものが適用される。
【0032】また、この発明の屋根防水構造のまた別の
実施の形態では、図5に示すように、屋根下地(2)の
上面に、防水用パネル(3)が、横方向には隣合う防水
用パネル(3)の側縁部(3b)(3b)が互いに突き
合わせられ、傾斜方向には列状となるように、最下列
(L1 )から最上列(Ln )に順次重ね合わせられると
ともに、前記突合わせ部分に防水用パネル(3)と同材
質の防水テープ(B)が、接着手段または溶着手段によ
り貼り重ねられた構造のものである。この形態の屋根防
水構造における防水用パネル(3)の構造としては、前
記図4(ロ)で示すと同様の構造のものが適用される。
【0033】さらに、この発明の屋根防水構造のさらに
別の実施の形態では、図6に示すように、屋根下地
(2)の上面に、防水用パネル(3)が、横方向には一
定の間隔(e)をおいて対向せしめられ、傾斜方向には
列状となるように、最下列(L1)から最上列(Ln
に順次配置されるとともに、前記対向せしめられた部分
の下面には塩化ビニル鋼板製の下地用板材(C)が配置
され、前記下地用板材(C)を底部とした浅溝(V)が
形成された構造のものである。各防水パネル(3)と前
記下地用板材(C)との重なり部分は接着手段または溶
着手段により互いに接合され、各防水パネル(3)の側
端部はシール材(図示せず。)により水密処理される。
この形態の屋根防水構造における防水用パネル(3)の
構造としては、前記図4(ロ)で示すと同様の構造のも
のが適用される。
【0034】ところで、この発明において用いられる防
水用パネルは、軟質合成樹脂製シートからなり、その辺
部裏面に1ないし2個以上の合成樹脂鋼板よりなる固定
用部材が固定縁部を残して貼着されたものであるが、そ
の板体形状は、上述の実施形態で示したいわゆる方形状
のほか、各種の変化のある形状が採用可能である。すな
わち、図7に示すように、全体の形状が例えば円形
(イ)、楕円形(ロ)、多角形(ハ)のもの、また設置
後の露出部分(p)の辺形状が例えば曲線(ニ)、波型
線(ホ)のもの等である。前記図7(イ)〜(ホ)に示
す、方形状以外の防水パネルの設置は、これらに対応し
て示す例えば図8(イ)〜(ホ)のように実施すること
ができる。このような変化のある形状の防水パネルを用
いると、設置後の屋根の外観品質や美観を高めたり、変
化に富むものとするのに極めて有効である。
【0035】この発明の防水用パネルは、これに貼着す
る固定用部材が図2に示すように、防水用パネル(3)
の上辺部に沿って全長に亘り1個の固定用部材(4)を
固定縁部(4d)を残して貼着されたもののほか、図4
(ロ)に示すように防水用パネルの上辺部より短くした
固定用部材(4)、または図7(イ)〜(ホ)に示すよ
うにさらに短くした固定用部材(4)が、1個または2
個以上貼着されたものであってもよい。
【0036】上記固定用部材は、防水用パネルを傾斜屋
根に固定するためのものであり、防水用シートの設置作
業を正確かつ容易にするものであるから、その形状、材
質および大きさは、防水用パネル自体の上記形状、材
質、重量、あるいは傾斜屋根の勾配、屋根下地の材質等
に応じて設定することができる。
【0037】この発明の防水屋根構造では、屋根下地の
上面に各防水用パネルが、これを単位として水密状態に
設置されているから、使用時の温度変化による防水用パ
ネルの熱膨脹伸縮も、これを単位として起こることとな
るので、例え亀裂などの損傷が生じても、隣接する他の
防水用パネルに伝播することがなく、かかる損傷が拡大
しない。
【0038】また、この発明の防水用パネルは、剛性の
高い合成樹脂鋼板よりなる固定用部材を予め貼着し、一
体化したものであるから、軟質合成樹脂製シートから構
成されるにも拘らず、固定用部材の存在で取扱いが極め
て容易となる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明の防水屋根構造
は、傾斜屋根の屋根下地の上面に、軟質合成樹脂製シー
トよりなる板体の辺部に固定用部材が取付けられてなる
複数の防水用パネルを、前記固定用部材を棟側に向けて
配置しこれを貫通する固定具により傾斜屋根の上面に固
定したのち、軒側の防水用パネルの固定用部材を覆い隠
すように棟側の防水用パネルを順次重ね合わせて傾斜屋
根の全面に設置するとともに、重ね合わせ部分を互いに
貼り合わせることにより水密処理を施してなるものであ
るから、亀裂などの損傷が生じても、隣接する他の防水
用パネルに伝播し、かかる損傷が拡大するようなことが
なく、耐久性が向上する。
【0040】また、この発明の防水屋根構造において
は、防水用パネルが、軟質合成樹脂製シートよりなる板
体の辺部に予め固定用部材が貼着により取付けられ、板
体と一体化されたものであり、個々の防水パネルが前記
固定用部材を貫通する固定具により屋根下地へ固定され
