JP2007331584A - ドアベルトライン構造 - Google Patents

ドアベルトライン構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2007331584A
JP2007331584A JP2006166085A JP2006166085A JP2007331584A JP 2007331584 A JP2007331584 A JP 2007331584A JP 2006166085 A JP2006166085 A JP 2006166085A JP 2006166085 A JP2006166085 A JP 2006166085A JP 2007331584 A JP2007331584 A JP 2007331584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
reinforcement
belt line
door
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006166085A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4702189B2 (ja
Inventor
Katsuya Inoue
克哉 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006166085A priority Critical patent/JP4702189B2/ja
Publication of JP2007331584A publication Critical patent/JP2007331584A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4702189B2 publication Critical patent/JP4702189B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】車両側突時にドアベルトラインが乗員の側方から車両前方側へ離間した部位で変形する。
【解決手段】フロントサイドドア12のドアベルトライン14に配置されたベルトラインリインフォースメント16には、車両前後方向に沿った下側凸部32の分岐部40が形成されており、分岐部40はフロントシートに着座した乗員Kの側方に対して車両前方の位置となっている。また、分岐部40からは分岐凸部42が車両前方下方側に向かって形成されており、分岐部40では車両後方側の凸部の数に比べて車両前方側の凸部の数が増加することで車両前後方向から見た垂直断面形状が変化している。このため、車両側突時に、リインフォースメント16に車幅方向外側から車幅方向内側へ向かって側突荷重が作用した場合には、リインフォースメント16の分岐部40に荷重が集中するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明はドアベルトライン構造に係り、特に、自動車等の車両のドアに適用されるドアベルトライン構造に関する。
従来から、自動車等の車両のドアに適用されるドアベルトライン構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、ドア本体内にドアベルトラインに沿ってベルトラインリインフォースメント(ベルトラインリインホースともいう)が配置されている。
特開2004−114727号公報
しかしながら、特許文献1では、ベルトラインリインフォースメントをアウタリインフォースメントとインナリインフォースメントとで形成された閉断面構造を有する構成としている。また、該閉断面構造の一部である下側閉断面がアウタリインフォースメントに形成した凸部内に、インナリインフォースメントに形成された凸部が入り込む形状となっている。更に、各凸部がドアベルトラインに沿って車両前後方向へ同一形状で連続している。この結果、車両の側面衝突時に変形するドアベルトラインの車両前後方向位置は、側突荷重の作用位置に影響される。このため、車両側突時に乗員の側方から車両前方側へ離間した部位でドアベルトラインを変形させるための設計が難しい。
本発明は上記事実を考慮し、車両側突時に乗員の側方から車両前方側へ離間した部位で変形するドアベルトライン構造を提供することが目的である。
請求項1記載の本発明のドアベルトライン構造は、ドアベルトラインに長手方向を車両前後方向に沿って配置され、車両前後方向に沿って車幅内側へ円弧状に湾曲膨出したベルトラインリインフォースメントと、前記ベルトラインリインフォースメントに長手方向を車両前後方向に沿って形成された凸部と、前記ベルトラインリインフォースメントにおける車両前方側の部位に形成され、車両後方側の前記凸部の数に比べて車両前方側の前記凸部の数が増加することで垂直断面形状が変化する応力集中部と、を有することを特徴とする。
車両側突時に、ドアベルトラインに長手方向を車両前後方向に沿って配置され、車両前後方向に沿って車幅内側へ円弧状に湾曲膨出したベルトラインリインフォースメントに車幅方向外側から車幅方向内側へ向かって側突荷重が作用する。この際、ベルトラインリインフォースメントに長手方向を車両前後方向に沿って形成された凸部の数が、車両後方側に比べて車両前方側が増加することで垂直断面形状が変化する応力集中部に応力が集中する。また、応力集中部はベルトラインリインフォースメントにおける車両前方側の部位に形成されている。この結果、ベルトラインリインフォースメントは車両前方側の部位に形成された応力集中部を起点にして車幅方向内側へ変形する。このため、車両側突時に乗員の側方から車両前方側へ離間した部位でベルトラインリインフォースメントが変形する。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のドアベルトライン構造において、前記凸部は分岐により数が増加しており、前記応力集中部は前記凸部の分岐部であることを特徴とする。
