JP2007329454A - 有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機発光素子を提供する。
【解決手段】第1電極10と;第2電極14と;第1電極10と第2電極14との間に順次介在する正孔注入層11、正孔輸送層16及び発光層12とを備え、正孔注入層11は、溶液工程によって製造され、正孔注入層11の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値が正孔輸送層16のHOMOの絶対値と同じであるか、またはそれより大きいことを特徴とする有機発光素子である。これにより、有機層間のエネルギー関係を調節することにより、正孔注入を容易にして電荷バランスを最適化させ、その結果、素子の効率が向上して寿命がさらに延びることが可能である。
【選択図】図3B

Description

本発明は、有機発光素子に係り、さらに詳細には、有機発光素子を形成する層間のエネルギー関係を調節し、正孔注入を容易にして電荷バランスを最適化させることにより、向上した効率特性及び延びた寿命特性を有する有機発光素子に関する。
有機発光素子(OLED:Organic Light Emitting Device)は、蛍光または燐光の有機層に電流を流し、電子と正孔とが有機層で結合しつつ光が発生する現象を利用した自発光型素子であって、軽量で、部品が簡素で、製作工程が簡単であるという構造を有していて、高画質及び広視野角の具現が可能である。また、動映像を完璧に具現でき、高色純度の具現が可能であり、低消費電力、低電圧駆動により、携帯用電子機器に適した電気的特性を有している。
有機発光素子は、材料の特性と製作工程面で、低分子(量)物質を利用した素子と高分子物質を利用した素子に大別される。低分子物質を利用した素子の製造時には、真空蒸着によって薄膜を形成し、発光材料の精製と高純度化が容易であり、カラー画素を容易に具現できるという長所を有するが、実質的な応用のためには、量子効率の向上や薄膜の結晶化防止、色純度の向上などの解決しなければならない問題点が依然として残っている。
一方、高分子を利用した発光素子についての研究は、1990年ケンブリッジグループにより、π共役高分子であるポリ(1,4−フェニレンビニレン)(PPV)に電気を加えたとき、発光するという事実が報告された後、活発な研究が進められている。π共役高分子は、単一結合(あるいはσ結合)と二重結合(あるいはπ結合)が交互にある化学構造であり、偏在化せずに結合鎖によって比較的自由に動くことができるπ−電子を有している。π共役高分子は、かような半導体的な性質により、それらを電界発光素子の発光層に適用するとき、最大占有分子軌道(HOMO)−最低非占有分子軌道(LUMO)バンドギャップに該当する全可視光領域の光を、分子設計によって容易に得ることができ、スピンコーティング法あるいはプリンティング法で簡単に薄膜を形成でき、素子の製造工程が簡単であって費用が低廉であり、高いガラス転移温度を有しているため、優れた機械的性質の薄膜を提供できるという長所を有している。従って、長期的には、低分子電界発光ディスプレイより商業的な面で、さらに大きい競争力を有するものと予想される。
かような高分子発光素子は、効率向上及び駆動電圧の低下のため、有機層として、単一発光層のみを使用せず、ここに導電性高分子を利用した正孔注入層、発光層、電子注入層のような多層構造を有することが一般的である。
特に、バイエル(Bayer)AG社で製造され、バイトロン−P(Baytron−P)という製品名で市販されているポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)−ポリ(4−スチレンスルホン酸)(PSS)水溶液は、インジウム・スズ酸化物(ITO)電極上にスピンコーティングして正孔注入層を形成する目的で、有機発光素子の製作時に広く利用されている。ここで、正孔注入物質であるPEDOT−PSSは、下記の構造を有する。
Figure 2007329454
しかし、前記PEDOT/PSSは、仕事関数が5.0ないし5.2eVほどであるため、概して5.5eV以上のHOMO値を有するポリフルオレン誘導体とPEDOT/PSSのエネルギー障壁が0.3eV以上になり、正孔注入が有利ではなくなる。従って、正極として主に使われるITOと発光層のエネルギーギャップが大きいため、最近の最適化された素子構造では、常に電子注入層と正孔輸送層を必要とし、正孔注入層、正孔輸送層の仕事関数、イオン化エネルギーあるいはHOMOの絶対値がITOから発光層に行くほどに階段式に大きくなるように、素子を設計することが一般的に行われてきた。既存の素子構造設計の概念としては、ITO上に形成された正孔注入層の仕事関数、イオン化エネルギーあるいはHOMOの絶対値が正孔輸送層及び発光層のHOMOより大きい物質の層を形成すれば、仕事関数が4.7ないし4.9eVと、ITOと正孔注入層の間の大きいエネルギー障壁が存在することにより、正孔注入が望ましくないということが、業界で一般的に受け入れられている。
代表的な素子の二種の場合を例にとって説明すると、図2Aから分かるように、溶液工程を経る高分子の場合、ITO電極上にPEDOT−PSSをコーティングし、その上に直ちに発光層を具備するか、またはPEDOT−PSSとフルオレン系高分子発光層(ポリ(スピロフルオレン−co−フェノキサジン)(DS9))の間に、図2Aから分かるように、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビス−(4−ブチルフェニル−ビス−N,N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン(PFB)のような正孔輸送層を具備する場合に、正孔輸送は、いずれも段階的になされるように設計することが一般的であった。そして、真空蒸着によって素子を製作する場合は、図3Aから分かるように、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)のような正孔注入層を蒸着し、その後順にN,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)のような正孔輸送層を蒸着した後、9,10−ビス−(β−ナフチル)−アントラセン(ADN)のような発光層を蒸着し、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)のような電子輸送層を蒸着した後、金属電極を最後に蒸着して素子を製作した。これもまた、正孔の流れが段階的になされるということが分かる。
しかし、導電性高分子組成物からなる正孔注入層は、ITOとオーミック接触(ohmic contact)をなし、いったん導電性高分子組成物がITO上にコーティングされれば、素子において、ビルト・イン・ポテンシャル(Built−in−Potential)が正孔注入層と電極との差ほどかかるため、実際的には、導電性高分子組成物が正孔注入に主導的な役割を担うことになる(非特許文献1)。
T. M. Brown et al., APL, 75, 1679(1999)
従って、正孔注入層の仕事関数、イオン化エネルギー、あるいはHOMO値の絶対値が大きいほど、発光層及び正孔輸送層への正孔注入が良好に起こることとなる。本発明は、図2Bと図3Bとから分かるように、導電性高分子組成物を溶液工程によってコーティングして得た薄膜の仕事関数、イオン化エネルギーあるいはHOMOの絶対値が正孔輸送層のそれよりも大きく設計し、既存の素子の構造とは異なる正孔輸送層への正孔注入を円滑にしようとする素子の構造を設計するものである。
本発明がなそうとする技術的課題は、正孔注入を容易にして電荷バランスを最適化させることにより、向上した効率特性及び延びた寿命特性を有する有機発光素子を提供することにある。
前記技術的課題を達成するために、本発明の第1様態は、第1電極と;第2電極と;前記第1電極と前記第2電極との間に順次介在する正孔注入層、正孔輸送層及び発光層とを備え、前記正孔注入層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値が前記正孔輸送層のHOMOの絶対値と同じであるか、またはそれより大きいことを特徴とする有機発光素子を提供する。
本願発明の有機発光素子は、有機層間のエネルギー関係を調節することにより、正孔注入を容易にして電荷バランスを最適化させ、その結果、該素子の効率が向上して寿命がさらに延びる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明による有機発光素子は、第1電極と;第2電極と;前記第1電極と前記第2電極との間に順次介在する正孔注入層、正孔輸送層及び発光層とを備え、前記正孔注入層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたは最高占有分子軌道(HOMO)の絶対値が前記正孔輸送層のHOMOの絶対値と同じであるか、またはそれより大きい。
前記正孔注入層は、溶液工程によって製造されることが好ましい。
前記正孔注入層と第2電極との間に正孔ブロッキング層及び/または電子輸送層をさらに有していてもよい。
前記正孔注入層と前記正孔輸送層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値の差が0.2eV以上であることが好ましい。
