JP2007321005A - セメント系固化材、およびその固化材を用いた地盤の改良工法 - Google Patents

セメント系固化材、およびその固化材を用いた地盤の改良工法 Download PDF

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Abstract

【課題】土壌の種類に拘わらず、土壌を十分に固化させて高い強度を発現させることができ、混合土壌中からの六価クロムの溶出をきわめて低いレベルに抑制することが可能なセメント系固化材を提供する。
【解決手段】塩化カルシウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムを、62:30:8の重量比となるように混合することによって混合塩を調製した。しかる後、上記の如く得られた混合塩を、セメント材料であるポルトラントセメント100重量部に対して0.625重量部の割合となるように混合することによって、セメント系固化材を得た。
【選択図】なし

Description

本発明は、軟弱な地盤を補強するために土壌中に混合されるセメント系固化材に関するものである。
軟弱な地盤の強度を高める方法として、軟弱地盤の土壌を掘り起こし、セメント系固化材と混合させ、その混合土壌を埋め戻して転圧した後に、土中の水分によってセメント系固化材を固化させる方法(乾式工法)や、掘削機により軟弱地盤を掘り進めながらセメントスラリー(水と混合したセメント系固化材)を注入し、土壌とセメントスラリーとを撹拌混合してスラリー状とし、そのスラリーを固化させることによって柱状の補強体を造成する方法(湿式工法)が知られている(特許文献1)。また、軟弱地盤中に鋼管杭を打ち込み、その鋼管杭の周囲にセメントスラリーを流し込むことによって、埋設された鋼管杭の周囲の土壌を固化させる方法も知られている(特許文献2)。そのような軟弱地盤の改良工事においては、通常のポルトランドセメントが広く用いられる。
特開平11−247175号公報 特開2003−3462号公報
上記したような地盤改良工事によれば、地盤の土質が一般的な砂質土や粘性土である場合には、地盤の強度を効果的に向上させることができる。しかしながら、地盤の土質が、有機質土や黒ボクである場合には、それらの中に含まれるフミン酸がセメント中のカルシウムと素速く反応してしまい、セメントが結晶体(エトリンガイト)を形成するのを阻害し、セメントが十分に固化しなくなる、という事態を招来する。したがって、軟弱な地盤を十分に補強することができなくなる上、そのようにセメントが十分に固化しないことに起因して、セメントに含まれる六価クロムが溶出し易くなる、という事態が発生する。
本発明の目的は、上記従来の地盤補強工事における問題点を解消すべく、土壌の種類に拘わらず、土壌を十分に固化させて高い強度を発現させることが可能なセメント系固化材を提供することにある。また、土壌と混合した場合に、混合土壌中からの六価クロムの溶出をきわめて低いレベルに抑制することが可能なセメント系固化材を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、地盤を改良してその改良地盤の圧縮強度を高めるために土壌中に混合されるセメント系固化材であって、セメント材料中に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムの少なくとも1種を混合したことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、セメント材料が、5重量部以上20重量部未満の石膏と80重量部以上95重量部未満のセメントとを混合したものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載された発明において、有機酸を混合したものであることを特徴とするものである。なお、有機酸としては、キレート剤として機能するクエン酸、酒石酸、マレイン酸等を挙げることができる。
請求項4に記載された発明は、地盤を改良してその改良地盤の圧縮強度を高めるために土壌中に混合されるセメント系固化材であって、セメント材料100重量部に対して多孔質物質を5重量部以上60重量部以下の割合で混合したことを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、前記多孔質物質が、バクハン石、パーライト、ゼオライト、セラミック、炭、軽石の内の少なくとも1種を含有するものであることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のセメント系固化材を用いて地盤を改良してその改良地盤の圧縮強度を高めることを特徴とする地盤の改良工法である。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、所定の場所を掘削し、掘削された現状土に、請求項1〜5のいずれかに記載のセメント系固化材を散布し、それらの現状土とセメント系固化材との混合物を撹拌し、前記掘削部分を撹拌後の混合物によって埋め戻し、踏み固めて転圧あるいは整地することを特徴とするものである。なお、セメント系固化材と現状土との撹拌は、パワーショベル、スタビライザー、トレンチャー等の重機を利用して行うのが好ましい。また、埋め戻した混合物の踏み固めは、重機のキャタピラを利用して実施するのが好ましい。さらに、埋め戻した混合物の転圧は、ローラー等の重機を利用して実施するのが好ましい。