凸部は分岐により数が増加しており、応力集中部が凸部の分岐部であるため、簡単な構成で車両後方側の凸部の数に比べて車両前方側の凸部の数が増加する応力集中部を構成できる。
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載のドアベルトライン構造において、前記凸部の車幅方向への突出量は車両前後方向中央部より車両前方側のほうが低いことを特徴とする。
凸部の車幅方向への突出量が車両前後方向中央部より車両前方側のほうが低いため、凸部によるベルトラインリインフォースメントの強度は、車両前後方向中央部より車両前方側のほうが低くなる。この結果、側突荷重によりベルトラインリインフォースメントは車両前方側の部位に形成された応力集中部を起点にして車幅方向内側へ更に変形し易くなる。
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のドアベルトライン構造において、前記分岐部において分岐された分岐凸部は車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かう傾斜状であることを特徴とする。
車両前突時にフロントピラーからの前突荷重は、ベルトラインリインフォースメントにおける車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かう傾斜状の分岐凸部に沿って伝達される。このため、分岐凸部が車幅方向外側後方へ移動しようとする。一方、ベルトラインリインフォースメントは車両前後方向中間部が車幅方向内側へ膨出した円弧状であるため、前突荷重により発生する車両前後方向の圧縮力によって車幅方向内側へ撓もうとする。この結果、車両前突時に発生するベルトラインリインフォースメントの車幅方向内側への撓み変形が、分岐凸部が車幅方向外側後方へ移動することによって抑制される。このため、前突荷重がベルトラインリインフォースメントを介して車両後方へ確実に伝達される。
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載のドアベルトライン構造において、前記応力集中部を車両前後方向に跨いで配置され、前記ベルトラインリインフォースメントに結合された補強手段を有することを特徴とする。
車両前突時にフロントピラーからの前突荷重が補強手段を介して、ベルトラインリインフォースメントの応力集中部を跨いで車両前方側から車両後方側へ伝達される。この結果、車両前突時にベルトラインリインフォースメントが応力集中部を起点に変形することがなく、前突荷重が車両後方へ確実に伝達される。
請求項6記載の本発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載のドアベルトライン構造において、前記補強手段は前記ベルトラインリインフォースメントにおける前記分岐凸部から前記分岐部への荷重入力側の車幅方向反対側に配置されていることを特徴とする。
車両前突時にフロントピラーからの前突荷重が、分岐凸部からベルトラインリインフォースメントに伝達される。この際、補強手段がベルトラインリインフォースメントにおける分岐凸部から分岐部への荷重入力側の車幅方向反対側に配置されているため、補強手段によってベルトラインリインフォースメントにおける分岐部の変形が抑制され、前突荷重が車両後方へ確実に伝達される。
請求項7記載の本発明は、請求項5、6の何れか1項に記載のドアベルトライン構造において、前記補強手段はドアベルトラインの前端部に配置されたヒンジリインホースメントであることを特徴とする。
補強手段はドアベルトラインの前端部に配置されたヒンジリインホースメントとすることで、別部材を追加することなく、前突荷重を車両後方へ確実に伝達できる。
請求項1記載の本発明のドアベルトライン構造は車両側突時に乗員の側方から車両前方側へ離間した部位で変形する。
請求項2記載の本発明のドアベルトライン構造は簡単な構成で車両側突時に乗員の側方から車両前方側へ離間した部位で変形する。
請求項3記載の本発明のドアベルトライン構造は車両側突時に乗員の側方から車両前方側へ離間した部位で確実に変形する。
請求項4記載の本発明のドアベルトライン構造は前突荷重を車両後方へ確実に伝達できる。
請求項5記載の本発明のドアベルトライン構造は前突荷重を車両後方へ確実に伝達できる。
請求項6記載の本発明のドアベルトライン構造は前突荷重を車両後方へ確実に伝達できる。
請求項7記載の本発明のドアベルトライン構造は別部材を追加することなく前突荷重を車両後方へ確実に伝達できる。
本発明の第1実施形態に係るドアベルトライン構造について、図1〜図8に基づいて説明する。
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印INは車幅内側方向を、矢印UPは車両上方方向を示す。
図8には本実施形態におけるドアベルトライン構造が適用された車体が側面図によって示されている。図8に示される如く、本実施形態の自動車車体10では、フロントサイドドア12のドアベルトライン14に沿ってベルトラインリインフォースメント(以下、単にリインフォースメントという)16が、長手方向を車両前後方向に沿って配置されている。また、リインフォースメント16の前端部は、フロントピラー18の近傍に達しており、リインフォースメント16の後端部は、センタピラー20の近傍に達している。