前記電子輸送層の電子移動度が、電場800〜1,000(V/cm)1/2の場合、1×10−5cm/Vsないし1×10−2cm/Vsの値を有することが好ましい。
前記正孔注入層は、導電性高分子及びフッ化イオノマーまたは過フッ化イオノマーを含む導電性(conducting)高分子組成物を含んで形成されうる。
前記導電性高分子は、ポリチオフェン、PEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、それらの誘導体及び自己ドープ型導電性高分子からなる群から選択された一つ以上でありうる。
T.M.Brownet al.によって、APL,75,1679(1999)に報告された内容によれば、(a)ITO/ポリ(4,4−ジフェニレンジフェニレンビニレン)(PDPV)/Ca−Al構造の有機発光素子と、ITO上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)−ポリ(4−スチレンスルホン酸)(PSS)がコーティングされた(b)ITO/PEDOT:PSS/PDPV/Ca−Al構造の有機発光素子とで、2.95eVのDC電圧によるEA応答(electroabsorption response)を観察した。ΔI/Iが0であるとき、DC Bias値は、(a)の場合2.0Vであり、これはITO層と第2電極Ca層とのHOMOレベル絶対値の差である。(b)の場合、DC Bias値は2.5Vであり、これはPEDOT:PSS層と第2電極Ca層とのHOMOレベル絶対値の差である。これは、ITO層上に導電性高分子組成物により構成された正孔注入層を具備したときは、素子において、実質的にアノード側の仕事関数は、ITOではなく、正孔注入層で決定されるという内容を示す。
溶液の正孔注入層を使用する場合、アノード側の仕事関数は、ITO層の影響を受けるよりは、PEDOT:PSSのような溶液正孔注入層の仕事関数の影響を受けることになる。それにより、溶液正孔注入層が含まれる場合、ITOとのエネルギー障壁があるといっても、実際にその影響を受けないようになる該正孔注入層とITOの間にオーミック接触を維持することになる。従って、本発明において、大きい仕事関数を有する正孔注入層を使用しても、ITO層と正孔注入層の間のエネルギー障壁は、ほとんど影響を受けない。
また、本発明に使われる正孔注入層が導電性高分子とフッ化イオノマーとによって基本的に構成されている場合、前記フッ化イオノマーがイオン化ポテンシャル(IP:Ionization Potential)の絶対値を高める役割を果たすことになる。しかし、フッ化イオノマーに存在する双極子(dipole)により、正孔注入層の真空準位(Vacuum level)が高くなり、ITO層と正孔注入層の間に存在するイオン化ポテンシャル差が相殺されるという効果がある。その結果、親水処理のされたITOとフッ化イオノマーのイオン結合により、接着力が良好で、正孔注入層とITO層の接触抵抗がなく、オーミック接触を維持するようになり、ITO層と正孔注入層の間にイオン化ポテンシャルの差が大きくても、正孔注入障壁(injection barrier)が存在しない。一方、正孔注入層のイオン化ポテンシャルの絶対値が、正孔輸送層のレベルと同一であるか、またはさらに大きくなると、いかなるエネルギー障壁もなくなって正孔輸送層への正孔注入が容易になる。
前記正孔注入層と正孔輸送層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値の差は、通常、0.2eV以上、さらに望ましくは、0.7eV以上である。前記正孔注入層と正孔輸送層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値の差が0 eVに近づくほど、正孔注入層から正孔輸送層への正孔注入の量が少なくなり、本発明による効果が低減する。
望ましくは、前記正孔注入層のHOMOレベルの絶対値が5.3ないし6.5eV、最低非占有分子軌道(LUMO:Lowest Unoccupied Molecular Orbital)レベルが0ないし5.2eVであり、前記正孔輸送層のHOMOレベルが5.2ないし6.1eV、LUMOレベルが0ないし3.5eVである。ただし、正孔注入層のHOMOレベルの絶対値が正孔輸送層のHOMOレベルの絶対値より常に大きいか、または同じでなければならないという点だけを除いては、他の条件は、独立に選択されうる。
本発明による有機発光素子は、前記発光層と第2電極の間に電子輸送層(ETL)をさらに含むことができる。
望ましくは、電子輸送層の電子移動度が、電場800〜1,000(V/cm)1/2の場合、1×10−5cm/Vsないし1×10−2cm/Vsの値を有する。本発明による有機発光素子において、前述のように、正孔注入が容易になり、正孔注入と共に電子注入も容易にしなければならないので、電子移動度の高い電子輸送層を用いることによって電荷バランスを最適化させ、それにより、該素子の効率や寿命がさらに大きく向上する。例えば、正孔注入層として多用されるN,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB、あるいはα−NPD)の場合、Hung et al.,APL,88,064102(2006)の論文によれば、正孔移動度が約1×10−3cm/Vsであるが、既に電子輸送層として多用されているトリス(8−キノリノラート)−アルミニウム(Alq3)の場合は、Li et al.,Adv.Mater.14,1317(2002)の論文によれば、電子移動度が約1×10−5cm/Vsの低い電子移動度を有するので、電子移動度を1×10−5cm/Vs以上に調節することが望ましい。電子輸送層の電子移動度が1×10−5cm/Vs未満である場合、電子注入が不足して電荷バランスが崩れるという問題点があり、1×10−2cm/Vsを超える場合、電子注入が過剰になり、電荷バランスが崩れるという問題点がある。
本発明の他の具現例において、正孔注入層のイオン化ポテンシャルの絶対値は正孔輸送層のイオン化ポテンシャルの絶対値と同じであるか、または大きく、また電子輸送層(ETL)の電子移動度は、電場が800〜1,000(V/cm)1/2の場合、正孔輸送層の正孔移動度の値の0.01倍ないし10倍になるように設計されうる。その場合も、正孔と電子の注入と輸送がいずれも容易であり、該素子の発光効率と寿命とが大きく向上することとなる。
電子輸送層(ETL)の電子移動度が正孔輸送層の正孔移動度の値の0.01倍未満である場合、電子の注入と輸送が正孔の注入と輸送に比べて落ちるようになり、本発明で期待される効果が得られず、一方、10倍を超える場合、正孔の注入と輸送に比べて電子の注入と輸送がさらに容易になり、該素子の発光効率でも寿命においても非効率的である。
本発明の有機発光素子に含まれる電子輸送層は、望ましくは、ビス(10−ヒドロベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム(Bebq2)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、ターフルオレン(terfluorene)(E3)、ビス(フェニルキノキサリン)、スターバースト・トリス(フェニルキノキサリン)、またはそれらの誘導体を含む。
本発明の有機発光素子に含まれる正孔輸送層は、望ましくは、アリールアミン誘導体またはそれを含む高分子を含む。さらに望ましくは、正孔輸送層は、カルバゾールまたはその誘導体、フェノキサジンまたはその誘導体、フェノチアジンまたはその誘導体、またはカルバゾール基、フェノキサジン基またはフェノチアジン基を含む高分子を含む。
さらに望ましくは、正孔輸送層は、1,3,5−トリカルバゾリルベンゼン、4,4’−ビスカルバゾリルビフェニル、ポリビニルカルバゾール、m−ビスカルバゾリルフェニル、4,4’−ビスカルバゾリル−2,2’−ジメチルビフェニル、4,4’,4”−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン、1,3,5−トリ(2−カルバゾリルフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2−カルバゾリル−5−メトキシフェニル)ベンゼン、ビス(4−カルバゾリルフェニル)シラン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’ジアミン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(NPB)、IDE320(出光社)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−N−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビス−(4−ブチルフェニル−ビス−N,N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−N,N−ジ(フェニル)−N,N−ジ(3−カルボエトキシフェニル)ベンジジン、及びそれらの誘導体からなる群より選択されたいずれか一つ以上を含む。