請求項8に記載された発明は、請求項7に記載された発明において、セメント系固化材を現状土に散布する際に、セメント系固化材と水とを混合させてセメントスラリーとした後にそのセメントスラリーを現状土へ散布することを特徴とするものである。
請求項9に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、下記a〜eの工程を含むことを特徴とするものである。
a.先端部分に掘削翼と撹拌翼とを捲回させ、かつ、前記掘削翼の付近に噴出孔を穿設した掘削用円柱状体を、回転させながら地盤中に回転貫入あるいは回転圧入する工程
b.請求項1〜6のいずれかに記載のセメント系固化材と水とを混合させたセメントスラリーを、前記掘削用円柱状体の上端から注ぎ込んで前記噴出孔から噴出させる工程
c.噴出したセメントスラリーを含む土壌を、回転する前記掘削翼あるいは前記撹拌翼によって撹拌する工程
d.前記掘削用円柱状体を回転させながら地盤から引き抜く工程
e.前記掘削翼あるいは前記撹拌翼で撹拌したセメントスラリー含有土壌を固化させる工程
請求項1〜3に記載されたセメント系固化材は、セメント材料中に含まれた塩(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム等)の作用により、土壌の種類に拘わらず(土壌が黒ボクである場合でも)、土壌を効率的に固めて、地盤を補強することができる。なお、セメント材料中に塩を含有させることによりそのような作用を生じる理由は明らかではないが、黒ボクと混合させた際にセメント材料中の塩が黒ボク中のフミン酸の活性を奪うためと考えられる。また、請求項1〜4に記載されたセメント系固化材は、土壌を短時間の内に効率的に固めることができるため、セメント中に含まれる六価クロムの溶出を非常に低いレベルに抑制することができる。
請求項4,5に記載されたセメント系固化材は、セメント材料中に混合された多孔質物質がセメント中の六価クロムを非常に効率的に吸着するので、セメント材料中に含まれる六価クロムの溶出をきわめて低いレベルに抑制することができる。
請求項6〜9に記載された地盤改良工法によれば、地盤の土質に拘わらず、非常に効果的に地盤の強度を向上させることができる。
本発明のセメント系固化材は、セメント材料中に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムの内の少なくとも1種を混合する必要があるが、それらの塩を2種類以上混合した混合塩を用いると、土壌の種類に拘わらず土壌を効率的に固化させることが可能となるので好ましい。加えて、本発明者らが、混合塩と固化土壌の強度との関係について試行錯誤した結果、混合塩の中でも、特に、塩化カルシウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムを混合した混合塩を用いると、少量で非常に効率的に土壌を固化させることが可能となることが判明した。したがって、土壌の固化効率、コストの面から、塩化カルシウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムの三者の混合塩を用いるのが特に好ましい。また、塩化カルシウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムを混合した混合塩を用いる場合には、塩化カルシウムと塩化カリウムとの混合比を、50:50〜85:20の範囲内で調整するとともに、塩化カルシウムと硫酸マグネシウムとの混合比を、70:30〜95:5の範囲内で調整するのが好ましい。
また、セメント材料中に混合させる塩は、セメント材料100重量部に対して、0.1〜5重量部の割合となるように混合させるのが好ましい。塩の混合量が、セメント材料100重量部に対して0.1重量部未満となると、黒ボクを十分に固化させることが困難となるので好ましくない。また、セメント材料100重量部に対して5重量部を上回ると、却ってセメント粉体同士の結合を阻害するので好ましくない。