図1には図8の1−1断面線に沿った拡大断面図が示されている。図1に示される如く、フロントサイドドア12は、フロントサイドドア12の車室外側部を構成するフロントサイドドアアウタパネル22(以下、単にドアアウタパネル22という)と、フロントサイドドア12の車室内側部を構成するフロントサイドドアインナパネル24(以下、単にドアインナパネル24という)とを備えている。また、ドアインナパネル24の上部に、リインフォースメント16が配設されている。
なお、ドアアウタパネル22とドアインナパネル24とは周縁部で互いに結合した中空状のドア本体を有する構造となっており、ドア本体内には図示を省略したドアガラスやドアガラス昇降装置等が配置されている。
図4には図1の4−4断面線に沿った拡大断面図が示されており、図5には図1の5−5断面線に沿った拡大断面図が示されている。また、図6には図1の6−6断面線に沿った拡大断面図が示されており、図7には図1の7−7断面線に沿った拡大断面図が示されている。
図6に示される如く、リインフォースメント16の上端縁部には上フランジ16Aが形成されており、上フランジ16Aは、ドアインナパネル24の上端縁部に形成された上フランジ24Aに結合されている。また、リインフォースメント16の車両前後方向から見た垂直断面形状は、台形状の上側凸部30と台形状の下側凸部32とを有する波板形状とされている。また、上側凸部30と下側凸部32は車幅方向外側に向かって凸形状となっており、車幅方向内側に向かって開口されている。リインフォースメント16における上側凸部30と下側凸部32との間は基部34となっており、この基部34の車両前後方向から見た垂直断面形状は、開口部を車幅方向外方に向けた台形状となっている。
なお、図6の符号15は、ドアアウタパネル22に結合されたベルトラインリインホースメントを示している。
図1に示される如く、リインフォースメント16における基部34の底部34Aの車両上下方向から見た水平断面形状は、車幅内側へ膨出した円弧状に湾曲しており、図4〜図7に示される如く、リインフォースメント16の基部34の深さH1は、車両前後方向中央部が最も深く、車両前後方向両端部に向かって浅くなっている。
図2には、リインフォースメント16を車両斜め外側後方から見た斜視図が示されている。図2に示される如く、リインフォースメント16における車両前方側の部位には、応力集中部としての下側凸部32の分岐部40が形成されており、分岐部40からは分岐凸部42が車両前方下側に向かって形成されている。このため、分岐部40では車両後方側の凸部の数に比べて車両前方側の凸部の数が増加することで車両前後方向から見た垂直断面形状が変化している。
従って、車両側突時に、フロントサイドドア12のリインフォースメント16に車幅方向外側から車幅方向内側へ向かって側突荷重(図1の矢印F1)が作用した場合には、リインフォースメント16の分岐部40に応力が集中するようになっている。また、分岐部40はリインフォースメント16における車両前後方向中央部より車両前方側の部位に形成されており、フロントシートに着座した乗員Kの腕部(胸部)の側方に対して車両前方の位置となっている。この結果、車両側突時にリインフォースメント16が分岐部40を起点にして車幅方向内側へ変形するため、図1に二点鎖線で示すように、フロントサイドドア12は、乗員Kの側方と異なる車両前方側の部位12Aを起点にして車幅方向内側へ変形するようになっている。
図4に示される如く、分岐凸部42の車両前後方向から見た垂直断面形状は、車幅方向内側に向かって凸形状となっており、車幅方向外側に向かって開口された台形状となっている。
図2に示される如く、分岐凸部42の頂部42Aの上下幅W1は車両前方側から車両後方側に向かって徐々に短くなっており、分岐部40において無くなっている。
図1に示される如く、分岐凸部42の頂部42Aは車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かって延びる傾斜状となっている。
従って、車両前突時にフロントピラー18からの前突荷重(図1の矢印F2)は、分岐凸部42に沿って車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かって伝達されるようになっている。このため、分岐凸部42が車幅方向外側後方(矢印F2方向)へ移動しようとする。一方、リインフォースメント16の基部34の底部34Aは車両前後方向中間部が車幅方向内側へ膨出した円弧状であるため、前突荷重F2とセンタピラー20からの反力(図1の矢印F3)とによる車両前後方向の圧縮力によって車幅方向内側方向(図1の矢印A方向)へ撓もうとする。この結果、車両前突時に発生するリインフォースメント16の基部34の車幅方向内側への撓み変形を、分岐凸部42が車幅方向外側後方(矢印F2方向)へ移動することによって抑制できるようになっている。
図2に示される如く、リインフォースメント16の前端には、上部を除いて車幅方向外側へ向かって前壁部16Cが形成されており、前壁部16Cの車幅方向外側端には、上下方向中央部を除いて車両前方へ向かってフランジ16Dが形成されている。また、リインフォースメント16の後端下部には車幅方向外側へ向かって後壁部16Eが形成されている。
図1に示される如く、リインフォースメント16の前壁部16Cは、ドアインナパネル24の前壁部24Bに結合されており、フランジ16Dはドアインナパネル24のフランジ24Cに結合されている。また、リインフォースメント16の後壁部16Eはドアインナパネル24の後壁部24Dに結合されている。
図8に示される如く、フロントサイドドア12のドアベルトライン14の前端部には補強手段としてのヒンジリインフォースメント50が配置されている。