本発明の有機発光素子に備わる正孔注入層に含まれる導電性高分子は、ポリチオフェン、PEDOT、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、それらの誘導体及び自己ドープ型導電性高分子からなる群より選択された一つ以上でありうる。
前記自己ドープ型導電性高分子は、重合度10ないし10,000,000の化学式1で示される反復単位を有する:
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m<10,000,000、0<n<10,000,000、a及びbは、0≦a≦20、0≦b≦20、pは、2≦p<10,000,000であり、
、R、R、R’、R’、R’及びR’のうち、少なくとも一つはイオン基を含んでおり、A、B、A’、B’はそれぞれ独立に、C、Si、Ge、SnまたはPbから選択され、
、R、R、R’、R’、R’及びR’はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ニトロ基、置換または非置換のアミノ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アリール基、置換または非置換のC−C30のアリールアルキル基、置換または非置換のC−C30アリールオキシ基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリールアルキル基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリールオキシ基、置換または非置換のC−C30シクロアルキル基、置換または非置換のC−C30ヘテロシクロアルキル基、置換または非置換のC−C30アルキルエステル基、及び置換または非置換のC−C30アリールエステル基からなる群より選択され、前記基の炭素に、選択的に水素またはハロゲン元素が結合し、
は共役系導電性高分子鎖からなり、
X及びX’はそれぞれ独立に、単純結合、O、S、置換または非置換のC−C30アルキレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロアルキレン基、置換または非置換のC−C30アリーレン基、置換または非置換のC−C30アリールアルキレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリーレン基、置換または非置換のC−C30のヘテロアリールアルキレン基、置換または非置換のC−C20シクロアルキレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロシクロアルキレン基、及び置換または非置換のC−C30アリールエステル基からなる群より選択され、前記基の炭素に、選択的に水素またはハロゲン元素が結合されうる。
望ましくは、前記イオン基がPO 2−、SO 、COO、I、CHCOOからなる群より選択された陰イオン基、及びNa、K、Li、Mg2+、Zn2+、Al3+のうちから選択された金属イオン、H、NH 、CH(−CH−)(nは1ないし50の自然数)のうちから選択された有機イオンからなる群より選択され、前記陰イオン基と対をなす陽イオンを含む。
望ましくは、前記化学式1の自己ドープ型導電性高分子で、R、R、R、R’、R’、R’及びR’のうち、それぞれ少なくとも一つ以上はフッ素であるか、またはフッ素で置換された基である。
本発明の有機発光素子に備わる正孔注入層に含まれるフッ化イオノマーや過フッ化(パーフルオロ)イオノマーは、化学式2ないし12のうち、いずれか一つの反復単位を有する高分子をさらに含むことを特徴とする有機発光素子である。
Figure 2007329454
ただし、式中、mは1ないし10,000,000の数であり、x及びyはそれぞれ独立に、0ないし10の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH−;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、mは1ないし10,000,000の数である。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m≦10,000,000、0≦n<10,000,000であり、x及びyはそれぞれ独立に、0ないし20の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH ;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m≦10,000,000、0≦n<10,000,000であり、x及びyはそれぞれ独立に、0ないし20の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH ;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m≦10,000,000、0≦n<10,000,000であり、zは0ないし20の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH ;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m≦10,000,000、0≦n<10,000,000であり、x及びyはそれぞれ独立に、0ないし20の数であり、Yは、−COO、−SO NHSOCF 、−PO 2−(Mのうちから選択された一つであり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH ;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m≦10,000,000、0≦n<10,000,000であり、xは0ないし20の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH ;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m≦10,000,000、0≦n<10,000,000であり、x及びyはそれぞれ独立に、0ないし20の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH−;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0≦m<10,000,000、0<n≦10,000,000であり、R=−(CF−(zは1ないし50の整数、ただし、2は除外)、−(CFCFO)CFCF−(zは1ないし50の整数)、または−(CFCFCFO)CFCF−(zは1ないし50の整数)であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH ;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0≦m<10,000,000、0<n≦10,000,000であり、x及びyはそれぞれ独立に、0ないし20の数であり、Yは、−SO 、−COO、−SO NHSOCF 、−PO 2−(Mのうちから選択された一つであり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rはアルキル基、すなわち、CH(CH−;nは0ないし50の整数)を表す。
Figure 2007329454
ただし、式中、m及びnは、0<m<10,000,000、0<n<10,000,000、a及びbは、0≦a≦20、0≦b≦20であり、x、y及びzはそれぞれ独立に、0ないし5の数であり、Mは、Na、K、Li、H、CH(CHNH (nは0ないし50の整数)、NH 、NH 、NHSOCF 、CHO、COH、CHOH、またはRCHO(Rは、C−C51アルキル基)を表す。
本発明の導電性高分子組成物は、前記導電性高分子100質量部に対し前記フッ化イオノマーまたは過フッ化イオノマーを0.01〜5000質量部を含むことが望ましく、さらに望ましくは50〜2000質量部を含む。前記フッ化イオノマーまたは過フッ化イオノマーの含量が0.01質量部未満の場合、添加による導電性高分子の特性変化に効果がなく、5000質量部を超える場合には、大幅に導電性に劣るから好ましくない。
本発明で使われる置換基であるアルキル基の具体的な例としては、直鎖型または分枝型であって、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−アミル、ヘキシルなどを挙げることができ、前記アルキル基に含まれる一つ以上の水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、置換または非置換のアミノ基(−NH、−NH(R)、−N(R’)(R”)、R’とR”は、互いに独立に、C−C10アルキル基である)、アミジノ基、ヒドラジン、またはヒドラゾン基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、C−C20アルキル基、C−C20のハロゲン化されたアルキル基、C−C20アルケニル基、C−C20アルキニル基、C−C20ヘテロアルキル基、C−C20アリール基、C−C20アリールアルキル基、C−C20ヘテロアリール基、またはC−C20ヘテロアリールアルキル基に置換されうる。