また、本発明のセメント系固化材に用いるセメント材料としては、通常のポルトランドセメントや早強セメント(比表面積が3,300cm/g以上のセメント)、および石膏、高炉スラグ等を加えた各種のセメントを好適に用いることができ、それらの内の2種以上を混合したものを用いることも可能である。さらに、セメント材料中に各種の添加物を添加することも可能である。なお、セメント材料として、5重量部以上20重量部未満の高炉スラグと80重量部以上95重量部未満のセメントとを混合したセメント材料や、5重量部以上20重量部未満の石膏と80重量部以上95重量部未満のセメントとを混合したセメント材料を用いると、非常に効率的に土壌を固化させることが可能となるので特に好ましい。また、5重量部以上20重量部未満の石膏と80重量部以上95重量部未満のセメントとを混合したセメント材料を用いる場合には、石膏とセメントとの混合比をそのような比率に保ったまま、高炉スラグ等の他の材料を添加することも可能である。
さらに、本発明のセメント系固化材には、キレート剤として有機酸を混合するのが好ましい。そのように有機酸を混合することによって、非常に効率的に土壌を固化させることが可能となる。なお、有機酸としては、各種のものを好適に用いることができるが、クエン酸、酒石酸、マレイン酸等を用いると、混合した土壌の強度を飛躍的に向上させることができるので好ましい。なお、キレート剤は、他のセメント材料(セメント以外の添加物を含む)100重量部に対して、0.005〜1重量部の割合となるように混合させるのが好ましい。
一方、本発明のセメント系固化材には、セメント材料からの六価クロムの溶出を効率的に抑制するために、多孔質物質を、セメント材料100重量部に対して1重量部以上20重量部以下の割合となるように混合するのが好ましい。多孔質物質の混合量が1重量部を下回ると、六価クロムの溶出を十分に抑制することができないので好ましくなく、反対に、多孔質物質の混合量が20重量部を上回ると、土壌の固化を阻害する可能性があるので好ましくない。また、多孔質物質の中でも、バクハン石、パーライト、ゼオライト、セラミック、炭(フライアッシュ等)、軽石の内のいずれか、あるいはそれらの混合物を用いると、六価クロムの溶出抑制効率が飛躍的に向上するので好ましい。
なお、本発明のセメント系固化材は、セメント材料、塩、キレート剤、多孔質物質の混合を、任意の場所において任意の順序で行うことができる。また、本発明のセメント系固化材を用いて地盤改良工事を行う場合には、セメント系固化材を構成するセメント材料、塩、キレート剤、多孔質物質と土壌と水との混合を、任意の場所において任意の順序で行うことができる。
以下、本発明のセメント系固化材について、実施例に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
<セメント材料の調製>
早強ポルトランドセメント(宇部三菱セメント株式会社製 早強ポルトランドセメント JIS−R−5210規格適合品)85重量部と石膏(宇部三菱セメント株式会社製)15重量部とを混合することによってセメント材料を調製した。
<セメント系固化材の製造>
塩化カルシウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウムを、62:30:8の重量比となるように混合することによって混合塩を調製した。しかる後、その混合塩を、上記したセメント材料100重量部に対して0.625重量部の割合となるように混合し、さらに、その混合組成物100重量部に対して、キレート剤としてクエン酸を0.019重量部加えることによってセメント系固化材を得た。そして、以下の方法によって、得られたセメント系固化材の特性を評価した。また、得られたセメント系固化材を用いて、以下の工法により軟弱地盤の補強工事を行った。
<一軸圧縮強度>
黒ボクを主成分とする土壌100重量部に対して、上記したセメント系固化材18.75重量部を混合した後、その混合物に所定の割合で(混合物中のセメント材料100重量部に対して水60重量部の割合で)水を加えて良く撹拌することによってセメント系混合組成物を調製した。そして、そのセメント系混合組成物によって5cm径の円柱体を形成し、JIS−A1216に準じて円柱体の一軸圧縮強度を測定した。測定結果を表1に示す。
<六価クロムの溶出量>
上記のようにセメント系固化材、黒ボクおよび水を混合したセメント系混合組成物を、一旦乾燥させた後、その固化物を粉砕して、六価クロムの溶出量を測定した。なお、六価クロムの溶出量の測定は、JIS−K0102−65.2.4に準じて行った。測定結果を表1に示す。
<軟弱地盤の補強工事(1)>