図1に示される如く、ヒンジリインフォースメント50はフロントサイドドア12におけるヒンジ51の取付部を補強しており、ヒンジリインフォースメント50はリインフォースメント16の前部における車幅方向外側に配置されている。また、ヒンジリインフォースメント50の前部50Aはドアインナパネル24に結合されている。
図3には、リインフォースメント16とヒンジリインフォースメント50を車両斜め外側後方から見た斜視図が示されている。図3に示される如く、ヒンジリインフォースメント50の後部50Bは分岐部40より車両後方まで延びており、分岐部40より車両後方の部位でリインフォースメント16に結合されている。
従って、車両前突時にフロントピラー18からの前突荷重の一部は、ヒンジリインフォースメント50を介して、分岐部40より車両後方側でリインフォースメント16に伝達されるようになっている。この結果、前突荷重によって分岐部40を起点にリインフォースメント16が変形することが無く、前突荷重をリインフォースメント16を介して車両後方へ確実に伝達できるようになっている。
また、ヒンジリインフォースメント50がリインフォースメント16における分岐凸部42からの荷重F2の入力側の車幅方向反対側(車幅方向外側)に結合されているため、ヒンジリインフォースメント50によって車両前突時のリインフォースメント16の車幅方向外側への変形を抑制できるようになっている。
図4及び図5に示される如く、ヒンジリインフォースメント50の車両前後方向から見た垂直断面形状は、上下方向中間部に台形状の凸部52を有する波板形状とされている。また、凸部52は車幅方向外側に向かって凸形状となっており、車幅方向内側に向かって開口されている。ヒンジリインフォースメント50の上端縁部には上フランジ50Aが形成されており、上フランジ50Aは、リインフォースメント16の基部34の底部34Aに結合されている。また、ヒンジリインフォースメント50の下端縁部には下フランジ50Bが形成されており、下フランジ50Bは、リインフォースメント16の下フランジ16Bに結合されている。
次に本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、フロントサイドドア12のドアベルトライン14に配置されたリインフォースメント16における車両前方側の部位となる位置に、下側凸部32の分岐部40が形成されており、分岐部40がフロントシートに着座した乗員Kの腕部(胸部)の側方に対して車両前方の位置となっている。また、分岐部40からは分岐凸部42が車両前方下方側に向かって形成されている。このため、分岐部40では車両後方側の凸部の数に比べて車両前方側の凸部の数が増加することで垂直断面形状が変化している。
従って、車両側突時に、フロントサイドドア12のリインフォースメント16に車幅方向外側から車幅方向内側へ向かって側突荷重(図1の矢印F1)が作用した場合には、リインフォースメント16の分岐部40に応力が集中する。また、分岐部40はリインフォースメント16における車両前後方向中央部より車両前方側の部位に形成されており、フロントシートに着座した乗員Kの側方に対して車両前方の位置に形成されている。この結果、車両側突時にリインフォースメント16が分岐部40を起点にして車幅方向内側へ変形するため、図1に二点鎖線で示すように、フロントサイドドア12は、乗員Kの側方と異なる車両前方側の部位12Aを起点に変形し、乗員Kとの隙間を確保できる。
また、本実施形態では、分岐凸部42の頂部42Aが車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かって延びる傾斜状となっている。この結果、車両前突時にフロントピラー18からの前突荷重(図1の矢印F2)は、車両前突時にフロントピラー18が分岐凸部42に当たることで、分岐凸部42に沿って車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かって伝達される。このため、分岐凸部42が車幅方向外側後方(矢印F2方向)へ移動しようとする。一方、リインフォースメント16の基部34の底部34Aは車両前後方向中間部が車幅方向内側へ膨出した円弧状であるため、前突荷重F2とセンタピラー20からの反力(図1の矢印F3)とによる車両前後方向の圧縮力によって車幅方向内側方向(図1の矢印A方向)へ撓もうとする。この結果、車両前突時に発生するリインフォースメント16の基部34の車幅方向内側への撓み変形を、分岐凸部42が車幅方向外側後方(矢印F2方向)へ移動することによって抑制できる。従って、前突荷重をリインフォースメント16によって効果的に支持し、車両前突時にフロントピラー18の車両後方への変形を抑制できる。このため、リインフォースメント16の板厚を薄くすることができる。
また、本実施形態では、車両前突時に、フロントピラー18が分岐凸部42に当たることで、前突荷重F2が分岐凸部42に沿って車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かって伝達される。このため、車両前突時にフロントピラー18に入力する荷重(図1の矢印F4)が車両前後方向に対して傾斜した場合においても、荷重が分岐凸部42に沿って車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かって伝達される。この結果、リインフォースメント16の基部34の底部34Aに入力される荷重F2の向きは一定となる(変化しない)。このため、車両前突時にフロントピラー18に入力する荷重(図1の矢印F4)が車両前後方向に対して傾斜した場合においても、リインフォースメント16によって荷重を安定して支持することができる。