前記本発明で使われる置換基であるヘテロアルキル基は、前記アルキル基の主鎖のうちの炭素原子のうち一つ以上、望ましくは、1ないし5個の炭素原子が酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子のようなヘテロ原子に置換されたものを意味する。
前記本発明で使われる置換基であるアリール基は、一つ以上の芳香族環を含む炭素環芳香族系を意味し、前記環は、ペンダント法で共に付着されるか、または融合(fused)されうる。アリール基の具体的な例としては、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチルなどの芳香族基を挙げることができ、前記アリール基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われる置換基であるヘテロアリール基は、N、O、PまたはSのうちから選択された1、2または3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである環原子数5ないし30の環芳香族系を意味し、前記環は、ペンダント法で共に付着されるか、または融合されうる。そして前記ヘテロアリール基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われる置換基であるアルコキシ基は、ラジカル−O−アルキルをいい、このときアルキルは、前記で定義されたところと同一である。具体的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−アミルオキシ、ヘキシルオキシなどを挙げることができ、前記アルコキシ基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われる置換基であるヘテロアルコキシ基は、1個以上のヘテロ原子、例えば、酸素、硫黄または窒素がアルキル鎖内に存在しうるということを除外すれば、本質的に前記アルコキシの意味を有し、例えば、CHCHOCHCHO−、COCHCHOCHCHO−及びCHO(CHCHO)−などである。
本発明で使われる置換基であるアリールアルキル基は、前記定義されたところのアリール基で、水素原子のうち一部が低級アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピルなどのラジカルで置換されたものを意味する。例えば、ベンジル、フェニルエチルなどがある。前記アリールアルキル基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われるヘテロアリールアルキル基は、ヘテロアリール基の水素原子の一部が低級アルキル基で置換されたものを意味し、ヘテロアリールアルキル基のうち、ヘテロアリールについての定義は、前述と同じである。前記ヘテロアリールアルキル基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われるアリールオキシ基は、ラジカル−O−アリールをいい、このときアリールは、前記で定義された通りである。具体的な例として、フェノキシ、ナフトキシ、アントラセニルオキシ、フェナントレニルオキシ、フルオレニルオキシ、インデニルオキシなどがあり、アリールオキシ基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われるヘテロアリールオキシ基は、ラジカル−O−ヘテロアリールをいい、このときヘテロアリールは、前記で定義された通りである。本発明で使われるヘテロアリールオキシ基の具体的な例として、ベンジルオキシ、フェニルエチルオキシ基などがあり、ヘテロアリールオキシ基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われるシクロアルキル基は、炭素原子数5ないし30の一価単環系を意味する。前記シクロアルキル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。本発明で使われるヘテロシクロアルキル基は、N、O、PまたはSのうちから選択された1、2または3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素原子である環原子数5ないし30の一価単環系を意味する。前記シクロアルキル基のうち一つ以上の水素原子は、前記アルキル基の場合と同様の置換基に置換可能である。
本発明で使われるアルキルエステル基は、アルキル基とエステル基が結合している作用基を意味し、このときアルキル基は、前記定義と同一である。
本発明で使われるヘテロアルキルエステル基は、ヘテロアルキル基とエステル基が結合している作用基を意味し、前記ヘテロアルキル基は、前記定義と同一である。
本発明で使われるアリールエステル基は、アリール基とエステル基が結合している作用基を意味し、このときアリール基は、前記定義と同一である。
本発明で使われるヘテロアリールエステル基は、ヘテロアリール基とエステル基が結合している作用基を意味し、このときヘテロアリール基は、前記定義と同一である。
本発明で使われるアミノ基は、−NH、−NH(R)または−N(R’)(R”)を意味し、R’とR”は、互いに独立にC−C10アルキル基である。
本発明で使われるハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨード、またはアスタチンであり、そのうち、フッ素が特に望ましい。
また、本発明の有機発光素子に備わる正孔注入層は、前記導電性高分子及びフッ化イオノマーとは異なる構造を有する第3イオノマーをさらに含むことができる。
前記第3イオノマーは、主鎖が非共役型及び/または共役型フルオロカーボンを含む。前記第3イオノマーは、ポリマー酸に起因するイオン基を含むことができる。すなわち、スルホン酸、カルボン酸、リン酸などの酸基を含むことができる。
本発明で使われる正孔注入層は、さらに望ましくは、下記化学式13の化合物(PSSA−g−PANI)及びフッ化イオノマーを含む組成物である。
Figure 2007329454
本発明の有機発光素子に含まれる正孔注入層は、第1電極上に、溶液工程によって備わりうる。溶液工程というのは、例えば、一つ以上の有機物質を所定の溶媒に溶解または分散させた後、これを所定の基板上部にコーティングした後、乾燥及び/または熱処理する段階を経る工程をいう。
前記溶媒は、有機物質に所定の粘度を提供する役割を担う。前記溶媒は、前記有機物質を溶解または分散させることができるものであるならば、特に限定されない。前記溶媒の例には、水、アルコール、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられるが、それらに限定されない。
その後、有機物質を含む溶液を所定の基板上部にコーティングする、このとき、公知の多様なコーティング法、例えば、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレイプリンティング法、インクジェットプリンティング法、ノズルプリンティング法などを使用できるが、それらに限定されるものではない。その後、コーティングされた膜を乾燥及び/または熱処理することにより、層を形成する。
本発明の有機発光素子は、前記発光層と電子輸送層の間に正孔ブロッキング層をさらに有することができる。
図2Aは、従来の有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムを表すものであり、正孔注入層はPEDOT/PSS、正孔輸送層はポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビス−(4−ブチルフェニル−ビス−N,N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン(PFB)、発光層はポリ(スピロフルオレン−co−フェノキサジン)(DS9)を含む場合の例である。正孔輸送層のHOMOレベルの絶対値が5.20eVであり、正孔注入層のHOMOレベルの絶対値が5.15eVであって、正孔輸送層に比べて小さい。
図2Bは、本発明の一具現例による有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムを表すものであり、正孔注入層は、本発明で使われうる導電性高分子及びフッ化イオノマーを含む導電性高分子組成物を含み、正孔輸送層はPFB、発光層はDS9を含む場合の例である。正孔輸送層のHOMOレベルの絶対値が5.20eVであり、正孔注入層のHOMOレベルの絶対値が5.3ないし5.9eVであって、正孔輸送層に比べて大きい。
図3Aは、従来の有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムを表すものであり、正孔注入層は4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、正孔輸送層はNPB、発光層は9,10−ビス−(β−ナフチル)−アントラセン(ADN)、電子輸送層はTPBIを含む場合の例である。正孔輸送層のHOMOレベルの絶対値が5.4eVであり、正孔注入層のHOMOレベルの絶対値が5.0eVであって、正孔輸送層に比べて小さい。
