JPS60229984A - 土質改良工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は無機塩類の混合物をポルトランドセメントと共
に土壌に加えて、該土壌を安定固化する土質改良工法に
関する。

軟質土壌等にポルトランドセメントを散布して該土壌を
固化する土質改良工法は従来から広く使用されているも
のであるが、通常土壌は有機性腐植物を含むために為こ
れにセメントを加えた場合、該セメントが腐植物中のフ
ミン酸を吸着し、また、土壌の粘土粒子がセメント中の
カルシウムイオンを吸着して、フミン酸石灰を生成し、
この結果同化効果が一時的となシ、雨水の影響によシ早
期にセメントを溶出して十分に目的を達することができ
なかった。

本発明はかかる実情に鑑みてなされたもので、無機塩類
の混合物をポルトランドセメントに添加することによシ
、前記フミン酸と粘土粒子とを反応させて、セメントの
液相を急速にＰＨＩＯ以上のアルカリ性溶液とし、次の
反応であるカー７２・シリケート水和物の機杯植となる
ものを生成せし１・さらに水酸化力″′つ１の板状結晶
を析出せしめ′てセメント粒子間に架橋し、その結果、
カルシ２ムシリケードの水和物がセメント粒子表面に成
長して粒子隙を埋め化メン）ｄ−ストの流動な阻止し、
かくして、凝結と呼ばれる安定した固化状態を生成せし
めるもので特に、軟弱地盤や凍結の起シ易い地盤等に適
用して極めて効果的な土質改良工法を提供することをそ
の目的とするものである。

本発明に係る工法を適用した土壌にあっては、土壌が破
壊されてもセメントは溶出せず、あたかも生コンクリー
ト固化と同様に強度の高いものが得られ、しかも、土壌
をポーラス状に固化させるものであるために、空気や水
を通過せしめることができ、粘性土、ローム等の不透水
層の土壌に適用した場合、極めて水はけの良好な土質に
改良しうるもので、その効果が顕著である。

本発明に係る工法に必要な無機塩類系の添加剤は、Ｎａ
Ｃ１、ＭｇＣｌ２．　ＫＣｔ、　ＣａＣｌ２及びクエン
酸からなｐ、ＮａＣＬ　２０〜３０重量部、ＭｇＣｌ２
２０〜１　３０重量部、ＫＣｔ３５〜４５重量部、０１
０２２５〜１５重量部及びクエン酸４〜８重量部の割合
をもって構成されるもので、その−例を挙げると、添加
剤固形分が１００重量部の場合に、各塩類がＭｇＣｌ２
５重量部、ＭｇＣｌ２２１重量部、ＫＣｌ　４０重量部
、Ｃａ（’ｔ２８重量部、クエン酸６重量部であるもの
が使用される。

以下実施例に基づいて本発明工法を説明する。

実施例エニヘドロ地帯を固化すべく計画された。まず、
工区内に仮排水路をっ＜シ、たまシ水の排水をなしたる
のち自然乾燥した。ついで、不陸整正を行いレベルを作
成し、設計量のセメントを１４０Ｋｇ／ｍ３の割合で敷
き均し、深度５０ＬＭまで土壌との粗攪拌混合を行った
。この際軟弱地であるので木材等による足場の確保を計
った。ついで、ドープ−ロータリーを用いて粗攪拌混合
したのち、予め用意された前記組成の添加剤の水溶液（
添加剤１に対し水８の割合）を添加剤の量で０．７１１
１７ｍ３散布し、さらにドープ−ロータリーで十分に攪
拌混合し、その後数回にわたシネ陸整正と転圧を繰返し
、−週間養生後との工程■を終了した。対象資料として
添加剤を全く使用しないセメントのみの工程■を実施し
た。

この結果、土壌の強度を示す一軸圧縮強度試験において
工程夏のものは平均２．８　Ｋｆ／ｃＩＩＬ３であった
のに、工程■では僅かに０．４　Ｋ１７ｃｍ５に過ぎず
、固化強度において本発明工程の格段の優位性が明らか
にされた。