るから、防水用パネルの設置作業が確実かつ容易とな
り、しかも防水用パネル相互の接合やシール材による水
密処理を、防水用パネルの配置完了後に行うこともでき
て、設置効率を著しく高めることができる。
【0041】さらに、この発明の防水屋根構造において
は、防水用パネルが小面積に単位化されているから、設
置作業時の取扱いが極めて容易となり、その結果設置の
作業効率を著しく高めることができるとともに、安全性
を高め、新規の設置作業のみならず補修作業をも極めて
単純化することができるという利点がある。従って、い
ずれにおいても工期が短縮され、施工コストを低減でき
る。
【0042】さらにまた、この発明の防水用パネルは、
各種の外観形状のものを採用できるから、防水用パネル
設置後の屋根の外観品質及び美観を高めるとともに変化
に富む屋根構造とすることができ、加えて防水用パネル
の配置状態、露出部分の厚さの増加、表面の凹凸模様付
与によって立体感を増すことができ、しかも各防水用パ
ネルの単位でこれを変化させ得るので外観的な美的効果
を一層高め得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の防水屋根構造の実施形態を示す部
分斜視図である。
【図2】 この発明に防水用パネルの構造を示す一部切
欠斜視図である。
【図3】 この発明の防水屋根構造における防水用パネ
ルの設置の手順を示す平図面であり、図3(イ)は防水
用パネルの設置状態を、図3(ロ)は防水用パネルを設
置状態の細部を、図3(ハ)は防水用パネルの設置状態
の変形例を夫々示す。
【図4】 この発明の防水屋根構造の別の実施形態を示
す部分斜視図であり、図4(イ)は防水用パネルの配置
状態を、図4(ロ)は防水用パネルの形状を夫々示す。
【図5】 この発明の防水屋根構造のまた別の実施形態
の防水用パネルの配置状態を示す部分斜視図である。
【図6】 この発明の防水屋根構造のさらに別の実施形
態の防水用パネルの配置状態を示す部分斜視図である。
【図7】 この発明の防水パネルの形状における変形例
を示す斜視図であり、図7(イ)〜(ホ)は各変形例を
示す。
【図8】 図7における各防水パネルに対応する防水用
パネルの配置状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1…傾斜屋根 2…屋根下地 3…防水用パネル 4…固定用部材 4a…固定縁部 4b…挿通孔 4c…固定具 5、5´…下地用シート 6…シール材 D…凹凸模様 B…防水テープ C…下地用板材 S…板体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟質合成樹脂製シートよりなる板体の辺
    部に固定用部材が取付けられてなる複数の防水用パネル
    を、前記固定用部材を棟側に向けて配置しこれを貫通す
    る固定具により傾斜屋根の上面に固定したのち、軒側の
    防水用パネルの固定用部材を覆い隠すように棟側の防水
    用パネルを順次重ね合わせて傾斜屋根の全面に設置する
    とともに、重ね合わせ部分を互いに貼り合わせることに
    より水密処理を施してなることを特徴とする屋根防水構
    造。
  2. 【請求項2】 防水用パネルを千鳥状に配列して設置し
    てなる、請求項1に記載の屋根防水構造。
  3. 【請求項3】 横方向に隣合う防水用パネルの側縁部を
    互いに重ね合わせるとともに、重ね合わせ部分を互いに
    貼り合わせることにより水密処理を施してなる、請求項
    1に記載の屋根防水構造。
  4. 【請求項4】 横方向に隣合う防水用パネルの側縁部を
    互いに突き合わせるとともに、突合わせ部分に防水テー
    プを貼り重ねることにより水密処理を施してなる、請求
    項1に記載の屋根防水構造。
  5. 【請求項5】 横方向に隣合う防水用パネルの側縁部を
    互いに一定間隔をおいて対向させるとともに、対向部分
    の下面に下地用板材を配してこれに前記防水パネルを貼
    り重ねることにより水密処理を施してなる、請求項1に
    記載の屋根防水構造。
  6. 【請求項6】 請求項1の屋根防水構造に使用される防
    水用パネルであって、軟質合成樹脂製シートよりなる板
    体の辺部に1ないし2個以上の合成樹脂鋼板よりなる固
    定用部材が固定縁部を残して貼着されていることを特徴
    とする防水用パネル。
  7. 【請求項7】 防水用パネルの形状が方形状である、請
    求項6に記載の防水用パネル。
  8. 【請求項8】 設置後の防水用パネルの露出部分におけ
    る辺形状が非直線形状である、請求項6に記載の防水用
    パネル。
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