図3Bは、本発明の他の具現例による有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムを表すものであり、正孔注入層は、本発明で使われうる導電性高分子及びフッ化イオノマーを含む導電性高分子組成物を含み、正孔輸送層はNPB、発光層はADN、電子輸送層はTPBIを含む場合の例である。正孔輸送層のHOMOレベルの絶対値が5.4eVであり、正孔注入層のHOMOレベルの絶対値が5.4ないし6.0eVであって、正孔輸送層に比べて同じであるか、または大きい。
Figure 2007329454
本発明の導電性高分子組成物を採用した有機発光素子と、その製造方法について述べる。
図1Aないし図1Dは、本発明の望ましい具現例による有機発光素子の積層構造を概略的に表す図面である。
図1Aの有機発光素子において、第1電極10の上部に発光層12が積層され、前記電極と発光層の間に正孔注入層(HIL)(または「バッファ層」とも命名する)11が積層され、前記発光層12の上部に正孔ブロッキング層(HBL)13が積層されており、その上部に、第2電極14が形成される。
図1Bの有機発光素子は、発光層12の上部に形成された正孔ブロッキング層(HBL)13の代わりに、電子輸送層(ETL)15が形成されたことを除いては、図1Aの場合と同様な積層構造を有する。
図1Cの有機発光素子は、発光層12の上部に形成された正孔ブロッキング層(HBL)13の代わりに正孔ブロッキング層(HBL)13と電子輸送層15とが順に積層された二層膜を用いることを除いては、図1Aの場合と同様の積層構造を有する。
図1Dの有機発光素子は、正孔注入層11と発光層12の間に正孔輸送層16をさらに形成したことを除いては、図1Cの有機発光素子と同じ構造を有している。このとき、正孔輸送層16は、正孔注入層11から発光層12への不純物侵入を抑制する役割を担う。
前述の図1Aないし1Dの積層構造を有する有機発光素子は、一般的な製作方法によって形成可能であり、その製作方法が特に限定されるものではない。
従来のAlq3を用いる有機発光素子おいて、電子移動度は、一般的に約10−5cm/Vsであるが、本発明で使われうる電子輸送物質は、約10−4ないし10−3cm/Vsの値を有する。
正孔及び電子移動度は、当業界でTime−Of−Flight法によって主に測定される。該方法は、素子の一方の電極にレーザによって光を照射し、フォトキャリア(photocarriers)を生成させて電場をかけ、このフォトキャリアが動いて他方の電極に移動して行くのに要する転移時間(transit time)を測定する。このとき、素子の厚さと電場とを知っていれば、移動度を計算できることになる。すなわち、移動度は、素子の厚さ(フォトキャリアの動いた距離)を電場の強さと転移時間とで割ればよい。
以下、本発明の望ましい具現例による有機発光素子の製作方法について述べる。
まず、基板(図示せず)上部に、パターニングされた第1電極10を形成する。ここで、前記基板は、一般的な有機発光素子で使われる基板を使用するが、透明性、表面平滑性、取扱容易性及び防水性にすぐれたガラス基板または透明プラスチック基板が望ましい。そして、前記基板の厚さは、0.3ないし1.1mmであることが望ましい。
前記第1電極10の形成材料は、特に制限されるものではない。もし第1電極がアノードである場合には、アノードは、正孔注入の容易な導電性金属またはその酸化物からなり、具体的な例として、ITO、IZO(Indium Zinc Oxide)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、イリジウム(Ir)などを使用する。
前記第1電極10の形成された基板を洗浄した後、UVオゾン処理を実施する。このとき、洗浄方法としては、イソプロパノール(IPA)、アセトンなどの有機溶媒を利用する。
洗浄した基板の第1電極10上部に、本発明の導電性高分子組成物を含む正孔注入層11を形成する。このように正孔注入層11を形成すれば、第1電極10と発光層12の接触抵抗を低下させると同時に、発光層12に対する第1電極10の正孔輸送能が向上し、素子の駆動電圧と寿命特性とが全般的に改良される効果を得ることができる。
正孔注入層11は、本発明による有機発光素子のエネルギーバンドレベルを有するように設計された導電性高分子組成物を溶媒に溶解させて製造した、正孔注入層の形成用の組成物を、第1電極10上部にスピンコーティングした後、これを乾燥して形成する。ここで、前記正孔注入層の形成用の組成物は、水、アルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはジクロロエタンなどの有機溶媒を使用し、0.5ないし10質量%に希釈して使用する。
ここで、前記正孔注入層11の厚さは、5nmないし1,000nm、望ましくは、10nmないし100nmでありうる。このうち、50nmの厚さを利用できる。前記正孔注入層の厚さが5nm未満の場合、あまりにも薄くて正孔注入が望ましく行えないという問題点があり、前記正孔注入層の厚さが1,000nmを超える場合、光の透過度が低下しうる。
前記正孔注入層11上部に、発光層12を形成する。発光層を形成する物質は、特に制限されるものではない。さらに具体的に、オキサジアゾールダイマー染料(Bis−DAPOXP))、スピロ化合物(Spiro−DPVBi、Spiro−6P)、トリアリールアミン化合物、ビス(スチリル)アミン(DPVBi、DSA)、4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−1,1’−ビフェニル(BCzVBi)、ペリレン、2,5,8,11−テトラ−tert−ブチルペリレン(TPBe)、9H−カルバゾール−3,3’−(1,4−フェニレン−ジ−2,1−エテン−ジイル)ビス[9−エチル−(9C)](BCzVB)、4,4−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル(DPAVBi)、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベン(DPAVB)、4,4’−ビス[4−(ジフェニルアミノ)スチリル]ビフェニル(BDAVBi)、ビス(3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル)イリジウムIII(FIrPic)など(以上、青色);3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン(Coumarin 6)2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1,5,11H−10−(2−ベンゾチアゾリル)キノリジノ−[9,9a、1gh]クマリン(C545T)、N,N’−ジメチル−キナクリドン(DMQA)、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)(Ir(ppy))など(以上、緑色);テトラフェニルナフタセン(ルブレン)、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)(Ir(piq))、ビス(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−ピリジン)(アセチルアセテート)イリジウム(III)(Ir(btp)(acac))、トリス(ジベンゾイルメタン)フェナントロリンユウロビウム(III)(Eu(dbm)(phen))、トリス[4,4’−ジ−tert−ブチル−(2,2’)−ビピリジン]ルテニウム(III)錯体(Ru(dtb−bpy)*2(PF))、ジクロロメタン(DCM)1、DCM2、Eu(三フッ化テノイルアセトン)3(Eu(TTA)3)、ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル)−4H−ピラン(DCJTB)など(以上、赤色)を使用できる。また、高分子発光物質としては、フェニレン系、フェニレンビニレン系、チオフェン系、フルオレン系及びスピロフルオレン系の高分子のような、高分子と窒素とを含む芳香族化合物などを含むことができるが、これらに限定されるものではない。
前記発光層12の厚さは、10nmないし500nm、望ましくは、50nmないし120nmである。このうち、特に、青色発光層の厚さは、70nmでありうる。もし発光層の厚さが10nm未満である場合には、漏れ電流が増加し、効率が低下して寿命が短縮し、500nmを超える場合には、駆動電圧の上昇幅が高まって望ましくない。