実施例２：透水性舗装工として実施した。本例にあって
は、本発明に係る添加剤の添加によシ固化体を連続気泡
体として形成し透水能の特に優れた土質に改良し得たも
のである。対象となった歩道は現在路盤１厚１０ｃｒｒ
Ｌ１表層工厚４ｃＩｒＬでアスファルトコンクリートに
よシ舗装されている歩道であって舗装面に凹凸を生じ、
また、一部破壊して再舗装を必要とするものであった。

かかる歩道に対し本発明工法に基づく透水性舗装を実施
したものである。

最初、山砂を搬入して所定の高さの整正転圧を行い路床
工を終了し、ついで下記のとおシ路盤工、表層工の順に
工程を進めた。

まず、ポルトランドセメントを１００　Ｋｆ／ｍ’　を
配置し、スタビライデーで設は厚１５ｃｒＩＬになる如
く粗攪拌する。ついで、本発明に係る添加剤を１Ｋｌ／
ｍ’の割合に用意しこれを水に溶解せしめて前記攪拌物
の上面に平均的、に散布した。添加剤ＩＫｆに対し２０
７が加水された。再びスタビライザーで十分に攪拌した
のち、振動ローラ及びタイヤローラを使用して加圧して
路盤工を終了した。

ついで、予めポルトランドセメント１５０Ｋｇ／ｍ−。

添加剤ｉ　’ｒ／ｍ５に夫々所要の山砂及び関東ローム
を混合して水３０１，７ｍ　の割合で含水せしめてなる
表層材をｔｌｌホー高になるように敷き均し表層工を終
了した。

かくして、約１５儂の透水性路盤のうえに約５αの透水
性表層が形成された。従来は、この透水性路盤が砕石及
び砂等であシ、また、透水性表層は透水性アスファルト
が敷設されていたものである。

この場合、本例の山砂、関東ローム及びセメント並びに
本発明に係る添加剤を加えてなる表層部は、縦来の透水
性アスファルトの如く転圧による透水部の目ずまシを生
じることがなく、シかも、添加剤の影響によシ表層部が
ポーラス状に固化す　□るため、その透水係数は１０−
２〜１０−４程度ともな）、透水性の問題は殆んど完全
に解決されることとなった。また、表層及び路盤には所
望の強度が確保され、しかも、経時的な強度及び透水能
の減少は殆んど認められなかった。

実施例３：本例は寒冷地における全天候凰コートの施工
に関するものである・ 寒冷地においては、施工物が凍上、凍結に討し十分に対
処しうるものでなければならない。

凍上には、地下水のコート内への浸透を遮断する必要が
あるが、コートサイド周囲を一定の深さまで固化するこ
とにより達成され、また、凍結は地盤のポーラス度と関
係があシ、間隙水が１／２００龍以上の場合−２０℃以
下でなければ凍結しないとされている。これに対し本発
明に係る添加剤を加えてなるコートに生じる間隙は概ね
１７２００〜’　１７５００　ｍｍ程度であるので、凍
結は殆んど生じないし、また、前記の凍上もツー１周囲
の施工によシ十分防止しうるものである。

まずＧＬ面から３０ｃＩｎ位の深さまでショベル系機械
で堀削し転圧後在来地盤に山砂を０．１　ｍ　７ｍの割
合で敷き均しドープロータリーを用いて攪拌混合転圧し
、ついで、ポルトランドセメント１２０Ｋｒ／ｍ３（施
工厚２５　ａｒｔ　）を敷設し、予め添加剤１匂を水８
Ｊで溶解してなる水溶液を固形分で計算してＩ　Ｋｐ／
ｍ　の割合に前記敷設されたセメント上に散布しドープ
ローターによりセメントと均一になるように十分攪拌混
合したる後整圧転圧し、コート下層部を形成した。