また、本実施形態では、フロントサイドドア12のドアベルトライン14の前端部にヒンジリインフォースメント50が配置されており、ヒンジリインフォースメント50の後部50Bが分岐部40より車両後方まで延びて、リインフォースメント16の前後方向中間部に結合されている。
従って、車両前突時にフロントピラー18からの前突荷重の一部がヒンジリインフォースメント50を介して、リインフォースメント16の分岐部40より車両後方側でリインフォースメント16に伝達される。このため、前突荷重によって分岐部40を起点にリインフォースメント16が変形することが無く、前突荷重がリインフォースメント16を介して車両後方へ確実に伝達される。
また、ヒンジリインフォースメント50がリインフォースメント16における分岐凸部42からの荷重F2の入力側の車幅方向反対側(車幅方向外側)に結合されているため、ヒンジリインフォースメント50によって車両前突時のリインフォースメント16の車幅方向外側への変形を効果的に抑制できる。
従って、本実施形態では、車両側突時にフロントサイドドア12が乗員Kの側方と異なる車両前方側の部位12Aを起点に変形し、乗員Kとの隙間を確保できると共に、車両前突時には、前突荷重がリインフォースメント16を介して車両後方へ確実に伝達され、フロントピラー18の車両後方側への変形を抑制できる。この結果、車両側突時と車両前突時の安全性を両立できる。
また、本実施形態では、補強手段をヒンジリインホースメント50とすることで、別部材を追加することなく、前突荷重を車両後方へ確実に伝達できる。
次に、本発明のドアベルトライン構造の第2実施形態を図9に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図9には、リインフォースメント16と補強材60を車両斜め外側後方から見た斜視図が示されている。図9に示される如く、本実施形態では、第1実施形態のヒンジリインフォースメント50(図3参照)に代えて、補強手段としての補強材60がリインフォースメント16の車幅方向外側面に結合されている。補強材60は矩形板材とされている。また、補強材60の前端部60Aは分岐部40より車両前方側においてリインフォースメント16に結合されており、後部60Bは分岐部40より車両後方まで延びて、リインフォースメント16に結合されている。
なお、補強板材60の車両前後方向から見た垂直断面形状は第1実施形態のヒンジリインフォースメント50と同形状となっている。
従って、車両前突時に前突荷重の一部は、補強板材60を介して、リインフォースメント16における分岐部40の前方側から後方側へ伝達されるようになっている。この結果、前突荷重によって分岐部40を起点にリインフォースメント16が変形することが無く、前突荷重をリインフォースメント16を介して車両後方へ確実に伝達できるようになっている。このため、本実施形態においても第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
次に、本発明のドアベルトライン構造の第3実施形態を図10に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図10には、第1実施形態の図1に対応する断面図が示されている。図10に示される如く、本実施形態では、第1実施形態に比べてヒンジリインフォースメント50の車両前後方向に沿った長さが短くなっており、ヒンジリインフォースメント50の後部50Bは分岐部40の車両前方側においてリインフォースメント16に結合されている。即ち、本実施形態は、第1実施形態において補強手段を有しない構成となっている。
従って、本実施形態では、ヒンジリインフォースメント50によるフロントサイドドア12のドアベルトライン14の補強以外、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
例えば、上記実施形態では、リインフォースメント16の上側凸部30、下側凸部32、分岐凸部42及びヒンジリインフォースメント50の凸部52の各車両前後方向から見た垂直断面形状を台形状としたが、リインフォースメント16の上側凸部30、下側凸部32、分岐凸部42及びヒンジリインフォースメント50の凸部52の各車両前後方向から見た垂直断面形状は、V字状等の他の断面形状としても良い。
また、上記各実施形態では、補強手段としてヒンジリインフォースメント50または補強材60を使用したが、補強手段はヒンジリインフォースメント50または補強材60以外の部材を使用しても良い。
また、上記各実施形態では、リインフォースメント16をドアインナパネル24に配設したが、これに代えて、リインフォースメント16をドアアウタパネル22に配設した構成としても良い。
また、上記各実施形態では、本発明のドアベルトライン構造をフロントサイドドア12に適用したが、本発明のドアベルトライン構造はリヤサイドドア等の他のドアにも適用可能である。
図8の1−1線に沿った拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るドアベルトライン構造のベルトラインリインフォースメントを示す車両斜め外側後方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るドアベルトライン構造のベルトラインリインフォースメントとヒンジリインフォースメントを示す車両斜め外側後方から見た斜視図である。 図1の4−4断面線に沿った拡大断面図である。 図1の5−5断面線に沿った拡大断面図である。 図1の6−6断面線に沿った拡大断面図である。 図1の7−7断面線に沿った拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るドアベルトライン構造が適用された車体を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係るドアベルトライン構造を示す図3に対応する斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るドアベルトライン構造を示す図1に対応する断面図である。