場合によっては、前記発光層は、発光層ホストに前記発光ドーパントをさらに加えて製造してもよい。蛍光発光型ホストの材料としては、トリス(8−ヒドロキシ−キノリナート)アルミニウム(Alq3)、9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(AND)、3−Tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(TBADN)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)−4,4’−ジメチルフェニル(DPVBi)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)−4,4’−ジメチルフェニル(p−DMDPVBi)、Tert(9,9−ジアリールフルオレン)s(TDAF)、2−(9,9’−スピロビフルオレン−2−イル)−9,9’−スピロビフルオレン(BSDF)、2,7−ビス(9,9’−スピロビフルオレン−2−イル)−9,9’−スピロビフルオレン(TSDF)、ビス(9,9−ジアリールフルオレン)s(BDAF)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)−4,4’−ジ−(tert−ブチル)フェニル(p−TDPVBi)などが使われ、リン光型ホストの材料としては、1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(mCP)、1,3,5−トリス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(tCP)、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(TcTa)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)、4,4’−ビス(9−カルバゾリル)−2,2’−ジメチル−ビフェニル(CBDP)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ジメチル−フルオレン(DMFL−CBP)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ビス(9−フェニル−9H−カルバゾール)フルオレン(FL−4CBP)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ジ−トリル−フルオレン(DPFL−CBP)、9,9−ビス(9−フェニル−9H−カルバゾール)フルオレン(FL−2CBP)などが使われうる。
このとき、ドーパントの含有量は、発光層の形成材料によって可変的であるが、一般的に、発光層形成材料(ホストとドーパントとの総質量)100質量部を基準として、30ないし80質量部であることが望ましい。もしドーパントの含有量が前記範囲を外れれば、有機発光素子の発光特性が低下して望ましくない。本発明で、例えば、4,4’−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル(DPAVBi)が使われ、蛍光ホストとしては、9,10−ジ(ナフト−2−チル)アントラセン(ADN)または3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−チル)アントラセン(TBADN)が使われうる。
Figure 2007329454
前記正孔注入層11と発光層12の間に、正孔輸送層16を形成できる。
前記正孔輸送層を形成する物質は、正孔注入層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値が正孔輸送層のHOMOの絶対値と同じであるか、またはそれより大きいならば、特に制限されない、例えば、正孔輸送の役割を担うカルバゾール基、フェノキサジン基、フェノチアジン基及び/またはアリールアミン基を有する化合物、フタロシアニン系化合物、及びトリフェニレン誘導体からなる群より選択された一つ以上を含む物質からなりうる。さらに具体的に、前記正孔輸送層は、1,3,5−トリカルバゾリルベンゼン、4,4’−カルバゾリルビフェニル、ポリビニルカルバゾール、m−ビスカルバゾリルフェニル、4,4’−ビスカルバゾリル−2,2’−ジメチルビフェニル、4,4’,4”−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン、1,3,5−トリ(2−カルバゾリルフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2−カルバゾリル−5−メトキシフェニル)ベンゼン、ビス(4−カルバゾリルフェニル)シラン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’ジアミン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(NPB)、IDE320(出光社)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−N−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)(TFB)、及びポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビス−(4−ブチルフェニル−ビス−N,N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン(PFB)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−N,N−ジ(フェニル)−N,N−ジ(3−カルボエトキシフェニル)ベンジジン(BFE)からなる化合物のうち一つ以上からなりうるが、それらに限定されるものではない。
Figure 2007329454
Figure 2007329454
前記正孔輸送層は、1nmないし100nm、望ましくは、5nmないし50nmの厚さを有することができる。このうち、30nm以下の厚さを有することが望ましい。前記正孔輸送層の厚さが1nm未満の場合、薄すぎて正孔輸送能が低下し、前記正孔輸送層の厚さが100nmを超える場合、駆動電圧が上昇しうるという問題点があるためである。
前記発光層12上部に、蒸着またはスピンコーティング方法を利用して正孔ブロッキング層13及び/または電子輸送層15を形成する。ここで、正孔ブロッキング層13は、発光物質で形成された励起子の電子輸送層15への移動をブロックしたり、または正孔の電子輸送層15への移動をブロックしたりする役割を担う。
前記正孔ブロッキング層13の形成材料としては、フェナントロリン系化合物(例:UDC社、BCP)、イミダゾール系化合物、トリアゾール系化合物、オキサジアゾール系化合物(例:PBD)、アルミニウム錯体(UDC社、下記構造式のBAlq)、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Bphen)などを使用する。
Figure 2007329454
前記電子輸送層15の形成材料としては、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、トリアゾール系化合物、イソチアゾール系化合物、オキサジアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、ペリレン系化合物、アルミニウム錯体(例:Alq3、BAlq、SAlq、Almq3)、ガリウム錯体(例:Gaq’2OPiv、Gaq’2OAc、2(Gaq’2))、ビス(フェニルキノキサリン)(BPQ)、スターバースト・トリス(フェニルキノキサリン)(TPQ)(下記構造式のTPQ1、TPQ2は、TPQの例である)、1,3,5−トリアジン、下記構造式の2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)、BeBq2(ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム)、2,2’,2″−(1,3,5−フェニレン)トリス(1−フェニルl−1H−ベンズイミダゾール)(TPBI)、terfluorene(E3)を使用する。
前述のように、当業界で使われる正孔輸送層材料はほとんど約1×10−3cm/V.sの移動度を有するため、電子輸送層の移動度が可能な限り大きくなってこそ望ましい。従って、前記電子輸送層に用いられる材料は、Alq3の電子移動度(約1×10−5cm/V.s)より高い値を示す正孔輸送層用の材料を用いることが望ましい。Liet al.,Adv.Mater.,14,1317(2002)とHung et al.,APL,88,064102(2006)の論文によれば、TPBIとE3がAlq3より高い移動度を有しており、Bebq2も、それより高い移動度(約1×10−4cm/V.s)を有するので、本発明で用いることが望ましい物質である。また、M.Redecker et al.,APL,75,109(1999)によれば、TPQ1とTPQ2が約1×10−4cm/V.sの電子移動度を有するので、用いることが望ましい物質である。
Figure 2007329454
Figure 2007329454
Figure 2007329454
Figure 2007329454
前記正孔ブロッキング層の厚さは、1nmないし100nmで、前記電子輸送層の厚さは、5nmないし100nmであることが望ましい。もし前記正孔ブロッキング層の厚さと電子輸送層の厚さが前記範囲を外れる場合には、電子輸送能や正孔ブロッキング能の側面で望ましくない。
次に、前記結果物に、第2電極14を形成し、前記結果物を封止して有機発光素子を完成する。
前記第2電極14の形成材料は、特に制限されず、仕事関数の小さな金属、すなわち、Li、Cs、Ba、Ca、Ca/Al、LiF/Ca、LiF/Al、BaF/Ca、Mg、Ag、Alやそれらの合金を利用し、あるいはそれらを多層とし、または積層して形成する。前記第2電極14の厚さは、50ないし3,000Åであることが望ましい。