黒ボクを主成分とした軟弱地盤の地表から約4mまでの深さの部分を、扁平な直方体状に掘削した。そして、掘り出された現状土に、上記したセメント系固化材を散布した。しかる後、その現状土とセメント系固化材との混合物を、パワーショベルによって撹拌した。さらに、撹拌後の混合物(乾式改良土)によって、掘削後の直方体状の穴を埋め戻し、重機のキャタピラを利用して踏み固め、ローラーを利用して転圧した。かかる地盤改良工事を実施したことによって、軟弱地盤(地表地盤)の強度を飛躍的に向上させることが可能であった。
<軟弱地盤の補強工事(2)>
黒ボクを主成分とした軟弱地盤の中に、長尺な掘削用円柱状体を回転させながら圧力を加えて貫入した。貫入した掘削用円柱状体は、先端際に掘削翼と撹拌翼とが上下に並んで捲回されており(掘削翼が下側)、掘削翼の付近に噴出孔が穿設されている。そのように掘削用円柱状体を貫入した後には、上記したセメント系固化材と水とを混合させたセメントスラリーを、掘削用円柱状体の上端から注ぎ込んで掘削用円柱状体の噴出孔から外部へ噴出させた。その後、さらに掘削用円柱状体を回転させながら地盤中に貫入し、噴出したセメントスラリーを含む土壌(湿式改良土)を、回転する掘削翼と撹拌翼とによって撹拌した。さらに、掘削用円柱状体を回転させながら所定の高さまで引き抜いた後、再度、掘削用円柱状体を回転貫入することによってセメントスラリーを含む土壌を再撹拌し、そのような掘削用円柱状体の回転貫入→セメントスラリー含有土壌の撹拌→所定の高さまでまでの引き抜き→回転貫入、という動作を数回に亘って繰り返した。しかる後、掘削用円柱状体を地盤中から完全に引き抜いた。そして、地盤を数日に亘って養生させて、撹拌したセメントスラリー含有土壌を固化させた。かかる地盤改良工事を実施したことによって、軟弱地盤の強度を飛躍的に向上させることが可能であった。
[実施例2]
実施例1と同様にして得られた混合塩を、実施例1と同様なセメント材料100重量部に対して0.625重量部の割合となるように混合し、その混合組成物100重量部に対して、クエン酸0.019重量部とゼオライト(宇部興産社製 ウベ・ゼオライト 粒径1〜2mm)5重量部とを加えることによってセメント系固化材を得た。そして、そのセメント系固化材を用いて、実施例1と同様にして、セメント系混合組成物を調製し、そのセメント系混合組成物を用いて、実施例1と同様の方法によって、一軸圧縮強度、および六価クロムの溶出量を測定した。測定結果を表1に示す。また、得られたセメント系固化材を用いて実施例1と同様な2種類の地盤改良工事を実施したところ、軟弱地盤の強度を飛躍的に向上させることが可能であった。
[実施例3]
実施例1と同様にして得られた混合塩を、実施例1と同様なセメント材料100重量部に対して0.313重量部の割合となるように混合し、その混合組成物100重量部に対して、クエン酸0.0094重量部を加えることによってセメント系固化材を得た。さらに、黒ボクを主成分とする土壌100重量部に対して、得られたセメント系固化材25重量部を混合した後、その混合物に所定の割合で(混合物中のセメント材料100重量部に対して水60重量部の割合で)水を加えて良く撹拌することによってセメント系混合組成物を調製した。そして、そのセメント系混合組成物を用いて、実施例1と同様の方法によって、一軸圧縮強度、および六価クロムの溶出量を測定した。測定結果を表1に示す。また、得られたセメント系固化材を用いて実施例1と同様な2種類の地盤改良工事を実施したところ、軟弱地盤の強度を飛躍的に向上させることが可能であった。
[実施例4]
実施例1と同様の方法によって、早強ポルトランドセメント85重量部と石膏15重量部とからなるセメント材料を調製し、そのセメント材料100重量部に対して、実施例1と同じゼオライトを5重量部加えることによってセメント系固化材を得た。そして、そのセメント系固化材を用いて、実施例1と同様にして、セメント系混合組成物を調製し、そのセメント系混合組成物を用いて、実施例1と同様の方法によって、一軸圧縮強度、および六価クロムの溶出量を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例1]
早強ポルトランドセメント(宇部三菱セメント株式会社製 早強ポルトランドセメント JIS−R−5210規格適合品)90重量部と石膏(宇部三菱セメント株式会社製)10重量部とを混合することによってセメント材料を調製した。そして、黒ボクを主成分とする土壌100重量部に対して、得られたセメント材料18.75重量部を混合した後、その混合物に所定の割合で(混合物中のセメント材料100重量部に対して水60重量部の割合で)水を加えて良く撹拌することによってセメント系混合組成物を調製した。そして、そのセメント系混合組成物を用いて、実施例1と同様の方法によって、一軸圧縮強度、および六価クロムの溶出量を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例2]