符号の説明
12 フロントサイドドア
14 ドアベルトライン
16 ベルトラインリインフォースメント
18 フロントピラー
22 フロントサイドドアアウタパネル
24 フロントサイドドアインナパネル
30 上側凸部
32 下側凸部
34 基部
34A 基部の底部
40 分岐部(応力集中部)
42 分岐凸部
42A 分岐凸部の頂部
50 ヒンジリインフォースメント(補強手段)
52 凸部
60 補強材(補強手段)

Claims (7)

  1. ドアベルトラインに長手方向を車両前後方向に沿って配置され、車両前後方向に沿って車幅内側へ円弧状に湾曲膨出したベルトラインリインフォースメントと、
    前記ベルトラインリインフォースメントに長手方向を車両前後方向に沿って形成された凸部と、
    前記ベルトラインリインフォースメントにおける車両前方側の部位に形成され、車両後方側の前記凸部の数に比べて車両前方側の前記凸部の数が増加することで垂直断面形状が変化する応力集中部と、
    を有することを特徴とするドアベルトライン構造。
  2. 前記凸部は分岐により数が増加しており、前記応力集中部は前記凸部の分岐部であることを特徴とする請求項1に記載のドアベルトライン構造。
  3. 前記凸部の車幅方向への突出量は車両前後方向中央部より車両前方側のほうが低いことを特徴とする請求項1、2の何れか1項に記載のドアベルトライン構造。
  4. 前記分岐部において分岐された分岐凸部は車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ向かう傾斜状であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のドアベルトライン構造。
  5. 前記応力集中部を車両前後方向に跨いで配置され、前記ベルトラインリインフォースメントに結合された補強手段を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のドアベルトライン構造。
  6. 前記補強手段は前記ベルトラインリインフォースメントにおける前記分岐凸部から前記分岐部への荷重入力側の車幅方向反対側に配置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のドアベルトライン構造。
  7. 前記補強手段はドアベルトラインの前端部に配置されたヒンジリインホースメントであることを特徴とする請求項5、6の何れか1項に記載のドアベルトライン構造。
JP2006166085A 2006-06-15 2006-06-15 ドアベルトライン構造 Expired - Fee Related JP4702189B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006166085A JP4702189B2 (ja) 2006-06-15 2006-06-15 ドアベルトライン構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006166085A JP4702189B2 (ja) 2006-06-15 2006-06-15 ドアベルトライン構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007331584A true JP2007331584A (ja) 2007-12-27
JP4702189B2 JP4702189B2 (ja) 2011-06-15

Family

ID=38931467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006166085A Expired - Fee Related JP4702189B2 (ja) 2006-06-15 2006-06-15 ドアベルトライン構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4702189B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010092737A1 (ja) * 2009-02-11 2010-08-19 本田技研工業株式会社 車両用ドア構造体
JP2014169032A (ja) * 2013-03-04 2014-09-18 Mazda Motor Corp 車両のドア構造
JP2015535509A (ja) * 2012-11-29 2015-12-14 イェスタムプ・ハードテック・アクチエボラーグ 車両用ドアビーム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54135424U (ja) * 1978-03-13 1979-09-20
JPS56167516A (en) * 1980-05-29 1981-12-23 Toyota Motor Corp Door beam for automobile
JPS58153109U (ja) * 1982-04-08 1983-10-13 トヨタ自動車株式会社 自動車のサイドドア構造
JPS61124418U (ja) * 1985-01-24 1986-08-05