本発明の有機発光素子は、特別の装置や方法を必要とせず、通常の高分子または低分子の有機物を利用した有機発光素子の製作方法によって得られる。
以下、本発明は実施例によってさらに詳細に説明するが、下記の実施例は、単に説明の目的のためであって、本発明を制限するものではない。
(製造例1:PANI導電性高分子組成物の製造)
自己ドープ型導電性高分子であって、ポリスチレンスルホン酸−グラフト−ピロアニリン(PSSA−g−PANI)を周知の合成方法(W.J.Bae et al.,Chem.Comm.,pp.2768−2769,2003)]によって重合した。このとき、PSSA高分子鎖とグラフトされたPANI鎖との質量比は1:0.15であった。そして、PSSA−g−PANIの数平均分子量は、35,000であった。この物質を、水に質量比で1.0wt%で溶かし、そして、Aldrich Co.から、下記構造式の、水とアルコールの0.45:0.55の体積比の溶媒に、質量比5wt%で分散している過フッ化イオノマーを購入し、1.0wt% PSSA−g−PANI溶液に、イソプロピルアルコールと5wt%過フッ化イオノマー(PFI)を質量比1:1:0.15の割合で混合した後、正孔注入層材料として使用する。これを「サンプルA」とする。
Figure 2007329454
ただし、式中、x=1,300、y=200、z=1である。
(製造例2:PEDOT−PSS/PFI導電性高分子組成物の製造)
バイエル(Bayer)AG社の子会社であるH.C.Stack社から脱イオン(deionization)過程によって精製を行い、Naと硫酸塩との含有量を5ppm以下に調節したPEDOT−PSS(モデル名:Baytron P VP AI4083)を購入した。その後、Aldrich Co.から化学式14の、水とアルコールに5wt%で分散している過フッ化イオノマー(PFI)を購入した。その後、PEDOT−PSS/PFIの各組成を異にしつつ正孔注入層組成物を製造した。それら組成物の組成比を下記表1に整理する。
Figure 2007329454
(評価例1−導電性高分子フィルムの仕事関数評価)
製造例1及び2で得た導電性高分子組成物をITO基板上にスピンコーティングして50nmの薄膜を形成した後、空気中でホットプレート(hot plate)上で、200℃の温度で5分間熱処理をした後、仕事関数を評価した。評価に使われた装備は、理研計器(株)で製造したPhotoelectron Spectrometer in air(PESA)であるSurface Analyzer Model AC2を使用した。測定値は、サンプルAは5.7eV、サンプルBは5.55eV、サンプルCは5.63eV、サンプルDは5.72eV、サンプルEは5.79eV、そしてサンプルFは5.95eVであった。
評価例1のように、本発明によって得られた高分子組成物薄膜は、仕事関数を大きくできるということが分かる。
(比較評価例1−導電性高分子フィルムの仕事関数評価)
AC2評価用薄膜として、H.C.Stack社のBaytron P VP AI4083を使用したことを除いては、評価例1と同じ方式で測定した仕事関数は、5.20eVであった。また、真空で仕事関数を測定する装備は、UPS(Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)を使用して得た値は、5.15eVと類似した値を示した。
(実施例1)
コーニング(Corning)15Ω/cm(150nm)ITOガラス基板を50mm×50mm×0.7mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水の中で、それぞれ5分間超音波洗浄し、30分間、UV、オゾンの洗浄を行った後に使用した。
前記基板上部に、製造例2で得たPEDOT−PSS/PFI導電性高分子組成物の溶液1.5質量%(サンプルD)をスピンコーティングし、50nm厚の正孔注入層を形成した。前記正孔注入層上部に、NPB(ionization potential またはHOMO:約5.5eV、Applied Physics Letters--November 3,2003--Volume 83, Issue 18, pp.3818−3820)を真空蒸着して30nm厚の正孔輸送層を形成した。
前記正孔輸送層の上部に、9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(ADN、Lumtec Corp.、LT−E403)を発光ホストとして、4,4−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル(DPAVBi、Lumtec Corp.、LT−E605)を発光ドーパントとして用い、50nm厚の発光層を形成した後、前記発光層上部に、Alq3(Lumtec Corp.、LT−E401)を蒸着して30nm厚の電子輸送層を形成し、有機発光素子を製造した。得られた有機発光素子を「サンプル1」とする。
(実施例2)
実施例1のうち、電子輸送層はTPBIを用いて形成した点を除いては、実施例1と同じ方法で有機発光素子を製造した。得られた有機発光素子を「サンプル2」とする。
(実施例3)
実施例1のうち、電子輸送層はBebq2を用いて形成した点を除いては、実施例1と同じ方法で有機発光素子を製造した。得られた有機発光素子を「サンプル3」とする。
(比較例1)
コーニング(Corning)15Ω/cm(150nm)ITOガラス基板を50mm×50mm×0.7mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水の中でそれぞれ5分間超音波洗浄し、30分間、UV、オゾンの洗浄を行った後に使用した。
前記基板上部に、4,4’,4”−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノトリフェニルアミン(m−MTDATA、Lumtec Corp.)を真空蒸着して50nm厚の正孔注入層を形成した。前記正孔注入層の上部に、NPBを真空蒸着して30nm厚の正孔輸送層を形成した。
前記正孔輸送層の上部に、9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(ADN、Lumtec Corp.のLT−E403)を発光ホストとして、4,4−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル(DPAVBi、Lumtec Corp.、LT−E605)を発光ドーパントとして用い、50nm厚の発光層を形成した後、前記発光層の上部に、Alq3(Lumtec Corp.、LT−E401)を蒸着して30nm厚の電子輸送層を形成し、有機発光素子を製造した。得られた有機発光素子を「サンプル4」とする。
(比較例2)
比較例1のうち、電子輸送層はTPBIを用いて形成した点を除いては、比較例1と同じ方法で有機発光素子を製造した。得られた有機発光素子を「サンプル5」とする。
(評価例2−スレショルド電圧及び効率特性の評価)
前記サンプル1ないし5のスレショルド電圧及び効率は、Keithley 238 source measurement unitとSpectraScan PR650スペクトロラジオメータ(spectroradiometer)を利用して測定した。その結果を表2に示す。
(評価例3−寿命特性の評価)
前記サンプル1ないし5について寿命特性を評価した。寿命特性の評価は、フォトダイオードを利用し、経時的に輝度を測定することによって評価する、ここで、寿命は最初の発光輝度が50%まで減少する時間として表す。その結果を表2に示す。
Figure 2007329454
本発明の有機発光素子は、例えば、ディスプレイ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
一般的な有機発光素子の構造を表す図面である。 一般的な有機発光素子の構造を表す図面である。 一般的な有機発光素子の構造を表す図面である。 一般的な有機発光素子の構造を表す図面である。 従来の有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムである。 本発明の一具現例による有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムである。 従来の他の有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムである。 本発明の他の具現例による有機発光素子の層のHOMOレベル及びLUMOレベルの差を概略的に示すエネルギーバンドダイヤグラムである。
符号の説明
10 第1電極
11 正孔注入層
12 発光層
13 正孔ブロッキング層
14 第2電極
15 電子輸送層
16 正孔輸送層。

Claims (20)

  1. 第1電極と;第2電極と;前記第1電極と前記第2電極との間に順次介在する正孔注入層、正孔輸送層及び発光層とを備え、前記正孔注入層の仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値が前記正孔輸送層のHOMOの絶対値と同じであるか、またはそれより大きいことを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記正孔注入層は、第1電極上に溶液工程によって形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記正孔注入層は、導電性高分子とフッ化イオノマーあるいは過フッ化イオノマーにより構成された組成物で形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  4. 前記正孔注入層と正孔輸送層との仕事関数、イオン化ポテンシャルまたはHOMOの絶対値の差が0.2eV以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  5. 前記正孔注入層のHOMOの値が5.3ないし6.5eV、LUMOの値が0ないし5.2eVであり、前記正孔輸送層のHOMOの値が5.2ないし6.1eV、LUMOの値が0ないし3.5eVであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  6. 前記導電性高分子は、ポリチオフェン、PEDOT、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、それらの誘導体及び自己ドープ型導電性高分子からなる群より選択された一つ以上であることを特徴とする請求項3に記載の有機発光素子。
  7. 前記発光層と第2電極との間に、電子輸送層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  8. 前記電子輸送層の電子移動度が、電場800〜1,000(V/cm)1/2の場合、1×10−5cm/Vsないし1×10−2cm/Vsの範囲の値を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  9. 前記電子輸送層の電子移動度が、電場800〜1,000(V/cm)1/2の場合、正孔輸送層の正孔移動度の値の0.01倍ないし10倍の範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の有機発光素子。
  10. 前記電子輸送層は、ビス(10−ヒドロベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン、ターフルオレン(terfluorene)、ビス(フェニルキノキサリン)、スターバースト・トリス(フェニルキノキサリン)、及びそれらの誘導体からなる群より選択されたいずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  11. 前記正孔輸送層は、アリールアミン誘導体、またはそれを含む高分子を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  12. 前記正孔輸送層は、カルバゾールまたはその誘導体、フェノキサジンまたはその誘導体、フェノチアジンまたはその誘導体、またはカルバゾール基、フェノキサジン基またはフェノチアジン基を含む高分子を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  13. ” 前記正孔輸送層は、1,3,5−トリカルバゾリルベンゼン、4,4’−カルバゾリルビフェニル、ポリビニルカルバゾール、m−ビスカルバゾリルフェニル、4,4’−ビスカルバゾリル−2,2’−ジメチルビフェニル、4,4’,4”−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン、1,3,5−トリ(2−カルバゾリルフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2−カルバゾリル−5−メトキシフェニル)ベンゼン、ビス(4−カルバゾリルフェニル)シラン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’ジアミン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(NPB)、IDE320(出光社)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−N−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビス−(4−ブチルフェニル−ビス−N,N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−N,N−ジ(フェニル)−N,N−ジ(3−カルボエトキシフェニル)ベンジジン)、及びそれらの誘導体からなる群より選択されたいずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  14. 前記自己ドープ型導電性高分子は、重合度10ないし10,000,000の化学式1で示される反復単位を有することを特徴とする請求項6に記載の有機発光素子:
    Figure 2007329454
    前記式で、m及びnは、0<m<10,000,000、0<n<10,000,000、a及びbは、0≦a≦20、0≦b≦20、pは、2≦p<10,000,000であり、
    、R、R、R’、R’、R’及びR’のうち、少なくとも一つはイオン基を含んでおり、A、B、A’、B’はそれぞれ独立に、C、Si、Ge、SnまたはPbから選択され、
    、R、R、R’、R’、R’及びR’はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ニトロ基、置換または非置換のアミノ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アリール基、置換または非置換のC−C30アリールアルキル基、置換または非置換のC−C30アリールオキシ基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリールアルキル基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリールオキシ基、置換または非置換のC−C30シクロアルキル基、置換または非置換のC−C30ヘテロシクロアルキル基、置換または非置換のC−C30アルキルエステル基、及び置換または非置換のC−C30アリールエステル基からなる群より選択され、前記基の炭素に、選択的に水素またはハロゲン元素が結合し、
    は、共役系導電性高分子鎖からなり、
    X及びX’はそれぞれ独立に、単純結合、O、S、置換または非置換のC−C30アルキレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロアルキレン基、置換または非置換のC−C30アリーレン基、置換または非置換のC−C30アリールアルキレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリーレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロアリールアルキレン基、置換または非置換のC−C20シクロアルキレン基、置換または非置換のC−C30ヘテロシクロアルキレン基、及び置換または非置換のC−C30のアリールエステル基からなる群より選択され、前記基の炭素に、選択的に水素またはハロゲン元素が結合する。
  15. 前記イオン基がPO 2−、SO 、COO、I、CHCOOからなる群より選択された陰イオン基、及びNa、K、Li、Mg2+、Zn2+、Al3+のうちから選択された金属イオン、H、NH 、CH(−CH−)(nは、1ないし50の自然数)のうちから選択された有機イオンからなる群より選択され、前記陰イオン基と対をなす陽イオンを含むことを特徴とする請求項14に記載の有機発光素子。
  16. 前記化学式1の自己ドープ型導電性高分子で、R’、R’、R’及びR’のうち、それぞれ少なくとも一つ以上は、フッ素であるか、またはフッ素で置換された基であることを特徴とする請求項14に記載の有機発光素子。
  17. 前記導電性高分子及び過フッ化イオノマーとは異なる構造を有する第3イオノマーをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の有機発光素子。
  18. 前記第3イオノマーは、ポリマー酸に起因するイオン基を含むことを特徴とする請求項17に記載の有機発光素子。
  19. 前記溶液工程は、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレイプリンティング法、インクジェットプリンティング法、ノズルプリンティング法によるコーティング、乾燥及び熱処理の段階のうち、いずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項2に記載の有機発光素子。
  20. 前記発光層と電子輸送層との間に、正孔ブロッキング層をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の有機発光素子。
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