次に、該下層部に山砂０．０８　ｍ’／ｍ２を敷設し、
さらにポルトランドセメン）　１１　Ｋｐ／ｍ２　を下
層から厚さ５〜８ｃｍになるように散布した。ここで、
下層部の場合と同様の添加剤水溶液を固形分ｌＫｆ／ｍ
３の割合で散布してセメント及び山砂とともに十分に攪
拌した。この場合、攪拌深度は前記下層部の表面から２
〜ａＣ１ｌＩ下まで及ばしめて上層部と前記下層部との
一体化を図った。攪拌混合終了　後、不陸整正転圧して
上層部を形成せしめ所要の仕上げ工程を経てコートが完
成した。前記の凍上防止のため工事はコート周縁部に対
して行われた。

以上の実施例にみられる如く、本発明工法の特徴は施工
すべき土壌に散布されたポルトランドセメントに対し無
機塩類の混合物及びクエン酸からなる添加剤を施用して
土壌と共に攪拌混合加圧し該土壌を固化する土質改良工
法に関するものであるが、本発明における重要なる特徴
部分はかかる無機塩類を主成分とする添加剤に存するも
のである。

試験の結果、転圧後、時間の経過とともに、施工された
土壌はパラストコンクリートに四速する硬化度が得られ
、また、曲げ、引張ル等の強度では従来工法に比較して
２０〜３０％以上アップすることが示されている。しか
も、改良すべき対象土壌がシルトや粘土質層であシ、さ
らに、有機質を含む腐植土等の如〈従来から路床土等と
して全く不適当で殆んど土質改良の対象とならなかった
土壌に対しても、本発明を実施することによシ改良の効
果が顕著にあられれ強化地盤となしうるものである。

縣Ｋ、大：ｇ、明Ｔ辻ｆ上りげ　蛍仏例９ず曇シｈる如
く現状の土壌を置換することなく透水性土壌を形成せし
めることにおいて効果的である。即ち従来工法によって
透水性地盤をうるためには、地盤を所要の深さまで堀開
して、ここの他所から移入した水はけの良い砂質系の土
壌を置換したうえで、上部に良質土を載置するものが普
通でおったが、本発明工法では全く置換を施すことなく
透水性を有する土壌に改質するとともに、所望の固化強
度を得ることが出来るので、大幅に工期の短縮及び施工
費の減少を図シうる利点を有するものである・ また、本発明工法によれば、凍上、凍結に対する対策が
極めて有効に樹立されうるものである。

本発明工法による地盤は疎水性を有するので水分の流動
性が確保され、しかも、微細なポーラスを形成するので
水分が凍結し難く、さらに断熱効果があるので凍上防止
に有効であシ、また、地盤と路床との境界が一体的に形
成されるので温度差が生ぜず熱伝導率が低く、その結果
土壌の凍結を生じないものとなる。

以上の如く、本発明工法によれば、実施例にも示されて
いる如く、路床と表層との二層式地盤の形成、透水性地
盤や凍上凍結を生じない地盤の形成等従来工法によって
は殆んど実現され得なかった分野における多くの問題点
が次々と解決されるもので、土質改良に適用して極めて
有用なる発明である。

特許出願人　日本フィル株式会社 代理人　弁理士甲斐正憲

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 土壌にポルトランドセメントを配して該土壌を固化する
   土質改良工法において、土壌に散布されたポルトランド
   セメントに対し、塩化ナトリウム２０〜３０重量部、塩
   化マグネシウム２０〜３０重量部、塩化カリウム３５〜
   ４５重量部、塩化カルシウム５〜１５重量部及びクエン
   酸４〜８重量部からなる無機塩類を主成分とする添加剤
   を水溶液の状態で、前記ポルトランドセメント１００重
   量部に対し前記添加剤の固形分が０．１〜１重量部の割
   合になるように添加して、土壌とともに攪拌混合して上
   部から加圧し該土壌を固化することを特徴とする土質改
   良工法。