早強ポルトランドセメント(宇部三菱セメント株式会社製 早強ポルトランドセメント JIS−R−5210規格適合品)85重量部と石膏(宇部三菱セメント株式会社製)15重量部とを混合することによってセメント材料を調製した。そして、黒ボクを主成分とする土壌100重量部に対して、得られたセメント材料18.75重量部を混合した後、その混合物に所定の割合で(混合物中のセメント材料100重量部に対して水60重量部の割合で)水を加えて良く撹拌することによってセメント系混合組成物を調製した。そして、そのセメント系混合組成物を用いて、実施例1と同様の方法によって、一軸圧縮強度、および六価クロムの溶出量を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2007321005
[実施例のセメント系固化材の効果]
表1から、実施例1〜3の混合塩を加えたセメント系固化材を用いた場合には、混合する土壌が黒ボクであっても、混合組成物(土壌との混合物)の一軸圧縮強度が非常に高いことが分かる。また、実施例2の混合塩および多孔質物質を加えたセメント系固化材を用いた場合には、混合組成物の一軸圧縮強度が非常に高い上、混合組成物から溶出する六価クロムの量がきわめて少ないことが分かる。一方、実施例4の多孔質物質を加えたセメント系固化材を用いた場合には、混合組成物から溶出する六価クロムの量がきわめて少ないことが分かる。それに対して、混合塩の添加がない比較例1,2のセメント系固化材を用いた場合には、混合組成物の一軸圧縮強度が低く、六価クロムの溶出量が多いことが分かる。
本発明のセメント系固化材は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、軟弱地盤の補強工事用の材料として好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 地盤を改良してその改良地盤の圧縮強度を高めるために土壌中に混合されるセメント系固化材であって、
    セメント材料中に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムの少なくとも1種を混合したことを特徴とするセメント系固化材。
  2. セメント材料が、5重量部以上20重量部未満の石膏と80重量部以上95重量部未満のセメントとを混合したものであることを特徴とする請求項1に記載のセメント系固化材。
  3. 有機酸を混合したものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセメント系固化材。
  4. 地盤を改良してその改良地盤の圧縮強度を高めるために土壌中に混合されるセメント系固化材であって、
    セメント材料100重量部に対して多孔質物質を5重量部以上60重量部以下の割合で混合したことを特徴とするセメント系固化材。
  5. 前記多孔質物質が、バクハン石、パーライト、ゼオライト、セラミック、炭、軽石の内の少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする請求項4に記載のセメント系固化材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のセメント系固化材を用いて地盤を改良してその改良地盤の圧縮強度を高めることを特徴とする地盤の改良工法。
  7. 所定の場所を掘削し、掘削された現状土に、請求項1〜5のいずれかに記載のセメント系固化材を散布し、それらの現状土とセメント系固化材との混合物を撹拌し、前記掘削部分を撹拌後の混合物によって埋め戻し、踏み固めて転圧あるいは整地することを特徴とする請求項6に記載の地盤改良工法。
  8. セメント系固化材を現状土に散布する際に、セメント系固化材と水とを混合させてセメントスラリーとした後にそのセメントスラリーを現状土へ散布することを特徴とする請求項7に記載の地盤改良工法。
  9. 下記a〜eの工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の地盤改良工法。
    a.先端部分に掘削翼と撹拌翼とを捲回させ、かつ、前記掘削翼の付近に噴出孔を穿設した掘削用円柱状体を、回転させながら地盤中に回転貫入あるいは回転圧入する工程
    b.請求項1〜6のいずれかに記載のセメント系固化材と水とを混合させたセメントスラリーを、前記掘削用円柱状体の上端から注ぎ込んで前記噴出孔から噴出させる工程
    c.噴出したセメントスラリーを含む土壌を、回転する前記掘削翼あるいは前記撹拌翼によって撹拌する工程
    d.前記掘削用円柱状体を回転させながら地盤から引き抜く工程
    e.前記掘削翼あるいは前記撹拌翼で撹拌したセメントスラリー含有土壌を固化させる工程
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