JPH0481322A (ja) * 1990-07-23 1992-03-16 Hino Motors Ltd 自動車のドア
JP2000085356A (ja) * 1998-09-17 2000-03-28 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用ドアの衝撃吸収構造

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54135424U (ja) * 1978-03-13 1979-09-20
JPS56167516A (en) * 1980-05-29 1981-12-23 Toyota Motor Corp Door beam for automobile
JPS58153109U (ja) * 1982-04-08 1983-10-13 トヨタ自動車株式会社 自動車のサイドドア構造
JPS61124418U (ja) * 1985-01-24 1986-08-05
JPH0481322A (ja) * 1990-07-23 1992-03-16 Hino Motors Ltd 自動車のドア
JP2000085356A (ja) * 1998-09-17 2000-03-28 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用ドアの衝撃吸収構造

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010092737A1 (ja) * 2009-02-11 2010-08-19 本田技研工業株式会社 車両用ドア構造体
EP2397352A1 (en) * 2009-02-11 2011-12-21 Honda Motor Co., Ltd. Vehiclar door structure
EP2397352A4 (en) * 2009-02-11 2012-06-20 Honda Motor Co Ltd VEHICLE DOOR STRUCTURE
JP5443397B2 (ja) * 2009-02-11 2014-03-19 本田技研工業株式会社 車両用ドア構造体
US8727420B2 (en) 2009-02-11 2014-05-20 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle door structure
CN103991368A (zh) * 2009-02-11 2014-08-20 本田技研工业株式会社 车门构造体
US9102218B2 (en) 2009-02-11 2015-08-11 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle door structure
JP2015535509A (ja) * 2012-11-29 2015-12-14 イェスタムプ・ハードテック・アクチエボラーグ 車両用ドアビーム
JP2014169032A (ja) * 2013-03-04 2014-09-18 Mazda Motor Corp 車両のドア構造
DE102014000781B4 (de) 2013-03-04 2019-10-24 Mazda Motor Corp. Türstruktur eines Fahrzeugs und Verfahren zum Bilden derselben

Also Published As

Publication number Publication date
JP4702189B2 (ja) 2011-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3876279B2 (ja) 自動車のピラー補強構造
JP2008254595A (ja) 車体のピラー構造
JP2005343279A (ja) 車両用フード構造
JP2007238027A (ja) 車両側部構造
JP4702189B2 (ja) ドアベルトライン構造
JP2008087741A (ja) 車両用ドアの補強構造
CN111703506B (zh) 车辆下部构造
JP6094764B2 (ja) 車両の側部車体構造
JP4685906B2 (ja) 車両用フード構造
JP4997914B2 (ja) ドア構造
JP4702190B2 (ja) 車両側部構造
JP2007253786A (ja) 自動車の側部車体構造
JP6962952B2 (ja) 車両前部構造
JP2006199158A (ja) 車両用ドア構造
JP2009184527A (ja) ピラー補強構造
JP6588073B2 (ja) 車体構造
JP6961524B2 (ja) 車両のフロントピラー補強構造
CN113428233A (zh) 车体侧部结构
JP6493184B2 (ja) 車両側部構造
JP2008012946A (ja) 車室材構造
JP4525374B2 (ja) 車体構造
JP4168741B2 (ja) サイドメンバ構造
US20170073018A1 (en) Vehicle front section structure
JP2008201163A (ja) 車両のドア構造
JP2008254660A (ja) ドアインパクトビーム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101001

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110221

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees